JP2013118174A - 防水コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタを構成する部品間の隙間から毛細管現象により水などが侵入するのを確実に阻止できる防水コネクタを提供する。
【解決手段】
少なくとも一本の良導電性のコンタクト12と、コンタクト12が内部に固定される電気絶縁性のハウジング14とを有する防水コネクタ11において、ハウジング14は、コンタクト12の一部と一体に電気絶縁性合成樹脂で成形された樹脂成形態で形成され、電気絶縁性合成樹脂は、液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂が混合されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属シェルを備えた防水コネクタ及びその製造方法に関し、詳しくは、金属との密着性及び流動性のよい材料を用いて形成されたハウジングを有し、成形が容易であり、且つ、防水性能の低下を抑制できる防水コネクタ及びその製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話機、情報端末などの電子・情報機器が急速に普及して来ており、これらの携帯電子機等は、過酷な環境下で使用され、その状況によっては電子機器に好ましくない環境下で使用される機会が多くなってきている。例えば、使用者の手などから汗が伝わったり、湿気、塵ゴミが多い場所や雨がかかる場所で使用されたり、また、過って水中へ落下させてしまうことなど様々な態様があり、これらの態様は従来想定されていない環境下での使用となる。このために、携帯電子機等がこのような想定外の環境下に置かれるとコネクタを通して機器内に水が浸入する恐れがある。
このような課題を解決するために、コネクタ内に水の浸入を抑制するための手段として、コネクタを構成する金属製のコンタクトを樹脂からなるハウジングとインサート成形等で一体に形成することが考えられている。例えば、下記特許文献1には、防水対策を施した電気コネクタが開示されている。下記特許文献1に開示されている電気コネクタでは、図16に示すように、相手側コネクタとの嵌合時に嵌合方向に沿って相手側コンタクトと接触し得る長さ部分を有したコンタクト32と、長さ部分を内包する貫通孔を形成し得る筒状のシェル33と、コンタクト32及びシェル33と一体成形された絶縁体34とを備えた電気コネクタ31において、長さ部分の上面は、貫通孔の一方の側における部分と、貫通孔の他方の側における部分において、絶縁体から露出されており、長さ部分の下面は、貫通孔の一方の側と他方の側に亘る部分において、絶縁体34から露出されており、長さ部分の下面は、相手側コンタクトとの接触面として使用されるものとなされている。このようにすることで、下記特許文献1に記載の電気コネクタ及びその製造方法によれば、コンタクト及びシェルを、樹脂からなる絶縁体と一体成形することができるので防水対策を施した電気コネクタを得ることができるとされている。
特開2011−090885号公報
上記特許文献1の電気コネクタによれば、コンタクト32及びシェル33を絶縁体34の樹脂と一体成形することができるので、コンタクト32及びシェル33は樹脂からなる絶縁体34との間に隙間なく形成されることで、水等がコネクタ内に侵入し難くなっている。
しかしながら、これらの電気コネクタに用いられる樹脂は、液晶ポリエチレン(LCP)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂及びポリアミド(PA)樹脂等、様々であるが、各々の樹脂には長所及び短所があるため、使用される形状や用途により使い分けられている。例えば、防水の効果を目的としてモールド成形を行う場合、流動性のよいLCP樹脂が使用されることが多いが、LCP樹脂はコンタクトを構成する金属との密着性が乏しく、コンタクトと樹脂との間に微小の隙間が発生し、この隙間を水が通り水漏れが発生するという問題がある。このような場合、防水性能を確保するため、後に撥水処理などの特別な処理を行う必要が生じる。また、金属との転写性、密着性の優れたPPS樹脂を使用した場合、LCP樹脂に比べ流動性が低くなると共に、金属との密着性が優れている分、コンタクトが配設された狭いコネクタ内では流動性が損なわれ、特にコネクタが小型になるほど微細な成形が困難となるという問題がある。なお、上記特許文献1では、樹脂によりモールド成形を行う旨の記載はあるが、樹脂の材質についての明確な記載がないため、上述したような課題を解決するには至っていない。
そこで、本発明者は、このような従来技術の問題点及び解決すべき課題に鑑みて、種々実験を重ねた結果、コンタクトとハウジングをモールド成形での一体成形に、ハウジングを成形する樹脂にコンタクトへの転写性、密着性がよく、且つ、流動性のよい材料として、LCP樹脂とPPS樹脂とを混合させた樹脂を用いることによって解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の目的は、コンタクトとの密着性が優れ、成形精度の高い防水コネクタを提供することにあり、また、本発明の他の目的は、効率よく簡単に上記防水コネクタを製造できる防水コネクタの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の防水コネクタは、少なくとも一本の良導電性のコンタクトと、前記コンタクトが内部に固定される電気絶縁性のハウジングとを有する防水コネクタにおいて、
前記ハウジングは、前記コンタクトの一部と一体に電気絶縁性合成樹脂で成形された樹脂成形態で形成され、
前記電気絶縁性合成樹脂は、液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂が混合されたものであることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様の防水コネクタは、第1の態様の防水コネクタにおいて、前記コンタクトは、一方に相手方コネクタのコンタクトと接触される接点部と、他方に回路配線基板等の配線に接続される接続部及び前記接点部と前記接続部とが繋がれる中間部とを有し、
前記ハウジングは、一方側が開口された開口部を有する箱状体であって、内部に前記コンタクトの前記接点部が配設され、前記接続部が前記開口部の反対側から外部へ露出され、前記コンタクトの前記中間部の少なくとも一部が前記電気絶縁性合成樹脂で一体に成形されていることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様の防水コネクタは、第1又は2の態様の防水コネクタにおいて、前記電気絶縁性合成樹脂の混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様の防水コネクタは、少なくとも一本の良導電性のコンタクトと、前記コンタクトが内部に配設される金属製管状体からなる金属シェルと、前記コンタクト及び前記金属シェルが固定される電気絶縁性のハウジングとを有する防水コネクタにおいて、
前記コンタクトは、前記金属シェルの内壁から離され電気的に絶縁された状態で配設され、
前記ハウジングは、前記コンタクト及び前記金属シェルと一体に電気絶縁性合成樹脂で成形された樹脂成型体で形成され、
前記電気絶縁性合成樹脂は、液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂が混合されたものであることを特徴とする。
また、本発明の第5の態様の防水コネクタは、第4の態様の防水コネクタにおいて、前記コンタクトは、一方に相手方コネクタのコンタクトと接触される接点部と、他方に回路配線基板等の配線に接続される接続部及び前記接点部と前記接続部との間が繋がれる中間部とを有し、
前記金属シェルは、少なくとも一端に開口及び内部に前記開口に連通された空洞穴を有し、前記開口の内部付近に相手方コネクタが差込まれる差込み部を有し、
前記ハウジングは、一方側が開口された開口部を有する箱状体であって、前記金属シェルの内部に前記コンタクトの前記接点部及び前記中間部が配設され、前記接続部が前記開口部の反対側から外部へ露出され、少なくとも前記差込み部が除かれて前記樹脂成型体が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の第6の態様の防水コネクタは、第5の態様の防水コネクタにおいて、前記金属シェルの外周囲は、前記樹脂成型体で覆われていることを特徴とする。
また、本発明の第7の態様の防水コネクタは、第4〜6のいずれかの態様の防水コネクタにおいて、前記電気絶縁性合成樹脂の混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることを特徴とする。
また、本発明の第8の態様の防水コネクタは、第5の態様の防水コネクタにおいて、前記金属シェルは、前記差込み部の内壁面に相手方コネクタの係止部が係止される抜け止め部及び外周囲に回路配線基板等に実装される取付け固定片並びにアース端子が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の第9の態様の防水コネクタは、第5の態様の防水コネクタにおいて、前記金属シェルは、前記差込み部の内壁面に相手方コネクタの係止部が係止される抜け止め部及び外周囲に回路配線基板等が実装される取付け固定片並びにアース端子が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の第10の態様の防水コネクタは、第6の態様の防水コネクタにおいて、前記ハウジングは、前記金属シェルの外周が覆われた箇所に、外部防水部材が装着されていることを特徴とする。
また、本発明の第11の態様に係る第1又は2の態様の防水コネクタの製造方法は、以下(i)〜(iii)の工程を含むことを特徴とする。
(i)所定大きさの良導電性金属板を打抜き・折曲加工して、キャリアに連結片で連結して、前記コンタクトを一体に形成するコンタクト形成工程、
(ii)前記工程(i)で一体成形した前記コンタクトの周囲に金型を配設して、前記金型の内部に液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂を混合した電気絶縁性合成樹脂を注入して前記コンタクトをモールドして樹脂成型体からなる前記ハウジングを成型するハウジング成型工程、
(iii)前記工程(ii)でハウジングをモールド成型した後に、前記コンタクトを前記連結片を含む前記キャリアから切断するキャリア切断工程。
また、本発明の第12の態様に係る第4又は5の態様の防水コネクタの製造方法は、以下(i')〜(iii')の工程を含むことを特徴とする、
(i')所定大きさの良導電性金属板を打抜き・折曲加工して、キャリアに連結片で連結して、前記コンタクト及び金属シェルをそれぞれ一体に形成するコンタクト及び金属シェル形成工程、
(ii')前記工程(i')で形成した前記コンタクト及び金属シェルのキャリアを重ね合わせた後、周囲を金型で囲んで前記金型の内部に液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂を混合した電気絶縁性合成樹脂を注入し、一体にモールド成形した樹脂成型体からなる前記ハウジングを成型するハウジング成型工程、
(iii')前記工程(ii')でハウジングをモールド成型した後に、前記コンタクト及び前記金属シェルを前記連結片を含む前記キャリアから切断するキャリア切断工程。
また、本発明の第13の態様に係る防水コネクタの製造方法は、第12の態様の防水コネクタの製造方法において、前記(ii')工程において、前記電気絶縁性合成樹脂は前記金属シェルの外周囲を覆うことを特徴とする。
また、本発明の第14の態様の防水コネクタの製造方法は、第11〜13のいずれかの態様の防水コネクタの製造方法において、前記電気絶縁性合成樹脂の混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることを特徴とする。
本発明の第1の態様の防水コネクタによれば、ハウジングを構成する樹脂を流動性のよい液晶ポリエステル樹脂と金属との転写性、密着性のよいポリフェニレンサルファイド樹脂との混合樹脂で形成したので、ハウジングはコンタクトの間に隙間なく形成され且つ密着性がよいので、高い防水性能を確保することができ、特に、毛細管現象による水の侵入をも抑制することができる。さらにまた、本発明の第1の態様の防水コネクタでは、混合樹脂は金属との密着性が高いので、結合される相手方のコネクタ等によるこじり等の外力を受けてもハウジングとコンタクトとの間に隙間が生じ難くなるので防水性能の低下を抑制することができる。
また、本発明の第2の態様の防水コネクタによれば、コンタクトは電気絶縁性樹脂で一体に例えばモールド成形で形成した樹脂成型体からなるハウジングで固定されるので、コンタクトとハウジングとの間が緊密に接合されるので、これらの接合部分から水等の液体が侵入することを抑制でき、防水、防塵効果を発揮することができる。
また、本発明の第3の態様の防水コネクタによれば、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との混合比をこのようにしたので、より流動性及び密着性のよいハウジングを形成することができ、コンタクトとハウジングとの隙間がなく密着性がよくなるので、より高い防水性能を確保することができる。また、ハウジングとコンタクトの密着性もより高くなるので、相手方のコネクタ等から受けるこじり等の外力によるコンタクト及びハウジングの破損もより抑制することができる。なお、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい。
また、本発明の第4の態様の防水コネクタによれば、ハウジングを構成する樹脂を流動性のよい液晶ポリエステル樹脂と金属との転写性、密着性のよいポリフェニレンサルファイド樹脂との混合樹脂で形成したので、ハウジングはコンタクト及び金属シェルの間に隙間なく形成され且つ密着性がよいので、高い防水性能を確保することができ、特に、毛細管現象による水の侵入をも抑制することができる。さらにまた、本発明の第4の態様の防水コネクタでは、混合樹脂は金属との密着性が高いので、結合される相手方のコネクタ等によるこじり等の外力を受けてもハウジングとコンタクトとの間に隙間が生じ難くなるので防水性能の低下を抑制することができる。
また、本発明の第5の態様の防水コネクタによれば、ハウジングに金属シェルが設けられており、金属シェル及びコンタクトは、電気絶縁性樹脂で一体に例えばモールド成形で形成した樹脂成型体からなるハウジングで固定されるので、コンタクトとハウジングとの間及び金属シェルとハウジングとの間が緊密に接合されるので、これらの間を伝わって水が侵入することがなく、防水、防塵効果が発揮される。特に、毛細管現象による水の侵入を防止できる。
また、本発明の第6の態様の防水コネクタによれば、金属シェルの外周囲もハウジングにより覆われているので、金属シェルを保護できると共に、外周囲を覆うハウジングに防水部材などの装着が容易になる。
また、本発明の第7の態様の防水コネクタによれば、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との混合比をこのようにしたので、より流動性及び密着性のよいハウジングを形成することができ、コンタクト及び金属シェルとハウジングとの隙間がなく密着性がよくなるので、より高い防水性能を確保することができる。また、ハウジングとコンタクト及び金属シェルの密着性もより高くなるので、プラグ等から受けるこじり等の外力によるコンタクト、金属シェル及びハウジングの破損もより抑制することができる。なお、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との混合比は液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい。
また、本発明の第8の態様の防水コネクタによれば、取付け固定片及びアース端子を利用して、回路配線基板等に機械的及び電気的に連結・接続することができる。また、小型化、例えば背低化ができる。
また、本発明の第9の態様の防水コネクタによれば、取付け固定片及びアース端子を利用して、回路配線基板等に機械的及び電気的に連結・接続することができる。また、小型化、例えば背低化ができる。
また、本発明の第10の態様の防水コネクタによれば、ハウジングに外部防水部材を装着することにより、コネクタを実装する機器筐体との防水、防塵効果が発揮される。
本発明の第11の態様の防水コネクタの製造方法によれば、コンタクトとキャリアとは連結片で繋がった同一板材で一体形成して、これらを電気絶縁性合成樹脂でモールドするので、モールドが一度で済み、ハウジング成型体の作成が容易になり、効率よく簡単に防水コネクタを製造できる。また、本発明の防水コネクタの製造方法によれば、ハウジングを構成する樹脂を流動性のよい液晶ポリエステル樹脂と金属との密着性のよいポリフェニレンサルファイド樹脂との混合材としたので、ハウジングとコンタクトとの間に隙間ができるのを抑制し、且つ、小型のコネクタであっても細かい細部まで成形することができる。さらに、本発明の第11の態様の防水コネクタの製造方法では、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との合成樹脂で形成されたハウジングはコンタクトとの密着性が優れているので、この合成樹脂でハウジングとコンタクトをモールド成形するだけで、十分な防水性能を確保できるので、後に従来行っていた撥水処理を行わなくて済むようになり、製造費用及び製造期間を減らすことができる。
また、本発明の第12の態様の防水コネクタの製造方法によれば、コンタクト及び金属シェルとキャリアとは、連結片で繋がった同一板材で一体形成して、これらを電気絶縁性合成樹脂でモールドするので、モールドが一度で済み、ハウジング成型体の作成が容易になり、効率よく簡単に防水コネクタを製造できる。また、本発明の防水コネクタによれば、ハウジングを構成する樹脂を流動性のよい液晶ポリエステル樹脂と金属との密着性のよいポリフェニレンサルファイド樹脂との混合材としたので、ハウジングとコンタクト及び金属シェルとの間に隙間ができるのを抑制し、且つ、小型のコネクタであっても細かい細部まで成形することができる。さらに、本発明の第12の態様の防水コネクタの製造方法では、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との合成樹脂で形成されたハウジングはコンタクト及び金属シェルとの密着性が優れているので、この合成樹脂でモールド成形するだけで、十分な防水性能を確保できるので、後に従来行っていた撥水処理を行わなくて済むようになり、製造費用及び製造期間を減らすことができる。
また、本発明の第13の態様の防水コネクタの製造方法によれば、金属シェルの外周囲もハウジングにより覆われているので、金属シェルを保護できると共に、外周囲を覆うハウジングに防水部材などの装着が容易となるハウジングを製造することができる。
また、本発明の第14の態様の防水コネクタの製造方法によれば、ポリフェニレンサルファイド樹脂と液晶ポリエステル樹脂との混合比をこのようにしたので、より流動性及び密着性よくハウジングを製造することができる。なお、液晶ポリエステル樹脂とポリフェニレンサルファイド樹脂との混合比は液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい。
図1Aは実施形態1の防水コネクタの前方からみた斜視図であり、図1Bは後方からみた斜視図であり、図1Cは図1AのIC−IC線での断面図である。 図2Aはコンタクトを複数本併設・配列したコンタクト群の斜視図、図2Bは1本のコンタクトの側面図である。 図3A及び図3Bは実験の結果を示した拡大図である。 製造工程中のキャリアに連結されたコンタクト群の斜視図である。 図5Aはハウジング成形前の状態の金型を組み合わせた状態の断面図であり、図5Bはハウジング成形中の状態の断面図である。 図6Aはハウジング成形後の状態を前方からみた斜視図であり、図6Bは後方からみた斜視図であり、図6Cは図6AのVIC−VIC線での断面図である。 図7Aは実施形態2の防水コネクタの前方からみた斜視図であり、図7Bは後方からみた斜視図であり、図7Cは図7AのVIIC−VIIC線での断面図である。 図8Aは防水コネクタの正面図であり、図8Bは上面図であり、図8Cは下面図であり、図8Dは一方の側面図であり、図8Eは他方の側面図である。 図9Aはコンタクトを複数本併設・配列したコンタクト群の斜視図、図9Bは図9Aコンタクトの1本のコンタクトの側面図である。 図10Aは金属シェルの前方からみた斜視図であり、図10Bは後方からみた斜視図であり、図10Cは図10AのXC−XC線での断面図である。 図11Aは金属シェルの正面図であり、図11Bは上面図であり、図11Cは底面図であり、図11Dは一方の側面図であり、図11Eは他方の側面図である。 図12Aはキャリアに連結されたコンタクトを示す斜視図であり、図12Bはキャリアに連結された金属シェルの斜視図である。 図13Aはコンタクトと金属シェルとを一体にした状態の前方からみた斜視図であり、図13Bは後方からみた斜視図であり、図13Cは図13AのXIIIC‐XIIIC線での断面図である。 図14Aはハウジング成形前の状態の金型を組み合わせた状態の図13Cに対応する断面図であり、図14Bはハウジング成形中の状態の断面図である。 ハウジング成形後の状態の図13Cに対応する断面図である。 従来例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための防水コネクタ及びその製造方法を例示するものであって、本発明をこれに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
[実施形態1]
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態1に係る防水コネクタを説明する。本発明の実施形態1に係る防水コネクタ(以下、コネクタという)11は、携帯電話機などの情報端末の筐体に取付けて、図示を省略した相手方コネクタが取外し自在に差込み接続されるコネクタとなっている。このコネクタ11は、図1及び図2に示すように、複数本のコンタクト12と、これらのコンタクトを所定の間隔をあけて支持・固定する電気絶縁性のハウジング14とを有している。
図2を参照して、コンタクト12を説明する。コンタクト12は、図2Aに示すように、複数本、例えば4本のコンタクト12〜12からなり、これらのコンタクトは同じ構造となっている。1本のコンタクト12を説明する。
このコンタクト12は、図2Bに示すように、一端に相手方コネクタ(図示省略)が接触される接点部12aと、他端に回路配線基板等の配線に電気接続する接続部12c及び接点部12aと接続部12cとを連結し一部がハウジング14にモールド固定される中間部12bとを有した細長片からなり、所定の面積及び厚さを有する良導電性金属板を打ち抜き、折曲加工によって形成されている。
接点部12aは、相手方コネクタとの間で良好な接触をするために長さ方向に所定の長さを有している。また、先端部12a'は、相手方コネクタとの接続がスムーズになるように上側と下側にテーパーが設けられている。中間部12bは、図2Aに示す状態で、接点部12aが上方、接続部12cが下方に位置するように、これらの間で略90°に折曲されて、一部がハウジング14に固定される部分となっている。接続部12cは、回路配線基板上の導体に接続するために中間部12bから外方へ略水平に延設した接続片となっている。
また、この中間部12bには、細溝或は凹み穴などを設けるのが好ましい。これにより、中間部の沿面距離が長くなり防水効果を高めることができる。また、細溝及び凹み穴などは、レーザー加工などにより行なう。なお、コンタクトは、細長片で構成したが、これに限定するものでなく、任意のコンタクトでよく、例えば丸棒状のものでもよい。
ハウジング14は、図1A〜図1Cに示すように、内部に複数本のコンタクト12が配設され、電気絶縁性の合成樹脂材により外周囲が覆われて、一体にモールド成形された成型体で形成されている。すなわち、ハウジング14は、内部空間14sが形成されるように、後述する4本のコンタクト12〜12が支持・固定される後方ハウジング部14rと、外周囲を覆う外部ハウジング部14a〜14dとを有する箱状体で構成されている。
このとき、ハウジング14を成形する電気絶縁性の合成樹脂材は、LCP樹脂とPPS樹脂の混合させた合成樹脂材が用いられている。一般に、LCP樹脂は、流動性がよいが固まりやすく、ハウジング14の成形時にコンタクト12等の部品に触れると固まってしまう性質があり、さらに、金属等との転写性、密着性が悪くコンタクト等との間に隙間が形成されやすい性質がある。一方、PPS樹脂は、金属等との転写性、密着性がよいが、流動性はLCP樹脂より劣り、固まり難いという性質がある。しかし、実施形態1のハウジング14は、LCP樹脂とPPS樹脂との混合樹脂で形成されているので、両樹脂のよい性質を兼ね備えた混合樹脂材によってハウジング14が形成されている。即ち、ハウジング14はコンタクト12との間に隙間が生じ難く、且つ、ハウジング14とコンタクト12が剥がれ難くなっている。
また、比較実験として、図3Aには、LCP樹脂のみで成形した成形品の断面図が示され、図3Bには、LCP樹脂とPPS樹脂の混合樹脂で形成した成形品の断面図が示されている。図3Aに示すLCP樹脂のみで成形された断面図には、樹脂(ハウジング)と金属(コンタクト)との間に約5μmの隙間が形成されているのに対し、図3Bに示すLCP樹脂とPPS樹脂の混合樹脂で成形された断面図には樹脂(ハウジング)と金属(コンタクト)との間に隙間は確認されなかった。
また、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比率を変えた樹脂A〜Dにより形成した防水コネクタを用いた各試験結果を以下の表1に示す。なお、下記表1では、成形性、製品外観及び防水性能を3段階で評価し、◎を優、○を良、△を不良として示している。また、これらの評価から、製品として使用の可否を判断し使用できるものを○とし、使用し難いものを×として示している。
表1より、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比率を0:100質量%とした樹脂Aを用いたコネクタでは、製品外観は良いが、成形性及び防水性能が良くないとする結果となっている。また、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比率を10質量%:90質量%とした樹脂Bを用いたコネクタでは、成形性、製品外観及び防水性能はいずれも良いとする結果となっている。また、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比率を20質量%:80質量%とした樹脂Cを用いたコネクタでは、成形性及び製品外観は良いとする結果となり、さらに防水性能では優とする結果が得られた。また、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比率を30質量%:70質量%とした樹脂Dを用いたコネクタでは、成形性及び製品外観は良いとする結果となったが、防水性能が良くないとする結果となっている。そのため、製品の使用可否の判断としては、樹脂B及びCが製品としての使用ができるものとなり、一方、混合樹脂A及びDは製品としての使用し難いものとなっている。
以上より、LCP樹脂とPPS樹脂との混合比率は、LCP樹脂をX、PPS樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい結果となっている。そして、LCP樹脂とPPS樹脂をこのような混合比率とする樹脂で成形することで、より流動性及び密着性が高くなるので、成形性が良く、製品外観及び防水性能を高める防水コネクタを得ることができる。
以上より、実施形態1のコネクタ11によれば、複数本のコンタクト12が内部にLCP樹脂とPPS樹脂を混合させた電気絶縁性の合成樹脂材によりモールド成形された成型体からなるハウジング14内にインサートモールドした状態で一体に支持・固定されるので、各コンタクト12とハウジング14とが緊密に固定されてその間に隙間が発生することが抑制されている。また、実施形態1のコネクタ11のハウジング14を成形する電気絶縁性の合成樹脂材は、LCP樹脂とPPS樹脂との混合樹脂が用いられているので、混合樹脂材は流動性がよく、固まりやすさが抑えられたことでハウジング14がコンタクト12との間に隙間なく接することができ、且つ、コンタクト12との転写性、密着性がよいので、ハウジング14とコンタクト12とが強く密着し隙間が形成されることを抑制することができる。その結果、各コンタクト12を伝わって水がこのコネクタ11が装着された機器内などへ浸入することが抑制され、特に、各コンタクト12を伝わって毛細管現象により侵入する水を確実に阻止できる。また、高い密着性と細かい成形が必要とされる小型のコネクタを提供することができる。
次に、図1及び図4〜図6を参照して、実施形態1のコネクタの製造工程を説明する。なお、上述したハウジング14は、コネクタ11の製造工程の過程で形成される。
コネクタ11は、以下の工程(a)〜(c)で作製する。
(a)コンタクトの一体形成工程
まず、コンタクト12を連続供給される長尺金属板の所定エリアに形成する。各コンタクト12は同一材料で成形するので、長尺金属板には、所定の肉厚、幅長を有し長尺の良導電性の金属板を使用する。この長尺金属板には、その長さ方向に、一個のコネクタ分のコンタクト12を作成するエリアを区画する。この区画は、図4に示すように、長尺金属板に繋がったキャリア部15Aと、このキャリア部15Aから前方へ比較的長く延ばしたコンタクト作成エリア12Aとに区分して、これらのエリア内でそれぞれコンタクト12を形成する。すなわち、コンタクト作成エリア12Aでは、キャリア部15Aを位置決め・固定して、打ち抜き・折曲加工により、4本のコンタクト12〜12を形成する。
4本のコンタクト12〜12は、後の工程でハウジングが形成される内壁面から所定距離離して配設し、各コンタク12の接続部12cとキャリア15が連結片16を介してそれぞれ連結している。
(b)ハウジング成型工程
上記(a)工程で作成したコンタクト12をキャリア15で位置決め・固定して、コンタクト12との間に所定の空間が形成されるように、複数個の金型を配置する。すなわち、図5Aに示すように、前方に前方金型17、上方に上方金型17、下方に下方金型17、左右に左右金型(図示省略)及び後方に後方金型17を配置して、コンタクト12との間に空間18a、18b、18rを形成する。コンタクト12はキャリア15の周囲にスペースがあるので、前方金型17、上方金型17、下方金型17及び、左右金型及び後方金型17を簡単に配置できる。特に、キャリア部15Aとコンタクト作成エリア12Aは、幅広にしてあるので、後方金型17をも簡単に配置できる。
次いで、図5Bに示すように、これらの空間18a、18b、18rに、LCP樹脂とPPS樹脂を混合した電気絶縁性の合成樹脂材を注入して、コンタクト12をモールドする。なお、合成樹脂材は、前方金型17、上下方金型17、17、左右金型、後方金型17のいずれかの金型に注入孔及び空気抜き孔を設けて、注入孔から注入する。これにより、図6に示すように、電気絶縁性の合成樹脂材にコンタクト12がインサートされて一体にモールド成形された成型体が形成される。この成型体がハウジング14となる。
このとき、本実施形態1のハウジングを成形する電気絶縁性の合成樹脂材は、LCP樹脂とPPS樹脂の混合材が用いられている。LCP樹脂は、流動性の優れた材料であり、PPS樹脂は、転写性、密着性に優れた材料である。そのため、このLCP樹脂とPPS樹脂を混合させた材料でハウジング14を成形することで、ハウジング14はコンタクト12の間に隙間なく形成され且つ密着性がよいので、高い防水性能を確保することができる。
また、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比をLCP樹脂をX、PPS樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい。このような混合樹脂を用いることで、より流動性及び密着性のよいハウジング14を形成することができ、コンタクト12とハウジング14との隙間がなく密着性がよくなるので、ハウジング14はより高い防水性能を確保することができる。
(c)キャリア切断工程
上記工程(b)でモールド成型した後に、前方金型17、上下方金型17、17、後方金型17及び左右金型を外して(図6参照)、各コンタクト12〜12に繋がれた連結片16及びキャリア15を切り離す(図1C参照)。これらの工程(a)〜(c)により、一個のコネクタを作製し、次いで、キャリア部15Aが移動して、次のコネクタを順次連続作製する。
この製法によれば、一度のモールド成形により、コンタクト12を一体化し、ハウジング14を成型できるので、コネクタ11の製造を効率よく簡単にできる。したがって、このコネクタ11は、ハウジング14がコンタクト12を電気絶縁性の合成樹脂材内にインサートモールドした成型体で形成されるので、従来技術のように部品点数を増やすことなく、また、その製造も別ラインにせずにインライン化が可能となりコストの削減もできる。
また、本実施形態1のコネクタの製造方法によれば、ハウジング14を成形する合成樹脂材を流動性のよいLCP樹脂と金属との転写性、密着性のよいPPS樹脂の混合材としたことで、ハウジング14はコンタクト12の間に隙間なく形成され且つ密着性がよいので、高い防水性能を確保することができ、特に、毛細管現象による水の侵入をも抑制することができる防水コネクタを製造することができる。さらに、合成樹脂で形成されたハウジング14はコンタクト12との密着性が優れているので、この合成樹脂でハウジング14とコンタクト12をモールド成形するだけで、十分な防水性能を確保できるので、後に従来行っていた撥水処理を行わなくて済むようになり、製造費用及び製造期間を減らすことができる。
また、ハウジング14とコンタクト12の密着性もより高くなるので、相手方のコネクタやプラグ等から受けるこじり等の外力によるコンタクト12及びハウジング14の破損もより抑制できる防水コネクタを製造することができる。さらに、この混合樹脂を用いることで、高い密着性と細かい成形が必要とされる小型のコネクタも容易に製造することができる。
[実施形態2]
図7〜図11を参照して、本発明の実施形態2に係る防水コネクタを説明する。実施形態2のコネクタは、実施形態1のコネクタ11と比べハウジング内に金属製のシェルが設けられている部分が異なっている。
本発明の実施形態2に係るコネクタ21は、実施形態1のコネクタ11と同様に携帯電話機などの情報端末の筐体に取付けて、図示を省略した相手方コネクタが取外し自在に差込み接続されるコネクタである。このコネクタ21は、図7〜図9に示すように、複数本のコンタクト22と、これらのコンタクト22を内部に配置してこれらを電磁シールする金属製管状体からなる金属シェル23と、これらのコンタクト22を所定の間隔をあけて支持・固定する電気絶縁性の合成樹脂で形成されたハウジング24とを有している。
まず、図9を参照して、コンタクトを説明する。コンタクト22は、図9Aに示すように、複数本、例えば5本のコンタクト22〜22からなり、これらのコンタクトは同じ構造となっている。1本のコンタクト22を説明する。なお、実施形態2のコンタクト22は実施形態1のコンタクト12と比べ一部構造が異なっているが、同様の効果を発揮するものである。
このコンタクト22は、図9Bに示すように、一端に相手方コネクタのコンタクト(図示省略)が接触される接点部22aと、他端に回路配線基板等の配線に電気接続する接続部22c及び接点部22aと接続部22cとを連結しハウジング24にモールド固定される中間部22bとを有した細長片からなり、所定の面積、厚さの良導電性金属板を打ち抜き、折曲加工によって形成されている。
接点部22aは、相手方コネクタのコンタクトとの間で良好な接触をするために長さ方向に所定の長さを有している。また、先端部22a'は、相手方コネクタのコンタクトのスライド接触がスムーズになるように上方へ湾曲されている。中間部22bは、図9Bに示す状態で、接点部22aが上方、接続部22cが下方に位置するように、これらの間で略90°に折曲されて、一部がハウジング24に固定される部分となっている。接続部22cは、回路配線基板上の導体に接続するために中間部22bから外方へ略水平に延設した接続片となっている。
また、この中間部22bには、細溝或は凹み穴などを設けるのが好ましい。これにより、中間部22bの沿面距離が長くなり防水効果を高めることができる。また、細溝及び凹み穴などは、レーザー加工などにより行なう。なお、コンタクト22は、細長片で構成したが、これに限定するものでなく、任意のコンタクトでよく、例えば丸棒状のものでもよい。
次に、図10及び図11を参照して、金属シェルを説明する。金属シェル23は、図10及び図11に示すように、両端に略矩形状の前後方開口23、23及び内部にこれらの開口に連通した空洞孔(空間)23を有した偏平角型の管状体からなり、薄肉の金属板材、例えばステンレス板又はコンタクト22と同じ金属板などを所定の形状に打ち抜いて、この打ち抜き片を所定の形状に折曲・湾曲などの加工により形成されている。すなわち、この金属シェル23は、前後に開口23、23及び内部に空間23を有し、上下板部23a、23b及び左右板部23c、23dで囲まれた扁平角型の管状体となっている。
上板部23aは、その表面の前方開口23側の両サイドに一対の内壁から外に向けて窪ませた凹み穴23aが形成されている。これらの凹み穴23aは、前方開口23に相手方コネクタが差込まれたときに、このコネクタの係止部が係合されて、該コネクタの抜け止め機能を果たすものとなっている。
左右板部23c、23dには、両板部を切り起した基板固定脚23c、23dが形成されている。これらの基板固定脚23c、23dは、回路配線基板の固定部となる。これらの切り起しにより、切り起し箇所に貫通孔23c'、23d'ができるが、この貫通孔はモールド成形により塞がれる。下板部23bには、後方開口23側に、端縁から下方へ折曲した一対の基板固定脚23r及び後方へ延設した一対のアース端子23rが形成されている。
これらの基板固定脚23r及びアース端子23rは、両アース端子23rの間に基板固定脚23rを配設する。基板固定脚23rは、回路配線基板の固定部となる。アース端子23rは回路基板上の導体に接続される接続部となる。
また、金属シェル23は、上下板部23a、23b及び左右板部23c、23dの内壁面にあって、コンタクト22の中間部22bがモールド固定される内壁面に、細溝及び凹み穴などを設けるのが好ましい。これにより、沿面距離が長くなり防水効果を高めることができる。なお、この金属シェル23は、扁平角型の管状体にしたが、この形状に限定されるものでなく、任意の形状、例えば、円筒筒状体にしてもよい。また、後方開口23をあけずに蓋体で閉鎖してもよい。さらに、電磁遮蔽するものだけでなく、外郭を金属管体にしたものでもよい。
次に、ハウジング24は、図7及び図8に示すように、金属シェル23の内部に、複数本のコンタクト22を金属シェル23の内壁から離し電気的に絶縁した状態で配設され、LCP樹脂とPPS樹脂を混合した電気絶縁性の合成樹脂材により内部の一部及び外周囲が覆われて、一体にモールド成形された成型体で形成されている。すなわち、金属シェル23の内部空間23に、5本のコンタクト22〜22を支持・固定するコンタクト固定ハウジング部24e、24e、後方開口23を覆う後方ハウジング部24r、外周囲、すなわち上下板部23a、23b及び左右板部23c、23dを覆う外部ハウジング部24a〜24d(図7参照)とからなる箱状体で構成されている。また、上下板部23a、23b及び左右板部23c、23dの外周壁面に係止突起24aが形成され、この係止突起24aには、外装防水シール部材28が係合される。
また、ハウジング24は、金属シェル23の内壁面、すなわち管状体の内壁面ともモールド成形により緊密に密着されるので、この部分からの水の浸入をも阻止できる。さらに、ハウジング24は、金属シェル23の外周囲、すなわち、管状体の外周囲がモールド成形による成型体で形成されるので、金属シェル23が混合樹脂材からなるハウジング24で保護されるとともに、この金属シェル23に回路基板などへ実装するために切り起し片を形成し、この切り起し片の形成によりその箇所に貫通孔があいても、それらがモールド成形時に混合樹脂材で塞がれるので、内部への水、塵などの侵入を阻止できる。
さらにまた、実施形態2のハウジング24は実施形態1のハウジング14と同様に、LCP樹脂とPPS樹脂との混合樹脂で成形されているので、実施形態1で述べたのと同様に、コンタクト22及び金属シェル23との間に隙間が生じ難く、また、コンタクト22及び金属シェル23と剥離し難くなる。
なお、実施形態2のハウジング24を成形するLCP樹脂とPPS樹脂との混合比率は、実施形態1と同様に、LCP樹脂をX、PPS樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい。そして、LCP樹脂とPPS樹脂をこのような混合比率とすることで、より流動性及び密着性が高くなる。
以上より、実施形態2のコネクタ21は、複数本のコンタクト22が金属シェル23内にLCP樹脂とPPS樹脂を混合した電気絶縁性の合成樹脂材によりモールド成形した成型体からなるハウジング24内にインサートモールドした状態で一体に支持・固定されるので、各コンタクト22、金属シェル23とハウジング24とが緊密に固定されてその間に隙間が発生することを抑制できる。
また、実施形態2のコネクタ21のハウジング24を成形する電気絶縁性の合成樹脂材は、LCP樹脂とPPS樹脂との混合樹脂が用いられているので、混合樹脂材は流動性がよく、固まりやすさが抑えられたことでハウジング24がコンタクト22及び金属シェル23との間に隙間なく接することができ、且つ、コンタクト22及び金属シェル23との転写性、密着性がよいので、ハウジング24とコンタクト22及び金属シェル23とが強く密着し隙間が形成されることを抑制することができる。その結果、各コンタクト22を伝わって水がこのコネクタ21が装着された機器内などへ浸入することが抑制され、特に、各コンタクト22を伝わって毛細管現象により侵入する水を確実に阻止できる。また、高い密着性と細かい成形が必要とされる小型のコネクタを提供することができる。
図12〜図15を参照して、コネクタ21の製造工程を説明する。コネクタ21は、以下の工程(a)〜(c)で作製し、ハウジング24はこの工程の途中で作成される。
(a)コンタクト及び金属シェルの一体形成工程
まず、図12Aに示すように、コンタクト22は、連続供給される長尺金属板の所定エリアに形成する。コンタクト22は同一材料で成形するので、長尺金属板には、所定の肉厚、幅長を有し長尺の良導電性の金属板を使用する。この長尺金属板には、その長さ方向に、一個のコネクタ分のコンタクト22を作成するエリアを区画する。この区画は、図12Aに示すように、長尺金属板に繋がったキャリア部25Aと、このキャリア部25Aから前方へ比較的長く延ばしたコンタクト作成エリア22Aとに区分して、これらのエリア内でそれぞれコンタクト22を形成する。すなわち、コンタクト作成エリア22Aでは、キャリア部25Aを位置決め・固定して、打ち抜き・折曲加工により、5本のコンタクト22〜22を形成する。なお、5本のコンタクト22〜22は、各コンタク22の接続部22cとキャリア25が連結片26を介してそれぞれ連結している。
また、図12Bに示すように、金属シェル23は、連続供給される長尺金属板の所定エリアに形成する。金属シェル23は同一材料で成形するので、長尺金属板には、所定の肉厚、幅長を有し長尺の良導電性の金属板を使用する。
この長尺金属板には、その長さ方向に、一個のコネクタ分の金属シェル23を作成するエリアを区画する。この区画は、図12Bに示すように、長尺金属板に繋がったキャリア部25Aと、このキャリア部25Aから前方へ比較的長く延ばした金属シェル作成エリア23Aとに区分して、これらのエリア内で金属シェル23を形成する。すなわち、金属シェル作成エリア23Aでは、キャリア部25Aを位置決め・固定して、打ち抜き・折曲加工により、図10に示したように前後に開口23、23及び内部に空間23を有し、上下板部23a、23b及び左右板部23c、23dで囲まれた扁平角型の管状体を形成するとともに、2本のアース端子23r及び基板固定脚23rを形成する。このとき、符号23a'は接合部を示している。なお、金属シェル23は、2本のアース端子23rとキャリア25が連結片26を介してそれぞれ連結している。
次に、図13に示すように、コンタクト22及び金属シェル23のそれぞれのキャリア25,25を重ね合わせ、5本のコンタクト22〜22のそれぞれの接点部22aが、金属シェル23の内壁面から所定距離離して配設するようにする。このとき、各コンタクト22〜22の接続部22c及び金属シェル23から延設したアース端子23rはそれぞれキャリア25,25に連結している。このように、コンタクト22及び金属シェル23にそれぞれキャリア25,25を形成し、それぞれを重ね合わせることでコンタクト22及び金属シェル23成形体を一体部品として扱うことができるので、製造工程で扱いやすくなる。
(b)ハウジング成型工程
上記(a)工程で一体化したコンタクト22及び金属シェル23をキャリア25,25で位置決め・固定して、コンタクト22及び金属シェル23と金型との間に所定の空間が形成されるように、金属シェル23の外周囲に複数個の金型を配置する。すなわち、図14Aに示すように、金属シェル23の前方に前方金型M、上方に上方金型27、下方に下方金型27、左右に左右金型(図示省略)及び後方に後方金型27を配置して、コンタクト22及び金属シェル23との間に空間28a、28b、28c、28c及び28rを形成する。上方金型27、下方金型27及び左右金型には、金属シェル23の前方開口23の近傍に凹み溝27aが設けられている。一体化したコンタクト22及び金属シェル23はキャリア25,25の周囲にスペースがあるので、前方金型27、上方金型27、下方金型27及び、左右金型及び後方金型27を簡単に配置できる。
次いで、図14Bに示すように、これらの空間28a、28b、28c、28c及び28rに、電気絶縁性の合成樹脂材を注入して、コンタクト22と金属シェル23とをモールドする。なお、合成樹脂材は、前方金型27、上下方金型27、27、左右金型、後方金型27のいずれかの金型に注入孔及び空気抜き孔を設けて、注入孔から注入する。これにより、電気絶縁性の合成樹脂材にコンタクト22及び金属シェル23がインサートされて一体にモールド成形された成型体が形成される。この成型体がハウジング24となる。
このとき、本実施形態2のハウジング24を成形する電気絶縁性の合成樹脂材は、上述した実施形態1と同様に、LCP樹脂とPPS樹脂の混合材が用いられている。LCP樹脂は、流動性の優れた材料であり、PPS樹脂は、転写性、密着性に優れた材料である。そのため、このLCP樹脂とPPS樹脂を混合させた材料でハウジング24を成形することで、ハウジング24はコンタクト22及び金属シェル23の間に隙間なく形成され且つ密着性がよいので、高い防水性能を確保することができる。また、LCP樹脂とPPS樹脂の混合比をLCP樹脂をX、PPS樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることが好ましく、特にX:Y=20質量%:80質量%であることがより好ましい。このような混合樹脂を用いることで、より流動性及び密着性のよいハウジングを形成することができ、コンタクト及び金属シェルとハウジングとの隙間がなく密着性がよくなるので、ハウジングはより高い防水性能を確保することができる。
(c)キャリア切断工程
上記工程(b)でモールド成型した後に、図15に示すように、前方金型27、上下方金型27、27、後方金型27及び左右金型を外して、各コンタクト22〜22及びアース端子23rに繋がれたキャリア25,25を切り離す(図7参照)。この切り離しは、アース端子23rが各コンタクト22〜22より若干長くして切断する。これらの工程(a)〜(c)により、一個のコネクタを作製し、次いで、キャリア部25A,25Aが移動して、次のコネクタを順次連続作製する。
また、ハウジング24を形成した後に、外周囲に外装防水シール部材29を装着して、携帯電話機などの筐体(図示省略)との間で防水する。この外装防水シール部材29は、図7に示すように、ハウジング24の外周囲に装着する大きさの環状シールパッキンからなり、内部にハウジング24の外周囲に嵌入する大きさの開口を設け、弾性部材で構成されているこの外装防水シール部材29は、ハウジング24の外周囲の係止突起24aに装着する。この装着により、機器筐体との間で防水できる。
以上より、本実施形態2のコネクタの製造方法によれば、一度のモールド成形により、コンタクト22と金属シェル23とを一体化し、ハウジング24を成型できるので、コネクタ21の製造を効率よく簡単にできる。したがって、このコネクタ21は、ハウジング24がコンタクト22及び金属シェル23を電気絶縁性の合成樹脂材内にインサートモールドした成型体で形成されるので、従来技術のように部品点数を増やすことなく、また、その製造も別ラインにせずにインライン化が可能となりコストの削減もできる。
さらにまた、一度のモールド成形により、コンタクト22と金属シェル23とを一体化し、ハウジング24を成型できるので、コネクタ21の製造を効率よく簡単にできる。したがって、このコネクタ21は、ハウジング24がコンタクト22及び金属シェル23を電気絶縁性の合成樹脂材内にインサートモールドした成型体で形成されるので、従来技術のように部品点数を増やすことなく、また、その製造も別ラインにせずにインライン化が可能となりコストの削減もできる。
また、本実施形態2のコネクタの製造方法によれば、ハウジング24を成形する合成樹脂材を流動性のよいLCP樹脂と金属との転写性、密着性のよいPPS樹脂の混合樹脂としたことで、ハウジング24はコンタクト22及び金属シェル23の間に隙間なく形成され且つ密着性がよいので、高い防水性能を確保することができ、特に、毛細管現象による水の侵入をも抑制することができる防水コネクタを製造することができる。さらに、合成樹脂で形成されたハウジング24はコンタクト22及び金属シェル23との密着性が優れているので、この合成樹脂でハウジング24とコンタクト22及び金属シェル23をモールド成形するだけで、十分な防水性能を確保できるので、後に従来行っていた撥水処理を行わなくて済むようになり、製造費用及び製造期間を減らすことができる。
また、ハウジング24とコンタクト22及び金属シェル23の密着性もより高くなるので、相手方のコネクタやプラグ等から受けるこじり等の外力によるハウジング24、コンタクト22及び金属シェル23の破損もより抑制できる防水コネクタ21を製造することができる。さらに、この混合樹脂を用いることで、高い密着性と細かい成形が必要とされる小型のコネクタも容易に製造することができる。
[実施形態3]
実施形態2のコネクタ21は、一体化したコンタクト及び金属シェルの内部及び外周囲をLCP樹脂とPPS樹脂の混合樹脂でモールドしたが、このモールドを金属シェル内部のみとし、外周囲のモールドを省いてもよい。実施形態3のコネクタは、図示を省略したが、実施形態2のコネクタ21を構成するハウジング24のうち、内部のコンタクト固定ハウジング部24e及び後方開口23を塞ぐ後方ハウジング部24r残して、外周囲の外部ハウジング部24aを省いたものとなっている。このコネクタは、上記製造工程(a)〜(c)のうち、(b)ハウジング成型工程で図14Aに示す空間27a、27bが形成されないように上下左右の金型を金属シェル/コンタクト成形体に当接して、同様の方法で作製する。この構成のコネクタによっても、特に、金属シェルの内壁面とハウジングとが緊密に接合されて、実施形態2のコネクタ21と同じ効果を奏することができる。また、ハウジングは、LCP樹脂とPPS樹脂の混合樹脂で成形されるので、上記実施形態2と同様の効果を奏することができる。
11,21 防水コネクタ
12,22 コンタクト
12a,22a 接点部
12b,22b 中間固定部
12c,22c 接続部
23 金属シェル
23r アース端子(連結片)
14,24 ハウジング
14a〜14d,24a〜24d 外部ハウジング部
24e コンタクト固定ハウジング部
14r,24r 後方ハウジング部
15,25 キャリア
17,27 前方金型
17,27 上方金型
17,27 下方金型
17,27 後方金型
29 外装防水シール部材

Claims (14)

  1. 少なくとも一本の良導電性のコンタクトと、前記コンタクトが内部に固定される電気絶縁性のハウジングとを有する防水コネクタにおいて、
    前記ハウジングは、前記コンタクトの一部と一体に電気絶縁性合成樹脂で成形された樹脂成形態で形成され、
    前記電気絶縁性合成樹脂は、液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂が混合されたものであることを特徴とする防水コネクタ。
  2. 前記コンタクトは、一方に相手方コネクタのコンタクトと接触される接点部と、他方に回路配線基板等の配線に接続される接続部及び前記接点部と前記接続部とが繋がれる中間部とを有し、
    前記ハウジングは、一方側が開口された開口部を有する箱状体であって、内部に前記コンタクトの前記接点部が配設され、前記接続部が前記開口部の反対側から外部へ露出され、前記コンタクトの前記中間部の少なくとも一部が前記電気絶縁性合成樹脂で一体に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記電気絶縁性合成樹脂の混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水コネクタ。
  4. 少なくとも一本の良導電性のコンタクトと、前記コンタクトが内部に配設される金属製管状体からなる金属シェルと、前記コンタクト及び前記金属シェルが固定される電気絶縁性のハウジングとを有する防水コネクタにおいて、
    前記コンタクトは、前記金属シェルの内壁から離され電気的に絶縁された状態で配設され、
    前記ハウジングは、前記コンタクト及び前記金属シェルと一体に電気絶縁性合成樹脂で成形された樹脂成型体で形成され、
    前記電気絶縁性合成樹脂は、液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂が混合されたものであることを特徴とする防水コネクタ。
  5. 前記コンタクトは、一方に相手方コネクタのコンタクトと接触される接点部と、他方に回路配線基板等の配線に接続される接続部及び前記接点部と前記接続部との間が繋がれる中間部とを有し、
    前記金属シェルは、少なくとも一端に開口及び内部に前記開口に連通された空洞穴を有し、前記開口の内部付近に相手方コネクタが差込まれる差込み部を有し、
    前記ハウジングは、一方側が開口された開口部を有する箱状体であって、前記金属シェルの内部に前記コンタクトの前記接点部及び前記中間部が配設され、前記接続部が前記開口部の反対側から外部へ露出され、少なくとも前記差込み部が除かれて前記樹脂成型体が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の防水コネクタ。
  6. 前記金属シェルの外周囲は、前記樹脂成型体で覆われていることを特徴とする請求項5に記載の防水コネクタ。
  7. 前記電気絶縁性合成樹脂の混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の防水コネクタ。
  8. 前記金属シェルは、前記差込み部の内壁面に相手方コネクタの係止部が係止される抜け止め部及び外周囲に回路配線基板等に実装される取付け固定片並びにアース端子が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の防水コネクタ。
  9. 前記金属シェルは、前記差込み部の内壁面に相手方コネクタの係止部が係止される抜け止め部及び外周囲に回路配線基板等が実装される取付け固定片並びにアース端子が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の防水コネクタ。
  10. 前記ハウジングは、前記金属シェルの外周が覆われた箇所に、外部防水部材が装着されていることを特徴とする請求項6に記載の防水コネクタ。
  11. 以下(i)〜(iii)の工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の防水コネクタの製造方法。
    (i)所定大きさの良導電性金属板を打抜き・折曲加工して、キャリアに連結片で連結して、前記コンタクトを一体に形成するコンタクト形成工程、
    (ii)前記工程(i)で一体成形した前記コンタクトの周囲に金型を配設して、前記金型の内部に液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂を混合した電気絶縁性合成樹脂を注入して前記コンタクトをモールドして樹脂成型体からなる前記ハウジングを成型するハウジング成型工程、
    (iii)前記工程(ii)でハウジングをモールド成型した後に、前記コンタクトを前記連結片を含む前記キャリアから切断するキャリア切断工程。
  12. 以下(i')〜(iii')の工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の防水コネクタの製造方法、
    (i')所定大きさの良導電性金属板を打抜き・折曲加工して、キャリアに連結片で連結して、前記コンタクト及び金属シェルをそれぞれ一体に形成するコンタクト及び金属シェル形成工程、
    (ii')前記工程(i')で形成した前記コンタクト及び金属シェルのキャリアを重ね合わせた後、周囲を金型で囲んで前記金型の内部に液晶ポリエステル樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂を混合した電気絶縁性合成樹脂を注入し、一体にモールド成形した樹脂成型体からなる前記ハウジングを成型するハウジング成型工程、
    (iii')前記工程(ii')でハウジングをモールド成型した後に、前記コンタクト及び前記金属シェルを前記連結片を含む前記キャリアから切断するキャリア切断工程。
  13. 前記(ii')工程において、前記電気絶縁性合成樹脂は前記金属シェルの外周囲を覆うことを特徴とする請求項12に記載の防水コネクタの製造方法。
  14. 前記電気絶縁性合成樹脂の混合比は、液晶ポリエステル樹脂をX、ポリフェニレンサルファイド樹脂をYとしたとき、10質量%≦X≦20質量%、90質量%≧Y≧80質量%、X+Y=100質量%であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の防水コネクタ。
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