JP2017115802A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒の上流側と下流側の空燃比センサにより空燃比を制御するものにおいて、下流側の空燃比センサによる学習制御の更新機会を増加させて、学習を早期に完了させ、エミッションを改善する。【解決手段】フューエルカット制御の終了時点t1から始まり且つ第1の所定期間(増量制御期間)よりも長い第2の所定期間において下流側空燃比センサ67出力の目標値Voxsrefを理論空燃比stoichよりも大きいリーン空燃比に対応する値Vleanに変更し、第2の所定期間の終了後t3から始まる第3の所定期間において目標値Voxsrefを目標リッチ空燃比abyfrichに対応する値Vrichに変更し、第3の所定期間の終了後t4に目標値Voxsrefを理論空燃比stoichに対応する値Vstに戻し、第2の所定期間及び第3の所定期間においてもサブFB量Ks及び学習値Kgの更新を実行するように構成される。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の排気通路であって触媒の下流に配設された下流側空燃比センサの出力値に基づいて内燃機関の燃焼室に形成される混合気の空燃比を制御する空燃比制御装置に関する。
従来から、内燃機関の排気通路に上流から下流に向けて上流側空燃比センサ、触媒及び下流側空燃比センサを備えるとともに、上流側空燃比センサの出力値と下流側空燃比センサの出力値とに基づいて内燃機関の燃焼室に形成される混合気の空燃比(以下、単に「機関の空燃比」とも称呼する。)を制御する、内燃機関の空燃比制御装置が知られている。
より具体的に述べると、従来の制御装置の一つ(以下、「従来装置」とも称呼する。)は、下流側空燃比センサの出力値を所定の目標値に一致させるためのサブフィードバック量(以下、「サブFB量」と称呼する。)を算出する。加えて、従来装置は、サブFB量に基づいてサブFB量の学習値(以下、単に「サブFB学習値」とも称呼する。)を更新する。そして、従来装置は、サブFB量又はサブFB学習値に基づいて「理論空燃比に設定されている上流側目標空燃比」を修正し、上流側空燃比センサの出力値により表される空燃比(即ち、上流側空燃比)がその修正された上流側目標空燃比に一致するように燃料量をフィードバック制御する。このような、下流側空燃比センサの出力値を用いた空燃比のフィードバック制御は「サブフィードバック制御」と称呼され、上流側空燃比センサの出力値を用いた空燃比のフィードバック制御は「メインフィードバック制御」と称呼される。
ところで、内燃機関を搭載した車両の減速時等において内燃機関への燃料供給が停止されるフューエルカット制御が実行された場合、触媒に多量の酸素が流入し、触媒内に酸素が蓄積する(吸蔵される)。更に、フューエルカット制御の終了後において触媒の酸素吸蔵量を速やかに減少させるために、機関の空燃比をリッチ化するフューエルカット復帰後増量が実行される。
このようなフューエルカット制御及びフューエルカット復帰後増量が実行されている期間においては、触媒の下流に流出するガスの空燃比は内燃機関の空燃比の平均値から乖離してしまう。このため、従来装置は、フューエルカット制御が実行されている期間及びフューエルカット制御の終了後から所定期間が経過するまで、サブFB量の算出及びサブFB学習値の更新を停止(禁止)している(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006−104978号公報
ところが、燃費向上等のためにフューエルカット制御が頻繁に実行されるようにフューエルカット条件が設定されている場合、サブFB学習値の更新機会が減少する。その結果、サブFB学習値が適正値に到達する時間が遅れるので、エミッションが悪化する虞がある。
本発明は上記問題に対処するために為されたものである。即ち、本発明の目的の一つは、フューエルカット制御終了後におけるサブFB学習値の更新機会を増加させることによって学習を早期に完了させ、以て、エミッションをより改善することが可能な「内燃機関の空燃比制御装置」を提供することにある。
本発明の内燃機関の空燃比制御装置(以下、「本発明装置」とも称呼する。)は、
内燃機関(10)の排気通路(51)に配設された触媒(53)と、
前記排気通路であって前記触媒よりも下流側の部位に配設されるとともに、その配設された部位を流れるガスの空燃比に応じた出力値(Voxs )を出力する下流側空燃比センサ(67)と、
を備える。
更に、本発明装置は、
前記下流側空燃比センサの出力値を所定の目標値(Voxsref)に一致させるためのフィードバック量であるサブフィードバック量(Ks)を同下流側空燃比センサの出力値と同目標値との偏差(DVoxs )に基づいて更新するとともに同サブフィードバック量に応じた値(SDVoxs )に基づいて同サブフィードバック量の学習値(Kg)を更新するサブフィードバック手段と、
前記内燃機関の燃焼室(25)に形成される混合気の空燃比である機関の空燃比が、理論空燃比(stoich)を前記サブフィードバック量及び前記学習値の少なくとも一方により補正した目標空燃比(abyfr )、と一致するように同内燃機関に供給される燃料の量(Fi)を調整する通常制御を実行する空燃比制御手段と、
前記内燃機関の運転状態がフューエルカット実行条件を満たしている期間(時刻t1以前)において前記内燃機関への燃料の供給を停止するフューエルカット制御を実行するフューエルカット手段と、
前記フューエルカット制御の終了後から始まる第1の所定期間(時刻t1−t2)において前記機関の空燃比が、理論空燃比よりも所定値だけ小さい目標リッチ空燃比(abyfrich)、と一致するように前記内燃機関に供給される燃料の量を調整する増量制御を実行する増量制御手段と、
を備える。
更に、前記サブフィードバック手段は、
前記目標値を理論空燃比に対応する値(Vst)に設定する。
本発明装置は、フューエルカット制御を行った後に増量制御を行う。従って、本発明を用いない場合、フューエルカット制御が実行されている期間はもとより、増量制御を行っている期間及びその増量制御が終了して触媒下流の空燃比が安定化するまでの期間、サブFB学習値を更新することができない。
そこで、
前記サブフィードバック手段は、更に、
前記フューエルカット制御の終了時点(時刻t1)から始まり且つ前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間(時刻t1−t3)において前記目標値を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比に対応する値(Vlean)に変更し(ステップ540、ステップ545、ステップ550)、
前記第2の所定期間の終了後から始まる第3の所定期間(時刻t3−t4)において前記目標値を前記目標リッチ空燃比に対応する値(Vrich)に変更し(ステップ540、ステップ545、ステップ565)、
前記第3の所定期間の終了後に前記目標値を理論空燃比に対応する値に戻し(ステップ540、ステップ570)、
前記第2の所定期間及び前記第3の所定期間においても前記サブフィードバック量及び前記学習値の更新を実行する(ステップ525)、
ように構成されている。
この構成によれば、フューエルカット制御の影響が触媒下流のガスの空燃比に現れている第2の所定期間(即ち、触媒下流にリーンな空燃比のガスが流出する期間)において、サブFB量を算出する際の下流側空燃比センサの出力値の目標値がリーン空燃比に対応する値に設定される。従って、サブFB量は「燃料量を大きく増量する値」になることがないので、第2の所定期間においてサブFB学習値の更新を行う(即ち、サブFB量の学習を行う)ことができる。
更に、上記構成によれば、フューエルカット制御後の増量制御の影響が触媒下流のガスの空燃比に現れている第3の所定期間(即ち、触媒下流にリッチな空燃比のガスが流出する期間)において、サブFB量を算出する際の下流側空燃比センサの出力値の目標値が「増量制御における目標リッチ空燃比」に対応する値に設定される。従って、サブFB量は「燃料量を大きく減量する値」になることがないので、第3の所定期間においてもサブFB学習値の更新を行う(即ち、サブFB量の学習を行う)ことができる。
この結果、フューエルカット制御が実行された後の期間においてもサブFB量の学習を行うことができるので、サブFB量が早期に収束すべき値に近づく。よって、エミッションを改善することができる。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。本発明の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置の概略構成図である。 図2は、空燃比と図1に示した上流側空燃比センサの出力値との関係を示したグラフである。 図3は、空燃比と図1に示した下流側空燃比センサの出力値との関係を示したグラフである。 図4は、図1に示した制御装置の作動を示すタイムチャートである。 図5は、図1に示した制御装置のCPUが実行する「下流側空燃比センサ目標値変更制御ルーチン」を示したフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る内燃機関の空燃比制御装置(以下、「本制御装置」と称呼する。)について説明する。
(構成)
図1は、この制御装置を4サイクル火花点火式4気筒内燃機関10に適用したシステムの概略構成を示している。なお、図1は特定気筒の断面のみを示しているが、他の気筒も同様の構成を備えている。
この内燃機関10は、シリンダブロック部20と、シリンダヘッド部30と、シリンダブロック部20にガソリン混合気を供給するための吸気系統40と、シリンダブロック部20からの排気ガスを外部に放出するための排気系統50と、を含んでいる。
シリンダブロック部20は、シリンダ21、ピストン22、コンロッド23及びクランクシャフト24を含んでいる。シリンダ21内におけるピストン22の往復動がコンロッド23を介してクランクシャフト24に伝達され、これによりクランクシャフト24が回転する。シリンダ21の壁面、ピストン22の上面(頂面)及びシリンダヘッド部30の下面は燃焼室25を形成している。
シリンダヘッド部30は、燃焼室25に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、吸気弁32を駆動するインテークカムシャフトを含む可変吸気タイミング装置33、可変吸気タイミング装置33のアクチュエータ33a、燃焼室25に連通
した排気ポート34、排気ポート34を開閉する排気弁35、排気弁35を駆動するエキゾーストカムシャフト36、点火プラグ、イグニッションコイル及びイグナイタを含む点火装置37並びに燃料を吸気ポート31内に噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)38を備えている。
吸気系統40は、吸気ポート31とともに吸気通路を形成する吸気管41、吸気管41の端部に設けられたエアフィルタ42及び吸気管41内にあって吸気通路の開口断面積を可変とするスロットルバルブ43を備えている。
スロットルバルブ43は、DCモータからなるスロットルバルブアクチュエータ43aにより吸気管41内で回転駆動されるようになっている。
排気系統50は、各気筒の排気ポート34に一端が接続された複数の枝部を含むエキゾーストマニホールド51、各エキゾーストマニホールド51の枝部の他端であってすべての枝部が集合している集合部に接続されたエキゾーストパイプ52、エキゾーストパイプ52に配設された上流側触媒53及び上流側触媒53よりも下流のエキゾーストパイプ52に配設された下流側触媒54を備えている。排気ポート34、エキゾーストマニホールド51及びエキゾーストパイプ52は、排気通路を構成している。
上流側触媒53及び下流側触媒54のそれぞれは、所謂、白金等の貴金属からなる活性成分を担持する三元触媒装置(排気浄化装置)である。各触媒は、各触媒に流入するガスの空燃比が理論空燃比であるとき、HC及びCO等の未燃成分を酸化するとともに窒素酸化物(NOx)を還元する機能を有する。この機能は触媒機能とも称呼される。更に、各触媒は、酸素を吸蔵(貯蔵)する酸素吸蔵能を有し、空燃比が理論空燃比から偏移したとしても、未燃成分及び窒素酸化物を浄化することができる。この酸素吸蔵能は、触媒に担持されている酸化セリウム(CeO)によってもたらされる。
一方、このシステムは、エアフローメータ61、スロットルポジションセンサ62、カムポジションセンサ63、クランクポジションセンサ64、水温センサ65、上流側空燃比センサ66、下流側空燃比センサ67及びアクセル開度センサ68を備えている。
エアフローメータ61は、吸気管41内を流れる吸入空気の質量流量(以下、「吸入空気量」と称呼する。)Gaに応じた信号を出力するようになっている。
スロットルポジションセンサ62は、スロットルバルブ43の開度(スロットル弁開度)を検出し、スロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
カムポジションセンサ63は、インテークカムシャフトが90°回転する毎に(即ち、クランクシャフト24が180°回転する毎に)1つのパルスを有する信号を発生するようになっている。
クランクポジションセンサ64は、クランクシャフト24が10°回転する毎に狭幅のパルスを有するとともにクランクシャフト24が360°回転する毎に広幅のパルスを有する信号を出力するようになっている。この信号は、後述する電子制御装置70によって機関回転速度NE(内燃機関10の回転速度)に変換される。
水温センサ65は、内燃機関10の冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。
上流側空燃比センサ66は、排気通路であってエキゾーストマニホールド51の枝部の集合部又はその集合部よりも下流側であり且つ上流側触媒53の上流側に配設されている。上流側空燃比センサ66は、限界電流式の酸素濃度センサである。上流側空燃比センサ66は、図2に示したように、「被検出ガス」の空燃比A/Fに応じた電圧である出力値Vabyfs を出力するようになっている。
上流側空燃比センサ66の出力値Vabyfs は、被検出ガスの空燃比が理論空燃比であるときに値Vstoichに一致し、被検出ガスの空燃比が大きくなる(リーンとなる)ほど増大する。即ち、上流側空燃比センサ66は、被検出ガスの空燃比の変化に対してその出力が連続的に変化する広域空燃比センサである。
後述する電子制御装置70は、図2に示したルックアップテーブルMapabyfsを記憶しており、そのルックアップテーブルMapabyfsに実際の出力値Vabyfs を適用することによって空燃比を検出(検出空燃比abyfs を取得する)ようになっている。以下、上流側空燃比センサ66の出力値Vabyfs とルックアップテーブルMapabyfsとによって取得される空燃比を、上流側空燃比abyfs とも称呼する。
下流側空燃比センサ67は、排気通路であって上流側触媒53よりも下流側であり且つ下流側触媒54よりも上流側(即ち、上流側触媒53と下流側触媒54との間の排気通路)に配設されている。下流側空燃比センサ67は、周知の起電力式の酸素濃度センサ(安定化ジルコニアを用いた周知の濃淡電池型の酸素濃度センサ)である。下流側空燃比センサ67は、排気通路であって下流側空燃比センサ67が配設されている部位を流れるガスである被検出ガスの空燃比(従って、下流側触媒54に流入するガスの空燃比、及び、内燃機関10の燃焼室25に形成される混合気の空燃比の時間的平均値)に応じた出力値Voxs を発生するようになっている。
この出力値Voxs は、図3に示したように、被検出ガスの空燃比が理論空燃比に対して大きくリッチ側に偏移した空燃比であるとき最大出力値Vmax (例えば、約0.9V)となる。出力値Voxs は、被検出ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きくリーン側に偏移した空燃比であるとき最小出力値Vmin (例えば、約0.1V)となる。出力値Voxs は、被検出ガスの空燃比が理論空燃比であるとき最大出力値Vmax と最大出力値Vmin の略中間の電圧Vst(理論空燃比相当値Vst、例えば、0.45V)となる。
再び、図1を参照すると、アクセル開度センサ68は、運転者によって操作されるアクセルペダルAPの操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。
電子制御装置70は、互いにバス接続されたCPU71、CPU71が実行するプログラム、ルックアップテーブル(マップ、関数)及び定数等を予め記憶したROM72、CPU71が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM73、及び、バックアップRAM74並びにA/Dコンバータを含むインタフェース75等からなるマイクロコンピュータである。
バックアップRAM74は、内燃機関10を搭載した車両の図示しないイグニッション・キー・スイッチの位置(オフ位置、始動位置及びオン位置等の何れか)にかかわらず、車両に搭載されたバッテリから電力の供給を受けるようになっている。バックアップRAM74は、バッテリから電力の供給を受けている場合、CPU71の指示に応じてデータを格納する(データが書き込まれる)とともに、そのデータを読み出し可能となるように保持(記憶)する。
インタフェース75は、前記センサ61乃至68と接続され、CPU71にセンサ61乃至68からの信号を伝送するようになっている。更に、インタフェース75は、CPU71の指示に応じて可変吸気タイミング装置33のアクチュエータ33a、点火装置37、インジェクタ38及びスロットルバルブアクチュエータ43a等に駆動信号(指示信号)を送出するようになっている。
(基本的な空燃比制御の概要)
本制御装置は、メインフィードバック制御と、サブフィードバック制御(サブFB学習値を取得する学習制御を含む。)と、を実行することにより、機関の空燃比(実際には、燃料噴射量)を制御する。これらの制御は周知である(例えば、特開2012−77740号公報、特開2012−31776号公報、及び、特開2009−30455号公報等を参照。)。
<サブフィードバック制御>
サブフィードバック制御は、下流側空燃比センサ67の出力値Voxs を下流側目標値Voxsrefに一致させる制御である。通常、下流側目標値Voxsrefは理論空燃比stoichに対応する値(理論空燃比相当値)Vstに設定されている。
より具体的に述べると、本制御装置は、下記の(1)式乃至(4)式に従って、出力値Voxs と下流側目標値Voxsrefとの差に基づくPID制御によりサブFB量Ksを算出する。以下において、X(n)はパラメータXの今回値を示し、X(n−1)はパラメータXの前回値(所定時間前のX(n))を示す。K,Kp,Ki,Kdは定数である。

偏差 DVoxs(n)=Voxsref−Voxs …(1)
積分項 SDVoxs(n)=SDVoxs(n-1)+K・DVoxs(n) …(2)
微分項 DDVoxs(n)=DVoxs(n)−DVoxs(n-1) …(3)
サブFB量 Ks=Kp・DVoxs(n)+Ki・SDVoxs(n)+Kd・DDVoxs(n) …(4)
上記(1)乃至(4)式から理解されるように、出力値Voxs が下流側目標値Voxsrefよりも小さいとき(即ち、下流側空燃比センサ67の出力値Voxs が下流側目標値Voxsrefに対応する空燃比よりもリーン側の空燃比を示す値であるとき)、サブFB量Ksは増大する。反対に、出力値Voxs が下流側目標値Voxsrefよりも大きいとき(即ち、下流側空燃比センサ67の出力値Voxs が下流側目標値Voxsref に対応する空燃比よりもリッチ側の空燃比を示す値であるとき)、サブFB量Ksは減少する。よって、サブFB量Ksは正の値にも負の値にもなる。
<サブフィードバック量の学習>
本制御装置は、サブフィードバック制御中(即ち、サブFB量Ksを更新している期間)において所定時間が経過する毎に、例えば、下記(5)式により求められるサブFB量Ksの定常的な値(即ち、積分項)に応じた値をサブFB学習値KgとしてバックアップRAM74に記憶(学習)する。

サブFB学習値 Kg=Ki・SDVoxs(n) …(5)
<メインフィードバック制御>
メインフィードバック制御は、上流側空燃比センサ66の出力値Vabyfs に基づいて得られる上流側空燃比abyfs を上流側目標空燃比abyfr に一致させる制御である。より具体的に述べると、本制御装置は、上流側空燃比abyfs と上流側目標空燃比abyfrとの差に基づくPID制御によりメインFB量Kmを算出する。上流側空燃比abyfs が上流側目標空燃比abyfr よりもリーンである(大きい)ときメインFB量Kmは増大させられ、上流側空燃比abyfs が上流側目標空燃比abyfr よりもリッチである(小さい)ときメインFB量Kmは減少させられる。
上流側目標空燃比abyfr は、通常制御においては、下記の(6)式のように、理論空燃比stoich(例えば、14.6)からサブFB量Ksを減じた値として求められる。なお、サブFB量Ksの更新を開始する時点(サブフィードバック制御条件が成立した時点)においてサブFB量KsはサブFB学習値Kgに設定される。更に、サブフィードバックの更新が行われていない場合(サブフィードバック制御条件不成立時)、下記の(6)式のサブFB量KsはサブFB学習値Kgに設定される。

上流側目標空燃比 abyfr=stoich−Ks …(6)
本制御装置は、機関回転速度NE及び吸入空気量Gaとルックアップテーブルとに基づいて算出される筒内吸入空気量(1回の吸気行程において1つの気筒に吸入される空気量)Mcを算出する。本制御装置は、下記(7)式に示したように、その筒内吸入空気量Mcを上流側目標空燃比abyfr によって除することによって、基本燃料噴射量Fbを算出する。そして、本制御装置は、下記(8)式に示したように、基本燃料噴射量FbにメインFB量Kmを加える補正によって得られる最終燃料噴射量Fiの燃料を燃料噴射弁38から噴射させる。

Fb=Mc/abyfr …(7)
Fi=Fb+Km …(8)
<フューエルカット制御>
フューエルカット制御は、燃料噴射弁38からの燃料噴射を停止(内燃機関10への燃料供給を停止)する制御である。フューエルカット制御は、フューエルカット実行条件が成立しているときに実行される。フューエルカット実行条件は、フューエルカット開始条件が成立してからフューエルカット終了条件が成立するまで成立する条件である。なお、本制御装置は、フューエルカット制御の実行中において、メインフィードバック制御、サブフィードバック制御、及び、サブFB量の学習(サブFB学習値Kgの更新)を停止する。
フューエルカット開始条件は、以下の条件1及び条件2が共に成立したときに成立する。
(条件1)スロットルバルブ開度TAが「0」である(スロットル弁全閉である)。
(条件2)機関回転速度NEが、フューエルカット回転速度NEfc以上である。
フューエルカット終了条件は、以下の条件3及び条件4の何れかが成立したときに成立する。
(条件3)スロットルバルブ開度TAが「0」より大きい。
(条件4)機関回転速度NEが、フューエルカット回転速度NEfcよりも小さいフューエルカット復帰回転速度NEfk以下である。
<フューエルカット復帰後増量制御(増量制御)>
フューエルカット制御中に触媒53に大量に流入して吸蔵された酸素をフューエルカット制御の終了後に速やかに減少させるため、本制御装置は増量制御を行う。より具体的に述べると、本制御装置は、フューエルカット制御の終了後から第1の期間が経過するまで、上流側目標空燃比abyfr を「理論空燃比stoichよりも小さい(リッチな)目標リッチ空燃比abyfrich(例えば、12.5)」に設定する。
(本制御装置の作動の概要)
本制御装置は、フューエルカット制御の終了時点から、サブFB量の更新及びサブFB量の学習(サブFB学習値Kgの更新)を直ちに開始する。フューエルカット制御の終了時点からサブFB量の学習を直ちに開始することを可能とするために、本制御装置は、以下に詳述するように、下流側目標値Voxsrefを従来装置とは異なるように設定する。
即ち、本制御装置は、フューエルカットの終了時点から第2の期間(第2の所定期間)が経過するまで下流側目標値Voxsrefを「リーン空燃比に相当する値Vlean」に設定する。以下、Vleanは「リーン電圧」とも称呼される。第2の期間は第1の期間(第1の所定期間)よりも長い。更に、本制御装置は、第2の期間の終了時点から第3の期間(第3の所定期間)が経過するまで下流側目標値Voxsrefを「リッチ空燃比(正確には、増量制御における上流側目標空燃比abyfrである目標リッチ空燃比abyfrich)に相当する値Vrich」に設定する。以下、Vrichは「リッチ電圧」とも称呼される。
<作動の実例>
次に、図4を参照しながら、フューエルカット制御及びフューエルカット制御後の本制御装置の作動について説明する。図4は上から順に、フューエルカットフラグXfc、フューエルカット復帰後増量フラグXrich、上流側空燃比abyfs、上流側目標空燃比abyfr、学習許可フラグXkyoka 、目標値可変フラグXkahen 、下流側空燃比センサ出力値Voxs 、下流側目標値Voxsref及び積算吸入空気量SGaの時間経過に伴う変化を示している。
図4に示した例においては、時刻t1以前においてフューエルカット実行条件が成立して、フューエルカットフラグ(以下、「FCフラグ」とも称呼する。)Xfcの値が「1」に設定されている。このFCフラグXfcは、その値が「0」であるとき、内燃機関10の運転状態がフューエルカット実行条件を満たす状態でないことを示す。一方、FCフラグXfcは、その値が「1」であるとき、内燃機関10の運転状態がフューエルカット実行条件を満たす状態であることを示す。即ち、時刻t1以前においてフューエルカット制御が実行されている。
フューエルカット制御が実行されると、上流側触媒53には大量の酸素が流入し且つ酸素が上流側触媒53から流出する。そのため、下流側空燃比センサ出力値Voxs は時刻t1以前において「理論空燃比相当値Vstよりも小さい値(リーン出力値)」へと変化している。
時刻t1にてフューエルカット終了条件が成立し、FCフラグXfcの値が「1」から「0」へと変更されると、フューエルカット制御が停止される。更に、この時点において、「フューエルカット復帰後増量条件」が成立し、増量要求フラグXrichの値が「0」から「1」へと変化する。この増量要求フラグXrichは、その値が「1」であるとき、増量制御を実行すべき要求があることを示す。一方、増量要求フラグXrichは、その値が「0」であるとき、増量制御を実行する要求がないことを示す。よって、時刻t1にてフューエルカット復帰後増量(増量制御)が実行される。即ち、時刻t1において、上流側目標空燃比abyfr は目標リッチ空燃比abyfrichに設定され、その結果、上流側空燃比abyfs はリーン空燃比から目標リッチ空燃比abyfrichの近傍の空燃比へと変化する。
更に、時刻t1において学習許可フラグXkyoka 及び目標値可変フラグXkahen の値は「0」から「1」へと変更され、下流側目標値Voxsrefの値が「理論空燃比相当値Vstよりも小さいリーン電圧Vlean」に設定される。
学習許可フラグXkyoka は、その値が「1」であるとき、サブフィードバック量の学習が許可されていることを示し、その値が「0」であるとき、サブフィードバック量の学習が禁止されていることを示す。目標値可変フラグXkahen は、その値が「1」であるとき、下流側目標値Voxsrefの値をリーン電圧Vleanまたはリッチ電圧Vrichに変更可能であることを示し、その値が「0」であるとき、下流側目標値Voxsrefの値が理論空燃比相当値Vstに固定され変更不能であることを示す。
これにより、時刻t1からサブフィードバック制御及びサブFB学習値の更新(学習)が実行される。更に、時刻t1において積算吸入空気量SGaは「0」に設定される。但し、積算吸入空気量SGaは増量制御中において変更されない。
その後、時刻t2において所定の条件(増量制御終了条件)が成立すると、増量要求フラグXrichの値が「1」から「0」へと変更される。その結果、上流側目標空燃比abyfr は目標リッチ空燃比abyfrichから理論空燃比stoichへと戻されることにより、増量制御が終了して通常制御が再開される。この増量制御終了条件は、別途算出されている「上流側触媒53の酸素吸蔵量OSA」が「所定吸蔵量」を下回る場合である。
時刻t2を過ぎると、上流側触媒53からリッチなガスが流出し始める。よって、下流側空燃比センサ出力値Voxs は徐々に上昇する。
一方、本制御装置は、時刻t2から積算吸入空気量SGaの算出を開始する。そして、時刻t3にて、積算吸入空気量SGaが第1閾値積算吸入空気量SGath1 を超える。このとき、本制御装置は、下流側目標値Voxsrefをリーン電圧Vleanから「理論空燃比相当値Vstよりも大きいリッチ電圧Vrich」に変更する。
なお、第1閾値積算吸入空気量SGath1 は、積算吸入空気量SGaが第1閾値積算吸入空気量SGath1 に一致する時点と、下流側空燃比センサ出力値Voxs が理論空燃比相当値Vstにまで上昇する時点とが、略一致するような値に予め実験等に基づいて設定されている。
その後、時刻t4にて、積算吸入空気量SGaが第2閾値積算吸入空気量SGath2 を超える。このとき、本制御装置は、目標値可変フラグXkahen の値を「1」から「0」へと変更し、それにより、目標値Voxsrefをリッチ電圧Vrichから理論空燃比相当値Vstに変更する。
なお、第2閾値積算吸入空気量SGath2 は、積算吸入空気量SGaが第2閾値積算吸入空気量SGath2 に一致する時点と、下流側空燃比センサ出力値Voxs がリッチ電圧Vrich近傍の値から理論空燃比相当値Vst近傍の値にまで低下する時点と、が略一致するような値に予め実験等に基づいて設定されている。
このように、本制御装置は、フューエルカット制御の終了後の第1の所定期間(時刻t1−t2)において増量制御を実行する。その後、本制御装置は通常制御を実行する(時刻t2以降)。
一方、本制御装置は、フューエルカット制御の終了時点から始まる第2の所定期間(時刻t1−t3)において、下流側空燃比センサの目標値Voxsrefをリーン電圧Vleanに設定する。第2の所定期間は第1の所定期間よりも長い。この第2の所定期間において、上流側触媒53からフューエルカット制御に起因する多量の酸素が流出するので、出力値Voxs はリーン電圧Vleanに略一致する。従って、サブFB量Ksが過大又は過小になることがないので、サブFB量Ksに基づいてサブFB学習値Kgを更新することができる。
更に、本制御装置は、第2の所定期間の終了時点から始まる第3の所定期間(時刻t3−t4)において、下流側空燃比センサの目標値Voxsrefをリッチ電圧Vrichに設定する。この第3の所定期間において、増量制御の影響により上流側触媒53からリッチなガスが流出するので、出力値Voxs はリッチ電圧Vrichに略一致する。従って、サブFB量Ksが過大又は過小になることがないので、サブFB量Ksに基づいてサブFB学習値Kgを更新することができる。
(実際の作動)
次に、上記のように構成された本制御装置の実際の作動について説明する。
制御装置のCPU71は、図5にフローチャートにより示した「下流側空燃比センサ目標値変更制御ルーチン」を所定時間が経過する毎に繰り返し実行するようになっている。従って、任意のタイミングになると、CPU71は、ステップ500から処理を開始してステップ505に進み、FCフラグXfcの値が「0」であるか否かを判定する。
FCフラグXfcの値が「1」である場合、CPU71はステップ505にて「No」と判定してステップ510に進み、フューエルカット制御を実行する。次いで、CPU71はステップ515に進み、目標値可変フラグXkahen 及び学習許可フラグXkyoka の値をそれぞれ「0」に設定し、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、目標値可変フラグXkahen の値が「0」に設定されているとき、下流側目標値Voxsrefは理論空燃比相当値Vstに設定される。学習許可フラグXkyoka の値が「0」に設定されているとき、サブFB量Ks及びサブFB学習値Kgの更新は行われず、サブFB量KsとしてサブFB学習値Kgが採用される。
フューエルカット終了条件が成立してFCフラグXfcの値が「1」から「0」に変化した直後(即ち、FCフラグXfcの値が「0」)にCPU71が本ルーチンをステップ500から開始すると、CPU71はステップ505にて「Yes」と判定してステップ520に進み、FCフラグXfcの値が「1」から「0」に変化した直後か否かを判定する。FCフラグXfcの値は「1」から「0」に変化した直後であるから、CPU71はステップ520にて「Yes」と判定してステップ525に進む。
CPU71はステップ525にて目標値可変フラグXkahen 、学習許可フラグXkyoka 及び増量要求フラグXrichの値をそれぞれ「1」に設定するとともに、積算吸入空気量SGaの値を「0」に設定する。この結果、目標値可変フラグXkahen の値が「1」に設定されるので、後述するように、下流側目標値Voxsrefは理論空燃比相当値Vst以外の値に設定される。更に、学習許可フラグXkyoka の値が「1」に設定されるので、サブFB量Ks及びサブFB学習値Kgの更新が行われる。
次に、CPU71はステップ530に進み、増量要求フラグXrichの値が「1」であるか否かを判定する。
現時点においては、ステップ525において増量要求フラグXrichの値が「1」に設定されているので、CPU71はステップ530にて「Yes」と判定してステップ535に進み、メインフィードバック制御の目標空燃比abyfr を目標リッチ空燃比abyfrichに設定する。
次いで、CPU71はステップ540に進み、積算吸入空気量SGaが第2所定閾値積算吸入空気量SGath2 未満であるか否かを判定する。現在の積算吸入空気量SGaは「0」である(ステップ525において「0」に設定されている)ので、積算吸入空気量SGaは第2所定閾値積算吸入空気量SGath2 未満である。従って、CPU71はステップ540にて「Yes」と判定してステップ545に進み、積算吸入空気量SGaが第1所定閾値積算吸入空気量SGath1 未満であるか否かを判定する。前述したように積算吸入空気量SGaは「0」であるから、CPU71はステップ545にて「Yes」と判定してステップ550に進み下流側目標値Voxsrefをリーン電圧Vleanに設定し、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
この状態が継続している場合にCPU71が本ルーチンをステップ500から再び開始すると、CPU71はステップ505にて「Yes」と判定し、更に、ステップ520にて「No」と判定してステップ530に直接進む。この場合、増量要求フラグXrichの値は「1」に維持されている。従って、CPU71はステップ530にて「Yes」と判定してステップ535に進み、メインフィードバック制御の目標空燃比abyfr を目標リッチ空燃比abyfrichに設定する。
次いで、CPU71はステップ540に進んで「Yes」と判定し、更に、ステップ545にて「Yes」と判定し、ステップ550に進んで下流側目標値Voxsrefをリーン電圧Vleanに設定して本ルーチンを一旦終了する。
この状態において時間が経過すると、触媒53の酸素吸蔵量OSAが所定吸蔵量を下回るので、別途実行されるルーチンにおいてXrichの値が「1」から「0」に戻される。そのため、CPU71はステップ505及びステップ520に続くステップ530にて「No」と判定してステップ555に進み、吸入空気量Gaの積算を行う(積算吸入空気量SGaを算出する)。次いで、CPU71はステップ560に進み、メインフィードバック制御の目標空燃比abyfr を理論空燃比stoichに設定してステップ540に進む。この結果、増量制御が停止されて通常制御へと移行する。
この段階では積算吸入空気量SGaの積算が「0」から開始された直後であるので、積算吸入空気量SGaは第1積算吸入空気量SGath1 未満である。よって、CPU71はステップ540及びステップ545にてそれぞれ「Yes」と判定してステップ550を経由してステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
その後、積算吸入空気量SGaは増大して第1積算吸入空気量SGath1 に達する(時刻t3)。この場合、CPU71はステップ540にて「Yes」と判定し、ステップ545にて「No」と判定してステップ565に進み、下流側目標値Voxsrefをリッチ電圧Vrichに設定する。その後、CPU71はステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。即ち、フューエルカット制御の終了時点(時刻t1)からこの時点(時刻t3)までが前述した第2の所定期間であり、この時点(時刻t3)から前述した第3の所定期間が開始する。
その後、積算吸入空気量SGaは更に増大して第2積算吸入空気量SGath2 に達する(時刻t4)。この場合、CPU71はステップ540に進んだとき、そのステップ540にて「No」と判定してステップ570に進み、下流側目標値Voxsrefを理論空燃比相当値Vstに設定する。この時点(時刻t4)が前述した第3の所定期間の終了時点である。次いで、CPU71はステップ575に進み、目標値可変フラグXkahen の値を「0」に設定し、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、本制御装置は、
第2の所定期間(触媒下流にリーンな空燃比のガスが流出する期間)において下流側目標値Voxsrefをリーン電圧Vleanに変更し、
第3の所定期間(触媒下流にリッチな空燃比のガスが流出する期間)において下流側目標値Voxsrefをリッチ電圧Vrichに変更し、
第3の所定期間の終了後に下流側目標値Voxsrefを理論空燃比stoichに対応する値Vstに戻し、
第3所定期間の後の期間のみならず、第2の所定期間及び第3の所定期間においてもサブフィードバック量Ks及び学習値Kgの更新を実行する。
従って、本制御装置は、第2の所定期間及び第3の所定期間においても、下流側目標値Voxsrefと下流側空燃比センサの出力値Voxs とが大きく乖離しない。よって、本制御装置によれば、サブFB量が「燃料量を大きく増量又は減量する値」になることがないので第2の所定期間及び第3の所定期間においてもサブFB量の学習を行うことができる。この結果、サブFB学習値の更新機会を増加させることができ、サブFB量が早期に収束すべき値に近づく。よってエミッションを改善することができる。
<その他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、増量要求フラグXrichの値は、下流側空燃比センサ出力値Voxs が理論空燃比相当値Vstを上回ったときに「1」から「0」へ変更されてもよい。更に、ステップ555、ステップ540及びステップ545において、吸入空気量Gaに代え、機関の負荷KLが用いられても良い。或いは、第2の所定期間及び第3の所定期間のそれぞれは、それぞれの期間の開始時点における吸入空気量Gaに基づいて決定される所定の長さを有する期間であってもよい。
10…内燃機関、25…燃焼室、31…吸気ポート、34…排気ポート、37…点火装置、38…インジェクタ、41…吸気管、43…スロットルバルブ、51…排気管、53…上流側触媒、61…エアフローメータ、66…上流側空燃比センサ、67…下流側空燃比センサ、70…電子制御装置、71…CPU。

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に配設された触媒と、
    前記排気通路であって前記触媒よりも下流側の部位に配設されるとともに、その配設された部位を流れるガスの空燃比に応じた出力値を出力する下流側空燃比センサと、
    前記下流側空燃比センサの出力値を所定の目標値に一致させるためのフィードバック量であるサブフィードバック量を同下流側空燃比センサの出力値と同目標値との偏差に基づいて更新するとともに同サブフィードバック量に応じた値に基づいて同サブフィードバック量の学習値を更新するサブフィードバック手段と、
    前記内燃機関の燃焼室に形成される混合気の空燃比である機関の空燃比が、理論空燃比を前記サブフィードバック量及び前記学習値の少なくとも一方により補正した目標空燃比、と一致するように同内燃機関に供給される燃料の量を調整する通常制御を実行する空燃比制御手段と、
    前記内燃機関の運転状態がフューエルカット実行条件を満たしている期間において前記内燃機関への燃料の供給を停止するフューエルカット制御を実行するフューエルカット手段と、
    前記フューエルカット制御の終了後から始まる第1の所定期間において前記機関の空燃比が、理論空燃比よりも所定値だけ小さい目標リッチ空燃比、と一致するように前記内燃機関に供給される燃料の量を調整する増量制御を実行する増量制御手段と、
    を備える内燃機関の空燃比制御装置において、
    前記サブフィードバック手段は、
    前記目標値を理論空燃比に対応する値に設定し、
    前記フューエルカット制御の終了時点から始まり且つ前記第1の所定期間よりも長い第2の所定期間において前記目標値を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比に対応する値に変更し、
    前記第2の所定期間の終了後から始まる第3の所定期間において前記目標値を前記目標リッチ空燃比に対応する値に変更し、
    前記第3の所定期間の終了後に前記目標値を理論空燃比に対応する値に戻し、
    前記第2の所定期間及び前記第3の所定期間においても前記サブフィードバック量及び前記学習値の更新を実行する、
    ように構成された空燃比制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114720133A (zh) * 2022-04-19 2022-07-08 潍柴动力股份有限公司 一种大功率气体机空燃比的标定方法及标定系统

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