JP2013124751A - 免震機能付防振装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】免震機能付防振装置10は、対象物の振動を防止する防振機構14と、この対象物の防振機構14よりも大きな震動を防止する免震機構16と、を有し、防振機構14は、対象物の垂直方向の振動に対応する空気ばね部60を有し、この空気ばね部60は、免震機構16における対象物の垂直方向の対応を兼ねている。
【選択図】図3
Description
図1は、本発明の一実施形態としての免震機能付防振装置10の上面図を示す。
図2は、免震機能付防振装置10の側面図を示す。
載置台12は、例えば、アルミやスチール、非磁性のステンレス等からなるハニカムベンチにより構成される。載置台12には、微小な距離を測る光学式測長装置等が載置される。
載置台12の下方には、複数(本実施形態においては四つ)の脚部22と、これら脚部22それぞれを相互に固定する固定部24とが配設されている。
脚部22それぞれに、防振機構14が設けられている。
図3は、防振機構14及び免震機構16のストッパー部70の概略図を示す。
図4は、図3のA−A線図を示す。
防振機構14は、載置台12及びこれに載置される物体(対象物)の振動を防止する。
防振機構14は、載置台12から垂下するようにして設けられた第一の支持体32を備え、この第一の支持体32は、円筒形状に構成されている。第一の支持体32の上面部32aは、載置台12の下面に固定されている。
第一の支持体32の側壁には、開口部32bが形成されている。
第二の支持体34の内側には、対向する一組の側面を渡るようにして水平支持板34aが設けられており、この水平支持板34aは,第一の支持体32の開口部32bを連通するように配設されている。
防振体42aは、規制部材44aと水平支持板34aとの間で挟まれた構成となっており、規制部材44aによって上方側への移動が規制され、水平支持板34aによって下方側への移動が規制されるようになっている。
防振体42aは、底面部32cと規制部材44bとの間で挟まれた構成となっており、底面部32cによって上方側への移動が規制され、規制部材44bによって下方側への移動が規制されるようになっている。
このように、載置台12にかかる荷重は、防振体42a、42bにより支持されるようになっている。
このため、水平方向の振動は防振体42a、42bによって吸収され、載置台12に対する水平方向の振動が抑制される。
本実施形態においては、第三の支持体50は、脚部22の外郭を構成するようになっている。
空気ばね部60は、空気ばね62と、エアータンク64とにより構成される。
空気ばね62は弾性体からなり、外縁が第三の支持体50に接続され、内縁が第二の支持体34に接続されている。
エアータンク64は、第三の支持体50と第二の支持体34との隙間を空気ばね62により塞がれて形成される空間であり、オリフィス(非図示)を通じて、空気の吸入・吸出が行われるようになっている。
このため、第一の支持体32及び第二の支持体34は空気ばね部60により、垂直方向において第三の支持体50に対して移動自在な構成となっている。
空気ばね部60は、可動範囲(ストロークの長さ)が例えば±80 mm程度であり、通常の防振装置に用いられるもの(例えば±10 mm程度)よりもストロークが長くなっている。このため、空気ばね部60は、通常想定される振動よりも大きな震動に対応可能となっている。
第三の支持体50の下部には、脚部の垂直方向の位置(高さ)を調整するレベリング部68が設けられており、このレベリング部68は、免震機構16の水平方向免震機構100(図5参照)に固定されている。
免震機構16は、防振機構14が防止する対象物の振動よりも大きな震動を防止するように構成されており、この免震機構16は、空気ばね62に予め定められたストローク以上に変形が発生することを防止するストッパー部70を備えている。
ここで、「振動」とは、例えば、歩行や建造物の揺れ等、日常の行為や現象に起因する揺れを示し、防振装置が防振の対象として通常想定する揺れを意味する。
一方、「震動」とは、地震等に起因する揺れを示し、「振動」よりも大きな揺れを意味する。
弾性部材84としては、例えばコイルばねが用いられる。
弾性部材案内部82の垂直方向(高さ方向)の長さは、予め定められる最大の負荷がかかった場合(最大に収縮した場合)の弾性部材84の長さよりも短くなるようになっている。
上端規制部材86は、弾性部材84の上方に位置し軸部材74に固定されている。
弾性部材94としては、例えばコイルばねが用いられる。
弾性部材案内部92の垂直方向の長さは、予め定められる最大の負荷がかかった場合の弾性部材94の長さよりも短くなるようになっている。
第二の緩衝部78の水平方向の構成は、図4に示す第一の緩衝部76と同様となっている。
図5は、水平方向免震機構100の側面図を示す。
図6は、図5のB−B線図を示す。
水平方向免震機構100は、基台102と、水平移動部104と、複数個(本実施形態のおいては四つ)の定荷重ばね106と、により構成される。
なお、基台102を免震機能付防振装置10の設置箇所に固定するようにしてもよい。
水平移動部104は、例えばボールキャスタ等の水平可動部材104aを介して、基台102上に載置されている。
水平移動部104の側壁には、衝撃を緩衝する衝撃緩衝部材104bがこの水平移動部104の周囲を覆うようにして設けられている。衝撃緩衝部材104bは、例えば、低反発スポンジやゴム等の弾性体からなる。このため、本構成を有さない場合と比較して、水平移動部104が外壁等と衝突するような場合であっても、それによる衝撃が緩和され、これら水平移動部104や外壁等の破損が抑制される。
なお、衝撃緩衝部材104bは、例えば、水平移動部104の側壁の各辺それぞれに一つ又は複数個所設ける等、この水平移動部104の側壁に間隔を空けて部分的に設けるようにしてもよい。
巻取り部106aは、水平移動部104に垂直方向回転自在に設けられており、ばね部106cの一端側を巻き取るようになっている。
回転支軸106bは、基台102に垂直方向回転自在に設けられており、ばね部106cの一端側が固定されている。
定荷重ばね106は、通常時において水平移動部104を基台102の中央部に配置するように設計されている。
本実施形態においては、水平移動部104は水平可動部材104aを備えた構成であるが、これに限らず、例えばろう石等、水平方向に移動可能な程度に摩擦の小さい部材を用いるようにしてもよい。
回転支軸106bが垂直方向回転自在に設けられているため、本構成を有さない場合と比較して、水平移動部104の移動に伴って生じるばね部106c等にかかる負担が抑制される。
本実施形態においては、防振機構14が抑制可能な大きさの振動以上の震動に対して、水平方向免震機構100が作用するように調整されている。水平方向免震機構100が作用する震動の大きさの範囲は、防振機構14の防振する能力や免震機能付防振装置10の設置箇所等を考慮して、適宜調整することができる。
図7は、免震機能付防振装置10の動作について説明する説明図を示す。
図7(a)は、載置台12が第三の支持体50に対して最も離間(上昇)している状態(以下、「上昇状態」と称す)を示し、図7(b)は、空気ばね部60が通常に防振機能を発揮している状態(以下、「通常状態」と称す)を示し、図7(c)は、載置台12が第三の支持体50に対して最も接近(下降)している状態(以下、「下降状態」と称す)を示す。
本実施形態においては、通常想定される振動や比較的弱い地震による震動に対しては、水平方向免震機構100は作用しないように構成されている。
空気ばね部60は、通常想定される振動に加え、比較的強い地震等に起因するより大きな震動についても、その垂直方向の震動を吸収し対応するようになっている。
また、第二の支持体34は、その下部が緩衝部材66と接触して垂直方向に対する震動が緩衝される。
防振機構14に対して、載置台12と第三の支持体50との距離を空気ばね部60のストロークの長さ以上に移動させるような負荷がかかるような場合、ストッパー部70は、空気ばね部60にかかる負荷を抑制し、この空気ばね部60が破損するのを防止するようになっている。
免震機能付防振装置10は、対象物の振動を防止するとともに、この免震機能付防振装置10自体が設置箇所に対し移動することが防止されるように構成されている。
12 載置台
14 防振機構
16 免震機構
22 脚部
32 第一の支持体
34 第二の支持体
42a 防振体
42b 防振体
50 第三の支持体
60 空気ばね部
62 空気ばね
64 エアータンク
70 ストッパー部
100 水平方向免震機構
Claims (6)
- 対象物の振動を防止する防振機構と、
前記対象物の前記防振機構よりも大きな震動を防止する免震機構と、
を有し、
前記防振機構は、前記対象物の垂直方向の振動に対応する空気ばねを有し、
前記空気ばねは、前記免震機構における前記対象物の垂直方向の対応を兼ねている免震機能付防振装置。 - 前記空気ばねに予め定められたストローク以上に変形が発生することを防止するストッパー部をさらに有する請求項1記載の免震機能付防振装置。
- 前記ストッパー部は、前記空気ばねに予め定められたストローク以上に変形が発生した場合の衝撃を緩和する緩衝部を有する請求項2記載の免震機能付防振装置。
- 前記緩衝部は、
第一の方向で前記空気ばねに予め定められたストローク以上に変形が発生した場合に収縮する第一の弾性部材と、
第一の方向とは反対方向である第二の方向で前記空気ばねに予め定められたストローク以上に変形が発生した場合に収縮する第二の弾性部材と、
を有する請求項3記載の免震機能付防振装置。 - 前記防振機構は、前記対象物の水平方向の振動に対応する積層ゴムを有する請求項1乃至4いずれか記載の免震機能付防振装置。
- 前記免震機構は、前記対象部の水平方向の震動に対応する定荷重ばねを有する請求項1乃至5いずれか記載の免震機能付防振装置。
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- 2011-12-16 JP JP2011275192A patent/JP2013124751A/ja active Pending
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