JP2013117152A - パネル塀およびその構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支柱20を介してパネル1を連結して構築したパネル塀において、支柱20とパネル1を連結する連結部分に、隙間を覆うカバー41が取付けられており、カバー41の外表面は、支柱20の外表面およびパネル1の外表面と面一になっており、カバーとその近傍の領域において貼付されたアルミニウムテープ51と、アルミニウムテープ51の外表面から、下地調整材と外装材が塗布されている。カバー41が支柱20とパネル1に対し、外表面において面一なので段差を無くして目地溝を小さくでき、その小さな目地溝の上からアルミニウムテープ51を貼付するので、目地溝は外観的には見えないものとなる。このため、その上面から下地塗装し壁用の外装材を塗布すると、平坦で美麗な外観が得られる。
【選択図】図1
Description
しかるにブロック塀は、砂をセメントで固めたコンクリート構造物であるので重量が重く、倒壊したときに人が下敷きになると大きな人身事故を招くという欠点があった。
特許文献1の従来技術は、アルミニウム製構造材からなるフレームにセメント系のパネルを取付け、かつ外面にタイルを貼付したものである。
特許文献2の従来技術は、アルミニウム製構造材からなるフレームに窯業系サイディングを張設したものである。
また、躯体フレームに各種の外装材(セメント系パネルやタイル、窯業系サイディング)を取り付けていくので、現場施工に手間がかかるという問題があり、仮に工場内で組立てして出荷するようにすれば、変化の乏しい塀となり、住宅デザインや都市デザインからの要望にこたえられないものとなってしまう。
この従来技術は、支柱に合成樹脂製のパネルを結合したものである。
この従来技術では、軽量で施工性の優れたものとなるが、厚さの薄い板状の外観となり、かつ表面が平坦なだけであるから美的質感は極めて乏しいものであって、住宅デザインや都市デザインからの要望には応えることができない。
しかるに、このパネル塀では、支柱とパネルの連結部に生じる目地を平坦に処理しないと、壁用の外装材を塗布した部分に、内部の目地溝が外面に現われて美感を損なうことがある。また、目地溝への外装材の付着は弱いので、完成後に外装材が剥がれやすいという問題もあった。
第2発明のパネル塀は、第1発明において、前記カバーが、前記連結部分に弾性係止片によって嵌合係止されていることを特徴とする。
第3発明のパネル塀の構築方法は、支柱を介してパネルを連結してパネル塀を構築する方法であって、前記支柱と前記パネルを連結する連結部分に、その連結部分の隙間を覆うカバーを取付け、該カバーの外表面は、前記支柱の外表面および前記パネルの外表面と面一とし、該カバーとその側方に位置する支柱のカバー側近傍および該カバーの他方に位置するパネルのカバー側近傍からなる領域に薄膜テープを貼付し、該薄膜テープの外表面から、外装材を塗布することを特徴とする。
第2発明によれば、カバーが弾性係止片によって嵌合係止するものなので、手で押し込むだけで連結部分に固定できる。このため、パネル塀の施工性が高くなる。
第3発明によれば、支柱とパネルの間をカバーで塞ぐと目地処理が簡便に行える。そして、カバーが支柱とパネルに対し、外表面において面一なので段差を無くして目地溝を小さくでき、その小さな目地溝の上から薄膜テープを貼付するので、目地溝は外観的には見えないものとなる。このため、その上面から外装材を塗布すると、他の平坦部分の仕上がりと全く同様の仕上りとなって、美麗な外観が得られる。
まず、図7に基づき、本発明に係るパネル塀の使用例を説明しておく。
H1とH2は家屋であり、隣接して建てられている。W2は図6の塀であり、W1とW3は他の形態の使用例である。
本発明は、このようなW1〜W3のような塀となるパネル塀と、それを構築する際の目地処理方法に関する。
図示の基本パネル1は、四角形の枠体11と、その表裏両面に貼付した2枚の外板12とからなる。
枠体11は左右の縦桟11aと上下の横桟11bを個別に製作した後で互いに結合したものでもよく、初めから一体に製作したものでもよい。枠体11の大きさに併せて、補強用の桟13を用いることは任意である。
外板12は、枠体11の縦横寸法と同じ板材であり、枠体11への取付けは、ビス止めや溶接など任意の手段をとりうる。
枠体11の左右の縦桟11aには、支柱に結合するための連結部14が形成されている。
外板12は、アルミニウム板、もしくはアルミニウム板に合成樹脂層を積層したものが好適である。
なお、アルミニウム材料は、軽量性と耐腐食性を兼ね備えている。
また、支柱20もパネルと同様の種々の材料を用いることができるが、強度と軽量性を共に満足するには軽金属、とくにアルミニウム製の押出形材が好ましい。
1:基本パネル
図4に示した塀構築の基本部材となるパネルであって、外板12は特別の孔加工などは施されておらず、平坦な形状のままである。パネルの内部は空洞であり、最も軽量なタイプである。
3:丸開口パネル
基本パネルに丸形の開口を形成したものである。図示の例では、開口は4個であるが、開口の数や位置は任意である。
5,6:基本パネルと丸開口パネル
基本パネル1と丸開口パネル3と実質同一の構造をもつパネル5,6であるが、横寸法が小さいものである。
なお、上記以外にも種々のデザインのパネルを用いることができる。
(1)図に示すように、地中に基礎60を構築して、支柱20を必要本数だけ立設する。
2本の支柱20、20の間に、基本パネル1,5や丸開口パネル3,6を挿入し、各パネルを支柱20、20に連結する。この連結方法は後述するように連結部14をビス止めすることにより行われる。支柱20と各パネル1,3,5,6の間の目地は封止したうえで塗布作業に移るが、その目地処理の詳細は後述する。
(3)図に示すように、下地層の表面に外装材32を塗布する。外装材32の代表的なものは、バインダーとしての合成樹脂と砂とパルプを主成分とするものなどが用いられ、鏝仕上げ等の手法で塗布される。この外装材は砂とパルプを含むことから自然の風合いと嵩高感を有する点に特徴がある。なお、完成したパネル塀に後付け型の郵便ポストを取付けたり、更にはデザイン仕上げを目的とした表面塗装を行ってもよい。
パネル1の縦桟11aからは外側に2枚の突片が突出しており、これが連結部14となっている。この連結部14は、縦桟11aとほぼ同じ上下長さを有しており、その適所、たとえば上下両端部と中間部にはビス孔が形成され、ビスの螺合が可能となっている。
また、支柱20には、連結板21がネジ止めされており、この連結板21には前記連結部14の相手部材となる被連結部24が形成されている。そして、ビス25を連結部14と被連結部24に共に螺合することにより、パネル1,1を支柱20を介して連結できるようになっている。
図1は端柱としての支柱20にパネル1を連結した状態の拡大図である。パネル1は端部のみ示されている。
図2は主柱としての支柱20の両側にパネル1,1を結合した状態を示しており、図3は角柱としての支柱20に対し2枚のパネル1,1が直交して結合された状態を示している。
図1〜図3のいずれの場合も、目地処理方法は同様である。
前記連結板21の両端部には断面視で凹状となる嵌合体25が形成され、その両先端部には内側に向け突出した係止突起26,26が形成されている。
一方、カバー41は、支柱20とパネル1の間の上下長さを有する帯状部材であり、その内面には2ヵ所の係止片42、42が形成されている。この係止片42、42は弾力性を有し、それが撓みながら前記係止突起26、26の間を通過し、通過後は元の形状に復帰して、外れないように係合するというものである。このような弾性型係止片を用いると、手で押し込むだけで、カバー41を取付けることができる。
また、このように仕上げたパネル塀は、自然の風合いや嵩高感を有するものとなる。
つぎに、本発明が適用可能なパネル塀を説明する。
上記に示した各種パネルには、さらに意匠性加工を施したり、機能性部材を取付けたものもよい。
意匠性加工には種々のものを任意に援用でき、角開口や丸開口などの加工、その他任意のものを付加することができる。
また、機能性部材は、縦型や横型のポストやルーバーセットなどを付加し、さらにその他任意のものを付加することができる。
14 連結部
20 支柱
21 連結板
25 嵌合体
26 係止突起
41 カバー
42 係止片
51 アルミニウムテープ
Claims (3)
- 支柱を介してパネルを連結して構築したパネル塀において、
前記支柱と前記パネルを連結する連結部分に、その連結部分の隙間を覆うカバーが取付けられており、
該カバーの外表面は、前記支柱の外表面および前記パネルの外表面と面一になっており、
該カバーとその側方に位置する支柱のカバー側近傍および該カバーの他方に位置するパネルのカバー側近傍からなる領域に薄膜テープが貼付されており、
該薄膜テープの外表面から、外装材が塗布されている
ことを特徴とするパネル塀。 - 前記カバーが、前記連結部分に弾性係止片によって嵌合係止されている
ことを特徴とする請求項1記載のパネル塀。 - 支柱を介してパネルを連結してパネル塀を構築する方法であって、
前記支柱と前記パネルを連結する連結部分に、その連結部分の隙間を覆うカバーを取付け、
該カバーの外表面は、前記支柱の外表面および前記パネルの外表面と面一とし、
該カバーとその側方に位置する支柱のカバー側近傍および該カバーの他方に位置するパネルのカバー側近傍からなる領域に薄膜テープを貼付し、
該薄膜テープの外表面から、外装材を塗布する
ことを特徴とするパネル塀の構築方法。
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