JP2013099803A - スライド装置、及び工作機械におけるカバー装置 - Google Patents

スライド装置、及び工作機械におけるカバー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所謂リニアガイド機構を採用しているものの、ガイドレールとベースとの精度の違いに起因して内部荷重が発生しにくく、扉体の摺動抵抗が大きくなりにくいスライド装置、及び工作機械におけるカバー装置を提供する。
【解決手段】各扉体の機構板13、23に各ガイドブロック32、33のネジ孔よりも大径な固定孔15、25を開設し、ボルト41を用いて第1ガイドブロック体32や第2ガイドブロック体33へ第1扉体11や第2扉体21を固定するのに際し、ボルト41の軸部と各固定孔15、25内縁との間、及びボルト41のボルト頭43の裏面と各機構板13、23との間に夫々隙間T1、T2を形成するようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、移動体を案内部材に沿ってスライドさせるためのスライド装置、及び該スライド装置により移動体である扉体をスライド操作可能とした工作機械におけるカバー装置に関するものである。
従来、スライド装置により扉体をスライド操作可能とし、該扉体により加工空間を開閉可能とした工作機械におけるカバー装置としては、特許文献1や特許文献2に記載のカバー装置がある。特許文献1に記載のカバー装置では、扉体に取り付けられたガイドブロック体を、ベースに固定したガイドレールに沿ってスライド可能としており、スライド機構としては所謂リニアガイド機構を採用している。一方、特許文献2に記載のカバー装置では、ガイドローラ(戸車)とガイドローラを案内するガイドレールとからなるスライド機構を採用しており、扉体にガイドローラを、ベースにガイドレールを夫々取り付けてなる。
また、特許文献2に記載のカバー装置では、複数の扉体により加工空間を開閉するように構成されている。このように複数の扉体を有するカバー装置では、1つの扉体が閉塞位置から開放位置まで到達した際に、隣接する扉体に衝突し、隣接する扉体が共に開放位置側へと移動を開始するといった構成を有するものが安価であり一般的であった。しかしながら、そのような一般的なカバー装置では、扉体同士の衝突時に扉体が変形・破損するおそれがあることから、特許文献2に記載のカバー装置では、複数の扉体同士が衝突することなく開閉動作する、すなわち1つの扉体の開閉動作に他の扉体が連動するように構成している。
特開2011−45979号公報 特開2006−205337号公報
しかしながら、特許文献1に記載のカバー装置では、ガイドレールやガイドブロック体の寸法精度や形状精度が比較的高いのに対し、ガイドレールが設置されるベースやガイドブロックが固定される扉体の寸法精度や形状精度は低い。したがって、寸法精度や形状精度の違いに起因して、組み付け後のガイドレールとガイドブロック体との間等に内部荷重が発生し、扉体の摺動抵抗が大きくなるといった問題がある。
一方、特許文献2に記載のカバー装置では、ガイドローラを転動させるというスライド機構を採用しているが故、特許文献1に記載のカバー装置と比べると加工空間の密閉度という点においてどうしても劣ってしまい、クーラント等が加工空間外へ漏れやすいといった問題がある。また、ガイドローラとガイドレールとの間に切り屑等が溜まりやすく、扉体の開閉動作が滑らかに行えなくなるといった問題もある。さらに、特許文献2に記載のカバー装置では、1つの扉体の開閉動作に他の扉体が連動するため、扉体同士の衝突はないものの、連動のための機構が大きく、カバー装置が特に上下方向へ大型化してしまうという問題もある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、クーラントが漏れにくく、且つ、切り屑等により開閉動作に支障をきたしたりしにくい、所謂リニアガイド機構を採用しているものの、ガイドレールとベースとの精度の違いに起因して内部荷重が発生しにくく、扉体の摺動抵抗が大きくなりにくいスライド装置、及び工作機械におけるカバー装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ガイドレールと、前記ガイドレール上をスライドするガイドブロック体と、前記ガイドブロック体にボルトで固定され、前記ガイドブロック体と共に移動するスライド体とを備えたスライド装置であって、前記ガイドブロック体にネジ孔を設ける一方、前記スライド体に、前記ネジ孔よりも大径な固定孔を開設しており、前記ボルトの周面と前記固定孔との間、及び前記ボルトのボルト頭の裏面と前記スライド体の表面との間に隙間が形成されるように、前記スライド体側から前記固定孔を介して前記ネジ孔へ前記ボルトを螺入し、前記ガイドブロック体に前記スライド体を固定したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記ボルトの前記ボルト頭とネジ部との間に、直径が前記ネジ孔よりも大径で且つ前記固定孔よりも小径であり、軸方向長さが前記固定孔よりも長いスペーサ部を設けたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明のうち請求項3に記載の発明は、前面に開口を有するカバー本体に、ガイドレールが左右方向へ直線状に配設されているとともに、第1ガイドブロック体に第1扉体が、第2ガイドブロック体に第2扉体が夫々スライド体として固定されており、前記第1扉体及び前記第2扉体により前記開口を開閉可能とした請求項1又は2に記載のスライド装置を備えてなる工作機械におけるカバー装置であって、前記第2ガイドブロック体を、前記第1ガイドブロック体を挟むように2つ設け、前記第1扉体の上部に前記固定孔を有する第1機構板を設ける一方、前記第2扉体の上部に第2機構板を設け、前記第2機構板に、前記第1機構板を露出可能な窓を設けるとともに、前記窓の左右両側に前記固定孔を夫々設けており、前記第1機構板を前記窓内に露出させた状態で、前記第1扉体及び前記第2扉体を、前記第1扉体が前記第2扉体よりも後方となるように前記第1ガイドブロック体又は前記第2ガイドブロック体に夫々固定するとともに、前記第2機構板の前記窓の左右両側にスプロケットを夫々設け、両端が前記カバー本体における前記両スプロケット間となる位置に固定された環状の連結部材を前記スプロケットに巻回させ、更に前記連結部材の途中部分に前記第1機構板を接続することにより、前記連結部材を介して前記第1扉体と前記第2扉体とを連結し、前記第1扉体のスライドに前記第2扉体を連動可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、スライド体にネジ孔よりも大径な固定孔を開設しており、ボルトの周面と固定孔との間、及びボルトのボルト頭の裏面とスライド体の表面との間に隙間が形成されるように、スライド体側から固定孔を介してネジ孔へボルトを螺入し、ガイドブロック体にスライド体を固定しているため、ガイドレールやガイドブロックに比べて、スライド体の寸法精度が劣っているにもかかわらず、両隙間により精度誤差を吸収することができる。したがって、ガイドレール及びガイドブロック体を用いた所謂リニアガイド機構を採用しているため、クーラント等が加工空間外へ漏れやすいといった問題や、ガイドローラとガイドレールとの間に切り屑等が溜まりやすく、扉体の開閉動作が滑らかに行えなくなるといった問題が起こらない。また、リニアガイド機構を採用しているものの、ガイドレールとガイドブロック体との間等に内部荷重が発生しにくく、スライド体の摺動抵抗が大きくなるといった問題も起こりにくい。
また、請求項2に記載の発明によれば、直径がネジ孔よりも大径で且つ固定孔よりも小径であり、軸方向長さが固定孔よりも長いスペーサ部が、ボルト頭とネジ部との間に形成されているボルトを用いているため、スペーサ部の先端面(ネジ部側の端面)がガイドブロック体の表面に当接するまでねじ込むだけで、上記隙間を容易に形成することができ、スライド体の取り付け、すなわちスライド装置の組み立てを非常に容易に行うことができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、上述したような構成を採用したことで、コンパクトな構成で第2扉体を第1扉体に連動させることができ、従来のものと比較すると特に上下方向での小型化を図ることができる。
第1扉体及び第2扉体が閉塞位置にあり、カバー本体の前面開口が閉塞された状態にある工作機械を示した説明図である。 第1扉体及び第2扉体が開放位置にあり、前面開口が開放された状態にある工作機械を示した説明図である。 図1中のA部を拡大して示した説明図である。 図3中のX−X線断面を示した説明図である。 図4中のB部を拡大して示した説明図である。 図1に示す状態において窓をとおる水平断面を上方から示した説明図である。 図6中のC部を拡大して示した説明図である。 第1扉体と第2扉体とを夫々示した説明図である。
以下、本発明の一実施形態となる工作機械におけるカバー装置について、図面にもとづき詳細に説明する。
図1は、第1扉体11及び第2扉体21が閉塞位置にあり、カバー本体2の前面開口2aが閉塞された状態にある工作機械1を示した説明図であり、図2は、第1扉体11及び第2扉体21が開放位置にあり、前面開口2aが開放された状態にある工作機械1を示した説明図である。図3は、図1中のA部を拡大して示した説明図である。図4は、図3中のX−X線断面を示した説明図であり、図5は、図4中のB部を拡大して示した説明図である。図6は、図1に示す状態において窓24をとおる水平断面を上方から示した説明図であり、図7は、図6中のC部を拡大して示した説明図である。図8は、第1扉体11と第2扉体21とを夫々示した説明図である。尚、図2では操作盤4を省略している。
工作機械1は、加工空間を覆うカバー本体2、及びカバー本体2の前面に設けられている前面開口2aを開閉する第1扉体11や第2扉体21を有するスライド装置3からなるカバー装置と、加工空間内において図示しない主軸等を操作するための操作盤4とを備えてなる。操作盤4は、カバー本体2の前方に設けられており、第1扉体11及び第2扉体21を開放位置へスライドさせるのに伴い、両扉体11、21が操作盤4の後方へ収納されるようになっている。そして、工作機械1におけるカバー装置では、作業者が手動により第1扉体11を開閉操作すると、該操作に連動して第2扉体21も作動し、前面開口2aが開閉されるようになっている。
ここで、本発明の要部となるカバー装置、特にスライド装置3と両扉体11、21の連動機構とについて説明する。
スライド装置3は、移動体である第1扉体11及び第2扉体21と、両扉体11、21の移動を案内するガイドレール31とからなる。ガイドレール31は、カバー本体2の前面開口2aの上方に設けられた固定部5に、左右方向へ直線状に配設されている。そして、ガイドレール31には、ガイドレール31上を左右方向へスライド可能な第1ガイドブロック体32と、第1ガイドブロック体32と同様にガイドレール31上を左右方向へスライド可能な一対の第2ガイドブロック体33、33とが備えられており、第1ガイドブロック体32は第2ガイドブロック体33、33の間に位置されている。尚、ガイドブロック体がガイドレール上をスライドする構造は、特開2005−114034号公報等にも記載されている周知の構造である。また、固定部5には、後述するチェーンを固定するためのチェーン固定部35が設けられている。
第1扉体11は、前面開口2aの左右方向で略半分を覆う長方形板状の本体12と、本体12の上辺部に固着される第1機構板13とからなる。第1機構板13は、金属製の板状部材であって、上辺部に固着される固着部13aと、該固着部13aから上方へ突出する連結部13bとを備えている。該連結部13bには、左右方向に2つの固定孔15が開設されており、各固定孔15の径は、第1ガイドブロック体32のネジ孔32aよりも大径とされている。そして、第1ガイドブロック体32の前面に連結部13bの後面を当接させて、固定孔15、15とネジ孔32a、32aとの位置を合わせた状態で、各固定孔15を介して後述するボルト41をネジ孔32aへ前方から螺入することにより、第1機構板13を第1ガイドブロック体32に(すなわち第1扉体11を第1ガイドブロック体32に)固定可能となっている。また、連結部13bで固定孔15、15の左右外側となる位置には、上下方向へ延びる連結壁16が夫々前方へ突設されており、各連結壁16には後述するチェーン34a、34bの端部を接続可能なチェーン接続部17が設けられている。尚、18は、第1扉体11及び第2扉体21を開閉したい際に作業者が把持する取っ手である。また、第1機構板13の連結部13bの下端で、固着部13aとの接続箇所は、図4に示す如く、後方へ折り曲げられている。さらに、連結部13bの左右両端部には、連結部13bの第2機構板23への衝突を防止するための緩衝部材19が夫々取り付けられている。
一方、第2扉体21は、前面開口2aの残り半分を覆う長方形状の本体22と、本体22の上辺部に固着される第2機構板23とからなる。第2機構板23は、金属製の板状部材であって、上辺部に固着される固着部23aと、該固着部23aから上方へ突設される左右方向へ長い機構部23bとを備えており、機構部23bの中央には窓24が開設されている。窓24は、該窓24内に第1扉体11の連結部13bが位置することができるようになっているとともに、窓24の左右方向長さは、第1扉体11の第2扉体21に対する相対移動距離よりも長く形成されている。また、窓24の左右両側には、夫々2つの固定孔25、25が左右方向に連設されてなる連結部が設けられており、各固定孔25の径は、固定孔15と同様に、第2ブロック体33のネジ孔(図示せず)よりも大径とされている。そして、各連結部の後面に第2ガイドブロック体33の前面を当接させて、固定孔25、25と第2ガイドブロック体33のネジ孔(図示せず)との位置を合わせた状態で、各固定孔25を介してボルト41をネジ孔へ前方から螺入することにより、第2機構板23を第2ガイドブロック体33に(すなわち第2扉体21を第2ガイドブロック体33に)固定可能となっている。さらに、連結部の前面にはチェーン34a、34bを巻回可能なスプロケット26も設置されている。尚、第2機構板23の機構部23bの下端で、固着部23aとの接続箇所は、図4に示す如く、前方へ折り曲げられている。
以下、上記第1扉体11及び第2扉体21のカバー本体2への取り付けについて説明する。
まず、上述したような順番でガイドレール31に第1ガイドブロック体32、及び第2ガイドブロック体33、33を設置する。そして、ボルト41を用いて第1扉体11の第1機構板13を第1ガイドブロック体32に固定する。ここで、ボルト41について説明すると、ボルト41は、周面にネジ溝が形成されたネジ部42と、六角レンチ等の工具を差し込み可能な係合孔を有するボルト頭43との間に、円柱状のスペーサ部44を形成してなる。スペーサ部44の径は、ネジ部42よりも大径で且つ固定孔15や固定孔25よりも小径に形成されているとともに、スペーサ部44の軸方向長さは、第1機構板13や第2機構板23の厚みよりも長く形成されている。したがって、該ボルト41を用い、スペーサ部44の先端面(ネジ部42側の端面)が第1ガイドブロック体32の前面に当接するまでねじ込んで、第1機構板13を第1ガイドブロック体32に固定すると、図5に示す如く、スペーサ部44と固定孔15との間に隙間T1が、第1機構板13とボルト頭43の裏面との間に隙間T2が夫々形成されることになる。
以上のようにして第1扉体11をカバー本体2に取り付けた後、ボルト41を用いて第2扉体21の第2機構板23を第2ガイドブロック体33、33に固定する。このとき、第1機構板13と同様、ボルト41のスペーサ部44と固定孔25との間、及び第2機構板23とボルト頭43の裏面との間に夫々隙間が形成されることになる。また、第2扉体21を取り付けた状態においては、第2機構板23の窓24内に、第1扉体11の連結部13bが位置しており、該窓24を介して連結壁16、16やチェーン接続部17、17が前方へ突出している。さらに、第1扉体11が第2扉体2よりも後方へ位置しており、図2に示す如く、第1扉体11及び第2扉体21を開放する際、第1扉体11と第2扉体21とが前後で重なるようになっている。
その後、第1扉体11のチェーン接続部17、17にチェーン34a、34bの一端を夫々接続するとともに、左側のチェーン34aは左側のスプロケット26に、右側のチェーン34bは右側のスプロケット26に夫々巻回させた後、夫々の他端をチェーン固定部35に固定すれば、第1扉体11及び第2扉体21のカバー本体2への取り付け、すなわちスライド装置3の組み立ては完了となる。
このようにして取り付けられた第1扉体11及び第2扉体21は、図1に示す閉塞状態から第1扉体11の取っ手18を把持して開放側へ操作してやると、当然のことながら第1扉体11はガイドレール31に沿って開放側へスライドを開始し、第1機構板13は窓24内を開放側へ移動する。このとき、第2扉体21は、チェーン34a、34bを介して第1扉体11と連結されているため、第1扉体11のスライド開始に伴って第2扉体21についても開放側へスライドを開始し、第2扉体21は第1扉体11の略半分の速度でスライドすることになる。そして、最終的に図2に示す開放状態となる、すなわち第1扉体11が開放位置に位置するまで開放操作すれば、カバー本体2の前面開口2aは大きく開放される。尚、閉塞する際には、開放位置にある第1扉体11を閉塞側へ操作してやればよい。また、開放位置及び閉塞位置において、第1機構板13の連結部13bが第2機構板23における窓24の側縁に近接するものの、連結部13bの左右両端に取り付けられた緩衝部材19、19によって、両者の衝突は阻止される。
以上のような構成を有する工作機械1におけるカバー装置によれば、各扉体の機構板13、23に各ガイドブロック32、33のネジ孔よりも大径な固定孔15、25を開設しており、ボルト41を用いて第1ガイドブロック体32や第2ガイドブロック体33へ第1扉体11や第2扉体21を固定するのに際し、ボルト41の軸部と各固定孔15、25内縁との間、及びボルト41のボルト頭43の裏面と各機構板13、23との間に夫々隙間T1、T2を形成している。そのため、ガイドレール31や各ガイドブロック体32、33に比べて、固定部5や各機構板13、23の精度が劣っているにもかかわらず、隙間T1、T2により精度誤差を吸収することができる。したがって、ガイドレール31及びガイドブロック体32、33を用いた所謂リニアガイド機構を採用しているため、クーラント等が加工空間外へ漏れやすいといった問題や、ガイドローラとガイドレールとの間に切り屑等が溜まりやすく、扉体の開閉動作が滑らかに行えなくなるといった問題が起こらない。また、リニアガイド機構を採用しているものの、ガイドレール31とガイドブロック体32、33との間等に内部荷重が発生しにくく、各扉体11、21の摺動抵抗が大きくなるといった問題も起こりにくい。
また、各ガイドブロック体32、33へ各機構板13、23を固定するにあたり、ネジ部42とボルト頭43との間に、ネジ部42よりも大径で且つ固定孔15や固定孔25よりも小径に形成されているとともに、軸方向長さが第1機構板13や第2機構板23の厚みよりも長く形成されたスペーサ部44を有するボルト41を用いている。したがって、該ボルト41を用い、スペーサ部44の先端面(ネジ部42側の端面)が各ガイドブロック体32、33の前面に当接するまでねじ込むだけで、隙間T1、T2を容易に形成することができ、第1扉体11や第2扉体21の取り付け、すなわちスライド装置3の組み立てを非常に容易に行うことができる。
さらに、第2扉体21に固着されている第2機構板23に窓24を設けるとともに、窓24の左右にスプロケット26を夫々設置する一方、窓24内に、第1扉体11に固着されている第1機構板13の連結部13bを露出させ、連結部13bに設けた連結壁16、16を窓24から前方へ突出させており、チェーン34a、34bの一端を各連結部16に接続するとともに、他端を固定部5のスプロケット26、26間となる位置に設けられたチェーン固定部35に固定し、更に両チェーン34a、34bを夫々スプロケット26に巻回させることにより、チェーン34a、34bを介して第1扉体11と第2扉体21とを連結し、第1扉体11の開閉操作に第2扉体21が連動するように構成している。したがって、コンパクトな構成で第2扉体21を第1扉体11に連動させることができ、従来のものと比較すると特に上下方向での小型化を図ることができる。
加えて、窓24内を移動する第1機構板13の連結部13bの左右両端(移動方向両端)に緩衝部材19、19を取り付けているため、開放位置及び閉塞位置において、第1機構板13の連結部13bが第2機構板23における窓24の側縁に近接するものの、緩衝部材19、19によって両者が勢いよく衝突したり、該衝突に伴い変形・破損してしまったりするという事態の発生を阻止することができる。
なお、本発明に係るスライド装置、及び工作機械におけるカバー装置は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、一方の扉体が他方の扉体に連動する構成やガイドブロック体へ扉体を固定する際に利用するボルトに係る構成等を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、上記実施形態では、第1扉体11を手動により開閉操作するように構成しているが、図示しない工作機械の制御装置による制御のもと、第1扉体11を自動的に開閉動作させるように構成してもよい。
また、第1扉体11を第2扉体21側へスライドさせることにより前面開口2aが開放されるように構成しているが、第2扉体21を第1扉体11側へスライドさせることにより、前面開口2aが開放されるように構成してもよく、第1扉体11や第2扉体21をどの方向へスライドさせるかは適宜設計変更可能である。
さらに、上記実施形態では、第1扉体11と第2扉体とを2つのチェーン34a、34bにより連結しているが、代わりに1本の長いチェーンやベルト部材等の連結部材を用いてもよく、連結部材の途中部分に第1機構板13を係止したり固着したりして接続すれば、上記実施形態と同様の構成とすることができる。
加えて、上記実施形態では、スライド装置を工作機械におけるカバー装置として適用しているが、たとえば防水扉や建屋に設置される扉装置等の他の装置に対しても適用可能であり、場合によってはガイドレールを、直線状ではなく、前後方向に湾曲して配設しても何ら問題はない。
1・・工作機械、2・・カバー本体、2a・・前面開口、3・・スライド装置、5・・固定部、11・・第1扉体(スライド体)、12・・本体、13・・第1機構板、13b・・連結部、15・・固定孔、16・・連結壁、17・・チェーン接続部、19・・緩衝部材、21・・第2扉体(スライド体)、22・・本体、23・・第2機構板、23b・・機構部、24・・窓、25・・固定孔、26・・スプロケット、31・・ガイドレール、32・・第1ガイドブロック体、32a・・ネジ孔、33・・第2ガイドブロック体、34a、34b・・チェーン(連結部材)、41・・ボルト、42・・ネジ部、43・・ボルト頭、44・・スペーサ部、T1、T2・・隙間。

Claims (3)

  1. ガイドレールと、前記ガイドレール上をスライドするガイドブロック体と、前記ガイドブロック体にボルトで固定され、前記ガイドブロック体と共に移動するスライド体とを備えたスライド装置であって、
    前記ガイドブロック体にネジ孔を設ける一方、
    前記スライド体に、前記ネジ孔よりも大径な固定孔を開設しており、
    前記ボルトの周面と前記固定孔との間、及び前記ボルトのボルト頭の裏面と前記スライド体の表面との間に隙間が形成されるように、前記スライド体側から前記固定孔を介して前記ネジ孔へ前記ボルトを螺入し、前記ガイドブロック体に前記スライド体を固定したことを特徴とするスライド装置。
  2. 前記ボルトの前記ボルト頭とネジ部との間に、直径が前記ネジ孔よりも大径で且つ前記固定孔よりも小径であり、軸方向長さが前記固定孔よりも長いスペーサ部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスライド装置。
  3. 前面に開口を有するカバー本体に、ガイドレールが左右方向へ直線状に配設されているとともに、第1ガイドブロック体に第1扉体が、第2ガイドブロック体に第2扉体が夫々スライド体として固定されており、前記第1扉体及び前記第2扉体により前記開口を開閉可能とした請求項1又は2に記載のスライド装置を備えてなる工作機械におけるカバー装置であって、
    前記第2ガイドブロック体を、前記第1ガイドブロック体を挟むように2つ設け、
    前記第1扉体の上部に前記固定孔を有する第1機構板を設ける一方、
    前記第2扉体の上部に第2機構板を設け、前記第2機構板に、前記第1機構板を露出可能な窓を設けるとともに、前記窓の左右両側に前記固定孔を夫々設けており、
    前記第1機構板を前記窓内に露出させた状態で、前記第1扉体及び前記第2扉体を、前記第1扉体が前記第2扉体よりも後方となるように前記第1ガイドブロック体又は前記第2ガイドブロック体に夫々固定するとともに、
    前記第2機構板の前記窓の左右両側にスプロケットを夫々設け、両端が前記カバー本体における前記両スプロケット間となる位置に固定された環状の連結部材を前記スプロケットに巻回させ、更に前記連結部材の途中部分に前記第1機構板を接続することにより、前記連結部材を介して前記第1扉体と前記第2扉体とを連結し、前記第1扉体のスライドに前記第2扉体を連動可能としたことを特徴とする工作機械におけるカバー装置。
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