JP2013091444A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract


【課題】 ショルダー陸部の偏摩耗を抑制しうる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 カーカス6と、ベルト層7と、ショルダーバンド層9とを具える。前記トレッド部2に配されたトレッドゴム2Gは、前記ショルダーバンド層9のタイヤ半径方向外側に位置する一対のショルダー陸部11と、このショルダー陸部11の間のクラウン陸部12とを含む。前記ショルダー陸部11の外表面のプロファイルは、前記クラウン陸部11の外表面のプロファイルをタイヤ軸方向外側に仮想延長した延長プロファイルよりも0.5〜1.5mmタイヤ半径方向外方にある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トレッドゴムの偏摩耗を抑制した空気入りタイヤに関する。
近年、車両の高性能化に伴い、空気入りタイヤについて、さらなる高速耐久性が求められている。このため、トレッド部に、ラジアル構造のカーカスをタガ締めするベルト層を設け、トレッド部の剛性及び耐久性を高めることにより、高性能化の要求に応えたタイヤが提供されている。しかし、このようなラジアルタイヤは、高速走行時、ベルト層のタイヤ軸方向の両端が浮き上がるリフティングが生じ、トレッドセパレーションが生じ易いという問題があった。
上記のような問題に対し、ベルト層のタイヤ軸方向の外端部に、ショルダーバンド層を設け、ベルト層のリフティングを抑制した空気入りタイヤが提案されている。(例えば、下記特許文献1)。
特開2009−241720号公報
しかしながら、上述のような空気入りタイヤでは、ベルト層の端部がショルダーバンド層により過度に締め付けられるため、タイヤの内圧充填及び走行時の遠心力により、クラウン陸部の膨出がショルダー陸部の膨出と比較して、相対的に大きくなる。このため、図4に示されるように、接地面の形状において、ショルダー陸部Aのタイヤ周方向の接地最大長さaが、タイヤ赤道Cにおけるタイヤ周方向の接地長さbに比して小さくなり、クラウン陸部とショルダー陸部との接地圧が不均一となり、例えばショルダー陸部に偏摩耗が生じるという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出されたもので、ベルト層のタイヤ軸方向の両端部に配されたショルダーバンド層を設けるとともに、ショルダー陸部の外表面のプロファイルを、クラウン陸部のプロファイルよりもタイヤ軸方向外側にせり出させることを基本として、ショルダー陸部の偏摩耗を抑制しうる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至るカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側に配されかつベルトコードをタイヤ赤道に対して15〜45゜の角度で傾けられたベルトプライからなるベルト層と、前記ベルト層のタイヤ半径方向外側かつタイヤ軸方向の両端部に配されしかもタイヤ周方向に対して5゜以下の角度でバンドコードを配列したバンドプライを含む一対のショルダーバンド層とを具えた空気入りタイヤであって、正規リムにリム組みしかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記トレッド部に配されたトレッドゴムは、前記ショルダーバンド層のタイヤ半径方向外側に位置する一対のショルダー陸部と、このショルダー陸部の間のクラウン陸部とを含み、前記ショルダー陸部の外表面のプロファイルは、前記クラウン陸部の外表面のプロファイルをタイヤ軸方向外側に仮想延長した延長プロファイルよりも0.5〜1.5mmタイヤ半径方向外方にあることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、前記トレッド部には、最もトレッド端側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝が設けられ、前記ショルダー陸部は、前記トレッド端と前記ショルダー主溝との間に形成され、かつ、前記クラウン陸部は、前記ショルダー主溝の間に形成される請求項1記載の空気入りタイヤである。
また、請求項3の発明は、前記ショルダーバンド層は、前記ベルト層のタイヤ半径方向外側に配された外側バンドプライと、前記ベルト層のタイヤ半径方向内側に配された内側バンドプライと、この内側バンドプライと前記外側バンドプライとを継ぐ継ぎ部とを有するフォールド構造である請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
また、請求項4の発明は、前記ショルダー陸部の外表面のプロファイルは、前記延長プロファイルとのタイヤ半径方向の距離が、タイヤ軸方向外側に向かって漸減する請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
また、請求項5の発明は、前記正規状態のタイヤに正規荷重を負荷してキャンバー角0゜で平面に接地させた荷重負荷接地状態おいて、トレッド部のタイヤ赤道でのタイヤ周方向の接地長さLeと、前記ショルダー陸部のタイヤ周方向の接地最大長さLsとの比Le/Lsが1.10〜1.40である請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、ベルト層のタイヤ半径方向外側かつタイヤ軸方向の両端部に一対のショルダーバンド層が配される。これにより、高速走行時のベルト層の両端部のリフティングが抑制され、高速耐久性が向上する。
また、トレッドゴムのショルダー陸部の外表面のプロファイルは、クラウン陸部の外表面のプロファイルをタイヤ軸方向外側に仮想延長した延長プロファイルよりも0.5〜1.5mmタイヤ半径方向外方にある。これにより、ショルダー陸部の外表面のプロファイルを、クラウン陸部のプロファイルよりも予めタイヤ半径方向外側にせり出させることができる。そして、タイヤに内圧や遠心力が作用した際による膨張時、クラウン陸部とショルダー陸部とのせり出し変形を均一化し、ひいては接地圧がトレッド部のほぼ全域で均一となる。従って、トレッドゴムのショルダー陸部の偏摩耗が抑制される。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示す正規状態の断面図である。 図1のトレッド部の部分拡大図である。 図1の空気入りタイヤの接地面形状を示す平面図である。 従来の空気入りタイヤの接地面形状を示す平面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は本実施形態の空気入りタイヤ1の正規状態におけるタイヤ軸を含むタイヤ子午線断面図である。
前記「正規状態」とは、タイヤが正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の状態を意味する。また前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" とする。さらに「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側に配されたベルト層7と、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外方に向かって先細状にのびるビードエーペックスゴム8と、前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側かつベルト層7のタイヤ軸方向両端部に配された一対のショルダーバンド層9とを具えた乗用車用のものが示されている。
前記カーカス6は、例えば2枚のカーカスプライ6A及び6Bからなり、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るトロイド状の本体部6aと、ビードコア5の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを含む。また、前記カーカスプライ6A及び6Bは、カーカスコードをトッピングゴムで被覆したコードプライであって、本実施形態では前記カーカスコードがタイヤ赤道Cに対して例えば75〜90゜の角度で傾けて配されている。カーカスコードには、ポリエステルコード、ナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードが好適であり、必要によりスチールコードを採用することができる。
前記ビードエーペックスゴム8は、硬質のゴムからなり、前記本体部6aと折返し部6bとの間に配され、かつビードコア5からタイヤ半径方向外方に向かって先細状にのびる。これにより、ビード部4及びサイドウォール部3が補強される。
前記ベルト層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側に配されかつベルトコードをタイヤ赤道Cに対して15〜45°の角度で傾けられた少なくとも1枚、本実施形態ではタイヤ半径方向内外2枚のベルトプライ7A、7Bを前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成される。前記ベルトコードは、本実施形態ではスチールコードが採用されている。これにより、トレッド部2全体が強固に補強される。
前記ショルダーバンド層9は、前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側かつタイヤ軸方向の両端部に配されしかもタイヤ周方向に対して5゜以下の角度でバンドコードを配列したバンドプライを含む。ショルダーバンド層9により、高速走行時のベルト層7のタイヤ軸方向の端部7Eのリフティングが抑制され、高速耐久性が向上する。
また、前記ショルダーバンド層9は、本実施形態では、ベルト層7のタイヤ半径方向外側に配された外側バンドプライ9aと、ベルト層7のタイヤ半径方向内側に配された内側バンドプライ9bと、該内側バンドプライ9b及び前記外側バンドプライ9aを継ぐ継ぎ部9cとを有するフォールド構造である。これにより、リフティングし易いベルト層7の端部7Eでの拘束力を、外側バンドプライ9a及び内側バンドプライ9bで重点的に高めることができ、ショルダー陸部11の外径成長を均一に抑える。
また、本実施形態では、一対のショルダーバンド層9、9間かつベルト層7のタイヤ半径方向外側に、センターバンド層10が設けられる。このセンターバンド層10も、タイヤ周方向に対して5゜以下の角度でバンドコードを配列したバンドプライからなる。これにより、クラウン陸部12の剛性及び耐久性がより一層向上する。
本実施形態では、ショルダーバンド層9のバンドコードには、有機繊維コードが用いられる一方、センターバンド層10のバンドコードには、スチールコードが用いられる。これにより、タイヤ成形時、トレッド端部Te付近でのバンドコードの歪みや波打ち等が抑制され、生産性が向上しうる。なお、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、センターバンド層10を省略しうる他、ショルダーバンド層9及びセンターバンド層10両方に有機繊維コードが用いられても構わない。この場合、クラウン陸部12からショルダー陸部11に至るまでの剛性がより一層向上する。
また、ショルダーバンド層9とセンターバンド層10とは、互いに重複する重なり部10Eを有するが、この位置は、本実施形態のように、ショルダー主溝13の側壁13sのタイヤ半径方向内方に配されるのが望ましく、より好ましくは、ショルダー主溝13の溝底13bのタイヤ半径方向内方に設けられるのが望ましい。これにより、重なり部10Eが、ショルダー陸部11のタイヤ半径方向内方に設けられるのが防止され、セパレーションの起点となりやすい重なり部10Eに作用する接地圧が減少し、セパレーションが抑制される。
また、本発明は、前記ショルダーバンド層9のタイヤ軸方向の内端9eと、前記センターバンド層10のタイヤ軸方向の外端10eとは、互いに接するか又は離間しても良い。これにより、ショルダーバンド層9及びセンターバンド層10のタイヤ半径方向の外面が平坦となり、タイヤ軸方向のゴム分布が平均化され、旋回時の操縦安定性等が向上する。
トレッド部2に配されたトレッドゴム2Gは、前記ショルダーバンド層9のタイヤ半径方向外側に位置する一対のショルダー陸部11と、このショルダー陸部11の間のクラウン陸部12とを含む。
本発明において、前記ショルダー陸部11は、ショルダーバンド層9のタイヤ軸方向の内端9eを通ってタイヤ半径方向外方にのびるタイヤ半径方向線L1と、トレッド端Teとの間の陸部を意味する。また、前記クラウン陸部12は、前記タイヤ半径方向線L1、L1間に設けられた陸部を意味する。
さらに、前記トレッド端Teとは、前記正規状態のタイヤに、正規荷重を付加しかつキャンバー角0度で平面に接地させたときのタイヤ軸方向の最外側の接地端を意味する。さらに、前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"とする。
前記トレッド部2に配されたトレッドゴム2Gには、本実施形態では、最もトレッド端Te側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝13が設けられる。これにより、ウェット走行時、クラウン陸部12と路面との間に発生した水膜を、適切に排水しうる。このような効果を有効に発揮させるため、前記ショルダー主溝13は、溝中心とタイヤ赤道Cとのタイヤ軸方向距離が、前記トレッド端Te、Teのタイヤ軸方向距離であるトレッド幅TWの30〜35%の位置に設けられるのが望ましい。
また、本実施形態では、前記ショルダー主溝13は、前記タイヤ半径方向線L1上に設けられる。従って、ショルダー陸部11は、トレッド端Teとショルダー主溝13との間の陸部として形成され、かつ、クラウン陸部12は、ショルダー主溝13、13の間の陸部として形成される。これにより、タイヤの接地圧の大半は、ベルト層7及びセンターバンド層10で補強されたクラウン陸部12に作用し、ベルト層7の前記端部7Eを起点としたセパレーションをより一層防止しうる。
本実施形態において、前記クラウン陸部12には、タイヤ赤道Cのタイヤ軸方向の両外側に配され、タイヤ周方向に連続してのびるクラウン主溝14が配される。また、該クラウン主溝14は、タイヤ赤道Cからのタイヤ軸方向距離が、トレッド幅TWの10〜15%の位置に設けられる。
図2には、トレッド部2の拡大断面図が示される。
図2に示されるように、本発明の空気入りタイヤ1は、ショルダー陸部11の外表面のプロファイルS1が、前記クラウン陸部12の外表面のプロファイルS2をタイヤ軸方向外側に仮想延長した延長プロファイルiS2よりも0.5〜1.5mmタイヤ半径方向外方にある。これにより、ショルダー陸部11の外表面のプロファイルS1をクラウン陸部12のプロファイルS2よりも予めタイヤ半径方向外側にせり出させることができる。そして、タイヤに内圧や遠心力が作用した際による膨張時、せり出しの大きいクラウン陸部12と、せり出しの小さいショルダー陸部11とがバランスし、トレッド部のせり出し変形を均一化し、ひいては接地圧がトレッド部2のほぼ全域で均一となる。従って、ショルダー陸部11の偏摩耗が抑制される。
なお、前記プロファイルS1は、トレッド端Teと、ショルダー陸部11の接地面のタイヤ軸方向の内端11eとの間の外表面の輪郭形状を意味する。また、前記延長プロファイルiS2は、クラウン陸部12の外表面及びタイヤ赤道Cの交点P1と、クラウン陸部12の接地面のタイヤ軸方向の外端12eとを通る曲率半径Rの円弧の延長線を意味する。さらに、前記内端11eと、前記外端12eとは、正規荷重が負荷された接地状態での内端及び外端を意味する。
前記プロファイルS1において、前記延長プロファイルiS2とのタイヤ半径方向の距離dが、0.5〜1.5mmの範囲とされる必要がある。前記距離dが0.5mm未満になると、クラウン陸部12とショルダー陸部11との接地圧を均一にすることができず、十分にショルダー陸部11の偏摩耗を抑制することができない。他方、前記距離dが1.5mmを越えると、ショルダー陸部11の接地圧が過大となり、クラウン陸部12に偏摩耗が発生する。このような観点から、前記プロファイルS1は、より好ましくは、前記延長プロファイルiS2よりも0.8〜1.2mmタイヤ半径方向外方にあるのが望ましい。
また、前記距離dは、タイヤ軸方向外側に向かって漸減することが望ましい。これにより、前記プロファイルS1は、タイヤ軸方向外側に向かって前記延長プロファイルiS2に接近する。従って、接地端側での轍乗り込し時の衝撃緩和性能が向上する他、例えば旋回時、タイヤの接地荷重がタイヤ軸方向外側に移動した場合に、ショルダー陸部11の接地面形状が必要に応じて滑らかに変化し、安定した旋回性を発揮する。
前述のとおり、本発明の空気入りタイヤ1は、ショルダー陸部11のプロファイルS1が、クラウン陸部12の延長プロファイルiS2よりもタイヤ半径方向外側にある。このため、接地面形状において、ショルダー陸部11のタイヤ周方向の接地長さを相対的に大きくすることができる。
図3は、正規荷重を負荷させたときの接地面形状を示したものである。図3に示されるように、本実施形態のタイヤは、トレッド部2のタイヤ赤道Cでのタイヤ周方向の接地長さLeと、前記ショルダー陸部11のタイヤ周方向の接地最大長さLsとの比Le/Lsが1.10〜1.40に設定された接地面形状を得ることができる。
前記比Le/Lsが1.40を越えると、ショルダー陸部11の接地面積が小さくなって、特に旋回時の安定性が損なわれる他、トレッド部2全体の接地面形状が、タイヤ軸方向外側に向かって小さくなる略卵型形状になり、ショルダー陸部11と路面とのすべり量が大きくなって、ショルダー陸部11の偏摩耗が発生し易くなる。他方、前記比Le/Lsが1.10未満になると、クラウン陸部12の接地面積が相対的に小さくなり、直進安定性を損なうおそれがある他、クラウン陸部12のタイヤ軸方向の外側と路面とのすべり量が大きくなり、クラウン陸部12の偏摩耗が発生し易くなる。
このような観点から、前記比Le/Lsは、より好ましくは1.15〜1.25に設定されるのが望ましい。これにより、トレッド部2全体の接地面形状が、略四角形状となり、クラウン陸部12とショルダー陸部11との接地圧が均一となり、ショルダー陸部11の偏摩耗が抑制される他、優れた直進安定性及び旋回安定性が発揮される。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施しうるのはいうまでもない。
図1の基本構造をなすサイズ235/50R18の空気入りタイヤが表1の仕様に基づき試作されるとともに、耐久性が測定された。テスト方法は以下の通りである。
<耐久性>
供試タイヤを、リム18×7JJ、内圧180kPa、荷重6.15kNの条件で、ドラム上を速度70km/hで走行させ、ショルダー陸部に損傷が発生するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1を100とした指数であり、数値が大きいほど耐久性が高いことを示す。
テスト結果を表1に示す。
Figure 2013091444
テストの結果、実施例1乃至9のタイヤは、比較例1及び2のタイヤと比較して、耐久性が向上していることが確認できる。
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
6 カーカス
7 ベルト層
9 ショルダーバンド層
10 センターバンド層
11 ショルダー陸部
12 クラウン陸部
13 ショルダー主溝
14 クラウン主溝

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部に至るカーカスと、
    このカーカスのタイヤ半径方向外側に配されかつベルトコードをタイヤ赤道に対して15〜45゜の角度で傾けられたベルトプライからなるベルト層と、
    前記ベルト層のタイヤ半径方向外側かつタイヤ軸方向の両端部に配されしかもタイヤ周方向に対して5゜以下の角度でバンドコードを配列したバンドプライを含む一対のショルダーバンド層とを具えた空気入りタイヤであって、
    正規リムにリム組みしかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ回転軸を含む子午線断面において、
    前記トレッド部に配されたトレッドゴムは、前記ショルダーバンド層のタイヤ半径方向外側に位置する一対のショルダー陸部と、このショルダー陸部の間のクラウン陸部とを含み、
    前記ショルダー陸部の外表面のプロファイルは、前記クラウン陸部の外表面のプロファイルをタイヤ軸方向外側に仮想延長した延長プロファイルよりも0.5〜1.5mmタイヤ半径方向外方にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記トレッド部には、最もトレッド端側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝が設けられ、
    前記ショルダー陸部は、前記トレッド端と前記ショルダー主溝との間に形成され、かつ、前記クラウン陸部は、前記ショルダー主溝の間に形成される請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ショルダーバンド層は、前記ベルト層のタイヤ半径方向外側に配された外側バンドプライと、前記ベルト層のタイヤ半径方向内側に配された内側バンドプライと、この内側バンドプライと前記外側バンドプライとを継ぐ継ぎ部とを有するフォールド構造である請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ショルダー陸部の外表面のプロファイルは、前記延長プロファイルとのタイヤ半径方向の距離が、タイヤ軸方向外側に向かって漸減する請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記正規状態のタイヤに正規荷重を負荷してキャンバー角0゜で平面に接地させた荷重負荷接地状態おいて、
    トレッド部のタイヤ赤道でのタイヤ周方向の接地長さLeと、前記ショルダー陸部のタイヤ周方向の接地最大長さLsとの比Le/Lsが1.10〜1.40である請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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