JP5338611B2 - 上下免震装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上下方向の振動を免震する上下免震装置に関する。
上下方向の振動を免震する上下免震装置としては、フリーアクセス床と躯体コンクリート床との間に介装された上下免震ユニットが知られている(例えば、特許文献1参照)。この上下免震装置では、空気を封入したエアばね(空気ばね)等のばね機構にて躯体コンクリート床上にフリーアクセル床を支持している。近年、上下免震装置の高性能化が求められており、ばね機構により得られる免震床の上下方向固有周期をより長周期化することが求められている。
特許第2709129号明細書
しかしながら、空気ばねが単体で介装された免震床の上下方向固有周期をより長周期化する場合には、空気ばねの高さが高くなりすぎて床の実用に供し難いという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高さを抑えつつ、より長周期化可能な上下免震装置を提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の上下免震装置は、下部構造体から上部構造体に伝達される上下方向の振動を免震する上下免震装置であって、前記上部構造体と前記下部構造体との間に、前記上部構造体を支持する空気ばねと皿ばねとを直列に配置して介在させたことを特徴とすることを特徴とする上下免震装置である。
皿ばねは、空気ばねより低いばね高さにて、空気ばねとほぼ同じばね定数を得ることができる。このため、上部構造体と下部構造体との間に、上部構造体を支持する空気ばねと皿ばねとを直列に配置して介在させた前記上下免震装置によれば、空気ばねと皿ばねとにて上部構造体を支持するので、空気ばね単体で支持する場合より、ばね高さ、すなわち上部構造体と下部構造体との間隔を狭くすることが可能である。また、上部構造体と下部構造体との間には空気ばねが介在されているので、荷重が変化しても固有周期を長周期化してほぼ一定に保つことが可能な上下免震装置を提供することが可能である。このため、ばね高さを低く抑えつつ、より長周期化可能な上下免震装置を提供することが可能である。
かかる上下免震装置であって、直列に配置された前記空気ばねと前記皿ばねとは、前記空気ばねと前記皿ばねとへの押圧力の変化に伴ってばね定数が変化することにより固有周期の変動が小さく前記空気ばねの特性に近い特性を示す領域にて前記上記構造体を支持することが望ましい。
このような上下免震装置によれば、直列に配置された空気ばねと前記皿ばねとは、圧縮している押圧力の変化に伴ってばね定数が変化することにより固有周期の変動が小さく空気ばねの特性に近い特性を示す領域にて上記構造体を支持しているので、皿ばねを介在させて高さを低くしても空気ばねの免震効果は阻害されない。このため、高さが低く、且つ、高い免震性能を備えた上下免震装置を提供することが可能である。
かかる上下免震装置であって、前記上部構造体の上下方向における位置の変化に応じて、前記空気ばねの空気圧を調整し、前記上部構造体の上下方向における位置の変動を抑制する位置変動抑制機構を備えていることが望ましい。
このような上下免震装置によれば、上部構造物の質量が変化しても、上下構造物の上下方向における位置の変動が抑制されるので、上下構造物を、上下方向において一定の位置に保つことが可能である。
本発明によれば、高さを抑えつつ、より長周期化可能な上下免震装置を提供することが可能である。
本実施形態にかかる上下免震装置を備えた建物の床下部分の正面図である。 本発明の上下免震装置の平面図である。 本発明の上下免震装置の側面図である。 空気ばね、皿ばね、空気ばねと皿ばねとを直列に配置した際の支持荷重に対するばね定数の関係の一例を示したグラフである。 皿ばねの特性を説明するための図である。 ガイド機構を説明するための平断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態にかかる上下免震装置を備えた建物の床下部分の正面図である。図2は、本発明の上下免震装置の平面図である。図3は、本発明の上下免震装置の側面図である。
本実施形態の上下免震装置10は、下部構造体としての基礎1と上部構造体としての建物2の一部をなす床材3との間に複数箇所に設けられ、H型鋼でなる床鉄骨大梁5の分断された端部同士を連結するように設けられ、床材3が載置されている。以下の説明では、1つの上下免震装置10について説明する。ここで、建物には、躯体、外壁、内装材などの構造物としての建物本体部分だけでなく、内部に配置される設備、建物を利用する人なども含まれる。
上下免震装置10は、上部構造体としての建物2を支持する空気ばね11及び皿ばね12と、空気ばね11及び皿ばね12の上部に被せられ、分断された床鉄骨大梁5を連結する連結部材14と、基礎1から立設され床鉄骨大梁5を跨ぐように配置される門型フレーム20と、連結部材14と門型フレーム20との間に介在される摩擦ダンパー30と、床鉄骨大梁5の移動を規制するガイド機構40とを有している。
空気ばね11は、使用状態の建物2の質量を、この空気ばね11と直列に配置された皿ばね12とともに、複数の上下免震装置10にて分散して支持することができる弾性力を有しており、空気ばね11及び皿ばね12が連結部材14と基礎1との間に介装された際に、連結部材14及び床鉄骨大梁5と基礎1との間に空隙が形成されるように構成されている。すなわち、建物2の連結部材14及び床鉄骨大梁5より上側の部位は、空気ばね11及び皿ばね12により支持されている。
空気ばね11は、例えばゴム製で空気が封入される袋状のチューブ体11a内の空気圧を調整し、建物2の上下方向における位置の変動を抑制する位置変動抑制機構18を有している。
位置変動抑制機構18は、例えば、チューブ体11aと、このチューブ体11aと繋がったコンプレッサー(不図示)との間にバルブ(不図示)を有し、基礎1側の部材に設けられ揺動してバルブを開閉するレバー11bが、連結部材14から突出された突出部14aと係合されており、建物2の上下方向における位置の変動に合わせて突出部14aがレバー11bを揺動させることによりバルブが開閉される形態であってもよいし、電気的なスイッチにて建物2の上下方向における位置の変動を検出して、適宜バルブを開閉するような形態であっても構わない。
皿ばね12は、基礎1と空気ばね11との間に上下方向において複数積層されて設けられており、上下に隣接する皿ばね12は、小径端部12a同士、又は、大径端部12b同士が互いに突き合わされて配置されている。図1の例では、8つの皿ばね12が上下方向に積層されている。
上下免震装置10は、建物2の振動の固有周期を長周期化して免震する。ばねの固有周期は、(式1)にて表されるように、ばね定数を小さくすることにより固有周期を長周期化することができる。
Figure 0005338611
T:固有周期
W:支持荷重
K:ばね定数
g:重力加速度
また、建物2は、構造物としての建物本体部分の質量はほぼ一定であるが、建物本体部分を使用する際には、机、椅子、ロッカーなどからOA機器、厨房設備など用途に応じて多種多様な設備と、この建物本体部分で働く使用者や建物本体部分内に設けられた店舗利用者などにより、時期、時間により質量が変化する。このため、上下免震装置には、建物2の質量が変化しても、長周期化された固有周期が保たれることが要求される。この点では、空気ばね11が本上下免震装置10に適している。
しかしながら、例えば建物を支持する場合のように大きな支持荷重が作用する上下免震装置に、空気ばねを適用すると、ばね高さが高くなりすぎて実用性がない。そこで、本発明の上下免震装置10では、荷重が大きくなるとばね定数が大きくなり固有周期の変動が小さい空気ばね11と、荷重が大きくなるとばね定数が小さくなり固有周期が大きくなる皿ばね12とを用い、所定のばね高さの空気ばねにて得られるような周期を、空気ばねのばね高さを低くしても得られるように構成している。具体的には、低いばね高さの皿ばね12を適正なばね定数に設定して、空気ばね11と直列に配置することにより、空気ばね11と皿ばね12とが直列に配置されたばね全体としては、空気ばね単体の場合よりばね高さが低く、且つ、ばね定数は空気ばね単体の場合と同程度として、建物2を支持するように構成している。
空気ばね11と皿ばね12とが直列に配置された場合のばね全体のばね定数Kは、(式2)にて表される。
Figure 0005338611
K :合成したばね定数
Ka:空気ばねのばね定数
Kd:皿ばねのばね定数
図4は、空気ばね、皿ばね、空気ばねと皿ばねとを直列に配置した際の支持荷重に対するばね定数の関係の一例を示したグラフである。図4では、支持加重が8トンのときに、合成したばね全体の固有周期が1.5秒となるように設定した例を示しており、各支持荷重時におけるばね定数及び固有周期は表1の通りである。
Figure 0005338611
式2及び図4にて示されるように、支持荷重が小さいときには、皿ばね12のばね定数Kdは空気ばね11のばね定数Kaより遙かに大きく、空気ばね11のばね定数Kaと、空気ばね11と皿ばね12とを直列に配置した際のばね定数Kとは、ほぼ同じである。この状態では、空気ばね11と皿ばね12とを直列に配置した際のばね定数Kは、皿ばね12のばね定数Kdには依存せず、空気ばね11のみのばね定数Kaに依存するので、ばね高さを低くすることはできない。一方、支持荷重が大きいとき(例えば8トンのとき)には、皿ばね12のばね定数Kdは空気ばね11のばね定数Kaに近づいており、空気ばね11のばね定数Kaと、空気ばね11と皿ばね12とを直列に配置した際のばね定数Kは、空気ばね11単体のばね定数Kaより小さくなる。この場合には、ばね全体のばね定数Kが小さくなったことにより、空気ばね11のばね高さを低くしても、所望のばね定数を得ることが可能であり、また、空気ばね11のばね高さが低くなった分だけの皿ばね12を空気ばね11と直列に配置して建物2と基礎1との間に取り付けることが可能となる。
例えば、構造物としての建物本体部分の質量が4トンであり、各設備が配備されて使用されている状態における建物2側の質量が8トンになると予測される場合には、支持荷重が4トンから8トンの範囲で空気ばねが支配的になるようなばね定数の皿ばね12を空気ばね12と直列に配置して、合成されたばね全体が空気ばねの特性と近い特性を示すように設定する。
連結部材14は、平面視ほぼ長方形状をなし、下側が開放された箱状の部材であり、上部に床材3が載置される。箱状をなす連結部材14の内側には、空気ばね11及び皿ばね12が備えられ、基礎1上に配置された空気ばね11及び皿ばね12に連結部材14の内側上面が支持されている。また、内側に設けられた空気ばね11及び皿ばね12を囲むように、長方形状の4辺に相当する位置に設けられた対面する2対の側壁部15、16が設けられており、一対の側壁部15には、分断された床鉄骨大梁5の端部がそれぞれ接合されており、他の一対の側壁部16に床鉄骨小梁6が接合されている。すなわち、床鉄骨大梁5と床鉄骨小梁6は連結部材14を介して直交するように接合されている。
門型フレーム20は、間隔を隔てて設けられた2本の円筒鋼管でなる柱部材21と、2本の柱部材21上に架け渡されたH型鋼でなる架構体22とを有している。
柱部材21は、上下の端部に鋼板21aが設けられており、鋼板21aと円筒鋼管21bとを繋ぐリブ21cにより補強されている。門型フレーム20は、2本の柱部材21の1本ずつが床鉄骨大梁5の両側に位置するように設けられ、連結部材14と架構体22とがほぼ平行をなすように連結部材14に近づけて配置されている。柱部材21は上端部が床鉄骨大梁5の上面より高い位置となるように構成されており、柱部材21上に架け渡され架構体22の下面22aと床鉄骨大梁5の上面5aとが上下方向に間隔が隔てられるように構成されている。
摩擦ダンパー30は、連結部材14に設けられたプレート17を介して固定された摺動部材31と、架構体22の上部に固定され摺動部材31の両側に配置された2つの押圧部材32と、摺動部材31と2つの押圧部材32とを貫通する棒ねじ35及びこの棒ねじ35の両端からそれぞれ1つずつ螺合される2つのナット36と、棒ねじ35に螺合された2つのナット36の間にて圧縮される付勢部材としての皿ばね33と、を有している。
摺動部材31は、ほぼ直角に配置された2つの板部がL字状をなす金属製の部材であり、2つの板部の一方は連結部材14側に固定される座板部31aであり、他方の板部は、第1板部材としての摺動板部31bである。摺動板部31bは、摺動部材31が連結部材14に固定された状態にて床鉄骨大梁5に沿う方向に突出されている。すなわち、摺動板部31bは、連結部材14の床鉄骨大梁5側を向く面とほぼ直角をなしている。摺動板部31bは上下方向に長く配置されるとともに、摺動板部31bを貫通して上下方向に長い長孔31cを有している。
押圧部材32も、ほぼ直角に配置された2つの板部がL字状をなす金属製の部材であり、2つの板部の一方は架構体22に固定される座板部32aであり、他方の板部は、第2板部材としての押圧板部32bである。押圧板部32bは、押圧部材32が架構体22に固定された状態にて鉛直方向上方に突出されている。2つの押圧部材32は、押圧板部32bが互いに間隔を隔てて対面し、各々座板部32aが、押圧板部32bが対面している側とは反対側に配置されて架構体22に固定されている。また、押圧板部32bは、架構体22より連結部材14側に突出されており、2枚の押圧板部32bが対面している間に、摺動部材31の摺動板部31bが配置されている。2枚の押圧板部32bには、それぞれ棒ねじ35が貫通される貫通孔32cが設けられている。
摩擦ダンパー30は、2枚の押圧板部32b間に摺動板部31bが挿入された状態で、一方の押圧板部32bの貫通孔(不図示)を貫通した棒ねじ35が摺動板部31bの長孔31c及び他方の押圧板部32bの貫通孔(不図示)を貫通し、更に皿ばね33が挿通されて、2つのナット36が両端側から螺合されて構成されている。
この摩擦ダンパー30は、ナット36が締め込まれることにより皿ばね33が圧縮され、皿ばね33の弾性力により押圧板部32bが摺動板部31bを両側から押圧している。皿ばね33の弾性力は、例えば建物の使用者等が床を歩く程度の振動では摩擦ダンパー30の摺動板部31bと押圧板部32bとの間にて滑りが生じないような静止摩擦力を備えるべく設定されて、皿ばね33が圧縮されている。
図5は、皿ばねの特性を示すグラフである。
皿ばね33は、図5に示すように、圧縮量が小さい領域では付勢力が大きく変化し、圧縮量が大きい領域では付勢力の変化が小さい特性を有している。このため、摩擦ダンパー30の滑り出すタイミングを安定させるために、本実施形態の皿ばね33は付勢力の変化の小さな領域(図5では、ばね高さがa1〜a2の領域)にて付勢するように圧縮されている。
そして、地震等により下部構造体としての基礎1が振動すると、上部構造体としての建物2には、摩擦ダンパー30側と、支持されている空気ばね11及び皿ばね12側とから振動が伝達される。このとき、地震により上下方向に作用する力が、皿ばね33に付勢されて押圧板部32bと摺動板部31bとの間に作用する静止摩擦力以下の場合には、摩擦ダンパー30はダンパーとして機能せず門型フレーム20と連結部材14及び床鉄骨大梁5とは一体となって振動する。この場合には、空気ばね11及び皿ばね12による上下免震機能も作用しない。
また、地震により上下方向に作用する力が、皿ばね33に付勢されて押圧板部32bと摺動板部31bとの間に作用する静止摩擦力より大きい場合には、押圧板部32bと摺動板部31bとが互いに摺動しつつ上下方向に相対移動する。このとき、基礎1から伝達される振動の振動周期が空気ばね11及び皿ばね12により長周期化されるとともに、振動のエネルギーが摩擦ダンパー30により消費され振動が抑制される。
すなわち、本上下免震装置10においては、摩擦ダンパー30は、ダンパーとしての機能のみならず、設定された静止摩擦力より大きな上下方向の力が作用したときに、上下方向の免震機構を動作させるトリガーとしての機能も有している。
このため、建物内を人が歩くような小さな振動に対しては、基礎1と建物2との間にて上下免震装置10は機能せず、摩擦ダンパー30の摺動板部31bと押圧板部32bとの間にて滑りが生じない最大の摩擦力より大きな上下方向の力が作用した際に、ガイド機構40にて建物2の変位量を規制しつつ上下免震装置10が機能する。
ガイド機構40は、床鉄骨大梁5から水平方向に突出され、門型フレーム20の柱部材21が貫通されるガイド板41と、床鉄骨大梁5の上方に位置させて門型フレーム20の架構体22の下面に設けられた上ストッパー42と、床鉄骨大梁5の下方に位置させて基礎1に設けられた下ストッパー43と、を有している。
図6は、ガイド機構を説明するための図である。図示するように、ガイド板41は、床鉄骨大梁5の上下のフランジ5b間の中央に設けられた中間プレート5dに固定されており、床鉄骨大梁5の長手方向と交差する両側にウェブ5cから突出された板部材であり、柱部材21が貫通される孔41aが設けられている。孔41aの内周縁には、柱部材21とガイド板41とを滑らかに相対移動させるためのブッシュ44が設けられるとともに、ブッシュ44の内周面をなす貫通孔44aと柱部材21との間には僅かな空隙が設けられている。このため、床鉄骨大梁5が水平方向に移動すると、孔41aに設けられたブッシュ44が柱部材21と接触することにより、床鉄骨大梁5の水平方向の移動が規制される。
また、床鉄骨大梁5が水平方向に移動したとしても、柱部材21に接触するのはブッシュ44なので、床鉄骨大梁5の上下方向の振動は、ガイド板41により規制されない。このため、摩擦ダンパー30がトリガーとなって門型フレーム20と連結部材14及び床鉄骨大梁5とが上下方向に相対移動する際にも、門型フレーム20と連結部材14及び床鉄骨大梁5との相対移動を阻害しないように構成されている。
また、床鉄骨大梁5の上下方向の移動は、門型フレーム20の架構体22の下面22aに設けられた上ストッパー42と、基礎1に設けられた下ストッパー43とによって規制されるように構成されている。すなわち、地震等により床鉄骨大梁5が相対的に上方へ移動した際には上ストッパー42に接触して上方への移動が規制され、床鉄骨大梁5が相対的に下方へ移動した際には下ストッパー43に接触して下方への移動が規制されるように構成されている。
このため、上下方向の固有周期が長周期化されて建物2の上下方向の変位が大きくなったとしても、建物2に設けられた床鉄骨大梁5の基礎1に対する上下方向の相対変位量は上ストッパー42及び下ストッパー43により規制されているので、建物2の、基礎1に対する上下方向の相対変位、すなわち振幅の増大を抑えることが可能である。
また、上ストッパー42の下端と下ストッパー43の上端の上下方向における位置を適宜設定することにより、地震等による建物2の上下方向の振幅を所望の幅にて抑えることが可能である。
また、本上下免震装置10は、ガイド機構40を有しているので、床鉄骨大梁5の基礎1に対する水平方向の相対変位量も規制することが可能であり、貫通孔44aと柱部材21の外周部との間の空隙を適宜設定することにより、床鉄骨大梁5の水平方向における相対変位量を所望の変位量に設定することが可能である。
本実施形態の上下免震装置10によれば、建物2と基礎1との間に、建物2を支持する空気ばね11と皿ばね12とを直列に配置して介在させたので、空気ばね11単体で支持する場合より、建物2と基礎1との間隔を狭くすることが可能である。また、建物2と基礎1との間には空気ばね11、及び、押圧力の変化に伴ってばね定数が変化することにより固有周期の変動が小さな領域に設定された皿ばね12が介在されているので、支持荷重が変化しても固有周期を長周期化してほぼ一定に保つことが可能な上下免震装置10を提供することが可能である。このため、高さを抑えつつ、より長周期化可能な上下免震装置10を提供することが可能である。
また、皿ばね12は、皿ばね12を圧縮している押圧力の変化に伴ってばね定数が変化することにより固有周期の変動が小さく空気ばねの特性に近い特性を示す領域にて建物2を支持しているので、皿ばね12を介在させて高さを低くしても空気ばね12の免震効果は阻害されない。このため、高さが低く、且つ、高い免震性能を備えた上下免震装置10を提供することが可能である。
また、本上下免震装置10は位置変動抑制機構18を備えているので、建物2に備えられる設備やレイアウトの変更などにより質量が変化しても、建物2の上下方向における位置の変動が抑制されるので、建物2を、上下方向において一定の位置に保つことが可能である。
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
1 基礎、2 建物、3 床材、5 床鉄骨大梁、5a 上面、
5b フランジ、5c ウェブ、5d 中間プレート、
6 床鉄骨小梁、10 上下免震装置、11 空気ばね、
11a チューブ体、11b レバー、12 皿ばね、
12a 小径端部、12b大径端部、14 連結部材、14a 突出部、
15 側壁部、16 側壁部、17 プレート、18 位置変動抑制機構、
20 門型フレーム、21 柱部材、21a 鋼板、21b 円筒鋼管、
21c リブ、22 架構体、22a 下面、30 摩擦ダンパー、
31 摺動部材、31a 座板部、31b 摺動板部、31c 長孔、
32 押圧部材、32a 座板部、32b 押圧板部、32c 貫通孔、
33 皿ばね、35 棒ねじ、36 ナット、40 ガイド機構、
41 ガイド板、41a 孔、42 上ストッパー、
43 下ストッパー、44 ブッシュ、44a 貫通孔

Claims (3)

  1. 下部構造体から上部構造体に伝達される上下方向の振動を免震する上下免震装置であって、
    前記上部構造体と前記下部構造体との間に、
    前記上部構造体を支持する空気ばねと皿ばねとを直列に配置して介在させたことを特徴とすることを特徴とする上下免震装置。
  2. 請求項1に記載の上下免震装置であって、
    直列に配置された前記空気ばねと前記皿ばねとは、前記空気ばねと前記皿ばねとへの押圧力の変化に伴ってばね定数が変化することにより固有周期の変動が小さく前記空気ばねの特性に近い特性を示す領域にて前記上記構造体を支持することを特徴とする上下免震装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の上下免震装置であって、
    前記上部構造体の上下方向における位置の変化に応じて、前記空気ばねの空気圧を調整し、前記上部構造体の上下方向における位置の変動を抑制する位置変動抑制機構を備えることを特徴とする上下免震装置。
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