JP2013123717A - 金属の連続鋳造方法 - Google Patents

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康彦 大谷
Kazuyoshi Machida
和喜 町田
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一 長谷川
Daiki Kato
大樹 加藤
Minero Niitsuma
峰郎 新妻
Yuichiro Kato
加藤  雄一郎
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Abstract

【課題】湯面から一定長さの垂直部を持つ垂直曲げ型連続鋳造機において、電磁撹拌装置を用いることによって、連続鋳造鋳片の表層及び内部への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制でき、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な金属の連続鋳造方法を提供する。
【解決手段】湯面から一定長さの垂直部14を持つ垂直曲げ型連続鋳造機10を用いて、電磁撹拌装置25によって鋳型20内の溶融金属を撹拌しながら鋳造を行う金属の連続鋳造方法であって、鋳型20内に溶融金属を供給する浸漬ノズル30の吐出孔31が、電磁撹拌装置25の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置し、前記湯面から垂直部14の下端までの距離Lと、前記湯面から電磁撹拌装置25の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が、(L−H)≧2.0mの関係を満足する条件で鋳造を実施することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、湯面から一定長さの垂直部を持つ垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、鋳型の長辺側に配設された電磁撹拌装置によって鋳型内の溶融金属を撹拌しながら鋳造を行う金属の連続鋳造方法に関するものである。
金属の連続鋳造方法においては、鋳型内の溶融金属中に存在する非金属介在物や気泡等が鋳型内で成長する凝固シェルに捕捉されることによって、製出される連続鋳造鋳片に欠陥が発生することが知られている。このような欠陥を防止する手段として、例えば特許文献1、2に示すように、電磁力によって鋳型内の溶融金属に旋回流を付与する、いわゆる鋳型内電磁攪拌法が提案されている。
ここで、鋳型内の溶融金属が流速を有する場合、固液界面近傍の溶融金属は速度境界層を有し、固液界面に近づくほど流速が遅くなる。このため、この速度境界層内に存在する粒子(非金属介在物及び気泡)は、固液界面から遠ざかる方向に力を受け、固液界面から遠ざかる方向の速度成分を有することとなる。溶融金属の流速が速いほど、粒子(非金属介在物及び気泡)が固液界面から遠ざかる速度成分も大きくなる。鋳型内電磁攪拌法においては、このような原理に基づき、溶融金属中に懸濁する粒子(非金属介在物及び気泡)が凝固シェルに捕捉されるのを防止し、連続鋳造鋳片の清浄化を図っている。
また、鋳型内には、溶融金属を供給する浸漬ノズルが配設されている。この浸漬ノズルの周囲では、流路が狭くなることから溶融金属の流速が遅くなり、温度が低下しやすい傾向にある。そこで、鋳型内の溶融金属に電磁力を印加して旋回流を付与することで、浸漬ノズルの周囲においても高温の溶融金属を流動させることが可能となり、鋳造を安定して行うことが可能となる。
ところで、特許文献1,2に記載されたように、電磁撹拌装置によって鋳型内の溶融金属の撹拌した場合においては、鋳型の上層部を撹拌することは可能であるが、溶融金属中に懸濁する粒子(非金属介在物及び気泡)が浸漬ノズルからの吐出流に乗って鋳型の下方側へと混入し、大きく成長した凝固シェルに捕捉され、連続鋳造鋳片の内部に非金属介在物及び気泡が巻き込まれる現象を抑制することはできなかった。
そこで、例えば特許文献3に示すように、鋳型の下方側への溶融金属の流速を制御する電磁ブレーキ装置を用いた連続鋳造方法が提案されている。電磁ブレーキ装置を用いた場合には、鋳型の下方側へ向かう溶融金属の流速を抑制することができ、溶融金属中に懸濁する粒子(非金属介在物及び気泡)が鋳型の下方側へと混入することを抑制し、連続鋳造鋳片の内部への非金属介在物及び気泡の巻き込みを低減することが可能となる。
特開平07−009099号公報 特開2004−042068号公報 特開平09−262651号公報
しかしながら、単に電磁ブレーキ装置を備えた場合には、鋳型の上層部での撹拌ができず、連続鋳造鋳片の表層への巻き込みを抑制することができない。
また、鋳型に、電磁撹拌装置と電磁ブレーキ装置との両者を適用した場合には、鋳型内の溶融金属の流れが複雑となり、流れの制御が困難になるおそれがあった。さらに、鋳造を実施する際には、焼き付きを防止するために鋳型を上下方向に振動させるオシレーションを行うことになるが、鋳型に電磁撹拌装置と電磁ブレーキ装置との両者を適用した場合には、構造が複雑となり、かつ、重量も重くなることから、オシレーションを精度良く制御することが困難となるおそれがあった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、湯面から一定長さの垂直部を持つ垂直曲げ型連続鋳造機において、電磁撹拌装置を用いることによって連続鋳造鋳片の表層及び内部への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制でき、清浄度に優れた高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な金属の連続鋳造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る金属の連続鋳造方法は、湯面から一定長さの垂直部を持つ垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、電磁撹拌装置によって鋳型内の溶融金属を撹拌しながら鋳造を行う金属の連続鋳造方法であって、前記鋳型内に溶融金属を供給する浸漬ノズルの吐出孔が、前記電磁撹拌装置の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置し、前記湯面から前記垂直部の下端までの距離Lと、前記湯面から前記電磁撹拌装置の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が、(L−H)≧2.0mの関係を満足する条件で鋳造を実施することを特徴としている。
垂直曲げ型連続鋳造機においては、垂直部の下端に連続鋳造鋳片を湾曲させる湾曲部が設けられている。この湾曲部においては、連続鋳造鋳片の内部に未凝固の溶融金属が残存しており、この湾曲部にまで到達した非金属介在物及び気泡は、凝固シェルに捕捉され易く、連続鋳造鋳片の内部欠陥の原因となる。
ここで、本発明の金属の連続鋳造方法においては、前記湯面から前記垂直部の下端までの距離Lと、前記湯面から前記電磁撹拌装置の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が、(L−H)≧2.0mの関係を満足する条件で鋳造を実施していることから、溶融金属を撹拌した後の垂直部の長さが確保されることになり、この垂直部において非金属介在物及び気泡を浮上させることが可能となり、連続鋳造鋳片の内部への巻き込みを抑制することができる。
また、浸漬ノズルの吐出孔が、前記電磁撹拌装置の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置させられているので、吐出孔から吐出された溶融金属の流動を制御することができ、吐出孔からの流れに乗って非金属介在物及び気泡が鋳型の下方側へと混入することを抑制できる。
さらに、前記電磁撹拌装置によって、鋳型内の溶鋼を撹拌することから、連続鋳造鋳片の表層への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制することができる。
本発明に係る金属の連続鋳造方法において、前記湯面から前記電磁撹拌装置の鉄芯の上端までの距離が、0mm以上100mm以下の範囲内に配置されていることが好ましい。
この場合、鋳型の上層部分を確実に撹拌することができ、連続鋳造鋳片の表層への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制することができる。
また、本発明に係る金属の連続鋳造方法において、前記電磁撹拌装置は、前記鋳型の長辺長さの90%以上の範囲に対応するように配置されていることが好ましい。
この場合、鋳型内の溶融金属に対して確実に旋回流を与えることができ、溶融金属を十分に撹拌することが可能となる。
本発明によれば、湯面から一定長さの垂直部を持つ垂直曲げ型連続鋳造機において、電磁撹拌装置を用いることによって連続鋳造鋳片の表層及び内部への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制でき、清浄度に優れた高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な金属の連続鋳造方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態である金属の連続鋳造方法を実施する垂直曲げ型連続鋳造機の概略説明図である。 図1に示す垂直曲げ型連続鋳造機の鋳型周辺を短辺側から見た拡大側面図である。 図1に示す垂直曲げ型連続鋳造機の鋳型周辺を長辺側から見た拡大側面図である。 図1に示す垂直曲げ型連続鋳造機の鋳型周辺を上方から見た拡大上面図である。 実施例の結果を示すグラフである。
以下に、本発明の一実施形態である金属の連続鋳造方法について、添付した図面を参照して説明する。本実施形態である金属の連続鋳造方法は、断面矩形状をなす鉄鋼のスラブを連続鋳造するものである。
まず、本実施形態である金属の連続鋳造方法を実施する垂直曲げ型連続鋳造機10について説明する。
図1に示すように、垂直曲げ型連続鋳造機10は、水冷鋳型20と、この水冷鋳型20の下方に位置する複数のサポートロール41からなるサポートロール群40と、を備えており、水冷鋳型20から製出された連続鋳造鋳片50を下方へと引き抜く垂直部14と、連続鋳造鋳片50を湾曲させる湾曲部15と、湾曲させた連続鋳造鋳片50を曲げ戻す矯正部16と、連続鋳造鋳片50を水平方向へ搬送する水平部17と、を有する。
サポートロール群40は、垂直部14に位置するピンチロールユニット44と、湾曲部15に位置するベンディングロールユニット45と、矯正部16に位置する矯正ロールユニット46と、水平部17に位置する水平ロールユニット47と、を備えている。なお、このサポートロール群40には、図示しない冷却スプレー装置が配設されている。
水冷鋳型20は、図3及び図4に示すように、断面矩形状の鋳造空間を有する筒状をなしており、この鋳造空間の形状に合わせた断面の連続鋳造鋳片50が製出されることになる。
この水冷鋳型20は、図4に示すように、一対の長辺モールド板21(21a,21b)と、この一対の長辺モールド板21(21a,21b)によってそれぞれ挟持される一対の短辺モールド板22(22a,22b)と、を備えている。ここで、短辺モールド板22(22a,22b)は、長辺モールド板21(21a,21b)の長手方向に沿って移動可能とされており、幅の異なる連続鋳造鋳片50を同一の水冷鋳型20にて製出することができる構成とされている。
ここで、本実施形態では、水冷鋳型20の一対の短辺モールド板22a,22b同士の間隔、すなわち、鋳造幅は、900mm以上2300mm以下の範囲内とされている。また、水冷鋳型20の一対の長辺モールド板21a,21b同士の間隔、すなわち、鋳造厚さは、240mm以上300mm以下の範囲内とされている。
そして、長辺モールド板21(21a,21b)の外側には、それぞれ電磁攪拌コイル25(25a,25b)が配設されている。この電磁撹拌コイル25(25a,25b)には、内部に鉄芯が備えられている。この鉄芯は、電磁撹拌コイル25(25a,25b)の上端から下端にまでわたって配設されている。すなわち、図2及び図3において、電磁撹拌コイル25(25a,25b)の上端及び下端が、鉄芯の上端及び下端に相当しているのである。
また、本実施形態においては、図4に示すように、電磁撹拌コイル25(25a,25b)は、水冷鋳型20の長辺モールド板21(21a,21b)の長辺方向長さの90%以上の範囲に対応するように配置されている。
この電磁攪拌コイル25(25a,25b)は、水冷鋳型20内の溶鋼に移動磁界を発生させ、溶鋼を強制的に流動させるものである。ここで、長辺モールド板21a側の電磁攪拌コイル25aによる移動磁界の方向と、長辺モールド板21b側の電磁攪拌コイル25bによる移動磁界の方向と、を逆方向にすることで、溶鋼には、図4に示すような旋回流Fが発生することになる。
この水冷鋳型20の中には、溶鋼を供給するための浸漬ノズル30が配設されている。この浸漬ノズル30には、一対の吐出孔31(31a、31b)が設けられており、これらの吐出孔31(31a、31b)が、それぞれ水冷鋳型20の短辺モールド板22(22a,22b)を向くように配設されている。
ここで、図2及び図3に示すように、浸漬ノズル30の吐出孔31は、電磁撹拌コイル25(25a,25b)の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置している。本実施形態においては、水冷鋳型20内の溶鋼の湯面Sから吐出孔31の上端までの距離Mは、150mm以上300mm以下の範囲内とされている。さらに好ましくは190mm以上210mm以下の範囲内とされている。
そして、本実施形態においては、水冷鋳型20内の溶鋼の湯面Sから垂直曲げ型連続鋳造機10の垂直部14の下端までの距離Lと、湯面Sから電磁撹拌コイル25(25a,25b)の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が、(L−H)≧2.0mの関係を満足する条件で鋳造を実施する。
ここで、本実施形態では、溶鋼の湯面Sから垂直曲げ型連続鋳造機10の垂直部14の下端までの距離Lは、2.5m≦L≦2.7mの範囲内とされている。
また、湯面Sから電磁撹拌コイル25(25a,25b)の上端(鉄芯の上端)までの距離Nが0mm以上100mm以下の範囲内に設定されている。
このような構成とされた垂直曲げ型連続鋳造機10においては、浸漬ノズル30を介して、溶鋼を水冷鋳型20内へと供給する。水冷鋳型20内に供給された溶鋼は、水冷鋳型20によって抜熱され、この水冷鋳型20の内壁面から凝固シェル51が成長していくことになる。そして、図1に示すように、サポートロール群40によって水冷鋳型20から連続鋳造鋳片50が下方へと引き抜かれていく。
このとき、サポートロール群40に配設された冷却スプレー装置(図示無し)によって、水冷鋳型20から引き抜かれた連続鋳造鋳片50が冷却され、凝固シェル51がさらに成長していく。そして、図1に示すように、水平部17において完全に凝固される。すなわち、垂直部15、湾曲部16、水平部17においては、連続鋳造鋳片50の内部に未凝固部52として溶鋼が存在しているのである。
なお、本実施形態においては、鋳造速度は、2.3m/min以下とされており、好ましくは0.8m/min以上1.5m/min以下とされている。
そして、水冷鋳型20内の溶鋼には、電磁攪拌コイル25(25a,25b)によって旋回流Fが付与される。
以上のような構成とされた本実施形態である金属の連続鋳造方法においては、水冷鋳型20内の溶鋼の湯面Sから垂直部14の下端までの距離Lと、湯面Sから電磁撹拌コイル25(25a,25b)の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が、(L−H)≧2.0mの関係を満足する条件で鋳造を実施していることから、水冷鋳型20内の溶鋼を電磁撹拌コイル25(25a,25b)で撹拌した後、湾曲部15までの垂直距離が確保されることになる。よって、湾曲部15までの間の垂直部14の領域において、未凝固部52の溶鋼中に存在する非金属介在物及び気泡を浮上させて除去することが可能となる。
これにより、連続鋳造鋳片50の内部への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、浸漬ノズル30の吐出孔31(31a、31b)が、電磁撹拌コイル25(25a、25b)の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置させられているので、吐出孔31(31a、31b)から吐出された溶鋼の流動を制御することができる。よって、吐出孔31(31a、31b)から吐出された溶鋼の流れが抑えられ、水冷鋳型20内における非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制することができる。
また、本実施形態では、水冷鋳型20内の溶鋼には、電磁攪拌コイル25(25a,25b)によって旋回流Fが付与されるので、水冷鋳型20内で成長する凝固シェル51に溶鋼中の非金属介在物や気泡等が捕捉されることが抑制され、製出する連続鋳造鋳片50の清浄度を向上させることが可能となる。
さらに、水冷鋳型20内には浸漬ノズル30が配設されていることから、この浸漬ノズル30の周囲部分では温度が低下しやすくなるが、旋回流Fを与えることにより、浸漬ノズル30の周囲部分に高温の溶鋼が供給されることになり、鋳造を安定して行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、湯面Sから電磁撹拌コイル25(25a、25b)の鉄芯の上端までの距離が、0mm以上100mm以下の範囲内に配置されているので、水冷鋳型20の上層部分を確実に撹拌することができ、連続鋳造鋳片50の表層への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制することができる。
さらに、本実施形態においては、電磁撹拌コイル25(25a、25b)が、水冷鋳型20の長辺モールド板21(21a,21b)の長さの90%以上の範囲に対応するように配置されているので、水冷鋳型20内の溶鋼に対して確実に旋回流Fを与えることができ、水冷鋳型20内の溶鋼を十分に撹拌することが可能となる。
また、本実施形態においては、鋳造幅が900mm以上2300mm以下の範囲内とされ、鋳造厚さが240mm以上300mm以下の範囲内とされており、鋳造速度が2.3m/min以下とされているので、浸漬ノズル30の吐出孔31(31a、31b)から吐出される溶鋼の流速が抑えられ、短辺モールド板22(22a,22b)での凝固シェル形成を健全に保つことが可能となる。また、吐出流によって非金属介在物及び気泡が水冷鋳型20の下方側へと混入することを抑制でき、連続鋳造鋳片50の内部への非金属介在物及び気泡の巻き込みを抑制することができる。
なお、この作用効果を確実に奏功せしめるためには、鋳造速度を0.8m/min以上1.5m/min以下の範囲内とすることが好ましい。
さらに、本実施形態においては、水冷鋳型20内の溶鋼の湯面Sから吐出孔31(31a、31b)の上端までの距離が150mm以上300mm以下の範囲内とされ、好ましくは190mm以上210mm以下の範囲内とされているので、浸漬ノズル30の吐出孔31(31a、31b)を、電磁撹拌コイル25(25a、25b)の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置させることが可能となる。また、電磁撹拌コイル25(25a、25b)の高さを必要以上に確保しなくてもよく、水冷鋳型20の軽量化を図ることができ、鋳型のオシレーションを良好に制御することが可能となる。
また、本実施形態では、溶鋼の湯面Sから垂直曲げ型連続鋳造機10の垂直部14の下端までの距離Lが2.5m≦L≦2.7mの範囲内とされているので、浸漬ノズル30の吐出孔31(31a,31b)を電磁撹拌コイル25(25a、25b)の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置させても、水冷鋳型20内の溶鋼の湯面Sから垂直部14の下端までの距離Lと、湯面Sから電磁撹拌コイル25(25a,25b)の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)を確保することが可能となる。
以上、本実施形態である金属の連続鋳造方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、図1に示す垂直曲げ型連続鋳造機を用いたもので説明したが、これに限定されることはなく、他の構成の垂直曲げ型連続鋳造機であってもよい。
また、鋳造速度、鋳造幅、鋳造厚さは、本実施形態の範囲に限定されることはなく、適宜、条件を選択してもよい。
浸漬ノズルの構造や水冷鋳型の構造についても、図示したものに限定されることはなく、適宜設計変更してもよい。
本発明の効果を確認すべく実施した確認実験の結果について説明する。
湯面から垂直部の下端までの距離LをL=2.5mとし、鋳造幅を2200mm、鋳造厚さを240mmとした。また、鋳造速度を1.1m/minとした。なお、水冷鋳型内の溶鋼の湯面から浸漬ノズルの吐出孔の上端までの距離を205mmとした。
また、湯面から電磁撹拌コイルの上端(鉄芯の上端)までの距離を0mmとした。そして、電磁撹拌コイル(鉄芯)の高さを変更して、湯面から垂直部の下端までの距離Lと、湯面から電磁撹拌コイルの鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)を調整した。
直径100μmの気泡を想定し、この気泡が湯面から2.5mの深さまで達する比率を評価した。評価結果を図5に示す。
湯面から垂直部の下端までの距離Lと、湯面から電磁撹拌コイルの鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が2.0m以上となると、気泡が湯面から2.5mの深さまで達する比率が大幅に低減することが確認される。
以上のことから、本発明によれば、非金属介在物や気泡が湾曲部の深さにまで達することが防止され、連続鋳造鋳片の内部への非金属介在物や気泡の巻き込みを防止できることが確認される。
10 垂直曲げ型連続鋳造機
14 垂直部
20 水冷鋳型(鋳型)
25 電磁撹拌コイル(電磁撹拌装置)
30 浸漬ノズル
31 吐出孔
S 湯面
L 湯面から垂直部の下端までの距離
H 湯面から電磁撹拌コイルの鉄芯の下端までの距離
F 旋回流

Claims (3)

  1. 湯面から一定長さの垂直部を持つ垂直曲げ型連続鋳造機を用いて、電磁撹拌装置によって鋳型内の溶融金属を撹拌しながら鋳造を行う金属の連続鋳造方法であって、
    前記鋳型内に溶融金属を供給する浸漬ノズルの吐出孔が、前記電磁撹拌装置の鉄芯の上端から下端の間の高さに位置し、
    前記湯面から前記垂直部の下端までの距離Lと、前記湯面から前記電磁撹拌装置の鉄芯の下端までの距離Hとの差(L−H)が、
    (L−H)≧2.0m
    の関係を満足する条件で鋳造を実施することを特徴とする金属の連続鋳造方法。
  2. 前記湯面から前記電磁撹拌装置の鉄芯の上端までの距離が、0mm以上100mm以下の範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の金属の連続鋳造方法。
  3. 前記電磁撹拌装置は、前記鋳型の長辺長さの90%以上の範囲に対応するように配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属の連続鋳造方法。
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