JP2012047290A - 鉛直免震支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば構造物の内部、または外部に設置され、物品等を支持する構造物(構造体)からの鉛直方向の振動による衝撃から物品等を保護しながら、これを支持する鉛直免震支持装置において、鉛直方向の振動を遮断する上で、鉛直方向を向いたばねと鉛直振動を減衰させるためのダンパの使用をしない。
【解決手段】構造体1の水平面上に設置されるベース2と、ベース2上に水平方向に相対移動自在に支持され、傾斜面3aを有する移動体3と、移動体3の傾斜面3aに沿い、傾斜面3aに対して相対移動自在に傾斜面3a上に載置される昇降体4と、移動体3に接続され、移動体3をベース2に対する相対移動後に原位置に復帰させる復元力を発揮し、平常時に昇降体4の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持する復元部材5から鉛直免震支持装置6を構成する。ベース2の鉛直振動に伴い、移動体3が水平方向に相対移動し、昇降体4がベース2に対して昇降する。
【選択図】図1

Description

本発明は例えば構造物の内部、または外部に設置され、物品等、もしくはその収納の目的で利用される本棚、陳列棚等のラック、展示台、あるいは水槽その他の嫌振機器等の物体(以下、物品等と言う)を、その物品等を支持する構造物(構造体)からの鉛直方向の振動による衝撃から保護しながら、支持する鉛直免震支持装置に関するものである。
物品等の収納のために利用されるラックは例えば柱としての縦枠と、隣接する縦枠間に架設される横枠から箱形に組み立てられるが、ラック内の物品を地震時に健全に保持するには、構造物の揺れがラック内の物体に入力しないよう、ラック内で地震力(慣性力)を遮断するか、ラック自体を免震装置に支持させることが必要になる(特許文献1参照)。
構造物とラックとの間に介在する免震装置において地震時の水平方向の振動と鉛直方向の振動を遮断するには、水平方向用と鉛直方向用の2種類の絶縁装置を必要とする。水平方向用の絶縁装置としては通常、積層ゴム支承、転がり支承、滑り支承等があり、鉛直方向用の絶縁装置としては軸を鉛直方向に向けたコイルスプリング等のばねが一般的である(特許文献1、2参照)。
鉛直方向の振動を遮断するための絶縁装置としてコイルスプリング等のばねを使用する場合、ばねは伸縮に伴って復元力を発揮することで、振動が減衰するまでは繰り返して伸縮し続けるため、ばね自体は減衰力を発揮することがない。従ってばねは単独では鉛直方向の振動遮断装置(絶縁装置)としては十分に機能しないため、ばねに生じた振動を早期に減衰(停止)させる上で、基本的には振動減衰装置としてダンパが併用される必要がある(特許文献2参照)。
特開2000−320610号公報(請求項1、段落0046〜0052、図1〜図6) 特開2004−044748号公報(図1〜図3)
しかしながら、ダンパの併用は絶縁装置の部品数を増すため、絶縁装置の構成を複雑にし、占有面積を拡大させる不都合がある。そもそも、ばねは復元力の発揮方向に減衰の機能を持たないため、復元力の発揮方向を振動遮断の方向に向けて使用しても実質的に振動を遮断することはできないため、鉛直振動の遮断のためにばねを使用することは絶縁装置としての適切さに欠ける。
この発明は上記背景より、鉛直方向の振動を遮断する上で、鉛直方向を向いたばねと鉛直振動を減衰させるためのダンパを使用しない形態の鉛直免震支持装置を提案するものである。
請求項1に記載の発明の鉛直免震支持装置は、構造体の水平面上に直接、もしくは間接的に設置されるベースと、このベース上に水平方向に相対移動自在に支持され、水平に対して傾斜した傾斜面を有する移動体と、この移動体の前記傾斜面に沿い、その傾斜面に対して相対移動自在に前記傾斜面上に載置される昇降体と、前記移動体に接続され、この移動体を前記ベースに対する相対移動後に原位置に復帰させる復元力を発揮し、平常時に前記昇降体の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持する復元部材とを備え、
前記構造体の鉛直方向の振動に伴う前記ベースの鉛直方向の振動に伴い、前記移動体が前記ベースに沿って水平方向に相対移動し、その移動体の相対移動に伴い、前記昇降体が前記ベースに対して昇降することを構成要件とする。
構造体は建物や橋梁等を含む構造物自体である場合と、構造物の架構や躯体等を構成するスラブ、梁(桁)、基礎、柱等の他、これらの躯体に間接的に支持される二次部材(非構造部材)である場合等がある。
ベースは構造体の水平面上に直接、もしくは間接的に設置されることで、構造体の振動に伴って振動するが、移動体と昇降体はベース上に水平方向の相対移動自在に載置されているため、ベースに水平方向に発生する振動は移動体と昇降体には何もしない。ベースの水平方向の振動時には移動体は慣性によりベースに対して相対移動することで原位置に留まろうとし、移動体に支持されている昇降体はベースに対しては移動体と共に挙動しようとし、結果的に移動体と共に原位置に留まろうとするからである。
このことから、ベースは構造体の鉛直方向の振動時にその振動に伴って鉛直方向に振動し、移動体と昇降体にベースに対する相対移動(振動)を生じさせる。「構造体の鉛直方向の振動時」とは、構造体の鉛直方向の振動を伴う振動であり、鉛直方向の振動のみの場合と水平方向の振動を伴う鉛直振動の場合がある。
移動体3はベース2上に滑り支承、もしくは図示するようなローラ支承7等の移動体3下面3bとベース2上面2aとの間の摩擦力を低減する支承(摩擦低減支承)を介してベース2に対し、水平方向に相対移動自在に支持され、構造体1の鉛直方向の振動時にベース2の上面2a上をベース2に対して水平一方向に相対移動(振動)自在となる。
同様に昇降体4は移動体3の傾斜面3a上に滑り支承、もしくはローラ支承7等の摩擦低減支承を介して移動体3に対し、その傾斜面3aに沿って相対移動自在に支持される。移動体3の傾斜面3a上に載置される昇降体4の、移動体3の傾斜面3aに対向する面(下面、もしくは側面)は移動体3の傾斜面3aと平行な角度の傾斜を有する傾斜面4aであり、昇降体4はその傾斜面4aにおいて移動体3の傾斜面3a上に、移動体3のベース2に対する水平方向の相対移動に連動し、移動体3に対して相対移動自在に、摩擦低減支承を介して載置される。昇降体4は移動体3の傾斜面3a上を移動体3に対して相対移動することによりベース2に対しては鉛直方向に相対移動(振動)する。
移動体3がベース2に対して摩擦低減支承を介して支持され、昇降体4が移動体3に対して摩擦低減支承を介して支持されることで、構造体1の鉛直方向の振動時におけるベース2の鉛直振動時には図1−(b)、(c)に示すように昇降体4が慣性によりベース2に対して鉛直方向に相対移動することにより絶対空間の原位置に留まろうとする。
ローラ支承7は例えばコロ(円柱体、もしくは円筒体)の列(複数本のコロを並列させた組)を用いた支承等であるが、図12−(a)のローラ支承7部分の拡大図である図13に示すように対になる一組のレール部材(固定部71と可動部72)と、そのレール部材間に介在し、常に双方に接触した状態を維持する球体等の回転体73からなる場合もある。
図12、図13に示す形態以外の摩擦低減支承が使用される場合、摩擦低減支承自体の対向する面同士、または摩擦低減支承を介して対向する面同士は互いに遠ざかる向きの相対移動が生じないよう、ベース2と移動体3、及び移動体3と昇降体4は互いに分離する向きに係合する状態に組み合わせられる。図13に示す例の場合は、回転体73の存在によって固定部71と可動部72が互いに分離する向きに係合しているため、ローラ支承7によってベース2と移動体3間、及び移動体3と昇降体4間の分離が回避されている。
図12、図13に示す例の場合、ローラ支承7を構成する一方のレール部材(固定部71)と他方のレール部材(可動部72)はそれぞれ互いに鉛直方向、もしくは水平方向等、分離する方向に係合しながら、その方向に垂直な方向(軸方向)に相対移動自在な形状をしていればよい。
具体的には例えば図13に示すように固定部71と可動部72のいずれか一方が溝形断面形状等、他方を上下から、あるいは横方向から挟み込む断面形状(凹のレール状)をし、他方がその形状に包囲される中実、もしくは中空の断面形状(凸のレール状)をする。図9、図11に示す鉛直免震支持装置6の構成例の場合も、ローラ支承7として図13に示す形態の一組のレール部材(固定部71と可動部72)を使用している。
ローラ支承7を構成する固定部71と可動部72は互いに相対移動自在に支持される関係にあるベース2と移動体3、及び移動体3と昇降体4にそれぞれ固定される。ここでは可動部72が固定部71に対して軸方向に可動(相対移動)する意味から可動部と呼んでいるが、固定と可動は相対的な関係であり、固定部71が絶対的な位置に固定されるとは限らず、可動部72に対して可動することもある。図1〜図8ではローラ支承7を構成する固定部71と可動部72を便宜的に互いに接した2個の円で表現している。
図12、図13では溝形断面形状の部材をベース2や移動体3、壁体9等に直接、もしくは間接的に固定される固定部71として使用し、それに包囲される中実断面形状の部材を移動体3や昇降体4等に直接、もしくは間接的に固定される可動部72として使用しているが、逆にする場合もある。
可動部72は固定部71に対して軸方向のいずれの向きにも相対移動するため、溝形の形状をする固定部71、または可動部72の端部は開放する。力学的には固定部71と可動部72は両者間に作用する力(荷重)を負担した状態で、変形を生じない剛性を有する断面形状で形成されればよい。
復元部材5は一方の端部において移動体3に接続されるが、他方の端部の接続先は鉛直免震支持装置6を構成する移動体3の数と配置状態に応じて決まる。例えば図1、図2に示すように移動体3が昇降体4を挟んで一方向に対になって配置される場合には(請求項2)、昇降体4を挟んで対になる側の移動体3に復元部材5の他方の端部が接続される。この場合、復元部材5は対になる移動体3、3間に架設されて各移動体3に接続される。
昇降体4を挟んだ側に、対になる移動体3ではなく、図3、図4〜図6に示すようにベース2と一体的に挙動する(ベース2に一体化する場合を含む)壁体9(壁体8としての移動体3を含む)が配置される場合には(請求項3)、壁体9に復元部材5の他方の端部が接続される。この場合、復元部材5は移動体3と壁体9との間に架設されて移動体3と壁体9に接続される。昇降体4を挟んだ側に壁体9が配置される図3、図4〜図6の場合、壁体9はベース2と一体的に挙動し、実質的にベース2に一体化するから、ベース2の一部と考えることができるため、「復元部材5の他方の端部は間接的にベース2に接続される」と言い換えることもできる。
移動体3のベース2に対する相対移動後に移動体3を原位置に復帰させる向きの復元力を移動体3に与え、平常時に昇降体4の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持する復元部材5が一方の端部において移動体3に接続されることで、昇降体4は平常時にベース2の上面から距離を置き、ベース2から浮いた状態に保たれ、常にベース2の上面から絶縁された状態で平衡状態を維持する。「平常時」は図1〜図6の各(a)に示すような構造体1が鉛直振動を生じていない状態を指し、水平振動のみを生じている場合も含む。
「昇降体4の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持する」とは、図10に示すように昇降体4、もしくは物品等を含む昇降体4の鉛直荷重(質量)が昇降体4の傾斜面4aから、それに対向する移動体3の傾斜面3aに作用させる水平方向の荷重と復元部材5の復元力Fが釣り合いを保つことを言う。
物品13等(物体)は図5に示すように昇降体4上に載置されることにより昇降体4に支持されるため、「昇降体4の鉛直荷重(質量)」は昇降体4自体の鉛直荷重(質量)の場合と、昇降体4上に物品13等が載置された場合の両者の質量を合わせた鉛直荷重の場合がある。鉛直免震支持装置6の「支持」は昇降体4上に物品13等が載置された状態で「支持装置」として使用されることもあることの意味であるが、昇降体4が構造物内の上部構造を直接、支持することもあるから、鉛直免震支持装置6は鉛直免震装置として使用されることもある。
昇降体4が移動体3の傾斜面3aに沿い、その傾斜面3aに対して相対移動自在に傾斜面3aに載置された状態で、すなわち昇降体4と移動体3が互いの傾斜面4a、3aで対向し、両傾斜面4a、3a間に摩擦低減支承が介在した状態で、復元部材5が昇降体4の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持することで、平常時には図1−(a)に示すように昇降体4の下面4bとベース2の上面2aが互いに距離を置いて対向した状態で平衡する。平常時に昇降体4下面4bとベース2上面2aとの間に距離が確保される理由は、ベース2が構造体1の鉛直振動に伴って鉛直方向上向きに相対移動し、原位置に留まろうとする昇降体4の下面4bとの接触(衝突)を回避するためである。
復元部材5はベース2が鉛直振動し、昇降体4下面4bとの間の距離が変動するときにも、昇降体4の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持しようとすることで、鉛直振動の終息と共に、移動体3と昇降体4を平常状態に復帰させようとする。
昇降体4の傾斜面4aは水平に対して傾斜していれば水平に対する傾斜角度は任意であるが、例えば45°の場合には図10に示すように移動体3のベース2に対する水平方向の相対移動量Hと、昇降体4のベース2に対する鉛直方向の相対移動量Vが等しくなるため、例えば移動体3の水平移動量から構造体1に入力している鉛直振動の程度を知ることが可能である。
後述のように昇降体4の鉛直方向の振動時における絶対的な位置(レベル)に変化は生じないが、構造体1上から、あるいはベース2上から見たときには昇降体4はベース2に対して鉛直方向に相対移動を生ずるため、構造体1、あるいはベース2上からの昇降体4の鉛直方向の変位からも構造体1の鉛直振動の程度を把握することが可能である。
昇降体4の傾斜面4aの水平に対する傾斜角度θが45°の場合にはまた、後述のように昇降体4の自重(質量)による鉛直荷重W、またはこれに昇降体4上に載置される物品13の自重(質量)を加えた鉛直荷重Wと、移動体3の傾斜面3aに作用する水平方向の反力(復元部材5の復元力)Fが等しくなるため、昇降体4の鉛直荷重Wに合わせて復元部材5の復元力F(ばね定数k)を調整すればよい利点がある。傾斜角度θの調整によって移動体3と昇降体4の移動量H、Vも自由に設定される。
復元部材5の復元力F(ばね定数k)は昇降体4、もしくはその上に載置される物品13等の鉛直荷重Wと移動体3が釣り合いを保つような大きさに設定される。昇降体4と移動体3は双方の傾斜面4a、3aで直接、もしくは間接的に接触した状態になるため、移動体3の傾斜面3aには昇降体4の傾斜面4aからその鉛直荷重Wと傾斜面4a、3aの傾斜角度θに応じた力が作用する。「双方の傾斜面で直接接触する」とは、摩擦低減支承が滑り支承等の場合を言い、「間接的に接触する」とは、摩擦低減支承がローラ支承7等の場合を言う。
図10に示すように昇降体4の、もしくはその上に載置される物品13等の質量を含めた鉛直荷重をW、傾斜面3a、4aの水平に対する角度をθとすると、昇降体4の傾斜面4aから移動体3の傾斜面3aに垂直に作用する力はWcosθで、復元部材5の復元力(水平力)をFとすれば、Wcosθに釣り合う力はFsinθになるから、Wcosθ=Fsinθより、F=cosθ/sinθ・WとしてFが求められる。この式からθ=45°(π/4ラジアン)のときにF=W(物品等の鉛直荷重=復元部材の復元力)になることが分かり、θが45°を超えれば(90°未満で)FがWより小さくなり(F<W)、45°より小さければFがWより大きくなる(F>W)ことが分かる。
傾斜面の角度θに応じて復元部材5の復元力F(ばね定数k)が決まることで、復元部材5の設計、もしくは復元力の設定がし易くなる。復元部材5が昇降体4を支持して平衡を保っている図1−(a)に示す状態での復元部材5の変形量(伸び量)をLとすれば、F=k・L=cosθ/sinθ・Wであるから、ばね定数kはk=cosθ/sinθ・W/Lとして求められる。θ=45°であれば、k=W/Lである。
ベース2は構造体1の水平面上に設置されることで構造体1の鉛直方向の振動に連動して同一方向(鉛直方向)に振動するため、構造体1の鉛直方向の振動に伴い、昇降体4をベース2に対して相対的に昇降させようとする。
例えば図1−(a)に示す状態からベース2が原位置(中立位置)より上昇したときには、昇降体4は自らの慣性により(b)に示すように原位置に留まろうとするため、ベース2と昇降体4との間の距離が縮小する。同時に移動体3の傾斜面3aが昇降体4の傾斜面4aに(b)に矢印で示す向き(ベース2の平面上の中心位置から遠ざかる向き)に押されることで、移動体3は互いに接近するベース2と昇降体4に押し出される形で、ベース2の平面上の中心位置から遠ざかろうとする。
図1〜図7中、一点鎖線がベース2と移動体3及び昇降体4が振動を生じていない平常時における昇降体4の下端面(下面4b)のレベル(中立位置)を示しているが、中立位置である一点鎖線で示すように昇降体4の下端面は各図の(a)に示す平常時と、(b)、(c)に示す振動時のいずれのときにも常に同一のレベルに位置し、構造体1の鉛直方向の振動に拘らず、昇降体4の絶対的な位置に変動が生じないことが分かる。
昇降体4が自らの慣性により図1−(b)に示す原位置(中立位置)に留まろうとすることは、昇降体4の傾斜面4aと移動体3の傾斜面3a間に摩擦低減支承(ローラ支承7)が介在することで、両傾斜面3a、4a間に生ずる摩擦力が低減されていることによって実現される。
昇降体4の幅方向(移動体の水平移動方向)両側に移動体3、3が配置され、移動体3、3がベース2上で対になる図1の例では復元部材5は、昇降体4を挟んで対になり、対向する両側の移動体3、3間に架設されて各移動体3に接続され、各移動体3をそれぞれが対向する移動体3側へ接近する向きに付勢する(請求項2)。
図1−(b)に示す状態ではベース2と移動体3及び昇降体4が原位置(中立位置)にある(a)の状態より復元部材5が伸長しているため、復元部材5が移動体3を原位置に復帰させようとする復元力Fを発揮し、移動体3の過剰な水平方向の相対移動量と昇降体4の鉛直方向の相対移動量を制限している状態にある。復元部材5は平常時には復元力Fの発揮によって対向する移動体3、3を互いに引き寄せる向きに付勢し、そのときの水平力と昇降体4、あるいは昇降体4が支持する物品13等の質量を含めた鉛直荷重Wが釣り合いを保つ(a)の状態で平衡しようとする。
ベース2は構造体1の鉛直振動時には図1−(b)に示す鉛直方向上向きの相対移動と(c)に示す下向きの相対移動を繰り返すため、移動体3と昇降体4は(a)の状態を挟んで(b)の状態と(c)の状態を交互に繰り返す。但し、復元部材5の復元力は昇降体4の質量、あるいは物品13等の質量を含めた鉛直荷重Wと釣り合いを保つ図1−(a)の状態で平衡しようとするため、鉛直振動の終息時には(a)の状態を超えて(b)、あるいは(c)の状態に移行するようなことはない。
図1−(a)の状態から(b)に示すようにベース2が鉛直方向上向きに原位置に対して相対移動したときには、昇降体4はベース2に対しては直接には、相対移動自在な状態にはなく、移動体3がベース2に対して水平方向に相対移動自在な状態にあることで、昇降体4は慣性により原位置(中立位置)に留まろうとする。この結果として、移動体3がベース2に対し、水平面内で昇降体4(ベース2)の平面上の中心から遠ざかる向きに相対移動する。昇降体4はベース2と移動体3に対して相対的に降下するが、一点鎖線で示すように絶対的な位置に変動はない。
鉛直免震支持装置6は図1−(b)に示す状態からは(a)に示す中立状態を経てベース2が鉛直方向下向きに相対移動し、移動体3がベース2に対してその平面上の中心側へ移動し、ベース2が原位置より降下した(c)に示す状態に移行する。このとき、移動体3は復元部材5から復元力Fを受けることと、ベース2が(b)の状態から降下することにより互いに引き寄せられる。
図1−(b)から(c)に移行するまでの間、昇降体4は慣性によって常に原位置(中立位置)に留まろうとするため、ベース2と移動体3に対しては相対的に上昇し、一時的にベース2と昇降体4との間の距離が縮小するが、同時に移動体3は復元部材5に引き寄せられることによりベース2の平面上の中心位置に接近しようとするため、昇降体4の絶対的な位置に変動はない。図1−(a)の状態から一旦、ベース2が上昇するか降下すれば、(b)の状態と(c)の状態は交互に生ずるから、(b)の状態と(c)の状態が独立して発生することはない。
構造体の鉛直方向の振動の発生に拘らず、昇降体の絶対的な位置に変動が生じないことで、昇降体は絶対空間に静止した状態を維持するため、ベースの鉛直方向の振動と移動体の水平方向の振動に関係なく、構造体の鉛直振動から遮断された状態になる。昇降体がベースの鉛直振動に拘らず、絶対空間に静止した状態を維持し、振動から絶縁された状態になることで、振動を遮断する上で、振動を減衰させる必要がないため、ダンパを併用する必要がない。
図1はベース2上の平面上の中心部に位置する昇降体4の中心に関して水平一方向両側に2個の移動体3、3が配置されている場合の例を示しているが、移動体3、3のいずれか一方は図3、図4、図6に示すように壁体9としてベース2に固定されている場合もある。移動体3はまた、昇降体4の中心に関して水平二方向両側に配置される場合の他、三方向、あるいはこれら以外の数の方向に放射状に配置されることもある。
図2−(a)は昇降体4に対し、移動体3の配置方向(移動体3のベース2に対する相対移動方向)に直交する方向(側面方向)の側面側に昇降体4のベース2に対する昇降を案内する案内部材8が配置され、案内部材8がベース2に固定されている場合の例を示す。案内部材8は昇降体4の昇降を案内すると共に、側面方向への移動を拘束する働きをする。案内部材8は昇降体4の昇降を案内する役目を果たす関係から、昇降体4の側面4dと案内部材8の昇降体4側の面との間にも滑り支承、ローラ支承7等の摩擦低減支承が介在させられる。
図2でも摩擦低減支承(ローラ支承7)を互いに接した2個の円で表している。図2の例でも復元部材5は図1の例と同じく、ベース2上で対になり、対向する両側の移動体3、3間に架設されて各移動体3に接続され、各移動体3をそれぞれが対向する移動体3側へ接近する向きに付勢する(請求項2)。
図2に示す例は昇降体4の側面方向両側に配置される案内部材8、8に昇降体4の昇降が案内されること以外、ベース2と移動体3及び昇降体4の挙動は図1に示す例と同じであり、(b)、(c)に示すように構造体1の鉛直振動に伴うベース2の昇降(鉛直振動)に連動して移動体3がベース2に対して水平方向に相対移動し、移動体3の相対移動に伴って昇降体4がベース2に対して昇降する。
図3−(a)は図1、もしくは図2における一方の移動体3が壁体9としてベース2に固定、あるいは接続された場合の例を示す。壁体9はベース2と一体的に挙動する状態でベース2上に設置される。壁体9の昇降体4側の面は図3に示すように図1、図2における一方の移動体3と同じく、傾斜面になっている場合の他、図4〜図6に示すように鉛直面9aになっている場合がある。いずれの場合も、昇降体4は壁体9の昇降体4側の面と、移動体3の傾斜面3aに沿って壁体9(ベース2)に対して昇降するため、壁体9の昇降体4側の面と昇降体4との間にも滑り支承、ローラ支承7等の摩擦低減支承が介在させられる。
ベース2上にベース2と一体的に挙動する壁体9が設置された図3の例では、復元部材5は移動体3と壁体9との間に架設されて移動体3と壁体9に接続され、移動体3をそれが壁体9側へ接近する向きに付勢する(請求項3)。
図3−(a)の状態から例えば(b)に示すようにベース2が相対的に(中立位置に対して)上昇したときには、昇降体4がベース2に対して相対的に降下し、移動体3が昇降体4の傾斜面4aに押されてベース2に対して水平方向に相対移動する。(b)の状態からベース2が昇降体4に対して降下したときには、(a)の状態を経てから(c)に示すように移動体3が復元部材5の復元力を受けて中心側へ戻ろうとし、移動体3の傾斜面3aが昇降体4の傾斜面4aを押すことにより昇降体4がベース2に対して相対的に上昇する。
図5は図3における壁体9としての一方の移動体3の昇降体4側の面が鉛直面をなした形の図4における壁体9の両側に移動体3、3が配置された鉛直免震支持装置6の例を示しているが、図5の場合の壁体9はその両側に位置する移動体3、3の壁体9に対する昇降を案内する働きをするため、図2の変形例にも該当する。
図2、図3に示す例の場合にも、構造体の鉛直方向の振動の発生に拘らず、昇降体の絶対的な位置に変動が生じないことで、昇降体は絶対空間に静止した状態を維持するため、ベースの鉛直方向の振動と移動体の水平方向の振動に関係なく、構造体の鉛直振動から遮断された状態になる。昇降体がベースの鉛直振動に拘らず、絶対空間に静止した状態を維持し、振動から絶縁された状態になることで、振動を遮断する上で、振動を減衰させる必要がないため、ダンパを併用する必要がない。
構造体の鉛直振動に伴うベースの鉛直方向の振動に伴い、移動体がベースに沿って水平方向に相対移動し、その相対移動に伴い、昇降体がベースに対して昇降することで、ベースの鉛直振動時には昇降体が慣性により原位置に留まろうとし、移動体がベースに対し、その中心から遠ざかる向きに相対移動するため、昇降体がベースと移動体に対して相対的に降下し、絶対的な位置に変動が生じない状態を得ることができる。
すなわち、構造体の鉛直方向の振動の発生に伴うベースの鉛直方向の振動と移動体の水平方向の振動に関係なく、昇降体が絶対空間に静止した状態を確保することができ、構造体の鉛直振動から遮断された状態を得ることができる。この結果、昇降体がベースの鉛直振動に拘らず、振動から絶縁された状態になるため、振動を遮断する上で、振動を減衰させる必要がなく、ダンパを併用する必要がない。
(a)は昇降体を挟んだ両側に移動体が配置された鉛直免震支持装置の平常時の様子を示した立面図、(b)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より上昇したときの様子を示した立面図、(c)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より降下したときの様子を示した立面図である。 (a)は図1における昇降体の側面方向両側に案内部材が付加された鉛直免震支持装置の平常時の様子を示した立面図、(b)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より上昇したときの様子を示した立面図、(c)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より降下したときの様子を示した立面図である。 (a)は図1における昇降体を挟んだ一方の移動体が壁体としてベースに固定された鉛直免震支持装置の平常時の様子を示した立面図、(b)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より上昇したときの様子を示した立面図、(c)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より降下したときの様子を示した立面図である。 (a)は図3における壁体の昇降体側の面が傾斜面ではなく、鉛直面をなしている鉛直免震支持装置の平常時の様子を示した立面図、(b)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より上昇したときの様子を示した立面図、(c)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より降下したときの様子を示した立面図である。 (a)は図4における壁体の両鉛直面側に昇降体と移動体が配置された鉛直免震支持装置の平常時の様子を示した立面図、(b)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より上昇したときの様子を示した立面図、(c)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より降下したときの様子を示した立面図である。 (a)は図4における移動体が中空形状をし、その中に昇降体が収納されている鉛直免震支持装置の平常時の様子を示した立面図、(b)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より上昇したときの様子を示した立面図、(c)はベースが構造体の鉛直振動に伴って平常時より降下したときの様子を示した立面図である。 (a)は図6−(b)のx−x線断面図、(b)は図6−(c)のy−y線断面図である。 (a)は図6−(a)の平面図、(b)は図6−(b)の平面図、(c)は図6−(c)の平面図である。 (a)は図4に示す鉛直免震支持装置の構成(組み立て)例を示した斜視図、(b)は(a)の組み立て状態を示した斜視図である。 図4、図9に示す鉛直免震支持装置を構成する移動体と昇降体の相対的な移動量と両者間に作用する力の関係を示した概要図である。 (a)は図6に示す鉛直免震支持装置の構成(組み立て)例を示した斜視図、(b)は(a)の組み立て状態を示した斜視図である。 (a)は図11−(b)の平面図、(b)は(a)の側面図である。 図12−(a)におけるローラ支承部分の拡大図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図6は構造体1の水平面上に直接、もしくは間接的に設置されるベース2と、ベース2上に水平方向に相対移動自在に支持され、水平に対して傾斜した傾斜面3aを有する移動体3と、移動体3の傾斜面3aに沿い、その傾斜面3aに対して相対移動自在に傾斜面3a上に載置される昇降体4と、移動体3に接続され、移動体3をベース2に対する相対移動後に原位置に復帰させる復元力を発揮し、平常時に昇降体4の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持する復元部材5とを備えた鉛直免震支持装置6の構成例を示す。
いずれの例においても、ベース2は構造体1と一体となって挙動するため、構造体1の鉛直方向の振動(鉛直振動)と共に鉛直方向に振動する。構造体1の鉛直振動に伴うベース2の鉛直振動に伴い、移動体3がベース2に沿って水平方向に相対移動し、その移動体3の相対移動に伴い、昇降体4がベース2に対して昇降する。
図面ではベース2を、例えば上下に隣接する板11、11が互いに異なる水平方向に相対移動自在に組み合わせられた3枚の板11から構成される水平免震装置10上に載置することにより間接的に構造体1の水平面上に設置した場合の例を示しているが、ベース2は構造体1のいずれかの水平面上に直接、載置され、支持されることもある。鉛直免震支持装置6が水平免震装置10と組み合わせられて使用される場合は、両者の組み合わせが全体として3次元免震装置を構成することになる。水平免震装置10は積層ゴム支承、滑り支承、転がり支承等の場合もある。
図中、水平免震装置10を構成する上下の板11、11に挟まれた中間の板11は上下の板11、11に隠れ、その中間の板11の上下に隣接する板11、11間にローラ支承12等の摩擦低減支承が介在している。図示する水平免震装置10では最下段の板11が構造体1に直接、もしくは間接的に固定され、その上に隣接し、高さ方向の中間部に位置する板11が最下段の板11に対して水平一方向に相対移動自在にローラ支承12等に支持され、その上に隣接し、最上段に位置する板11がその直下の板11に対して上記水平一方向に交差する水平一方向に相対移動自在にローラ支承12等に支持される。最上段に位置する板11には鉛直免震支持装置6のベース2が固定される。
ベース2上(ベース2の上面2a上)には図1〜図6に示すように少なくとも1個の移動体3が載置される。図1に示すように2個の移動体3、3が昇降体4を挟んで対になって載置される場合もあるが、ベース2上の水平面内の一方向には1個、もしくは対になる2個の移動体3、3がベース2に対して直線運動自在に載置される。例えば図1の例のように対になる2個の移動体3、3の組が水平二方向を向いて配置される場合には、各方向に付き、2個の移動体3、3がベース2上を対向する方向に直線運動自在に載置される。
直線運動は図示するようなローラ支承7や滑り支承等の摩擦低減支承によって可能になり、図示するローラ支承7は例えば図9、図11、図12に示すようにベース2の上面2aに固定される固定部71(レール部材)と、固定部71に軸方向に相対移動自在に挿通し、移動体3の下面3bに固定される可動部72(レール部材)と、固定部71と可動部72との間に介在し、可動部72を固定部71に対して軸方向に相対移動させる回転体73から構成される。
回転体73は固定部71と可動部72が互いに対向する方向の両側に配置される。回転体73は球形、円柱形、樽形等の回転体形状をし、固定部71と可動部72の双方に接触しながら軸回りに回転することにより自身が固定部71に対して移動しながら、可動部72を固定部71に対して相対移動させる。
ローラ支承7は水平方向、傾斜方向、あるいは鉛直方向のいずれか一方向に相対移動自在に支持される部材間に配置されるため、ベース2の上面2aと移動体3の下面3bとの間の他、移動体3の傾斜面3aと、それに対向する昇降体4の傾斜面4aとの間にも配置され、一方の傾斜面3a(4a)に固定部71が、他方の傾斜面4a(3a)に可動部72が固定される。
図12のローラ支承7部分の拡大図を図13に示すが、この例では溝形の固定部71(レール部材)と、これに挿通する中実断面の可動部72(レール部材)の両側面、あるいは上下面等、溝形のレール部材が中実断面のレール部材を挟み込む方向の両側に半円断面形状の溝を形成し、この溝に球形の回転体73を嵌合させた状態で、回転体73を溝に沿って転動させている。
この場合、回転体73の半径をrとすれば、回転体73が1回転することにより可動部72は固定部71に対し、4πrの軸方向の相対移動を生ずる。可動部72は固定部71に対して相対移動することにより固定部71の端部から突出し、可動部72が最も突出したときの突出長さがローラ支承7のストローク(相対移動距離)となる。
可動部72の、固定部71からの突出長さはその少なくともいずれか一方等に固定されるストッパによって規制されることもあるが、ベース2の上面2aと移動体3の下面3bとの間に介在するローラ支承7における可動部72の固定部71からの突出長さは復元部材5の復元力によって制限されるため、基本的にはストッパは必要ではない。移動体3の傾斜面3aと昇降体4の傾斜面4a間等に介在するローラ支承7には昇降体4の自重により可動部72が固定部71内に納まる向きの力を常に受けるため、このローラ支承7にもストッパは必要ない。
図1はベース2上に水平一方向に対向して2個の移動体3、3が配置され、この2個の移動体3、3間に挟まれる形で、1個の昇降体4が配置されている形式の鉛直免震支持装置6の構成例を示している。図1の例ではローラ支承7は前記の通り、ベース2の上面2aと各移動体3の下面3bとの間、及び各移動体3の傾斜面3aとそれぞれに対向する昇降体4の傾斜面4aとの間に配置される。
復元部材5は図12に示すように対向する移動体3、3間の、昇降体4と干渉しない領域に架設され、両端部において各移動体3のいずれかの部分にねじ(ボルト)等により接続される。復元部材5には主にコイルスプリング等のばね、あるいは油圧シリンダ等が使用されるが、ばね等の形式は問われない。水平一方向に対向する2個の移動体3、3が配置される場合、復元部材5は対になる移動体3、3間に架設されて各移動体に接続され、各移動体3をそれぞれが対向する移動体3側(昇降体4側)へ接近する向きに付勢する。
図1−(a)はベース2を支持する構造体1に鉛直振動が生じていない平常時の状態を示している。この状態では復元部材5は図10に示すように昇降体4の質量による、あるいは昇降体4とその上に載置される物品等の質量による鉛直荷重Wの、昇降体4の傾斜面4aに垂直な成分Wcosθと釣り合いを保つ復元力Fを水平方向に発揮して平衡状態を維持している。図12は図6に示す形式の鉛直免震支持装置6における復元部材5の架設状態を示しているが、復元部材5が昇降体4と干渉しない領域に架設される点では図1〜図6のいずれの例においても共通する。
図1−(a)の状態はばねである復元部材5が自然長から伸長し、伸長分の復元力Fを昇降体4側へ発揮した状態であるから、この状態から更に復元部材5が伸長したときと、自然長より収縮したときには伸長分、または収縮分の復元力を発揮する。収縮したときの復元力は両側の移動体3、3を昇降体4側から外側へ押し出す向きに作用する。
図1−(a)に示す平常状態から(b)に示すように構造体1が鉛直方向に振動し、ベース2と共に上向きに変位したときには、昇降体4が慣性により一点鎖線で示す中立位置である原位置に留まろうとする結果、両側の移動体3、3をベース2の平面上の中心位置から外側(遠ざかる側)へ押し出す。
逆に図1−(a)の状態から(c)に示すように構造体1が鉛直方向下向きに変位したときには、昇降体4が原位置に留まろうとすることと、平常状態で両側の移動体3、3に平面上の中心側へ復元力を付与している復元部材5の復元力の作用によって両側の移動体3、3が互いに接近しようとする向きに移動する。図1−(b)の状態と(c)の状態は(a)の状態を経て交互に繰り返し、構造体1の鉛直振動の終息と共に、最終的に(a)の状態に復帰する。
図2は図1における昇降体4の、移動体3、3のベース2に対する相対移動方向に直交する方向の両側に昇降体4のベース2に対する昇降を案内し、昇降体4の昇降を鉛直方向に規制する案内部材8、8が配置され、ベース2に固定された場合の例を示している。この場合、昇降体4は側面方向両側の案内部材8、8に沿って昇降するため、昇降体4の側面方向両側と案内部材8との間にもローラ支承7等の摩擦低減支承が介在させられる。
復元部材5は図1の場合と同じく、両側の移動体3、3間に架設されるため、案内部材8、8は平面上、復元部材5と干渉しない位置に配置される。図2では案内部材8を挟んだ両側の移動体3、3間に復元部材5を架設し、双方に接続しているが、図5のように各移動体3と案内部材8間単位で復元部材5を架設し、それぞれに接続することもある。
図2はベース2の、昇降体4を挟んだ位置に案内部材8、8が固定され、この案内部材8、8に沿って昇降体4が昇降すること以外、鉛直免震支持装置6の構成と挙動は図1の場合と同じである。図2−(a)は平常状態を、(b)はベース2が構造体1と共に中立位置より上昇したときの状態を、(c)はベース2が構造体1と共に中立位置より降下したときの状態を示している。
図3は図1における2個の移動体3、3の内、いずれか一方(図面では左側)の移動体3が壁体9としてベース2に固定された場合の例を示している。壁体9としての移動体3はベース2と共に一体的に挙動する状態にあればよいため、ベース2には必ずしも固定される必要はなく、ベース2と共に昇降体4に対して昇降可能な状態に連結(接続)されていればよい。
この場合、昇降体4は壁体9としての左側の移動体3の傾斜面3aと、相対移動する右側の移動体3の傾斜面3aに沿って昇降するため、図1における両側の移動体3、3の傾斜面3aと昇降体4の傾斜面4aとの間にローラ支承7等の摩擦低減支承が介在させられる。
壁体9としての移動体3はベース2に、一体的に挙動可能な状態に一体化するため、その下面3bとベース2上面2aとの間にはローラ支承7等は不在になる。復元部材5は壁体9としての移動体3と移動体3との間に架設されて双方に接続され、移動体3をそれが壁体9としての移動体3側(昇降体4側)へ接近する向きに付勢する。
図3は図1における一方の移動体3が壁体9としてベース2に固定されたこと以外、鉛直免震支持装置6の構成と挙動は図1の場合と同じである。図3−(a)は平常状態を、(b)はベース2が構造体1と共に中立位置より上昇したときの状態を、(c)はベース2が構造体1と共に中立位置より降下したときの状態を示している。壁体9としての一方の移動体3はベース2に固定されているため、構造体1の鉛直振動に伴い、ベース2と共に中立位置に対して昇降する。
図3−(b)に示すようにベース2が中立位置より上昇したときには、ベース2に固定されている移動体3(壁体9)が昇降体4に対する位置を変えることなく、ベース2と共に上昇するため、ベース2に固定されていない右側の移動体3のみがベース2に対して水平方向右側へ相対移動する。(c)に示すようにベース2が中立位置より降下したときには、ベース2に固定されていない右側の移動体3のみがベース2に対して水平方向左側へ相対移動し、ベース2に固定されている移動体3(壁体9)と共に、昇降体4をベース2に対して上昇させる(押し上げる)作用をする。
図4は図3における壁体9としてベース2に固定された移動体3の昇降体4側の傾斜面4aが鉛直面9aになった場合の例を示している。この場合、昇降体4は壁体9の鉛直面9aに沿って昇降するため、昇降体4の、壁体9の鉛直面9aに対向する面は鉛直面4cになり、壁体9の鉛直面9aと昇降体4の鉛直面4cとの間にローラ支承7等の摩擦低減支承が介在させられる。壁体9は下面においてベース2に接続、もしくは固定されるため、両者間にはローラ支承7等は存在しない。復元部材5は壁体9と移動体3との間に架設されて双方に接続され、移動体3をそれが壁体9側(昇降体4側)へ接近する向きに付勢する。
図4は図3における壁体9としての移動体3の傾斜面3aが鉛直面9aになり、それに対向する昇降体4の面も鉛直面4cになったこと以外、鉛直免震支持装置6の構成と挙動は図3の場合と同じである。図4−(a)は平常状態を、(b)はベース2が構造体1と共に中立位置より上昇したときの状態を、(c)はベース2が構造体1と共に中立位置より降下したときの状態を示している。
但し、昇降体4の一方の片面とそれに対向する面が傾斜面4a、3aから鉛直面4c、9aになったことで、昇降体4の全鉛直荷重Wが他方の片面である傾斜面4aからその側の移動体3の傾斜面3aに作用することになる。図1のように昇降体4の両側に、対になる移動体3、3が配置される場合には、昇降体4の鉛直荷重Wはその両傾斜面4a、4aからW/2に分散して移動体3、3の傾斜面3a、3aに作用する。図1の昇降体4と図4の昇降体4の質量が同一であれば、いずれの場合も復元部材5が発揮する復元力Fは同一になる。
図5は図4における壁体9を挟んだ両側に、対になる移動体3、3を配置し、各移動体3と壁体9との間に復元部材5を架設し、双方に接続した場合の例を示している。この場合、昇降体4は壁体9の両側の鉛直面9a、9aに沿って昇降するため、壁体9の鉛直面9aと昇降体4の鉛直面4cとの間にローラ支承7等の摩擦低減支承が介在させられる。図面では各移動体3と壁体9との間に復元部材5を架設しているが、図1の場合と同様に両側の移動体3、3間に復元部材5を架設することもある。その場合、復元部材5を壁体9に接続するか否かは問われない。
図5では壁体9を挟んだ両側の昇降体4、4間の距離を変えることなく、両昇降体4、4をベース2に対して一様に(同時に)昇降させることができるため、図示するように壁体9を跨ぐような形状の、図3の場合より大型の物品13等を両昇降体4、4上に載置し、支持させることが可能である。
図5の例では(b)に示すようにベース2の中立位置に対する上昇時に昇降体4がベース2に対して相対的に降下することで、ベース2に一体化している壁体9の上端(上面)が昇降体4の上面より上方へ突出することがあるため、このような場合には物品13を壁体9との衝突を回避する形状に形成する必要がある。但し、ベース2の上昇時(昇降体4の降下時)を含め、常に昇降体4の上面が壁体9の上端のレベルより上に位置するような形状、あるいは高さを昇降体4が有していれば、物品13の形状が壁体9によって制限を受けることはないため、物品13の下面は平坦でよい。
図6は図4における移動体3の内部に昇降体4が収納可能なように、移動体3を中空形状(箱形状)に形成し、図7、図8に示すように移動体3の内周面3cと、それに対向する昇降体4の側面4dとの間にローラ支承7等を介在させた場合の例を示している。図7−(a)は図6−(b)のx−x線の断面を、(b)は図6−(c)のy−y線の断面を示し、図8−(a)〜(c)は図6−(a)〜(c)の各平面を示している。図7、図8ではまた、昇降体4上に、あるいは中空形状(箱形状)に形成した昇降体4内に物品13等を載置(収納)した様子を示している。
図7−(a)は図6−(b)に示すようにベース2が中立位置より上昇したときの様子を、図7−(b)は図6−(c)に示すようにベース2が中立位置より降下したときの様子を示しているが、図7−(a)、(b)の対比から、ベース2(構造体1)の鉛直振動に拘らず、昇降体4の下面4bのレベルが変動せず、物品13等に鉛直方向の振動(変位)が生じないことが分かる。
図8では板の組み立てによって構成した壁体9の一部に復元部材5の一方の端部を接続するための受け部91を一体化させると共に、移動体3の一部の復元部材5の他方の端部を接続するための受け部31を一体化させ、両受け部91、31間に復元部材5を架設し、双方にねじ(ボルト)等により接続している。
図9−(a)は図4に示す形態の鉛直免震支持装置6を構成する移動体3と昇降体4の組み立て時の様子を、(b)は組み立て完成状態を示している。ここではベース2の上面2aに移動体3との間のローラ支承7を構成する固定部71を固定すると共に、移動体3の下面3bにベース2との間のローラ支承7を構成する可動部72を固定し、組み立て時のスライドによって可動部72を固定部71に軸方向に挿通させている。
図9ではまた、ベース2の上面2aに、昇降体4との間のローラ支承7を構成する固定部71が固定された壁体9を固定し、壁体9に対向する昇降体4の鉛直面4aに壁体9との間のローラ支承7を構成する可動部72が固定された昇降体4を壁体9に対して落とし込むことによって可動部72を固定部71に軸方向に挿通させている。移動体3の傾斜面3aに固定され、昇降体4との間のローラ支承7を構成する固定部71が挿通する可動部72は昇降体4の傾斜面4aに固定されるが、このローラ支承7は水平に対しても鉛直に対しても傾斜しているため、移動体3の設置後に後付けされる。
図11−(a)は図6に示す形態の鉛直免震支持装置6を構成する移動体3と昇降体4の組み立て時の様子を、(b)は組み立て完成状態を示している。組み立て要領は図9の場合と同様である。
図11−(b)では図12に示すように移動体3に一体化する受け部31と壁体9に一体化する受け部91を用い、移動体3と壁体9との間に復元部材5を架設し、双方に接続している。図12−(a)は図11−(b)の平面を、図12−(b)は図12−(a)の側面を示している。図13は図12−(a)におけるローラ支承7部分を拡大して示している。
図12、図13に示すローラ支承7は前記の通り、断面形状が凹形状(溝形状)をする一方のレール部材(例えば固定部71)と、これに軸方向に挿通し、嵌合し得る凸形状の他方のレール部材(例えば可動部72)と、一方のレール部材が他方のレール部材を挟み込む方向の両側の、両レール部材間に介在する回転体73から構成される。図示する場合とは逆に、凹形状のレール部材が可動部72で、凸形状のレール部材が固定部71である場合もある。一方のレール部材が他方のレール部材を挟み込む方向とは、溝形状をなすフランジが対向する方向を指す。
図12、図13に示す例の場合、回転体73が、一方のレール部材(固定部71)が他方のレール部材(可動部72)を挟み込む方向の両側に介在することで、回転体73は固定部71と可動部72が軸方向以外の方向に分離することを阻止する働きをしている。
ローラ支承7を構成する、対になるレール部材(固定部71と可動部72)はそれぞれが固定されるべきベース2、移動体3、昇降体4、壁体9のいずれかの部分、あるいはそれに固定される部材にブラケット14を介して接合される。各レール部材はブラケット14にはボルト15等により接合される。
1……構造体、
2……ベース、2a……上面、
3……移動体、3a……傾斜面、3b……下面、31……受け部(復元部材用)、
4……昇降体、4a……傾斜面、4b……下面、4c……鉛直面、
5……復元部材、
6……鉛直免震支持、
7……ローラ支承、71……固定部、72……可動部、73……回転体、
8……案内部材、
9……壁体、9a……鉛直面、91……受け部(復元部材用)、
10……水平免震装置、11……板、12……ローラ支承、
13……物品、
14……ブラケット、15……ボルト。

Claims (3)

  1. 構造体の水平面上に直接、もしくは間接的に設置されるベースと、このベース上に水平方向に相対移動自在に支持され、水平に対して傾斜した傾斜面を有する移動体と、この移動体の前記傾斜面に沿い、その傾斜面に対して相対移動自在に前記傾斜面上に載置される昇降体と、前記移動体に接続され、この移動体を前記ベースに対する相対移動後に原位置に復帰させる復元力を発揮し、平常時に前記昇降体の鉛直荷重を負担して平衡状態を維持する復元部材とを備え、
    前記構造体の鉛直方向の振動に伴う前記ベースの鉛直方向の振動に伴い、前記移動体が前記ベースに沿って水平方向に相対移動し、その移動体の相対移動に伴い、前記昇降体が前記ベースに対して昇降することを特徴とする鉛直免震支持装置。
  2. 前記移動体は前記ベース上で対になり、前記復元部材は対になる移動体間に架設されて各移動体に接続され、各移動体をそれぞれが対向する移動体側へ接近する向きに付勢していることを特徴とする請求項1に記載の鉛直免震支持装置。
  3. 前記ベース上に前記ベースと一体的に挙動する壁体が設置され、前記復元部材は前記移動体と前記壁体との間に架設されて前記移動体と前記壁体に接続され、前記移動体をそれが前記壁体側へ接近する向きに付勢していることを特徴とする請求項1に記載の鉛直免震支持装置。
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