JP2010112104A - 庇 - Google Patents

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Yuichiro Kuzumi
裕一郎 久澄
Toshimasa Uemura
敏正 植村
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Abstract

【課題】 強度を容易に確保しながら、庇本体の薄型化を図ることが可能で、しかも製造等のためのコストが低廉な庇を提供する。
【解決手段】 庇1を、補強壁で仕切られた長尺の中空部を多数有する中間体15を心材とし、中間体15の上下両面に金属板16、17が積層された薄型複合パネル11からなる庇本体5と、庇本体5を、建物2の外壁面3に突出状態で保持する保持手段6a(6b)と、を備えて構成した。中間体15は、好ましくは断面形状略囗型のスタッド材15aを並置してなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、住宅等の建物において、外壁面に突出状態で保持される庇に関する。より詳細には、補強壁で仕切られた長尺の中空部を多数有する中間体を心材とし、中間体の上下両面に金属板が積層された薄型複合パネルを用いた庇に関する。
建物の玄関や窓開口等の上方において、降雨の建物内への侵入を防いだり、採光・日照の調整等を行うために、建物の外壁面に突出する形で、庇が設けられることがある。
近年、建物強度に対する関心の高まりに伴い、従来では建物の外部付帯物として簡易にしか扱われていなかった庇について、積雪時の荷重等に配慮を払ったものが見られるようになってきている。
庇の強度を向上させるためには、庇本体を保持する腕木や吊り材等による取付構造を強固なものとするのみならず、庇本体そのものについても堅牢にする必要があるが、一般的には、庇本体に下地補強材を入れたり、梁せいを大きくする等の手法が採られることから、庇本体の厚みが重厚となり、玄関構え等の美感を損ねてしまっているものが多い。
これに対して、出願人らは、庇本体の周縁部に先端部材を配設し、この先端部材を所定形状に構成することで、下から見上げたときに薄く感じられ軽快な印象を与えるようにした庇を提案しているものである。
特開2006−307425号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載される庇では、アルミ合金板等を円筒状に丸めてなるコア材を多数並べ、これらの上下に表面板を固着することで庇本体を構成しているため、十分な強度を発現し得る一方で、製造等のためのコストが高価なものとなってしまうという問題があった。また、上記特許文献1に記載される庇は、庇本体そのものの薄型化に着眼したものではなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、強度を容易に確保しながら、庇本体の薄型化を図ることが可能で、しかも製造等のためのコストが低廉な庇を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の庇は、補強壁で仕切られた長尺の中空部を多数有する中間体を心材とし、該中間体の上下両面に金属板が積層された薄型複合パネルからなる庇本体と、該庇本体を、建物の外壁面に突出状態で保持する保持手段と、を備えたことを要旨とする。
また、請求項2に記載の庇は、請求項1に記載の構成において、該中間体が、断面形状略囗型のスタッド材を並置してなることを要旨とする。
また、請求項3に記載の庇は、請求項2に記載の構成において、該薄型複合パネル上に、所定の厚みで平板状に成形された合成樹脂発泡体と、アルミニウム製金属パネルと、がさらに積層され、該合成樹脂発泡体は、上面が水勾配を有するように傾斜して形成されるとともに、下面が水平に形成された断面をなすことを要旨とする。
また、請求項4に記載の庇は、請求項3に記載の構成において、該合成樹脂発泡体が、ポリスチレン系樹脂押出発泡板であることを要旨とする。
また、請求項5に記載の庇は、請求項3または4に記載の構成において、該薄型複合パネルの下端面に、軒裏化粧板が直接固設されたことを要旨とする。
また、請求項6に記載の庇は、建物の外壁から窪んで形成されるアルコーブ部の斜め上方に設けられる請求項5に記載される構成の庇であって、該軒裏化粧板が、該アルコーブ部の上部に延設されて、軒天井面から連続するアルコーブ天井面が形成されるようになされたことを要旨とする。
本発明によれば、補強壁で仕切られた長尺の中空部を多数有する中間体を心材とし、該中間体の上下両面に金属板が積層された薄型複合パネルからなる庇本体と、該庇本体を、建物の外壁面に突出状態で保持する保持手段と、を備えた庇であるため、強度を容易に確保しながら、庇本体の薄型化を図ることが可能で、しかも製造等のためのコストが低廉となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1〜図2は本実施形態に係る庇1を示す図であり、図1は一部破断平面図、図2は縦断面図である。また、図3は本実施形態に係る薄型複合パネル11を示す分解斜視図、図4は薄型複合パネル11に合成樹脂発泡体35’を積層する状態を示す分解斜視図である。
図1〜図2に示すように、庇1は、住宅等の建物2における玄関や窓等の開口部の上方に適宜付設されるもので、平面視矩形状をなす庇本体5と、庇本体5を建物2の外壁面3に突出状態で略水平に保持する保持手段としての腕木6a、6bおよび吊りロッド7と、を主として備えている。
庇本体5は、矩形フレーム状に骨組みされた枠体10と、枠体10の内部に嵌設される薄型複合パネル11とから構成される。枠体10は、図1〜図2に示すように、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の中空の角材からなる枠材13、13’および14、14’を溶接等によって接合し、庇本体5の外周縁を形成するように配置されている。
薄型複合パネル11は、図3に示すように、中空部15bを多数有する中間体15を心材とし、中間体15の上下両面に、平坦な金属板16、17を積層して一体化した複合体であり、全体として約700mm×1500mm×30mmの大きさのごく薄い矩形パネル状を呈している。金属板16、17としては、構造材として必要な強度を備えているものが好ましく、例えば厚さ2.3mmのアルミニウム板が適している。
中間体15は、鋼製棒状で断面形状略囗型(25mm×40mm)のスタッド材15aを敷き詰めることによって構成されている。スタッド材15aは、ごく薄い材厚(0.4mm程度)をなし、それぞれ長尺の中空部15bを有する。このようなスタッド材15aは、通常、内装の間仕切壁等(軽量鉄骨下地)に用いられているものである。スタッド材15aの断面は完全な矩形状でなくても差し支えない。
そして、中間体15では、複数のスタッド材15aが、その軸方向と薄型複合パネル11の長辺方向とが一致するようにして隣接並置されており、これにより、図3に示す如く中空部15bを仕切る補強壁15cが、薄型複合パネル11の短辺方向に沿う所定間隔で形成されているものである。
なお、図中15’は、吊りロッド7取付けのための下地材であり、中間体15における適宜位置に挟装されている。下地材15’としては、スタッド材15aよりもやや肉厚(約2mm)でアルミニウムまたはアルミニウム合金製の中空の角材が用いられている。スタッド材15a、下地材15’および金属板16、17は、相互に接着剤、ビス、リベット、あるいは溶接その他の固着手段によって固着されている。
枠体10の内周下端には、図示しない跳ね出し片が適宜突設されており、薄型複合パネル11を、枠体10と面一をなして、一体に支持できるようになっている。薄型複合パネル11の外周上端に跳ね出し片を延設して、枠体10に掛止させる構造としてもよい。
庇本体5は、図1に示すように、腕木6a、6bおよび吊りロッド7により、庇本体5上の所定位置に配設される小アングル形状の取付部材26a、26bおよび27aを介して保持されている。
腕木6aは、やや肉厚の鋼板製で図2に示す如くの形状をなし、根元を建物2の躯体鉄骨梁20のスチフナー21に固定されるとともに、建物2の外壁面3に内側から貫通して突出する上部ブラケット23aおよび下部ブラケット24aを備えており、枠体10の枠材13’上面に固設された取付部材26aを介して、下部ブラケット24aの先端が枠体10に連結される。腕木6bも、上部ブラケット23aを備えていない点を除いては、腕木6aと同様の構成であり、取付部材26bを介して、下部ブラケット24bの先端が、枠体10の枠材13’両端側に連結される。
腕木6aの上部ブラケット23aの先端には、図1〜図2に示すように、斜め下方に向かって延出する吊りロッド7が連結されている。吊りロッド7は、ステンレスまたはアルミニウム合金製で、中空棒状の主材30と、主材30両端にそれぞれ長さ調節自在に螺着される上側エンドプラグ31および下側エンドプラグ32とからなり、上側エンドプラグ31と、腕木6aの上部ブラケット23aとが連結されるようになっている。庇本体5の薄型複合パネル11における所定位置には、取付部材27aが固設されており、この取付部材27aに下側エンドプラグ32が連結されている。このような吊りロッド7を設けることで、庇本体5の先端側の下垂を防止し、庇本体5を一定姿勢に継続保持することが可能となる。上側エンドプラグ31と下側エンドプラグ32は逆ネジの構造となっており、主材30をまわすことで、庇本体5の垂れを調整することができる。
なお、腕木6a、6bおよび吊りロッド7の各連結に際しては、ボルト等公知の連結手段が用いられている。
庇本体5における薄型複合パネル11の上面には、図1〜図2および図4に示すように、所定の厚みで平板状に成形された合成樹脂発泡体35’と、金属パネル35とがさらに積層載置される。庇本体5、合成樹脂発泡体35’、金属パネル35は、相互に接着剤その他の固着手段によって固着されている。
合成樹脂発泡体35’は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、フェノール、ポリ塩化ビニルなどから選ばれる樹脂を原材料とし、公知の発泡成形方法を用いて構成されたものである。
合成樹脂発泡体35’は、圧縮強さ16N/cm以上、曲げ強さ20N/cm以上であることが好ましく、より好ましくは、圧縮強さ20N/cm以上、曲げ強さ25N/cm以上である。また、合成樹脂発泡体35’は、なるべく軽量で、吸湿等による変形や変質等の劣化を生じ難いものが好ましい。このような観点から、合成樹脂発泡体35’としては、押出発泡によって成形され、多数の独立気泡を有するものが好ましく、特にポリスチレン系樹脂押出発泡板が適している。
合成樹脂発泡体35’は、図4に示すように、上面が水勾配Xを有するように先端に向かって傾斜して形成されるとともに、下面が水平に形成された台形状の断面をなす。水勾配Xは、1/100〜1/75程度に設定され、合成樹脂発泡体35’の最小厚み(先端部)は25mmである。本発明の目的を達するためには、合成樹脂発泡体35’の厚みが、概ね25mm〜50mmの範囲内にあることが好ましい。
合成樹脂発泡体35’のこのような構成により、庇本体5で勾配をとる必要がなくなるため、庇本体5の構成および設置を簡略化できる。また、固定ボルト等を金属パネル35下に埋め込むことが可能となるため、意匠面でも貢献できる。
金属パネル35の素材としては、例えばアルミニウム、メッキ鋼板、鉄板等の防水性の有るものを制限無く用いることができる。但し、合成樹脂発泡体35’との組み合わせにおいて、軽量であって、なおかつ耐撓み性や復元力が格段に優れるという観点から、アルミニウムが好適に採用され得る。
金属パネル35の建物2側は、図1〜図2に示す如く、腕木6a、6bの下部ブラケット24a、24bや取付部材26a、26bの上方に被装される。取付部材27aとの取り合い部分では、取付部材27aの立設部分が突出できるように、切欠開口が適宜設けられているとともに、シーリング等による止水処理が施されている。
庇本体5の前端面および側端面には、図1〜図2に示すように、カバー部材36が周設されている。カバー部材36は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の押出形材からなり、図2に示す断面形状をなすように加工成形されているとともに、庇本体5および軒裏化粧板38(後述)の小口を覆い隠すように、止水を考慮したパッキンビス等の固着手段によって枠体10の側面に固着される。
庇本体5の下面には、図2に示すように、軒裏化粧板38を全面に貼設することが可能となっている。軒裏化粧板38は、金属板17、あるいは金属板17を介してスタッド材15aに、図示しないビス等を用いて直接固定される。このとき、軒裏化粧板38設置のための別途の天井下地等が不要となるため、施工の省力化およびコストダウンとともに、庇1の全体的厚みのスリム化を図ることが可能となる。建物2の外壁面3との取り合い部には、見切縁39が設けられている。
なお、軒裏化粧板38を貼設しない仕様とすることもできる。薄型複合パネル11の金属板17を最下面とすることで、金属面を見せたスタイリッシュな外観イメージが演出され、軒裏化粧板38を設置しない分、庇本体5の自重が軽くなって、構造上および施工上も有利となる。
軒裏化粧板38には、耐久性や耐候性に優れ、比較的安価である等の点から、外装用のサイディング材を用いることが好ましい。サイディング材は、一般には住宅等の乾式外壁材として用いられることが多いが、本実施形態の庇1のような構成であれば、薄型複合パネル11のスタッド材15aや金属板17を取付下地として利用できることから、軒裏化粧材としての設置が可能となる。
サイディング材は、厚み10〜15mm程度が好ましく、金属系、セラミック系、窯業系(セメント系)など各種材質のものを用いることができる。特に金属系サイディングは、軽量な上、庇本体5の劣化原因となる湿気を遮断し得るため適している。
上記の如く構成される庇1の施工手順の一例について説明する。施工に際しては、まず腕木6a、6bを所定位置に配設し、上部ブラケット23aおよび下部ブラケット24a、24bを、建物2の外壁面3を貫通して突設する。下部ブラケット24a、24bに枠体10を連結保持するとともに、枠体10の内部に薄型複合パネル11を嵌着して、薄型複合パネル11の下地材15’が配設されている位置に取付部材27aをセットしておく。枠体10は事前に工場等で組み付けを行っておいてもよい。
次いで、枠体10および薄型複合パネル11の上面に合成樹脂発泡体35’および金属パネル35を載置固定したのち、吊りロッド7の両端を、腕木6aの上部ブラケット23aおよび取付部材27aにそれぞれ連結する。
そして、カバー部材36および軒裏化粧板38を順次装設すれば、庇1を完成させることができる。この施工は、揚重機等を使うことなく、二人一組等の手作業によって簡単に行うことができる。また、施工中に、庇本体5上に載っての作業も可能となる。
なお、庇1と建物2の外壁面3との隙間等にはシール材43が設けられ、庇1内部への雨水等の侵入や下方への雨漏りが防止される。
上記した庇1によれば、薄型複合パネル11のスタッド材15aによって形成される補強壁15cが、とりわけ長辺方向の剛性を補い、さらに上下の金属板16、17がH鋼のフランジのような役割を果たすことから、耐撓み性や耐衝撃性等に優れたものとなる。そして、庇本体5に骨太な部材等を用いずとも、十分な強度を容易に確保しながら、庇本体5を非常に薄く構成することが可能となる。また、上記実施形態では、庇幅3500mm程度のものまで一枚の薄型複合パネル11で対応可能であり、住宅の玄関等に適した大きさの庇1を容易に構成することができる。
中空部15bを有するごく薄い材厚のスタッド材15aにより、構造用鋼材等を用いた場合に比べて庇本体5の自重も軽量となることから、腕木6a、6bや吊りロッド7に対する負担を軽減できるだけでなく、持ち運びや設置が簡単に行えるようになり、施工時の作業効率や安全性がきわめて良好となる。
しかも、庇1の主構造部が全て不燃材で構成されることから、耐火・準耐火建築物への採用も可能となる。
また、スタッド材15aとしては、従来のプレス技術等で容易に成形される既存の規格品(内装下地材)等が用いられるため、安価に入手でき、新規に形材を起こしたり特殊な加工技術等が不要となって、薄型複合パネル11の製造等のためのコストを非常に低廉なものとできる。
さらに、上記した庇1では、庇本体5上に、合成樹脂発泡体35’および金属パネル35が一体化された構成であるため、所定の水勾配Xを容易に形成できるだけでなく、総厚みを一定以内に抑えながら、全体としてより一層の剛性を発現することが可能となっている。また、合成樹脂発泡体35’は、雨天時の雨音の軽減にも貢献し得る。
変形例としての庇1’を図5に示す。上記実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略している。図5に示すように、この変形例では、アルコーブ部50が建物2の外壁面3から窪んで形成されている。図中51は、アルコーブ部50に面する玄関ドアである。庇1’は、アルコーブ部50の斜め上方に設けられるもので、アルコーブ部50は、庇1’と略等しい左右幅を有している。
庇1’では、図5に示すように、軒裏化粧板38’がアルコーブ部50の上部にまで延設されており、庇1’下方の軒天井面53と、アルコーブ天井面54とが、同一仕上げ材で奥行き方向に略水平に連続するように構成されている。アルコーブ部50上部の軒裏化粧板38’は、建物2内の図示しない軽量鉄骨等下地材によって支持される。
このような庇1’であれば、建物2の玄関ドア51の前方に、視覚的にも連続する広がりのある豊かな空間を形成でき、建物2の付加価値を向上させることが可能となる。
(第2の実施形態)
他の好ましい実施形態を、図6〜図9に基づいて説明する。図6は本実施形態に係る庇70を示す図であり、図7、図8、図9は、それぞれ、図6中のA部、B部、C部を拡大した詳細図である。上記実施形態と共通する構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図6〜図9に示すように、庇70は、平面視短形状をなす庇本体73と、庇本体73を建物2の外壁面3に突出状態で略水平に保持する保持手段としての腕木6aおよび吊りロッド7と、を主として備えている。
庇本体73を構成する薄型複合パネル75は、図6〜図9に示すように、矩形フレーム状に骨組みされた枠体10と、枠体10の内部に嵌設される中間体15とを心材とし、上下両面に金属板76、77を積層して一体化した複合体である。枠体10と中間体15とは、相互にビス、リベット、あるいは溶接その他の固着手段によって固着されている。
金属板76、77は、図6〜図9に示すように、四辺が枠体10の外周に沿ってそれぞれ下方および上方に折り曲げられた断面凹形状をなしており、金属板77の周面に金属板76の周面が覆設されるようになっている。
図6に示すように、庇本体73は、腕木6aおよび吊りロッド7により、庇本体73上の所定位置に配設される取付部材26a、取付ブラケット80を介して保持されている。取付ブラケット80は、図6、図8に示すように、下地材15’上の適宜位置において、溶接等の固着手段を用いて突設されており、この取付ブラケット80に下側エンドプラグ32が連結されている。
庇本体73の薄型複合パネル75の上面には、図6〜図9に示すように、合成樹脂発泡体35’と、アルミニウム製の金属パネル85と、がさらに積層載置される。庇本体73、合成樹脂発泡体35’、金属パネル85は、相互に接着剤その他の固着手段によって固着される。
図6〜図9に示すように、金属パネル85は、薄型複合パネル75および合成樹脂発泡体35’の外周に沿って下方に折り曲げられた断面凹形状をなし、これらを覆うようにして被装されている。金属パネル85は、庇本体73の四方側面において所定の間隔でビス89等の固着手段を用いることにより金属板76および77を介して枠体10に固着される。
庇本体73の前端面および側端面には、図6〜図7に示すようにカバー部材88が周設されている。カバー部材88は、図7に示す断面形状をなすよう加工成形されており、止水を考慮したパッキンビス89等の固着手段によって、金属パネル85と金属板76、77との間に挟まれるようにして枠体10の側面に固着される。
カバー部材88は、外周縁部近傍の立ち上がりに向けて斜め下方にやや傾斜する底面構造を有しており、金属パネル85から流下する雨水等を集水する軒先樋として機能するとともに、軒裏化粧板38の見切縁としての役割も果たすようになっている。但し、軒裏化粧板38を設けない仕様としてもよいことは言うまでもない。図7に示すような納まりにより、庇本体73内への雨水の浸入等を確実に防ぐことも可能となっている。
上記の如く構成される庇70の施工方法としては、腕木6aの下部ブラケット24aに、まず枠体10を連結保持するとともに、枠体10の内部に中間体15を嵌着し、その後金属板76、77を積層するようにしてもよいし、あらかじめ工場等で、枠体10の内部に中間体15を嵌着したものを、金属板76、77で上下から挟み込んで薄型複合パネル75として作製しておき、この薄型複合パネル75を、現場で腕木6aおよび吊りロッド7に取り付けるようにすることもできる。
なお、図6、図8に示すように、金属板76、合成樹脂発泡体35’、金属パネル85における取付ブラケット80との取り合い部分では、取付ブラケット80を上方に突出状態とするための切欠開口が適宜設けられており、取付ブラケット80廻りには、止水のためのシール材87が充填されるとともに、アルミニウム製の目隠カバー86が被装されている。
上記した庇70によれば、スタッド材15aおよび枠体10が、所定の折曲構造を有する金属板76、77に包み込まれ、合成樹脂発泡体35’および金属パネル85が積層された後に、側面部からビス89等で強固に固定できるため、より一層耐撓み性や耐衝撃性等に優れたものとなる。
以上のとおり、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更等が施され得るものであり、さまざまな形態をもって実施される。
このような設計変更等の他の例としては、枠体10や薄型複合パネル11の配置を、庇本体5の大きさや作用する荷重の大きさ等に応じて適宜変更することが挙げられる。薄型複合パネル11を複数平面に分割して配置することもできる。また、多雪地域等、庇本体5への想定される積載荷重によっては、上下2段以上のスタッド材15aを、軸方向が互いに直交するように積層して薄型複合パネル11を構成する他、スタッド材15a、金属板16、17や合成樹脂発泡体35’の厚みを大きくしたり、吊りロッド7の本数を増やすようにしてもよい。
本発明の庇が設けられる建物の種類や建物の部位等に制限は無いが、特に軽快な印象が求められる住宅の玄関庇等として用いられる場合には、きわめて高い効果が期待できる。
本発明は、強度を容易に確保しながら、庇本体の薄型化を図ることが可能で、しかも製造等のためのコストが低廉な庇を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
実施形態に係る庇を示す一部破断平面図である。 実施形態に係る庇を示す縦断面図である。 実施形態に係る薄型複合パネルを示す分解斜視図である。 実施形態に係る薄型複合パネルに合成樹脂発泡体を積層する状態を示す分解斜視図である。 変形例を示す図である。 第2の実施形態に係る庇を示す一部破断平面図である。 図6におけるA部拡大詳細図である。 図6におけるB部拡大詳細図である。 図6におけるC部拡大詳細図である。
符号の説明
1、1’、70 庇
2 建物
3 外壁面
5、73 庇本体
11、75 薄型複合パネル
15 中間体
15a スタッド材
15b 中空部
15c 補強壁
15’ 下地材
16、17、76、77 金属板
35、85 金属パネル
35’ 合成樹脂発泡体
38、38’ 軒裏化粧板
50 アルコーブ部
53 軒天井面
54 アルコーブ天井面
80 取付ブラケット
86 目隠しカバー
87 シール材
X 水勾配

Claims (6)

  1. 補強壁で仕切られた長尺の中空部を多数有する中間体を心材とし、該中間体の上下両面に金属板が積層された薄型複合パネルからなる庇本体と、
    該庇本体を、建物の外壁面に突出状態で保持する保持手段と、を備えた庇。
  2. 該中間体が、断面形状略囗型のスタッド材を並置してなる請求項1に記載の庇。
  3. 該薄型複合パネル上に、所定の厚みで平板状に成形された合成樹脂発泡体と、アルミニウム製金属パネルと、がさらに積層され、
    該合成樹脂発泡体は、上面が水勾配を有するように傾斜して形成されるとともに、下面が水平に形成された断面をなす請求項2に記載の庇。
  4. 該合成樹脂発泡体が、ポリスチレン系樹脂押出発泡板である請求項3に記載の庇。
  5. 該薄型複合パネルの下端面に、軒裏化粧板が直接固設された請求項3または4に記載の庇。
  6. 建物の外壁から窪んで形成されるアルコーブ部の斜め上方に設けられる請求項5に記載の庇であって、
    該軒裏化粧板が、該アルコーブ部の上部に延設されて、軒天井面から連続するアルコーブ天井面が形成されるようになされた庇。
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