JP3184595U - 免震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震によって生じる垂直方向と水平方向の震動だけではなく、回転方向の震動の影響も低減する免震装置を提供する。
【解決手段】免震装置は、対象物2に対する水平方向の震動を防止する第一の免震機構11と、この第一の免震機構の上方に設けられ、対象物に対する垂直方向の震動を防止する第二の免震機構12と、この第二の免震機構の上方に設けられ、対象物に対する回転方向の震動を防止する第三の免震機構13と、第三の免震機構の上方に設けられ、対象物の位置を保つように設置台16に対して、相対的に水平的に移動する第四の免震機構14とを有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、免震装置に関する。
従来より、精密測定機器や文化財等を、地震による震動から保護する免震装置が知られている。免震装置としては、三次元方向の揺れに対応するように、垂直方向の揺れと水平方向の揺れとを防止する構成を備えるものがある。
特許文献1には、積層ゴムからなる水平免震手段と空気ばねからなる垂直免震手段とを直列に連結して、空気ばねは空気室を画成し外周を外筒の内周面に密着状態で覆われたベローズを備え、積層ゴムとしては鉛プラグ入り積層ゴムまたは高減衰積層ゴムが用いられ、ベローズ内に画成された空気室と作動体の内部に形成された補助タンクとがオリフィスを介して連通される3次元免震装置が開示されている。
特開2005−016633号公報
しかしながら、地震により生じる震動はあらゆる方向に発生するものであり、垂直方向及び水平方向の揺れに対応する構成では不十分であった。
本考案は、本構成を有さない場合と比較して、地震によって生じる震動の影響をより低減する免震装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る免震装置は、対象物に対する水平方向の震動を防止する第一の免震機構と、前記第一の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物に対する垂直方向の震動を防止する第二の免震機構と、前記第二の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物に対する回転方向の震動を防止する第三の免震機構と、を有する。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、地震によって生じる震動の影響をより低減することができる。
好ましくは、前記第二の免震機構は、垂直方向に移動する支持体を備え、前記第三の免震機構は、前記支持体に設けられた弾性体を備える。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、構成をより簡略化することができる。
好ましくは、前記弾性体は筒状部を含む。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、構成をさらに簡略化することができる。
好ましくは、前記弾性体は、防振ゴム又は免震ゴムである。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、構成をさらに簡略化することができる。
好ましくは、前記第三の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物に対する水平方向の震動を防止する第四の免震機構、をさらに有する。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、地震によって生じる震動の影響をさらに低減することができる。
好ましくは、前記第四の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物を載置する載置台、をさらに有する。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、対象物をより安定して支持することができる。
好ましくは、前記第四の免震機構は、前記載置台を支持する基台と、前記載置台と基台との間に設けられ、該載置台及び該基台よりも滑り性が高い滑り性部材と、を有し、前記滑り性部材を介して、前記基台と前記載置台とを相互に滑らせるようにして震動に対応する。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、装置の肥大化を抑制することができる。
好ましくは、前記第二の免震機構は、前記対象物の垂直方向の震動に対応する定荷重ばねを備える。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、より効果的に垂直方向に対する震動に対応することができる。
好ましくは、前記第一の免震機構は、前記対象物の水平方向の震動に対応する定荷重ばねを備える。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、より効果的に水平方向に対する震動に対応することができる。
好ましくは、電源等の外部からの動力を要さない。
これにより、装置を設置する箇所に対す制限が抑制される。
本考案によれば、本構成を有さない場合と比較して、地震により生じる震動の影響をより低減する免震装置を提供することができる。
本考案の一実施形態として用いられる免震装置の斜視図である。 本考案の一実施形態として用いられる第一の免震機構の正面図である。 図2のA−A線図である。 本考案の第一の実施形態として用いられる第二の免震機構周辺の概略図である。 本考案の一実施形態として用いられる第三の免震機構周辺の概略図である。 本考案の一実施形態として用いられる第四の免震機構の中心部分周辺の拡大正面図である。 本考案の一実施形態として用いられる第三の免震機構の動作を説明する説明図である。 本考案の第一の実施形態に係る免震装置の動作を説明する説明図である。 本考案の第二の実施形態として用いられる第二の免震機構周辺の概略図である。 本考案の第二の実施形態に係る免震装置の動作を説明する説明図である。 本考案の他の実施形態として用いられる第三の免震機構周辺の概略図である。
[第一の実施形態]
本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本考案の一実施形態の免震装置1の斜視図を示す。
免震装置1は、第一の免震機構11と、第二の免震機構12と、第三の免震機構13と、第四の免震機構14と、載置台16とを有する。
免震装置1は、第一の免震機構11の垂直方向上方に、第二の免震機構12、第三の免震機構13、第四の免震機構14及び載置台16が積み重なるように配置されて構成される。免震装置1は、第一の免震機構11の下面が地面や設置台等の設置箇所と接するようにして設置される。
載置台16は、例えば、板状の部材(プレート)や、アルミ、スチール、非磁性のステンレス等からなるハニカムベンチなどにより構成される。載置台16には、対象物2として例えば、微小な距離を測る光学式測長装置等の精密機器や文化財などが載置される。
次に、第一の免震機構11の詳細について説明する。
図2は、第一の免震機構11の正面図を示す。
図3は、図2のA−A線図を示す。
第一の免震機構11は、水平方向の震動に対応する。第一の免震機構11は、例えば、震度4以上の場合に動作するように設定されている。第一の免震機構11が作用する震動の大きさの範囲は、第二の免震機構12の免震する能力や免震装置1の設置箇所等を考慮して、適宜調整することができる。
第一の免震機構11は、基台22と、水平移動部24と、複数(本実施形態のおいては四つ)の定荷重ばね26とにより構成される。
基台22は、設置部22aにより免震装置1が設置される面(設置箇所)と接するようになっている。設置部22aは、摩擦係数の大きいものが用いられる等して、設置箇所に対する移動が抑制されるように構成されている。
基台22は、免震装置1の設置箇所に固定されるようにしてもよい。
水平移動部24の上部には天板部24aが固定されており、この天板部24aの上方に第二の免震機構12が固定されるようになっている。水平移動部24は、例えばボールキャスタ等の水平可動部材24bを介して、基台22上に載置されている。
水平移動部24の側壁には、衝撃を緩衝する衝撃緩衝部材24cがこの水平移動部24の周囲を覆うようにして設けられている。衝撃緩衝部材24cは、例えば、低反発スポンジやゴム等の弾性体からなる。このため、本構成を有さない場合と比較して、水平移動部24が外壁等と衝突するような場合であっても、それによる衝撃が緩和され、これら水平移動部24や外壁等の破損が抑制される。
衝撃緩衝部材24cは、例えば、水平移動部24の側壁の各辺それぞれに一つ又は複数、間隔を空けて部分的に設けるようにしてもよい。
第一の定荷重ばね26は、基台22の四隅に設けられている。第一の定荷重ばね26は、通常時において水平移動部24を基台22の中央部に配置するように設計されている。第一の定荷重ばね26は、巻取り部26aと、回転支軸26bと、ばね部26cとにより構成される。
巻取り部26aは、水平移動部24に垂直方向回転自在に設けられており、ばね部26cの一端側を巻き取るようになっている。
回転支軸26bは、基台22に垂直方向に対して回転自在に設けられており、ばね部26cの一端側が固定されている。
第一の免震機構11は、水平移動部24の水平移動距離が±150 〜 190 mm程度となるように設計されている。
水平移動部24は、水平可動部材24bを備えた構成に替えて、例えばろう石等、水平方向に移動自在な程度に摩擦の小さい部材を用いるようにしてもよい。
予め設定した震度以上の地震により免震装置1の設置箇所が大きく震動すると、この設置箇所とともに基台22は水平方向に移動する。これに対し、水平移動部24は水平方向に対する位置を維持するように、基台22に対して相対的に水平方向自在に移動する。この際、第一の定荷重ばね26それぞれのばね部26cが水平移動部24の移動に併せて伸縮するとともに、この水平移動部24の移動に従って回転支軸26bが回転する。
回転支軸26bが垂直方向を軸として回転自在に設けられているため、本構成を有さない場合と比較して、水平移動部24の移動に伴って生じるばね部26c等にかかる負担が抑制される。
このように、第一の免震機構11は、水平方向の比較的大きな震動を防止する。このため、第一の免震機構11上に設けられた構成部分に対する震動の影響が抑制される。
次に、第二の免震機構12の詳細について説明する。
図4(a)は、第二の免震機構12の側方からの概略図を示し、図4(b)は、図4(a)のB−B線図を示す。
第二の免震機構12は、筺体30と、この筺体30の内部に設けられた枠体部32と、この枠体部32に対して垂直方向に移動自在に設けられた移動部34とを有する。
枠体部32は、底板部40と、この底板部40から垂直方向に延びるように設けられた四つの柱体42と、この四つの柱体42に支持される天枠44と、この天枠44に設けられた四つの第二の定荷重ばね46と、位置調整部48とを備える。
四つの柱体42はそれぞれ、左右前後方向に対する四隅に配置されている。四つの柱体42のうちの一つには、この柱体に沿うようにして垂直方向に延びる案内部50が設けられている。
天枠44は中央に開口が形成されており、この開口の内側に移動部34が垂直方向に移動するように配置されている。天枠44の左右前後方向に対する四隅に第二の定荷重ばね46がそれぞれ配置されている。
第二の定荷重ばね46は、巻取り部46aと、ばね部46bとを備える。
巻取り部46aは天枠44の下面に、前後方向を軸として回転自在に設けられており、ばね部46bの一端側を巻き取るようになっている。ばね部46bの他端は、移動部34の移動板62に固定されている。
位置調整部48は、底板部40の上方に設けられている。位置調整部48は、移動部34の垂直方向に対する位置(高さ)を調整するようになっている。
位置調整部48は、底板部40の左側・右側にそれぞれ配置された二つの第三の定荷重ばね52と、これら二つの第三の荷重ばね50の間に配置された接続部材54とを備える。
第三の定荷重ばね52は、巻取り部52aと、ばね部52bとを備える。
巻取り部52aは、底板部40の上面に前後方向を軸として回転自在に設けられており、ばね部52bの一端側を巻き取るようになっている。
接続部材54の一端は一方(左側)のばね部52bの一端に固定されており、この接続部材54の他端は他方(右側)のばね部52bの一端に固定されている。接続部材54は、例えば針金等によって構成される。
移動部34は、板状の部材である移動板62と、この移動板62に設けられた被案内部64と、移動板62から垂直方向に延びるように設けられた四つの支持体66とを備える。被案内部64が枠体部32の案内部50に案内されるようにして、移動部34は枠体部32に対して垂直方向に移動するようになっている。一つの案内部50によって移動部34が案内される場合、複数の案内部50によって案内される場合と比較して、移動の際に生じる摩擦や抵抗が低減される。
四つの支持体66はそれぞれ円柱形状であり、移動板62の左右前後方向に対する四隅に配置されている。
移動板62の左側面・右側面それぞれの前後に、四つの第二の定荷重ばね46それぞれのばね部46bの一端が固定されている。移動板62に下方に、第三の定荷重ばね52に接続された接続部材54が配置されている。
移動部34は、第二の定荷重ばね46によって支持されるとともに、位置調整部48によって垂直方向に対する位置(高さ)が調整されるようになっている。移動部34は第二の定荷重ばね46によって支持されているため、重力に従って下降する(ばね部46bが巻き出される)こととなる。これに対して、位置調整部48は移動部34の下降を抑制するように機能する。このため、移動部34は、予め定められた位置に調整されることとなる。
接続部材54を針金で構成する場合、この針金の本数や太さ等を変更することで第三の定荷重ばね52にかかる負荷が調整される。このため、本構成を有さない場合と比較して、移動部34の位置の設定が容易となる。
次に、第三の免震機構13の詳細について説明する。あわせて、第四の免震機構14について説明する。
図5は、第三の免震機構13周辺の概略図を示す。
図6は、第四の免震機構14の中央部分周辺の拡大正面図を示す。
第三の免震機構13は、第二の免震機構12の四つの支持体66それぞれに設けられている。第三の免震機構13は、弾性体100と、下板102と、上板104とを備える。
弾性体100は、水平方向(x軸、y軸)及び垂直方向(z軸)それぞれの軸に対する回転方向(以下、単に「回転方向」という場合がある)に自在に変形する。弾性体100は例えば、防振に用いられる防振ゴムや免震に用いられる免震ゴム等の、弾性を備える部材により構成される。
本実施形態においては、弾性体100は内部が空洞の円筒形状であり、筒状部を含むように形成されている。
下板102は弾性体100の下部に固定され、その中央部が第二の免震機構12の支持体66の上端に対してねじ106により止められている。
上板104は弾性体100の上部に固定され、その中央部が第四の免震機構14の基台110に対してねじ108により止められている。
第三の免震機構13は第一の支持体132の上端から載置台16側に向けて設けられ、この第三の免震機構13の上部は第四の免震機構14に固定されている。第三の免震機構13は、載置台16を支持するとともに、予め定められた以上の負荷がかかった場合にはその負荷に従って変形するようになっている。第三の免震機構13(及び第四の免震機構14)を介して、第二の免震機構12によって載置台16が支持されている。
第四の免震機構14は、水平方向の震動に対応する。第四の免震機構14は、例えば震度4以上の場合に作用するように構成されている。第四の免震機構14が作用する震動の大きさの範囲は、第二の免震機構12の免震する能力や免震装置1の設置箇所等を考慮して、適宜調整することができる。
第四の免震機構14は、第三の免震機構13の上方に配置され載置台16を支持する基台110と、載置台16の下面に固定された板状の滑り性部材112と、載置台16の下面に固定されたストッパ部114とにより構成される。
基台110の略中央には、この基台110を貫通するように円形の開口部110aが形成されている。基台110の開口部110aに対応するようにして、ストッパ部114が配置されている。
滑り性部材112は、載置台16及び基台110よりも高い滑り性を有する部材であり、例えばランナーステンレス等が用いられる。
ストッパ部114は、水平方向に対する衝撃を緩衝する部材であり、例えばウレタンモールドベアリング等が用いられる。ストッパ部114は、表面が柔軟な素材からなり、垂直方向を軸として回転自在となっている。
第四の免震機構14は、滑り性部材112を介して、基台110と載置台16とを相互に滑らせるようにして震動に対応する。載置台16及び基台110が水平方向に対して予め定められた距離まで相対的に移動すると、ストッパ部114が開口部110aの内壁110bに衝撃を緩衝しながら接触する。このため、衝撃を緩和しつつ、載置台16及び基台110が予め定められた距離以上離れることが防止される。ひいては、載置台16が水平方向に過度に移動して、基台110から落下することが防止される。
次に、第三の免震機構13による回転方向の免震について説明する。
図7は、回転方向の震動を防止する動作について説明する説明図を示す。
図7(a)はx軸に対する回転方向を示し、図7(b)はy軸に対する回転方向を示し、図7(c)はz軸に対する回転方向を示す。
震動が生じた場合、それぞれの第三の免震機構13は震動に応じて変形し、載置台16(及び対象物2)の位置を保つようになっている。
例えば、図7(a)に示すようなx軸に対する回転方向の震動に対しては、四つの弾性体100のうち、x軸方向(図1における左右方向)に対して一方側に設けられた二つの弾性体100が折れ曲がるように変形することで、載置台16がx軸に対する回転方向に回転することが防止される(載置台16の水平性が保たれる)。
図7(b)に示すようなy軸に対する回転方向の震動に対しては、y軸方向(図1における前後方向)に対して一方側に設けられた二つの弾性体100が折れ曲がるように変形することで、載置台16がy軸に対する回転方向に回転することが防止される(載置台16の水平性が保たれる)
図7(c)に示すようなz軸に対する回転方向の震動に対しては、四つの弾性体100がその回転方向に従って捻じれるように変形することで、載置台16がz軸に対する回転方向に回転することが防止される。
次に、免震装置1の免震について説明する。主に、第二の免震機構12の垂直方向の震動に対する免震の動作、及び第四の免震機構14の水平方向に対する免震の動作を用いて説明する。
図8は、免震装置1の免震について説明する説明図を示す。
図8(a)は、載置台16と枠体部32とが最も離間している状態(図8の説明において以下、「離間状態」という)を示し、図8(b)は、震動が生じていない状態(同じく、「標準状態」という)を示し、図8(c)は、載置台16と枠体部32とが最も接近している状態(同じく、「接近状態」という)を示す。
図8(b)に示すように、標準状態において移動部34(移動板62)は、枠体部32の高さ方向に対して中央付近に位置している。移動部34は、第二の定荷重ばね46によって支持され、移動板62の下面は接続部材54に接触している。
この場合において、比較的小さな地震(例えば震度3以下)による震動が生じると、この震動は第二の免震機構12及び第三の免震機構13により防止される。具体的には、主に、垂直方向の震動は第二の定荷重ばね46により防止され、水平方向の震動及び回転方向の震動は弾性体100により防止される。
第二の免震機構12は、垂直方向の震動に対応するように離間状態あるいは接近状態となるように動作する。
図8(a)に示すように、離間状態においては、移動部32の移動板62は枠体部32の底板部40から離れ、第二の定荷重ばね46はばね部46bを巻き取った状態となる。この際、移動板62は底板部40に対して上昇し、接続部材54から離れた位置となる。
一方、図8(c)に示すように、接近状態においては、移動部32の移動板62は枠体部32の底板部40に近づき、第二の定荷重ばね46はばね部46bが巻き出された状態となる。この際、移動板62は底板部40側に下降する。移動板62は下降に伴って、その下面で接続部材54を下方に押下げる。接続部材54が下方に押下げられると、第三の定荷重ばね52はばね部52bが巻き出された状態となる。
位置調整部48は、移動部34の移動(特に下降)を阻害することを抑制しつつ、この移動部34の標準状態における位置を調整する。
比較的大きい地震(例えば震度4以上)による震動が生じると、その震動は、第一の免震機構11、第二の免震機構12、第三の免震機構13及び第四の免震機構14により防止される。具体的には、垂直方向の震動は第二の定荷重ばね46により防止され、水平方向の震動は弾性体100、第一の免震機構11及び第四の免震機構14により防止される。あわせて、回転方向の震動は弾性体100により防止される。
この際、第四の免震機構14(及びこれより下方に位置する免震装置1の構成要素)は震動に応じて、図8(a)、(c)に示すように、載置台16の位置を保つようにこの載置台16に対して相対的に水平方向に移動する。
免震装置1は、水平方向及び垂直方向の震動に加え、回転方向の震動に対してもその影響を低減するようになっている。
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態について説明する。
第一の実施形態においては、第二の定荷重ばね46等を備える第二の免震機構12を用いているのに対し、第二の実施形態においては、第二の免震機構122を用いている点で、両者は異なる。実質的に同一の構成要素についてはその説明を省略する。
図9は、第二の免震機構122周辺の概略図を示す。
第二の免震機構122は複数設けられ、その外側が筺体30で囲われている。本実施形態においては、複数の第二の免震機構12はそれぞれ、載置台16を均等に支持するように四隅に配置されている。四つの第二の免震機構122は、載置台16の中心に対して前後左右それぞれの方向について対称となるように配置されている。
第二の免震機構122は、載置台16(及びこれに載置される対象物2)に対する水平方向及び垂直方向の震動を防止する。
第二の免震機構122は、載置台16を介して対象物2を支持する第一の支持体132を備える。第一の支持体132は、一方向に延びる略円柱状に形成され、筺体30の上面部30aに形成された開口30bを遊びをもって貫く(遊貫する)ように設けられている。第一の支持体132の内部には空間が形成され、この第一の支持体132の側壁には開口部132aが形成されている。本実施形態においては、第一の支持体132は、円筒形状となっている。
第一の支持体132は円柱状に限らず、四角柱状等の多角柱状としてもよい。
第一の支持体132の外側には、この第一の支持体132と接触しないでこれを囲うようにして第二の支持体134が配設されている。第二の支持体134は円筒形状であり、底面が囲われ上部が開口した形状となっている。
第二の支持体134の内側には、対向する一組の側面を渡るようにして水平支持板134aが設けられており、この水平支持板134aは、第一の支持体132の開口部132aを連通するように配設されている。
第二の支持体134の水平支持板134aと第一の支持体132の底面部132bとには、それぞれを遊貫するように軸部材140が配設されている。軸部材140の上部側、下部側にはそれぞれ、免震部材142a、142bが配設されている。
免震部材142a、142bは、水平方向に対する震動を防止する。免震部材142a、142bは例えば積層ゴムであり、弾性体と鋼板とを交互に積層して成形された構成となっている。
具体的には、水平支持板134aの上方に、軸部材140が遊貫するように免震部材142aが配設され、この免震部材142aの上部には、軸部材140に固定された規制部材144aが配設されている。
免震部材142aは、規制部材144aと水平支持板134aとの間に挟まれるように配置されており、規制部材144aによって上方側への移動が規制され、水平支持板134aによって下方側への移動が規制されるようになっている。
底面部132bの下方に、軸部材140が遊貫するように免震部材142bが配設され、この免震部材142bの下部には、軸部材140に固定された規制部材144bが配設されている。
免震部材142aは、底面部132bと規制部材144bとの間で挟まれるように配置されており、底面部132bによって上方側への移動が規制され、規制部材144bによって下方側への移動が規制されるようになっている。
載置台16上に物体が載置される(荷重がかかる)と、第一の支持体132に垂直方向下向きの負荷がかかる。第一の支持体132にかかるこの負荷は免震部材142bに作用し、この免震部材142bにかかる負荷は、規制部材144b、軸部材140及び規制部材144aを介して免震部材142aに作用する。
このように、載置台16にかかる荷重は、免震部材142a、142bにより支持されるようになっている。このため、水平方向の震動は免震部材142a、142bによって吸収され、載置台16に対する水平方向の震動が抑制される。
第二の支持体134の外側には、この第二の支持体134と接触しないでこれを囲うようにして第三の支持体150が配設されている。第三の支持体150は、側面及び底面が囲われ、上部が開口した形状となっている。
第三の支持体150と第二の支持体134との間には、空気ばね本体160が配設されている。空気ばね本体160は弾性体からなり、一端側(外縁)が第三の支持体150に接続され、他端側(内縁)が第二の支持体134に接続されている。
第三の支持体150と第二の支持体134との隙間であって空気ばね本体160により塞がれた空間に、エアータンク162が形成される。エアータンク162には、オリフィス(非図示)を通じて空気が吸入・吸出するようになっている。
第二の支持体134、第三の支持体150、空気ばね本体160及びエアータンク162によって、空気ばね装置164が構成される。
第三の支持体150は、空気ばね本体160及びエアータンク162を介してこの第三の支持体150の内側に第二の支持体134を支持している。このため、第二の支持体134及び第一の支持体132は、垂直方向に移動自在となっている。
空気ばね本体160は、可動範囲(ストロークの長さ)が例えば±70 mm程度であり、一般的な免震装置に用いられるもの(例えば±10 mm程度)よりもストロークが長くなっている。このため、空気ばね装置164は、本構成を有さない場合と比較して、より大きな震動に対応するようになっている。
第三の支持体150の内側であって第二の支持体134の下方には、衝撃を緩衝する緩衝部材166が設けられている。緩衝部材166は、例えば低反発スポンジ等からなる。
第二の実施形態においては、第三の免震機構13は、第一の支持体134の上端に固定されている。
次に、第二の実施形態に係る免震装置1の免震について説明する。主に、第二の免震機構122の垂直方向の震動に対する免震の動作、及び第四の免震機構14の水平方向に対する免震の動作を用いて説明する。
図10は、免震装置1の免震について説明する説明図を示す。
図10(a)は、載置台16と第三の支持体150とが最も離間している状態(図10の説明において以下、「離間状態」という)を示し、図10(b)は、震動が生じていない状態(同じく、「標準状態」という)を示し、図10(c)は、載置台16と第三の支持体150とが最も接近している状態(同じく、「接近状態」という)を示す。
図10(b)に示すように、標準状態において第二の支持体134は、空気ばね本体160によってその垂直方向における位置が調整されるようになっている。
この場合において、比較的小さな地震(例えば震度3以下)による震動が生じると、この震動は第二の免震機構122及び第三の免震機構13により防止される。具体的には、主に、垂直方向の震動は空気ばね装置164により防止され、水平方向の震動は免震部材142a、142b及び弾性体100により防止される。あわせて、回転方向の震動は、弾性体100により防止される。
空気ばね装置164は、垂直方向の震動に対応するように離間状態あるいは接近状態となるように動作する。図8(a)に示すように、離間状態においては、第二の支持体134は第三の支持体150から離れ、空気ばね本体160は伸びた状態となる。一方、図8(c)に示すように、接近状態においては、第二の支持体134は第三の支持体150に近づき、空気ばね本体160は離間状態とは反対に伸びた状態となる。
比較的大きい地震(例えば震度4以上)による震動が生じると、その震動は、第一の免震機構11、第二の免震機構122、第三の免震機構13及び第四の免震機構14により防止される。具体的には、垂直方向の震動は空気ばね装置164により防止され、水平方向の震動は免震部材142a、142b、弾性体100、第一の免震機構11及び第四の免震機構14により防止される。あわせて、回転方向の震動は、弾性体100により防止される。
この際、第四の免震機構14(及びこれより下方に位置する免震装置1の構成要素)は震動に応じて、図10(a)、(c)に示すように、載置台16の位置を保つようにこの載置台16に対して相対的に水平方向に移動する。
空気ばね本体160はストロークの長さが比較的長い構成となっている。このため、空気ばね装置164は、本構成を有さない場合と比較して、垂直方向に対するより大きな震動を吸収することができる。
空気ばね装置164は、比較的弱い地震による震動から比較的強い地震による震動まで対応するようになっている。
上記実施形態においては、第三の免震機構13が第四の免震機構14を介して載置台16を支持する構成について説明したが、これに限らず、第四の免震機構14を省略するようにしてもよい。すなわち、第三の免震機構13と載置台16とを直接固定するようにしてもよい。
水平方向の揺れについて、第一の免震機構11と第四の免震機構14とは同程度以上の震動に対応するようにしてもよいし、それぞれが震動に対して段階的に対応するようにしてもよい。例えば、第四の免震機構14は震度4以上で作用するようにし、第一の免震機構11は震度6以上で作用する等のように構成してもよい。
第三の免震機構13の弾性体100が円筒形状である場合について説明したが、これに限らず、形状は適時選択することができる。例えば、弾性体100は、第一の免震機構116の上部と載置台16の下部とを接続する直方体状としてもよいし、台形状としてもよい。
弾性体100は、複数を連ねるようにして配置するようにしてもよい。具体的には、図11に示すように、第二の免震機構13の支持体66の一つに対して、弾性体100を三つ円状に配置するようにしてもよい。また、弾性体100の長さは、適宜変更するようにしもよい。
このように、弾性体100の個数や配置、長さ等を適宜変更することで、回転方向の震動に対する免震の能力が適宜調整される。
また、震動として地震に起因するものを想定した場合について説明したが、これに限らず、設置箇所への衝突による突発的な揺れについても適用できる。
1 免震装置
2 対象物
11 第一の免震機構
12 第二の免震機構
13 第三の免震機構
14 第四の免震機構
16 載置台
26 第一の定荷重ばね
32 枠体部
34 移動部
40 底板部
46 第二の定荷重ばね
48 位置調整部
50 案内部
52 第三の定荷重ばね
54 接続部材
64 被案内部
66 支持体
100 弾性体

Claims (9)

  1. 対象物に対する水平方向の震動を防止する第一の免震機構と、
    前記第一の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物に対する垂直方向の震動を防止する第二の免震機構と、
    前記第二の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物に対する回転方向の震動を防止する第三の免震機構と、
    を有する免震装置。
  2. 前記第二の免震機構は、垂直方向に移動する支持体を備え、
    前記第三の免震機構は、前記支持体に設けられた弾性体を備える請求項1記載の免震装置。
  3. 前記弾性体は筒状部を含む請求項2記載の免震装置。
  4. 前記弾性体は、防振ゴム又は免震ゴムである請求項2又は3記載の免震装置。
  5. 前記第三の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物に対する水平方向の震動を防止する第四の免震機構、
    をさらに有する請求項1乃至4いずれか記載の免震装置。
  6. 前記第四の免震機構の垂直方向上方に設けられ、前記対象物を載置する載置台、
    をさらに有する請求項5記載の免震装置。
  7. 前記第四の免震機構は、
    前記載置台を支持する基台と、
    前記載置台と基台との間に設けられ、該載置台及び該基台よりも滑り性が高い滑り性部材と、
    を有し、
    前記滑り性部材を介して、前記基台と前記載置台とを相互に滑らせるようにして震動に対応する請求項6記載の免震装置。
  8. 前記第二の免震機構は、前記対象物の垂直方向の震動に対応する定荷重ばねを備える請求項1乃至7いずれか記載の免震装置。
  9. 前記第一の免震機構は、前記対象物の水平方向の震動に対応する定荷重ばねを備える請求項1乃至8いずれか記載の免震装置。
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JP2015113867A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 特許機器株式会社 免震構造
JP2017190816A (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 有限会社秦永ダンボール 免振装置

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