JP2013091851A - 高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐食性、硬度、耐摩耗性、離型性、疲労強度、成形面の鏡面仕上げ性を有するCr‐Al‐Ni系合金を提供する。
【解決手段】Cr‐Al‐Ni系合金であって、その合金断面の金属組織において、γ相からなる結晶粒の粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で95%以上であり、かつ、この合金のX線回折測定による強度比で、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が50%以上200%以下である、高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高硬度高耐食高耐摩耗性合金に関連するものである。より具体的には、本発明は、酸、アルカリ、塩などの腐食性物質が存在する環境下での使用に特に適した、高硬度の高耐食性合金、この合金からなる部品、この合金を形成可能な合金用素材、およびこの合金の製造方法に関するものである。
従来から、粉末や粒体などの原料物質を圧縮して、医薬品、医薬部外品、化粧品、農薬、飼料、食料などのタブレットを成形する場合、タブレット形状に応じた貫通孔を有する臼と、この臼の貫通孔(臼孔)内に挿入される下杵および上杵とを組合せた成形型が用いられている。このような成形型を使用したタブレット成形機では、まず下杵が挿入された臼内に粉末などの原料物質を充填し、この原料物質を上杵で圧縮することにより、所望のタブレットが成形される。
タブレット成形機などに用いられる成形型には、例えば特開平7−8540号公報に記載されているように、合金工具鋼(例えばSKS2やSKD11など)のような鉄基合金、あるいはMoやWなどの化合物を主体とする超硬合金などが従来から用いられている。
また、合金工具鋼などからなる成形型の耐食性を向上させるために、クロムメッキで表面をコーティングすることも試みられているが、メッキ層の剥離により十分な効果は得られていない。クロムメッキ層は表面硬度の向上などに対しても一定の効果を示すものの、それ自体が容易に剥離してしまうことから、十分にかつ安定して耐摩耗性の向上効果などを得ることはできない。このようなことから、成形型用部材の強度や硬度を維持しつつ、耐食性や耐摩耗性などの向上を図ることが望まれている。
このような耐摩耗性の問題を解決するために特開2001−62595号公報には高硬度、高耐食性を備える錠剤成形用杵および臼が記載されている。この合金は高硬度、高耐食性の他に離型性も兼ね備えているが、錠剤成形直後から数時間程度の離型性は良いものの、量産を行なうにあたっては更なる離型性の改善が望まれていた。また、この合金は疲労強度が比較的低いので高強度化、そして成形面の鏡面仕上げ性も望まれていた。
一方、耐食性が求められる用途としては、上述した腐食性粉末の成形型のような製造装置に限らず、例えば薬品類の処理装置、廃液や廃泥の処理装置、燃焼装置やその周辺部品などが挙げられる。また、樹脂レンズやエンプラなどの樹脂成形金型や刃物、直動軸受けなどの部品もこのような主として耐食性が求められる用途には、従来、ステンレス鋼のような耐食鋼が用いられてきた。しかしながら、ステンレス鋼のような耐食鋼は強度や硬度などが不十分であり、特に硬度や耐摩耗性が求められる用途には使用することができない。
例えば特開昭63−18031号公報には、耐食性に優れた熱間プレス金型として、Cr20〜50質量%、Al1.5〜9質量%、残部が実質的にNiからなる金型が記載されている。このプレス金型は、温度500〜800℃、プレス圧500〜2000kg/cm(50〜200MPa)での熱間プレスに対して高硬度を示し、耐座屈性を有するというような特性を有しており、またNiやCrにより耐食性を得ている。しかし、このNi−Cr−Al系合金からなる金型部品は、本発明者らが知る限りでは、材料硬度や耐食性に優れるものの、必ずしも十分な耐摩耗性を有しておらず、使用条件によっては部品の摺動部に摩耗が進行し、部品寿命が短くなるという問題点を有している。
樹脂レンズや所謂エンジニアリングプラスチックなどの樹脂成形用の金型では、鏡面仕上げ性が良好であることが望まれる。しかし、従来の鋼材では析出した比較的大きな炭化物によって硬化する合金であることから、このため研磨時の析出炭化物粒子の脱落による小孔の発生、脱落粒子による研磨面の損傷が発生し、鏡面仕上げ加工が困難であった。また従来の鋼材では、離型性を良くするためにNiメッキやCrNコーティングを行なうが、満足できる離型性ではなく、表面粗度によっては離型性が悪くなったり、摩耗によって離型性が変化するという問題があった。
また、耐摩耗性を改善するために特開2002−88431号公報には、このNi−Cr−Al系合金に表面硬化層を形成させた部材が記載されているが、更なる離型性の改善、疲労強度の向上、成形面の鏡面仕上げ性向上が望まれていた。特に樹脂成形用金型では成形樹脂が金型に付着しやすいといった離型性に関した、製造上の問題が大きかった。
これら、離型性の改善、疲労強度の向上、成形面の鏡面仕上げ性向上のためには金属組織が均一であることが望まれる。つまり未時効の組織があると、粉末等を成形したときに、未時効の軟らかい相に粉末が食い込み、次第に粉末の付着が多くなって離型性が悪くなる。また未時効の軟らかい層が存在するために疲労強度が小さくなる。さらに時効析出相と未時効相との硬度差が研磨のされ方に影響し鏡面仕上げ加工が困難になるという傾向がある。この合金系の時効処理後の析出相は日本金属学会報第22巻第4巻P323で報告されているように、層状α相とγ母相の境界にγ’相が薄い層状に複合析出し、α、γ’、γ母相の特徴的な3層構造を形成している。しかしながら、この合金の従来の製造方法では、適温とされる650℃〜800℃の時効熱処理を行なっても未時効γ相がある程度残っており、完全なα、γ’、γの3相構造にはなっていない。
したがって、離型性の改善、疲労強度の向上、成形面の鏡面仕上げ性向上のために未時効相の低減および均一微細化が望まれていた。また、時効組織α、γ’、γの3相が安定的に析出することが望まれていた。
特開2001−62595号公報 特開昭63−18031号公報 特開2002−88431号公報
日本金属学会報第22巻第4巻P323
本発明はこのような課題に対処するためになされたもので、例えば粉末やプラスチックなどの加圧成形用型に求められる強度や、酸性粉末などの腐食性物質に対する耐食性を維持したうえで、離型性、疲労強度、成形面の鏡面仕上げ性を向上させた樹脂成形型用合金および樹脂成形型用金型部品を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するものである。
したがって、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、Cr‐Al‐Ni系合金であって、その合金断面の金属組織において、γ相からなる結晶粒の粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で95%以上であり、かつ、この合金のX線回折測定による強度比で、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が50%以上200%以下であること、を特徴とするものである。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、好ましい態様として、下記の条件(イ)および条件(ロ)を充足するもの、を包含する。
条件(イ):未時効γ相の平均粒径(D)が500μm以下であること、
条件(ロ):未時効γ相の平均粒径(D)と、粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の平均析出幅(W)との合計長さが、2mm以下であること。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、好ましい態様として、Crを25重量%以上60重量%以下、Alを1重量%以上10重量%以下、残部としてNiと、微量元素および付随的不純物とを含むもの、を包含する。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、さらに好ましい態様として、Crを30重量%以上45重量%以下、Alを2重量%以上6重量%以下、残部としてNiと、微量元素および付随的不純物とを含むもの、を包含する。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、好ましい態様として、Zr、Hf、V、Ta、Mo、W、Nbから選択される少なくとも1種の元素によってCrの一部が置換されたもの(但し、Zr、Hf、VおよびNbの合計置換量は1重量%以下であり、Taの置換量は2重量%以下であり、MoおよびWの合計置換量は10重量%以下である)、を包含する。
また、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性部品は、上記の本発明による合金によって形成されたものである。
そして、本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性合金用素材は、時効熱処理に付すことによって上記の本発明による合金を形成可能なものである。
このような本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性合金用素材は、好ましくは、X線回折測定による強度比で、Iγ’(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が5%以下であり、Iα(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が5%以下であり、かつ結晶粒の粒径が5mm以下の溶体化材であるもの、を包含する。
また、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法は、上記の本発明による合金用素材を時効熱処理に付すこと、を特徴とするものである。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法は、好ましい態様として、時効熱処理が500〜850℃であるもの、を包含する。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法は、好ましい態様として、前記の時効熱処理に付す前に、(イ)400〜700℃の温度に、昇温速度500℃/h以下、100℃/h以上で加熱することからなる前処理加熱、または(ロ)400〜500℃の温度範囲において少なくとも0.5時間保持することからなる前処理加熱を行うもの、を包含する。
本発明によれば、極めて優れた耐食性、硬度、耐摩耗性を有しており、かつ離型性、疲労強度、成形面の鏡面仕上げ性をも有して高硬度高耐食性高耐摩耗性合金を得ることができる。
このような本発明による合金は、そのような優れた特性を活かして各種の用途に利用することができる。例えば、腐食性環境下で高温度かつ高圧力下で長期間使用されたとしても変形や摩耗が少なくかつ離型性も優れていることが特に要求される、医薬品や樹脂成形分野に利用することができる。
合金の(α相+γ’相+γ相)混合相の面積比と離型性との関連性を示す図。 合金の(α相+γ’相+γ相)混合相の面積比と疲労強度との関連性を示す図。 合金の(α相+γ’相+γ相)混合相の面積比と鏡面仕上げ性との関連性を示す図。 合金のX線回折測定による強度比と離型性との関連性を示す図。 合金のX線回折測定による強度比と疲労強度との関連性を示す図。 合金のX線回折測定による強度比と鏡面仕上げ性との関連性を示す図。 本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の断面における金属組織を模式的に示す図。
以下、本発明の実施するための形態について説明する。
<高硬度高耐食高耐摩耗性合金>
通常、溶体化処理したCr‐Al‐Ni系合金においては、時効熱処理の進行に伴って、γ相からなる結晶粒の粒界に(α相+γ’相+γ相)混合相[即ち、α相とγ’相とγ相とからなる混合相]が析出すると共に、未時効のγ相部分が次第に縮小していくことが観察される。
本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、そのような時効熱処理に付されたCr‐Al‐Ni系合金であって、合金断面の金属組織において、γ相からなる結晶粒の粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で95%以上であり、かつ、この合金のX線回折測定による強度比で、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が50%以上200%以下であること、を特徴とするものである。
本発明において、(α相+γ’相+γ相)混合相の割合は、面積比で95%以上、好ましくは98%以上、特に好ましくは100%である。この(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が、面積比で95%未満である場合には、組織の均一性が低下することから、本発明の目的を達成することができない。なお、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金には、実質的に(α相+γ’相+γ相)混合相のみからなる合金(即ち、(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で100%である合金)が包含されることは言うまでもない。
そして、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、この合金のX線回折測定による強度比で、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が50%以上200%以下、好ましくは、70%以上200%以下、特に好ましくは100%以上200%以下、であるものである。上記強度比が上記範囲外である場合には、本発明の目的を達成することができない。
なお、主ピークであるγ(111)またはγ'(112)のピークはα(110)のピークの近くにあり、ピークを分離して強度比を求めることは困難であったり、誤差を生じやすいため、このピークは除外した。
上記に規定される本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の中でも、特に下記の条件(イ)および条件(ロ)を充足するものが好ましい。
条件(イ):未時効γ相の平均粒径(D)が500μm以下であること、
条件(ロ):未時効γ相の平均粒径(D)と、粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の平均析出幅(W)との合計長さが、2mm以下であること。
条件(イ)において、「未時効γ相の平均粒径(D)」とは、「金属結晶粒において(α相+γ’相+γ相)混合相によって囲まれた未時効γ相粒子の最大粒径の、平均値」を意味する。因みに、「未時効γ相」の存在が実質的に確認されない場合には、「未時効γ相の平均粒径(D)」は「0μm」となる。
また、条件(ロ)において、「粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の平均析出幅(W)」とは、「1つ金属結晶粒中に存在する未時効γ相粒子と、この金属結晶粒粒に隣接する他の金属結晶粒中に存在する他の未時効γ相粒子との間の最短距離の、平均値」を意味する。因みに、「未時効γ相」の存在が実質的に確認されない場合には、便宜的に結晶粒子の重心点位置に未時効γ相が存在するものとみなす。従って、そのような場合、隣接する金属結晶の重心点位置の間の距離の、平均値」を、粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の平均析出幅(W)として扱う。
未時効γ相の平均粒径(D)と、粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の平均析出幅(W)との合計長さ(以下、本明細書にいて「D+W」と記載する場合がある)は、2mm以下、好ましくは1mm以下、である。この平均粒径(D)と平均析出幅(W)との合計長さ(即ち、「D+W」)が2mm超過の場合には、未時効部分が残りやすいことから本発明の目的を達成することができない。なお、統計学的に信頼できる十分な量のサンプル数(即ち、十分な量の結晶粒子数)から求められた上記「D+W」の値は、結晶粒子の平均直径の値とほぼ等しくなる。従って、そのような場合、「結晶粒子の平均直径」の値を、「D+W」の値として利用することも可能である。
本発明において、上記の「平均粒径(D)」、「平均析出幅(W)」および「D+W」は、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の任意の断面平面を、光学顕微鏡によって観察し、合計20個の結晶粒子をサンプルとし、それらの平均値から求められたものである。
このような本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の好ましい一具体例としては、Crを25重量%以上60重量%以下、Alを1重量%以上10重量%以下、残部としてNiと、微量元素および付随的不純物とを含むものを例示することができ、さらに好ましい一具体例としては、Crを30重量%以上45重量%以下、Alを2重量%以上6重量%以下、残部としてNiと、微量元素および付随的不純物とを含むものを例示することができる。
本発明による好ましい硬度高耐食高耐摩耗性合金において、Crは、耐食性および加工性を確保するために必須の成分であって、その含量は、25重量%以上60重量%以下が好ましい。
本発明による好ましい硬度高耐食高耐摩耗性合金において、Alは、主として合金の硬度に作用する合金成分であって、Al含有量が上記範囲内であることによって、必要な硬度が得ることができる。
本発明による好ましい硬度高耐食高耐摩耗性合金において、Niは、主として合金の耐食性および加工性に作用する合金成分であって、本発明による硬度高耐食高耐摩耗性合金のCrおよびAl以外の残部として合金に存在する。
そして、本発明による好ましい硬度高耐食高耐摩耗性合金においては、Zr、Hf、V、Ta、Mo、W、Nbから選択される少なくとも1種の元素によって、そのCrの一部が置換されたものであってもよい(但し、Zr、Hf、VおよびNbの合計置換量は1重量%以下であり、Taの置換量は2重量%以下であり、MoおよびWの合計置換量は10重量%以下である)。Crの一部をZr、Hf、V、Ta、Mo、W、Nbの1種または2種以上の元素で置換することにより、合金の硬度をさらに向上させることができる。
また、本発明による好ましい硬度高耐食高耐摩耗性合金においては、Tiによって、そのAlの一部が置換されたものであってもよい(但し、Tiの合計置換量は1重量%以下が好ましい)。このことは、合金の硬度を調整に有効である。
そして、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、必要に応じてMgを含有することができる。Mgを0.25重量%以下含有する高硬度高耐食高耐摩耗性合金は、本発明の好ましい一具体例である。
また、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金において、意図的にあるいは不可非的に混入することがあるその他の微量元素および付随的不純物としては、例えばC、Mn、P、O、S、CuおよびSiを挙げることができる。これら元素は、総量で0.3重量%以下が好ましい。
このような本発明による硬度高耐食高耐摩耗性合金は、従来のCr‐Al‐Ni系合金や鋼材とは異なって、研磨時の析出炭化物粒子の脱落による小孔の発生、脱落粒子による研磨面の損傷がなく、均一に研磨されるので、短時間で鏡面が得られる。また、時効組織α、γ’、γの3相が安定的に析出されていることから、α、γ’、γの局部電池が形成され、固/固界面や固/液界面に比べて固/気界面の界面エネルギーが大きくなり、離型性が向上している。また、表面粗度によらず離型性がよく、摩耗による離型性の変化が少ない。
このような本発明によれば、耐食性、硬度、耐摩耗性、離型性、疲労強度、鏡面仕上げ性を有する硬度高耐食高耐摩耗性合金を得ることができる。
<高硬度高耐食性高耐摩耗性部品>
本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性部品は、上記の硬度高耐食高耐摩耗性合金によって形成されたものである。ここで、「部品」とは、機械、装置等に組み込まれて、その機械、装置等の一つの構成部品として機能する所謂「部分品」のみならず、他の部分品等と組合わされることなく単独で用いられる物品をも意味する。
本発明による合金は、上記の通りに、極めて優れた耐食性、硬度、耐摩耗性を有しており、かつ離型性、疲労強度、成形面の鏡面仕上げ性をも有していることから、本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性部品は、そのような諸特性が求められる各種の用途に特に適したものである。例えば、粉末や粒体などの原料物質(例えば、酸性粉末やアルカリ性粉末のような腐食性の高い粉末など)を圧縮して、医薬品、医薬部外品、化粧品、農薬、飼料、食料などのタブレットを成形する場合の成形装置用の部品、例えばタブレット形状に応じた貫通孔を有する臼と、この臼の貫通孔(臼孔)内に挿入される下杵および上杵等に、特に適したものである。
また、本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性部品は、樹脂製造用機械ないし装置、例えば樹脂成型機用の部品として、特に適したものである。例えば、(イ)汎用樹脂、例えばポリエチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂など、(ロ)エンジニアリングプラスチック、例えばポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリエチレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミドなどの樹脂成型機械部品として、特に適したものである。本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性部品は、上記の高機能樹脂製造に際し、腐食性環境下で、高温度かつ高圧力下で長期間使用されたとしても、変形や摩耗が少なくかつ離型性も優れている。
<高硬度高耐食性高耐摩耗性合金用素材>
また、本発明は、時効熱処理に付すことによって、上記の高硬度高耐食性高耐摩耗性合金を形成可能な合金用素材に関するものである。
このような合金用素材の好ましい具体例としては、X線回折測定による強度比で、Iγ’(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が5%以下であり、Iα(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が5%以下であり、かつ結晶粒の粒径が5mm以下の溶体化材を例示することができる。
X線回折測定の強度比で、(イ)Iγ’(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が1%以下であるもの、(ロ)Iα(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が1%以下であるもの、(ハ)結晶粒の粒径が2mm以下であるものが、更に好ましい。
このような本発明による合金用素材は、好ましくは、例えば、Cr‐Al‐Ni系合金を、溶解法でインゴット状に製造された後に、熱間加工、冷間加工を施し、場合により適当な形状に加工した後に、アルゴンもしくは窒素雰囲気下でもしくは大気圧下で適当な温度および時間(好ましくは、1000〜1300℃の温度で、30〜120分間)で固溶化熱処理を実施した後、油中に浸漬して急冷することかなる溶体化処理によって製造することができる。
なお、時効熱処理に関しては後述する。
<高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法>
本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法は、上記の合金用素材を時効熱処理に付すこと、を特徴とするものである。
本発明において採用される好ましい時効熱処理は、500〜850℃、特に600〜750℃の温度で、1〜8時間、特に3〜5時間、加熱することからなるものである。
本発明では、合金素材を上記の時効熱処理に付す前に、適当な前処理加熱を行うことが好ましい。本発明では、このように前処理加熱を行うことによって、時効熱処理の際に析出する金属組織の析出状態をより均一にすることができる。そして、金属組織の析出速度が最適化されるとともに、合金材料内部におけるクラック発生を防止される。
また、時効熱処理前の好ましい前処理加熱としては、例えば(イ)400〜700℃の温度に、昇温速度100℃/h以上、500℃/h以下、好ましくは100℃/h以上、400℃/h以下、で加熱することからなるもの、または(ロ)400〜500℃の温度範囲において少なくとも0.5時間保持することからなるもの、を挙げることができる。ここで、上記(イ)における昇温速度が100℃/hより遅い場合、特性はでるが処理に時間がかかりすぎることから製造上好ましくない。一方、昇温速度が500℃/hを越えるような過度である場合、温度分布の不均一化や析出に伴う体積収縮が過度になってクラック発生の誘因となる場合がある。(ロ)における保持時間が0.5時間未満である場合、この前処理加熱による効果が十分得られない場合がある。保持時間の上限は5時間が好ましい。5時間を越えて熱処理を施したとしても、それ以上の効果は得難い。
前記の本発明による合金用素材(尚、この合金用素材の金属結晶はα相を主体としている)は、この時効熱処理されることによって、好ましくは上記の前処理加熱の後、上記の時効熱処理されることによって、(α相+γ’相+γ相)混合相が析出されて、上記の本発明による高硬度高耐食性高耐摩耗性合金が製造される。すなわち、この時効熱処理によってミクロンサイズの微細結晶が全面析出することによって、優れた耐食性、硬度、耐摩耗性、離型性、疲労強度、成形面の鏡面仕上げ性を有する本発明による合金が製造される。
<実施例1>
真空溶解法を用いて、Cr‐Al‐Ni系合金を溶解し、鋳造した。このCr‐Al‐Ni系合金は、Cr38.2重量%、Al3.78重量%、Mg0.012重量%、残部Niからなるものであった(以下、「合金A」という)。
次に、得られたこの合金Aに、鍛造加工を施すことによって、直径30mm×長さ1000mmの丸棒を作製した。この丸棒を、アルゴン雰囲気に調整した真空熱処理炉にて温度1200℃、2時間の条件で固溶化熱処理を行った後、油中に浸漬して、溶体化処理を実施した。さらに水冷カッターまたはワイヤーカットによって直径30mm×長さ10mmに切断した。
次いで、この素材を真空炉に挿入し、雰囲気を真空脱ガス後、アルゴン雰囲気下で温度850℃にて5時間の時効熱処理を実施し、引き続き温度150℃付近まで冷却されるように、1時間かけてArガス中で冷却した後に、真空炉から取り出して、本発明による高硬度高耐食高耐摩耗性合金を製造した。この合金は、未時効γ相が確認されないものであって、従って(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で100%のものであることが確認された。そして、上記と同様の方法で、X線回折測定による強度比を測定したところ、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が162%下であることが確認された。
この素材は上記時効熱処理により、その表面に幾分曇りを生じたが、ポリッシャーにて仕上げ研磨を実施することによって容易に鏡面状態を得ることができた。
<実施例2〜8および比較例1〜4>
時効熱処理温度を表1に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして、本発明による硬度高耐食高耐摩耗性合金(実施例2〜8)および比較合金(比較例1〜4)を製造し、同様に評価した。
結果は、表1に示される通りである。
なお、表1中の各パラメータは次のようにして測定したものである。X線回折強度比は、各合金表面にX線(CuKα線)を照射して各ピーク比を測定した。
粉末付着性は、上側試料と下側試料の2つの合金試料(直径30mm×長さ10mm)の間にクエン酸水和物粉末を敷き、上から490MPaの荷重を付加する。その後、上側試料を剥がし、上側試料および下側試料の粉末付着面を下にした際に付着した粉末の面積比(%)を求めたものである。
樹脂成形性は、合金試料により金型を作製し、その金型にて樹脂を成形する。この作業を10000回行ったとき、成形された樹脂(樹脂成形体)の不良発生率を求めた。
疲労強度は、引張り圧縮疲労試験(繰り返し周波数40Hz以下)を行ない、6×10サイクルで破断する疲労強度(MPa)を求めたものである。例えば、疲労強度780MPaとは、780MPaで6×10回転打すると試料が破断する、と言う意味である。
鏡面仕上性は、表面粗さRaを1μm以下の鏡面加工を施した際に表面に存在する欠陥の割合を測定した。測定は、JIS−G−0555の附属書1に規定された清浄度d(%)に準じたものであり、具体的にはd60×400(測定視野数が60、倍率が400倍)により測定した。
Figure 2013091851
<実施例9〜11および比較例5〜9>
「合金A」の代わりに、Cr38.1重量%、Al3.79重量%、Mg0.001重量%、残部NiからなるCr‐Al‐Ni系合金(以下、「合金B」という)を用い、表2に示される条件に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明による硬度高耐食高耐摩耗性合金(実施例9〜11)および比較合金(比較例5〜9)を製造し、同様に評価した。結果は、表2に示される通りである。
Figure 2013091851
<実施例12〜14および比較例10〜14>
溶体化温度および時効熱処理温度を表3に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして、本発明による硬度高耐食高耐摩耗性合金(実施例12〜14)および比較合金(比較例10〜14)を製造し、同様に評価した。
結果は、表3に示される通りである。
Figure 2013091851
<実施例15〜30>
時効熱処理の前に表4または表5に示される前処理加熱を行った以外は実施例1と同様の合金成分を使用して、本発明による硬度高耐食高耐摩耗性合金(実施例15〜30)を製造し、同様に評価した。結果は、表4および表5に示される通りである。
Figure 2013091851
Figure 2013091851
上記の実施例1〜14および比較例1〜10のデータをもとに、
(イ)(α相+γ’相+γ相)混合相の面積比と、離型性、疲労強度、鏡面仕上げ性との関連性を求めた(図1〜図3)。
(ロ)X線強度と、離型性、疲労強度、鏡面仕上げ性との関連性を求めた(図4〜図6)。
上記の表1〜5および図1〜図6のデータから明らかな通り、(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で95%以上であり、かつ、X線回折測定による強度比で、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が50%以上200%以下であるときに、離型性、疲労強度、鏡面仕上げ性に優れる耐食性合金が得られることが判る。

Claims (8)

  1. Cr‐Al‐Ni系の高硬度高耐食高耐摩耗性合金用素材を、時効熱処理に付して、その合金断面の金属組織において、γ相からなる結晶粒の粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の割合が面積比で95%以上であり、かつ、この合金のX線回折測定による強度比で、Iα(110)/[Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が50%以上200%以下であるCr‐Al‐Ni系合金を製造することを特徴とする、高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
  2. 前記の時効熱処理が、500〜850℃である、請求項1に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
  3. 前記の時効熱処理に付す前に、(イ)400〜700℃の温度に昇温速度100℃/h以上、500℃/h以下で加熱することからなる前処理加熱、または(ロ)400〜500℃の温度範囲において少なくとも0.5時間保持することからなる前処理加熱を行う、請求項1または2に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
  4. 前記のCr‐Al‐Ni系合金が、下記の条件(イ)および条件(ロ)を充足する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
    条件(イ):未時効γ相の平均粒径(D)が500μm以下であること、
    条件(ロ):未時効γ相の平均粒径(D)と、粒界に析出した(α相+γ’相+γ相)混合相の平均析出幅(W)との合計長さが、2mm以下であること。
  5. 前記のCr‐Al‐Ni系合金が、Crを25重量%以上60重量%以下、Alを1重量%以上10重量%以下、残部としてNiと、微量元素および付随的不純物とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
  6. 前記のCr‐Al‐Ni系合金が、Crを30重量%以上45重量%以下、Alを2重量%以上6重量%以下、残部としてNiと、微量元素および付随的不純物とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
  7. Zr、Hf、V、Ta、Mo、W、Nbから選択される少なくとも1種の元素によってCrの一部が置換された、請求項5または6に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法(但し、Zr、Hf、VおよびNbの合計置換量は1重量%以下であり、Taの置換量は2重量%以下であり、MoおよびNbの合計置換量は10重量%以下である)。
  8. 前記のCr‐Al‐Ni系の高硬度高耐食高耐摩耗性合金用素材が、X線回折測定による強度比で、Iγ’(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が5%以下であり、Iα(110)/[Iγ’(110)+Iα(110)+Iγ(200)+Iγ’(004)]×100が5%以下であり、かつ結晶粒の粒径が5mm以下の溶体化材である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の高硬度高耐食高耐摩耗性合金の製造方法。
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