JP2013098314A - 半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法 - Google Patents

半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理時におけるクラックの発生を低減する半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法を提供する。
【解決手段】I−B族元素およびIII−B族元素を含む原料を溶媒に溶解させて原料溶液を作製する工程と、セレン粒子を前記原料溶液中に分散させて半導体層形成用溶液を作製する工程とを有している。さらに、該半導体層形成用溶液を基板上に塗布する工程と、セレンの融点よりも高い温度で熱処理して、半導体層を作製する工程とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法に関するものである。
太陽電池として、化合物半導体から成る光吸収層を具備する光電変換装置がある。この化合物半導体としては、CIGS等のカルコパライト系のI−III−VI族化合物半導体が用いられている。この光電変換装置は、例えば、ソーダライムガラスからなる基板上に、例えば、Moからなる第1の電極層が形成され、この第1の電極層上に化合物半導体からなる半導体層を具備する光吸収層が形成されている。さらに、その光吸収層上には、ZnSまたはCdSなどからなるバッファ層を介して、ZnOなどからなる透明の第2の電極層が形成されている。
このような半導体層は、例えば、原料溶液を塗布することによって製造されている(特許文献1参照)。この特許文献1に開示された製法では、まず、CuS等の金属カルコゲナイドをヒドラジン(N)に溶解させて、金属ヒドラジニウム系の前駆体の溶液を形成している。そして、この溶液を電極層上に塗布して皮膜を形成した後、この皮膜を熱処理することによって金属カルコゲナイド膜(半導体層)を得ている。
米国特許第7341917号明細書
しかしながら、特許文献1に示すような半導体層の製法においては、原料の溶解濃度が1質量%程度で限界となり、皮膜を形成するための溶液が低粘度である。そのため、ブレード法のような簡便な方法で電極層上に数μm程度の皮膜を良好に形成することが困難である。
よって、所望の厚みの半導体層を得るためには何度も原料溶液を塗布する必要があり、原料溶液を何度も塗布して半導体層を形成すると、熱処理時において半導体層にクラックが生じる場合があった。
本発明の1つの目的は、熱処理時におけるクラックの発生を低減する半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一の実施形態に係る半導体層の製造方法では、I−B族元素およびIII−B族元素を含む原料を溶媒に溶解させて原料溶液を作製する工程と、セレン粒子を前記原料溶液中に分散させて半導体層形成用溶液を作製する工程とを有している。さらに、本半導体層の製造方法では、該半導体層形成用溶液を基板上に塗布する工程と、セレンの融点よりも高い温度で熱処理して、半導体層を作製する工程とを有している。
本発明の一実施形態に係る半導体層の製造方法によれば、セレン粒子を分散させた半導体層形成用溶液をセレンの融点よりも高い温度で熱処理しているため、I−B族元素およびIII−B族元素を含む原料が熱処理される際に生じ得る原料間の隙間が、溶融したセレ
ンで埋まりやすくなる。これにより、半導体層に発生し得るクラックが低減される。
本発明の一実施形態に係る化合物半導体の製造方法および本発明の一実施形態にかかる光電変換装置の製造方法を用いて作製した光電変換装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。 図1の光電変換装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る化合物半導体の製造方法および本発明の一実施形態にかかる光電変換装置の製造方法を用いて作製した光電変換装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造フローを例示するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、本発明の実施形態で製造される半導体層および光電変換装置についても説明する。
光電変換装置10は、基板1と、第1の電極層2と、第1の半導体層(以下、半導体層3とする)と、第2の半導体層に相当するバッファ層4と、第2の電極層5とを含んでいる。光電変換装置10は第2の電極層5側から光が入射されるものを示しているが、本発明はこのような態様に限定されず、基板1側から光が入射されるものであってもよい。
図1、図2において、光電変換装置10は複数並べて形成されている。そして、光電変換装置10は、半導体層3の基板1側に第1の電極層2と離間して設けられた第3の電極層6を具備している。そして、半導体層3に設けられた接続導体7によって、第2の電極層5と第3の電極層6とが電気的に接続されている。この第3の電極層6は、隣接する光電変換装置10の第1の電極層2と一体化されている。これにより、隣接する光電変換装置10同士が直列接続される。なお、一つの光電変換装置10内において、接続導体7は、光吸収層3およびバッファ層4を分断するように設けられている。そのため、一つの光電変換装置10内において、第1の電極層2と第2の電極層5とで挟まれた半導体層3とバッファ層4とで光電変換が行なわれる。
基板1は、光電変換装置10を支持するためのものである。基板1に用いられる材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂および金属等が挙げられる。
第1の電極層2および第3の電極層6は、Mo、W、Al、TiまたはAu等の導電体が用いられる。このような第1の電極層2および第3の電極層6は、例えば、基板1上にスパッタリング法または蒸着法等で形成される。
光吸収層である半導体層3は、カルコパイライト系(CIS系ともいう)のI−III−VI族化合物半導体を主成分とする層である。I−III−VI族化合物とは、I−B族元素(本明細書においては、族の名称は、短周期型周期表に従う。なお、I−B族元素は、IUPACの長周期型周期表では11族元素ともいう)とIII−B族元素(13族元素ともいう)とVI−B族元素(16族元素ともいう)との化合物である。I−III−VI族化合物半導体としては、例えば、Cu(In,Ga)Se(CIGSともいう)、Cu(In,Ga)(Se,S)(CIGSSともいう)およびCuInS(CISともいう)が挙げられる。なお、Cu(In,Ga)Seとは、Cu、In、GaおよびSeから主に構成される化合物をいう。また、Cu(In,Ga)(Se,S)とは、Cu、In、Ga、SeおよびSから主に構成される化合物をいう。
次に、半導体層3の製造方法の実施形態について説明する。
工程Aでは、I−B族元素およびIII−B族元素を含む原料を溶媒に溶解させて原料溶液を作製する。このとき、I−B族元素として銅(Cu)、III−B族元素としてガリウム(Ga)およびインジウム(In)を利用する場合、原子比率でCu:In:Ga=(0.7〜1.0):(0.6〜0.9):(0.2〜0.4)程度含有するように原料溶液を作製する。また、銅、ガリウムおよびインジウム元素は、例えば、金属錯体または金属塩などの状態のものを溶媒に溶解させればよい。
このとき、上記各元素は、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、リン酸塩などの金属塩およびフッ化物、塩化物、ヨウ化物、臭化物など化合物の粒子の状態であれば、水系またはアルコール系の溶媒に溶解しやすい。また、上記各元素が硫酸塩の状態である場合、硫酸銅(CuSO)、硫酸ガリウム(Ga(SO)または硫酸インジウム(In(SO)となる。
また、上述した溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコールまたはイソプロピルアルコールなどが挙げられる。これらの溶媒は、上述した金属塩に対する溶解度が優れている。とりわけ、水およびエチルアルコールは、他の溶媒よりも揮発性などの観点から取り扱いやすい。この原料溶液中の金属濃度は、例えば、溶媒として水を利用した場合、5〜20%程度の濃度にする。
また、工程Aにおいて、原料溶液にVI−B族元素の化合物であるセレン化合物および硫黄化合物の少なくともいずれか一方を溶解させてもよい。これにより、後述する熱処理工程で揮発しやすいセレンまたは硫黄を補うことができる。
次に、セレン(Se)粒子を上記原料溶液に分散させて半導体層形成用溶液を作製する(工程B)。この工程Bでは、原料溶液中にセレン単体(金属セレン)の粒子(粉体)を加えることによって、セレン粒子が原料溶液中に分散される。セレン粒子は、例えば、原料溶液に添加した後、超音波等で撹拌されることによって、原料溶液中に分散される。
セレン粒子の添加量は、半導体形成用溶液中のIII−B族元素の原子濃度に対し2.5倍以上、6倍以下であればよい。これにより、作製される半導体層3に発生するクラックが低減されるとともに、過剰なセレンによって生じ得る変換効率の低下が小さくなる。なお、半導体形成用溶液中のIII−B族元素の原子濃度は、例えば、ICP(Inductively coupled plasma)発光分析法を用いて測定できる。また、セレン粒子の平均粒径は、0.1〜1μmであればよい。これにより、半導体層形成用溶液中におけるセレン粒子の過度な凝集およびセレン粒子の過度な沈降を低減できる。それゆえ、上述した平均粒径を有するセレン粒子であれば、原料溶液内でより均一に分散させやすくなる。
次に、半導体層形成用溶液を第1の電極層2および第3の電極層6が形成された基板1上に塗布して、皮膜を形成する(工程C)。この工程Cにおいて、半導体層形成用溶液は、基板1上に直に塗布されるだけでなく、第1の電極層2および第3の電極層6が形成された基板1の上に塗布される。塗布方法としては、例えば、スピンコータ、スクリーン印刷、ディッピング、スプレーまたはダイコータなどを用いて、第1の電極層2および第3の電極層6の表面全面に半導体形成用溶液を塗布する。一回の塗布で所望の膜厚が得られない場合、半導体形成用溶液が塗布された基板を50〜120℃程度で10〜60分程度乾燥した後、再度、半導体形成用溶液の塗布を繰り返し、重ね塗りしても良い。なお、この乾燥は、不活性ガスの雰囲気下で行なえば、半導体形成用溶液が塗布されて形成された皮膜の酸化が低減される。このような不活性ガスとしては、例えば、窒素またはアルゴン等が挙げられる。
次に、半導体形成用溶液からなる上記皮膜をセレンの融点よりも高い温度で熱処理して、基板1上に半導体層3を形成する(工程D)。具体的に、工程Dでは、セレンの融点である217℃よりも高い温度、例えば、300℃〜600℃程度で0.5〜2.5時間程度熱処理して、1.0〜2.5μm程度の厚みを有する半導体層3を形成する。この工程Dでは、上記皮膜に含まれるI−B族金属およびIII−B族金属と、原料溶液内に分散されたセレン粒子とが反応してI−III−VI族化合物半導体を形成することができる。この熱処理は、水素雰囲気下の炉内で行なえば、半導体層3中のI−III−VI族化合物の粒径をより大きくできる。このとき、炉内の水素濃度は、70%以上であればよい。また、上記水素に加えて、硫黄蒸気、セレン蒸気、硫化水素またはセレン化水素などのカルコゲン元素を含むガスを混合させてもよい。
本実施形態では、工程Bにおいて、原料溶液中にセレン粒子を分散させることによって半導体形成用溶液を作製している。すなわち、セレン粒子は半導体形成用溶液に溶解していない。そのため、基板1に塗布された半導体形成用溶液(皮膜)の状態でも皮膜内にセレン粒子が分散されている。通常、工程Dにおける熱処理では、I−B族元素およびIII−B族元素を含む原料粒子同士が結合して固化するようになる。このとき、原料粒子の間に小さな隙間が生じる場合がある。この隙間は、熱処理後に形成される半導体層3に発生するクラックの要因となり得る。これに対して、本実施形態では、熱処理前にセレンが皮膜中で粒子として存在しているため、熱処理工程時に、溶融して液状になった金属セレンが上記隙間に入り込みやすくなる。すなわち、上記隙間が溶融した金属セレンで埋められる。このように、本実施形態では、上記隙間が溶融した金属セレンで埋められた状態で熱処理(焼成)が進むため、焼成後に形成される半導体層3にクラックが発生しにくい。
一方で、例えば、従来のように原料溶液にセレン元素を含む有機化合物を完全に溶解させた半導体形成用溶液を利用した場合、熱処理工程においてセレンが揮発しやすくなるため、上記隙間がセレンで埋められにくくなる。
バッファ層4は、半導体層3上に形成されており、半導体層3と電気的に接続されている。また、バッファ層4は、半導体層3とは異なる導電型を有している。例えば、半導体層3がp型であれば、バッファ層4はn型である。バッファ層4は、リーク電流を低減するという観点からは抵抗率が1Ω・cm以上の層とすることができる。バッファ層4としては、CdS、ZnS、ZnO、InSe、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)および(Zn,Mg)O等が挙げられ、例えばケミカルバスデポジション(CBD)法等で形成される。なお、In(OH,S)とは、In、OHおよびSから主に構成された化合物をいう。(Zn,In)(Se,OH)は、Zn、In、SeおよびOHから主に構成された化合物をいう。(Zn,Mg)Oは、Zn、MgおよびOから主に構成された化合物をいう。バッファ層4は、光吸収層3の吸収効率を高めるため、光吸収層3が吸収する光の波長領域に対して光透過性を有するものであればよい。
また、バッファ層4は、その厚みが10〜200nmであればよい。これにより、高温高湿条件化における光電変換効率の低下を特に効果的に低減することができる。
第2の電極層5は、ITO、ZnO等の0.05〜3.0μmの透明導電膜である。第2の電極層5は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等で形成される。第2の電極層5は、バッファ層4よりも抵抗率の低い層であり、光吸収層3で生じた電荷を取り出すためのものである。電荷を良好に取り出すという観点からは、第2の電極層5の抵抗率が1Ω・cm未満でシート抵抗が50Ω/□以下であってもよい。
第2の電極層5は光吸収層3の吸収効率を高めるため、光吸収層3の吸収光に対して光
透過性を有するものが良い。光透過性を高めると同時に光反射ロス低減効果および光散乱効果を高め、さらに、光電変換によって生じた電流を良好に伝送するという観点から、第2の電極層5は0.05〜0.5μmの厚さであればよい。また、第2の電極層5とバッファ層4との界面での光反射ロスを低減する観点からは、第2の電極層5とバッファ層4の屈折率を等しくしてもよい。
光電変換装置10において、バッファ層4と第2の電極層5とを合わせた部分、すなわち、光吸収層3と集電電極8とで挟まれる部分は、III−VI族化合物を主成分として含んでもよい。これにより、耐湿性を向上することができる。なお、III−VI族化合物を主成分として含むというのは、このバッファ層4と第2の電極層5とを合わせた部分を構成する化合物のうち、III−VI族化合物(複数種のIII−VI族化合物がある場合、その合計)が50モル%以上、さらには80モル%以上であることをいう。光電変換装置10の耐湿性をさらに向上するという観点からは、このバッファ層4と第2の電極層5とを合わせた部分を構成する金属元素のうち、Zn元素が50原子%以下、さらには20原子%以下とすることができる。
光電変換装置10は、複数個を並べてこれらを電気的に接続し、光電変換モジュールとすることができる。隣接する光電変換装置10同士を容易に直列接続するために、図1、図2に示すように、光電変換装置10は、光吸収層3の基板1側に第1の電極層2と溝部P1を介して離間して設けられた第3の電極層6を具備している。そして、光吸収層3に設けられた接続導体7によって、第2の電極層5と第3の電極層6とが電気的に接続されている。
接続導体7は、光吸収層3よりも電気抵抗率の低い材料で構成されている。このような接続導体7は、例えば、光吸収層3およびバッファ層4を貫通する溝部P2を形成し、この溝部P2内に導体を配することによって形成することができる。このような導体としては、例えば、溝部P2を形成した後、第2の電極層5をこの溝部P2内にも形成することで接続導体7を形成することができる(図1,2参照)。また、溝部P2内に導電ペーストを充填することで接続導体7を形成してもよい(図3参照)。図3においては、集電電極8を導電ペーストで形成する際、溝部P2内にも導電ペーストを充填して接続導体7を形成している。あるいは、上記のような溝部P2を形成せず、光吸収層3およびバッファ層4の一部を改質して電気抵抗率を低くすることによっても形成することができる。
また、図1〜図3に示すように、第2の電極層5上には集電電極8が形成されていてもよい。集電電極8は、第2の電極層5の電気抵抗を小さくするためのものである。光透過性を高めるという観点からは、第2の電極層5の厚さはできるだけ薄くしてもよいが、薄いと導電性が低下する傾向がある。そこで、第2の電極層5上に集電電極8を設けることにより、光吸収層3で発生した電流を効率よく取り出すことができる。その結果、光電変換装置10の発電効率を高めることができる。
集電電極8は、例えば、図1に示すように、光電変換装置10の一端から接続導体7にかけて線状に形成されている。これにより、光吸収層3の光電変換によって生じた電流を第2の電極層5を介して集電電極8に集電し、これを接続導体7を介して隣接する光電変換装置10に良好に導電することができる。また、隣接する光電変換装置10同士は、図1〜図3に示すように、溝部P3によって分離されている。
集電電極8は光吸収層3への光を遮るのを低減するとともに良好な導電性を有するという観点からは、50〜400μmの幅を有してもよい。また、集電電極8は、枝分かれした複数の分岐部を有していてもよい。
集電電極8は、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散させた金属ペーストをパターン状に印刷し、これを硬化することによって形成することができる。
次に上記構成を有する光電変換装置10の製造プロセスの一例について説明する。図4は、光電変換装置10の製造フローを例示するフローチャートである。
まず、ステップSp1では、略矩形の盤面を有する平板状の基板1が準備される。
ステップSp2では、洗浄された基板1の一主面の略全面に、スパッタリング法または蒸着法などが用いられて、第1の電極層2が形成される。
ステップSp3では、第1の電極層2の上面のうちの所定の形成対象位置からその直下の基板1の上面にかけて、直線状に延在する溝部P1が形成される。溝部P1は、例えばYAGレーザーまたはその他のレーザーの光が走査されつつ所定の形成対象位置に照射されることで形成され得る。
ステップSp4では、上述した工程A〜工程Cを経て、基板1の上および第1の電極層2の上に皮膜が形成され得る。
ステップSp5では、上述した工程Dを経て半導体層3が形成される。
ステップSp6では、半導体層3の上にバッファ層4が形成される。これにより、半導体層3とバッファ層4とが積層されている光電変換層が形成される。バッファ層4は、例えば、化学浴槽堆積(CBD)法によって形成され得る。具体的には、例えば、酢酸カドミウムとチオ尿素とがアンモニアに溶解させられることで作製された溶液に半導体層3が浸漬されることで、CdSを主に含むバッファ層4が形成され得る。
ステップSp7では、バッファ層4上に第2の電極層5が形成される。第2の電極層5は、例えば、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法などで形成され得る。具体的には、例えば、バッファ層4の上に、Alが添加されたZnOを主に含む透明な第2の電極層5が形成される。
ステップSp8では、第2の電極層の上面のうちの所定の形成対象位置から第1の電極層2の上面に至る領域に、一方向に直線状に延在する溝部P2が形成される。溝部P2は、スクライブ針が用いられたメカニカルスクライビングなどによって形成され得る。
ステップSp9では、第2の電極層5の上面のうちの所定の形成対象位置から溝部P2の内部にかけて集電電極8および接続導体7が形成される。集電電極8は、例えば、金属ペーストが所定のパターンを有するように印刷され、印刷後の金属ペーストが乾燥によって固化されることで形成され得る。
ステップSp10では、第2の電極層5の上面のうちの所定の形成対象位置から第1の電極層2の上面に至る領域に直線状に延在する溝部P3が形成される。これにより、基板1の上に複数の光電変換装置10が得られる。溝部P3は、例えば、溝部P2と同様に、スクライブ針が用いられたメカニカルスクライビングなどによって形成され得る。
なお、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。
1:基板
2:第1の電極層
3:半導体層(第1の半導体層)
4:バッファ層(第2の半導体層)
5:第2の電極層
6:第3の電極層
7:接続導体
8:集電電極
10:光電変換装置
P1〜P3:溝部

Claims (5)

  1. I−B族元素およびIII−B族元素を含む原料を溶媒に溶解させて原料溶液を作製する工程と、
    セレン粒子を前記原料溶液中に分散させて半導体層形成用溶液を作製する工程と、
    該半導体層形成用溶液を基板上に塗布する工程と、
    前記半導体層形成用溶液が塗布された前記基板をセレンの融点よりも高い温度で熱処理して、前記基板上に半導体層を作製する工程とを備えた半導体層の製造方法。
  2. 前記半導体層形成用溶液におけるIII−B族元素の原子濃度に対するセレンの原子濃度を2.5〜6倍とする、請求項1に記載の半導体層の製造方法。
  3. 前記セレン粒子の平均粒径を0.1〜1μmとする、請求項1または請求項2に記載の半導体層の製造方法。
  4. 前記溶媒として、水もしくはエチルアルコール、または水およびエチルアルコールの混合液を用いる、請求項1乃至請求項3いずれかに記載の半導体層の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の半導体層の製造方法によって第1の半導体層を作製する工程と、
    該第1の半導体層に電気的に接続されるように、該第1の半導体層とは異なる導電型の第2の半導体層を作製する工程とを備えた光電変換装置の製造方法。
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