JP2013118038A - 主磁極とシールドを備えた垂直磁気記録用磁気ヘッド - Google Patents

主磁極とシールドを備えた垂直磁気記録用磁気ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】主磁極に対して記録媒体の進行方向の前側に配置されたシールドと主磁極とを経由する磁路の長さを短くしながら、主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させる。
【解決手段】磁気ヘッドは、第1のコイル20と、第2のコイル10と、主磁極15と、シールド16Aと、第1の帰磁路部40と、第2の帰磁路部30を備えている。シールド16Aと第1の帰磁路部40は、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されている。第1の帰磁路部40は、空間S1が形成されるように主磁極15と第1のシールド16Aを接続している。第2の帰磁路部30は、空間S2が形成されるように主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されている。コイル20は、空間S1を通過する第1のコイル要素を含み、コイル10は、空間S2を通過する複数の第2のコイル要素を含んでいる。第1のコイル要素は、第2のコイル要素よりも数が少ない。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直磁気記録方式によって記録媒体に情報を記録するために用いられる垂直磁気記録用磁気ヘッドに関し、特に、主磁極とシールドを備えた垂直磁気記録用磁気ヘッドに関する。
磁気記録再生装置における記録方式には、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがある。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であると言われている。
一般的に、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、長手磁気記録用の磁気ヘッドと同様に、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッドと、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドとを、基板上に積層した構造のものが用いられる。記録ヘッドは、記録媒体の面に対して垂直な方向の記録磁界を発生する主磁極を備えている。主磁極は、例えば、一端部が記録媒体に対向する媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有している。トラック幅規定部は、ほぼ一定の幅を有している。垂直磁気記録方式の記録ヘッドには、高記録密度化のために、トラック幅の縮小と、記録特性、例えば重ね書きの性能を表わすオーバーライト特性の向上が求められる。
ところで、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドは、一般的に、スライダに設けられる。スライダは、上記媒体対向面を有している。この媒体対向面は、空気流入端(リーディング端)と空気流出端(トレーリング端)とを有している。そして、空気流入端から媒体対向面と記録媒体との間に流入する空気流によって、スライダは記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。このスライダにおいて、一般的に、磁気ヘッドは媒体対向面における空気流出端近傍に配置される。磁気ディスク装置において、磁気ヘッドの位置決めは、例えばロータリーアクチュエータによって行なわれる。この場合、磁気ヘッドは、ロータリーアクチュエータの回転中心を中心とした円軌道に沿って記録媒体上を移動する。このような磁気ディスク装置では、磁気ヘッドのトラック横断方向の位置に応じて、スキューと呼ばれる、円形のトラックの接線に対する磁気ヘッドの傾きが生じる。
特に、長手磁気記録方式に比べて記録媒体への書き込み能力が高い垂直磁気記録方式の磁気ディスク装置では、上述のスキューが生じると、あるトラックへの信号の記録時に、記録対象のトラックに隣接する1以上のトラックに記録された信号が消去されたり減衰したりする現象(以下、隣接トラック消去と言う。)が生じる場合がある。高記録密度化のためには、隣接トラック消去の発生を抑制する必要がある。
上述のようなスキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制すると共に記録密度を向上させる技術としては、主磁極の近傍に、ギャップ部を介して主磁極に隣接する1つ以上のシールドを設ける技術が有効である。例えば、特許文献1や、特許文献2には、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された端面を有するシールドと、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有するシールドと、媒体対向面において主磁極の端面に対してトラック幅方向の両側に配置された2つの端面を有する2つのシールドとを備えた磁気ヘッドが開示されている。4つのシールドの端面は、媒体対向面において主磁極の端面の周りを囲むように配置されている。
磁気ヘッドにおいて、主磁極に対して記録媒体の進行方向の前側というのは空気流出端(トレーリング端)側であり、主磁極に対して記録媒体の進行方向の後側というのは空気流入端(リーディング端)側である。以下、主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された端面を有するシールドをトレーリングシールドと呼び、主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有するシールドをリーディングシールドと呼ぶ。
一般的に、シールドを備えた磁気ヘッドでは、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分とシールドとを接続する帰磁路部が設けられる。そして、主磁極、ギャップ部、シールドおよび帰磁路部によって囲まれた空間を通過するようにコイルが設けられる。シールドと帰磁路部は、主磁極の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体に達することを阻止する機能を有している。また、シールドと帰磁路部は、主磁極の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束を、主磁極に還流させる機能も有している。シールドと帰磁路部を備えた磁気ヘッドによれば、隣接トラック消去の発生を抑制することが可能になると共に、記録密度のより一層の向上が可能になる。
特許文献3には、記録媒体の裏打ち層内の磁束が起因となるノイズを低減するために、主磁極と少なくとも1つの補助磁極とを有する磁気ヘッドにおいて、主磁極を挟みこむようにトレーリング側励磁コイルとリーディング側励磁コイルを設け、2つの励磁コイルの巻き数を異ならせて、2つの励磁コイルの起磁力を異ならせる技術が記載されている。また、特許文献3には、磁気ヘッドの例として、主磁極を挟みこむようにトレーリング側補助磁極とリーディング側補助磁極を設け、主磁極とトレーリング側補助磁極の間にトレーリング側励磁コイルを設け、主磁極とリーディング側補助磁極の間にリーディング側励磁コイルを設け、リーディング側励磁コイルの巻き数をトレーリング側励磁コイルよりも多くした磁気ヘッドが開示されている。
米国特許第6,954,340B2号明細書 特開2005−182987号公報 特開2006−48921号公報
ところで、記録媒体に記録される記録ビットの端部の位置は、媒体対向面に配置された主磁極の端面のうち、記録媒体の進行方向の前側に配置された端部の位置によって決まる。そのため、記録ビットの端部の位置を精度よく規定するためには、特にトレーリングシールドを設けることが有効である。
また、記録密度を高めるために記録信号の周波数が高くなってくると、磁気ヘッドには、主磁極の端面より発生される磁束の方向の変化の速度の向上が求められる。トレーリングシールドを備えた磁気ヘッドでは、この要求に応えるためには、特に、トレーリングシールドと主磁極とを経由する磁路の長さを短くすることが有効である。そのためには、主磁極に対して記録媒体の進行方向の前側に配置されて主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分とトレーリングシールドとを接続する帰磁路部(以下、トレーリング帰磁路部と言う。)を設けると共に、主磁極、ギャップ部、トレーリングシールドおよびトレーリング帰磁路部によって囲まれた空間を通過するコイルの巻き数を少なくすることが有効である。しかし、そうすると、コイルによる起磁力が不足して、主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させることができなくなるおそれがある。
このように、従来は、トレーリングシールドと主磁極とを経由する磁路の長さを短くしながら、主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させることが難しかった。
なお、前述のように、特許文献3には、主磁極を挟みこむように配置されたトレーリング側励磁コイルとリーディング側励磁コイルの巻き数を異ならせて、2つの励磁コイルの起磁力を異ならせる技術が記載されている。しかし、特許文献3に開示された磁気ヘッドは、シールドとして機能する要素を備えていない。特許文献3に開示され磁気ヘッドでは、補助磁極は、励磁コイルよりも主磁極からより遠い位置に配置されている。この磁気ヘッドでは、媒体対向面において、補助磁極の端面と主磁極の端面との間の距離が大きすぎて、補助磁極はシールドとして機能し得ない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、主磁極に対して記録媒体の進行方向の前側に配置されたシールドと主磁極とを経由する磁路の長さを短くしながら、主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させることができるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッドを提供することにある。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、
記録媒体に対向する媒体対向面と、
記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する第1および第2のコイルと、
媒体対向面に配置された端面を有し、第1および第2のコイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する主磁極と、
磁性材料よりなり、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された端面を有する第1のシールドと、
非磁性材料よりなり、主磁極と第1のシールドとの間に配置されたギャップ部と、
それぞれ磁性材料よりなる第1および第2の帰磁路部を備えている。
第1の帰磁路部は、主磁極に対して記録媒体の進行方向の前側に配置されて、主磁極、ギャップ部、第1のシールドおよび第1の帰磁路部によって囲まれた第1の空間が形成されるように、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分と第1のシールドとを接続している。第2の帰磁路部は、主磁極と第2の帰磁路部に囲まれた第2の空間が形成されるように、主磁極に対して記録媒体の進行方向の後側に配置されている。
第1のコイルは、第1の空間を通過するように延びる1つ以上の第1のコイル要素を含み、主磁極に対して記録媒体の進行方向の前側に配置されて第1の帰磁路部の一部の周りに巻かれている。1つ以上の第1のコイル要素を除く第1のコイルのいかなる部分も、第1の空間内には存在していない。第2のコイルは、第2の空間を通過するように延びる複数の第2のコイル要素を含み、主磁極に対して記録媒体の進行方向の後側に配置されて第2の帰磁路部の一部の周りに巻かれている。複数の第2のコイル要素を除く第2のコイルのいかなる部分も、第2の空間内には存在していない。第1のシールドと主磁極との間の最短距離は、1つ以上の第1のコイル要素と主磁極との間の最短距離よりも小さい。1つ以上の第1のコイル要素は、複数の第2のコイル要素よりも数が少ない。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、第2の帰磁路部は、複数の第2のコイル要素よりも媒体対向面からより遠い位置に配置されたコア部を含み、第2のコイルは、コア部の周りに巻かれていてもよい。コア部は、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分に接続されていてもよい。あるいは、コア部は、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分に対向する端面を有し、垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分とコア部の端面との間に配置された非磁性層を備えていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、第2の帰磁路部は、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有していてもよい。この場合、第2の帰磁路部は、複数の第2のコイル要素と媒体対向面との間に配置された部分を含んでいてもよい。また、第2の帰磁路部は、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分に接続されていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドにおいて、第2の帰磁路部は、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分に接続され、第1の帰磁路部と主磁極との間に第1の界面が形成され、第2の帰磁路部と主磁極との間に第2の界面が形成されていてもよい。第1の界面は、媒体対向面に最も近い第1の端部を有し、第2の界面は、媒体対向面に最も近い第2の端部を有している。第1の端部は、第2の端部よりも、媒体対向面により近い位置に配置されていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、磁性材料よりなり、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有する第2のシールドを備えていてもよい。この場合、第2の帰磁路部は、第2のシールドに接続されている。また、第2のシールドと主磁極との間の最短距離は、複数の第2のコイル要素と主磁極との間の最短距離よりも小さい。また、第2の帰磁路部は、主磁極のうちの媒体対向面から離れた部分と第2のシールドとを接続していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、磁性材料よりなり、媒体対向面において主磁極の端面に対してトラック幅方向の両側に配置された2つの端面を有する2つのサイドシールドを備えていてもよい。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドでは、1つ以上の第1のコイル要素が、複数の第2のコイル要素よりも数が少ないことから、1つ以上の第1のコイル要素の数を少なくすることによって、第1のシールドと主磁極とを経由する磁路の長さを短くし、且つ複数の第2のコイル要素の数を多くすることによって、第2のコイルによる起磁力を大きくすることが可能になる。これにより、本発明によれば、第1のシールドと主磁極とを経由する磁路の長さを短くしながら、主磁極から十分な大きさの記録磁界を発生させることが可能になるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第2のコイルを示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第1のコイルの第1層を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第1のコイルの第2層を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極の媒体対向面の近傍の部分を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁束の流れを示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第1のコイルの第2層を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極の媒体対向面の近傍の部分を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1ないし図5を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図1は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面を示している。図1において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図2は、本実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図3は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第2のコイルを示す平面図である。図4は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第1のコイルの第1層を示す平面図である。図5は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第1のコイルの第2層を示す平面図である。図2ないし図5において記号TWで示す矢印は、トラック幅方向を表している。
図1および図2に示したように、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す。)は、アルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなり、上面1aを有する基板1と、この基板1の上面1a上に配置されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に配置された磁性材料よりなる第1の再生シールド層3と、第1の再生シールド層3を覆うように配置された絶縁膜である第1の再生シールドギャップ膜4と、この第1の再生シールドギャップ膜4の上に配置された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5の上に配置された絶縁膜である第2の再生シールドギャップ膜6と、この第2の再生シールドギャップ膜6の上に配置された磁性材料よりなる第2の再生シールド層7とを備えている。
MR素子5の一端部は、記録媒体に対向する媒体対向面100に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。GMR素子としては、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ平行な方向に流すCIP(Current In Plane)タイプでもよいし、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ垂直な方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)タイプでもよい。
第1の再生シールド層3から第2の再生シールド層7までの部分は、再生ヘッド部8を構成する。磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、第2の再生シールド層7の上に配置された非磁性層50と、非磁性層50の上に配置された記録ヘッド部9とを備えている。非磁性層50は、例えばアルミナによって形成されている。記録ヘッド部9は、第1のコイル20および第2のコイル10と、主磁極15と、第1のシールド16Aと、第2のシールド16Bと、2つのサイドシールド16C,16Dと、ギャップ部17とを有している。
第1および第2のコイル20,10は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。コイル20,10は、いずれも、銅等の導電材料によって形成されている。コイル20とコイル10は、直列または並列に接続されている。主磁極15は、媒体対向面100に配置された端面を有し、コイル20,10によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。図1は、媒体対向面100に配置された主磁極15の端面と交差し、媒体対向面100および基板1の上面1aに垂直な断面(以下、主断面と言う。)を示している。
シールド16A,16B,16C,16Dは、いずれも磁性材料によって形成されている。シールド16A,16B,16C,16Dの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
第1のシールド16Aは、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの前側(トレーリング端側)に配置されている。第2のシールド16Bは、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの後側(リーディング端側)に配置されている。2つのサイドシールド16C,16Dは、主磁極15のトラック幅方向TWの両側に配置されて、それぞれ第1のシールド16Aと第2のシールド16Bを磁気的に連結している。
図1に示したように、第1のシールド16Aは、主磁極15の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端面16Aaと、下面である第1の傾斜面16Abとを有している。第2のシールド16Bは、主磁極15の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面16Baと、第2の傾斜面16Bbを含む上面とを有している。第1の傾斜面16Abと第2の傾斜面16Bbについては、後で詳しく説明する。図2に示したように、2つのサイドシールド16C,16Dは、主磁極15の端面に対してトラック幅方向TWの両側に配置された2つの端面16Ca,16Daを有している。媒体対向面100において、シールド16A,16B,16C,16Dの端面16Aa,16Ba,16Ca,16Daは、主磁極15の端面の周りを囲むように配置されている。
記録ヘッド部9は、更に、第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30を有している。第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30は、いずれも磁性材料によって形成されている。第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30の材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。第1の帰磁路部40と第2の帰磁路部30は、主磁極15を挟むように基板1の上面1aに垂直な方向に沿って並んでいる。第1の帰磁路部40は、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されて、主磁極15のうちの媒体対向面100から離れた部分と第1のシールド16Aとを接続し、これにより、主磁極15と第1のシールド16Aとを磁気的に連結している。第2の帰磁路部30は、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されている。本実施の形態では、特に、第2の帰磁路部30は、主磁極15のうちの媒体対向面100から離れた部分と第2のシールド16Bとを接続し、これにより、主磁極15と第2のシールド16Bとを磁気的に連結している。
第2の帰磁路部30は、磁性層31,32,33,34,35,36を含んでいる。磁性層31は、非磁性層50の上に配置されている。磁性層32,33は、いずれも磁性層31の上に配置されている。磁性層32は、媒体対向面100の近傍に配置されている。磁性層33は、磁性層32に対して、媒体対向面100からより遠い位置に配置されている。磁性層31,32は、それぞれ、媒体対向面100に向いた端面を有し、これらの端面は、媒体対向面100から離れた位置に配置されている。図3に示したように、第2のコイル10は、磁性層33の周りに約4回巻かれている。
磁気ヘッドは、更に、磁性層31の周囲において非磁性層50の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層51と、磁性層31〜33と第2のコイル10との間に介在する絶縁材料よりなる絶縁膜52と、第2のコイル10の巻線間に配置された絶縁材料よりなる絶縁層53と、第2のコイル10および磁性層32の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層54とを備えている。第2のコイル10、磁性層32,33、絶縁膜52および絶縁層53,54の上面は平坦化されている。絶縁層51,54および絶縁膜52は、例えばアルミナによって形成されている。絶縁層53は、例えばフォトレジストによって形成されている。
磁性層34は、磁性層32および絶縁層54の上に配置されている。磁性層35は、磁性層33の上に配置されている。磁性層34は、媒体対向面100に配置された端面を有している。磁気ヘッドは、更に、第2のコイル10、絶縁膜52および絶縁層53,54の上面の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層55と、磁性層34,35の周囲において絶縁層55の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層56とを備えている。磁性層34,35および絶縁層56の上面は平坦化されている。絶縁層55,56は、例えばアルミナによって形成されている。
第2のシールド16Bは、磁性層34の上に配置されている。磁性層36は、磁性層35の上に配置されている。磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなる非磁性層57を備えている。非磁性層57は、第2のシールド16Bおよび磁性層36の周囲において、磁性層34の上面の一部の上および絶縁層56の上面の上に配置されている。非磁性層57は、例えばアルミナによって形成されている。
主磁極15は、記録媒体の進行方向Tの前側の端に位置する面である上面15T(図1参照)と、上面15Tとは反対側の下端部15L(図1参照)と、トラック幅方向TWの両側に配置された第1および第2の側部(図2参照)とを有している。サイドシールド16Cは、主磁極15の第1の側部に対向する第1の側壁を有している。サイドシールド16Dは、主磁極15の第2の側部に対向する第2の側壁を有している。
ギャップ部17は、非磁性材料よりなり、主磁極15と、シールド16A,16B,16C,16Dとの間に設けられている。ギャップ部17は、主磁極15と第1のシールド16Aとの間に配置された第1のギャップ層19と、主磁極15と第2のシールド16Bおよびサイドシールド16C,16Dとの間に配置された第2のギャップ層18とを含んでいる。
サイドシールド16C,16Dは、第2のシールド16Bの上に配置され、第2のシールド16Bの上面に接している。第2のギャップ層18は、サイドシールド16C,16Dの側壁、第2のシールド16Bの上面および非磁性層57の上面に沿って配置されている。第2のギャップ層18は、非磁性材料によって形成されている。第2のギャップ層18を構成する非磁性材料は、絶縁材料でもよいし、非磁性金属材料でもよい。第2のギャップ層18を構成する絶縁材料としては、例えばアルミナが用いられる。第2のギャップ層18を構成する非磁性金属材料としては、例えばRuが用いられる。第2のギャップ層18には、磁性層36の上面を露出させる開口部が形成されている。
主磁極15は、第2のシールド16Bおよび非磁性層57の上面と主磁極15との間に第2のギャップ層18が介在するように、第2のシールド16Bおよび非磁性層57の上に配置されている。また、図2に示したように、主磁極15とサイドシールド16C,16Dとの間にも、第2のギャップ層18が介在している。
媒体対向面100から離れた位置において、主磁極15の下端部15Lは、磁性層36の上面に接している。主磁極15は、金属磁性材料によって形成されている。主磁極15の材料としては、例えば、NiFe、CoNiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。主磁極15の形状については、後で詳しく説明する。
磁気ヘッドは、更に、主磁極15およびサイドシールド16C,16Dの周囲に配置された非磁性材料よりなる図示しない第1の非磁性層を備えている。本実施の形態では、特に、第1の非磁性層は、アルミナ等の非磁性絶縁材料よりなる。
磁気ヘッドは、更に、媒体対向面100から離れた位置において、主磁極15の上面15Tの一部の上に配置された非磁性金属材料よりなる非磁性金属層58と、この非磁性金属層58の上面の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層59とを備えている。非磁性金属層58は、例えばRu、NiCrまたはNiCuによって形成されている。絶縁層59は、例えばアルミナによって形成されている。
第1のギャップ層19は、主磁極15、非磁性金属層58および絶縁層59を覆うように配置されている。第1のギャップ層19は、非磁性材料によって形成されている。第1のギャップ層19の材料は、アルミナ等の非磁性絶縁材料でもよいし、Ru、NiCu、Ta、W、NiB、NiP等の非磁性導電材料でもよい。
第1のシールド16Aは、サイドシールド16C,16Dおよび第1のギャップ層19の上に配置され、サイドシールド16C,16Dおよび第1のギャップ層19の上面に接している。媒体対向面100において、第1のシールド16Aの端面16Aaの一部は、主磁極15の端面に対して、第1のギャップ層19の厚みによる所定の間隔を開けて配置されている。第1のギャップ層19の厚みは、5〜60nmの範囲内であることが好ましく、例えば30〜60nmの範囲内である。主磁極15の端面は、第1のギャップ層19に隣接する辺を有し、この辺はトラック幅を規定している。
第1の帰磁路部40は、磁性層41,42,43,44を含んでいる。磁性層41は、媒体対向面100から離れた位置において主磁極15の上に配置されている。
第1のコイル20は、第1層21および第2層22を含んでいる。図4に示したように、第1層21は、磁性層41の周りに1回巻かれている。磁気ヘッドは、更に、第1のシールド16A、第1のギャップ層19および磁性層41と第1層21との間に介在する絶縁材料よりなる絶縁膜61と、第1層21および第1のシールド16Aの周囲に配置された非磁性材料よりなる図示しない第2の非磁性層とを備えている。第1のシールド16A、第1層21、磁性層41、絶縁膜61および第2の非磁性層の上面は平坦化されている。磁気ヘッドは、更に、第1層21および絶縁膜61の上面の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層62を備えている。絶縁膜61および絶縁層62は、例えばアルミナによって形成されている。第2の非磁性層は、例えば無機絶縁材料によって形成されている。この無機絶縁材料としては、例えばアルミナまたはシリコン酸化物が用いられる。
磁性層42は、第1のシールド16Aおよび絶縁層62の上に配置されている。磁性層43は、磁性層41の上に配置されている。磁性層42は、媒体対向面100に配置された前端面と、実質的に媒体対向面100に垂直な方向に延在する上面と、前端面と上面とを接続する第1および第2の接続面とを有している。磁性層42において、第1の接続面の一端は媒体対向面100に位置し、第1の接続面の他端は第2の接続面の一端に接続され、第2の接続面の他端は上面に接続されている。第1および第2の接続面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面100から離れるに従って大きくなっている。媒体対向面100に垂直な方向に対する第2の接続面の傾斜角度は、媒体対向面100に垂直な方向に対する第1の接続面の傾斜角度よりも大きい。
第2層22は、第1層21の上方に配置されている。図5に示したように、第2層22は、磁性層43の周りに約1回巻かれている。磁気ヘッドは、更に、磁性層42,43および絶縁層62と第2層22との間に介在する絶縁材料よりなる絶縁膜64と、第2層22および磁性層42の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層66とを備えている。第2層22、磁性層42,43、絶縁膜64および絶縁層66の上面は平坦化されている。磁気ヘッドは、更に、第2層22および絶縁膜64の上面の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層67を備えている。絶縁膜64および絶縁層66,67は、例えばアルミナによって形成されている。
磁性層44は、磁性層42,43および絶縁層67の上に配置され、磁性層42と磁性層43とを接続している。磁性層44は、媒体対向面100に向いた端面を有し、この端面は、媒体対向面100から離れた位置に配置されている。磁気ヘッドは、更に、磁性層44の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層68を備えている。絶縁層68は、例えばアルミナによって形成されている。磁性層44および絶縁層68の上面は平坦化されている。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、記録ヘッド部9を覆うように配置された保護層70を備えている。保護層70は、例えば、アルミナ等の無機絶縁材料によって形成されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面100と再生ヘッド部8と記録ヘッド部9とを備えている。再生ヘッド部8と記録ヘッド部9は、基板1の上に積層されている。再生ヘッド部8は、記録ヘッド部9に対して、記録媒体の進行方向Tの後側(リーディング端側)に配置されている。
再生ヘッド部8は、再生素子としてのMR素子5と、媒体対向面100側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための第1の再生シールド層3および第2の再生シールド層7と、MR素子5と第1の再生シールド層3との間に配置された第1の再生シールドギャップ膜4と、MR素子5と第2の再生シールド層7との間に配置された第2の再生シールドギャップ膜6とを有している。
記録ヘッド部9は、第1のコイル20および第2のコイル10と、主磁極15と、第1のシールド16Aと、第2のシールド16Bと、2つのサイドシールド16C,16Dと、ギャップ部17と、第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30とを有している。ギャップ部17は、第2のギャップ層18と第1のギャップ層19とを含んでいる。第1の帰磁路部40と第2の帰磁路部30は、主磁極15を挟むように基板1の上面1aに垂直な方向に沿って並んでいる。
第2の帰磁路部30は、磁性層31〜36を含み、主磁極15と第2の帰磁路部30(磁性層31〜36)によって囲まれた第2の空間S2が形成されるように、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されている。図1に示したように、本実施の形態では、特に、第2の帰磁路部30は、主磁極15のうちの媒体対向面100から離れた部分と第2のシールド16Bとを接続している。そのため、第2の空間S2は、主磁極15、ギャップ部17(ギャップ層18)、第2のシールド16Bおよび第2の帰磁路部30(磁性層31〜36)によって囲まれた空間になっている。
磁性層32,34は、第2のシールド16Bと磁性層31とを磁気的に連結している。磁性層34は、第2のシールド16Bに接続されている。磁性層32は、磁性層34と磁性層31とを磁気的に連結している。磁性層34は、媒体対向面100において主磁極15の端面および第2のシールド16Bの端面16Baに対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。前記主断面において、磁性層31は、媒体対向面100に垂直な方向について第2のシールド16Bよりも大きな長さを有している。前記主断面において、磁性層32,34は、媒体対向面100に垂直な方向について第2のシールド16Bよりも大きく磁性層31よりも小さな長さを有している。
磁性層31,32は、媒体対向面100に露出していない。磁性層31,32は、それぞれ、媒体対向面100に向くと共に媒体対向面100から離れた位置に配置された端面を有している。磁性層31の上記端面と媒体対向面100との間には絶縁層51の一部が介在している。磁性層32の上記端面と媒体対向面100との間には絶縁層54の一部が介在している。
第1の帰磁路部40は、磁性層41〜44を含み、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されている。第1の帰磁路部40は、主磁極15、ギャップ部17(ギャップ層19)、第1のシールド16Aおよび第1の帰磁路部40(磁性層41〜44)によって囲まれた第1の空間S1が形成されるように、主磁極15のうちの媒体対向面100から離れた部分と第1のシールド16Aとを接続している。
磁性層42は、第1のシールド16Aと磁性層44とを磁気的に連結している。磁性層42は、媒体対向面100において第1のシールド16Aの端面16Aaに対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された前端面と、上面と、前端面と上面とを接続する第1および第2の接続面とを有している。磁性層42の第1および第2の接続面と媒体対向面100との間には絶縁層66の一部が介在している。前記主断面において、磁性層44は、媒体対向面100に垂直な方向について第1のシールド16Aよりも大きな長さを有している。前記主断面において、磁性層42は、媒体対向面100に垂直な方向について第1のシールド16Aよりも大きく磁性層44よりも小さな長さを有している。
磁性層44は、媒体対向面100に露出していない。磁性層44は、媒体対向面100に向くと共に媒体対向面100から離れた位置に配置された端面を有している。磁性層44の上記端面と媒体対向面100との間には絶縁層68の一部が介在している。
以下、図1、図3ないし図5を参照して、第1のコイル20および第2のコイル10について詳しく説明する。図3は、第2のコイル10を示す平面図である。第2のコイル10は、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されて第2の帰磁路部30の一部の周りに巻かれている。また、第2のコイル10は、第2の空間S2を通過するように延びる複数の第2のコイル要素を含んでいる。なお、コイル要素とは、コイルの巻線の一部である。本実施の形態では、特に、第2のコイル10は、第2の帰磁路部30の一部である磁性層33の周りに約4回巻かれ、第2のコイル10は、第2の空間S2内のうち特に磁性層32と磁性層33との間を通過するように延びる4つの第2のコイル要素10A,10B,10C,10Dを含んでいる。第2のコイル要素10A,10B,10C,10Dを除く第2のコイル10のいかなる部分も、第2の空間S2内には存在していない。第2のコイル要素10A,10B,10C,10Dは、媒体対向面100側からこの順に、媒体対向面100に垂直な方向に並んでいる。第2のコイル10は、第1のコイル20に電気的に接続されたコイル接続部10Eを有している。
図1および図3に示したように、磁性層32は、第2のコイル要素10A〜10Dと媒体対向面100との間に配置されている。また、磁性層33,35,36は、第2のコイル要素10A〜10Dよりも媒体対向面100からより遠い位置に配置されている。磁性層33,35,36は、本発明における「コア部」に対応する。本実施の形態では、第2の帰磁路部30のコア部(磁性層33,35,36)は、主磁極15のうちの媒体対向面100から離れた部分に接続されている。
第1のコイル20は、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されて第1の帰磁路部40の一部の周りに巻かれている。第1のコイル20は、第1の空間S1を通過するように延びる1つ以上の第1のコイル要素を含んでいる。本実施の形態では、第1のコイル20は、第1層21および第2層22を含んでいる。
図4は、第1のコイル20の第1層21を示す平面図である。第1層21は、第1の帰磁路部40の一部である磁性層41の周りに1回巻かれている。第1層21は、第1の空間S1内のうち特に第1のシールド16Aと磁性層41との間を通過するように延びる1つの第1のコイル要素21Aを含んでいる。また、第1層21は、第2のコイル10のコイル接続部10Eに電気的に接続されたコイル接続部21Sと、第2層22に電気的に接続されたコイル接続部21Eとを有している。コイル接続部21Sは、第1層21と第2のコイル10との間の複数の層を貫通する図示しない柱状の接続層を介してコイル接続部10Eに電気的に接続されている。接続層は、銅等の導電材料によって形成されている。
図5は、第1のコイル20の第2層22を示す平面図である。第2層22は、第1の帰磁路部40の一部である磁性層43の周りに約1回巻かれている。第2層22は、第1の空間S1内のうち特に磁性層42と磁性層43との間を通過するように延びる第1のコイル要素22Aを含んでいる。また、第2層22は、絶縁層62を貫通して第1層21のコイル接続部21Eに電気的に接続されたコイル接続部22Sを有している。第1のコイル要素21A,22Aを除く第1のコイル20のいかなる部分も、第1の空間S1内には存在していない。図3ないし図5に示した例では、第1のコイル20と第2のコイル10は、直列に接続されている。
第1のコイル20の巻き数の合計(第1層21の巻き数と第2層22の巻き数の合計)は約2回であり、第1の空間S1を通過する第1のコイル要素の数は2つである。また、第2のコイル10の巻き数は約4回であり、第2の空間S2を通過する第2のコイル要素の数は4つである。このように、本実施の形態では、第1のコイル要素は、第2のコイル要素よりも数が少ない。
次に、図3ないし図6を参照して、主磁極15の形状について詳しく説明する。図6は、主磁極15の媒体対向面100の近傍の部分を示す断面図である。なお、図6は媒体対向面100および基板1の上面1aに垂直な断面、特に前記主断面を示している。図3ないし図5に示したように、主磁極15は、媒体対向面100に配置された端面とその反対側の端部とを有するトラック幅規定部15Aと、トラック幅規定部15Aの端部に接続された幅広部15Bとを含んでいる。また、図6に示したように、主磁極15は、記録媒体の進行方向Tの前側の端に位置する面である上面15Tと、上面15Tとは反対側の下端部15Lと、第1の側部と、第2の側部とを有している。幅広部15Bにおける上面15Tのトラック幅方向TWの幅は、トラック幅規定部15Aにおける上面15Tのトラック幅方向TWの幅よりも大きい。
トラック幅規定部15Aにおける上面15Tのトラック幅方向TWの幅は、媒体対向面100からの距離によらずにほぼ一定である。幅広部15Bにおける上面15Tのトラック幅方向TWの幅は、例えば、トラック幅規定部15Aとの境界位置ではトラック幅規定部15Aにおける上面15Tのトラック幅方向TWの幅と等しく、媒体対向面100から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。ここで、媒体対向面100に垂直な方向についてのトラック幅規定部15Aの長さをネックハイトと呼ぶ。ネックハイトは、例えば0〜0.3μmの範囲内である。ネックハイトが0の場合は、トラック幅規定部15Aがなく、幅広部15Bの端面が媒体対向面100に配置される。
上面15Tは、媒体対向面100に近い順に配置された第1の部分15T1と第2の部分15T2を含んでいる。第1の部分15T1は、媒体対向面100に配置された第1の端部と、その反対側の第2の端部とを有している。第2の部分15T2は、第1の部分15T1の第2の端部に接続されている。
下端部15Lは、媒体対向面100に近い順に配置された第3の部分15L1と第4の部分15L2を含んでいる。第3の部分15L1は、媒体対向面100に配置された第1の端部と、その反対側の第2の端部とを有している。第3の部分15L1は、2つの面が交わってできるエッジでもよいし、2つの面を連結する面でもよい。第4の部分15L2は、第3の部分15L1の第2の端部に接続された面である。
ここで、図6に示したように、第1の部分15T1の第1の端部を通り、媒体対向面100および記録媒体の進行方向Tに垂直な第1の仮想の平面P1と、第3の部分15L1の第1の端部を通り、媒体対向面100および記録媒体の進行方向Tに垂直な第2の仮想の平面P2とを想定する。第1の部分15T1は、その第2の端部が第1の仮想の平面P1に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されるように、第1の仮想の平面P1および媒体対向面100に対して傾斜している。第3の部分15L1は、その第2の端部が第2の仮想の平面P2に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されるように、第2の仮想の平面P2および媒体対向面100に対して傾斜している。
前述のように、第1のシールド16Aは、下面である第1の傾斜面16Abを有している。第1の傾斜面16Abは、ギャップ部17の第1のギャップ層19を介して第1の部分15T1に対向する部分を含んでいる。第1の傾斜面16Abは、第1の仮想の平面P1および媒体対向面100に対して傾斜している。第1の傾斜面16Abと第1の部分15T1との間の最短距離は、第1のシールド16Aと主磁極15との間の最短距離でもある。この距離は、第1のコイル要素21Aと主磁極15との間の最短距離よりも小さい。
また、第2のシールド16Bは、第2の傾斜面16Bbと平坦部とを含む上面を有している。第2の傾斜面16Bbは、ギャップ部17の第2のギャップ層18を介して第3の部分15L1に対向している。第2の傾斜面16Bbは、第2の仮想の平面P2および媒体対向面100に対して傾斜している。平坦部は、第2の傾斜面16Bbに連続し第2の傾斜面16Bbよりも媒体対向面100からより遠い位置に配置されている。平坦部および非磁性層57の上面は、ギャップ部17の第2のギャップ層18を介して第4の部分15L2に対向している。第2のシールド16Bの上面と第3の部分15L1との間の最短距離は、第2のシールド16Bと主磁極15との間の最短距離でもある。この距離は、第2のコイル要素10A,10B,10C,10Dと主磁極15との間の最短距離よりも小さい。
ここで、図6に示したように、媒体対向面100に垂直な方向についての第1の部分15T1の長さを記号Lで表し、媒体対向面100に垂直な方向についての第3の部分15L1の長さを記号Lで表し、媒体対向面100に垂直な方向についての第1の傾斜面16Abの長さを記号Lで表す。長さLは、長さLおよびLよりも小さい。長さLは、例えば0.05〜0.15μmの範囲内である。長さLは、例えば0.2〜1.2μmの範囲内である。長さLは、例えば0.2〜0.6μmの範囲内である。
なお、トラック幅規定部15Aと幅広部15Bとの境界位置と媒体対向面100との間の距離すなわちネックハイトは、第1の部分15T1の長さLまたは第3の部分15L1の長さLと等しくてもよいし、異なっていてもよい。
図6に示したように、第1の仮想の平面P1に対する第1の部分15T1の傾斜角度を記号θT1で表し、第2の仮想の平面P2に対する第3の部分15L1の傾斜角度を記号θL1で表す。傾斜角度θT1は、例えば22°〜35°の範囲内である。傾斜角度θL1は、例えば30°〜50°の範囲内である。
第2の部分15T2と第4の部分15L2は、実質的に媒体対向面100に垂直な方向に延在している。図6に示したように、媒体対向面100における主磁極15の厚み、すなわち第1の仮想の平面P1と第2の仮想の平面P2との間の距離を記号D0で表す。また、第2の部分15T2と第1の仮想の平面P1との間の距離を記号D1で表し、第4の部分15L2と第2の仮想の平面P2との間の距離を記号D2で表す。距離D2は距離D1よりも大きい。距離D0は、例えば0.05〜0.1μmの範囲内である。距離D1は、例えば0.02〜0.1μmの範囲内である。距離D2は、例えば0.2〜0.8μmの範囲内である。
また、媒体対向面100に配置された主磁極15の端面は、第1のギャップ層19に隣接する第1の辺と、第1の辺の一端部に接続された第2の辺と、第1の辺の他端部に接続された第3の辺とを有している。第1の辺はトラック幅を規定する。記録媒体に記録される記録ビットの端部の位置は、第1の辺の位置によって決まる。媒体対向面100に配置された主磁極15の端面のトラック幅方向TWの幅は、主磁極15の下端部15Lに近づくに従って、すなわち第2の仮想の平面P2に近づくに従って小さくなっている。第2の辺と第3の辺がそれぞれ第2の仮想の平面P2に垂直な方向に対してなす角度は、例えば7°〜17°の範囲内であり、10°〜15°の範囲内であることが好ましい。第1の辺の長さは、例えば0.05〜0.20μmの範囲内である。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの作用および効果について説明する。この磁気ヘッドでは、記録ヘッド部9によって記録媒体に情報を記録し、再生ヘッド部8によって、記録媒体に記録されている情報を再生する。記録ヘッド部9において、第1のコイル20および第2のコイル10は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。第1のコイル20によって発生された磁界に対応する磁束は、第1の帰磁路部40と主磁極15を通過する。第2のコイル10によって発生された磁界に対応する磁束は、第2の帰磁路部30と主磁極15を通過する。従って、主磁極15は、第1のコイル20によって発生された磁界に対応する磁束と第2のコイル10によって発生された磁界に対応する磁束とを通過させる。
なお、第1のコイル20および第2のコイル10は、直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよい。いずれにしても、主磁極15において、第1のコイル20によって発生された磁界に対応する磁束と第2のコイル10によって発生された磁界に対応する磁束が同じ方向に流れるように、第1のコイル20および第2のコイル10は接続される。
主磁極15は、上述のように第1のコイル20および第2のコイル10によって発生された磁界に対応する磁束を通過させて、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。
シールド16A,16B,16C,16Dは、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。これにより、外乱磁界が主磁極15に集中して取り込まれることによって記録媒体に対して誤った記録が行なわれることを防止することができる。また、シールド16A,16B,16C,16Dは、主磁極15の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体に達することを阻止する機能を有している。
また、シールド16A,16B,16C,16Dと第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30は、主磁極15の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束を還流させる機能を有している。ここで、図7を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁束の流れについて具体的に説明する。図7は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁束の流れを示す説明図である。図7において、矢印付きの線が、磁束の流れを表している。図7に示したように、主磁極15の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束の一部は、第1のシールド16Aと第1の帰磁路部40を通過して主磁極15に還流する。また、図7に示したように、主磁極15の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束の他の一部は、第2のシールド16Bと第2の帰磁路部30を通過して主磁極15に還流する。
媒体対向面100において、シールド16A,16B,16C,16Dの端面16Aa,16Ba,16Ca,16Daは、主磁極15の端面の周りを囲むように配置されている。従って、本実施の形態によれば、主磁極15の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側および後側ならびにトラック幅方向TWの両側において、主磁極15の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体に達することを抑制することができる。その結果、本実施の形態によれば、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。第1のシールド16Aおよび第2のシールド16Bは、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することに寄与する他に、記録磁界の勾配を大きくすることに寄与する。サイドシールド16C,16Dは、特に隣接トラック消去を抑制することへの寄与が大きい。このようなシールド16A,16B,16C,16Dの機能により、本実施の形態によれば、記録密度を高めることができる。
また、本実施の形態では、図2に示したように、媒体対向面100において、トラック幅方向TWにおける主磁極15の第1および第2の側部の間隔すなわち主磁極15の端面の幅は、第2の仮想の平面に近づくに従って小さくなっている。本実施の形態によれば、この特徴によっても、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態では、媒体対向面100において、トラック幅方向TWにおけるサイドシールド16C,16Dにおける第1および第2の側壁の間隔は、主磁極15の第1および第2の側部の間隔と同様に、第2の仮想の平面に近づくに従って小さくなっている。従って、本実施の形態によれば、媒体対向面100において、第1の側部と第1の側壁との間隔、ならびに第2の側部と第2の側壁との間隔を、小さく、且つ均一にすることが可能になる。これにより、サイドシールド16C,16Dによって、主磁極15の端面より発生されてトラック幅方向TWの両側に広がる磁束を、効果的に取り込むことができる。その結果、本実施の形態によれば、特にサイドシールド16C,16Dの機能を高めることが可能になり、スキューに起因した隣接トラック消去の発生をより効果的に抑制することが可能になる。
ところで、シールド16A〜16Dで取り込んだ磁束を吸収できるような、体積が大きい磁性層がシールド16A〜16Dに磁気的に接続されていないと、シールド16A〜16Dによって多くの磁束を取り込むことはできない。本実施の形態では、第1のシールド16Aと主磁極15とを磁気的に連結する第1の帰磁路部40(磁性層41〜44)と、第2のシールド16Bと主磁極15とを磁気的に連結する第2の帰磁路部30(磁性層31〜36)を備えている。このような構成により、シールド16A〜16Dで取り込んだ磁束は、第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30を経由して主磁極15に流れ込む(図7参照)。本実施の形態では、シールド16A〜16Dに対して、体積が大きい磁性層である第1の帰磁路部40および第2の帰磁路部30と主磁極15が磁気的に接続されている。従って、本実施の形態によれば、シールド16A〜16Dによって多くの磁束を取り込むことが可能になり、その結果、前述のシールド16A〜16Dの効果を効果的に発揮させることができる。
また、本実施の形態では、第2の帰磁路部30とは別に第2のシールド16Bが設けられている。前記主断面において、第2の帰磁路部30を構成する磁性層のうち主磁極15から最も遠い磁性層31は、媒体対向面100に垂直な方向について第2のシールド16Bよりも大きな長さを有している。第2のコイル10は、空間S2を通過している。このような構造により、本実施の形態によれば、磁性層31が第2のシールドを兼ねた構造に比べて、第2のシールド16Bと主磁極15とを十分に近付けることが可能になり、その結果、第2のシールド16Bの機能を高めることが可能になる。
ここで、磁性層32,34の役割について説明する。まず、磁性層32,34がなく、第2のシールド16Bと磁性層31が磁気的に連結されていない場合を考える。この場合、第2のシールド16Bまたはサイドシールド16C,16Dで取り込まれて下方に向かった磁束は、磁性層31の方へ流れることができないため、上方に向かうように戻る。その結果、第2のシールド16Bまたはサイドシールド16C,16Dにおいて、下方に向かう磁束と上方に向かう磁束が生じ、その結果、第2のシールド16Bまたはサイドシールド16C,16Dで取り込まれた磁束の一部が媒体対向面100の外部に漏れ出す。これにより、隣接トラック消去が生じるおそれがある。これに対し、磁性層32,34によって第2のシールド16Bと磁性層31が磁気的に連結されていると、サイドシールド16C,16Dで取り込まれた磁束は上方と下方へ分流し、第2のシールド16Bで取り込まれた磁束は主に下方に向かう。これにより、第2のシールド16Bまたはサイドシールド16C,16Dで取り込まれた磁束の一部が媒体対向面100の外部に漏れ出すことによる隣接トラック消去の発生が防止される。
上述の磁性層32,34についての説明は、磁性層42にも当てはまる。すなわち、磁性層42によって第1のシールド16Aと磁性層44が磁気的に連結されていると、サイドシールド16C,16Dで取り込まれた磁束は上方と下方へ分流し、第1のシールド16Aで取り込まれた磁束は主に上方に向かう。これにより、第1のシールド16Aまたはサイドシールド16C,16Dで取り込まれた磁束の一部が媒体対向面100の外部に漏れ出すことによる隣接トラック消去の発生が防止される。
ところで、前記主断面において、媒体対向面100に垂直な方向についての第2のシールド16Bの長さが大きすぎると、主磁極15から第2のシールド16Bへの磁束の漏れが多くなり、主磁極15によって多くの磁束を媒体対向面100まで導くことができなくなる。そのため、前記主断面において、媒体対向面100に垂直な方向についての第2のシールド16Bの長さは大きすぎないようにする必要がある。この場合、前記主断面において、媒体対向面100に垂直な方向についての磁性層32,34の長さが第2のシールド16Bの長さと等しいか、それより小さい場合には、磁性層32,34によって第2のシールド16Bから磁性層31へ多くの磁束を導くことができなくなる。これに対し、本実施の形態では、前記主断面において、磁性層32,34は、それぞれ、媒体対向面100に垂直な方向について第2のシールド16Bよりも大きく磁性層31よりも小さな長さを有している。これにより、本実施の形態によれば、磁性層32,34によって第2のシールド16Bから磁性層31へ多くの磁束を導くことが可能になる。
同様に、本実施の形態では、前記主断面において、磁性層42は、媒体対向面100に垂直な方向について第1のシールド16Aよりも大きく磁性層44よりも小さな長さを有している。これにより、本実施の形態によれば、磁性層42によって第1のシールド16Aから磁性層44へ多くの磁束を導くことが可能になる。
また、磁性層32は、媒体対向面100と第2のコイル10との間に配置されている。磁性層32の端面が媒体対向面100において広い面積にわたって露出していると、第2のコイル10が発生する熱によって磁性層32が膨張し、その結果、媒体対向面100の一部である磁性層32の端面が突出するおそれがある。
本実施の形態では、磁性層32と媒体対向面100との間に、磁性層32よりも硬い絶縁層54が存在している。この絶縁層54は、磁性層32よりも広い領域に存在している。そのため、絶縁層54は、第2のコイル10が発生する熱による磁性層32の位置の変化を抑制する機能を有する。よって、本実施の形態によれば、第2のコイル10が発生する熱によって媒体対向面100の一部が突出することを抑制することができる。
また、記録媒体に記録される記録ビットの端部の位置は、媒体対向面100に配置された主磁極15の端面のうち、記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端部の位置によって決まる。そのため、記録ビットの端部の位置を精度よく規定するためには、第1のシールド16Aおよび第2のシールド16Bのうち、特に第1のシールド16Aが多くの磁束を取り込むことができることが重要である。本実施の形態では、第1のシールド16Aは、第2のシールド16Bよりも体積が大きく、これにより、第2のシールド16Bよりも多くの磁束を取り込むことができる。
また、記録密度を高めるために記録信号の周波数が高くなってくると、磁気ヘッドには、主磁極15の端面より発生される磁束の方向の変化の速度の向上が求められる。また、前述のように、記録ビットの端部の位置は、媒体対向面100に配置された主磁極15の端面のうち、記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端部の位置によって決まる。そのため、記録密度を高めるためには、主磁極15の端面より発生される磁束の方向の変化の速度の向上と共に、第1のシールド16Aを通過する磁束の方向の変化の速度の向上も求められる。この要求に応えるためには、第1のシールド16Aと主磁極15を経由する磁路の長さを短くすることが有効である。本実施の形態では、主磁極15と第1のシールド16Aとを接続する第1の帰磁路部40を設けることによって、第1の帰磁路部40が設けられていない場合に比べて、上記の磁路の長さを短くすることができる。
また、本実施の形態では、第1の空間S1を通過する第1のコイル要素(21A,22A)は、第2の空間S2を通過する第2のコイル要素(10A,10B,10C,10D)よりも数が少ない。本実施の形態によれば、第1のコイル要素の数を少なくすることによって、第1のシールド16Aと主磁極15とを経由する磁路の長さをより短くすることが可能になる。これにより、主磁極15の端面より発生される磁束の方向の変化の速度と、第1のシールド16Aを通過する磁束の方向の変化の速度の両方を向上させることができ、その結果、記録密度を高めることが可能になる。
しかし、第1のコイル要素の数を少なくしただけでは、第1のコイル20による起磁力が小さくなって、主磁極15から十分な大きさの記録磁界を発生させることができなくなるおそれがある。これに対し、本実施の形態では、第2のコイル要素を多くして、第2のコイル10による起磁力を大きくすることが可能である。すなわち、前述の第1のコイル要素は第2のコイル要素よりも数が少ないという本実施の形態における要件は、第2のコイル要素は第1のコイル要素よりも数が多いということと等価である。そのため、本実施の形態では、第1のコイル要素の数に制約されることなく、第2のコイル要素の数を多くすることができる。そして、このように第2のコイル要素の数を多くすることによって、第2のコイル10による起磁力を大きくすることが可能になる。これにより、本実施の形態によれば、第1のコイル要素の数を少なくした場合でも、主磁極15から十分な大きさの記録磁界を発生させることが可能になる。以上のことから、本実施の形態によれば、第1のシールド16Aと主磁極15とを経由する磁路の長さを短くしながら、主磁極15から十分な大きさの記録磁界を発生させることが可能になる。
本実施の形態では、特に、第1のコイル20の巻き数は約2回であり、第1のコイル要素の数は2つであり、第2のコイル10の巻き数は約4回であり、第2のコイル要素の数は4つである。ここで、第1のコイル20の巻き数と第2のコイル10の巻き数が共に3回で、第1のコイル要素の数と第2のコイル要素の数が共に3つである比較例の磁気ヘッドを考える。比較例の磁気ヘッドのその他の構成は、本実施の形態に係る磁気ヘッドと同様である。本実施の形態における第1および第2のコイル20,10による合計の起磁力は、比較例の磁気ヘッドにおける第1および第2のコイル20,10による合計の起磁力とほぼ等しくなる。一方、本実施の形態では、比較例の磁気ヘッドに比べて、第1のコイル要素の数が少ないことから、第1のシールド16Aと主磁極15とを経由する磁路の長さを短くすることができる。このようにして、本実施の形態によれば、主磁極15から発生される記録磁界の大きさを比較例の磁気ヘッドと同等にしながら、比較例の磁気ヘッドよりも、第1のシールド16Aと主磁極15とを経由する磁路の長さを短くすることができる。
また、図1に示したように、本実施の形態では、第1の帰磁路部40(磁性層41)と主磁極15との間には第1の界面S10が形成され、第2の帰磁路部30(磁性層36)と主磁極15との間には第2の界面S20が形成されている。第1の界面S10は、媒体対向面100に最も近い第1の端部E1を有し、第2の界面S20は、媒体対向面100に最も近い第2の端部E2を有している。第1の端部E1は、第2の端部E2よりも、媒体対向面100により近い位置に配置されている。これによっても、第1のシールド16Aと主磁極15とを経由する磁路の長さを短くすることができる。
以下、主磁極15と第1のシールド16Aとの関係に関する特徴と、それによる効果について詳しく説明する。図6に示したように、本実施の形態では、主磁極15の上面15Tは、第1の仮想の平面P1および媒体対向面100に対して傾斜した第1の部分15T1を含み、主磁極15の下端部15Lは、第2の仮想の平面P2および媒体対向面100に対して傾斜した第3の部分15L1を含んでいる。このような形状の主磁極15によれば、媒体対向面100における主磁極15の厚みを小さくすることができることから、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。また、媒体対向面100から離れた位置では主磁極15の厚みを大きくすることができることから、主磁極15によって多くの磁束を媒体対向面100まで導くことができ、その結果、オーバーライト特性等の記録特性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、媒体対向面100に垂直な方向についての第1の部分15T1の長さLは、媒体対向面100に垂直な方向についての第1の傾斜面16Abの長さLよりも小さい。もし、長さLが、図6に示された長さLと等しい場合には、広い領域において、第1の部分15T1と第1の傾斜面16Abとが小さな間隔で対向し、その結果、主磁極15から第1のシールド16Aへの磁束の漏れが多くなり、オーバーライト特性等の記録特性が低下してしまうという問題が発生する。これを防止するために、長さLとLの関係が図6に示した関係とは逆になるように長さLを短くすると、主磁極15に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された第1のシールド16Aの体積が小さくなって、第1のシールド16Aの機能が損なわれてしまう。すなわち、第1のシールド16Aの体積が小さくなると、第1のシールド16Aで磁束の飽和が生じやすくなる。すると、第1のシールド16Aから媒体対向面100に向けて磁束が漏れて、この漏れた磁束によって、記録媒体に記録された情報が誤って消去されるという問題が発生する。
本実施の形態では、長さLを長さLよりも小さくすることにより、第1のシールド16Aの機能を損なうことなく、第1の部分15T1と第1の傾斜面16Abとが対向する領域の面積を小さくして、主磁極15から第1のシールド16Aへの磁束の漏れを抑制することが可能になる。しかし、それだけでは、第2の部分15T2と第1の仮想の平面P1との間の距離D1が小さくなるため、媒体対向面100から離れた位置における主磁極15の厚みを、あまり大きくすることができない。
そこで、本実施の形態では、第4の部分15L2と第2の仮想の平面P2との間の距離D2を、第2の部分15T2と第1の仮想の平面P1との間の距離D1よりも大きくし、且つ第1の部分15T1の長さLを、第3の部分15L1の長さLよりも小さくしている。これにより、本実施の形態によれば、上述のように主磁極15から第1のシールド16Aへの磁束の漏れを抑制しながら、媒体対向面100における主磁極15の厚みを小さくし、且つ主磁極15のうち、第3の部分15L1よりも媒体対向面100からより遠い部分の厚みを十分に大きくして、スキューに起因した問題の発生を防止し、且つ記録特性を向上させることが可能になる。
以上説明した主磁極15と第1のシールド16Aとの関係に関する特徴により、本実施の形態によれば、第1のシールド16Aの機能を損なうことなく、スキューに起因した問題の発生を防止し、且つ記録特性を向上させることが可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、図8および図9を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図8は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図8は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。図9は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける第1のコイルの第2層を示す平面図である。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、第1のコイル20は、第1の実施の形態における第2層22の代りに、第2層122を含んでいる。図9に示したように、第2層122は、第1の帰磁路部40の一部である磁性層43の周りに約2回巻かれている。また、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第2層122の巻線間に配置された絶縁材料よりなる絶縁層65を備えている。第2層122、磁性層42,43、絶縁膜64および絶縁層65,66の上面は平坦化されている。絶縁層65は、例えばフォトレジストによって形成されている。
ここで、図9を参照して、第2層122について更に説明する。図9に示したように、第2層122は、第1の空間S1内のうち特に磁性層42と磁性層43との間を通過するように延びる2つの第1のコイル要素122A,122Bを含んでいる。第1のコイル要素122A,122Bは、媒体対向面100側からこの順に、媒体対向面100に垂直な方向に並んでいる。また、第2層122は、絶縁層62および絶縁膜64を貫通して第1層21のコイル接続部21E(図4参照)に電気的に接続されたコイル接続部122Sを有している。第1のコイル要素21A,122A,122Bを除く第1のコイル20のいかなる部分も、第1の空間S1内には存在していない。図3、図4および図9に示した例では、第1のコイル20と第2のコイル10は、直列に接続されている。
本実施の形態では、第1のコイル20の巻き数の合計(第1層21の巻き数と第2層122の巻き数の合計)は約3回であり、第1の空間S1を通過する第1のコイル要素の数は3つである。また、第1の実施の形態で説明したように、第2のコイル10の巻き数は約4回であり、第2の空間S2を通過する第2のコイル要素の数は4つである。このように、本実施の形態では、第1のコイル要素は、第2のコイル要素よりも数が少ない。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図10は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図10は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成は、以下の点で第1の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、第2のシールド16B、磁性層34〜36および絶縁層55,56が設けられていない。非磁性層57は、第2のコイル10、磁性層32、絶縁膜52および絶縁層53,54の上面の上に配置されている。磁性層31,32は、それぞれ、媒体対向面100において主磁極15の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。磁性層33の上面は、主磁極15の下端部15Lに接している。磁性層42は、第1および第2の接続面を有しておらず、その上面が媒体対向面100まで延びて、その前端面に接続されている。磁性層44は、媒体対向面100に配置された端面を有している。
本実施の形態では、第2の帰磁路部30は、媒体対向面100において主磁極15の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面、すなわち磁性層31の端面および磁性層32の端面を有している。第2の帰磁路部30の上記端面(磁性層31,32の端面)は、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。また、主磁極15の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束の一部は、第2の帰磁路部30の上記端面を通過して主磁極15に還流する。
なお、本実施の形態における第1のコイル20は、第2層22の代りに、第2の実施の形態で説明した第2層122を含んでいてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第2のシールド16Bに関わる点を除いて、第1または第2の実施の形態と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、図11および図12を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図11は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。図12は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極の媒体対向面の近傍の部分を示す断面図である。なお、図11および図12は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成は、以下の点で第2の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第2の実施の形態における主磁極15の代りに、主磁極115を備えている。主磁極115は、記録媒体の進行方向Tの前側の端に位置する面である上面115Tと、上面115Tとは反対側の下端部115Lと、トラック幅方向TWの両側に配置された図示しない第1および第2の側部とを有している。主磁極115の材料、形状および配置は、上面115Tおよび下端部115Lの形状を除いて、主磁極15と同様である。
また、本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、第2のシールド16B、磁性層34および絶縁層55が設けられていない。絶縁層56は、第2のコイル10、磁性層32、絶縁膜52および絶縁層53,54の上面の上に配置されている。磁性層31,32は、それぞれ、媒体対向面100において主磁極115の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。第2の帰磁路部30は、媒体対向面100において主磁極115の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面、すなわち磁性層31の端面および磁性層32の端面を有している。磁性層42の第2の接続面は、媒体対向面100に平行である。
次に、図12を参照して、主磁極115の上面115Tおよび下端部115Lの形状について詳しく説明する。主磁極115の上面115Tと下端部115Lは、それぞれ、媒体対向面100に近い順に、連続するように配置された第1の部分、第2の部分、第3の部分および第4の部分を含んでいる。以下、上面115Tにおける第1の部分、第2の部分、第3の部分および第4の部分を、それぞれ記号115T1,115T2,115T3,115T4で表し、下端部115Lにおける第1の部分、第2の部分、第3の部分および第4の部分を、それぞれ記号115L1,115L2,115L3,115L4で表す。
上面115Tの第1の部分115T1は、媒体対向面100に配置された第1の端部と、その反対側の第2の端部とを有している。第2の部分115T2は、第1の部分115T1の第2の端部に接続されている。第3の部分115T3は、第2の部分115T2に接続された第3の端部と、第3の端部よりも媒体対向面100からより遠い位置に配置された第4の端部とを有している。第4の部分115T4は、第3の部分115T3の第4の端部に接続されている。
下端部115Lの第1の部分115L1は、媒体対向面100に配置された第1の端部と、その反対側の第2の端部とを有している。第2の部分115L2は、第1の部分115L1の第2の端部に接続されている。第3の部分115L3は、第2の部分115L2に接続された第3の端部と、第3の端部よりも媒体対向面100からより遠い位置に配置された第4の端部とを有している。第1ないし第3の部分115L1〜115L3は、2つの面が交わってできるエッジでもよいし、2つの面を連結する面でもよい。第4の部分115L4は、第3の部分115L3の第4の端部に接続された面である。
主磁極115の端面は、記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端部と記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端部とを有している。主磁極115の端面の記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端部は、上面115Tの第1の部分115T1の第1の端部でもある。主磁極115の端面の記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端部は、下端部115Lの第1の部分115L1の第1の端部でもある。ここで、図12に示したように、主磁極115の端面の記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端部(上面115Tの第1の部分115T1の第1の端部)を通り、媒体対向面100および記録媒体の進行方向Tに垂直な第1の仮想の平面P1と、主磁極115の端面の記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端部(下端部115Lの第1の部分115L1の第1の端部)を通り、媒体対向面100および記録媒体の進行方向Tに垂直な第2の仮想の平面P2とを想定する。
上面115Tの第1の部分115T1は、その第2の端部がその第1の端部よりも第1および第2の仮想の平面P1,P2からより遠い位置に配置されるように、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。すなわち、第1の部分115T1は、その第2の端部がその第1の端部に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されるように傾斜している。第2および第4の部分115T2,115T4は、実質的に第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行である。第3の部分115T3は、その第4の端部がその第3の端部よりも第1および第2の仮想の平面P1,P2からより遠い位置に配置されるように、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。すなわち、第3の部分115T3は、その第4の端部がその第3の端部に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されるように傾斜している。
下端部115Lの第1の部分115L1は、その第2の端部がその第1の端部よりも第1および第2の仮想の平面P1,P2からより遠い位置に配置されるように、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。すなわち、第1の部分115L1は、その第2の端部がその第1の端部に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されるように傾斜している。第2および第4の部分115L2,115L4は、実質的に第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行である。第3の部分115L3は、その第4の端部がその第3の端部よりも第1および第2の仮想の平面P1,P2からより遠い位置に配置されるように、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。すなわち、第3の部分115L3は、その第4の端部がその第3の端部に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されるように傾斜している。
第1のシールド16Aは、上面115Tの第3の部分115T3と媒体対向面100の間に配置された部分を含んでいる。また、第1の実施の形態で説明したように、第1のシールド16Aは、下面である第1の傾斜面16Abを有している。本実施の形態では、第1の傾斜面16Abは、ギャップ部17の第1のギャップ層19を介して上面115Tの第1の部分115T1に対向する部分を含んでいる。第1の傾斜面16Abは、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。
本実施の形態では、非磁性層57の上面は、傾斜面UL1、平坦部UL2、傾斜面UL3および底部UL4を含んでいる。傾斜面UL1,UL3は、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。平坦部UL2と底部UL4は、実質的に第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行である。第1ないし第4の部分115L1,115L2,115L3,115L4は、それぞれ、ギャップ部17の第2のギャップ層18を介して、傾斜面UL1、平坦部UL2、傾斜面UL3および底部UL4に対向している。
ここで、図12に示したように、媒体対向面100に垂直な方向についての上面115Tの第1の部分115T1の長さを記号LA1で表し、媒体対向面100に垂直な方向についての下端部115Lの第1の部分115L1の長さを記号LB1で表し、媒体対向面100に垂直な方向についての第1の傾斜面16Abの長さを記号Lで表す。本実施の形態では、長さLA1は、長さLB1およびLよりも小さい。長さLA1は、例えば0.05〜0.15μmの範囲内である。長さLB1は、例えば0.1〜0.5μmの範囲内である。長さLは、例えば0.2〜0.6μmの範囲内である。
また、図12に示したように、媒体対向面100に垂直な方向についての上面115Tの第2の部分115T2の長さを記号LA2で表し、媒体対向面100に垂直な方向についての下端部115Lの第2の部分115L2の長さを記号LB2で表す。長さLA2は、例えば0.2〜0.6μmの範囲内である。長さLB2は、例えば0.2〜0.6μmの範囲内である。
なお、図12では、上面115Tの第2の部分115T2と第3の部分115T3との境界位置と媒体対向面100との間の距離(長さLA1と長さLA2との和と同じ)と、下端部115Lの第2の部分115L2と第3の部分115L3との境界位置と媒体対向面100との間の距離(長さLB1と長さLB2との和と同じ)とが等しくなるように描かれているが、これらの距離は互いに異なっていてもよい。また、図12では、上面115Tの第3の部分115T3と第4の部分115T4との境界位置と媒体対向面100との間の距離と、下端部115Lの第3の部分115L3と第4の部分115L4との境界位置と媒体対向面100との間の距離とが等しくなるように描かれているが、これらの距離は互いに異なっていてもよい。なお、媒体対向面100に垂直な方向についてのトラック幅規定部の長さすなわちネックハイトは、上記の長さLA1,LB1や距離とは独立して、任意に設定可能である。
図12に示したように、第1の仮想の平面P1に対する上面115Tの第1の部分115T1の傾斜角度を記号θT1で表し、第2の仮想の平面P2に対する下端部115Lの第1の部分115L1の傾斜角度を記号θL1で表す。傾斜角度θT1は、例えば22°〜35°の範囲内である。傾斜角度θL1は、例えば30°〜50°の範囲内である。
また、図12に示したように、上面115Tの第3の部分115T3の第3の端部を通り、第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行な仮想の平面P3と、下端部115Lの第3の部分115L3の第3の端部を通り、第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行な仮想の平面P4を想定する。そして、仮想の平面P3に対する第3の部分115T3の傾斜角度を記号θT3で表し、仮想の平面P4に対する第3の部分115L3の傾斜角度を記号θL3で表す。傾斜角度θT3,θL3は、いずれも、例えば22°〜60°の範囲内である。
上面115Tの第2および第4の部分115T2,115T4ならびに下端部115Lの第2および第4の部分115L2,115L4は、実質的に第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行である。図12に示したように、媒体対向面100における主磁極115の厚み、すなわち第1の仮想の平面P1と第2の仮想の平面P2との間の距離を記号D0で表す。また、上面115Tの第2の部分115T2と第1の仮想の平面P1との間の距離を記号D1で表し、下端部115Lの第2の部分115L2と第2の仮想の平面P2との間の距離を記号D2で表す。本実施の形態では、距離D2は距離D1よりも大きい。距離D0は、例えば0.05〜0.1μmの範囲内である。距離D1は、例えば0.02〜0.1μmの範囲内である。距離D2は、例えば0.1〜0.5μmの範囲内である。
また、上面115Tの第4の部分115T4と仮想の平面P3との間の距離を記号D3で表し、下端部115Lの第4の部分115L4と仮想の平面P4との間の距離を記号D4で表す。距離D3,D4は、いずれも、例えば0.1〜0.5μmの範囲内である。
以上説明したように、本実施の形態では、主磁極115の上面115Tは、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜した第1および第3の部分115T1,115T3を含んでいる。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面100における主磁極115の厚みを小さくし、且つ主磁極115のうち、第3の部分115T3よりも媒体対向面100からより遠い部分の厚みを十分に大きくすることが可能になる。更に、本実施の形態では、主磁極115の下端部115Lは、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜した第1および第3の部分115L1,115L3を含んでいる。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面100における主磁極115の厚みを小さくし、且つ主磁極115のうち、第3の部分115L3よりも媒体対向面100からより遠い部分の厚みを十分に大きくすることが可能になる。このように、本実施の形態によれば、媒体対向面100における主磁極115の厚みを小さくすることができることから、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。また、媒体対向面100から離れた位置では主磁極115の厚みを大きくすることができることから、主磁極115によって多くの磁束を媒体対向面100まで導くことができ、その結果、オーバーライト特性等の記録特性を向上させることができる。
ところで、第1のシールド16Aは、上面115Tの第3の部分115T3と媒体対向面100の間に配置された部分を含んでいる。第3の部分115T3と第1のシールド16Aと間の距離が小さくなると、第3の部分115T3から第1のシールド16Aへの磁束の漏れが多くなり、記録特性が低下してしまうという問題が発生する。
本実施の形態では、主磁極115の上面115Tが第2の部分115T2を含むことにより、第2の部分115T2がない場合に比べて、第3の部分115T3と第1のシールド16Aとの間の距離を大きくすることが可能になる。これにより、本実施の形態によれば、主磁極115から第1のシールド16Aへの磁束の漏れによって記録特性が低下することを防止することができる。
また、本実施の形態では、上面115Tにおいて、第2および第4の部分115T2,115T4は、実質的に第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行であり、第3の部分115T3は、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。そのため、本実施の形態によれば、第3の部分115T3が第1および第2の仮想の平面P1,P2に対して垂直である場合に比べて、第3の部分115T3と第2および第4の部分115T2,115T4との間に形成される2つの角の角度を大きくして、これらの角から第1のシールド16Aへの磁束の漏れを抑制することができる。
また、本実施の形態では、下端部115Lにおいて、第2および第4の部分115L2,115L4は、実質的に第1および第2の仮想の平面P1,P2に平行であり、第3の部分115L3は、第1および第2の仮想の平面P1,P2および媒体対向面100に対して傾斜している。そのため、本実施の形態によれば、第3の部分115L3が第1および第2の仮想の平面P1,P2に対して垂直である場合に比べて、第3の部分115L3と第2および第4の部分115L2,115L4との間に形成される2つの角の角度を大きくして、これらの角からの磁束の漏れを抑制することができる。
以上説明した主磁極115の形状の特徴により、本実施の形態によれば、スキューに起因した問題の発生を防止し、且つ記録特性を向上させることが可能になる。
また、本実施の形態では、第2の帰磁路部30は、媒体対向面100において主磁極115の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面、すなわち磁性層31の端面および磁性層32の端面を有している。第2の帰磁路部30の上記端面(磁性層31,32の端面)は、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。また、主磁極115の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束の一部は、第2の帰磁路部30の上記端面を通過して主磁極115に還流する。
なお、本実施の形態における第1のコイル20は、第2層122の代りに、第1の実施の形態で説明した第2層22を含んでいてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1または第2の実施の形態と同様である。
[第5の実施の形態]
次に、図13を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図13は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図13は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成は、以下の点で第4の実施の形態と異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、主磁極115の下端部115Lは、磁性層36の上面に接していない。ギャップ部17の第2のギャップ層18は、サイドシールド16C,16Dの側壁、非磁性層57の上面および磁性層36の上面に沿って配置されている。第2の帰磁路部30のコア部(磁性層33,35,36)は、第2のギャップ層18を介して、主磁極115のうちの媒体対向面100から離れた部分に対向する端面、すなわち磁性層36の上面を有している。第2のギャップ層18のうち、主磁極115のうちの媒体対向面100から離れた部分と第2の帰磁路部30のコア部の上記端面(磁性層36の上面)との間に配置された部分は、本発明における「非磁性層」に対応する。
本実施の形態では、第2の帰磁路部30のコア部(磁性層33,35,36)は、主磁極115に接続されていない。しかし、第2の帰磁路部30のコア部の上記端面(磁性層36の上面)は、主磁極115の下端部115Lに十分に近いことから、第2の帰磁路部30を通過する磁束を主磁極115に導くことが可能である。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第4の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、第1のコイル20は、第1層および第2層のうち、いずれか一方のみを備えていてもよい。また、請求の範囲の要件を満たす限り、第1のコイル要素の数と、第2のコイル要素の数は、各実施の形態に示した例に限らず、任意である。
また、各実施の形態において、サイドシールド16C,16Dは設けられていなくてもよい。
10…第2のコイル、10A,10B,10C,10D…第2のコイル要素、15…主磁極、16A…第1のシールド、20…第1のコイル、21A,22A…第1のコイル要素、30…第2の帰磁路部、40…第1の帰磁路部、100…媒体対向面、S1…第1の空間、S2…第2の空間。

Claims (11)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する第1および第2のコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記第1および第2のコイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する主磁極と、
    磁性材料よりなり、前記媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対して前記記録媒体の進行方向の前側に配置された端面を有する第1のシールドと、
    非磁性材料よりなり、前記主磁極と前記第1のシールドとの間に配置されたギャップ部と、
    それぞれ磁性材料よりなる第1および第2の帰磁路部を備えた垂直磁気記録用磁気ヘッドであって、
    前記第1の帰磁路部は、前記主磁極に対して前記記録媒体の進行方向の前側に配置されて、前記主磁極、ギャップ部、第1のシールドおよび第1の帰磁路部によって囲まれた第1の空間が形成されるように、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分と前記第1のシールドとを接続し、
    前記第2の帰磁路部は、前記主磁極と第2の帰磁路部に囲まれた第2の空間が形成されるように、前記主磁極に対して前記記録媒体の進行方向の後側に配置され、
    前記第1のコイルは、前記第1の空間を通過するように延びる1つ以上の第1のコイル要素を含み、前記主磁極に対して前記記録媒体の進行方向の前側に配置されて前記第1の帰磁路部の一部の周りに巻かれ、
    前記1つ以上の第1のコイル要素を除く前記第1のコイルのいかなる部分も、前記第1の空間内には存在せず、
    前記第2のコイルは、前記第2の空間を通過するように延びる複数の第2のコイル要素を含み、前記主磁極に対して前記記録媒体の進行方向の後側に配置されて前記第2の帰磁路部の一部の周りに巻かれ、
    前記複数の第2のコイル要素を除く前記第2のコイルのいかなる部分も、前記第2の空間内には存在せず、
    前記第1のシールドと前記主磁極との間の最短距離は、前記1つ以上の第1のコイル要素と前記主磁極との間の最短距離よりも小さく、
    前記1つ以上の第1のコイル要素は、前記複数の第2のコイル要素よりも数が少ないことを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  2. 前記第2の帰磁路部は、前記複数の第2のコイル要素よりも前記媒体対向面からより遠い位置に配置されたコア部を含み、
    前記第2のコイルは、前記コア部の周りに巻かれていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  3. 前記コア部は、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分に接続されていることを特徴とする請求項2記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  4. 前記コア部は、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分に対向する端面を有し、
    前記垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分と前記コア部の端面との間に配置された非磁性層を備えたことを特徴とする請求項2記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  5. 前記第2の帰磁路部は、前記媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対して前記記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有することを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  6. 前記第2の帰磁路部は、前記複数の第2のコイル要素と前記媒体対向面との間に配置された部分を含むことを特徴とする請求項5記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  7. 前記第2の帰磁路部は、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分に接続されていることを特徴とする請求項5記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  8. 前記第2の帰磁路部は、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分に接続され、
    前記第1の帰磁路部と前記主磁極との間に第1の界面が形成され、
    前記第2の帰磁路部と前記主磁極との間に第2の界面が形成され、
    前記第1の界面は、前記媒体対向面に最も近い第1の端部を有し、前記第2の界面は、前記媒体対向面に最も近い第2の端部を有し、前記第1の端部は、前記第2の端部よりも、前記媒体対向面により近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  9. 更に、磁性材料よりなり、前記媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対して前記記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有する第2のシールドを備え、
    前記第2の帰磁路部は、前記第2のシールドに接続され、
    前記第2のシールドと前記主磁極との間の最短距離は、前記複数の第2のコイル要素と前記主磁極との間の最短距離よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  10. 前記第2の帰磁路部は、前記主磁極のうちの前記媒体対向面から離れた部分と前記第2のシールドとを接続していることを特徴とする請求項9記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  11. 更に、磁性材料よりなり、前記媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対してトラック幅方向の両側に配置された2つの端面を有する2つのサイドシールドを備えたことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
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