JP2013113093A - 排気再循環機構の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EGR弁のハンチングを抑制しつつ、EGR弁の開度が目標開度と乖離している状態が継続することを抑制することができる排気再循環機構の制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置は、機関運転状態に基づいてEGR弁の目標開度Etを設定し(S12)、EGR弁の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあるときには(S16:YES)、EGR弁の開度を保持するが(S15)、乖離度合いが不感帯幅H内にあるときであっても(S16:YES)、吸気通路内の圧力が安定しているときには(S17及びS19:YES)、EGR弁の開度の保持を解除し、EGR弁の開度を目標開度Etに変更する(S21)。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の吸気通路に排気の一部を導入する排気再循環機構を制御する制御装置に関する。
従来から、排気中のNOx低減等を目的として、内燃機関の排気通路を流れる排気の一部を吸気通路に導入することで、混合気の燃焼温度を低下させる排気再循環機構が知られている。
こうした排気再循環機構は、排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路と、EGR通路に設けられて同通路を流れる排気の流量を調整するEGR弁とを備えており、このEGR弁の開度は機関運転状態に基づいて設定される目標開度に基づいて制御される。ここで、EGR弁の開度を目標開度に変更すると、吸入空気に対する排気の割合が変化することに起因して機関運転状態が変化し、EGR弁の目標開度が再度変化することがある。そのため、機関運転状態の微小な変化にまで対応させてEGR弁の開度を変更すると、EGR弁の開度の変更によってさらに機関運転状態の変化が誘発され、EGR弁の開度の変更が短期間に繰り返されるハンチングが起こり、機関運転状態が不安定となる。
そこで、例えば特許文献1の排気再循環機構の制御装置では、EGR弁の開度が目標開度と異なっていても、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にあれば、EGR弁の開度を保持することで、EGR弁のハンチングを抑制するようにしている。
特開2011―185171号公報
ところで、特許文献1に記載の排気再循環機構の制御装置では、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にある場合には、EGR弁の開度は変更されない。そのため、EGR弁の開度と目標開度とが乖離しているものの、その乖離度合いが所定範囲内にある場合には、乖離が解消されない状態が継続することとなる。その結果、排気の再循環量が少ない状態が継続することに起因して燃料消費量が増大したり、排気の再循環量が多い状態が継続することに起因して燃焼状態が不安定になったりする。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、EGR弁のハンチングを抑制しつつ、EGR弁の開度が目標開度と乖離している状態が継続することを抑制することができる排気再循環機構の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気通路と排気通路とに接続されて同排気通路を流れる排気の一部を前記吸気通路に導入するEGR通路と、前記EGR通路を流れる排気の流量を調整するEGR弁とを備える排気再循環機構に適用され、前記機関の運転状態に基づいて前記EGR弁の目標開度を設定し、前記EGR弁の開度と前記目標開度との乖離度合いが、前記EGR弁の開度の変更を制限するための所定範囲内にあるときには、前記EGR弁の開度を保持する一方、前記乖離度合いが前記所定範囲外にあるときには、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する制御装置において、前記乖離度合いが前記所定範囲内にあるときであっても、前記吸気通路内の圧力が安定しているときには、前記EGR弁の開度の保持を解除し、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更することを要旨とする。
EGR弁の開度を同じ量だけ変更した場合であっても、吸気通路内の圧力の変動に応じて吸気通路内に導入される排気の量は変化する。そのため、吸気通路内の圧力が変動している状況下でEGR弁の開度を変更した場合には、その開度の変更が僅かであっても吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してしまう場合がある。
これに対して、吸気通路内の圧力が安定している状態であれば、吸気通路内の圧力の変動による影響が小さくなり、EGR弁の開度の変更量に応じた排気の流量調整を容易に行うことができる。
上記構成では、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にある場合には、ハンチングを抑制するために、EGR弁の開度の変更を禁止して開度を保持するようにしているものの、吸気通路内の圧力が安定しているときにはEGR弁の開度の保持を解除してEGR弁の開度を目標開度に変更するようにしている。すなわち、EGR弁の開度の変更量に応じた排気の流量調整を容易に行うことができる状態になったときに、EGR弁の開度の保持を解除してEGR弁の開度を目標開度に変更するようにしている。そのため、EGR弁の開度を目標開度に変更したときに、吸気通路内の圧力の変動の影響を受けて吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してしまうことを抑制することができる。また、上記構成においてEGR弁の開度の保持が解除されるときには、そもそもEGR弁の開度と目標開度との乖離の度合いが所定範囲内にあるため、開度の変更は小さなものとなる。したがって、吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してハンチングが生じることを抑制しつつ、EGR弁の開度を目標開度に近づけることができる。
すなわち、上記構成によれば、EGR弁のハンチングを抑制しつつ、EGR弁の開度が目標開度と乖離している状態が継続することを抑制することができる。
機関運転状態が変化している過渡期には、吸気通路内の圧力は大幅に変動するが、機関運転状態が変化しなくなると、吸気通路の圧力はその運転状態に対応する一定の圧力に収束し、安定していく。したがって、請求項1に記載の発明は、具体的には、請求項2に記載されているように、前記機関の運転状態に応じて設定される基準圧力と前記吸気通路内の圧力との乖離度合いが許容範囲内に収束しているときを、前記吸気通路内の圧力が安定しているときとするといった態様を採用することができる。なお、基準圧力は、機関運転状態が一定に保持されている定常状態における吸気通路内の圧力に基づいて設定すればよい。
目標開度は機関運転状態に基づいて設定されるため、目標開度が一定になっていれば、機関運転状態が一定の状態に保持されていると推定できる。また、機関運転状態が一定の状態が継続していれば吸気通路内の圧力は次第に安定していくことになる。そのため、目標開度が一定である状態が継続している期間の長さを監視することにより、吸気通路内の圧力が安定したか否かを推定することができる。すなわち、目標開度が一定である状態が十分に長い期間継続していれば、それに基づいて吸気通路内の圧力が安定していることを推定することができる。
そのため、具体的には請求項3に記載されているように、目標開度が一定になってから、吸気通路内の圧力が安定するまでに要する期間を予め導出しておき、前記EGR弁の開度と前記目標開度との乖離度合いが前記所定範囲内にあるときに、目標開度が一定である状態が前記導出された期間以上継続したとき、前記EGR弁の開度の保持を解除し、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する構成を採用すれば、本発明を具現化することができる。
こうした構成によれば、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にあるときに、目標開度が一定になっている期間を監視することにより、吸気通路内の圧力が安定したか否かを推定し、EGR弁の開度の保持を適切なタイミングで解除することができる。
なお、目標開度が一定になっていない場合であっても、目標開度の変動幅が十分に狭い範囲に収まっていれば、機関運転状態が略一定になっていると推定することができる。そのため、目標開度の変動が許容変動幅にある状態が継続している期間の長さを監視することにより、吸気通路内の圧力が安定したか否かを推定することもできる。すなわち、目標開度の変動が許容変動幅にある状態が十分に長い期間継続していれば、それに基づいて吸気通路内の圧力が安定していることを推定することができる。
そのため、請求項4に記載されているように、目標開度の変動幅が許容変動幅内となってから、吸気通路内の圧力が安定するまでに要する期間を予め導出しておき、前記EGR弁の開度と前記目標開度との乖離度合いが前記所定範囲内にあるときに、目標開度が許容変動幅にある状態が前記導出された期間以上継続したとき、前記EGR弁の開度の保持を解除し、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する構成を採用した場合にも、本発明を具現化することができる。
こうした構成によれば、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にあるときに、目標開度の変動が許容変動幅内にある期間を監視することにより、吸気通路内の圧力が安定したか否かを推定し、EGR弁の開度の保持を適切なタイミングで解除することができる。
なお、許容変動幅の大きさは、目標開度の変動幅がこの許容変動幅内に収まっていることに基づいて、機関運転状態が略一定になっており、吸気通路内の圧力が安定していく状態であることを推定することができるように設定すればよい。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載の発明において、前記EGR弁は、ステップ式モータにより駆動されることを要旨とする。
ステップ式モータにより駆動されるEGR弁の開度は、ステップ式モータのステップ数に応じた複数の開度の中から選択的に変更される。そのため、機関運転状態が微小に変化した場合にその変化に対応させてEGR弁の開度を微小に変化させることができない場合もある。したがって、ステップ式モータにより駆動されるEGR弁を備える排気再循環機構では、機関運転状態の微小な変化に応じて目標開度が変化したときに、その変化に追従させてEGR弁の開度を変更すると、吸入空気に対する排気の割合が必要以上に大きく変化してしまい、さらなる機関運転状態の変化が誘発されてしまうことがある。すなわち、ステップ式モータによって駆動されるEGR弁を備える排気再循環機構では、EGR弁の開度の制御分解能に制限があるため、EGR弁のハンチングが生じやすい。
したがって、ステップ式モータによって駆動されるEGR弁を備える排気再循環機構の制御装置では、ハンチングの発生を抑制するために、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にあるときに、EGR弁の開度を保持する構成を採用することが望ましい。
そして、こうした構成を採用する場合には、本発明を適用し、EGR弁の開度が目標開度と乖離している状態が継続することを抑制することが望ましい。
本発明の排気再循環機構の制御装置を具体化した一実施形態について、同排気再循環機構が設けられる内燃機関及びその周辺機構を示す模式図。 同実施形態におけるEGR弁の開度制御の実行手順を示すフローチャート。 同実施形態における機関回転速度及び吸入空気量とEGR弁の目標開度との関係を示すマップ。 同実施形態におけるEGR弁の開度の変化と吸気通路内の圧力の変化との関係を示すタイミングチャートであり、(a)はEGR弁の開度を示し、(b)は吸気通路内の圧力を示す。
以下、図1〜4を参照して、本発明の排気再循環機構の制御装置をガソリンエンジンの排気再循環機構の制御装置として具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、エンジン10では、燃焼室12に吸気通路11と排気通路18とが接続されている。吸気通路11には、スロットル弁13が設けられており、このスロットル弁13で燃焼室12へ供給される吸入空気の量が調整される。さらに、燃焼室12には、燃料噴射弁14と点火プラグ15が設けられており、燃料噴射弁14により噴射された噴射燃料と吸入空気との混合気に対して点火プラグ15による点火が行われる。そして、混合気の燃焼によりピストン16が往復運動し、この往復運動がクランクシャフト17の回転運動に変換される。燃焼後の混合気は排気として燃焼室12から排気通路18に送り出される。
エンジン10には、排気を吸気通路11に再循環する排気再循環機構20が設けられている。この排気再循環機構20は、排気通路18と吸気通路11におけるスロットル弁13より下流側の部位とを接続するEGR通路21と、このEGR通路21内を流れる排気の流量を調整するEGR弁22とを備えている。本実施形態では、EGR弁22が、ステップ式モータ23により開閉駆動される。
電子制御装置30の入力ポートには各種のセンサ類が接続されている。これらセンサ類としては、例えば、スロットルセンサ31、クランク角センサ32、吸気量センサ33、及びEGRの開度を検出するEGRセンサ35が設けられている。スロットルセンサ31は、スロットル弁13の開度を検出する。クランク角センサ32は、クランクシャフト17の回転速度(以下、「機関回転速度NE」と称する)と回転角度を検出する。吸気量センサ33は、吸気通路11内を通過する空気の流量(以下、「吸入空気量GA」と称する)を検出する。EGRセンサ35は、EGR弁22の開度Erを検出する。
電子制御装置30は、上記センサ類の出力信号に基づいて、機関回転速度NE及び機関負荷等の機関運転状態を把握し、把握したエンジン10の運転状態に応じて、出力ポートに接続された各種の駆動回路に指令信号を出力する。このような電子制御装置30により行われる制御としては、スロットル弁13の開度を調整するスロットル制御、燃料噴射弁14の開弁期間を制御して燃料噴射量を調整する燃料噴射制御、及びEGR弁22の開度制御等が挙げられる。
このような電子制御装置30により実行される制御のうち、EGR弁22の開度制御について、図2〜4を参照して詳細に説明する。電子制御装置30は、EGR弁22の開度Erを、後述する機関運転状態に基づいて設定される目標開度Etに基づいて制御する。
ここで、本実施形態では、EGR弁22がステップ式モータ23により駆動されるため、EGR弁22の開度Erは、ステップ式モータ23のステップ数に応じた複数の開度の中から選択的に変更される。したがって、本実施形態では、機関運転状態が微小に変化した場合にその変化に対応させてEGR弁22の開度Erを微小に変化させることができない場合もある。そのため、機関運転状態の微小な変化に応じて目標開度Etが変化したときに、その変化に追従させてEGR弁22の開度Erを変更すると、吸入空気に対する排気の割合が必要以上に大きく変化してしまい、さらなる機関運転状態の変化が誘発されてしまうことがあり、EGR弁22のハンチングが生じやすい。
そこで、電子制御装置30は、検出されるEGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが、不感帯幅H(所定範囲)内にある場合には、EGR弁22のハンチングを抑制するために、EGR弁22の開度Erの変更を禁止してEGR弁22の開度Erを保持するようにしている。すなわち、不感帯幅Hは、EGR弁22のハンチングの抑制を目的として、EGR弁22の開度Erの変更を制限するために設定される開度Erのずれの許容範囲である。なお、不感帯幅Hは、EGR弁22の開度Erが目標開度Etと乖離していてもEGR弁22の開度変更を禁止するために設定される範囲であるため、この不感帯幅H内でEGR弁22の開度Erが目標開度Etと乖離していても機関運転状態への影響が極力小さくできるように十分小さい開度範囲に設定される。なお、不感帯幅Hの設定方法については、後に詳細に説明する。
また、本実施形態では、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にある場合には、EGR弁22の開度Erを保持するものの、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にある場合であっても、吸気通路11内の圧力が安定しているときには、EGR弁22の開度Erの保持を解除し、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更するようにしている。これは、吸気通路11内の圧力が安定している状態であれば、吸気通11路内の圧力の変動による影響が小さくなり、EGR弁22の開度Erの変更量に応じた排気の流量調整を容易に行うことができるためである。
すなわち、本実施形態では、吸気通路11内の圧力が安定したときにEGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更することで、吸気通路11内の圧力の変動の影響を受けて吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してしまうことを抑制するようにしている。なお、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあるときには、そもそもその開度Erの乖離度合いは小さいため、吸気通路11内の圧力が安定したときにEGR弁22の開度Erを変更しても、吸入空気に対する排気の割合が大きく変化することを抑制できる。したがって、ハンチングを抑制しつつ、EGR弁の開度Erを目標開度Etに近づけることができる。
なお、本実施形態では、電子制御装置30には、EGR弁22の目標開度Etが一定になってから、吸気通路11内の圧力Prが安定するまでに要する期間(以下、「所定期間T」と称する)が予め実験や計算等により導出されて記憶されている。そして、電子制御装置30は、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続したときに、吸気通路の圧力Prが安定しているものとして、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあるときであっても、EGR弁22の開度Erの保持を解除し、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更する。
また、本実施形態では、吸気通路11内の圧力が安定したときを、機関運転状態に応じて設定される吸気通路11内の定常状態の圧力である基準圧力Ptと実際の圧力Prとの乖離度合いが許容範囲(例えば、±2kPaの範囲)内に収束しているときとしている。これは、機関運転状態が変化している過渡期には、吸気通路11内の圧力Prは大幅に変動するが、機関運転状態が変化しなくなると、吸気通路11の圧力Prはその運転状態に対応する定常状態の圧力である基準圧力Ptに収束し、安定していくためである。したがって、電子制御装置30には、目標開度Etが一定となってから、吸気通路11内の圧力Prと基準圧力Ptとの乖離度合いが許容範囲内に収束するまでの期間が所定期間Tとして記憶されている。
電子制御装置30は、具体的には、図2のフローチャートに示す処理手順に従って、EGR弁22の開度制御を実行する。図2に示す一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として実行される。
EGR弁22の開度制御がスタートすると、ステップS11において、機関回転速度NE及び吸入空気量GAに基づいて、EGR弁22の目標開度Etが導出される。EGR弁22の目標開度Etの導出にあたっては、図3に示すマップが用いられる。
図3のマップでは、縦軸を機関回転速度NEとし、横軸を吸入空気量GAとしている。
機関回転速度NEのうちの機関回転速度NE1は、運転領域がアイドル運転のときの機関回転速度NEの値を示している。機関回転速度NE13は、通常運転領域での機関回転速度NEの最大値を示している。機関回転速度NE2〜NE12は、一定の間隔で順に増大する値を示している。
吸入空気量GAのうちの吸入空気量GA1は、運転領域がアイドル運転のときの吸入空気量GAの値を示している。吸入空気量GA18は、通常運転領域での吸入空気量GAの最大値を示している。吸入空気量GA2〜GA17は、一定の間隔で順に増大する値を示している。
図3のマップでは、機関回転速度NE1〜NE13及び吸入空気量GA1〜GA18によって運転領域Rが区画形成されている。この各運転領域Rには、目標開度Etをそれぞれ設定している。
このマップには、運転領域Rのうちの目標開度Etを「0」とする領域Aと、機関回転速度NE及び吸入空気量GAに応じて目標開度Etを「0」よりも大きい範囲で変更する領域Bとが設けられている。領域Bは、低機関回転速度且つ低吸入空気量の領域、中機関回転速度且つ中吸入空気量の領域、及び高機関回転速度且つ高吸入空気量の領域を足し合わせた領域に相当する。
ステップS11では、電子制御装置30が、このマップを参照し、クランク角センサ32からの入力信号から把握される機関回転速度NEと、吸気量センサ33の入力信号から把握される吸入空気量GAとに基づき、EGR弁22の目標開度Etを設定する。
次に、ステップS12に移り、機関回転速度NEと吸入空気量GAとに基づいて、EGR弁22の開度変更を制限するための不感帯幅Hを導出する。
不感帯幅Hは次のようにして導出される。まず、吸入空気量GAの変化量に対するEGR弁22の目標開度Etの変化量の割合を「開度変化率VR」とする。
例えば、図3のマップにおいて、機関運転状態が図中の運転領域R1から運転領域R2に変化した場合、開度変化率VRは下記計算式(1)により求められる。
VR=|Et2−Et1|/|GA10−GA4| …計算式(1)
なお、「Et1」は運転領域R1における目標開度Etの値であり、「Et2」は運転領域R2における目標開度Etの値である。
EGR弁22のハンチングの発生のしやすさは開度変化率VRに応じて異なる。即ち、開度変化率VRが大きい運転領域では吸入空気量GAの微小な変化に対してEGR弁22の目標開度Etが大きく変化するため、開度変化率VRが小さい運転領域と比較してEGR弁22のハンチングが生じやすい。そこで、開度変化率VRが大きくハンチングが発生しやすいときほど不感帯幅Hを大きく設定する。これにより、EGR弁22の開度を保持する制御の領域が拡大するため、EGR弁22のハンチングの発生が抑制されるようになる。また、不感帯幅Hの大きさは実験等の結果に基づいて設定されており、実験等でEGR弁22のハンチングが生じたときの振幅よりも僅かに大きく設定されている。
このようにして、不感帯幅Hを導出した後、ステップS13で、EGRセンサ35により検出されるEGR弁22の開度Erが目標開度Etと一致しているか否かが判定される。EGR弁22の開度Erが目標開度Etと一致していれば(ステップS13:YES)、ステップS14に移り、カウンタCnを「0」にしてリセットし、ステップS15でEGR弁22の開度Erをそのまま保持する。すなわち、EGR弁22の開度Erが目標開度Etと等しくなっているため、このままEGR弁22の開度Erを目標開度Etに保持する制御が行われる。そして、エンドに移り、電子制御装置30は本処理を一旦終了する。なお、カウンタCnは、上述した目標開度Etが一定である期間を計測するためのものである。
ステップS13で、検出されるEGR弁22の開度Erが目標開度Etと一致していないと判定された場合には(ステップS13:NO)、ステップS16に移り、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあるか否かが判定される。ステップS16で、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にはないと判定されると(ステップS16:NO)、ステップS20に移り、カウンタCnが「0」にリセットされて、ステップS21で、電子制御装置30が、ステップ式モータ23の駆動を通じてEGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更する。すなわち、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとが不感帯幅Hの範囲を超えて乖離している場合には、EGR弁22の開度Erを速やかに目標開度Etに変更することで、EGR弁22の開度Erが機関運転状態に適した開度から大きく乖離するといった事態を回避する。そして、エンドに移り、電子制御装置30は本処理を一旦終了する。
先のステップS16で、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあると判定された場合には(ステップS16:YES)、ステップS17に移り、目標開度Etが前回値と同じか否かが判定される。すなわち、目標開度Etが前回この割り込み処理を実行したときの目標開度Etと等しいか否かが判定される。ステップS17において、目標開度Etが前回値と異なると判定された場合には(ステップS17:NO)、ステップS14に移り、カウンタCnを「0」にリセットして、EGR弁22の開度Erを保持する。すなわち、目標開度Etが前回値と異なれば、目標開度Etが変動しているため、機関運転状態は未だ安定しておらず、吸気通路11内の圧力Prも変動していると考えられる。したがって、このような場合は、EGR弁22の開度Erを保持することで、EGR弁22のハンチングを抑制する。
ステップS17で、EGR弁22の目標開度Etが前回値と同じと判定された場合には(ステップS17:YES)、ステップS18に移り、前回のカウンタ値Cn−1に「1」を加算して、今回のカウンタCnとする。すなわち、このステップS17及びステップS18の処理を通じて目標開度Etが前回値と同じであると判定される度にカウンタ値Cnを「1」ずつインクリメントさせ、EGR弁22の目標開度Etが同じである状態がどのくらいの期間継続しているかを導出する。
次にステップS19において、カウンタCnが「N」(正の整数)以上であるか否かを判定する。この「N」は、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続したときにカウンタCnの値が「N」に到達するようにその大きさが設定されている。そのため、ステップS19において、カウンタCnが「N」よりも小さいと判定された場合には(ステップS19:NO)、ステップS15に移り、EGR弁22の開度を現在の開度Erに保持する。すなわち、ステップS19で否定判定がなされた場合には(ステップS19:NO)、EGR弁22の目標開度Etが一定である状態が継続していない、もしくは、継続はしているものの未だ吸気通路11の圧力安定のための所定期間Tよりも短い期間しか継続していないと推定できる。したがって、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更することなく、EGR弁22の開度Erをそのまま保持する。
ステップS19で、カウンタCnが所定値「N」以上であると判定されると(ステップS19:YES)、目標開度Etが一定である状態が所定期間T以上継続したと推定することができるため、ステップS20でカウンタCnを「0」にリセットして、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更する。すなわち、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとが、不感帯幅Hの範囲内で乖離していても、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続すると、吸気通路11内の圧力が安定していることが推定されるため、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更する。そして、電子制御装置30は本処理を一旦終了する。
以上のようなEGR弁22の開度制御を実行することによる作用について、EGR弁22の開度及び吸気通路11内の圧力の変化の様子を示す図4を参照して説明する。
図4において、(a)はEGR弁22の開度変化を示しており、実線は検出される実際の開度Erを示し、一点鎖線は目標開度Etを示している。また、破線HUは不感帯幅Hの上限値、破線HLは不感帯幅Hの下限値を示している。図4(b)は吸気通路11内の圧力を示しており、実線は検出される吸気通路11内の圧力Pr、一点鎖線は機関運転状態が一定に保持された場合に最終的に収束するはずの圧力、すなわち機関運転状態から推定される定常状態における吸気通路11内の圧力である基準圧力Ptを示している。
図4に示すように、時刻t1において、要求される機関運転状態が変化すると、電子制御装置30は、各種制御を行い、そのうちの一つとして吸入空気量GAを要求される運転状態に適した量とするように機関各部を制御する。これにより、図4(b)に示すように、吸気通路11内の圧力が変化する。なお、このように、機関運転状態が変化している過渡期には、吸気通路11内の圧力Prは、定常時の基準圧力Ptから乖離しながら変化する。また、機関運転状態の変化によって、図4(a)に示すように、吸入空気量GAと機関回転速度NEに基づいて設定されるEGR弁22の目標開度Etも変化する。
時刻t1直後には、EGR弁22の目標開度Etが大きく変化しており、EGR弁22の開度Erと目標開度Etが大きく乖離している。このときには、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離が大きく、その度合いは不感帯幅Hを超えているため、電子制御装置30が、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更するように制御する(時刻t2)。
図4(a)に示すように、時刻t3では、目標開度Etが低下し、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとが一致している。時刻t3では、図4(b)に示すように、吸気通路11内の基準圧力Ptは一定となっているが、吸気通路11内の実際の圧力Prは未だ変動している。このように吸気通路11内の圧力Prが変動している状況下でEGR弁22の開度Erを変更した場合には、その開度Erの変更が僅かであっても吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してしまう場合がある。そこで、図4(a)に示すように、このようなときには、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとが乖離してはいるものの、その乖離度合いが不感帯幅H内にあるため、ハンチングを抑制するために、EGR弁22の開度Erの変更を禁止して開度Erを保持する。
時刻t4で、機関運転状態が一定に保持されると、図4(a)に示すように、EGR弁22の目標開度Etも一定に保持される。また、機関運転状態が一定に保持されているため、図4(b)に示すように、吸気通路11内の圧力Prの変動も小さくなってくる。
そして、図4(a)に示すように、EGR弁22の目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続して時刻t5になると、EGR弁22の開度Erは目標開度Etに変更される。図4(b)に示すように、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続した時刻t5には、吸気通路11内の圧力Prと基準圧力Ptとの乖離度合いが許容範囲である±2kPaの範囲内となっており、安定している。したがって、このときには、EGR弁22の開度Erの変更量に応じた排気の流量調整を容易に行うことができる状態になっているため、電子制御装置30は、EGR弁22の開度Erの保持を解除してEGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更する。なお、このときには、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離の度合いが不感帯幅H内にあるため、このときのEGR弁22の開度変更は小さい。したがって、このようなEGR弁22の開度変更を行っても、図4(b)に示すように、吸気通路11内の圧力Prの変動は小さく、圧力Prは安定した状態に維持されるため、吸入空気に対する排気の割合が大きく変化することが抑制され、ハンチングが生じることを抑制される。そして、このようにハンチングを抑制しつつ、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに近づけることができる。
時刻t6になって、要求される機関運転状態が再度変化すると、吸入空気量GAが変更され、吸気通路11内の圧力Prも変化する。そして、こうした運転状態の変化によって、EGR弁22の目標開度Etも変化する。図4(a)に示すように、時刻t7までは、目標開度Etが不感帯幅H内にあるため、EGR弁22の開度Erが目標開度Etと乖離していても、EGR弁22の開度は現在の開度Erに保持される。そして、時刻t7においてEGR弁22の目標開度Etが不感帯幅H外となると、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更させるように制御する。EGR弁22の開度Erを目標開度Etとなるように制御することで、時刻t8に、EGR弁22の開度Erが目標開度Etに一致する。
その後、機関運転状態が安定してくるため、目標開度Etの変動幅も徐々に小さくなり、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いは、図4(a)に示すように、不感帯幅H内となる。時刻t9になると、目標開度Etが一定となり、この状態が所定期間T継続する時刻t10には、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更する。そして、このときは、図4(b)に示すように、吸気通路11内の圧力Prが安定しているため、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更してもハンチングは生じにくい。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、電子制御装置30の制御によって、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあるときであっても、吸気通路11内の圧力Prが安定しているときには、EGR弁22の開度Erの保持を解除し、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更している。これにより、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更したときに、吸気通路11内の圧力Prの変動の影響を受けて吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してしまうことを抑制することができる。したがって、吸入空気に対する排気の割合が大きく変化してハンチングが生じることを抑制しつつ、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに近づけることができる。以上のようにして、EGR弁22のハンチングを抑制しつつ、EGR弁22の開度Erが目標開度Etと乖離している状態が継続することを抑制することができる。
(2)本実施形態では、機関運転状態に応じて設定される基準圧力Ptと吸気通路11内の圧力Prとの乖離度合いが許容範囲である±2kPaの範囲内に収束しているときを、吸気通路11内の圧力Prが安定しているときとしている。このように、機関運転状態が変化しなくなると、吸気通路11の圧力Prはその運転状態に対応する一定の圧力に収束し、安定していくといった考えに基づいて、吸気通路11内の圧力Prが安定しているときを判断することができる。
(3)本実施形態では、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続したときに、EGR弁22の開度Erの保持を解除し、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更するようにしている。これは、目標開度Etが一定になっていれば、機関運転状態が一定の状態に保持されていると推定でき、機関運転状態が一定の状態が継続していれば吸気通路11内の圧力Prは次第に安定していくためである。そのため、目標開度Etが一定である状態が継続している期間の長さを監視することにより、吸気通路11内の圧力Prが安定したか否かを推定することができ、EGR弁22の開度Erの保持を適切なタイミングで解除することができる。
(4)本実施形態では、EGR弁22は、ステップ式モータ23により駆動される。そのため、EGR弁22の開度Erは、ステップ式モータ23のステップ数に応じた複数の開度の中から選択的に変更されるため、機関運転状態が微小に変化した場合にその変化に対応させてEGR弁22の開度Erを微小に変化させることができない場合もある。したがって、機関運転状態の微小な変化に応じて目標開度Etが変化したときに、その変化に追従させてEGR弁22の開度Erを変更すると、吸入空気に対する排気の割合が必要以上に大きく変化してしまい、さらなる機関運転状態の変化が誘発されてしまうことがある。すなわち、このようなEGR弁22では、その開度Erの制御分解能に制限があるため、EGR弁22のハンチングが生じやすい。
この点、本実施形態では、EGR弁22の開度Erと目標開度Etとの乖離度合いが不感帯幅H内にあるときに、EGR弁22の開度Erを保持することで、ハンチングを抑制する。そして、こうしたハンチング抑制の制御を行った場合であっても、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続した場合には、EGR弁22の開度Erを目標開度Etに変更するようにしている。これにより、EGR弁22の開度Erが目標開度Etと乖離している状態が継続することを抑制することができる。
尚、本発明にかかる排気再循環機構の制御装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、ステップ式モータ23で駆動されるEGR弁22を備える排気再循環機構20に本発明の制御装置を適用している。しかしながら、本発明の制御装置を連続的な開度変更が可能なEGR弁を備える排気再循環機構に適用してもよい。このようなEGR弁では、機関運転状態の微少な変化に対応してその開度を微少に変更することが可能であるものの、吸気通路内の圧力が変動しているときには、EGR弁の開度を目標開度に追従させて変化させると、吸気通路内の圧力変動の影響を受けてハンチングが生じやすい。そのため、本発明の制御装置を適用することで、EGR弁のハンチングを抑制しつつ、EGR弁の開度が目標開度と乖離している状態が継続することを抑制することができる。
・上記各実施形態では、目標開度Etが一定である状態が所定期間T継続したら、吸気通路内の圧力が安定したものとして、EGR弁の開度を目標開度に変更するようにしている。しかしながら、吸気通路内の圧力が安定したかを判断するためには、こうした態様に限定されない。
例えば、目標開度の変動幅が許容変動幅内となってから、吸気通路内の圧力が安定するまでに要する期間を予め導出しておき、EGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが不感帯幅内にあるときに、目標開度が許容変動幅にある状態がその期間以上継続したときに、EGR弁の開度の保持を解除し、EGR弁の開度を目標開度に変更するようにしてもよい。これは、目標開度の変動幅が十分に狭い範囲に収まっていれば、機関運転状態が略一定になっていると推定することができ、目標開度の変動が許容変動幅にある状態が継続している期間の長さを監視することにより、吸気通路内の圧力が安定したか否かを推定することもできるからである。このようにEGR弁の開度と目標開度との乖離度合いが所定範囲内にあるときに、目標開度の変動が許容変動幅内にある期間を監視する構成を採用した場合にも、吸気通路内の圧力が安定したか否かを推定し、EGR弁の開度の保持を適切なタイミングで解除することができる。なお、許容変動幅の大きさは、目標開度の変動幅がこの許容変動幅内に収まっていることに基づいて、機関運転状態が略一定になっており、吸気通路内の圧力が安定していく状態であることを推定することができるように設定すればよい。
さらに、電子制御装置は、吸気通路の圧力が安定しているときを判断する場合に、目標開度Etに基づいて判断するのではなく、吸気通路内の圧力を直接検出し、検出される吸気通路内の圧力に基づいて判断するようにしてもよい。この場合、図1の破線で示す吸気圧センサ34を用い、電子制御装置は、この吸気圧センサ34からの入力信号に基づいて吸気通路の圧力が安定しているか否かを把握する。また、この場合は、検出される吸気通路内の圧力と基準圧力との乖離度合いが許容範囲内に収束しているときを、吸気通路内の圧力が安定しているときとしてもよいし、吸気通路内の圧力が一定であるときを、吸気通路内の圧力が安定しているときとしてもよい。
また、吸気通路内の圧力と基準圧力との乖離度合いが許容範囲内に収束しているときを吸気通路内の圧力が安定しているときとする場合には、この許容範囲は、±2kPaに限定されず、適宜設定される値を用いることができる。
また、予め、スロットル弁の開度を変化させてから、吸気通路の圧力が変化するまでの期間等が実験や計算で求められていれば、電子制御装置は、スロットル弁の開度を変化させてからこの期間が経過したときに、吸気通路内の圧力が安定しているときとしてもよい。さらに、吸気通路内の圧力の変化に伴って変動するその他のパラメータに基づいて、吸気通路路内の圧力が安定していることを判断するようにしてもよい。
・上記各実施形態は、不感帯幅Hを開度変化率VRに基づいて導出するようにしたが、不感帯幅Hは一定であってもよいし、その他のパラメータに基づいて導出するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、本発明の制御装置をガソリンエンジンの電子制御装置としたが、ディーゼルエンジンの制御装置としても適用することができる。
10…エンジン、11…吸気通路、12…燃焼室、13…スロットル弁、14…燃料噴射弁、15…点火プラグ、16…ピストン、17…クランクシャフト、18…排気通路、20…排気再循環機構、21…EGR通路、22…EGR弁、23…ステップ式モータ、30…電子制御装置、31…スロットルセンサ、32…クランク角センサ、33…吸気量センサ、34…吸気圧センサ、35…EGRセンサ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の吸気通路と排気通路とに接続されて同排気通路を流れる排気の一部を前記吸気通路に導入するEGR通路と、前記EGR通路を流れる排気の流量を調整するEGR弁とを備える排気再循環機構に適用され、前記機関の運転状態に基づいて前記EGR弁の目標開度を設定し、前記EGR弁の開度と前記目標開度との乖離度合いが、前記EGR弁の開度の変更を制限するための所定範囲内にあるときには、前記EGR弁の開度を保持する一方、前記乖離度合いが前記所定範囲外にあるときには、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する制御装置において、
    前記乖離度合いが前記所定範囲内にあるときであっても、前記吸気通路内の圧力が安定しているときには、前記EGR弁の開度の保持を解除し、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する
    ことを特徴とする排気再循環機構の制御装置。
  2. 前記機関の運転状態に応じて設定される基準圧力と前記吸気通路内の圧力との乖離度合いが許容範囲内に収束しているときを、前記吸気通路内の圧力が安定しているときとする
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気再循環機構の制御装置。
  3. 前記目標開度が一定になってから、前記吸気通路内の圧力が安定するまでに要する期間が予め導出されており、
    前記EGR弁の開度と前記目標開度との乖離度合いが前記所定範囲内にあるときに、前記目標開度が一定である状態が前記導出された期間以上継続したとき、前記EGR弁の開度の保持を解除し、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気再循環機構の制御装置。
  4. 前記目標開度の変動が許容変動幅内となってから、前記吸気通路内の圧力が安定するまでに要する期間が予め導出されており、
    前記EGR弁の開度と前記目標開度との乖離度合いが前記所定範囲内にあるときに、前記目標開度が前記許容変動幅にある状態が前記導出された期間以上継続したとき、前記EGR弁の開度の保持を解除し、前記EGR弁の開度を前記目標開度に変更する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気再循環機構の制御装置。
  5. 前記EGR弁は、ステップ式モータにより駆動される
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の排気再循環機構の制御装置。
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