JP5571625B2 - 主磁極の周りに設けられたシールドを有する垂直磁気記録用磁気ヘッド - Google Patents

主磁極の周りに設けられたシールドを有する垂直磁気記録用磁気ヘッド Download PDF

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Description

本発明は、垂直磁気記録方式によって記録媒体に情報を記録するために用いられる垂直磁気記録用磁気ヘッドに関し、特に、主磁極の周りに設けられたシールドを有する垂直磁気記録用磁気ヘッドに関する。
磁気記録再生装置における記録方式には、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがある。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であると言われている。
一般的に、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、長手磁気記録用の磁気ヘッドと同様に、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッドと、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドとを、基板上に積層した構造のものが用いられる。記録ヘッドは、記録媒体の面に対して垂直な方向の磁界を発生する主磁極を備えている。主磁極は、例えば、一端部が記録媒体に対向する媒体対向面に配置されたトラック幅規定部と、このトラック幅規定部の他端部に連結され、トラック幅規定部よりも大きな幅を有する幅広部とを有している。トラック幅規定部は、ほぼ一定の幅を有している。垂直磁気記録方式の記録ヘッドには、高記録密度化のために、トラック幅の縮小と、記録特性、例えば重ね書きの性能を表わすオーバーライト特性の向上が求められる。
ところで、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドは、一般的に、スライダに設けられる。スライダは、上記媒体対向面を有している。この媒体対向面は、空気流入端(リーディング端)と空気流出端(トレーリング端)とを有している。そして、空気流入端から媒体対向面と記録媒体との間に流入する空気流によって、スライダは記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。このスライダにおいて、一般的に、磁気ヘッドは媒体対向面における空気流出端近傍に配置される。磁気ディスク装置において、磁気ヘッドの位置決めは、例えばロータリーアクチュエータによって行なわれる。この場合、磁気ヘッドは、ロータリーアクチュエータの回転中心を中心とした円軌道に沿って記録媒体上を移動する。このような磁気ディスク装置では、磁気ヘッドのトラック横断方向の位置に応じて、スキューと呼ばれる、円形のトラックの接線に対する磁気ヘッドの傾きが生じる。
特に、長手磁気記録方式に比べて記録媒体への書き込み能力が高い垂直磁気記録方式の磁気ディスク装置では、上述のスキューが生じると、あるトラックへの信号の記録時に、記録対象のトラックに隣接する1以上のトラックに記録された信号が消去されたり減衰したりする現象(以下、隣接トラック消去と言う。)が生じる場合がある。高記録密度化のためには、隣接トラック消去の発生を抑制する必要がある。
上述のようなスキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制する技術としては、例えば、特許文献1や、特許文献2に記載されているように、媒体対向面における主磁極の端面の幅を、基板の上面に近づくに従って小さくする技術が知られている。
スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制する他の技術としては、特許文献1に記載されているように、主磁極のトラック幅方向の両側に2つのサイドシールドを設ける技術が有効である。また、特許文献2や、特許文献3に記載されているように、媒体対向面において主磁極の端面の周りを囲むように配置された端面を有するシールド(以下、ラップアラウンドシールドと言う。)を設ける技術も有効である。ラップアラウンドシールドは、主磁極に対して空気流入端側に配置された下部シールドと、主磁極に対して空気流出端側に配置された上部シールドと、主磁極のトラック幅方向の両側に配置された2つのサイドシールドとを含んでいる。これらの技術によれば、主磁極の端面より発生されてトラック幅方向に広がる磁束を取り込むことができることから、隣接トラック消去の発生を抑制することができる。
特開2007−207419号公報 米国特許第6,954,340 B2号明細書 特開2005−182987号公報
ところで、特許文献2の図14および図15に示される磁気ヘッドでは、下部シールドとなる第1のリターンポールの上に記録ギャップが配置され、この記録ギャップの上に主磁極が配置されている。そして、第1のリターンポールと主磁極とに挟まれた空間を通過するようにコイルの一部が配置されている。この構造では、第1のリターンポールと主磁極とを十分に近付けることが困難であり、第1のリターンポールに、シールドとしての機能を十分に発揮させることが難しいという問題点がある。
また、特許文献2の図15に示される磁気ヘッドでは、媒体対向面において、主磁極の2つの側部の間隔は基板の上面に近づくに従って小さくなっているのに対し、主磁極を挟んで対向する2つのサイドシールドの2つの側壁の間隔は、基板の上面からの距離によらずに一定である。そのため、この磁気ヘッドでは、媒体対向面において、主磁極の側部とこれに対向するサイドシールドの側壁の間隔は、基板の上面に近づくに従って大きくなっている。この構造では、媒体対向面において、主磁極の側部とサイドシールドの側壁を、それらが対向する領域の全域にわたって近づけることができない。そのため、この構造では、2つのサイドシールドによって、主磁極の端面より発生されてトラック幅方向の両側に広がる磁束を十分に取り込むことが難しいという問題点がある。
特許文献3の図8に示される磁気ヘッドは、第1のリターンポールに接続されたボトムショーティングシールドと、第2のリターンポールに接続されたトップショーティングシールドとを備えている。2つのショーティングシールドにおける媒体対向面に垂直な方向の長さは、2つのリターンポールにおける媒体対向面に垂直な方向の長さに比べて非常に小さく、且つ主磁極からの距離によらずに一定である。そのため、この磁気ヘッドでは、2つのショーティングシールドによって多くの磁束を2つのリターンポールに導くことが難しいという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、主磁極の周りに設けられたシールドを有する垂直磁気記録用磁気ヘッドであって、シールドの機能を高めることができるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッドを提供することにある。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、媒体対向面に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する主磁極とを備えている。磁気ヘッドは、更に、磁性材料よりなり、媒体対向面において主磁極の端面の周りを囲むように配置された端面を有するシールドと、非磁性材料よりなり、主磁極とシールドとの間に設けられたギャップ部と、磁性材料よりなる第1の帰磁路部および第2の帰磁路部と、上面を有し、コイル、主磁極、シールド、ギャップ部、第1の帰磁路部および第2の帰磁路部が積層される基板とを備えている。
シールドは、下部シールドと、第1および第2のサイドシールドと、上部シールドとを含んでいる。下部シールドは、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有している。第1および第2のサイドシールドは、媒体対向面において主磁極の端面に対してトラック幅方向の両側に配置された2つの端面を有している。上部シールドは、媒体対向面において主磁極の端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された端面を有している。
第1の帰磁路部は、ヨーク層と、下部シールドとヨーク層とを磁気的に連結する連結層とを含んでいる。媒体対向面に配置された主磁極の端面と交差し、媒体対向面および基板の上面に垂直な断面において、ヨーク層は、媒体対向面に垂直な方向について下部シールドよりも大きな長さを有し、連結層は、媒体対向面に垂直な方向について下部シールドよりも大きくヨーク層よりも小さな長さを有している。第2の帰磁路部は、上部シールドと主磁極とを磁気的に連結している。コイルは、主磁極と第1の帰磁路部とによって囲まれた空間を通過する第1の部分と、主磁極と第2の帰磁路部とによって囲まれた空間を通過する第2の部分とを含んでいる。
本発明の磁気ヘッドにおいて、第1の帰磁路部は、下部シールドと主磁極とを磁気的に連結してもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、連結層は、媒体対向面において下部シールドの端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有していてもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、主磁極は、トラック幅方向の両側に配置された第1および第2の側部を有していてもよい。第1のサイドシールドは、主磁極の第1の側部に対向する第1の側壁を有していてもよい。第2のサイドシールドは、主磁極の第2の側部に対向する第2の側壁を有していてもよい。媒体対向面において、トラック幅方向における第1および第2の側部の間隔と、トラック幅方向における第1および第2の側壁の間隔は、いずれも基板の上面に近づくに従って小さくなっていてもよい。
また、媒体対向面において、第1の側部と第1の側壁との間隔、および第2の側部と第2の側壁との間隔を、いずれもG1とし、主磁極の下端部と下部シールドとの間隔をG2としたとき、G1は20〜80nmの範囲内であり、G2は、G1よりも大きく、G1の3倍以下であってもよい。
また、本発明の磁気ヘッドにおいて、主磁極は、基板の上面により近い端部である下端部と、下端部とは反対側の上面とを有していてもよい。主磁極の下端部は、媒体対向面に配置された端部を有する傾斜部を含んでいてもよい。傾斜部における任意の位置の基板の上面からの距離は、任意の位置が媒体対向面から離れるに従って小さくなっている。主磁極の上面は、媒体対向面に配置された端部を有する傾斜面を含んでいてもよい。傾斜面における任意の位置の基板の上面からの距離は、任意の位置が媒体対向面から離れるに従って大きくなっている。
また、下部シールドは、ギャップ部を介して傾斜部に対向する上面を有していてもよい。下部シールドの上面における任意の位置の基板の上面からの距離は、任意の位置が媒体対向面から離れるに従って小さくなっていてもよい。上部シールドは、ギャップ部を介して傾斜面に対向する下面を有していてもよい。上部シールドの下面における任意の位置の基板の上面からの距離は、任意の位置が媒体対向面から離れるに従って大きくなっていてもよい。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、媒体対向面において主磁極の端面の周りを囲むように配置された端面を有するシールドを備えている。このシールドは、下部シールドと、第1および第2のサイドシールドと、上部シールドとを含んでいる。また、本発明の磁気ヘッドは、下部シールドに対して磁気的に接続された第1の帰磁路部と、上部シールドと主磁極とを磁気的に連結する第2の帰磁路部とを備えている。第1の帰磁路部は、ヨーク層と、下部シールドとヨーク層とを磁気的に連結する連結層とを含んでいる。媒体対向面に配置された主磁極の端面と交差し、媒体対向面および基板の上面に垂直な断面において、ヨーク層は、媒体対向面に垂直な方向について下部シールドよりも大きな長さを有し、連結層は、媒体対向面に垂直な方向について下部シールドよりも大きくヨーク層よりも小さな長さを有している。これらのことから、本発明によれば、シールドによって多くの磁束を取り込むことが可能になると共に、下部シールドと主磁極とを十分に近付けることが可能になり、その結果、シールドの機能を高めることが可能になるという効果を奏する。
また、本発明において、媒体対向面において、主磁極の第1および第2の側部の間隔と、2つのサイドシールドの第1および第2の側壁の間隔は、いずれも基板の上面に近づくに従って小さくなっていてもよい。これにより、本発明によれば、2つのサイドシールドの機能を高めることが可能になるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極と2つのサイドシールドを示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極の媒体対向面の近傍の部分を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極の媒体対向面の近傍の部分を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図8に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図9に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図10に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図11に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図12に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図13に示した工程に続く工程を示す説明図である。 シミュレーションにおける第1の比較例のモデルを示す説明図である。 シミュレーションにおける第2の比較例のモデルを示す説明図である。 シミュレーションにおける第1の実施例のモデルを示す説明図である。 シミュレーションにおける第2の実施例のモデルを示す説明図である。 シミュレーションにおける第3の実施例のモデルを示す説明図である。 シミュレーションの結果を示す特性図である。 シミュレーションの結果を示す特性図である。 シミュレーションの結果を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1ないし図5を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図1は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面を示している。図1において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図2は、本実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図3は、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける主磁極と2つのサイドシールドを示す平面図である。図4は、本実施の形態に係る磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。図5は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す斜視図である。図2ないし図5において記号TWで示す矢印は、トラック幅方向を表している。
図1および図2に示したように、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す。)は、アルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなり、上面1aを有する基板1と、この基板1の上面1a上に配置されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に配置された磁性材料よりなる下部再生シールド層3と、この下部再生シールド層3の上に配置された絶縁膜である下部再生シールドギャップ膜4と、この下部再生シールドギャップ膜4の上に配置された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5の上に配置された絶縁膜である上部再生シールドギャップ膜6と、この上部再生シールドギャップ膜6の上に配置された磁性材料よりなる上部再生シールド層7とを備えている。
MR素子5の一端部は、記録媒体に対向する媒体対向面30に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。GMR素子としては、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ平行な方向に流すCIP(Current In Plane)タイプでもよいし、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ垂直な方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)タイプでもよい。
下部再生シールド層3から上部再生シールド層7までの部分は、再生ヘッドを構成する。磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上部再生シールド層7の上に配置された非磁性層8と、非磁性層8の上に配置された記録ヘッドとを備えている。非磁性層8は、例えばアルミナによって形成されている。記録ヘッドは、コイルと、主磁極12と、シールド13と、ギャップ部とを備えている。
コイルは、第1の部分11と第2の部分18とを含んでいる。第1の部分11と第2の部分18は、いずれも平面渦巻き形状をなしている。また、第1の部分11と第2の部分18は、直列または並列に接続されている。図1において、符号11aは、第1の部分11のうち、第2の部分18に接続される接続部を示し、符号18aは、第2の部分18のうち、第1の部分11に接続される接続部を示している。磁気ヘッドは、更に、それぞれ導電材料よりなり、接続部11aの上に順に積層された接続層51,52,53を備えている。接続部18aは、接続層53の上に配置されている。
第1および第2の部分11,18を含むコイルは、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。主磁極12は、媒体対向面30に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。図1は、媒体対向面30に配置された主磁極12の端面と交差し、媒体対向面30および基板1の上面1aに垂直な断面(以下、主断面と言う。)を示している。
シールド13は、媒体対向面30において主磁極12の端面の周りを囲むように配置された端面を有している。シールド13は、磁性材料によって形成されている。シールド13の材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、主磁極12およびシールド13に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された第1のリターンヨーク層21と、主磁極12およびシールド13に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された第2のリターンヨーク層29とを備えている。第1および第2のリターンヨーク層21,29は、磁性材料によって形成されている。これらの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。第1のリターンヨーク層21は、本発明におけるヨーク層に対応する。
磁気ヘッドは、更に、主磁極12と第1のリターンヨーク層21とを磁気的に連結する連結層61,62と、主磁極12と第2のリターンヨーク層29とを磁気的に連結する連結層63,64と、シールド13と第1のリターンヨーク層21とを磁気的に連結する連結層65と、シールド13と第2のリターンヨーク層29とを磁気的に連結する連結層66とを備えている。連結層61〜66は、いずれも磁性材料によって形成されている。これらの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
第1のリターンヨーク層21は、非磁性層8の上に配置されている。連結層65は、第1のリターンヨーク層21の上に配置されている。第1のリターンヨーク層21および連結層65は、媒体対向面30において主磁極12の端面およびシールド13の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。磁気ヘッドは、更に、第1のリターンヨーク層21の周囲において非磁性層8の上に配置された絶縁材料よりなる図示しない絶縁層と、第1のリターンヨーク層21の上面の一部の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層22とを備えている。第1のリターンヨーク層21の周囲に配置された絶縁層と、絶縁層22は、例えばアルミナによって形成されている。第1の部分11は、絶縁層22の上に配置されている。
連結層61は、媒体対向面30から離れた位置において、第1のリターンヨーク層21の上に配置されている。第1の部分11は、連結層61を中心として巻回されている。
磁気ヘッドは、更に、第1の部分11の巻線間および周囲ならびに連結層61の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層23と、絶縁層23および連結層65の周囲に配置された図示しない絶縁層とを備えている。第1の部分11、連結層61,65、絶縁層23および図示しない絶縁層の上面は平坦化されている。絶縁層23は、例えばフォトレジストによって形成されている。図示しない絶縁層は、例えばアルミナによって形成されている。第1の部分11は、銅等の導電材料によって形成されている。連結層62は、連結層61の上に配置されている。接続層51は、第1の部分11の接続部11aの上に配置されている。
磁気ヘッドは、更に、接続層51および連結層62の周囲において第1の部分11および絶縁層23の上面の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層25を備えている。絶縁層25は、例えばアルミナによって形成されている。
シールド13は、磁気的に連結された下部シールド13A、第1のサイドシールド13B、第2のサイドシールド13Cおよび上部シールド13Dを有している。第1および第2のサイドシールド13B,13Cは、主磁極12のトラック幅方向TWの両側に配置されている。下部シールド13Aは、第1および第2のサイドシールド13B,13Cに対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置されている。上部シールド13Dは、第1および第2のサイドシールド13B,13Cに対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置されている。
下部シールド13Aは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。第1および第2のサイドシールド13B,13Cは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対してトラック幅方向TWの両側に配置された2つの端面を有している。上部シールド13Dは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端面を有している。下部シールド13A、第1のサイドシールド13B、第2のサイドシールド13Cおよび上部シールド13Dの端面は、主磁極12の端面の周りを囲むように配置されている。
主磁極12は、基板1の上面1aにより近い端部である下端部12Lと、下端部12Lとは反対側の上面12Tと、トラック幅方向TWの両側に配置された第1および第2の側部SP1,SP2とを有している。第1のサイドシールド13Bは、主磁極12の第1の側部SP1に対向する第1の側壁SW1を有している。第2のサイドシールド13Cは、主磁極12の第2の側部SP2に対向する第2の側壁SW2を有している。
ギャップ部は、非磁性材料よりなり、主磁極12とシールド13との間に設けられている。ギャップ部は、主磁極12と下部シールド13Aおよびサイドシールド13B,13Cとの間に配置された第1のギャップ層27と、主磁極12と上部シールド13Dとの間に配置された第2のギャップ層14とを含んでいる。
下部シールド13Aは、連結層65の上に配置されている。第1および第2のサイドシールド13B,13Cは、下部シールド13Aの上に配置され、下部シールド13Aの上面に接している。第1のギャップ層27は、第1および第2のサイドシールド13B,13Cの側壁、下部シールド13Aの上面および絶縁層25の上面に沿って配置されている。第1のギャップ層27は、非磁性材料によって形成されている。第1のギャップ層27を構成する非磁性材料は、絶縁材料でもよいし、非磁性金属材料でもよい。第1のギャップ層27を構成する絶縁材料としては、例えばアルミナが用いられる。第1のギャップ層27を構成する非磁性金属材料としては、例えばRuが用いられる。
図示しないが、磁気ヘッドは、更に、第1のギャップ層27の表面に沿って配置されたシード層を備えている。シード層は、金属材料によって形成されている。シード層を構成する金属材料は、非磁性金属材料でもよいし、金属磁性材料でもよい。シード層を構成する非磁性金属材料としては、例えばRuが用いられる。シード層を構成する金属磁性材料としては、例えば、NiFe、CoNiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。シード層は、主磁極12をめっき法で形成する際に電極およびシードとして用いられる。シード層の厚みは、例えば40〜60nmの範囲内である。第1のギャップ層27およびシード層には、接続層51の上面を露出させる開口部と、連結層62の上面を露出させる開口部とが形成されている。接続層52は、接続層51の上に配置されている。
主磁極12は、下部シールド13Aおよび絶縁層25の上面と主磁極12との間に第1のギャップ層27が介在するように、下部シールド13Aおよび絶縁層25の上に配置されている。また、図2に示したように、主磁極12と第1および第2のサイドシールド13B,13Cとの間にも、第1のギャップ層27が介在している。
媒体対向面30から離れた位置において、主磁極12の下端部12Lは、連結層62の上面に接している。主磁極12は、金属磁性材料によって形成されている。主磁極12の材料としては、例えば、NiFe、CoNiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。主磁極12の形状については、後で詳しく説明する。
磁気ヘッドは、更に、主磁極12、下部シールド13A、サイドシールド13B,13Cおよび接続層52の周囲に配置された非磁性材料よりなる非磁性層26を備えている。本実施の形態では、特に、非磁性層26は、アルミナ等の非磁性絶縁材料よりなる。
磁気ヘッドは、更に、媒体対向面30から離れた位置において、主磁極12の上面12Tの一部の上に配置された非磁性金属材料よりなる非磁性金属層58と、この非磁性金属層58の上面の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層59とを備えている。非磁性金属層58は、例えばRu、NiCrまたはNiCuによって形成されている。絶縁層59は、例えばアルミナによって形成されている。
第2のギャップ層14は、主磁極12、非磁性金属層58および絶縁層59を覆うように配置されている。第2のギャップ層14は、非磁性材料によって形成されている。第2のギャップ層14の材料は、アルミナ等の非磁性絶縁材料でもよいし、Ru、NiCu、Ta、W、NiB、NiP等の非磁性導電材料でもよい。
上部シールド13Dは、サイドシールド13B,13Cおよび第2のギャップ層14の上に配置され、サイドシールド13B,13Cおよび第2のギャップ層14の上面に接している。媒体対向面30において、上部シールド13Dの端面の一部は、主磁極12の端面に対して、第2のギャップ層14の厚みによる所定の間隔を開けて配置されている。第2のギャップ層14の厚みは、5〜60nmの範囲内であることが好ましく、例えば30〜60nmの範囲内である。主磁極12の端面は、第2のギャップ層14に隣接する辺を有し、この辺はトラック幅を規定している。
連結層63は、媒体対向面30から離れた位置において主磁極12の上に配置されている。接続層53は接続層52の上に配置されている。磁気ヘッドは、更に、上部シールド13D、連結層63および接続層53の周囲に配置された非磁性層46を備えている。非磁性層46は、例えば無機絶縁材料によって形成されている。この無機絶縁材料としては、例えばアルミナまたはシリコン酸化物が用いられる。上部シールド13D、連結層63、接続層53および非磁性層46の上面は平坦化されている。
連結層66は、上部シールド13Dの上に配置されている。連結層66は、媒体対向面30に配置された端面を有している。連結層64は連結層63の上に配置されている。第2の部分18の接続部18aは接続層53の上に配置されている。
磁気ヘッドは、更に、非磁性層46の上面の一部の上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層17を備えている。絶縁層17は、例えばアルミナによって形成されている。第2の部分18は、絶縁層17の上に配置されている。第2の部分18は、連結層64を中心として巻回されている。
磁気ヘッドは、更に、第2の部分18の巻線間および周囲ならびに連結層64の周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層19と、絶縁層19および連結層66の周囲に配置された図示しない絶縁層とを備えている。第2の部分18、連結層64,66、絶縁層19および図示しない絶縁層の上面は平坦化されている。磁気ヘッドは、更に、第2の部分18および絶縁層19を覆うように配置された絶縁層20を備えている。絶縁層19は、例えばフォトレジストによって形成されている。図示しない絶縁層および絶縁層20は、例えばアルミナによって形成されている。第2の部分18は、銅等の導電材料によって形成されている。
第2のリターンヨーク層29は、連結層66と連結層64とを連結するように配置されている。第2のリターンヨーク層29は、媒体対向面30に配置された端面を有している。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、第2のリターンヨーク層29を覆うように配置された保護層42を備えている。保護層42は、例えば、アルミナ等の無機絶縁材料によって形成されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面30と再生ヘッドと記録ヘッドとを備えている。再生ヘッドと記録ヘッドは、基板1の上に積層されている。再生ヘッドは記録媒体の進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端側)に配置され、記録ヘッドは記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。
再生ヘッドは、再生素子としてのMR素子5と、媒体対向面30側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための下部再生シールド層3および上部再生シールド層7と、MR素子5と下部再生シールド層3との間に配置された下部再生シールドギャップ膜4と、MR素子5と上部再生シールド層7との間に配置された上部再生シールドギャップ膜6とを備えている。
記録ヘッドは、第1および第2の部分11,18を含むコイルと、主磁極12と、シールド13と、ギャップ部と、第1および第2のリターンヨーク層21,29と、連結層61〜66とを備えている。
連結層65、第1のリターンヨーク層21および連結層61,62は、第1の帰磁路部60を構成している。本実施の形態では、特に、第1の帰磁路部60は、下部シールド13Aと主磁極12とを磁気的に連結している。連結層66、第2のリターンヨーク層29および連結層63,64は、上部シールド13Dと主磁極12とを磁気的に連結する第2の帰磁路部67を構成している。第1および第2の帰磁路部60,67は、いずれも磁性材料よりなる。コイルの第1の部分11は、主磁極12と第1の帰磁路部60とによって囲まれた空間を通過している。コイルの第2の部分18は、主磁極12と第2の帰磁路部67とによって囲まれた空間を通過している。
シールド13は、主磁極12のトラック幅方向TWの両側に配置された第1および第2のサイドシールド13B,13Cと、第1および第2のサイドシールド13B,13Cに対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された下部シールド13Aと、第1および第2のサイドシールド13B,13Cに対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された上部シールド13Dとを有している。第1および第2のサイドシールド13B,13Cは、媒体対向面30の近傍において、主磁極12のトラック幅方向TWの中心に対して対称な位置に配置されている。
下部シールド13Aは、媒体対向面30において主磁極12の端面の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。第1および第2のサイドシールド13B,13Cは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対してトラック幅方向TWの両側に配置された2つの端面を有している。上部シールド13Dは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端面を有している。
第1の帰磁路部60は、第1のリターンヨーク層21と、下部シールド13Aと第1のリターンヨーク層21とを磁気的に連結する連結層65とを含んでいる。図1に示したように、前記主断面において、第1のリターンヨーク層21は、媒体対向面30に垂直な方向について下部シールド13Aよりも大きな長さを有している。前記主断面において、連結層65は、媒体対向面30に垂直な方向について下部シールド13Aよりも大きく第1のリターンヨーク層21よりも小さな長さを有している。本実施の形態では、前記主断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての第1の帰磁路部60の長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての第1のリターンヨーク層21の長さと等しい。前記主断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての下部シールド13Aの長さは、例えば0.1〜0.25μmの範囲内である。前記主断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての連結層65の長さは、例えば0.3〜0.8μmの範囲内である。
また、下部シールド13Aは、第1のギャップ層27を介して主磁極12に対向する部分を含む中央部分と、この中央部分のトラック幅方向の両側に配置された2つの側方部分とを有している。媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分の長さは、トラック幅方向の位置によらずに一定である。従って、前記主断面における媒体対向面30に垂直な方向についての下部シールド13Aの長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分の長さと等しい。媒体対向面30に垂直な方向についての側方部分の最大の長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分の長さよりも大きい。下部シールド13Aと同様に、上部シールド13Dも、中央部分と、2つの側方部分とを有している。
ギャップ部は、主磁極12と下部シールド13Aおよびサイドシールド13B,13Cとの間に配置された第1のギャップ層27と、主磁極12と上部シールド13Dとの間に配置された第2のギャップ層14とを含んでいる。
次に、図6および図7を参照して、主磁極12の形状について詳しく説明する。図6は、主磁極12の媒体対向面30の近傍の部分を示す斜視図である。図7は、主磁極12の媒体対向面30の近傍の部分を示す断面図である。図6に示したように、主磁極12は、媒体対向面30に配置された端面とその反対側の端部とを有するトラック幅規定部12Aと、トラック幅規定部12Aの端部に接続された幅広部12Bとを含んでいる。また、図6および図7に示したように、主磁極12は、基板1の上面1aにより近い端部である下端部12Lと、下端部12Lとは反対側の上面12Tと、第1の側部SP1と、第2の側部SP2とを有している。幅広部12Bにおける上面12Tのトラック幅方向TWの幅は、トラック幅規定部12Aにおける上面12Tのトラック幅方向TWの幅よりも大きい。
トラック幅規定部12Aにおける上面12Tのトラック幅方向TWの幅は、媒体対向面30からの距離によらずにほぼ一定である。幅広部12Bにおける上面12Tのトラック幅方向TWの幅は、例えば、トラック幅規定部12Aとの境界位置ではトラック幅規定部12Aにおける上面12Tのトラック幅方向TWの幅と等しく、媒体対向面30から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。ここで、媒体対向面30に垂直な方向についてのトラック幅規定部12Aの長さをネックハイトと呼ぶ。ネックハイトは、例えば0〜0.3μmの範囲内である。ネックハイトが0の場合は、トラック幅規定部12Aがなく、幅広部12Bの端面が媒体対向面30に配置される。
下端部12Lは、媒体対向面30に近い順に、連続するように配置された第1の部分12L1、第2の部分12L2および第3の部分12L3を含んでいる。第1の部分12L1は、媒体対向面30に配置された端部を有している。第1および第2の部分12L1,12L2は、2つの面が交わってできるエッジでもよいし、2つの面を連結する面でもよい。第3の部分12L3は、実質的に媒体対向面30に垂直な方向に延在する面になっている。上面12Tは、媒体対向面30に近い順に、連続するように配置された第4の部分12T1、第5の部分12T2および第6の部分12T3を含んでいる。第4の部分12T1は、媒体対向面30に配置された端部を有している。
図7に示したように、第1および第2の部分12L1,12L2における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。媒体対向面30に垂直な方向に対する第2の部分12L2の傾斜角度θL2は、媒体対向面30に垂直な方向に対する第1の部分12L1の傾斜角度θL1よりも大きい。第3の部分12L3は、実質的に媒体対向面30に垂直な方向に延在している。第1の部分12L1は、本発明における傾斜部に対応する。下部シールド13Aは、ギャップ部(第1のギャップ層27)を介して第1の部分12L1に対向する上面を有している。この下部シールド13Aの上面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。
また、第4および第5の部分12T1,12T2における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。媒体対向面30に垂直な方向に対する第5の部分12T2の傾斜角度θT2は、媒体対向面30に垂直な方向に対する第4の部分12T1の傾斜角度θT1よりも大きい。第6の部分12T3は、実質的に媒体対向面30に垂直な方向に延在している。第4および第5の部分12T1,12T2は、本発明における傾斜面に対応する。上部シールド13Dは、ギャップ部(第2のギャップ層14)を介して第4および第5の部分12T1,12T2に対向する下面を有している。上部シールド13Dの下面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。
第1の部分12L1の傾斜角度θL1および第4の部分12T1の傾斜角度θT1は、いずれも、15°〜45°の範囲内であることが好ましい。第2の部分12L2の傾斜角度θL2および第5の部分12T2の傾斜角度θT2は、いずれも、45°〜85°の範囲内であることが好ましい。
また、図6に示したように、媒体対向面30に配置された主磁極12の端面は、第2のギャップ層14に隣接する第1の辺A1と、第1の辺A1の一端部に接続された第2の辺A2と、第1の辺A1の他端部に接続された第3の辺A3とを有している。第1の辺A1はトラック幅を規定する。記録媒体に記録される記録ビットの端部の位置は、第1の辺A1の位置によって決まる。媒体対向面30に配置された主磁極12の端面のトラック幅方向TWの幅は、主磁極12の下端部12Lに近づくに従って、すなわち基板1の上面1aに近づくに従って小さくなっている。第2の辺A2と第3の辺A3がそれぞれ基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、例えば7°〜17°の範囲内であり、10°〜15°の範囲内であることが好ましい。第1の辺A1の長さは、例えば0.05〜0.20μmの範囲内である。
ここで、図7に示したように、媒体対向面30における主磁極12の厚み(基板1の上面1aに垂直な方向の長さ)をD1とし、第3の部分12L3と第6の部分12T3との距離をD2とする。また、基板1の上面1aに垂直な方向における第1の部分12L1の両端間の、同方向の長さをDL1とする。また、基板1の上面1aに垂直な方向における第2の部分12L2の両端間の、同方向の長さをDL2とする。また、基板1の上面1aに垂直な方向における第4の部分12T1の両端間の、同方向の長さをDT1とする。また、基板1の上面1aに垂直な方向における第5の部分12T2の両端間の、同方向の長さをDT2とする。例えば、D1は0.05〜0.2μmの範囲内であり、D2は0.4〜0.8μmの範囲内である。また、例えば、DL1は0より大きく0.3μm以下であり、DL2は0.15〜0.3μmの範囲内である。また、例えば、DT1は0より大きく0.3μm以下であり、DT2は0.15〜0.3μmの範囲内である。
なお、図6には、第2の部分12L2と第3の部分12L3の境界位置と媒体対向面30との間の距離と、第5の部分12T2と第6の部分12T3の境界位置と媒体対向面30との間の距離が、いずれも、トラック幅規定部12Aと幅広部12Bとの境界位置と媒体対向面30との間の距離すなわちネックハイトと等しい例を示している。しかし、第2の部分12L2と第3の部分12L3の境界位置と媒体対向面30との間の距離と、第5の部分12T2と第6の部分12T3の境界位置と媒体対向面30との間の距離は、それぞれ、ネックハイトよりも小さくてもよいし、大きくてもよい。
図2に示したように、媒体対向面30において、トラック幅方向TWにおける主磁極12の第1および第2の側部SP1,SP2の間隔は、基板1の上面1aに近づくに従って小さくなっている。同様に、媒体対向面30において、トラック幅方向TWにおけるサイドシールド13B,13Cにおける第1および第2の側壁SW1,SW2の間隔は、基板1の上面1aに近づくに従って小さくなっている。媒体対向面30において、第1の側部SP1と第1の側壁SW1は実質的に平行であり、第2の側部SP2と第2の側壁SW2も実質的に平行である。媒体対向面30において、第1の側部SP1と第1の側壁SW1との間隔と、第2の側部SP2と第2の側壁SW2との間隔は等しい。ここで、これらの間隔をG1とする。G1は、例えば20〜80nmの範囲内である。また、媒体対向面30において、主磁極12の下端部12Lと下部シールド13Aとの間隔をG2とする。G2は、G1よりも大きく、G1の3倍以下である。この関係は、側壁SW1,SW2を有するサイドシールド13B,13Cを形成した後に第1のギャップ層27および主磁極12を形成することによって実現される。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、まず、図1および図2に示したように、基板1の上に、絶縁層2、下部再生シールド層3、下部再生シールドギャップ膜4を順に形成する。次に、下部再生シールドギャップ膜4の上にMR素子5と、このMR素子5に接続される図示しないリードとを形成する。次に、MR素子5およびリードを、上部再生シールドギャップ膜6で覆う。次に、上部再生シールドギャップ膜6の上に上部再生シールド層7、非磁性層8を順に形成する。
次に、例えばフレームめっき法によって、非磁性層8の上に第1のリターンヨーク層21を形成する。次に、積層体の上面全体の上に図示しない絶縁層を形成する。次に、例えば化学機械研磨(以下、CMPと記す。)によって、第1のリターンヨーク層21が露出するまで、絶縁層を研磨して、第1のリターンヨーク層21およびその周囲の絶縁層の上面を平坦化する。
次に、第1のリターンヨーク層21およびその周囲の絶縁層の上面のうち、後にコイルの第1の部分11が配置される領域の上に絶縁層22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、絶縁層22の上に第1の部分11を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第1のリターンヨーク層21の上に連結層61,65を形成する。なお、連結層61,65を形成した後に、第1の部分11を形成してもよい。
次に、第1の部分11の巻線間および周囲ならびに連結層61の周囲に絶縁層23を形成する。次に、積層体の上面全体の上に、図示しない絶縁層を形成する。次に、例えばCMPによって、第1の部分11および連結層61,65が露出するまで、図示しない絶縁層を研磨して、第1の部分11、連結層61,65、絶縁層23および図示しない絶縁層の上面を平坦化する。
次に、図8ないし図14を参照して、上記の工程の後、主磁極12の上面12Tの形状を決定する工程までの一連の工程について説明する。図8ないし図14は、磁気ヘッドの製造過程における積層体を示している。図8ないし図14において、(a)は、それぞれ、媒体対向面30および基板1の上面1aに垂直な断面を表している。図8ないし図14において、(b)は、それぞれ、積層体における媒体対向面30が形成される予定の位置における断面を示している。なお、図8ないし図14では、絶縁層25よりも基板1側の部分を省略している。また、図8ないし図14の(a)において、記号“ABS”は、媒体対向面30が形成される予定の位置を表している。
図8は、第1の部分11、連結層61,65、絶縁層23および図示しない絶縁層の上面を平坦化した後の工程を示している。この工程では、まず、例えばフレームめっき法によって、連結層65の上に下部シールド13Aを形成し、連結層61の上に連結層62を形成し、第1の部分11の接続部11aの上に接続層51を形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層25を形成する。次に、例えばCMPによって、下部シールド13A、連結層62および接続層51が露出するまで絶縁層25を研磨して、下部シールド13A、連結層62、接続層51および絶縁層25の上面を平坦化する。
次に、下部シールド13Aの上に、サイドシールド13B,13Cを形成する。以下、サイドシールド13B,13Cの形成方法の一例について説明する。この方法では、まず、ポジ型のフォトレジストよりなるフォトレジスト層をフォトリソグラフィによってパターニングすることによって、下部シールド13Aの上面上であって、後にサイドシールド13B,13Cが形成される領域に、第1のレジスト層を形成する。第1のレジスト層は、後に形成されるサイドシールド13B,13Cの形状に対応した形状を有する2つの部分を有している。次に、第1のレジスト層を覆うように、非磁性材料よりなる分離膜を形成する。分離膜は、ポジ型のフォトレジストよりなる第1のレジスト層と、後に形成されるネガ型のフォトレジストよりなるフォトレジスト層とが混合されることを防止するためのものである。分離膜の材料としては、例えばアルミナまたは合成樹脂が用いられる。
次に、ネガ型のフォトレジストよりなるフォトレジスト層をフォトリソグラフィによってパターニングすることによって、分離膜の上に、後に型となる第2のレジスト層を形成する。第2のレジスト層は、後に形成されるサイドシールド13B,13Cの形状に対応した形状の2つの開口部を有している。次に、例えばウェットエッチングによって、分離膜のうち、第2のレジスト層によって覆われていない部分を除去する。次に、第1および第2のレジスト層を露光した後、例えばアルカリ性の現像液を用いて、第2のレジスト層の2つの開口部から第1のレジスト層を除去する。また、第1のレジスト層を除去する際または第1のレジスト層を除去した後に、分離膜のうち、第2のレジスト層の2つの開口部の壁面に沿った部分を除去する。この工程により、第2のレジスト層は、後にサイドシールド13B,13Cが形成される領域を除く領域に形成された型となる。次に、シード層を形成することなくめっきを行って、下部シールド13Aの上面上に、サイドシールド13B,13Cを形成する。サイドシールド13B,13Cは、それぞれ、型の2つの開口部内に形成される。次に、型と分離膜を除去する。
図8(b)は、このようにして形成されたサイドシールド13B,13Cを示している。媒体対向面30が形成される予定の位置ABSの近傍において、サイドシールド13B,13Cは、互いに対向する側壁を有している。サイドシールド13B,13Cの側壁の間では、下部シールド13Aの上面が露出している。
図9は、次の工程を示す。この工程では、下部シールド13Aおよびサイドシールド13B,13Cの上にマスク71を形成する。このマスク71は、フォトレジスト層をパターニングして形成される。図9(a)に示したように、マスク71は、下部シールド13Aのうち、絶縁層25との境界の近傍の一部を覆っていない。
図10は、次の工程を示す。この工程では、マスク71と下部シールド13Aをエッチングマスクとして用いて、絶縁層25をエッチングする。このエッチングは、エッチングによって形成される底部が、当初の絶縁層25の上面と下面の間の高さの位置に達するまで行う。また、このエッチングは、例えば反応性イオンエッチングを用いて、図10(a)に示したように、下部シールド13Aと当初の絶縁層25との境界の近傍において、エッチング後の絶縁層25によって斜面UL2が形成される条件で行う。斜面UL2の傾斜角度は、後に形成される主磁極12の下端部12Lの第2の部分12L2の傾斜角度と等しい。次に、マスク71を除去する。
図11は、次の工程を示す。この工程では、媒体対向面30が形成される予定の位置ABSの近傍において、サイドシールド13B,13Cの互いに対向する側壁と下部シールド13Aの上面のそれぞれの一部をエッチングする。このエッチングは、例えばイオンビームエッチングを用いて、図11(a)に示したように、サイドシールド13B,13Cの互いに対向する側壁の間において、下部シールド13Aの上面に、斜面UL2に連続する斜面UL1が形成されるように行う。斜面UL1の傾斜角度は、後に形成される主磁極12の下端部12Lの第1の部分12L1の傾斜角度と等しい。また、図11(b)に示したように、このエッチングによって、サイドシールド13B,13Cの側壁SW1,SW2の形状が決定される。
図12は、次の工程を示す。この工程では、下部シールド13Aおよびサイドシールド13B,13Cを覆うように、第1のギャップ層27を形成する。第1のギャップ層27の材料としてアルミナを用いる場合には、例えば原子層堆積法によって、第1のギャップ層27を形成する。第1のギャップ層27の材料としてRuを用いる場合には、例えば化学的気相成長法によって、第1のギャップ層27を形成する。
図13は、次の工程を示す。この工程では、まず、図示しないが、例えばスパッタ法またはイオンビームデポジション法によって、積層体の上面全体の上にシード層を形成する。次に、第1のギャップ層27およびシード層を選択的にエッチングして、第1のギャップ層27およびシード層に、連結層62の上面を露出させる開口部と、接続層51の上面を露出させる開口部とを形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、後に主磁極12となる磁性層12Pと接続層52を形成する。磁性層12Pおよび接続層52は、その上面がシード層のうちサイドシールド13B,13Cの上に配置された部分の上面よりも上方に配置されるように形成される。
図14は、次の工程を示す。この工程では、まず、図示しないが、第1のギャップ層27および磁性層12Pを覆うように非磁性層26を形成する。次に、例えばCMPによって、サイドシールド13B,13Cが露出するまで、非磁性層26および第1のギャップ層27を研磨する。次に、磁性層12Pおよびサイドシールド13B,13Cの上に、後に非磁性金属層58となる第1のマスク層と、後に絶縁層59となる第2のマスク層とを形成する。次に、第1および第2のマスク層をエッチングマスクとして、例えばイオンビームエッチングによって、磁性層12P、サイドシールド13B,13Cおよび第1のギャップ層27のそれぞれの一部をエッチングする。これにより、第1のマスク層は非磁性金属層58となり、第2のマスク層は絶縁層59となり、磁性層12Pは主磁極12となる。
イオンビームエッチングによって磁性層12P、サイドシールド13B,13Cおよび第1のギャップ層27のそれぞれの一部をエッチングする場合には、イオンビームの進行方向が基板1の上面1aに垂直な方向に対してなす角度が40°〜75°の範囲内となり、且つ基板1の上面1aに垂直な方向に見たときにイオンビームの進行方向が回転するようにする。このようなイオンビームエッチングを行うことにより、磁性層12Pの上面には、第4の部分12T1、第5の部分12T2および第6の部分12T3が形成される。このようにして主磁極12の上面12Tの形状が決定される。
以下、図1および図2を参照して、図14に示した工程の後の工程について説明する。まず、積層体の上面全体の上に、例えばスパッタ法または化学的気相成長法によって、第2のギャップ層14を形成する。次に、例えばイオンビームエッチングによって、主磁極12の上面12Tの一部、サイドシールド13B,13Cの上面の一部および接続層52の上面が露出するように、第2のギャップ層14、非磁性金属層58および絶縁層59を選択的にエッチングする。次に、例えばフレームめっき法によって、サイドシールド13B,13Cおよび第2のギャップ層14の上に上部シールド13Dを形成し、主磁極12の上に連結層63を形成し、接続層52の上に接続層53を形成する。
次に、積層体の上面全体の上に非磁性層46を形成する。次に、例えばCMPによって、上部シールド13D、連結層63および接続層53が露出するまで、非磁性層46を研磨して、上部シールド13D、連結層63、接続層53および非磁性層46の上面を平坦化する。
次に、非磁性層46の上面のうち、コイルの第2の部分18が配置される領域の上に絶縁層17を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、絶縁層17の上に第2の部分18を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、上部シールド13Dおよび非磁性層46の上に連結層66を形成し、連結層63の上に連結層64を形成する。なお、連結層64,66を形成した後に、第2の部分18を形成してもよい。
次に、第2の部分18の巻線間および周囲ならびに連結層64の周囲に絶縁層19を形成する。次に、積層体の上面全体の上に、図示しない絶縁層を形成する。次に、例えばCMPによって、第2の部分18および連結層64,66が露出するまで、図示しない絶縁層を研磨して、第2の部分18、連結層64,66、絶縁層19および図示しない絶縁層の上面を平坦化する。
次に、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に絶縁層20を形成する。次に、絶縁層20を選択的にエッチングすることによって、絶縁層20に、連結層64の上面を露出させる開口部と連結層66の上面を露出させる開口部とを形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第2のリターンヨーク層29を形成する。
次に、積層体の上面全体を覆うように保護層42を形成する。次に、保護層42の上に配線や端子等を形成し、位置ABSの近傍で基板1を切断し、この切断によって形成された面を研磨して媒体対向面30を形成し、更に浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの作用および効果について説明する。この磁気ヘッドでは、記録ヘッドによって記録媒体に情報を記録し、再生ヘッドによって、記録媒体に記録されている情報を再生する。記録ヘッドにおいて、第1および第2の部分11,18を含むコイルは、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。第1の部分11によって発生された磁界に対応する磁束は、連結層61,62および主磁極12を通過する。第2の部分18によって発生された磁界に対応する磁束は、連結層64,63および主磁極12を通過する。従って、主磁極12は、第1の部分11によって発生された磁界に対応する磁束と第2の部分18によって発生された磁界に対応する磁束とを通過させる。
なお、第1および第2の部分11,18は、直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよい。いずれにしても、主磁極12において、第1の部分11によって発生された磁界に対応する磁束と第2の部分18によって発生された磁界に対応する磁束が同じ方向に流れるように、第1および第2の部分11,18は接続される。
主磁極12は、上述のようにコイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させて、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。
シールド13は、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。これにより、外乱磁界が主磁極12に集中して取り込まれることによって記録媒体に対して誤った記録が行なわれることを防止することができる。また、シールド13は、主磁極12の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体に達することを阻止する機能を有している。
また、シールド13、第1のリターンヨーク層21、第2のリターンヨーク層29および連結層61〜66は、主磁極12の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束を還流させる機能を有している。具体的に説明すると、主磁極12の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束の一部は、シールド13、連結層65、第1のリターンヨーク層21および連結層61,62を通過して主磁極12に還流する。また、主磁極12の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束の他の一部は、シールド13、連結層66、第2のリターンヨーク層29および連結層64,63を通過して主磁極12に還流する。
シールド13は、下部シールド13A、第1のサイドシールド13B、第2のサイドシールド13Cおよび上部シールド13Dを有している。下部シールド13Aは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側に配置された端面を有している。第1および第2のサイドシールド13B,13Cは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対してトラック幅方向TWの両側に配置された2つの端面を有している。上部シールド13Dは、媒体対向面30において主磁極12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された端面を有している。従って、本実施の形態によれば、主磁極12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側および後側ならびにトラック幅方向TWの両側において、主磁極12の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込んで、この磁束が記録媒体に達することを抑制することができる。これにより、本実施の形態によれば、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。下部シールド13Aと上部シールド13Dは、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することに寄与する他に、記録磁界の勾配を大きくすることに寄与する。サイドシールド13B,13Cは、特に隣接トラック消去を抑制することへの寄与が大きい。このようなシールド13の機能により、本実施の形態によれば、記録密度を高めることができる。
また、本実施の形態では、図2に示したように、媒体対向面30において、トラック幅方向TWにおける主磁極12の第1および第2の側部SP1,SP2の間隔すなわち主磁極12の端面の幅は、基板1の上面1aに近づくに従って小さくなっている。本実施の形態によれば、この特徴によっても、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態では、媒体対向面30において、トラック幅方向TWにおけるサイドシールド13B,13Cにおける第1および第2の側壁SW1,SW2の間隔は、主磁極12の第1および第2の側部SP1,SP2の間隔と同様に、基板1の上面1aに近づくに従って小さくなっている。従って、本実施の形態によれば、媒体対向面30において、第1の側部SP1と第1の側壁SW1との間隔、ならびに第2の側部SP2と第2の側壁SW2との間隔を、小さく、且つ均一にすることが可能になる。これにより、サイドシールド13B,13Cによって、主磁極12の端面より発生されてトラック幅方向TWの両側に広がる磁束を、効果的に取り込むことができる。その結果、本実施の形態によれば、特にサイドシールド13B,13Cの機能を高めることが可能になり、スキューに起因した隣接トラック消去の発生をより効果的に抑制することが可能になる。
ところで、シールド13で取り込んだ磁束を吸収できるような、体積が大きい磁性層がシールド13に磁気的に接続されていないと、シールド13によって多くの磁束を取り込むことはできない。本実施の形態では、下部シールド13Aと主磁極12とを磁気的に連結する第1の帰磁路部60(連結層65、第1のリターンヨーク層21および連結層61,62)と、上部シールド13Dと主磁極12とを磁気的に連結する第2の帰磁路部67(連結層66、第2のリターンヨーク層29および連結層63,64)を備えている。このような構成により、シールド13で取り込んだ磁束は、第1および第2の帰磁路部60,67を経由して主磁極12に流れ込む。本実施の形態では、シールド13に対して、体積が大きい磁性層である第1および第2の帰磁路部60,67と主磁極12が磁気的に接続されている。従って、本実施の形態によれば、シールド13によって多くの磁束を取り込むことが可能になり、その結果、前述のシールド13の効果を効果的に発揮させることができる。
また、本実施の形態では、第1の帰磁路部60とは別に下部シールド13Aが設けられている。前記主断面において、第1の帰磁路部60は、媒体対向面30に垂直な方向について下部シールド13Aよりも大きな長さを有している。コイルの第1の部分11は、主磁極12と第1の帰磁路部60とによって囲まれた空間を通過している。このような構造により、本実施の形態によれば、第1のリターンヨーク層21が下部シールドを兼ねた構造に比べて、下部シールド13Aと主磁極12とを十分に近付けることが可能になり、その結果、シールド13の機能、特に下部シールド13Aの機能を高めることが可能になる。
ここで、連結層65の役割について説明する。まず、連結層65がなく、下部シールド13Aと第1のリターンヨーク層21が磁気的に連結されていない場合を考える。この場合、下部シールド13Aまたはサイドシールド13B,13Cで取り込まれて下方に向かった磁束は、第1のリターンヨーク層21の方へ流れることができないため、上方に向かうように戻る。その結果、下部シールド13Aまたはサイドシールド13B,13Cにおいて、下方に向かう磁束と上方に向かう磁束が生じ、その結果、下部シールド13Aまたはサイドシールド13B,13Cで取り込まれた磁束の一部が媒体対向面30の外部に漏れ出す。これにより、隣接トラック消去が生じるおそれがある。これに対し、連結層65によって下部シールド13Aと第1のリターンヨーク層21が磁気的に連結されていると、サイドシールド13B,13Cで取り込まれた磁束は上方と下方へ分流し、下部シールド13Aで取り込まれた磁束は主に下方に向かう。これにより、下部シールド13Aまたはサイドシールド13B,13Cで取り込まれた磁束の一部が媒体対向面30の外部に漏れ出すことによる隣接トラック消去の発生が防止される。
ところで、前記主断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての下部シールド13Aの長さが大きすぎると、主磁極12から下部シールド13Aへの磁束の漏れが多くなり、主磁極12によって多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができなくなる。そのため、前記主断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての下部シールド13Aの長さは大きすぎないようにする必要がある。この場合、前記主断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての連結層65の長さが下部シールド13Aの長さと等しいか、それより小さい場合には、連結層65によって下部シールド13Aから第1のリターンヨーク層21へ多くの磁束を導くことができなくなる。これに対し、本実施の形態では、前記主断面において、連結層65は、媒体対向面30に垂直な方向について下部シールド13Aよりも大きく第1のリターンヨーク層21よりも小さな長さを有している。これにより、本実施の形態によれば、連結層65によって下部シールド13Aから第1のリターンヨーク層21へ多くの磁束を導くことが可能になる。
また、本実施の形態では、主磁極12の下端部12Lは、媒体対向面30に近い順に、連続するように配置された第1の部分12L1、第2の部分12L2および第3の部分12L3を含んでいる。主磁極12の上面12Tは、媒体対向面30に近い順に、連続するように配置された第4の部分12T1、第5の部分12T2および第6の部分12T3を含んでいる。第1および第2の部分12L1,12L2における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。第4および第5の部分12T1,12T2における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30における主磁極12の厚みを小さくすることができることから、スキューに起因した隣接トラック消去の発生を抑制することができる。しかも、本実施の形態によれば、媒体対向面30から離れた位置では主磁極12の厚みを大きくすることができることから、主磁極12によって多くの磁束を媒体対向面30まで導くことができ、その結果、オーバーライト特性等の記録特性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、媒体対向面30に垂直な方向に対する第2の部分12L2の傾斜角度θL2は、媒体対向面30に垂直な方向に対する第1の部分12L1の傾斜角度θL1よりも大きく、媒体対向面30に垂直な方向に対する第5の部分12T2の傾斜角度θT2は、媒体対向面30に垂直な方向に対する第4の部分12T1の傾斜角度θT1よりも大きい。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30の位置の変動に伴う記録特性の変動を抑制しながら、上述のようにスキューに起因した問題の発生を防止し、且つ記録特性を向上させることが可能になる。以下、この効果について詳しく説明する。
まず、以下のような形状の比較例の主磁極を考える。この比較例の主磁極の下端は、本実施の形態における第1および第2の部分12L1,12L2の代りに、媒体対向面30に垂直な方向に対する傾斜角度が一定の第1の斜面を有している。第1の斜面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。また、比較例の主磁極の上面は、本実施の形態における第4および第5の部分12T1,12T2の代りに、媒体対向面30に垂直な方向に対する傾斜角度が一定の第2の斜面を有している。第2の斜面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。
比較例の主磁極において、第1および第2の斜面の傾斜角度が、例えばθL1,θT1のように小さい場合には、主磁極の最大の厚みを本実施の形態における主磁極12と同程度に大きくするためには、第1および第2の斜面を長く形成する必要が生じる。しかし、そのような主磁極を形成することは難しい。従って、この場合には、媒体対向面30から離れた位置における主磁極の厚みを大きくすることが困難になり、その結果、記録特性が劣ってしまう。
一方、比較例の主磁極において、第1および第2の斜面の傾斜角度が、例えばθL2,θT2のように大きい場合には、研磨によって形成される媒体対向面30の位置が変動すると、媒体対向面30における主磁極の厚みが大きく変動し、その結果、記録特性が大きく変動してしまう。
このように、比較例の主磁極では、媒体対向面30の位置の変動に伴う記録特性の変動を抑制しながら、スキューに起因した問題の発生を防止し、且つ記録特性を向上させることは困難である。
これに対し、本実施の形態における主磁極12では、第1および第4の部分12L1,12T1の傾斜角度θL1,θT1を小さくすることによって、媒体対向面30の位置の変動に伴う記録特性の変動を抑制することができる。しかも、この主磁極12では、第2および第5の部分12L2,12T2の傾斜角度θL2,θT2を大きくすることによって、図7に示した媒体対向面30における主磁極12の厚みD1を小さくしながら、第3の部分12L3と第6の部分12T3との距離D2を大きくすることができ、その結果、スキューに起因した問題の発生を防止でき、且つ記録特性を向上させることができる。このように、本実施の形態によれば、媒体対向面30の位置の変動に伴う記録特性の変動を抑制しながら、スキューに起因した問題の発生を防止し、且つ記録特性を向上させることが可能になる。
次に、本実施の形態における主磁極12の上記の形状による効果を示すシミュレーションの結果について説明する。図15ないし図19は、それぞれシミュレーションで使用した主磁極のモデルを示している。図15は第1の比較例の主磁極112を示し、図16は第2の比較例の主磁極112を示し、図17は第1の実施例の主磁極12を示し、図18は第2の実施例の主磁極12を示し、図19は第3の実施例の主磁極12を示している。第1ないし第3の実施例の主磁極12は、本実施の形態における主磁極12に対応する。また、図15ないし図19において、符号100は記録媒体を示している。
図15に示した第1の比較例の主磁極112は、本実施の形態における主磁極12の下端部12Lの代りに、媒体対向面30に垂直な方向に延びる下端部112Lを有している。また、第1の比較例の主磁極112は、本実施の形態における主磁極12の上面12Tの代りに上面112Tを有している。この上面112Tは、媒体対向面30に近い順に、連続するように配置された第1の部分112T1と第2の部分112T2とを含んでいる。第1の部分112T1における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。ただし、媒体対向面30に垂直な方向に対する第1の部分112T1の傾斜角度θは、一定である。第2の部分112T2は、実質的に媒体対向面30に垂直な方向に延在している。
図16に示した第2の比較例の主磁極112は、本実施の形態における主磁極12の下端部12Lの代りに下端部112Lを有している。この下端部112Lは、媒体対向面30に近い順に、連続するように配置された第1の部分112L1と第2の部分112L2とを含んでいる。第1の部分112L1における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。ただし、媒体対向面30に垂直な方向に対する第1の部分112L1の傾斜角度θは、一定である。第2の部分112L2は、実質的に媒体対向面30に垂直な方向に延在している。また、第2の比較例の主磁極112は、本実施の形態における主磁極12の上面12Tの代りに上面112Tを有している。この上面112Tの形状は、第1の比較例と同じである。
図15および図16に示したように、第1および第2の比較例の主磁極112において、媒体対向面30における主磁極112の厚み(基板1の上面1aに垂直な方向の長さ)をD3とし、主磁極112の最大の厚みをD4とする。図15に示した第1の比較例の主磁極112では、D3は100nmであり、D4は220nmであり、θは24°である。図16に示した第2の比較例の主磁極112では、D3は100nmであり、D4は320nmであり、θとθはいずれも24°である。
図17ないし図19に示した第1ないし第3の実施例の主磁極12では、D1は100nmであり、θL1とθT1はいずれも20°であり、θL2とθT2はいずれも60°である。D2は、第1の実施例の主磁極12では390nmであり、第2の実施例の主磁極12では670nmであり、第3の実施例の主磁極12では850nmである。
シミュレーションでは、図15ないし図19に示した5つのモデルについて、記録電流Iw(mA)の大きさを変えて記録磁界を求めた。図20ないし図22に、シミュレーションの結果を示す。図20は、記録電流Iw(mA)と、媒体対向面30に垂直な方向の記録磁界成分Hy(Oe)との関係を示している。なお、1Oeは、79.6A/mである。図21は、記録電流Iw(mA)と実効記録磁界Heff(Oe)との関係を示している。図20および図21に示した記録磁界を求めたトラック方向の位置は、媒体対向面30と主磁極の上面が交わる位置である。実効記録磁界Heffとは、記録媒体100の磁気記録層の磁化を反転させて記録ビットを形成するために、磁気記録層に有効に作用する記録磁界である。媒体対向面30に平行な方向の記録磁界成分をHpとすると、Heffは、以下の式で表される。
Heff=(Hy2/3+Hp2/33/2
図22は、記録電流Iwが30mAのときの、記録磁界を求めたトラック方向の位置(μm)と実効記録磁界Heff(Oe)との関係を示している。図22におけるトラック方向の位置は、以下のように表している。すなわち、媒体対向面30と主磁極の下端部が交わる位置を0とし、0の位置よりも記録媒体の進行方向Tの前側(トレーリング側)の位置を正の値で表し、0の位置よりも記録媒体の進行方向Tの後側(リーディング側)の位置を負の値で表している。
図20ないし図22に示されるように、少なくとも記録電流Iwが30〜60mAの範囲内では、第1ないし第3の実施例の主磁極12による記録磁界が、第1および第2の比較例の主磁極112による記録磁界よりも大きくなっている。この結果から、本実施の形態における主磁極12を用いることにより、記録特性を向上させることが可能であることが分かる。
なお、第1および第2の比較例の主磁極112において、記録磁界を大きくするために、θ,θを大きくすることによって主磁極112の最大の厚みD4を大きくすることも考えられる。しかし、その場合には、既に説明したように、研磨によって形成される媒体対向面30の位置が変動すると、媒体対向面30における主磁極112の厚みが大きく変動し、その結果、記録特性が大きく変動するという問題が発生する。また、第1および第2の比較例の主磁極112において、θ,θを小さくしながら主磁極112の最大の厚みD4を大きくする場合には、第1の部分112T1,112L1を長く形成する必要が生じる。しかし、既に説明したように、そのような主磁極を形成することは難しい。
[第2の実施の形態]
次に、図23を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図23は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図23は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドは、以下の点で第1の実施の形態に係る磁気ヘッドと異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、絶縁層19がコイルの第2の部分18を覆うように設けられている。本実施の形態では、第1の実施の形態における絶縁層20は設けられていない。また、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第1の実施の形態における連結層66、第2のリターンヨーク層29および連結層64の代りに、磁性材料よりなる第2のリターンヨーク層80を備えている。第2のリターンヨーク層80は、上部シールド13Dと連結層63とを磁気的に連結するように配置されている。また、第2のリターンヨーク層80は、媒体対向面30に配置された端面を有している。第2のリターンヨーク層80の材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
本実施の形態では、第2のリターンヨーク層80および連結層63が、上部シールド13Dと主磁極12とを接続する第2の帰磁路部67を構成している。コイルの第2の部分18は、主磁極12と第2の帰磁路部67とによって囲まれた空間を通過している。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、図24を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図24は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図24は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドは、以下の点で第1の実施の形態に係る磁気ヘッドと異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、主磁極12の下端部12Lは、第1および第2の部分12L1,12L2の代りに、傾斜部12Laを含んでいる。従って、傾斜部12Laは、第1の実施の形態における第3の部分12L3と媒体対向面30との間に配置されている。傾斜部12Laは、媒体対向面30に配置された端部を有している。傾斜部12Laは、2つの面が交わってできるエッジでもよいし、2つの面を連結する面でもよい。傾斜部12Laにおける任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。ただし、媒体対向面30に垂直な方向に対する傾斜部12Laの傾斜角度は一定である。
下部シールド13Aは、ギャップ部(第1のギャップ層27)を介して傾斜部12Laに対向する上面を有している。下部シールド13Aの上面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って小さくなっている。
また、本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、主磁極12の上面12Tは、第4および第5の部分12T1,12T2の代りに、傾斜面12Taを含んでいる。従って、傾斜面12Taは、第1の実施の形態における第6の部分12T3と媒体対向面30との間に配置されている。傾斜面12Taは、媒体対向面30に配置された端部を有している。傾斜面12Taにおける任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。ただし、媒体対向面30に垂直な方向に対する傾斜面12Taの傾斜角度は一定である。
また、上部シールド13Dは、ギャップ部(第2のギャップ層14)を介して傾斜面12Taに対向する下面を有している。上部シールド13Dの下面における任意の位置の基板1の上面1aからの距離は、任意の位置が媒体対向面30から離れるに従って大きくなっている。
本実施の形態では、第1の実施の形態において主磁極12の下端部12Lが第1および第2の部分12L1,12L2を含み、主磁極12の上面12Tが第4および第5の部分12T1,12T2を含むことによる効果は得られない。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、図25を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドについて説明する。図25は、本実施の形態に係る磁気ヘッドを示す断面図である。なお、図25は媒体対向面および基板の上面に垂直な断面、特に前記主断面を示している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドは、以下の点で第1の実施の形態に係る磁気ヘッドと異なっている。本実施の形態に係る磁気ヘッドは、連結層61,62を備えていない。本実施の形態に係る磁気ヘッドは、絶縁層23および連結層65の周囲に配置された絶縁層82を備えている。本実施の形態では、第1の実施の形態において連結層61が存在していた部分には絶縁層82が存在し、第1の実施の形態において連結層62が存在していた部分には絶縁層25が存在している。従って、第1のリターンヨーク層21は、主磁極12に対して磁気的に接続されていない。本実施の形態では、第1の帰磁路部60は、連結層65と第1のリターンヨーク層21とによって構成されている。本実施の形態における第1の帰磁路部60は、下部シールド13Aに対しては磁気的に接続されているが、主磁極12に対して磁気的に接続されていない。従って、この第1の帰磁路部60は、下部シールド13Aと主磁極12とを磁気的に連結していない。
本実施の形態では、下部シールド13Aは、連結層65および第1のリターンヨーク層21によって構成された体積が大きい第1の帰磁路部60に磁気的に接続されている。従って、第1の実施の形態と同様に、本実施の形態によっても、シールド13によって多くの磁束を取り込むことが可能になり、その結果、シールド13の効果を効果的に発揮させることができる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、コイルの第1の部分11と第2の部分18を、平面渦巻き形状ではなく、それぞれ、媒体対向面30にほぼ平行な方向に延びる複数本のコイル要素を含むものとしてもよい。そして、第1の部分11の複数本のコイル要素と第2の部分18の複数本のコイル要素とを接続して、主磁極12の周りにヘリカル状に巻かれたコイルを形成してもよい。
また、第1、第2および第4の各実施の形態における主磁極12、下部シールド13Aおよび上部シールド13Dの形状を、第3の実施の形態と同様にしてもよい。
また、第2および第3の各実施の形態において、第4の実施の形態と同様に、第1のリターンヨーク層21を主磁極12に対して磁気的に接続しないようにしてもよい。
また、実施の形態では、基体側に再生ヘッドを形成し、その上に、記録ヘッドを積層した構造の磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
12…主磁極、13…シールド、13A…下部シールド、13B,13C…サイドシールド、13D…上部シールド、21…第1のリターンヨーク層、29…第2のリターンヨーク層、60…第1の帰磁路部、65,66…連結層、67…第2の帰磁路部。

Claims (7)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する主磁極と、
    磁性材料よりなり、前記媒体対向面において前記主磁極の端面の周りを囲むように配置された端面を有するシールドと、
    非磁性材料よりなり、前記主磁極と前記シールドとの間に設けられたギャップ部と、
    磁性材料よりなる第1の帰磁路部および第2の帰磁路部と、
    前記下部シールドの周囲に配置された絶縁層と、
    上面を有し、前記コイル、主磁極、シールド、ギャップ部、第1の帰磁路部第2の帰磁路部および絶縁層が積層される基板とを備えた垂直磁気記録用磁気ヘッドであって、
    前記シールドは、下部シールドと、第1および第2のサイドシールドと、上部シールドとを含み、
    前記下部シールドは、前記媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有し、
    前記第1および第2のサイドシールドは、媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対してトラック幅方向の両側に配置された2つの端面を有し、
    前記上部シールドは、前記媒体対向面において前記主磁極の前記端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された端面を有し、
    前記第1の帰磁路部は、ヨーク層と、前記下部シールドとヨーク層とを磁気的に連結する連結層とを含み、
    前記媒体対向面に配置された前記主磁極の端面と交差し、前記媒体対向面および基板の上面に垂直な断面において、前記ヨーク層は、前記媒体対向面に垂直な方向について前記下部シールドよりも大きな長さを有し、前記連結層は、前記媒体対向面に垂直な方向について前記下部シールドよりも大きく前記ヨーク層よりも小さな長さを有し、
    前記第2の帰磁路部は、前記上部シールドと前記主磁極とを磁気的に連結し、
    前記コイルは、前記主磁極と第1の帰磁路部とによって囲まれた空間を通過する第1のコイル部分と、前記主磁極と第2の帰磁路部とによって囲まれた空間を通過する第2のコイル部分とを含み、
    前記主磁極は、前記基板の上面により近い端部である下端部と、前記下端部とは反対側の上面とを有し、
    前記主磁極の下端部は、前記媒体対向面に近い順に、連続するように配置された第1の部分および第2の部分を含み、
    前記第1の部分および第2の部分における任意の位置の前記基板の上面からの距離は、前記任意の位置が前記媒体対向面から離れるに従って小さくなり、
    前記媒体対向面に垂直な方向に対する前記第2の部分の傾斜角度は、前記媒体対向面に垂直な方向に対する前記第1の部分の傾斜角度よりも大きく、
    前記下部シールドは、前記ギャップ部を介して前記第1の部分に対向する上面を有し、
    前記下部シールドの上面における任意の位置の前記基板の上面からの距離は、前記任意の位置が前記媒体対向面から離れるに従って小さくなり、
    前記断面において、前記第2の部分は、前記下部シールドの上面よりも前記媒体対向面から遠い位置に配置され
    前記連結層の上に前記下部シールドと前記絶縁層の一部とが配置され、
    前記下部シールドの上面に前記第1の部分の傾斜角度と等しい傾斜角度の第1の斜面が形成され、前記絶縁層の上面に前記第2の部分の傾斜角度と等しい傾斜角度の第2の斜面が形成され、
    前記ギャップ部の一部は、前記第1および第2の斜面と前記第1および第2の部分の間に介在するように、前記第1および第2の斜面に沿って配置されていることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  2. 前記第1の帰磁路部は、前記下部シールドと前記主磁極とを磁気的に連結することを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  3. 前記連結層は、前記媒体対向面において前記下部シールドの前記端面に対して記録媒体の進行方向の後側に配置された端面を有することを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  4. 前記主磁極は、トラック幅方向の両側に配置された第1および第2の側部を有し、
    前記第1のサイドシールドは、前記主磁極の第1の側部に対向する第1の側壁を有し、
    前記第2のサイドシールドは、前記主磁極の第2の側部に対向する第2の側壁を有し、
    前記媒体対向面において、トラック幅方向における前記第1および第2の側部の間隔と、トラック幅方向における前記第1および第2の側壁の間隔は、いずれも前記基板の上面に近づくに従って小さくなっていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  5. 前記媒体対向面において、前記第1の側部と第1の側壁との間隔、および前記第2の側部と第2の側壁との間隔を、いずれもG1とし、前記主磁極の下端部と前記下部シールドとの間隔をG2としたとき、G1は20〜80nmの範囲内であり、G2は、G1よりも大きく、G1の3倍以下であることを特徴とする請求項4記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  6. 前記主磁極の上面は、前記媒体対向面に配置された端部を有する傾斜面を含み、
    前記傾斜面における任意の位置の前記基板の上面からの距離は、前記任意の位置が前記媒体対向面から離れるに従って大きくなっていることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  7. 前記上部シールドは、前記ギャップ部を介して前記傾斜面に対向する下面を有し、
    前記上部シールドの下面における任意の位置の前記基板の上面からの距離は、前記任意の位置が前記媒体対向面から離れるに従って大きくなっていることを特徴とする請求項6記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
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