JP2013116586A - スクリーン製版 - Google Patents

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【課題】被印刷物の端部段差によるスクリーン製版へのダメージなどを軽減し得るスクリーン製版を提供する。
【解決手段】被印刷物の表面にスクリーン印刷を行うためのスクリーン製版において、微細孔が形成されたメッシュ(14)と、上記スクリーンを展張する枠体(12)と、上記メッシュに成膜されて印刷パターンを開孔する乳剤層(16)と、を備え、上記乳剤層(16)の上記メッシュと反対側の面に上記被印刷物(30)の端部に対応して段差(d)が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細孔により印刷パターンを形成したスクリーン製版を用いて印刷を行うスクリーン印刷技術に関し、特にスクリーン製版の改良に関する。
スクリーン印刷は、概略、以下のようにして行われる。
まず、アルミなどで出来た四角い枠型に一定の張力で網目状のメッシュを貼り付ける。これに紫外線硬化型などの感光性樹脂(感光乳剤)を塗布しメッシュを覆う。それを印刷したいパターンでマスクして露光する。露光後は現像して未硬化の樹脂を洗い流し、印刷したいパターン部分のみメッシュを露出させる。このようにして作製されたスクリーン製版の上にインクやペーストを載せ、被印刷物(印刷対象物)の上でスキージ(ゴム板)でスクリーン製版を擦る。それによりメッシュの網目が露出した部分からだけインクやペーストが下に押し出され、印刷したいパターンが被印刷物に転写される。
このようなスクリーン印刷を行う装置例としては、例えば、特開平8−66998号公報に記載のスクリーン印刷機がある。
特開平8−66998号公報
スクリーン印刷はシート状の紙葉類への印刷のみならず電子装置類の製造においても使用される。例えば、回路基板や太陽電池(半導体ウエハ)などへの配線の形成に使用される。このような被印刷物は紙葉類に比べて厚みがあるので、後述(比較参考例)するように次のような不具合が生じ得る。
第1に、被印刷物に厚みがあると、印刷テーブルに載置された被印刷物の表面とテーブルとの相互間に段差が生じる。被印刷物の上にスクリーン製版を重ねてスキージで擦ると段差部分にスキージがあたりスクリーン製版のメッシュや乳剤にダメージが加わる。それにより、スクリーン製版の破れ、乳剤の剥がれなどか生じる場合がある。
第2に、スクリーン製版の乳剤が大きく開口している部分、例えば、電源供給用配線(バスバー)の開口パターン部分をスキージで擦るときに、開口部の段差部分でスキージが跳ね(ジャンピング)、直後の部分で印刷むらなどの悪影響を生じる場合がある。
そこで、上記段差による不具合対策として印刷テーブルの上面に被印刷物の厚さに対応した高さを持つ段差部(あるいは凹部)を形成し、下段側(あるいは凹部の底部側)に被印刷物を配置して印刷テーブルの段差の上段側の面と被印刷物の上面とが可及的に面一になるようにする。そして、被印刷物に重ねられたスクリーン製版上をスキージがスムーズに移動できるようにすることが考えられる。
しかしながら、この方法では、被印刷物の印刷テーブル上への搬送の際に被印刷物が段差に掛からないようにするため被印刷物の端部と印刷テーブルの段差部との間にわずかな隙間を設けざるを得ない。印刷テーブルが金属製テーブルである場合、当該隙間部における段差の存在によってスキージによるスクリーン製版へのストレス軽減効果(ダメージ減少)が十分に発揮できない。また、印刷テーブルが金属テーブルの場合、印刷テーブル上面に設けた段差や凹部の深さは固定であり、被印刷物の厚みの変更に容易に対応することができない。
よって、本発明の課題は、被印刷物の端部段差によるスクリーン製版へのダメージや、スクリーン製版の印刷パターン開口部の段差によるスキージの跳ねによる印刷への影響を軽減し得、被印刷物の種類の変更にも容易に対応し得るスクリーン製版を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため本発明のスクリーン製版の一態様は、被印刷物の表面にスクリーン印刷を行うためのスクリーン製版において、微細孔が形成されたメッシュ(紗)と、上記メッシュを展張する枠体と、上記メッシュに成膜されて印刷パターンを開孔する乳剤層と、を備え、上記乳剤層の上記メッシュと反対側の面に上記被印刷物の端部に対応して段差が形成されていることを特徴とする。ここで、「展張する」とはメッシュを平面状に広げて張った状態にすることである。
かかる構成とすることによって、乳剤層及びメッシュが被印刷物の段差から受けるストレスを軽減することができ、スクリーン製版の長寿命化を図ることが可能となる。
好ましくは、上記被印刷物の端部が当該被印刷物の外周である。それにより、被印刷物の四周(四辺)を乳剤層の段差で囲むようにするためバスバーなどによるスキージのジャンピング現象を抑制することが可能となり、印刷品質が向上する。
好ましくは、上記乳剤層の段差が上記被印刷物の厚さを超えない。それにより、スキージの押圧力がメッシュ及び乳剤層に均一に伝播してインクやペーストを被印刷物側に転写することができる。
好ましくは、上記乳剤層が少なくとも2層構造を含み、上記メッシュに成膜される第1層に上記印刷パーターンが形成され、上記第1層の上記印刷パターンを除いた部分に形成される第2層により上記段差が形成される。それにより、所望の高さの段差の形成が容易になる。
好ましくは、上記第1層が感光性膜であり、上記第2層が非感光成膜である。第2層は段差を形成するためのものであるので感光性膜でなくとも良い。
好ましくは、上記第2層が、樹脂シート又は金属シートである。樹脂テープや金属テープであっても良い。それにより、被印刷物の厚さに対応した第2層を形成することが容易となる。
また、本発明のスクリーン印刷装置は、上述したスクリーン製版を使用して印刷を行うことを特徴とする。本発明のスクリーン製版は公知のスクリーン印刷装置に使用可能である。
本発明では、スクリーン製版側に被印刷物に対応した段差を設ける。印刷テーブルに段差を設けた場合には段差は固定され、特定の厚さや形状の被印刷物にのみ適用可能である。これに対して、スクリーン製版に段差を設ける場合には、印刷テーブル自体に段差を設けるなどの変更を必要としない。スクリーン製版を取り替えることによって種々の厚さや形状の被印刷物に容易に対応可能である。
本発明によれば、スクリーン製版側の乳剤が被印刷物の段差から受けるストレスを軽減することができるのでスクリーン製版の長寿命化を図ることができる。また、スキージのジャンピング現象を抑制することができるので印刷品質を向上することが可能となる。また、スクリーン製版を交換することで複数の被印刷物の種類(厚さなど)に容易に対応できる。
本発明のスクリーン製版を説明する説明図である。 スクリーン製版の下面に形成された段差領域(逆凹部)と印刷物の対応を説明する説明図である。 本発明の実施例における乳剤層16の段差部dの効果を説明する説明図である。 実施例における乳剤層16の段差部d(裏面側)の領域内に被印刷物が配置されることによりスキージが平滑に走行することを説明する説明図である。 スクリーン製版の改良例(厚膜形成)を説明する説明図である。 スクリーン製版の改良例(感光性樹脂)を説明する説明図である。 スクリーン製版の改良例(非感光性樹脂)を説明する説明図である。 スクリーン製版の改良例(メタルマスク)を説明する説明図である。 参考例(スキージ助走ダメージ)を説明する説明図である。 参考例(スキージ両端部ダメージ)を説明する説明図である。 参考例(乳剤層の開口部によるスキージジャンプ)を説明する説明図である。 参考例(スキージジャンプによる印刷ムラ)を説明する説明図である。 参考例(印刷テーブル段差)を説明する説明図である。 本発明の効果(印刷回数限界の向上)を説明するグラブある。 本発明の効果(耐印刷重量の向上)を説明するグラフである。
以下、本発明について図面を参照して説明する。各図において対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
図1は、本願のスクリーン製版の構成例を説明する説明図である。図1(A)は上面図、同図(B)は、図1(A)のA−A’方向における断面図、同図(C)は同図(B)における腰部拡大図である。
図1に示すように、スクリーン製版10は、概略、枠体12、メッシュ14、乳剤層16によって構成される。枠体12は四角形であり、例えば、アルミニウム・パイプなどの金属材料などによって構成される。枠体12には、メッシュ(紗)14が展張されている。メッシュ14には、例えば、ポリエステルやステンレスの繊維を用いることができる。ポリエステル紗は、比較的に安価であるが延びやすい傾向がある。ステンレス紗は伸びにくいので、紗張り時のテンションを高くしやすく、紗の線径を細くする(メッシュ数を大きく)ことができる。また、より高強度のスーパーステンレスや、高強度の有機材のポリアリレート繊維などを使用することができる。なお、本発明は特定種類のスクリーンに限定されない。
メッシュ(紗)の選定は、材質・紗の線径・メッシュ数・オープニング・オープニング率・特殊加工の有無などによって決定される。また、メッシュ数の選定は、紗の強度や印刷するパターンの精細度などから決定される。メッシュ14の厚さは、例えば、40μm〜200μm程度であるがこれに限定されない。
メッシュ14には乳剤層16(図1(B)参照)が成膜される。乳剤の選定は、例えば、材質、解像性、露光感度、乳剤の膜厚や供給形態を基準にして行われる。乳剤の材質は感光基の種類によってジアゾ系やSBQ(スチルバゾリウム)系などがあり、ジアゾ系は耐溶剤性が高く、SBQは露光感度が高い傾向がある。本発明は特定の乳剤に限定されない。乳剤層16の形成は、乳剤溶液の塗布、あるいは乳剤フィルムの貼り付けによって形成する。乳剤層16の膜厚は、例えば、10μm〜200μm程度であるがこれに限定されず、適宜に設定される。
図1(B)に示すように、本実施例では、乳剤層16の下面に段差dが設けられている。段差dの形成領域は、図示しないスクリーン印刷装置の印刷テーブル22上に配置された被印刷物30の外周(被印刷物30の端部)の形状に対応している。乳剤層16下面の段差dにより画定される領域は逆凹部状となっており、被印刷物30がこの逆凹部領域内に収まる。
図2は、乳剤層16の下面(メッシュ14側の面と反対側の面)に形成された段差部dの形成領域を説明する斜視図である。乳剤層に設けられた段差dは被印刷物30の四角形の外形を覆うように周囲(四辺)を取り囲む形状に設計されている(図1(A)のd参照)。被印刷物30は、例えば、四角形の太陽電池用のシリコンウエハであるが、これに限定されるものではない。例えば、回路基板などであっても良い。
図1(C)に示すように、乳剤層16に設けられた段差部分dは、段差部dの高さaの寸法が被印刷物の厚さbの寸法を越えないように設定されている。厚さがa<b又はa=bの範囲であれば、(印刷機の一部を示す)図3に示すようにスキージ40によってメッシュ14及び乳剤層16に印圧を付与し、インクあるいはペースト42を微細孔から被印刷物30に転写することができる。そして、印刷開始の際に、スキージ40の助走を行った場合に発生する被印刷物30の端部角との段差ストレスを乳剤層16の段差dが吸収する。これにより、メッシュ14及び乳剤層16が受けるストレスは軽減され、スクリーン製版10の長寿命化が実現可能となる。
また、図4に示すように、被印刷物30の外周(四辺)を乳剤層16の段差dで囲み、スキージ40のゴムの両端側が段差部dの外側のメッシュ14上の段差のない部分を走査する。これにより、乳剤層16に電源配線のバスバー・パターンなどの大きい開孔部が形成された場合にもスキージ40のジャンピング現象が抑制される。
図5乃至図7は、スクリーン製版の乳剤層16への段差の形成例を示している。各図において、図1と対応する部分には同一符号を付している。
図5は、上述した実施例(図1)の構成例であり、メッシュ14に感光乳剤層16を厚く成膜し、これを下面側からパターニング(露光・現像)して段差dを形成する。また、上面側から被印刷物への印刷パターンをパターニングしてスクリーン製版を製作する。乳剤層16の成膜は、例えば、乳剤の溶液の塗布乾燥をくり返して行われる。また、シートとして提供される感光乳剤層の同じシートを積み重ねて厚膜としても良い。なお、パターニングはマスクを用いて行うが、これに限定されるものではない。例えば、レーザビーム走査によって段差dに囲まれる領域を走査してパターニングを行っても良い。この際、レーザビームスポット(焦点)の感光膜中の位置、レーザビームの感光膜への入射角度、フォーカス、光量、感光膜の反応閾値などを調整することによって厚膜に形成された乳剤層16の厚さ方向の途中まで感光させることが可能である。
図6に示す例では、感光乳剤層16を少なくとも2層形成する。第一層の感光乳剤層16aはメッシュ14に成膜される。第二層の感光乳剤層16bは第一層の感光乳剤層16aの下面に成膜される。成膜には乳剤の溶液の塗布あるいは乳剤のシートのいずれを用いても良い。第二層の乳剤層16bの膜厚によって段差dの高さを設定する。この例では、第一層の感光乳剤層16aと第二層の感光乳剤層16bとを異なる種類(ネガタイプ、ポジタイプ)の感光性乳剤で形成することができる。
例えば、第一層の感光乳剤層16aと第二層の感光乳剤層16bと間に段差dの領域に対応した遮光膜を配置し、第二層の感光乳剤層16bの下面に段差dの領域に対応したマスクを載せて下面側から露光・現像を行って感光乳剤層16bから段差領域を除去する。その後、メッシュ14側に印刷パターンのマスクを載せ、乳剤層16aを露光・現像して乳剤層16aに印刷パターン(孔版)を形成する。その後、乳剤層16aの下面側から遮光シードを除き、必要により補修を行ってスクリーン製版を完成する。この例では、感光乳剤層の種類(ネガタイプ、ポジタイプ)に対応したマスク(ネガマスク、ポジマスク)を用意する必要があるが、第一層のパターン露光と第二層のパターン露光とが可及的に影響しないように露光し得る利点がある。
図7は、図6に示す二層構造の乳剤層16a及び16bのうち、第二層の乳剤層16bを非感光性の樹脂(プラスチック)層16cに置き換えたものである。樹脂層16cの膜厚によって段差の高さを設定している。樹脂層16cは、例えば、第一層の乳剤層16aに「ロ」状に中央部が開口した樹脂シートを貼り合わせることによって形成される。また、乳剤層16aに「ロ」状に接着テープを貼ることによって形成しても良い。樹脂層16cは特定のものに限定されるものではないが、スクリーン14、乳剤層16aと同様にたわむものが望ましい。例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタノール(PET)フィルム、アセテートフィルム、など適宜に選択される。
図8は、図6に示す二層構造の乳剤層16a及び16bのうち、第二層の乳剤層16bをメタルマスク16dによって構成したものである。メタルマスク16dの膜厚によって段差dの高さを設定している。
上述した改良スクリーン製版は、予め被印刷物の各種類毎に用意される。それにより、被印刷物の変更に対応して該当するスクリーン製版が適宜に選択される。スクリーン製版の乳剤の段差部の高さ及び形成領域を被印刷物の厚さ(高さ)と外形に対応させることにより、スキージ40がスクリーン製版上をスムースに移動しメッシュ及び乳剤層に加わるストレスを軽減することが可能となる。
(比較参考例)
図9乃至13は、本発明の効果をよりよく理解するための参考例を説明する図である。各図において図1乃至図3と対応する部分に同一符号を付し、かかる部分の説明を省略する。
図9は、被印刷物30に厚みがあると、印刷テーブル22に載置された被印刷物30の端部の段差部分dにおいてスキージ40の走査によりスクリーン14、乳剤層16にダメージが加わるとを示している。このダメージによりメッシュ14の破れ、乳剤層16の剥がれなどか生じる場合がある。
図10は、図9をスキージ40の走査方向から示したものである。スキージ40の両端部の形状により被印刷物30の端部の段差部分dにおいてスキージ40の走査に伴ってスクリーン14、乳剤層16にダメージが加わるとを示している。このダメージによりメッシュ14の破れ、乳剤層16の剥がれなどか生じる場合がある。
図11及び図12は、開口の大きい印刷パターンによるスキージへの影響を説明する図である。図11に示すように、スクリーン製版の乳剤層16が大きく開口している部分、例えば、電源供給用配線(バスバー)の開口パターン部分fをスキージ40で擦るときに、開口部fの段差部分でスキージ40が跳ねる。それにより、図12に示すように、被印刷物30である太陽電池のシリコンウエハのバスバーf’の直後の部分gで印刷むらなどの悪影響を生じる場合がある。
図13は、既述した印刷テーブル22に段差を設ける例を示している。被印刷物の印刷テーブル上への搬送の際に被印刷物が段差に掛からないようにするため被印刷物の端部と印刷テーブルの段差部との間にわずかな隙間を設けざるを得ない。
(実験結果)
図14及び図15は、本発明の効果を説明するグラフである。図14はスクリーン製版の印刷回数(横軸対数目盛)に対する破損率(縦軸%目盛)を示している。標準的な印刷内容のスクリーン製版(従来品(段差なし)50枚、発明品(段差有り)50枚)を用いて実験し、乳剤に亀裂や破損が見られた場合を「破損」と判断し、破損率の印刷回数による増加を観察した。スクリーン製版は図5に示す構成とし、1層の乳剤層16に段差を設けて作成した。乳剤層16はジアゾ系感光剤である。乳剤層16の印刷パターン形成領域の膜厚はメッシュ14から20μm、乳剤層16の段差部dの高さは180μm、乳剤層16の印刷パターン形成領域外の膜厚はメッシュ14から200μmである。被印刷物は厚さ180μmのウエハ相当品である。
図中に黒四角点で示す従来のスクリーン製版では、印刷価数が約10,000回を越えると破損が発生し、約20,000回で75%が破損している。これに対して、同図中に白三角点で示す本発明のスクリーン製版では印刷回数が約200,000−250,000回を越えてから破損が発生し始める。これは従来の20〜25倍の印刷回数である。これにより、本発明のスクリーン製版の乳剤に設けた段差が「破損」防止に極めて効果的であることが判る。
図15は、スクリーン印刷の際の被印刷物への銀ペーストの転写量(g)の比較例(従来品(段差なし)30枚、発明品(段差あり)30枚)を示している。図中に黒四角点で示す従来品では平均印刷重量(Ave.)が0.1897g、ばらつき(σ)が0.0045であった。同図に白三角点で示す発明品では平均印刷重量(Ave.)が0.2063gに増加し、ばらつき(σ)が0.0026に減少した。ばらつきが約1/2になった(インクの転写量が均一化した)ことが判る。
また、特に図示しないが、印刷後のパターン観察において、従来品における既述スキージがバスバーでジャンプした後の印刷状態は、銀ペーストの吐出量が低めで線幅が安定せず、転写されたインク重量も軽くなる傾向にある。これに対して発明品では印刷領域の全面において線パターンが安定していることが確認された。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、スクリーン製版10の乳剤層16に被印刷物30の外形(外周)に対応した高さaの段差dが設けられ、乳剤層16の被印刷物30に対応する領域が被印刷物30の厚さbに応じてaだけ薄くなっている(a<b,好ましくはa=b)ので、スキージ40の走査による段差部分におけるスクリーン製版へのストレスを軽減することが可能となる。それによりスクリーン製版の長寿命化を図ることができる。
また、印刷テーブル上に配置された被印刷物30の外周をスクリーン製版10の乳剤層16の段差で囲み、スキージの両端部側が段差領域外側の平坦部(印刷パターン非形成領域)を走査するため、バスバーパターンなどの乳剤層の大面積の開口によるスキージのジャンピング現象を抑制することが可能となる。それにより、印刷品質が向上する。
また、実施例ではスクリーン製版10の乳剤層16に段差を設ける構成としているが、スクリーン製版10は交換容易である。被印刷物に対応してスクリーン製版10を取り替えることによって種々の厚さや形状の被印刷物に容易に対応することができる。
また、本発明のスクリーン製版は公知のスクリーン印刷機に容易に使用することができる。本発明のスクリーン製版を使用したスクリーン印刷機は1つのスクリーン製版による印刷回数を向上させ、印刷品質を向上させることも可能となって具合が良い。
本発明の改良されたスクリーン製版をスクリーン印刷機で使用することによってスクリーン製版の寿命を延長することができ、また、印刷品質を向上することが可能となる。
10 スクリーン製版
12 枠体
14 メッシュ(紗)
16 乳剤層
22 印刷テーブル
30 被印刷物
40 スキージ

Claims (7)

  1. 被印刷物の表面にスクリーン印刷を行うためのスクリーン製版であって、
    微細孔が形成されたメッシュと、
    前記メッシュを展張する枠体と、
    前記メッシュに成膜されて印刷パターンを開孔する乳剤層と、を備え、
    前記乳剤層の前記メッシュと反対側の面に前記被印刷物の端部に対応して段差が形成されていることを特徴とするスクリーン製版。
  2. 前記被印刷物の端部が当該被印刷物の外周である、請求項2に記載のスクリーン製版。
  3. 前記乳剤層の段差が前記被印刷物の厚さを超えない、請求項1又は2に記載のスクリーン製版。
  4. 前記乳剤層が少なくとも2層構造を含み、前記メッシュに成膜される第1層に前記印刷パーターンが形成され、前記第1層の前記印刷パターンを除いた部分に形成される第2層により前記段差が形成される、請求項1乃至3のいずれかに記載のスクリーン製版。
  5. 前記第1層が感光性膜であり、前記第2層が非感光成膜である、請求項4に記載のスクリーン製版。
  6. 前記第2層が、樹脂シート又は金属シートである、請求項5に記載のスクリーン製版。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のスクリーン製版を使用して印刷を行うスクリーン印刷装置。
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