JP2013099282A - 細胞培養容器及び培養細胞回収方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の細胞培養容器は、細胞支持体を備え、当該細胞支持体は、基材上に、所定の刺激によって細胞接着性から細胞非接着性へと変化可能な表面を有する刺激応答性ポリマー層を少なくとも備え、前記細胞支持体を、前記刺激応答性ポリマー層が容器内面側となるように、細胞を培養する際に底部となる領域に、易剥離接着層を介して分離可能に固定してなることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明の細胞培養容器は、基材上に、所定の刺激によって細胞接着性から細胞非接着性へと変化可能な表面を有する刺激応答性ポリマー層を少なくとも備える細胞支持体を備えている。そして、本発明の細胞培養容器内では、細胞支持体は、刺激応答性ポリマー層が容器内面側となるように、細胞を培養する際に底部となる領域に、易剥離接着層を介して分離可能に固定されている。
本発明における細胞支持体は、基材上に、所定の刺激によって細胞接着性から細胞非接着性へと変化可能な表面を有する刺激応答性ポリマー層を少なくとも備えている。本発明における細胞支持体の形態は、フィルム状であっても、板状であってもよく、特に限定されない。以下、基材及び刺激応答性ポリマー層について、詳細に説明する。
細胞支持体を構成する基材は、一方の表面に後述する刺激応答性ポリマー層を形成することが可能であり、細胞培養の際に耐え得る耐水性を有していれば、特に限定されず、刺激応答性ポリマーに応じて種々の材料を選択して形成することができる。基材の材料としては、典型的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリイミド(PI)、ナイロン(Ny)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、アクリルなどが挙げられる。また、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクタン、もしくはその共重合体のような生分解性ポリマーであってもよい。好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネートである。ポリエチレンテレフタレートは、低価格で入手することができ、量産に適した材料である点において好ましい。ポリスチレンは、細胞毒性が低い材料である点で好ましい。基材の形態も特に限定されず、フィルム状であっても、板状であってもよい。製膜方法は、特に限定されず、例えば、溶液流延法、溶融押出法、カレンダー法などの従来公知の方法を用いることができる。また、上記方法によりあらかじめ製膜された市販の基材を用いてもよい。
刺激応答性ポリマー層は、所定の刺激によって細胞接着性から細胞非接着性へと変化することが可能な表面を有し、所定の刺激によって表面の細胞の接着度合いが変化するポリマーを含む層である。刺激応答性ポリマーとしては、例えば、温度応答性ポリマー、pH応答性ポリマー、イオン応答性ポリマー、光応答性ポリマーなどを挙げることができる。なかでも温度応答性ポリマーが、刺激の付与が容易である点において好ましい。
本発明の細胞培養容器は、上記細胞支持体を、上記刺激応答性ポリマー層が容器内面側となるように、細胞を培養する際に底部となる領域に、易剥離接着層を介して分離可能に固定してなるものである。本発明の細胞培養容器によれば、細胞シートを損傷させることなく、容器から容易に回収することができる。
本発明の細胞培養容器は、細胞支持体が細胞を培養する際に底部となる領域に固定されてなるものであり、細胞培養容器の本体部分(細胞支持体を除く部分)は、所望の大きさや形状を有する市販品を購入して準備してもよいし、射出成型法などにより所望の大きさや形状のものを作製して準備してもよい。典型的には、細胞支持体を容器の底部に固定させる操作に必要な、開放部を有する容器の部材を準備し、細胞支持体を固定した後、必要に応じて、蓋などのその他の部材を接合することにより、本発明の細胞培養容器を製造する。
本発明の培養細胞回収方法は、上記細胞培養容器で培養された細胞をシート状の細胞集合体として回収する方法であって、細胞支持体の刺激応答性ポリマー層の表面に培養された細胞が接着している培養細胞−支持体複合体を、細胞培養容器から剥離して分離する工程と、培養細胞−支持体複合体の培養細胞を、当該培養細胞を容易に接着及び脱離可能な細胞付着面を有する冶具の当該面に付着させた後、刺激応答性ポリマー層に所定の刺激を与えて、当該刺激応答性ポリマー層の表面を細胞非接着性へと変化させ、培養細胞−支持体複合体を、培養細胞と、細胞支持体と、に分離する工程とを含むことを特徴とする。以下、図面を参照しながら、本発明の培養細胞回収方法の好ましい実施形態の一例について説明する。
20 細胞支持体
21 基材
22 刺激応答性ポリマー層
30 易剥離接着層
31 接着剤層
32 離型層
101 底部
102 側壁部
103 開口部
201 底部
202 側壁部
203 天部
204 通孔
210 蓋
300 細胞シート
310 培養細胞
320 細胞外マトリックス
400 紙
P ピンセット
S スタンプ
Claims (2)
- 細胞支持体を備えた細胞培養容器であって、
前記細胞支持体は、基材上に、所定の刺激によって細胞接着性から細胞非接着性へと変化可能な表面を有する刺激応答性ポリマー層を少なくとも備え、
前記細胞支持体を、前記刺激応答性ポリマー層が容器内面側となるように、細胞を培養する際に底部となる領域に、易剥離接着層を介して分離可能に固定してなる、前記容器。 - 請求項1に記載の細胞培養容器で培養された細胞をシート状の細胞集合体として回収する培養細胞回収方法であって、
前記細胞支持体の刺激応答性ポリマー層の表面に培養された細胞が接着している培養細胞−支持体複合体を、細胞培養容器から剥離して分離する工程と、前記培養細胞−支持体複合体の培養細胞を、当該培養細胞を容易に接着及び脱離可能な細胞付着面を有する冶具の当該面に付着させた後、前記刺激応答性ポリマー層に所定の刺激を与えて、当該刺激応答性ポリマー層の表面を細胞非接着性へと変化させ、前記培養細胞−支持体複合体を、培養細胞と、細胞支持体とに分離する工程とを含む、前記方法。
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