JP2013109991A - 希ガス蛍光ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】発光管の内面に、封入キセノンガスの発光によって励起されて紫外光を発生する蛍光体層が形成されてなる希ガス蛍光ランプにおいて、発光管が、特にアパーチャ部分で紫外線劣化することなく、紫外光透過率の低下を招かずに照度維持率の良好な希ガス蛍光ランプを提供することにある。
【解決手段】
前記発光管と蛍光体層の間には、該発光管の全内面にガラス粉末とセラミック粉末とを含有する保護層が形成されており、前記ガラス粉末は、前記発光管を構成する石英ガラスよりも軟化点が低いガラスの粉末よりなり、前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては透過性を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては透過性を有しないセラミックの粉末よりなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、紫外領域の光を放射する希ガス蛍光ランプに関するものであり、特に、波長170〜250nm近傍の発光を得る希ガス蛍光ランプに係わるものである。
希ガス蛍光ランプは、透光性の発光管の内部にキセノンガスを含む希ガスを封入し、発光管の内面に蛍光体層が形成されて構成されている。
電極は、例えば発光管の外表面に管軸方向に延びるように形成された外部電極からなり、発光管の壁面および放電ガスである希ガスを挟んで対向配置される。前記電極間で発光管および放電ガスを介在させた放電が開始されると、キセノンガスの発光により波長約172nmの光が生成され、これが蛍光体層に照射されることにより、蛍光体が励起され、励起光(波長約172nmの光)よりも長波長の蛍光を放射する。この発光管内で生成された蛍光が、発光管の外部に放射される。
このような希ガス蛍光ランプは、従来、原稿用見取り用光源、バックライト等、照明用の分野で利用されており、専ら可視領域の光を放出するものであったが、近時、特開2010−056007号公報(特許文献1)等に挙げられるように、紫外領域の光を放射する希ガス蛍光ランプが開発されている。
紫外光を利用する技術分野としては、波長約170〜200nmの範囲の紫外光を利用した気体中、液体中の有機物分解による不純物除去といった分野、或いは、波長約220〜240nmの範囲の紫外光を利用した樹脂硬化、高分子の重合反応、半導体のlow−k膜の硬化等の分野がある。これらの各技術分野ではその処理を実行するためには、それぞれ最適な波長範囲を有する紫外光が利用されている。
紫外線光源として、従来知られるようなエキシマランプを用いる場合、その放射光の波長は単一波長、例えば、キセノンガスを封入したランプでは172nm、に限定されるため、各用途に適応させることが難しいという問題がある。これに対し、蛍光体を用いた希ガス蛍光ランプによれば、蛍光体の種類を選定し、更に複数の蛍光体を適宜に組み合わせることで、用途に応じた適切な波長範囲の紫外光を放射させることができ、各技術分野において適切な波長範囲の光源を提供することが可能になる。
このような、波長250nm以下の紫外光を放射する希ガス蛍光ランプでは、効率よく紫外光を放射するため、発光管としては短波長領域の紫外光に対して透過率の高い材料のものが使用され、具体的には石英ガラスが用いられている。
ところが、石英ガラス製発光管を備えた蛍光ランプでは、蛍光体を焼成する温度(焼成温度)と、石英ガラスの軟化点との間に乖離があるため、蛍光体層を形成する際に蛍光体の焼成温度では発光管が軟化せず、該蛍光体が発光管に十分に付着しないという問題がある。これを解決しようとして、石英ガラスの軟化点温度まで温度を上げようとすると蛍光体が劣化してしまうという問題があって、石英ガラス製の発光管内面に蛍光体層を安定的に形成することが困難である、という問題がある。
前記特許文献1には、このような問題に対して、石英ガラスと蛍光体層の間に、発光管を構成する石英ガラスよりも軟化点が低いガラスよりなる粉末の層を形成することにより、蛍光体を石英ガラス製発光管に密に付着させるものが提案されている。こうすることにより、蛍光体の熱的な劣化を抑えることができて効率の良好な希ガス蛍光ランプを実現できるものと期待されている。
図6は、上記従来の希ガス蛍光ランプ1の一例であり、アパーチャが形成された希ガス蛍光ランプを、発光管の管軸に垂直な断面で切断した断面図である。
石英ガラス製の発光管2の外面には軸方向に延びるように一対の外部電極3、4が設けられている。そして、その内面には石英ガラスよりも軟化点が低いガラス粉末よりなるガラス層5が形成され、その内面にはこれに積層して蛍光体層6が形成されている。これらのガラス層5および蛍光体層6は円周状の一部に切欠きが形成されていて、アパーチャ7を形成する。発光管2内で蛍光体層6により変換された紫外光はこのアパーチャ7から外部に放射される。
前記発光管2の外部電極6、7間に高周波高電圧が印加されると、発光管2内部に封入されたキセノンガスによる発光(波長172nm)が得られ、この発光(励起光)により蛍光体6が励起されて、該励起光よりも長波長の光が放射されるものである。
しかしながら、このような波長約250nm以下の紫外光を放射する希ガス蛍光ランプでは、照度維持率の低下が早期に発生し、十分な使用寿命を得ることができないことが判明した。このような現象は、指向性を具備させる目的で蛍光体層を部分的に取り除いてアパーチャを形成したものにおいて顕著に発生する。
発明者らはこの現象を鋭意検討した結果、かかる照度低下は、発光管を構成する石英ガラスの紫外光(UV)劣化に由来しており、当該劣化により紫外光の透過率が低下していくものであることを見出した。
以下、この現象について説明する。
希ガス蛍光ランプの発光管内部では、希ガスとしてキセノンが封入されており、放電によって該キセノンの主要な発光である波長172nmの光が放射されると共に、キセノンの共鳴線である波長147nmの真空紫外光など、短波長の光も発生している。
発光管は、その内部において、特にアパーチャ部分において、この短波長の真空紫外光に曝される結果、UV劣化が進行していき、紫外光の透過率が低下して、波長250nm以下の所望の紫外光の放射効率が低下しているものである。
しかも、キセノンの共鳴線は、キセノンガスの封入圧にも関係しており、封入圧が低い場合に、その発生割合が大きくなる。このため、エキシマランプのキセノン封入圧(約30〜80kPa)よりも封入圧が低く設定された希ガス蛍光ランプ(5〜50kPa)では、前記短波長の紫外光の生成割合が大きくなってしまい、発光管のUV劣化が一層顕著に生じることになる。
希ガス蛍光ランプにおいて、可視光を放射する場合においては発光管のUV劣化が問題とならなかったが、紫外光を取り出す場合(とりわけ波長250nm以下の紫外光)においては、上記のように顕著な照度低下を引き起こすことになる。
また、これを解消しようとして、当該アパーチャ部分に、前記ガラス層を設けてしまうと、もともと紫外透過率の低いガラス層が、必要とする紫外光をも吸収してしまってその透過率が極めて悪くなってしまうので、該アパーチャ部分にガラス層をそのまま設けることもできない。
特開2010−056007号公報
本発明は、上記のような事情に鑑みて、発光管の内面に、封入キセノンガスの発光によって励起されて当該励起光の波長よりも長波長の紫外光を発生する蛍光体層が形成されてなる希ガス蛍光ランプにおいて、発光管が、特にアパーチャ部分で紫外線劣化することなく、紫外光透過率の低下を招かずに照度維持率の良好な希ガス蛍光ランプを提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明に係る希ガス蛍光ランプは、一対の電極を具備し、キセノンガスが封入された石英ガラスからなる発光管と、該発光管の内面にアパーチャを除いて塗布形成され、前記キセノンガスの発光によって励起されて当該励起光の波長よりも長波長の紫外光を発生する蛍光体層とからなる希ガス蛍光ランプにおいて、前記発光管と蛍光体層の間には、ガラス粉末とセラミック粉末とを含有する保護層が、該発光管の全内面に形成されており、前記ガラス粉末は、前記発光管を構成する石英ガラスよりも軟化点が低いガラスの粉末よりなり、前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては透過性を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては透過性を有しないことを特徴とする。
また、前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては、80%以上の全透過率を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては、80%未満の全透過率であることを特徴とする。
また、前記セラミック粉末は、α−アルミナ、フッ化マグネシウムのいずれかを含むことを特徴とする。
本発明に係る希ガス蛍光ランプによれば、石英ガラスからなる発光管の内表面上に、石英ガラスよりも低軟化点のガラスと、特定波長紫外光を透過するセラミック粉末を含有する保護層を設けたので、発光管の内面が、特に、アパーチャ部分において、短波長の光に曝されることを防いで、石英ガラスの劣化を抑制し、紫外光透過性を長期にわたって維持することができる。
この結果、アパーチャから放射される紫外光の照度の低下を抑えることができ、照度維持率の良好な使用寿命の長い希ガス蛍光ランプを提供することができる。
本発明に係る希ガス蛍光ランプの断面図。 図1のX部の拡大断面図。 図1のY部の拡大断面図。 本発明の希ガス蛍光ランプの製造工程図。 本発明の希ガス蛍光ランプの照度維持率を表すグラフ。 従来の希ガス蛍光ランプの断面図。
図1は、本発明に係る希ガス蛍光ランプの断面図であり、(A)は軸方向断面図、(B)は径方向断面図である。
図1(A)に示すように、石英ガラスからなる発光管2の外周面上には、一対の外部電極3、4が対向配置されており、該外部電極3、4は管軸方向に伸びる概略帯状の形状をなし、例えば、銀(Ag)とフリットガラスを混合した銀ペーストや、金(Au)とフリットガラスを混合した金ペーストなどの導電膜より形成されている。
発光管2は、紫外光に対して透過性の高い石英ガラスからなり、溶融石英ガラス、合成石英ガラス、オゾンレス石英ガラスのいずれでも使用可能である。そして、発光管2内には放電ガスとして希ガスが封入されるが、希ガスとしては、キセノンのみ、或いは、キセノンと他の希ガスの混合ガスのいずれであってもよい。
図1(B)に詳細が示されるように、前記発光管2の内面には、保護層8が円周上の全域に亘って形成されている。そして、この保護層8の内表面上に積層されるように蛍光体層6が形成されていて、この蛍光体層6は、その円周状の一部に切欠きが形成されていて、これがアパーチャ7を形成している。
蛍光体層6を構成する蛍光体は、キセノンの放電により放射された波長172nmの光によって励起される特性を備えたものであって、放射される蛍光は波長約200〜240nmの範囲にピークを有するものである。
この蛍光体の具定例としては、YPO:Nd(Y−P−O:Nd)または、LAP:Pr(La−P−O:Pr)、LAP:Nd(La−P−O:Nd)が挙げられる。
蛍光体は、技術分野に応じ必要な波長のものを適宜選択して単独または所定の割合で混合して使用される。
そして、前記保護層8は、ガラス粉末とセラミック粉末とを含有しており、前記ガラス粉末は、前記発光管2を構成する石英ガラスよりも軟化点が低いガラスの粉末よりなり、また、前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては透過性を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては透過性を有しない。
更に具体的には、波長170nm以上の紫外光に対して80%以上の全透過率を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては、80%未満の全透過率であることが好ましい。
前記保護層8に含まれるガラス粉末は、発光管2を構成する石英ガラスに対して蛍光体層4を付着させるためのものであり、そのガラスの特性として好ましくは、軟化点が蛍光体の焼成温度(400〜900℃)範囲にあるものである。
石英ガラス製発光管2と蛍光体層6の間に、軟化点が石英ガラスの軟化点よりも低いガラス粉末が存在することで、蛍光体を石英ガラスの軟化点温度まで加熱することなく適正な焼成温度で焼成することができので、該蛍光体の劣化が少なくて紫外光への変換効率が良好な蛍光体層4が得られるとともに、当該焼成温度でも前記蛍光体層6と発光管2の間に介在する保護層8中のガラスが軟化するため、発光管2と蛍光体層6の結合を強固にすることができ、蛍光体層6が剥離、脱落したりすることがなく、照度ムラが生じるようなことがない希ガス蛍光ランプとすることができる。
具体的にその材質を述べると、ホウケイ酸ガラス(Si−B−O系ガラス)およびアルミノケイ酸ガラス(Si−Al−O系ガラス)のうち、少なくともいずれかのガラスを含むことが望ましい。
また、前記保護層8に含まれるセラミック粉末は、170nm以上の紫外光に対して透過性を有し、150nm以下の紫外光をカットする特性を備える。より詳細には、希ガス蛍光ランプにおいて放射される波長帯170〜250nmの紫外光を透過して、波長150nm以下の紫外光に対して吸収特性を備えるものである。そして、最終的に製品とされた希ガス蛍光ランプにおいては、点灯中に生成された放電およびキセノンの共鳴線による波長147nmの短波長紫外光などを吸収して、発光管2を保護するとともに、波長170nm〜250nmの必要な紫外光の透過性を高めるためのものである。
このセラミック材料としては、Al、MgFなどである。これらの材料によれば、波長150nm以下の紫外光をカットするとともに、波長帯が170〜250nm範囲の紫外光の透過率が良好であり、放電空間に曝されたとしても化学的に安定しているので、保護層8として長期に亘って機能でき、長期間に亘って照度維持率を高く維持することができるようになる。
ここで、保護層8の構成材料について、仮にその全てをガラス粉末で構成する(セラミック粉末を含まない)と、ガラスにより紫外線透過率が悪くなり、これをアパーチャ部分7にも塗布すると、本来放射されるべき紫外光を効率的に取出すことができなくなってしまい、この構成は採用できない。
従って、本発明では、紫外光に対して透過率の低いガラス粉末の使用量については蛍光体層6を発光管2内面に保持できる程度に抑え、保護機能については、紫外線透過性を具備しつつ化学的に安定なセラミックスに担わせることとしたものである。これにより、保護層8をアパーチャ部分7に塗布形成しても所望の紫外光の透過効率は維持されるとともに、石英ガラスを劣化させる短波長紫外光を遮断するができるものである。
図2は、図1のパーチャ7部分であるX部拡大図であり、図3は、図1のアパーチャ以外の部分であるY部拡大図であって、前記機能を模式的に表したものである。
図2において、低軟化点ガラス粉末81と透光性セラミック粉末82とから構成される保護層8が発光管2の内面の全円周上に形成されていて、発光管2内で生成されたキセノンのエキシマ発光による約172nmの光と、これにより蛍光体層4で変換された200〜250nmの光、即ち、170nm〜250nmの光は、保護層8中のセラミック粉末82を透過して発光管2外部に放射されていく。なお、ガラス粉末81もこれらの光を完全に吸収するわけではないので、その一部はガラス粉末81を透過していく。
一方、アパーチャ5以外の部分では、図3に示すように、発光管2内部でエキシマ発光により生じた150nm程度の短波長紫外光は、ガラス粉末81およびセラミック粉末82によって吸収されて、発光管2に到達することがない。また、この保護機能については蛍光体層6のないアパーチャ7部分でも全く同様であって、即ち、発光管2の全周において、150nm程度の短波長紫外光は保護層8によって吸収されて発光管2に到着することがない。
そのため、アパーチャ7部を含めて発光管2は、前記短波長紫外光による劣化を招くことがない。
図4は、本発明の製造工程を説明するフローチャートである。
(1)発光管を構成するための石英ガラス管を洗浄。
(2)発光管に金属ペーストを印刷により塗布して電極を形成。
(3)保護層を構成するガラス粉末及びセラミックス粉末を適宜のバインダ
と混合して、保護層用のペースト液を調製し、ガラス管の内面に塗布。
(4)ガラス管の内面の保護層用のペースト液を乾燥。
(5)外部電極及び保護層を塗布乾燥したガラス管を焼成。
(6)所定の蛍光体とバインダとを混合し、蛍光体スラリー液を調製し、
該蛍光体スラリー液をガラス管内面の保護層上に塗布。
(7)ガラス管の内面の蛍光体層用のスラリー液を乾燥。
(8)ガラス管を昇温、焼成して、蛍光体を焼成すると共に、保護層を
介して発光管に固着。
(9)ガラス管の端部を封止して発光管を形成。
(10)発光管内を排気し、所定の希ガス(キセノンガス、又はキセ
ノンガスの混合ガス)を封入。

なお、上記工程において、アパーチャを形成するには、工程6の蛍光体スラリー液を塗布する段階でマスキングしたり、工程7の乾燥後に剥離除去したりすることで、アパーチャを形成する。
このようにして、放電ガスが封入され、外部電極、蛍光体層、保護層が形成された発光管が完成する。
以下、本発明の実施例を、図1を参照して説明する。
<実施例1>
[ランプ仕様]
発光管 :外径φ10mm、内径φ9mm、全長450mm
材料 溶融石英ガラス
外部電極:銀及びフリットガラス
印刷、焼成により、幅8mm、長さ400mmとして形成。
保護層 :ガラス粉末 Si−B−O系ホウ珪酸ガラス
セラミック粉末 α−アルミナ
ガラスの割合は3〜30%(重量換算)
蛍光体層:YPO:Nd(Y−P−O:Nd)
(ネオジム付活リン酸イットリウム蛍光体)
保護層を構成するガラス粉末とセラミック粉末を混合、調製して、保護層用ペースト液を作製した。
このペーストを外部電極が形成されたガラス管にスクリーン印刷により塗布し、乾燥を行った。
該保護層用ペーストの乾燥後、ガラス管を600〜700℃で1時間保持することにより焼成した。焼成後は、ガラスが適度に溶融し、ガラス粉末がセラミック粉末とともに発光管の内表面に溶着した状態で固定されていることが確認された。
続いて、保護層が形成された状態のガラス管の内表面上に蛍光体スラリーを吸い上げ、自然落下法によって塗布した。蛍光体スラリーを乾燥させ、アパーチャを形成した後、500〜600℃で1時間加熱することにより蛍光体を焼成して蛍光体層を形成した。ガラス管の片端部を封止して希ガス(Xeガス)を静圧で13kPa(100Torr)封入し、ガラス管の他端も気密封止して、発光管を製作した。
上記実施例の手順で得られた発光管に給電部材を取り付けて、アパーチャを有する実施例1に係る希ガス蛍光ランプを作製した。
<実施例2>
上記実施例1とは、保護層に混合するセラミック粉末の材質をフッ化マグネシウム(MgF)に変えたことを除いては、同仕様として実施例2に係る希ガス蛍光ランプ(アパーチャ有)を作製した。
<比較例>
上記実施例1とは、保護層として、セラミックを混合することなく、すなわちSi−B−O系ホウ珪酸ガラスのみで構成したことを除いて、同仕様の希ガス蛍光ランプ(アパーチャ有)を作製して比較例とした。
上記の実施例1、2および比較例の照度維持率を測定した結果が図5に示されている。同グラフは、照度積算値維持率を示し、横軸は時間軸対数表示である。
この結果から、保護層内にセラミック粉末を混合させた本発明の実施例1および実施例2はいずれも、セラミック粉末を混合しない比較例に比べて、照度維持率が優れていることが実証された。
以上のように、本発明の希ガス蛍光ランプでは、発光管と、アパーチャを有する蛍光体層の間に、該発光管の全内面にガラス粉末とセラミック粉末とを含有する保護層が形成されており、前記ガラス粉末は、前記発光管を構成する石英ガラスよりも軟化点が低いガラスの粉末よりなり、前記セラミック粉末は、波長170nm以上の紫外光に対しては透過性を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては透過性を有しないセラミックの粉末よりなるようにしたことにより、前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては透過性を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては透過性を有しないものとしたことにより、より好ましくは、波長170nm以上の紫外光の全透過率が80%以上で、波長150nm以下の紫外光の全透過率が80%未満であることにより、発光管の特にアパーチャ部分で、所望の波長170nm〜250nmの紫外光は、保護層中のセラミック粉末を透過して外部に放射され、一方、それより短波長の150nm程度の短波長紫外光は、ガラス粉末およびセラミック粉末によって吸収されて発光管に至ることがない。
そのため、特に、アパーチャ部分において発光管が短波長紫外光によって劣化することがなく、所望の紫外光の照度維持率が長期間に亘って良好なものとなるという効果を奏するものである。
1 希ガス蛍光ランプ
2 発光管(石英ガラス)
3、4 外部電極
6 蛍光体層
7 アパーチャ
8 保護層
81 ガラス粉末
82 セラミック粉末


Claims (3)

  1. 一対の電極を具備し、キセノンガスが封入された石英ガラスからなる発光管と、該発光管の内面にアパーチャを除いて塗布形成され、前記キセノンガスの発光によって励起されて当該励起光の波長よりも長波長の紫外光を発生する蛍光体層とからなる希ガス蛍光ランプにおいて、
    前記発光管と蛍光体層の間には、該発光管の全内面にガラス粉末とセラミック粉末とを含有する保護層が形成されており、
    前記ガラス粉末は、前記発光管を構成する石英ガラスよりも軟化点が低いガラスの粉末よりなり、
    前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては透過性を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては透過性を有しない、
    ことを特徴とする希ガス蛍光ランプ。
  2. 前記保護層は、波長170nm以上の紫外光に対しては、80%以上の全透過率を有し、波長150nm以下の紫外光に対しては、80%未満の全透過率であることを特徴とする請求項1に記載の希ガス蛍光ランプ。
  3. 前記セラミック粉末は、α−アルミナ、フッ化マグネシウムのいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載の希ガス蛍光ランプ。


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