JP4466754B2 - 内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置 Download PDF

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Description

実際の空燃比が目標の空燃比に対してリッチ側に乖離しているときに実際の空燃比を目標の空燃比に近づけるべく燃料噴射量の補正値を設定する内燃機関について、そのクランク室内の換気を行うものであって、クランク室内から吸気通路に供給されるブローバイガスの流量を調整する電子制御式の換気弁を備える内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置に関する。
この種のブローバイガス還元装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載のものを含めて、電子制御式ブローバイガス還元装置は一般に、吸気通路のスロットルバルブの吸気下流側とクランク室内とを接続してクランク室内のブローバイガスを吸気通路に供給する第1の換気通路と、吸気通路のスロットルバルブの吸気上流側とクランク室内とを接続して吸入空気をクランク室内に供給する第2の換気通路と、第1の換気通路に設けられてその通路面積を変更する電子制御式の換気弁とにより構成されている。そして、内燃機関の運転中においては、機関運転状態に基づいてブローバイガスの流量の要求値が設定され、実際のブローバイガスの流量がこの要求値となるように換気弁の開度の操作が行われる。
特開2006−52664号公報
ところで、機関潤滑油の燃料希釈率が高いときにクランク室内の機関潤滑油から希釈燃料が蒸発する場合には、ブローバイガスとともに多量の燃料がクランク室内から吸気通路に供給されるため、実際の空燃比が目標の空燃比に対して過度にリッチ側に乖離するようになる。そこで、機関潤滑油の燃料希釈率が高いときには換気弁を閉弁してブローバイガスの供給を停止することも考えられるが、この場合にはクランク室内の換気がなされないため好ましい対策とは言い難い。
なお、特許文献1のブローバイガス還元装置では、インジェクタの要求噴射時間が最小噴射時間を下回るときに実際の噴射時間を最小噴射時間に固定するとともに実際の空燃比を目標の空燃比に近づけるべく換気弁を制御することにより、空燃比が過度にリッチ化した状態が継続されることを抑制するようにしている。しかし、要求噴射時間が最小噴射時間を下回るまでの間に空燃比が過度にリッチ化してもこれに対して上記換気弁の制御がなされることはないため、この点において課題を残すものとなっている。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クランク室内の換気に対する要求に極力応じつつ、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することのできる内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、目標の空燃比に対する実際の空燃比のリッチ側への乖離度合であるリッチ度合に基づいて燃料噴射量を減少側に補正する内燃機関について、そのクランク室内の換気を行うものであって、クランク室内から吸気通路に供給されるブローバイガスの流量を調整する電子制御式換気弁の開度の要求値を機関運転状態に基づいて設定し、前記換気弁の開度の実際値をこの要求値に維持すべく前記換気弁の制御を行う内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記リッチ度合及び吸入空気量に基づいて前記開度の要求値を補正する制御手段を備えることを要旨としている。
リッチ度合が大きいときには、ブローバイガスとともにクランク室内から吸気通路に供給される燃料(以下、「還元燃料」)に起因して、実際の空燃比が目標の空燃比に対して過度にリッチ側に乖離した状態が生じる可能性は高くなる。また吸入空気量が少ないときには、混合気に占める還元燃料の割合が大きくなるため、これにともない還元燃料が実際の空燃比に及ぼす影響、すなわち実際の空燃比を目標の空燃比に対してリッチ側に乖離させる度合も大きくなる。上記発明ではこの点に鑑み、リッチ度合及び吸入空気量に基づいて換気弁の開度を補正するようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。また、機関運転状態に基づいて設定される開度の要求値を補正することにより、上記過度のリッチ化の抑制を実現するようにしているため、機関潤滑油の燃料希釈率が高いことをもって換気弁を完全に閉弁する場合とは異なり、クランク室内の換気に対する要求に極力応じることができるようにもなる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、ブローバイガスに含まれる燃料が実際の空燃比を目標の空燃比からリッチ側に乖離させる度合について、吸入空気量の減少にともなうこの度合の増大を抑制する態様で吸入空気量に基づく前記開度の要求値の補正を行うことを要旨としている。
混合気に占める還元燃料の割合は吸入空気量が少なくなるにつれて大きくなるため、還元燃料が実際の空燃比に及ぼす影響、すなわち還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比に対してリッチ側に乖離させる度合もこれに応じて大きくなる。上記発明ではこの点に鑑み、還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比からリッチ側に乖離させる度合の増大を抑制する態様で換気弁の制御を行うようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、吸入空気量に基づく前記開度の要求値の補正として、吸入空気量が少なくなるにつれて前記開度の要求値をより閉弁側の値に補正することを要旨としている。
還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比からリッチ側に乖離させる度合は、吸入空気量が少なくなるにつれて増大するようになる。上記発明ではこの点に鑑み、吸入空気量が少なくなるにつれて開度の要求値をより閉弁側の値に補正するようにしているため、すなわち上記度合が大きくなるにつれて換気弁の制御を通じて還元燃料の量を減少させるようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、吸入空気量に基づいて前記開度の要求値を閉弁側に補正する度合である吸気補正度合について、吸入空気量が基準空気量Aよりも少ない領域での吸入空気量に対する吸気補正度合の変化傾向と、吸入空気量が前記基準空気量Aよりも多い領域での吸入空気量に対する吸気補正度合の変化傾向とを異ならせることを要旨としている。
還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比からリッチ側に乖離させる度合について、吸入空気量が基準空気量Aよりも少ない領域での吸入空気量に対するこの度合の変化傾向と、吸入空気量が基準空気量Aよりも多い領域での吸入空気量に対するこの度合の変化傾向とは互いに異なることが本願発明者により確認されている。上記発明ではこの点に鑑み、上記態様をもって各変化傾向を互いに異ならせるようにしているため、換気弁の開度の補正態様を還元燃料が実際の空燃比に及ぼす影響に見合ったものにすることができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、吸入空気量が前記基準空気量Aよりも少ない領域での前記吸気補正度合について、これを吸入空気量の変化にかかわらず最大の度合に維持することを要旨としている。
吸入空気量が基準空気量Aよりも少ないときには、還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比に対してリッチ側に乖離させる度合は非常に大きなものとなる。上記発明ではこの点に鑑み、吸入空気量が基準空気量Aよりも少ない領域での吸気補正度合を最大の度合に維持するようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、吸入空気量が前記基準空気量Aよりも多い領域での前記吸気補正度合について、これを吸入空気量の増加にともない小さくすることを要旨としている。
吸入空気量が基準空気量Aよりも多いときには、還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比に対してリッチ側に乖離させる度合は吸入空気量の増大にともない小さくなる傾向を示す。上記発明ではこの点に鑑み、吸入空気量が基準空気量Aよりも多い領域での吸気補正度合を吸入空気量の増加にともない小さくするようにしているため、吸気通路へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、吸入空気量の領域を定めるものであって前記基準空気量Aよりも大きいものを基準空気量Bとして、吸入空気量がこの基準空気量Bよりも多い領域での前記吸気補正度合について、これを前記開度の要求値を閉弁側に補正しないものに維持することを要旨としている。
吸入空気量が基準空気量Bよりも多いときには、還元燃料が実際の空燃比を目標の空燃比に対してリッチ側に乖離させる度合は非常に小さなものとなる。上記発明ではこの点に鑑み、吸入空気量が基準空気量Bよりも多い領域での吸気補正度合を最小の度合、すなわち開度の要求値を閉弁側に補正しないものに維持するようにしているため、吸気通路へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、前記リッチ度合に基づく前記開度の要求値の補正として、前記リッチ度合が大きくなるにつれて前記開度の要求値をより閉弁側の値に補正することを要旨としている。
実際の空燃比が目標の空燃比に対してリッチ側に乖離しているときに吸気通路に還元燃料が供給される場合には、実際の空燃比がよりリッチ化されることになるため、還元燃料に起因して空燃比の過度のリッチ化が生じる可能性は、空燃比のリッチ度合に応じて大きくなる。上記発明ではこの点に鑑み、リッチ度合が大きくなるにつれて開度の要求値をより閉弁側の値に補正するようにしているため、すなわち上記可能性が高くなるにつれて換気弁の制御を通じて還元燃料の量を減少させるようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、前記開度の要求値を前記リッチ度合に基づいて閉弁側に補正する度合である乖離補正度合について、前記リッチ度合が基準度合よりも小さい領域での前記リッチ度合に対する乖離補正度合の変化傾向と、前記リッチ度合が前記基準度合よりも大きい領域での前記リッチ度合に対する乖離補正度合の変化傾向とを異ならせることを要旨としている。
還元燃料に起因して実際の空燃比が目標の空燃比に対して過度にリッチ側に乖離する可能性の大きさについて、リッチ度合が基準度合よりも小さい領域でのリッチ度合に対するこの大きさの変化傾向と、リッチ度合が基準度合よりも大きい領域でのリッチ度合に対するこの大きさの変化傾向とは互いに異なることが本願発明者により確認されている。上記発明ではこの点に鑑み、上記態様をもって各変化傾向を互いに異ならせるようにしているため、換気弁の開度の補正態様を還元燃料が実際の空燃比に及ぼす影響に見合ったものにすることができるようになる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、前記リッチ度合が前記基準度合よりも小さい領域での前記乖離補正度合について、これを前記リッチ度合の変化にかかわらず最小の度合に維持することを要旨としている。
リッチ度合が基準度合よりも小さいときには、還元燃料に起因して実際の空燃比が目標の空燃比に対して過度にリッチ側に乖離する可能性は非常に小さなものとなる。上記発明ではこの点に鑑み、リッチ度合が基準度合よりも小さい領域での乖離補正度合を最小の度合に維持するようにしているため、吸気通路へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載される内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、前記リッチ度合が前記基準度合よりも大きい領域での前記乖離補正度合について、これを前記リッチ度合の増加にともない大きくすることを要旨としている。
リッチ度合が基準度合よりも大きいときには、還元燃料に起因して実際の空燃比が目標の空燃比に対して過度にリッチ側に乖離する可能性はリッチ度合の増加にともない大きくなる傾向を示す。上記発明ではこの点に鑑み、リッチ度合が基準度合よりも大きい領域での乖離補正度合をリッチ度合の増加にともない大きくするようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、機関潤滑油の燃料希釈率が基準希釈率よりも高いときに限り、減量補正値及び吸入空気量に基づく前記開度の要求値の補正を行うことを要旨としている。
機関潤滑油の燃料希釈率が低いときには、ブローバイガスとともにクランク室内から吸気通路に供給される還元燃料の量は比較的少ないものとなるため、吸入空気量が少ない場合及びリッチ度合が大きい場合のいずれであれ、還元燃料に起因して空燃比が過度にリッチ化するおそれも低いものとなる。上記発明ではこの点に鑑み、機関潤滑油の燃料希釈率が基準希釈率よりも高いときに限り開度の要求値の補正を行うようにしているため、吸気通路へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(13)請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、前記制御手段は、前記機関運転状態としての機関負荷及び機関回転速度の少なくとも一方に基づいて前記開度の要求値を設定し、前記換気弁の開度の実際値をこの要求値に近づけるべく前記換気弁の制御を行うものであって、前記リッチ度合及び吸入空気量に基づいて前記設定した要求値を閉弁側に補正した際には、この補正したものを前記開度の新たな要求値として設定し、前記換気弁の開度の実際値をこの新たな要求値に近づけるべく前記換気弁の制御を行うものであることを要旨としている。
図1〜図12を参照して、本発明にかかる内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置を車両用の筒内噴射式内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置として具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、筒内噴射式のエンジン10は、空気及び燃料からなる混合気の燃焼を通じて動力を発生させるためのエンジン本体20と、外部の空気をエンジン本体20に取り入れるための吸気装置40と、エンジン本体20内のブローバイガスを吸気装置40に供給するための電子制御式のブローバイガス還元装置50と、これら装置を統括的に制御する電子制御装置60とを備えて構成されている。
エンジン本体20は、インジェクタ27を通じて燃焼室31内に直接的に噴射された燃料と吸気装置40を通じて燃焼室31内に供給された空気との混合気を燃焼させるためのシリンダブロック21と、このシリンダブロック21と協働してクランクシャフト26を支持するためのクランクケース22と、エンジンオイルを貯留するためのオイルパン23と、動弁系の部品を配置するためのシリンダヘッド24と、エンジンオイルの外部への飛散を抑制するためのヘッドカバー25とにより構成されている。また、シリンダブロック21及びクランクケース22により形成されるクランク室32と、シリンダヘッド24及びヘッドカバー25により形成される動弁室33とは、シリンダブロック21に形成された連通室34により接続されている。
吸気装置40は、外気を当該装置内に取り込むためのエアインテーク41と、このエアインテーク41を介して取り込まれた空気(以下、「吸気」)中の異物を捕捉するためのエアクリーナ42と、スロットルバルブ45の開閉を通じて吸気の流量を調整するためのスロットルボディ44と、エアクリーナ42の吸気下流側とスロットルボディ44の吸気上流側とを接続するインテークホース43と、スロットルボディ44の吸気下流側とシリンダヘッド24の吸気上流側とを接続するインテークマニホールド46とにより構成されている。このインテークマニホールド46には、スロットルボディ44を通過した吸気を滞留させるためのサージタンク47と、サージタンク47内の吸気をシリンダヘッド24の各インテークポートに送り込むための複数のサブパイプ48とが設けられている。すなわち吸気装置40においては、エアインテーク41内の通路と、エアクリーナ42内の通路と、インテークホース43内の通路と、スロットルボディ44内の通路と、インテークマニホールド46内の通路とにより、吸気をエンジン本体20に送り込むための吸気通路49が形成されている。
ブローバイガス還元装置50は、燃焼室31内からクランク室32内に流れ出たブローバイガスを吸気装置40内におけるスロットルバルブ45の吸気下流側に供給する機能、及びエアクリーナ42により浄化された吸気を吸気装置40内におけるスロットルバルブ45の吸気上流側からクランク室32内に供給する機能、及びエンジン本体20内から吸気装置40内に供給されるブローバイガスの流量を調整する機能を備える装置として構成されている。
具体的には、クランク室32内のブローバイガスを動弁室33内からサージタンク47内に送り込むための通路として、ヘッドカバー25とサージタンク47とを接続する態様で形成された第1換気通路51が設けられている。また、インテークホース43内の吸気を動弁室33内に送り込むための通路、あるいは動弁室33内からインテークホース43内にブローバイガスを送り込むための通路として、ヘッドカバー25とインテークホース43とを接続する態様で形成された第2換気通路52が設けられている。また、動弁室33内からサージタンク47内に向けて流れるブローバイガスの流量を調整するための弁として、ヘッドカバー25に設けられて第1換気通路51の通路面積を変更するPCVバルブ53が設けられている。そして、同一の機関運転条件のもとでは、PCVバルブ53の開度(以下、「PCV開度TB」)が開弁側に変更されることにより、動弁室33内からサージタンク47内に供給されるブローバイガスの流量が増大するようになる。
ここで、図2に示すように機関低負荷時においてはスロットルバルブ45の吸気下流側の負圧が大きいため、クランク室32内から連通室34及び動弁室33及び第1換気通路51を介してサージタンク47内にブローバイガスが流れ込むようになる。またこのとき、インテークホース43内から第2換気通路52を介して動弁室33に吸気が流れ込むようになる。
また、図3に示すように機関高負荷時においてはクランク室32及び動弁室33内の圧力が大きいため、クランク室32内から連通室34及び動弁室33及び第1換気通路51を介してサージタンク47内にブローバイガスが流れ込むとともに、動弁室33内から第2換気通路52を介してインテークホース43内にもブローバイガスが流れ込むようになる。
さて、先の図1に示されるようにエンジン10においては、電子制御装置60による機関制御を補助するための各種センサとして、車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下、「アクセル操作量AC」)に応じた信号を出力するアクセルポジションセンサ61、及びクランクシャフト26の回転速度(以下、「機関回転速度NE」)に応じた信号を出力するクランクポジションセンサ62、及び吸気通路49を流れる吸気の質量流量(以下、「吸気流量GF」)に応じた信号を出力するエアフロメータ63、及びスロットルバルブ45の開度(以下、「スロットル開度TA」)に応じた信号を出力するスロットルポジションセンサ64、及びエンジン本体20を冷却する機関冷却水の温度(以下、「冷却水温度THW」)に応じた信号を出力する冷却水温度センサ65、及び排気中の酸素濃度に基づいて混合気の空燃比(以下、「空燃比AF」)に応じた信号を出力する空燃比センサ66が設けられている。
電子制御装置60は、上記各センサの検出結果に基づいて運転者の要求及び機関運転状態を把握したうえで、吸気流量GFを調整するスロットル制御、及びインジェクタ27による燃料噴射量(以下、「噴射量QI」)を調整する噴射制御、及び混合気の空燃比AFを目標値に近づける空燃比制御、及びエンジン本体20内から吸気装置40内に供給されるブローバイガスの流量(以下、「PCV流量GB」)を調整する換気制御等の各種制御を行う。
ここでスロットル制御においては、アクセル操作量AC及び機関回転速度NEに基づいて機関負荷の要求値を把握し、この要求値に対応する吸気流量GFを目標値として設定し、エアフロメータ63による吸気流量GFをこの目標値に近づけるべくスロットルバルブ45の開度を制御する。
また噴射制御においては、エアフロメータ63による吸気流量GFに基づいて把握されるものであって燃焼室31内に供給される空気量(以下、「吸入空気量GA」)について、この吸入空気量GAに対して混合気の空燃比が目標値となる噴射量QIを基本噴射量QIBとして設定し、この基本噴射量QIBに対して別途の制御を通じて設定される補正噴射量QIFを反映させたものを噴射量QIの最終的な要求値(以下、「噴射量の要求値QIT」)として設定し、実際の噴射量QI(以下、「噴射量の実際値QIR」)をこの要求値QITにすべくインジェクタ27の開弁態様を制御する。
また換気制御においては、機関負荷及び機関回転速度NEに基づいて要求されるPCV流量GB(以下、「PCV流量の要求値GBT」)を設定し、実際のPCV流量GB(以下、「PCV流量の実際値GBR」)がこの要求値GBTに維持されると見込まれるPCV開度TBをその要求値(以下、「PCV開度の要求値TBT」)として設定し、実際のPCV開度TB(以下、「PCV開度の実際値TBR」)をこの要求値TBTに維持すべくPCVバルブ53の開度を制御する。なお機関負荷は、例えばそのときどきにおいて燃焼室31内に供給することのできる吸入空気量の最大値に対する実際の吸入空気量の割合、あるいはインジェクタ27の噴射量QIの最大値に対する噴射量QIの実際値(噴射量QIの要求値)の割合を指標として把握することができる。
そして空燃比制御においては、目標の空燃比AF(以下、「空燃比の目標値AFT」)と空燃比センサ66による空燃比AF(以下、「空燃比の実際値AFR」)との乖離量及び乖離傾向に基づいて、空燃比の実際値AFRを目標値AFTに近づけるための補正噴射量QIFとして基本噴射量QIBに対する補正係数を設定する。
この空燃比制御においては、空燃比の目標値AFTに対する空燃比の実際値AFRの一時的な乖離を補償するための噴射量QIの補正係数(以下、「空燃比補正値FAF」)を算出する空燃比フィードバック制御と、空燃比の目標値AFTに対する空燃比の実際値AFRの定常的な乖離を補償するための噴射量QIの補正係数(以下、「空燃比学習値FAG」)を算出する空燃比学習制御とが行われる。
図4及び図5を参照して、空燃比フィードバック制御の詳細な態様について説明する。なお、図4は時間軸に対する空燃比の実際値AFR及び空燃比補正値FAFの変化態様を示したものであり、図5は同空燃比補正値FAFの変化態様の一部を示したものである。
図4に示されるように、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFT(例えば理論空燃比)に対してリッチ側に乖離しているとき(時刻t11以前及び時刻t12〜時刻t13及び時刻t14〜時刻t15及び時刻t16以降)、空燃比補正値FAFは噴射量QIを減少させるべくその基準値である「1」よりも小さい値として設定される。一方、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリーン側に乖離しているとき(時刻t11〜時刻t12及び時刻t13〜時刻t14及び時刻t15〜時刻t16)、空燃比補正値FAFは噴射量QIを増加させるべくその基準値である「1」よりも大きい値として設定される。
こうした空燃比補正値FAFの更新は具体的には次の態様をもって行われる。
図4(A)の時刻t12〜時刻t13にあるように、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離しているとき、図5の時刻t13以前に示されるように、所定の演算周期毎に空燃比補正値FAFから徐変値FAL1が減算される。すなわち、空燃比補正値FAFが点P1にあるときに徐変値FAL1の減算が行われることにより、空燃比補正値FAFは点P2に更新される。そして、こうした態様での空燃比補正値FAFの更新が継続されることにより、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離した状態からリーン側に乖離した状態に変化するようになる(図4(A)の時刻t13)。
次に、上記変化が空燃比センサ66を通じて検出されたとき、図5の時刻13の直後に示されるように、空燃比補正値FAFに急変値FAR2が加算される。すなわち、空燃比補正値FAFが点P3にあるときに急変値FAR2の加算が行われることにより、空燃比補正値FAFは点P4に更新される。そして、こうした態様で空燃比補正値FAFの更新が実行されることにより、空燃比補正値FAFは噴射量QIを減少させる値(「1」よりも小さい値)から噴射量QIを増加させる値(「1」よりも大きい値)に変化するようになる。なお、急変値FAR2は、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリーン側からリッチ側へと急激に反転することのない値として設定される。従って、上述のように空燃比補正値FAFに急変値FAR2が加算された後においても、しばらくは空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリーン側に乖離した状態が続くようになる(図4(A)の時刻t13〜時刻t14)。
また次に、図4(A)の時刻t13〜時刻t14にあるように、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリーン側に乖離しているとき、図5の時刻t13〜時刻t14に示されるように、所定の演算周期毎に空燃比補正値FAFに徐変値FAR1が加算される。すなわち、空燃比補正値FAFが点P4にあるときに徐変値FAR1の加算が行われることにより、空燃比補正値FAFは点P5に更新される。そして、こうした態様での空燃比補正値FAFの更新が継続されることにより、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリーン側に乖離した状態からリッチ側に乖離した状態に変化するようになる(図4(A)の時刻t14)。
そして次に、上記変化が空燃比センサ66を通じて検出されたとき、図5の時刻14の直後に示されるように、空燃比補正値FAFから急変値FAL2が減算される。すなわち、空燃比補正値FAFが点P6にあるときに急変値FAL2の減算が行われることにより、空燃比補正値FAFは点P7に更新される。そして、こうした態様で空燃比補正値FAFの更新が実行されることにより、空燃比補正値FAFは噴射量QIを増加させる値(「1」よりも大きい値)から噴射量QIを減少させる値(「1」よりも小さい値)に変化するようになる。なお、急変値FAL2は、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側からリーン側へと急激に反転することのない値として設定される。従って、上述のように空燃比補正値FAFから急変値FAL2が減算された後においても、しばらくは空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離した状態が続くようになる(図4(A)の時刻t14〜時刻t15)。
空燃比フィードバック制御が以上の態様をもって行われることに並行して、空燃比学習制御は次の態様をもって行われる。
ここで、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側及びリーン側のいずれかに定常的に乖離する傾向がない場合、空燃比補正値FAFは「1」を中心としてリッチ側及びリーン側に変動するため、この場合の空燃比補正値FAFの平均値は実質的に「1」と等しい値を示すようになる。一方、インジェクタ27の個体差あるいは経年劣化等に起因して空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側及びリーン側のいずれかに定常的に乖離する傾向がある場合、空燃比補正値FAFはその基準値である「1」とは異なる値を中心としてリッチ側及びリーン側に変動するため、空燃比補正値FAFの平均値は上記「1」とは異なる値に収束するようになる。このように、空燃比の実際値AFR及び空燃比の目標値AFTに定常的な乖離が生じていないときと、空燃比の実際値AFR及び空燃比の目標値AFTに定常的な乖離が生じているときとの間では空燃比補正値FAFの平均値に違いがみられるため、これをもって空燃比の実際値AFR及び空燃比の目標値AFTの定常的な乖離傾向を把握することが可能となる。
そして、空燃比補正値FAFの平均値が基準値の「1」よりも小さい値として予め設定された所定値α未満のときには、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側へ定常的に乖離する傾向がある旨判定し、この乖離傾向を解消すべく空燃比学習値FAGを更新する。また、空燃比補正値FAFの平均値が基準値の「1」よりも大きい値として予め設定された所定値β以上のときには、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリーン側へ定常的に乖離する傾向がある旨判定し、この乖離傾向を解消すべく空燃比学習値FAGを更新する。また、空燃比補正値FAFの平均値が所定値α以上且つ所定値β未満の範囲内にあるときには、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側及びリーン側のいずれにも定常的に乖離する傾向はない旨判定し、空燃比学習値FAGをそのときの値に維持する。なお、上記態様に基づく空燃比学習値FAGの更新は、機関負荷の大きさに応じて設定された複数の学習領域毎に行われる。すなわち、実際の機関負荷が任意の学習領域に対応した大きさにあるときには、この学習領域における空燃比学習値FAGの更新が行われる。
以上の態様をもって算出された空燃比補正値FAF及び空燃比学習値FAGは、先の噴射制御において補正噴射量QIFとして基本噴射量QIBに反映される。ここで、空燃比補正値FAF及び空燃比学習値FAGはそれぞれ基本噴射量QIBに対する補正係数として設定されるものであるため、上記噴射制御による基本噴射量QIBへの反映は、空燃比補正値FAF及び空燃比学習値FAGを統合した単一の補正係数(以下、「空燃比補正係数kFA」)が補正噴射量QIFとして基本噴射量QIBに反映されることに相当する。すなわち、空燃比補正値FAF及び空燃比学習値FAGに基づく空燃比補正係数kFAが、空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離している空燃比の実際値AFRを同空燃比の目標値AFTに近づけるための値であるときには、補正噴射量QIFとしての同空燃比補正係数kFAが反映されることにより基本噴射量QIBは減少側に補正される。一方、空燃比補正値FAF及び空燃比学習値FAGに基づく空燃比補正係数kFAが、空燃比の目標値AFTに対してリーン側に乖離している空燃比の実際値AFRを同空燃比の目標値AFTに近づけるための値であるときには、補正噴射量QIFとしての同空燃比補正係数kFAが反映されることにより基本噴射量QIBは増加側に補正される。
図6及び図7を参照して、先の[発明が解決しようとする課題]の欄において述べた事項の具体的な態様、及び本実施形態においてはこれがどのように解決されるのかについて説明する。なお、ここではエンジンオイルから希釈燃料が蒸発しているときであって、クランク室32内から吸気通路49に所定量のブローバイガスが供給されている状況を想定している。
こうした状況のもと、燃焼室31内に供給される燃料の量(以下、「室内燃料量QZ」)は、インジェクタ27による噴射量の実際値QIRと上記ブローバイガスとともに吸気通路49に供給される還元燃料の量(以下、「還元燃料量QR」)とを合わせたものとなるため、基本的には空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離するようになる。そして、空燃比制御においてこのリッチ側への乖離を解消する態様で空燃比補正係数kFAが算出され、噴射制御においてこの空燃比補正係数kFAが基本噴射量QIBに反映されることにより、空燃比の実際値AFRは空燃比の目標値AFTに近づけられるようになる。
しかし、還元燃料量QRが極めて多いことに起因して空燃比の目標値AFTに対する空燃比の実際値AFRのリッチ側への乖離度合が過度に大きなものとなった場合には、上述のように空燃比制御を通じてこの乖離を解消すべく空燃比補正係数kFAが算出されるとはいえ、空燃比補正値FAFが空燃比の実際値AFRの変化に対応しきれないことに起因して、結果として空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに適切に近づけられない状態、すなわち空燃比制御が適切に実行されない状態が生じるようになる。以降では、以上のようにブローバイガスに含まれる還元燃料に起因して、空燃比制御が適切に実行されなくなる程度にまで空燃比の実際値AFRがリッチ化する状態を「過リッチ化」と称する。なお、空燃比制御が適切に実行されなくなる程度にまで空燃比の実際値AFRがリッチ化していなくとも、空燃比の目標値AFTに対する空燃比の実際値AFRのリッチ化の度合が予め設定した許容範囲を超えたことを「過リッチ化」とすることもできる。
本実施形態のブローバイガス還元装置50では、この空燃比の過リッチ化が生じる可能性の大きさが主に吸入空気量GA及び空燃比のリッチ度合(空燃比の目標値AFTに対する空燃比の実際値AFRのリッチ側への乖離度合)に依存するものである点に鑑み、これら吸入空気量GA及びリッチ度合に基づいてPCV開度TBの補正を行うことにより、空燃比の過リッチ化の発生についてその抑制を図るようにしている。また、空燃比制御により噴射量QIを減少させる値として算出された空燃比補正係数kFA(以下、「減少側補正係数kFL」)が空燃比のリッチ度合を反映したものである点に鑑み、この減少側補正係数kFLを空燃比のリッチ度合の指標として用いたうえで、上記吸入空気量GA及びリッチ度合に基づくPCV開度TBの補正を行うようにしている。
ここで、混合気に占める還元燃料の割合は吸入空気量GAが少なくなるにつれて大きくなるため、還元燃料が空燃比の実際値AFRに及ぼす影響、すなわち還元燃料が空燃比の実際値AFRを空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離させる度合(以下、「リッチ化促進度合」)もこれに応じて大きくなる。
図6に示すように、吸入空気量GAに対する上記リッチ化促進度合の変化傾向は、吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域と、吸入空気量GAが第1基準量GA1以上の領域との間で互いに異なったものとなることが本願発明者により確認されている。すなわち、吸入空気量GAが第1基準量GA1未満のとき、還元燃料に起因するリッチ化促進度合は非常に大きなものとなり、且つ吸入空気量GAに対するこのリッチ化促進度合の変化は十分に小さくなる。また、吸入空気量GAが第1基準量GA1以上のとき、還元燃料に起因するリッチ化促進度合は吸入空気量GAの増大にともない次第に小さくなる傾向を示す。そして、吸入空気量GAが第1基準量GA1よりも大きい第2基準量GA2以上のとき、還元燃料に起因するリッチ化促進度合は非常に小さなものとなり、且つ吸入空気量GAに対するこのリッチ化促進度合の変化は十分に小さくなる。なお、第1基準量GA1は機関負荷が低負荷領域にあるときの吸入空気量GAに相当するものであり、第2基準量GA2は機関負荷が高負荷領域にあるときの吸入空気量GAに相当するものであり、いずれも試験等を通じて予め把握されるものでる。
一方、空燃比の実際値AFRが空燃比の目標値AFTに対してリッチ側に乖離しているときに吸気通路49に還元燃料が供給される場合には、空燃比の実際値AFRがよりリッチ化されることになるため、還元燃料に起因して空燃比の過リッチ化が生じる可能性(以下、「過リッチ化発生度合」)は、空燃比のリッチ度合に応じて大きくなる。
図7に示すように、リッチ度合としての減少側補正係数kFLに対する上記リッチ化促進度合の変化傾向は、減少側補正係数kFLが基準補正係数kFL1未満の領域(リッチ度合が基準度合よりも小さい領域)と、減少側補正係数kFLが基準補正係数kFL1以上の領域(リッチ度合が基準度合と同等またはそれよりも大きい領域)との間で互いに異なったものとなることが本願発明者により確認されている。すなわち、減少側補正係数kFLが基準補正係数kFL1未満のとき、過リッチ化発生度合は非常に小さなものとなり、且つ減少側補正係数kFLに対するこの過リッチ化発生度合の変化は十分に小さくなる。また、減少側補正係数kFLが基準補正係数kFL1以上のとき、過リッチ化発生度合は減少側補正係数kFLの増大にともない次第に大きくなる傾向を示す。なお、基準補正係数kFL1は試験等を通じて予め把握されるものでる。
そして、上記吸入空気量GAに対するリッチ化促進度合の変化傾向(図6)、及び上記減少側補正係数kFLに対するリッチ化促進度合の変化傾向(図7)に基づいて算出されるPCV開度TBの補正係数により、先に説明した吸入空気量GA及びリッチ度合に基づくPCV開度TBの補正が行われる。
図8〜図12を参照して、電子制御装置60によるPCVバルブ53の具体的な態様について説明する。なお、図8及び図9の「PCV開度変更処理」は換気制御の一つとして実行される処理の流れを示すものであり、予め設定された所定の制御周期毎に電子制御装置60を通じて繰り返し実行される。
図8に示すように、「PCV開度変更処理」ではまずステップS110において、機関負荷及び機関回転速度NEに基づいてPCV開度TBの基本値を設定する。具体的には、電子制御装置60に予め記憶されているマップであってPCV流量の要求値GBTを算出するためのマップについて、これに機関負荷及び機関回転速度NEを適用してそのときの機関運転状態に応じたPCV流量GB(PCV流量の要求値GBT)を算出する。そして、スロットル開度TA及び機関回転速度NEに基づいて、すなわちPCV流量GBに影響を及ぼすパラメータに基づいて、PCV流量の実際値GBRを上記算出した要求値GBTとするために必要となるPCV開度TBを算出し、これをPCV開度TBの基本値として設定する。
ここで、PCV流量の要求値GBTを算出するための上記マップは、例えば図10に示す態様をもって構成することができる。このマップにおいては、機関負荷及び機関回転速度NEの一つの組み合わせに対して一つの要求値GBTが設定されており、エンジン10の全運転領域(破線内)において機関負荷及び機関回転速度NEの各組み合わせに対応する要求値GBTが設定されている。また、曲線GBT1〜曲線GBT5はそれぞれPCV流量の要求値GBTが同一であることを示すものであり、これら曲線同士の間における要求値GBTの大きさの関係は、以下の式(1)のように設定されている。

GBT1>GBT2>GBT3>GBT4>GBT5 … (1)

さらに、PCV流量の要求値GBTが互いに異なる一の曲線と他の曲線との間(例えば曲線GBT1と曲線GBT2との間)において、PCV流量の要求値GBTは、要求値GBTの大きい曲線(曲線GBT1)から要求値GBTの小さい曲線(曲線GBT2)に向かうにつれて次第に小さくなる態様で設定されている。なお、この設定態様に代えて、例えばPCV流量の要求値GBTが互いに同一または異なる一の曲線と他の曲線との間において、要求値GBTをこれら曲線のいずれか一方の値に統一することもできる。
またさらに、図10に示すマップにおいて機関負荷及び機関回転速度NEとPCV流量の要求値GBTとの関係は次のように設定されている。すなわち、機関負荷が中負荷領域にあるときに要求値GBTは最も大きく設定され、機関負荷がこの領域から高負荷領域に移行するにつれて要求値GBTは次第に小さくなり、最も高負荷側の領域において最小となるように設定されている。また、機関負荷が中負荷領域から低負荷領域に移行するにつれて要求値GBTは次第に小さくなり、低負荷領域のうちの高回転低負荷領域では他の低負荷領域よりも要求値GBTが小さく設定されている。
さて、図8に示されるステップS110において上記マップからPCV流量の要求値GBTを算出した後、次のステップS120においては、エンジンオイルの燃料希釈率が基準希釈率よりも高いか否かを判定する。ここで、燃料希釈率が小さい場合には、ブローバイガスとともに燃焼室31内に供給される還元燃料量QRは少なくなるため、こうした状況においては、吸気通路49へのブローバイガスの供給に起因して空燃比の実際値AFRの過リッチ化をまねくことはないと予測される。すなわち、以降の処理を通じてPCV開度TBの閉弁側への補正を実行しなくとも格別の問題が生じることはないと予測される。そこでステップS120の判定処理では、PCV開度TBの補正が不要に実行されることを回避する意図のもと、PCV開度TBの補正の必要性を燃料希釈率に基づいて判定するようにしている。すなわち上記基準希釈率は、還元燃料量QRが許容範囲を超える程度にまで燃料希釈率が増大しているか否かを判定するための値として予め設定される。
ステップS120の判定処理において、燃料希釈率が基準希釈率よりも高い旨判定したとき、次のステップS130においては、冷却水温度センサ65による冷却水温度THWが基準温度よりも高いか否かを判定する。ここで、冷却水温度THWが低い場合には、エンジンオイルからの希釈燃料の蒸発が生じないため、こうした状況においては、吸気通路49へのブローバイガスの供給に起因して空燃比の実際値AFRの過リッチ化をまねくことはないと予測される。すなわち、以降の処理を通じてPCV開度TBの閉弁側への補正を実行しなくとも格別の問題が生じることはないと予測される。そこでステップS130の判定処理では、PCV開度TBの補正が不要に実行されることを回避する意図のもと、PCV開度TBの補正の必要性を冷却水温度THWに基づいて判定するようにしている。すなわち上記基準温度は、希釈燃料の蒸発が生じているか否かを判定するための値として予め設定される。
そして、上記ステップS120及びS130の各判定処理において、それぞれの条件が成立している旨判定したときには、ステップS140〜S180の処理を通じてPCV開度TBの基本値に対する補正係数(以下、「開度補正係数kTB」)を算出し、この開度補正係数kTB及びPCV開度TBの基本値に基づいて算出した値(以下、「PCV開度TBの変更値」)をPCV開度の要求値TBTとして設定する。一方、ステップS120及びS130の判定処理において、いずれか一方の条件が成立していない旨判定したときには、ステップS190の処理を通じてPCV開度TBの基本値をPCV開度の要求値TBTとして設定する。
ステップS180またはS190のいずれかの処理を経た後は、ステップS200において、PCV開度の実際値TBRをステップS180またはS190のいずれかにより設定した要求値TBTに維持すべくPCVバルブ53の制御を実行する。
以下、ステップS140〜S180の処理の詳細について説明する。
まずステップS140では、エアフロメータ63の検出値により求められた吸入空気量GAに基づいて、PCV開度TBの補正係数としての吸気補正係数kGAを算出する。具体的には、電子制御装置60に予め記憶されているマップであって吸気補正係数kGAを算出するためのマップについて、これに上記吸入空気量GAを適用して吸気補正係数kGAを算出する。
ここで、吸気補正係数kGAを算出するための上記マップは、例えば図11に示す態様をもって構成することができる。このマップにおいて、吸入空気量GA及び吸気補正係数kGAの関係は、先に述べた吸入空気量GAに対するリッチ化促進度合の変化傾向(図6)に基づいて次のように構成されている。
まず、吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域では、還元燃料に起因するリッチ化促進度合は非常に大きなものとなるため、すなわち空燃比の過リッチ化が生じる可能性を低減する要求とクランク室32内の換気を促進する要求とのうち、前者を優先させることが必要と考えられるため、吸入空気量GAに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合については、これを十分に大きな度合にすることが望ましいといえる。従って、吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域での吸気補正係数kGAとしては、PCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを吸入空気量GAが第1基準量GA1以上且つ第2基準量GA2未満の領域及び第2基準量GA2以上の領域での補正度合よりも大きくするものが設定されている。すなわち、吸気補正係数kGAを「0」〜「1」の範囲内で設定する場合において、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を最大の度合とするものである「1」が設定されている。なお、吸気補正係数kGAの上限値を「1」よりも大きいものに設定することも可能であり、この場合には、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を最大の度合とするものとして、上記「1」よりも大きい上限値が設定される。
次に、吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域では、還元燃料に起因するリッチ化促進度合は吸入空気量GAの増大にともない次第に小さくなる傾向を示すため、すなわち空燃比の過リッチ化が生じる可能性を低減する要求とクランク室32内の換気を促進する要求とについて、これらの両立を図ることが可能と考えられるため、吸入空気量GAに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合については、これを吸入空気量GAの増加にともない次第に小さくすることが望ましいといえる。従って、吸入空気量GAが第1基準量GA1以上且つ第2基準量GA2未満の領域での吸気補正係数kGAとしては、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を吸入空気量GAの増加にともない次第に小さくする態様で設定されている。すなわち、吸気補正係数kGAを「0」〜「1」の範囲内で設定する場合において、「1」から「0」に向けて次第に小さくなる態様で設定されている。
そして、吸入空気量GAが第2基準量GA2以上の領域では、還元燃料に起因するリッチ化促進度合は非常に小さなものとなるため、すなわち空燃比の過リッチ化が生じる可能性を低減する要求とクランク室32内の換気を促進する要求とのうち、後者を優先させることが必要と考えられるため(前者に応じる必要はないと考えられるため)、吸入空気量GAに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合については、これを十分に小さな度合にすることが望ましいといえる。従って、吸入空気量GAが第2基準量GA2以上の領域での吸気補正係数kGAとしては、PCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域及び第1基準量GA1以上且つ第2基準量GA2未満の領域での補正度合よりも小さくするものが設定されている。すなわち、吸気補正係数kGAを「0」〜「1」の範囲内で設定する場合において、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を最小の度合とするものであってPCV開度TBを閉弁側に補正しない「0」が設定されている。なお、吸気補正係数kGAの下限値を「0」より大きいものに設定することも可能であり、この場合には、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を最小の度合とするものとして、上記「0」よりも大きい下限値が設定される。
次のステップS150では、減少側補正係数kFLに吸気補正係数kGAを乗算し、その演算結果として求められた値を中間補正係数kTLとして設定する。すなわち、吸入空気量GAに対するリッチ化促進度合の変化傾向が反映された減少側補正係数kFL(リッチ度合)について、これを中間補正係数kTLとして設定する。ここで、吸気補正係数kGAを反映させる対象となる減少側補正係数kFLとしては、空燃比制御により算出された減少側補正係数kFLをなまし処理したものが用いられる。このなまし処理の態様としては、例えば空燃比制御において算出された前回演算周期及び今回演算周期の減少側補正係数kFLを用いてなましを行う態様、あるいは空燃比制御において算出された前回演算周期及び今回演算周期の空燃比補正値FAF及び空燃比学習値FAGをそれぞれなましたうえで、これに基づいて減少側補正係数kFLを算出する態様が挙げられる。
次のステップS160では、上記ステップS150により算出された中間補正係数kTLに基づいてPCV開度TBの補正係数である開度補正係数kTBを算出する。具体的には、電子制御装置60に予め記憶されているマップであって開度補正係数kTBを算出するためのマップについて、これに上記中間補正係数kTLを適用して開度補正係数kTBを算出する。
ここで、開度補正係数kTBを算出するための上記マップは、例えば図12に示す態様をもって構成することができる。このマップにおいて、中間補正係数kTL及び開度補正係数kTBの関係は、先に述べた減少側補正係数kFLに対する過リッチ化発生度合の変化傾向(図7)に基づいて次のように構成されている。
まず、中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1未満の領域では、還元燃料に起因する過リッチ化発生度合は非常に小さなものとなるため、すなわち空燃比の過リッチ化が生じる可能性を低減する要求とクランク室32内の換気を促進する要求とのうち、後者を優先させることが必要と考えられるため(前者に応じる必要はないと考えられるため)、中間補正係数kTLに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合については、これを十分に小さな度合にすることが望ましいといえる。従って、中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1未満の領域での開度補正係数kTBとしては、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1以上の領域での補正度合よりも小さくするものが設定されている。すなわち、開度補正係数kTBを「0」〜「1」の範囲内で設定する場合において、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を最小の度合とするものであってPCV開度TBを閉弁側に補正しない「0」が設定されている。なお、開度補正係数kTBの下限値を「0」より大きいものに設定することも可能であり、この場合には、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を最小の度合とするものとして、上記「0」よりも大きい下限値が設定される。
次に、中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1以上の領域では、還元燃料に起因する過リッチ化発生度合は中間補正係数kTLの増大にともない次第に大きくなる傾向を示すため、すなわち空燃比の過リッチ化が生じる可能性を低減する要求とクランク室32内の換気を促進する要求とについて、これらの両立を図ることが可能と考えられるため、中間補正係数kTLに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合については、これを中間補正係数kTLの増加にともない次第に大きくすることが望ましいといえる。従って、中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1以上の領域での開度補正係数kTBとしては、PCV開度TBの閉弁側への補正度合を中間補正係数kTLの増加にともない次第に大きくする態様で設定されている。すなわち、開度補正係数kTBを「0」〜「1」の範囲内で設定する場合において、「1」から「0」に向けて次第に小さくなる態様で設定されている。
このように開度補正係数kTBは、還元燃料に起因した空燃比の過リッチ化が生じる可能性を低減する値として設定されるものであると同時に、機関運転状態に基づくPCV開度TBすなわちPCV開度TBの基本値を過度に閉弁側に補正することのない値として設定されるものでもある。すなわち、PCV開度TBの閉弁側への補正を通じて空燃比の過リッチ化の発生を的確に抑制しつつ、クランク室32内の換気に対する要求についてもこれに極力応じることのできる態様で設定される。換言すると、PCV開度TBの閉弁側への補正度合として、空燃比の過リッチ化の発生を的確に抑制することのできる度合のうちの最小の度合またはその近傍の度合を確保することにより、PCV開度TBの補正にともなうクランク室32内の換気度合の低下を極力抑制することのできる態様で設定される。
そしてステップS170では、PCV開度TBの基本値に開度補正係数kTBを乗算し、その演算結果として求められた値をPCV開度TBの変更値として設定し、ステップS180において、このPCV開度TBの変更値をPCV開度の要求値TBTとして設定する。
以上のように、本実施形態の「PCV開度変更処理」においては、開度補正係数kTBを算出するための手順として、吸入空気量GAに基づいて吸気補正係数kGAを算出し、この算出した補正係数kGAを減少側補正係数kFLに反映させて中間補正係数kTLを算出し、この算出した補正係数kTLに基づいて開度補正係数kTBを算出する手順を採用している。
[実施形態の効果]
以上詳述したように、本実施形態の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置によれば以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、吸入空気量GA及び減少側補正係数kF(リッチ度合及び)に基づいてPCV開度TBの基本値を減少側に補正するようにしているため、空燃比が過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。また、機関運転状態に基づいて設定されるPCV開度TBの要求値(PCV開度TBの基本値)を補正することにより、上記過リッチ化の抑制を実現するようにしているため、エンジンオイルの燃料希釈率が高いことをもってPCVバルブ53を完全に閉弁する場合とは異なり、クランク室32内の換気に対する要求に極力応じることができるようにもなる。
(2)本実施形態では、吸入空気量GAが少なくなるにつれてPCV開度TBの基本値をより閉弁側の値に補正するようにしている、すなわち還元燃料に起因する空燃比のリッチ化促進度合が大きくなるにつれてPCVバルブ53の制御を通じて還元燃料量QRを減少させるようにしている。従って、空燃比の実際値AFRが過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(3)本実施形態では、吸入空気量GAに対する吸気補正係数kGA(PCV開度TBの閉弁側への補正度合)の変化傾向について、これを吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域と、吸入空気量GAが第1基準量GA1以上の領域との間で互いに異ならせるようにしている。従って、PCV開度TBの補正態様を還元燃料が空燃比の実際値AFRに及ぼす影響に見合ったものに維持し、ひいてはPCV開度TBが過度に閉弁側に補正されることに起因して、クランク室32内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(4)本実施形態では、吸入空気量GAが第1基準量GA1未満の領域での吸気補正係数kGAによるPCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを最大の度合すなわち、吸入空気量GAが第1基準量GA1以上且つ第2基準量GA2未満の領域のもの及び第2基準量GA2以上の領域のものよりも大きく設定するようにしている。従って、空燃比の実際値AFRが過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(5)本実施形態では、吸入空気量GAが第1基準量GA1以上の領域での吸気補正係数kGAによるPCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを吸入空気量GAの増加にともない小さくするようにしている。従って、吸気通路49へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室32内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(6)本実施形態では、吸入空気量GAが第2基準量GA2以上の領域での吸気補正係数kGAによるPCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを最小の度合すなわち、PCV開度TBの基本値を閉弁側に補正しないものに設定するようにしている。従って、吸気通路49へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室32内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(7)本実施形態では、減少側補正係数kFLとしての中間補正係数kTL(空燃比のリッチ度合)が大きくなるにつれてPCV開度TBの基本値をより閉弁側の値に補正するようにしている、すなわち還元燃料に起因する空燃比の過リッチ化発生度合が大きくなるにつれて、PCVバルブ53の制御を通じて還元燃料量QRを減少させるようにしている。従って、空燃比の実際値AFRが過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(8)本実施形態では、減少側補正係数kFLとしての中間補正係数kTLに対する開度補正係数kTB(PCV開度TBの閉弁側への補正度合)の変化傾向について、これを中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1未満の領域と、中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1以上の領域との間で互いに異ならせるようにしている。従って、PCV開度TBの補正態様を還元燃料が空燃比の実際値AFRに及ぼす影響に見合ったものに維持し、ひいてはPCV開度TBが過度に閉弁側に補正されることに起因して、クランク室32内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(9)本実施形態では、減少側補正係数kFLとしての中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1未満の領域での開度補正係数kTBによるPCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを最小の度合すなわち、PCV開度TBの基本値を閉弁側に補正しないものに設定するようにしている。従って、吸気通路49へのブローバイガスの供給量が不要に減量されること、すなわちクランク室32内の換気の度合が不要に低減されることを的確に抑制することができるようになる。
(10)本実施形態では、減少側補正係数kFLとしての中間補正係数kTLが基準補正係数kFL1以上の領域での開度補正係数kTBによるPCV開度TBの閉弁側への補正度合について、これを中間補正係数kTLの増加にともない大きくするようにしている。従って、空燃比の実際値AFRが過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
(11)吸入空気量GAが十分に小さく且つ減少側補正係数kFLが十分に大きい状況においては、空燃比の過リッチ化が生じる可能性は非常に大きなものとなる。この点、本実施形態では、吸入空気量GAが十分に小さいとき、すなわち吸入空気量GAが第1基準量GA1未満のときには、吸入空気量GAに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合を最大の度合に設定するようにしている。また減少側補正係数kFLとしての中間補正係数kTLが十分に大きいとき、すなわち基準補正係数kFL1を上回る側でのこの補正係数に対する中間補正係数kTLの乖離量が十分に大きいときには、中間補正係数kTLに基づくPCV開度TBの閉弁側への補正度合をこれに応じた大きさに設定するようにしている。従って、上述した状況が生じる場合にあっても、空燃比の実際値AFRが過度にリッチ化した状態が生じることを的確に抑制することができるようになる。
[実施形態の変形例]
上記実施形態は、例えば以下に示すように変更して実施することもできる。
・上記実施形態において、開度補正係数kTBを算出するための手順を例えば次のように変更することもできる。すなわち、吸入空気量GA及び減少側補正係数kFL(リッチ度合)と開度補正係数kTBとの関係を予め規定した演算マップを用意し、これに基づいてそのときどきの吸入空気量GA及び減少側補正係数kFLに対応した開度補正係数kTBを算出することもできる。
・上記実施形態では、減少側補正係数kFLを空燃比の実際値AFRのリッチ度合と見立てて、リッチ度合に基づくPCV開度TBの補正を行うようにしたが、これに代えて空燃比センサ66により検出された空燃比の実際値AFRと空燃比の目標値AFTとの乖離量に基づいてPCV開度TBの補正を行うこともできる。要するに、空燃比の実際値AFRのリッチ度合を把握する態様は、上記実施形態のものに限られず適宜変更することができる。
・上記実施形態では筒内噴射式のエンジンを想定したが、実際の空燃比が目標の空燃比に対してリッチ側に乖離していることに基づいて燃料噴射量を減少させる態様で空燃比補正係数を更新する空燃比制御について、これを行うものであればいずれ形式のエンジンに対しても本発明を適用することはできる。また、ブローバイガス還元装置としても、電子制御式のPCVバルブを備えるものであればその他の具体的な構造は上記実施形態にて例示した構造に限られるものではない。
本発明にかかる内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置を具体化した一実施形態について、このブローバイガス還元装置を備える筒内噴射式内燃機関の構成を模式的に示す模式図。 同実施形態の筒内噴射式内燃機関について、機関低負荷時におけるブローバイガス及び吸気の流れの態様を示す模式図。 同実施形態の筒内噴射式内燃機関について、機関高負荷時におけるブローバイガス及び吸気の流れの態様を示す模式図。 同実施形態の空燃比制御にともなう(A)空燃比及び(B)空燃比補正値のそれぞれの変化態様を示すタイミングチャート。 同実施形態の空燃比制御にともなう空燃比補正値の変化態様であって図4における同変化態様の一部を示すタイミングチャート。 同実施形態の筒内噴射式内燃機関について、吸入空気量と還元燃料に起因する空燃比のリッチ化促進度合との関係を示すグラフ。 同実施形態の筒内噴射式内燃機関について、減少側補正係数(空燃比のリッチ度合)と還元燃料に起因する空燃比の過リッチ化発生度合との関係を示すグラフ。 同実施形態の筒内噴射式内燃機関の電子制御装置により実行される「PCV開度変更処理」について、その処理手順の前半部分を示すフローチャート。 同実施形態の筒内噴射式内燃機関の電子制御装置により実行される「PCV開度変更処理」について、その処理手順の後半部分を示すフローチャート。 同実施形態の「PCV開度変更処理」において用いられるPCV流量要求値の演算マップ。 同実施形態の「PCV開度変更処理」において用いられる吸気補正係数の演算マップ。 同実施形態の「PCV開度変更処理」において用いられる開度補正係数の演算マップ。
符号の説明
10…エンジン、20…エンジン本体、21…シリンダブロック、22…クランクケース、23…オイルパン、24…シリンダヘッド、25…ヘッドカバー、26…クランクシャフト、27…インジェクタ、31…燃焼室、32…クランク室、33…動弁室、34…連通室、40…吸気装置、41…エアインテーク、42…エアクリーナ、43…インテークホース、44…スロットルボディ、45…スロットルバルブ、46…インテークマニホールド、47…サージタンク、48…サブパイプ、49…吸気通路、50…ブローバイガス還元装置、51…第1換気通路、52…第2換気通路、53…PCVバルブ、60…電子制御装置、61…アクセルポジションセンサ、62…クランクポジションセンサ、63…エアフロメータ、64…スロットルポジションセンサ、65…冷却水温度センサ、66…空燃比センサ。

Claims (13)

  1. 目標の空燃比に対する実際の空燃比のリッチ側への乖離度合であるリッチ度合に基づいて燃料噴射量を減少側に補正する内燃機関について、そのクランク室内の換気を行うものであって、クランク室内から吸気通路に供給されるブローバイガスの流量を調整する電子制御式換気弁の開度の要求値を機関運転状態に基づいて設定し、前記換気弁の開度の実際値をこの要求値に維持すべく前記換気弁の制御を行う内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記リッチ度合及び吸入空気量に基づいて前記開度の要求値を補正する制御手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、ブローバイガスに含まれる燃料が実際の空燃比を目標の空燃比からリッチ側に乖離させる度合について、吸入空気量の減少にともなうこの度合の増大を抑制する態様で吸入空気量に基づく前記開度の要求値の補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、吸入空気量に基づく前記開度の要求値の補正として、吸入空気量が少なくなるにつれて前記開度の要求値をより閉弁側の値に補正する
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、吸入空気量に基づいて前記開度の要求値を閉弁側に補正する度合である吸気補正度合について、吸入空気量が基準空気量Aよりも少ない領域での吸入空気量に対する吸気補正度合の変化傾向と、吸入空気量が前記基準空気量Aよりも多い領域での吸入空気量に対する吸気補正度合の変化傾向とを異ならせる
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、吸入空気量が前記基準空気量Aよりも少ない領域での前記吸気補正度合について、これを吸入空気量の変化にかかわらず最大の度合に維持する
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  6. 請求項4または5に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、吸入空気量が前記基準空気量Aよりも多い領域での前記吸気補正度合について、これを吸入空気量の増加にともない小さくする
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、吸入空気量の領域を定めるものであって前記基準空気量Aよりも大きいものを基準空気量Bとして、吸入空気量がこの基準空気量Bよりも多い領域での前記吸気補正度合について、これを前記開度の要求値を閉弁側に補正しないものに維持する
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、前記リッチ度合に基づく前記開度の要求値の補正として、前記リッチ度合が大きくなるにつれて前記開度の要求値をより閉弁側の値に補正する
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、前記開度の要求値を前記リッチ度合に基づいて閉弁側に補正する度合である乖離補正度合について、前記リッチ度合が基準度合よりも小さい領域での前記リッチ度合に対する乖離補正度合の変化傾向と、前記リッチ度合が前記基準度合よりも大きい領域での前記リッチ度合に対する乖離補正度合の変化傾向とを異ならせる
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  10. 請求項9に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、前記リッチ度合が前記基準度合よりも小さい領域での前記乖離補正度合について、これを前記リッチ度合の変化にかかわらず最小の度合に維持する
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  11. 請求項9または10に記載される内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、前記リッチ度合が前記基準度合よりも大きい領域での前記乖離補正度合について、これを前記リッチ度合の増加にともない大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、機関潤滑油の燃料希釈率が基準希釈率よりも高いときに限り、減量補正値及び吸入空気量に基づく前記開度の要求値の補正を行う
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置において、
    前記制御手段は、前記機関運転状態としての機関負荷及び機関回転速度の少なくとも一方に基づいて前記開度の要求値を設定し、前記換気弁の開度の実際値をこの要求値に近づけるべく前記換気弁の制御を行うものであって、前記リッチ度合及び吸入空気量に基づいて前記設定した要求値を閉弁側に補正した際には、この補正したものを前記開度の新たな要求値として設定し、前記換気弁の開度の実際値をこの新たな要求値に近づけるべく前記換気弁の制御を行うものである
    ことを特徴とする内燃機関の電子制御式ブローバイガス還元装置。
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