JP2015140853A - 免震部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】主として地震震動発生面側と免震対象部材側との間に介在させることに依って、短周期地震動と長周期地震動の何れの地震に対しても免震作用が奏されるようにした免震部材の提供を図る。
【解決手段】地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に、短周期地震動と直下型地震動を吸収するための弾性体1を取付けて成る免震装置に於いて、長周期地震が発生した際の弾性体1の過剰伸長に基づく振れ動きを規制するための伸縮ダンパー2を、免震材主体1の周囲等距離に位置させて、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に連結固定するように構成した免震部材。
【選択図】図1
【解決手段】地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に、短周期地震動と直下型地震動を吸収するための弾性体1を取付けて成る免震装置に於いて、長周期地震が発生した際の弾性体1の過剰伸長に基づく振れ動きを規制するための伸縮ダンパー2を、免震材主体1の周囲等距離に位置させて、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に連結固定するように構成した免震部材。
【選択図】図1
Description
本発明は、主として地震震動発生面側と免震対象部材側との間に介在させることに依って、地震発生時において免震作用が奏されるようにした免震部材に関する。
従来、例えば地震に対する免震化を図る機構において、横揺れ等を吸収するための部材たる柱状を呈する支持用部材(小棒状部材)は、積層ゴムなどのゴム柱とすることを通例とした(例えば、特許文献1参照。)。
上記したようなゴム柱であると、その可撓性及び伸縮性の調整が非常に困難であり、殆どゴム素材の特性に委ねざるを得ない。 従って、例えば強度的に太いゴム柱を用いた場合、その可撓性が強すぎて免震作用に齟齬をきたしてしまうこととなる。
更に、地震には短周期地震動(周期1秒前後)と長周期地震動(周期5秒以上)とがあり、上記のようなゴム柱に依存した免震装置であると、縦揺れ的振動である直下型地震と、細かな横揺れである短周期地震動に対する対応は可能であっても、極めてゆっくりとした横揺れ的な振動である長周期地震動が発生した場合は、その振幅が大きいため、ゴム柱自体の長さ不足によりその振幅に対応できず、また、対応できるだけの長さのものを用いた場合は座屈等が生じてしまうと推定された。
そのため従来、免震部材製造業者においては、短周期地震動用と長周期地震動用の両免震部材の開発製造を行わなければならず、必然、開発費及び製造コストの高騰性が伴うことを余儀なくされた。
本発明はこのような従来の問題点の解消化を企図した「免震部材」、と言う新規な製品の提供を図ったものである。 そして、既存の免震装置に対しても単なる付加的改良らに基づき、長周期地震に対応できる「免震部材」化可能とするように構成したものである。
本発明は請求項1に記載のように、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に、短周期地震動と直下型地震動を吸収するための弾性体1を取付けて成る免震装置に於いて、長周期地震が発生した際の弾性体1の過剰伸長に基づく振れ動きを規制するための伸縮ダンパー2を、免震材主体1の周囲等距離に位置させた状態で、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に連結固定するように構成した免震部材。
本発明は請求項2に記載のように、弾性体1として積層ゴムで形成したものを用い、伸縮ダンパー2としてオイルまたはスプリンによる弾力的伸縮性を具えたものを用いて成る請求項1に記載の免震部材を実施の態様とする。
本発明は請求項1に記載のような構成を採用したから、構成が極めてシンプルな形態にも関わらず、良好なる免震作用を奏させることができる。 そして、長周期地震動のような大きく揺れ動く震動に対しても伸縮ダンパー2の弾力的引き伸ばし作用に基づき免震的対応が可能化される。 また、既存の免震装置を本発明の免震部材に容易に改良可能とする。
そして、本発明は、建物または橋の橋脚等、地表上の各種構築物に対する免震部材としての使用、または、墓石または石灯篭の中間材または土台に対する免震材としての使用、更には、ショーケース、各種棚、フロアー上の美術品或いはコンピュータ等に対する免震用部材としての利用を図ることも可能化される。
本発明は請求項2記載のような構成を採用したから、地震発生時の揺れ動きに対する伸縮作動が極めてスムーズに行われ、顕著な安定性を保った免震作用を奏することができる。
図1に於いて、1は積層ゴム材による免震材主体であって、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に取付けてある。 これにより、通常の地震が発生した場合、当該免震材主体1の振れ動きが地震震動発生面側Aの震動を吸収し、免震対象部材側Bに伝わらない様に吸収することとなる。
上記した免震構造は既存のものであり、通常の地震である短周期地震動と直下型地震動に対する免震効果を奏する事となる。 然し乍、長周期地震動が発生した場合、その周期の長さから図3に示すように免震材主体1を大きく振らすため、当該免震材主体1に倒伏状態への変形、或いは座屈を生じさせてしまうため、免震効果が全く奏する事が出来ないこととなる。 本発明はこのような従来の問題の解決化を図ったものである。
すなわち本発明は、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に、短周期地震動と直下型地震動を吸収するための弾性体1を取付けて成る免震装置に於いて、長周期地震が発生した際の弾性体1の過剰伸長に基づく振れ動きを規制するための伸縮ダンパー2を、免震材主体1の周囲等距離に位置させて、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bとの間に連結固定するように構成した免震部材に係るものである。
上記した伸縮ダンパー2は、コイルスプリング、オイル、空気等任意のものであってよい。 すなわち、伸縮自在な弾性運動を可能とするものであれば、如何なる形態のものであっても可とする。 そして、地震震動発生面側Aと免震対象部材側Bに対する固定手段は図示のような埋設ボルトに依存することなく、接着剤に依る固定、螺子止め、楔止め、その他適宜な固定手段に依存する様に構成しても良い。
図1に示すような状態において、直下型地震における縦揺れを感知した場合、弾性体1縦方向の伸縮性に基づき吸収される。 また、通常の横揺れの地震を感知した場合であるが、弾性体1を水平方向に振らす力として吸収され、これに依り、地震震動発生面側Aの横振れが免震対象部材側B側に伝わることを回避させ、結局、横揺れに対する免震作用が奏される。 この時、伸縮ダンパー2も当該横揺れと連動してわずかに撓むことに依り、免震作用の協調性が図られる。 すなわち、弾性体1の横揺れを妨げることがない。
次に、極めて大きくかつゆっくりとした震動を伴う長周期地震動が発生した際であるが、従来は、その震動が大きいため、弾性体1による振動吸収が果たせないばかりでなく、極端な場合、座屈または破断を生じさせることとなる。
本発明にあっては、弾性体1に対して限度以上の力が働いた場合、伸縮ダンパー2によるブレーキ作用が生じ、過度の弾性体1の変形を阻止すると共に、弾性体1と協調して地震の振れ動きに対する緩和作用を奏する事となる。
ところで、本発明は地震震動発生面側Aを地表とし、免震対象部材側Bを建物等構築部材とすることに依り一般的な構築物に対する免震部材としての利用を主たる目的とするものである。 すなわち、本発明を例えばビル等の構築物に対する免震用部材として用いる場合は、地震震動発生面側A及び免震対象部材側B間に介在させ、このような介在点を所要数にして所要箇所に配置することに依り、当該構築物に対する免震作用が奏されることとなる。
また、地震震動発生面側Aを建物のフロアーとし、免震対象部材側Bを美術品またはコンピュータ等保護対象物とすることに依り、これらに対する免震部材としての利用を図ることができる。
すなわち、本発明は建物等の構築部材に対する免震用としての使用以外、例えばフロアー上に載置する美術品、コンピュータ機具等に対する免震用部材として用いることができる。
A 地震震動発生面側
B 免震対象部材側
1 弾性体
2 伸縮ダンパー
B 免震対象部材側
1 弾性体
2 伸縮ダンパー
Claims (2)
- 地震震動発生面側(A)と免震対象部材側(B)との間に、短周期地震動と直下型地震動を吸収するための弾性体(2)を取付けて成る免震装置に於いて、長周期地震が発生した際の弾性体(1)の過剰伸長に基づく振れ動きを規制するための伸縮ダンパー(2)を、免震材主体(1)の周囲等距離に位置させた状態で、地震震動発生面側(A)と免震対象部材側(B)との間に連結固定するように構成した免震部材。
- 弾性体(1)として積層ゴムで形成したものを用い、伸縮ダンパー(2)としてオイルまたはスプリンによる弾力的伸縮性を具えたものを用いて成る請求項1に記載の免震部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014013703A JP2015140853A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 免震部材 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014013703A JP2015140853A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 免震部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015140853A true JP2015140853A (ja) | 2015-08-03 |
Family
ID=53771336
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-
2014
- 2014-01-28 JP JP2014013703A patent/JP2015140853A/ja active Pending
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