JP2013080719A - 固体リチウム二次電池の製造方法 - Google Patents

固体リチウム二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、環境負荷が小さく、コストを抑えることができる固体リチウム二次電池の製造方法を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、上記機能性層を機能させるための機能性粉体と、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ上記機能性粉体と反応性を有さないバインダーとを有し、溶媒を含まない低環境負荷型スラリーを調製する低環境負荷型スラリー調製工程を有することを特徴とする固体リチウム二次電池の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、環境負荷が小さく、コストを抑えることができる固体リチウム二次電池の製造方法に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラ及び携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として優れた二次電池、例えば、リチウム二次電池の開発が重要視されている。また、上記情報関連機器や通信関連機器以外の分野としては、例えば自動車産業界においても、低公害車としての電気自動車やハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量のリチウム二次電池の開発が進められている。
しかし、現在市販されているリチウム二次電池は、可燃性の有機溶剤を溶媒とする有機電解液が使用されているため、短絡時の温度上昇を抑える安全装置の取り付けや短絡防止のための構造・材料面での改善が必要となる。
これに対し、液体電解質を固体電解質に変えて、電池を固体化した、固体リチウム二次電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
上記の固体リチウム二次電池を形成する手法としては、一般的に、例えば、スパッタ法、PLD法等の真空・低圧環境での膜成長手法、目的材料の元素を含む例えば有機金属化合物を溶解させた溶液を化学反応させて目的物質を得る湿式法、粉末を用いて加圧成形などする方法等が用いられている。
上述した、粉末を用いて加圧成形等する方法は、方法が比較的簡便である、低コストである等の利点を有している。具体的には、粉末を、バインダーを用いずに加圧成形する方法を挙げることができる。しかしながら、この方法では、粉体の飛散等を抑制することができず、作業環境を良好なものとすることができないという問題があった。
また、粉末を用いてスラリーを形成し、スラリーを基材上に塗布して得られたシートを積層する等した後、加圧成形等する方法も提案されている。例えば、非特許文献1では、硫化物ガラスを、シリコーンを溶解したヘプタン中に分散させてスラリーを形成し、ヘプタンを揮発させた後に加圧成形等して、その後加熱によりシリコーンを架橋させてゴム状とする固体電解質の製造方法等が開示されている。しかしながら、ヘプタンが大気中に放出されるため、環境上好ましくない等の問題があった。
特開平3−15163号公報
T.Inada et al.,「Silicone as a binder in composite electrolytes」,Journal of Power Sources, (2003)119−121, p.948−950
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、環境負荷が小さく、コストを抑えることができる固体リチウム二次電池の製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明においては、正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、上記機能性層を機能させるための機能性粉体と、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ上記機能性粉体と反応性を有さないバインダーとを有し、溶媒を含まない低環境負荷型スラリーを調製する低環境負荷型スラリー調製工程を有することを特徴とする固体リチウム二次電池の製造方法を提供する。
本発明によれば、溶媒を用いる必要が無いため、溶媒が大気中に放出されるなどの環境負荷を小さくすることができる。また、溶媒を用いないため、コストを抑えることができる。さらに、上記バインダーが結着材として機能するため、上記機能性粉体の飛散等を起こりにくくして、作業環境を良好なものとすることができる。
上記発明においては、上記低環境負荷型スラリーが上記機能性粉体、および上記バインダーのみからなることが好ましい。より効果的に、環境負荷を小さくすること、およびコストを抑えることを可能とし、さらに作業環境を改善することができるからである。
上記発明においては、上記正極層、上記負極層、および上記固体電解質層のうちの全ての機能性層を形成する際に、上記低環境負荷型スラリー調製工程を有することが好ましい。環境負荷をより小さくすることを可能とし、コストをより抑え、作業環境をより良好なものにすることができるからである。
上記発明においては、上記低環境負荷型スラリーを基材上に塗布して機能性層を形成する低環境負荷型スラリー塗布工程と、上記低環境負荷型スラリー塗布工程により得られた機能性層を用いて固体リチウム二次電池素子を形成する積層工程とを有し、乾燥工程を有さないことが好ましい。上記低環境負荷型スラリー塗布工程、上記積層工程を経ることにより、所望の固体リチウム二次電池素子を形成することができる。また、溶媒を蒸発させる上記乾燥工程を有さないことにより、製造プロセスの時間を短縮化することができるからである。
上記発明においては、上記固体リチウム二次電池素子を液状封止剤に浸漬させて封止する封止工程を有することが好ましい。流動性を有する封止剤を用いるため、充放電等に伴う固体リチウム二次電池素子の体積変化が生じた場合であっても、その体積変化に柔軟に対応することができるからである。
本発明においては、環境負荷が小さく、コストを抑えた固体リチウム二次電池を得ることができるという効果を奏する。
本発明の固体リチウム二次電池の製造方法の一例を示す形成フロー図である。 本発明により得られる固体リチウム二次電池の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明における低環境負荷型スラリー塗布工程に用いられる装置の一例を示す説明図である。 本発明により得られる固体リチウム二次電池の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明により得られる固体リチウム二次電池の一例を模式的に示す概略断面図である。
本発明の固体リチウム二次電池の製造方法について、以下詳細に説明する。
本発明の固体リチウム二次電池の製造方法は、正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、上記機能性層を機能させるための機能性粉体と、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ上記機能性粉体と反応性を有さないバインダーとを有し、溶媒を含まない低環境負荷型スラリーを調製する低環境負荷型スラリー調製工程を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上記低環境負荷型スラリー調製工程において得られる低環境負荷型スラリーが、上記機能性粉体と、上記バインダーとを有し、溶媒を含まないものである。このため、溶媒を蒸発して除去する必要がない。従って、溶媒を蒸発させる際に溶媒が大気中に放出されてしまうというようなことは起こらず、環境負荷を小さくすることができる。また、溶媒を用いないため、コストを抑えることができる。さらに、上記バインダーが結着材として機能するため、上記低環境負荷型スラリーを用いた、後述する低環境負荷型スラリー塗布工程、積層工程等の各工程を行う際に、上記機能性粉体の飛散等を起こりにくくして、作業環境を良好なものとすることができる。
また、本発明においては、上記低環境負荷型スラリーが上記機能性粉体、および上記バインダーのみからなることが好ましい。より効果的に、環境負荷を小さくすること、およびコストを抑えることを可能とし、さらに作業環境を改善することができるからである。
このような本発明の固体リチウム二次電池の製造方法としては、具体的には図1に例示するような、固体リチウム二次電池形成フロー図に沿って、次のような工程を経ることにより、固体リチウム二次電池を得ることができる。
例えば、まず、低環境負荷型スラリー調製工程において、正極活物質、固体電解質材料、およびバインダーの各粉末を所定の量、混合して、正極層用低環境負荷型スラリーを調製する。次に、負極活物質、固体電解質材料、およびバインダーの各粉末を所定の量、混合して、負極層用低環境負荷型スラリーを調製する。さらに、固体電解質材料、およびバインダーの各粉末を所定の量、混合して、固体電解質層用低環境負荷型スラリーを調製する。
上記低環境負荷型スラリー調製工程の後、通常は、低環境負荷型スラリー塗布工程が行われる。上記低環境負荷型スラリー塗布工程においては、例えば、まず、上記低環境負荷型スラリー調製工程で得られた正極層用低環境負荷型スラリーを正極集電体である金属集電体箔上に塗布する。その後、ヒーター等で所定の温度に調節したドクターブレードによりバインダーを溶解させながら、厚さを均一にした正極層を正極集電体上に形成した正極電極体を得る。
次に、上記負極層用低環境負荷型スラリーを負極集電体である金属集電体箔上に塗布し、上記ドクターブレードにより厚さを均一にした負極層を負極集電体上に形成した負極電極体を得る。
次に、上記正極層用低環境負荷型スラリーを、正極、および負極両方の集電を行う集電体(以下、単に両極集電体と称する場合がある。)である金属集電体箔上の一方の面に塗布し、上記ドクターブレードにより厚さを均一にした正極層を形成する。この後、上記正極層が形成されている面の裏面の金属集電体箔上に上記負極層用低環境負荷型スラリーを塗布し、同様に上記ドクターブレードにより厚さを均一にした負極層を形成して、両極集電体と、両極集電体を挟持するように設置された負極層および正極層とからなる正極負極電極体素子を得る。
次に、上記固体電解質層用低環境負荷型スラリーをテフロン(登録商標)シート上に塗布し、上記ドクターブレードにより厚さを均一にし、さらに冷却等した後、テフロン(登録商標)シートから固体電解質部分を剥離して固体電解質層を得る。
上記低環境負荷型スラリー塗布工程の後、積層工程が行われる。上記積層工程においては、例えば、上記低環境負荷型スラリー塗布工程で得られた正極電極体、固体電解質層、正極負極電極体素子、負極電極体を用いて、以下のような方法により形成する方法等を挙げることができる。
まず、上記正極電極体上に、上記正極電極体の正極層と固体電解質層とが接触するように上記固体電解質層を設置する。次に、上記固体電解質層上に、上記正極負極電極体素子を、上記固体電解質層と上記正極負極電極体素子の負極層とが接触するように設置する。さらに、同様に上記固体電解質層と上記正極負極電極体素子とを交互に設置し、これを所定の回数繰り返し行う。このような、繰り返して行う上記固体電解質層と上記正極負極電極体素子との設置が終了した後、上記正極負極電極体素子の正極層上に上記固体電解質層を設置する。その後、上記負極電極体を、上記固体電解質層と上記負極電極体の負極層とが接触するように設置して、固体リチウム二次電池素子を得ることができる。
上記積層工程の後、電池セル形成工程が行われる。上記電池セル形成工程においては、例えば、上記積層工程で得られた固体リチウム二次電池素子を電池ケース等に挿入して密封等行うことにより、所望の固体リチウム二次電池を得ることができる。
次に、本発明により得られる固体リチウム二次電池について、図面を用いて説明する。図2は、上記低環境負荷型スラリーを用いて正極層、負極層、および固体電解質層の全ての機能性層を形成した場合の、本発明における固体リチウム二次電池の一例を模式的に示す概略断面図である。図2に示される固体リチウム二次電池は、正極集電体1a、および正極層2、からなる正極電極体3と、正極電極体3の正極層2上に設置された固体電解質層4、および正極負極電極体素子6からなる繰り返し素子ユニット7と、繰り返し素子ユニット7上に設置された同様の積層構造を持つ繰り返し素子ユニット7と、繰り返し素子ユニット7上に設置された固体電解質層4と、固体電解質層4上に、負極層5が固体電解質層4と接するように設置された負極層5および負極集電体1cからなる負極電極体8と、を有する。さらに、通常、このような正極電極体3と、繰り返し素子ユニット7と、負極電極体8とからなる固体リチウム二次電池素子9の側面を覆うように絶縁部(電池ケース)10が配されている。ここで、正極負極電極体素子6とは、両極集電体1bと、両極集電体1bを挟持するように設置された負極層5および正極層2とからなるものである。
なお、上記繰り返し素子ユニット7の数は、所望の固体リチウム二次電池の性能、大きさ等に応じて、適当な数を積層することができる。また、図2に例示する固体リチウム二次電池において、上記繰り返し素子ユニット7の数が0であるような繰り返し素子ユニットを有さないもの、すなわち、正極電極体3、固体電解質層4、負極電極体8、および絶縁部(電池ケース)10から構成される固体リチウム二次電池であっても良い。
このような本発明の固体リチウム二次電池の製造方法においては、少なくとも上記低環境負荷型スラリー調製工程を有するものであれば、特に限定されるものではなく、上述したような他の工程を有していてもよい。
以下、本発明の固体リチウム二次電池の製造方法における各工程について、詳細に説明する。
1.低環境負荷型スラリー調製工程
本発明における低環境負荷型スラリー調製工程とは、正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、上記機能性層を機能させるための機能性粉体と、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ上記機能性粉体と反応性を有さないバインダーとを有し、溶媒を含まない低環境負荷型スラリーを調製する工程である。
本工程を経ることにより、上記機能性粉体と、上記バインダーとを有し、溶媒を含まない上記低環境負荷型スラリーを得ることができる。このため、溶媒を用いる必要が無く、後述する低環境負荷型スラリー塗布工程において、溶媒を蒸発して除去する際に溶媒が大気中に放出される等の環境負荷を小さくすることができる。また、溶媒を用いないため、コストを抑えることができる。さらに、上記バインダーが結着材として機能するため、上記低環境負荷型スラリーを用いて後述する低環境負荷型スラリー塗布工程、積層工程等の各工程を行う際にも、上記機能性粉体の飛散等を起こりにくくして、作業環境を良好なものとすることができる。また、上記バインダーを有することにより、後述する低環境負荷型スラリー塗布工程において機能性層形成温度で塗布する等してシート状の機能性層を容易に得ることができる。
また、本発明においては、上述したように、上記低環境負荷型スラリーが上記機能性粉体、および上記バインダーのみからなることが好ましい。環境負荷等をより確実に改善することができるからである。
なお、本発明においては、正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、上記低環境負荷型スラリー調製工程を有していれば良く、他の機能性層を形成する際には、一般的に用いられるような溶媒を用いて調製した溶媒含有スラリーを用いても良い。
しかしながら、本発明において、通常は、通常は、正極層、負極層、および固体電解質層の全ての機能性層を形成する際に、上記低環境負荷型スラリー調製工程を有することが好ましい。全ての機能性層を形成する際に、上記低環境負荷型スラリー調製工程により得られる上記低環境負荷型スラリーを用いることにより、乾燥工程を行う必要がなく、工程を簡便にすることができる。また、環境負荷をより小さくすることを可能とし、コストをより抑え、作業環境をより良好なものにすることができるからである。
本工程において、上記低環境負荷型スラリーを得る方法としては、上記機能性層を機能させるための機能性粉体と、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ上記機能性粉体と反応性を有さないバインダーとを有し、溶媒を含まない低環境負荷型スラリーを得ることができる方法であれば、特に限定されるものではない。
より具体的には、正極活物質、負極活物質、固体電解質材料等の機能性粉体、およびバインダー粉末を容器中に添加した後、混合する等して低環境負荷型スラリーを調製する方法等を挙げることができる。例えば、正極層用低環境負荷型スラリーを調製する場合には、正極活物質、固体電解質材料、およびバインダーの各粉末を所定の量、容器中に添加し、混合する等して、正極層用低環境負荷型スラリーを得ることができる。
(1)機能性粉体
本工程に用いられる上記機能性粉体は、上記機能性層を機能させ、上記バインダーと反応性を有さず、低環境負荷型スラリーを得ることができるものであれば、特に限定されるものではない。より具体的には、通常、正極層用低環境負荷型スラリーを形成する場合には、正極活物質、または正極活物質と固体電解質材料との混合粉末、負極層用低環境負荷型スラリーを形成する場合には、負極活物質、または負極活物質と固体電解質材料との混合粉末、固体電解質層用低環境負荷型スラリーを形成する場合には、固体電解質材料である。
なお、本工程において、正極層用低環境負荷型スラリーを形成する場合や負極層用低環境負荷型スラリーを形成する場合には、機能性粉体として、導電性を向上させるための導電化材をスラリー中にさらに添加しても良い。
本工程に用いられる上記正極活物質としては、正極活物質としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な固体リチウム二次電池に用いられるものと同様のものを用いることができる。具体的には、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMn2−xNi、LiMn2−xCo、LiMn2−x−yNiCo、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiM1−x−y等を挙げることができる。ここで、一般式LiM1−x−y中のMはCo、Ni、Mn等からなる群より選ばれる少なくとも一種、AはAl、Mg、Ca等からなる群より選ばれる少なくとも一種、BはMもしくはAである。中でもLiCoO、LiNiO、特にLiCoOが好ましい。一般的に、LiCoOは正極用の活物質として良好な特性を持ち、汎用されているからである。
上記正極活物質の形状としては、上記バインダー等と混合して所望の上記低環境負荷型スラリーを得ることのできる形状であれば特に限定されるものではないが、通常微粒子状である。上記微粒子の形状としては、例えば球状、楕円球状等であることが好ましい。上記正極活物質が微粒子である場合の平均粒子径としては、例えば100μm以下とすることができ、中でも0.1〜20μmの範囲内、特に1〜10μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明において、上記正極活物質の平均粒子径はSEM等の電子顕微鏡を用いた画像解析に基づいて測定された値を用いることができる。
本工程に用いられる上記負極活物質としては、負極活物質としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な固体リチウム二次電池に用いられるものと同様のものを用いることができる。具体的には、金属In、金属Li、Si−Li合金、Sn−Li合金、SnO−Li系材料、黒鉛等を挙げることができ、特に、金属Inが好ましい。
上記負極活物質の形状としては、上記バインダー等と混合して所望の上記低環境負荷型スラリーを得ることのできる形状であれば特に限定されるものではないが、通常微粒子状である。上記微粒子の形状としては、例えば球状、楕円球状等であることが好ましい。上記負極活物質が微粒子である場合の平均粒子径としては、例えば100μm以下とすることができ、中でも0.1〜20μmの範囲内、特に1〜10μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明において、上記負極活物質の平均粒子径はSEM等の電子顕微鏡を用いた画像解析に基づいて測定された値を用いることができる。
本工程に用いられる上記固体電解質材料としては、固体電解質材料としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な固体リチウム二次電池に用いられるものと同様のものを用いることができる。例えば硫化物系固体電解質材料、チオリシコン、酸化物系固体電解質材料等を挙げることができ、中でも硫化物系固体電解質材料、チオシリコン、特に硫化物系固体電解質材料が好ましい。硫化物系固体電解質材料は高いイオン伝導性を示すため、高出力化することができるからである。このような硫化物系固体電解質材料は、耐水性が低く水分と反応しやすいため、硫化水素が発生するなどして劣化しやすい。しかしながら、本発明においては、後述する封止工程を行うことにより、硫化物系固体電解質材料と水分との反応を抑制することができる。
上記固体電解質材料の形状としては、上記バインダー等と混合して所望の上記低環境負荷型スラリーを得ることのできる形状であれば特に限定されるものではないが、通常微粒子状である。上記微粒子の形状としては、例えば球状、楕円球状等であることが好ましい。上記固体電解質材料が微粒子である場合の平均粒子径としては、例えば50μm以下とすることができ、中でも0.01〜20μmの範囲内、特に0.1〜10μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明において、上記固体電解質材料の平均粒子径はSEM等の電子顕微鏡を用いた画像解析に基づいて測定された値を用いることができる。
また、本発明において、機能性粉体として用いられる上記導電化材としては、導電化材としての機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な固体リチウム二次電池に用いられるものと同様のものを用いることができる。例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー等を挙げることができる。
(2)バインダー
本工程に用いられる上記バインダーとしては、上記機能性粉体同士を結着させる機能を有し、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ上記機能性粉体と反応性を有さないものであれば特に限定されるものではない。具体的には、トリパルミトイルグリセロール、1−パルミトイル−2,3−オレオイルグリセロール、1,3−オレオイル−2−パルミトイルグリセロール、1−パルミトオレオイル−2−ステアロイル−3−リノレオイルグリセロール、1−リノレオイル−2−パルミトオレオイル−3−ステアロイルグリセロール等のトリアシルグリセロール類(中性脂肪類)、セロチン酸ミリシル、パルミチン酸ミリシル等の飽和脂肪酸と高級アルコールからなるエステル類、炭素数20以上のアルカン、炭素数20以上のオレフィン類(アルケン、アルキン等)、ナフタレン等を挙げることができる。中でもトリパルミトイルグリセロールが好ましい。
なお、後述する封止工程により上記バインダーを有する機能性層を用いた固体リチウム二次電池素子を液状封止剤に浸漬する場合は、液状封止剤と相溶性のあるバインダーであることが好ましい。充放電して固体リチウム二次電池素子等の体積変化が生じた場合であっても、バインダーが液状封止剤に溶けるため、その体積変化に柔軟に対応することができるからである。一方、相溶性がないと、バインダーが固形物等として液状封止剤中に残留するなどして、充放電時の体積変化に柔軟に対応できず、固体リチウム二次電池の性能を低下させてしまう等のおそれがあるからである。
本発明においては、バインダーと液状封止剤とが、分子量は異なるが、同一の化合物からなるものであることが好ましい。このような化合物としては、例えば、直鎖アルカン等を挙げることができる。
本工程に用いられる上記バインダーの融点としては、室温よりも高く上記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点であれば良く、特に限定されるものではない。具体的には、40〜400℃の範囲内、中でも60〜200℃の範囲内、特に80〜150℃の範囲内であることが好ましい。上記温度より低いと、後述する低環境負荷型スラリー塗布工程により得られる、塗布後の機能性層の形状を維持することが困難となる可能性がある。一方、上記温度より高いと、後述する低環境負荷型スラリー塗布工程において、塗布することが難しく、平滑化された機能性層を形成することが困難となる可能性があるからである。
上記バインダーの添加量としては、後述する低環境負荷型スラリー塗布工程において、所望の膜厚を持つシート状の機能性層を形成することが可能であり、所望の性能を有する機能性層を得ることができる量であれば良く、特に限定されるものではない。例えば、上記バインダーの質量の、上記機能性粉体と上記バインダーとの合計質量に対する質量百分率(質量%)が0.1〜20質量%の範囲内、中でも0.3〜10質量%の範囲内、特に0.5〜5質量%の範囲内であることが好ましい。上記バインダーの添加量が、上記範囲より小さいと、所望の膜厚を持つシート状の機能性層を形成することが困難となり、一方、上記範囲より大きいと、バインダーが過剰になって抵抗として働くため、所望の性能が得られない可能性があるからである。
2.その他の工程
本発明においては、本発明に必須の工程である上記低環境負荷型スラリー調製工程の他に、上記低環境負荷型スラリーを基材上に塗布して機能性層を形成する低環境負荷型スラリー塗布工程と、上記低環境負荷型スラリー塗布工程により得られた機能性層を用いて固体リチウム二次電池素子を形成する積層工程とを有し、乾燥工程を有さないことが好ましい。本発明においては、上述したように溶媒を用いる必要が無く、溶媒を蒸発して除去する等の乾燥を行う必要もない。このため、このような乾燥工程を有さないことにより、製造プロセスの時間を短縮化することができるからである。
また、通常、上記積層工程で得られた固体リチウム二次電池素子を圧着して、各層をより強固に付着させる圧着工程を有する。また、後述する封止工程を行わない場合には、電池ケース等に固体リチウム二次電池素子または、圧着された圧着固体リチウム二次電池素子を設置する等して、電池セルを形成する電池セル形成工程等を有する。
また、本発明においては、上記固体リチウム二次電池素子等を液状封止剤に浸漬させて封止する封止工程を有することが好ましい。流動性を有する封止剤を用いるため、充放電等に伴う固体リチウム二次電池素子等の体積変化が生じた場合であっても、その体積変化に柔軟に対応することができるからである。また、本発明においては、流動性を有する封止剤を用いるため、固体リチウム二次電池素子と電池ケースとの間を完全に埋めることができ、高いシール性を発揮することができるからである。
以下、低環境負荷型スラリー塗布工程、積層工程、圧着工程、電池セル形成工程、封止工程、およびその他工程の各工程について詳細に説明する。
(1)低環境負荷型スラリー塗布工程
本工程は、上記低環境負荷型スラリー調製工程で得られた低環境負荷型スラリーを所定の基材上に塗布して正極層、負極層、固体電解質層等の機能性層を形成する工程である。
本工程を経ることにより、環境負荷が小さく、コストを抑えることを可能とし、作業環境を良好なものとすることができる上記機能性層を得ることができる。
本工程において、上記機能性層を形成する方法としては、上記低環境負荷型スラリーを用いて所望の機能性層を形成できる方法であれば、特に限定されるものではない。
具体的には、正極層を基材の一方の面に形成する場合は、例えば、上記低環境負荷型スラリー調製工程で得られた正極層用低環境負荷型スラリーを正極集電体である金属集電体箔上に塗布する。その後、ヒーター等で所定の温度に調節したドクターブレードによりバインダーを溶解させながら、厚さを均一にした正極層を正極集電体上に形成することができる。すなわち、正極層と正極集電体とからなる正極電極体を得ることができる。
また、負極層を基材の一方の面に形成する場合は、例えば、上記負極層用低環境負荷型スラリーを負極集電体である金属集電体箔上に塗布し、上記ドクターブレードにより厚さを均一にした負極層を負極集電体上に形成することができる。すなわち、負極層と負極集電体とからなる負極電極体を得ることができる。
また、正極層、および負極層を基材の両面にそれぞれ形成するような場合は、例えば、上記正極層用低環境負荷型スラリーを両極集電体である金属集電体箔上の一方の面に塗布し、上記ドクターブレードにより厚さを均一にした正極層を形成する。この後、上記正極層が形成されている面の裏面の金属集電体箔上に上記負極層用低環境負荷型スラリーを塗布し、同様に上記ドクターブレードにより厚さを均一にした負極層を形成することができる。すなわち、両極集電体と、上記両極集電体を挟持する正極層および負極層とからなる正極負極電極体素子を得ることができる。
また、固体電解質層を得る方法としては、例えば、上記固体電解質層用低環境負荷型スラリーをテフロン(登録商標)シート上に塗布し、上記ドクターブレードにより厚さを均一にし、さらに冷却等した後、テフロン(登録商標)シートから固体電解質部分を剥離して固体電解質層を形成することができる。
より具体的な上記ドクターブレードを用いた方法としては、図3に例示されるような、所定の基材のロール11を別途用意された巻取りロール12により図中の矢印方向に巻き取ることができる装置を用いて、所定の基材13上に上記低環境負荷型スラリー14を塗布した後、所定の機能性層形成温度に設定されたドクターブレード15により平滑化し、自然冷却等して機能性層16を形成する方法等を挙げることができる。
本工程においては、上述したように、上記基材の一方の面にのみ機能性層を形成しても良く、上記基材の両面にそれぞれ異なる機能性層を形成しても良い。また、テフロン(登録商標)シート等の基材上に機能性層を形成した後、上記機能性層を上記基材から剥離したものを機能性層として用いても良い。
本工程において、上記機能性層を形成する際の機能性層形成温度としては、上記基材上に塗布される低環境負荷型スラリー中のバインダーを溶解させることを可能とし、所望の性能を有する機能性層を形成できる温度であれば良く、特に限定されるものではない。具体的には、40〜400℃の範囲内、中でも60〜200℃の範囲内、特に80〜150℃の範囲内であることが好ましい。上記温度より低いと、上記低環境負荷型スラリー中のバインダーを溶解させることが困難となり、機能性層を形成できない可能性があるからである。一方、上記温度より高いと、上記バインダー等が分解する等して、所望の機能性層を形成できない可能性があるからである。
本工程に用いられる上記低環境負荷型スラリーを塗布する基材としては、上記低環境負荷型スラリーを塗布、冷却等した後、所望の機能性層を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。
具体的には、上述した正極電極体、負極電極体、正極負極電極体素子等のような、固体リチウム二次電池を形成する際に、基材と機能性層とを分離せずにそのまま用いられるものを形成する場合には、例えば、集電体箔等を挙げることができる。
上記集電体箔は、集電体としての機能を有するものであり、本発明においては、正極集電体、負極集電体、両極集電体等として用いられる。このような集電体材料としては、具体的には、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケルアルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができる。さらに、上記集電体箔は、緻密質集電体であっても良く、多孔質集電体であっても良い。
また、上述した、テフロン(登録商標)シート上に形成された固体電解質層のような、固体リチウム二次電池を形成する際に、基材と分離して用いられるものを形成する場合には、例えば、テフロン(登録商標)シート等を挙げることができる。
本工程により得られる上記機能性層とは、通常、正極層、負極層、および固体電解質層である。上記正極層に用いられる正極活物質、上記負極層に用いられる負極活物質、上記固体電解質層に用いられる固体電解質材料等については、上述した「1.低環境負荷型スラリー調製工程」に記載したものと同様のものであるので、ここでの説明は省略する。また、上記正極層、および負極層においては導電性を向上させるために、導電化材を含有していても良い。このような導電化材についても、上述した「1.低環境負荷型スラリー調製工程」に記載したものと同様のものであるので、ここでの説明は省略する。
本工程により得られる上記機能性層の膜厚としては、上記基材上に形成することができ、所望の性能を有する機能性層を形成することができる膜厚であれば、特に限定されるものではなく、通常の固体リチウム二次電池に用いられる機能性層の厚さと同様の厚さのものを用いることができる。
(2)積層工程
本工程は、上記低環境負荷型スラリー塗布工程において得られた上記機能性層を用いて固体リチウム二次電池素子を形成する工程である。
本工程を経ることにより、環境負荷が小さく、コストを抑えることを可能とし、作業環境を良好なものとすることができる固体リチウム二次電池素子を得ることができる。
本工程において、上記固体リチウム二次電池素子を形成する方法としては、上記機能性層を用いて所望の固体リチウム二次電池素子を形成できる方法であれば、特に限定されるものではない。
より具体的には、例えば、上記低環境負荷型スラリー塗布工程で得られた正極電極体、固体電解質層、正極負極電極体素子、負極電極体を用いて、以下のような方法により形成する方法等を挙げることができる。まず、上記正極電極体上に、上記正極電極体の正極層と固体電解質層とが接触するように上記固体電解質層を設置する。次に、上記固体電解質層上に、上記正極負極電極体素子を、上記固体電解質層と上記正極負極電極体素子の負極層とが接触するように設置する。さらに、同様に上記固体電解質層と上記正極負極電極体素子とを交互に設置し、これを所定の回数繰り返し行う。このような、繰り返して行う上記固体電解質層と上記正極負極電極体素子との設置が終了した後、上記正極負極電極体素子の正極層上に上記固体電解質層を設置する。その後、上記負極電極体を、上記固体電解質層と上記負極電極体の負極層とが接触するように設置して、固体リチウム二次電池素子を形成することができる。
また、本工程においては、上記機能性層を用いて所望の固体リチウム二次電池素子を形成できる方法であれば、例えば、上述したような複数の設置を同時に行ったり、設置する順番を変更したりするなどしても良い。
本工程により得られる固体リチウム二次電池素子としては、図2中に示されているように、固体電解質層4および正極負極電極体素子6からなる繰り返し素子ユニット7を複数積層させた構造を有するものであり、上記繰り返し素子ユニット7の数は、所望の固体リチウム二次電池の性能、大きさ等に応じて、適当な数を積層することができる。上記繰り返し素子ユニットの数としては、具体的には、0〜200の範囲内であることが好ましい。
(3)圧着工程
本工程は、上記積層工程で得られた固体リチウム二次電池素子を圧着する工程である。
本工程を経ることにより、固体リチウム二次電池素子中の正極層、固体電解質層、負極層、正極集電体、負極集電体、両極集電体等をより強固に付着させた圧着固体リチウム二次電池素子を得ることができる。
本工程において、上記固体リチウム二次電池素子を圧着する方法としては、上記固体リチウム二次電池素子を用いて圧着することができる方法であれば、特に限定されるものではない。
より具体的には、例えば、上記固体リチウム二次電池素子をロールプレスにて圧着する方法等を挙げることができる。また、圧着する際には、所定の温度にして熱を加えても良い。
本工程において、所定の温度で熱を加えて熱圧着するような場合の、温度としては、固体リチウム二次電池素子中の正極層、固体電解質層、負極層、正極集電体、負極集電体、両極集電体等をより強固に付着させることを可能とし、固体リチウム二次電池素子を劣化させない温度であればよく、特に限定されるものではない。具体的には、40〜150℃の範囲内、中でも、60〜100℃の範囲内であることが好ましい。
(4)電池セル形成工程
本工程は、上記積層工程で得られた固体リチウム二次電池素子または、上記圧着工程後の圧着固体リチウム二次電池素子を用いて、電池セルを形成する工程である。
本工程を経ることにより、環境負荷が小さく、コストを抑えることを可能とし、作業環境を良好なものとすることができる固体リチウム二次電池を得ることができる。
本工程において、上記電池セルを形成する方法としては、上記固体リチウム二次電池素子等を用いて電池セルを形成することができる方法であれば良く、一般的な固体リチウム二次電池における工程に用いられる方法と同様の方法を用いることができ、特に限定されるものではない。
より具体的には、例えば、上記固体リチウム二次電池素子の側面を絶縁リングで覆ったり、上記固体リチウム二次電池素子をコイン型の電池ケース内に設置して、樹脂等で密閉したりする等して固体リチウム二次電池を得る方法等を挙げることができる。
本工程に用いられる上記絶縁リング、上記電池ケース等の絶縁部、上記コイン型電池ケース等の封止に用いられる樹脂等について説明する。
上記絶縁部、上記樹脂等に関しては、特に限定されるものではなく、一般的な固体リチウム二次電池と同様のものを用いることができる。
具体的には、上記絶縁部としては、固体リチウム二次電池素子の側面のみを覆うような絶縁リングであっても良く、固体リチウム二次電池素子の全面を覆うような電池ケース等であっても良い。上記電池ケースとしては、一般的には、金属製のものが用いられ、例えばステンレス製のもの等が挙げられる。上記樹脂としては、吸水率の低い樹脂が好ましく、例えばエポキシ樹脂等が挙げられる。また、上記電池ケースは、集電体の機能を兼ね備えたものであっても良い。具体的には、SUS(ステンレス鋼)製の電池ケースを用意し、その一部を集電体として用いる場合等を挙げることができる。
(5)封止工程
本工程は、上記積層工程により得られた固体リチウム二次電池素子、または上述した圧着工程により圧着された圧着固体リチウム二次電池素子を液状封止剤に浸漬させて封止する工程である。本発明において、上記封止工程を有する場合は、上述した電池セル形成工程の代わりに上記封止工程により電池セルを形成することができる。
本工程を経ることにより、流動性を有する封止剤を用いるため、充放電等に伴う固体リチウム二次電池素子等の体積変化が生じた場合であっても、その体積変化に柔軟に対応することができる固体リチウム二次電池を得ることができる。また、本発明においては、流動性を有する封止剤を用いるため、固体リチウム二次電池素子等と電池ケースとの間を完全に埋めることができ、高いシール性を発揮することができる。
さらに、本発明においては、流動性を有する封止剤を用いるため、封止剤自体を撹拌したり、循環させたりすることができる。そのため、液状封止剤を介して固体リチウム二次電池素子等の加熱または冷却を行う際に、容易に温度の均一化を図ることができ、発電効率を向上させることができる。また、従来の高温硬化型樹脂の封止剤は、封止時の加工性および成形性が悪いという問題、熱硬化工程が必須であるためその際の取扱いが難しいという問題、高温処理が必須であるため耐熱性を有する材料しか使用できないという問題があった。これに対して、本発明においては、液状封止剤を用いることにより、これらの問題を全て解決することができる。
また、固体電解質材料として硫化物系固体電解質材料を用いた場合に、上記硫化物系固体電解質材料が大気中の空気等と接触することを防止することができる。
上記封止工程を有する場合の本発明により得られる固体リチウム二次電池の具体的な電池構成としては、電池ケース等の内部に固体リチウム二次電池素子等を配置し、固体リチウム二次電池素子等が浸漬するように、液状封止剤で封止を行うことができるものであれば、特に限定されるものではない。このような、上記封止工程を有する場合の本発明により得られる固体リチウム二次電池について図面を用いて説明する。
図4は、上記封止工程を有する場合の本発明により得られる固体リチウム二次電池の一例を示す概略断面図である。図4に示される固体リチウム二次電池は、正極電極体3と、固体電解質層4および正極負極電極体素子6からなる繰り返し素子ユニット7と、負極電極体8とからなる固体リチウム二次電池素子9を備えるものである。さらに、固体リチウム二次電池素子9は、通気孔を有する開放型の絶縁部(電池ケース)10に収納され、流動パラフィン等の液状封止剤17で封止されている。また、電気の取り出しは、正極集電体1aおよび負極集電体1cに接続された取り出し電極18(正極側取り出し電極18aおよび負極側取り出し電極18c)により行う。
図5は、上記封止工程を有する場合の本発明により得られる固体リチウム二次電池の他の例を示す概略断面図である。図5に示すように、本発明における絶縁部(電池ケース)10は、密閉型であっても良い。なお、密閉型の絶縁部(電池ケース)10として、例えばアルミニウム製のラミネートパック用電池ケースを用いることができる。
本工程において、上記固体リチウム二次電池素子等を液状封止剤に浸漬させて封止する方法としては、上記固体リチウム二次電池素子等を液状封止剤に浸漬させて封止することができる方法であれば、特に限定されるものではない。
より具体的には、例えば、電池ケース中に上記固体リチウム二次電池素子を設置した後、液状封止剤を電池ケース内に投入して固体リチウム二次電池素子全体を液状封止剤により浸漬させる方法等を挙げることができる。
本工程に用いられる上記液状封止剤としては、電池ケース等内で固体リチウム二次電池素子等を封止することができればよく、特に限定されるものではないが、通常、硫化物系固体電解質材料と反応しない性質を有するものである。本工程において「硫化物固体電解質材料と反応しない」とは、硫化物固体電解質材料との反応で硫化水素等が発生せず、硫化物固体電解質材料の機能を実質的に劣化させないことをいう。また、本工程に用いられる液状封止剤は流動性を有するものである。「流動性を有する」とは、固体または気体ではないことをいい、充放電等に伴う固体リチウム二次電池素子等の体積変化に柔軟に追従できることをいう。従って、本工程における液状封止剤には、通常の液体(有機溶媒)の他に、ゾル、ゲル、エマルジョン等の分散系も含まれる。また、本工程における液状封止剤には、通常、絶縁性に優れた材料が用いられる。
以下、本工程に用いられる液状封止剤について、電池ケースが開放型である場合と、電池ケースが密閉型である場合とに分けて説明する。
(i)電池ケースが開放型である場合
電池ケースが開放型である場合、上述した図4に示すように、液状封止剤は大気(空気)と接することになる。そのため、液状封止剤の疎水性は高いことが好ましい。より具体的には、液状封止剤が疎水性液体であることが好ましい。空気中の水分が、硫化物系固体電解質材料と接触することを抑制することができるからである。
本工程においては、液状封止剤に含まれる水分量は少ないことが好ましい。具体的には100ppm以下、中でも50ppm以下、特に30ppm以下であることが好ましい。液状封止剤に含まれる水分量が多すぎると、硫化物系固体電解質材料の劣化が進みやすいからである。
液状封止剤の水(水蒸気)に対する溶解度としては、例えば、25℃、1atmの条件下で、例えば1%(w/w)以下、中でも0.5%(w/w)以下、特に0.1%(w/w)以下であることが好ましい。また、一般的に、対象物の疎水性を表す指標として、n−オクタノールおよび水の混合溶媒に対する、液状封止剤の分配係数を用いて評価する方法がある。本工程においては、液状封止剤のLogPowが、例えば0以上、中でも1以上、特に2以上であることが好ましい。
上記疎水性液体としては、例えば鎖式飽和炭化水素、環式飽和炭化水素、無極性液体等を挙げることができる。
上記鎖式飽和炭化水素は、流動性を有するものであれば、直鎖構造を有するものであっても良く、分岐構造を有するものであっても良い。さらに、液状封止剤は、流動性を有するものであれば、鎖式飽和炭化水素の単体であっても良く、複数の鎖式飽和炭化水素の混合物であっても良い。
鎖式飽和炭化水素の単体としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカンおよびドデカン等を挙げることができる。一方、複数の鎖式飽和炭化水素の混合物としては、例えば流動パラフィン等を挙げることができる。なお、流動パラフィンとは、一般的に、炭素数20以上の鎖式飽和炭化水素の混合物であり、かつ、常温で液体であるものの総称をいう。本工程においては、疎水性液体が流動パラフィンであることが好ましい。
また、上記環式飽和炭化水素としては、具体的にはシクロアルカンを挙げることができる。シクロアルカンとしては、例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、およびシクロオクタン等を挙げることができる。
また、上記無極性液体としては、例えばベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフランおよび塩化メチル等を挙げることができる。
なお、本工程においては、ゾル、ゲル、エマルジョン等の分散系の液状封止剤を使用することもできる。
(ii)電池ケースが密閉型である場合
電池ケースが密閉型である場合、上述した図5に示すように、液状封止剤は基本的には大気(空気)と接しない。そのため、通常は、硫化物系固体電解質材料と反応しない性質を有するものであれば、特に限定されるものではない。中でも、本工程においては、液状封止剤の疎水性が高いことが好ましく、より具体的には、液状封止剤が疎水性液体であることが好ましい。例えば正極層等に空気が残存している場合であっても、容易に除去することができ、水分が硫化物系固体電解質材料と接触することを抑制することができるからである。なお、疎水性液体の種類等については、上述した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(6)その他工程
本発明においては、正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、上記低環境負荷型スラリー調製工程を有していれば良い。このため、例えば、溶媒含有スラリーを調製し、上記溶媒含有スラリーを所定の基材上に塗布、乾燥等して機能性層を形成するような一般的な方法により得られた機能性層を用いて上記積層工程、上記圧着工程、上記電池セル形成工程、上記封止工程等を行っても良い。このような場合に用いられる、上記溶媒含有スラリーを調製する溶媒含有スラリー調製工程、上記溶媒含有スラリーを所定の基材上に塗布、乾燥等して機能性層を形成する溶媒含有スラリー塗布工程については、一般的な固体リチウム二次電池における工程と同様であるので、ここでの説明は省略する。
3.用途
本発明により得られる固体リチウム二次電池の用途としては、特に限定されるものではないが、例えば、自動車用の固体リチウム二次電池等として、用いることができる。
4.形状
本発明により得られる固体リチウム二次電池の形状は、コイン型、ラミネート型、円筒型、角型等を挙げることができ、中でも角型、ラミネート型が好ましく、特にラミネート型が好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実験例1]
(正極層用低環境負荷型スラリー調製)
正極活物質としてLiCoO粉末55wt%、電解質材料としてLi3.25Ge0.250.75粉末40wt%、およびバインダーとしてトリパルミトイルグリセロール(融点65〜68℃)5wt%を混合して正極層用低環境負荷型スラリーを得た。
(正極電極体形成)
正極層用低環境負荷型スラリー調製で得られた正極層用低環境負荷型スラリーを正極集電体としてのアルミ箔上に塗布した。この後、ヒーターで75℃に調温したドクターブレードでバインダーを溶解させ、厚さを均一にした正極層を形成し、正極層と正極集電体からなる正極電極体を得た。得られた正極層の厚みは、30μm程度であった。
(負極層用低環境負荷型スラリー調製)
負極活物質として金属In(インジウム)粉末95wt%、およびバインダーとしてトリパルミトイルグリセロール(融点65〜68℃)5wt%を混合して負極層用低環境負荷型スラリーを得た。
(負極電極体形成)
負極層用低環境負荷型スラリー調製で得られた負極層用低環境負荷型スラリーを負極集電体としてのアルミ箔上に塗布した。この後、ヒーターで75℃に調温したドクターブレードでバインダーを溶解させ、厚さを均一にした負極層を形成し、負極層と負極集電体からなる負極電極体を得た。得られた負極層の厚みは、30μm程度であった。
(正極負極電極体素子形成)
正極層用低環境負荷型スラリー調製で得られた正極層用低環境負荷型スラリーを両極集電体としてのアルミ箔上に一方の面上に塗布した。この後、ヒーターで75℃に調温したドクターブレードでバインダーを溶解させ、厚さを均一にした正極層を形成した。次に、負極層用低環境負荷型スラリー調製で得られた負極層用低環境負荷型スラリーを、両極集電体の正極層が形成された面と異なる他方の面上に塗布した。この後、ヒーターで75℃に調温したドクターブレードでバインダーを溶解させ、厚さを均一にした負極層を形成し、両極集電体と、両極集電体を挟持する正極層および負極層とからなる正極負極電極体素子を得た。
(固体電解質層用低環境負荷型スラリー調製)
電解質材料としてLi3.25Ge0.250.75粉末95wt%、およびバインダーとしてトリパルミトイルグリセロール(融点65〜68℃)5wt%を混合して固体電解質層用低環境負荷型スラリーを得た。
(固体電解質層形成)
固体電解質層用低環境負荷型スラリー調製で得られた固体電解質層用低環境負荷型スラリーをテフロン(登録商標)シート上に塗布した。この後、ヒーターで75℃に調温したドクターブレードでバインダーを溶解させ、厚さを均一にした後、冷却し、固体電解質部分を上記テフロン(登録商標)シートから剥離して固体電解質層を得た。
(固体リチウム二次電池素子形成)
正極電極体形成、負極電極体形成、正極負極電極体素子形成、および固体電解質層形成で得られた正極電極体、負極電極体、正極負極電極体素子、および固体電解質層を用いて、次のようにして固体リチウム二次電池素子を形成した。まず、正極電極体上に、正極電極体の正極層が固体電解質層と接触するように固体電解質層を設置した。次に、固体電解質層上に、正極負極電極体素子を、固体電解質層と正極負極電極体素子の負極層とが接触するように設置した。さらに、同様に固体電解質層と正極負極電極体素子とを交互に設置するのを199回繰り返し行った後、正極負極電極体素子の正極層上に固体電解質層を設置した。その後、負極電極体を、固体電解質層と負極電極体の負極層とが接触するように設置して、固体リチウム二次電池素子を得た。
(評価セル形成)
固体リチウム二次電池素子形成で得られた固体リチウム二次電池素子を80℃に調温したロールプレスにより、熱圧着して圧着固体リチウム二次電池素子を形成し、これを評価セルとした。
得られた、評価セルを充放電試験した結果、充放電が可能であった。実施例においては、低環境負荷型スラリー調製工程において得られる低環境負荷型スラリーが、機能性層を機能させるための機能性粉体と、バインダーとを有し、溶媒を含まないものである。このため、溶媒を用いる必要が無く、溶媒を蒸発して除去する等して大気中に放出されるなどの環境負荷を小さくすることができた。また、溶媒を用いないため、コストを抑えることができた。さらに、上記バインダーが結着材として機能するため、上記機能性粉体の飛散等を起こりにくくして、作業環境を良好なものとすることができた。
1 … 集電体
2 … 正極層
3 … 正極電極体
4 … 固体電解質層
5 … 負極層
6 … 正極負極電極体素子
7 … 繰り返し素子ユニット
8 … 負極電極体
9 … 固体リチウム二次電池素子
10 … 絶縁部
11 … 基材のロール
12 … 巻き取りロール
13 … 基材
14 … 低環境負荷型スラリー
15 … ドクターブレード
16 … 機能性層
17 … 液状封止剤
18 … 取り出し電極

Claims (1)

  1. 正極層、負極層、および固体電解質層のうちの少なくとも一つの機能性層を形成する際に、前記機能性層を機能させるための機能性粉体と、室温よりも高く前記機能性層を形成する機能性層形成温度よりも低い融点を有し、かつ前記機能性粉体と反応性を有さないバインダーとを有し、溶媒を含まない低環境負荷型スラリーを調製する低環境負荷型スラリー調製工程と、前記低環境負荷型スラリーを基材上に塗布して前記機能性層を形成する低環境負荷型スラリー塗布工程とを行い、
    前記低環境負荷型スラリー塗布工程により得られた前記機能性層を用いて固体リチウム二次電池素子を形成する積層工程と、
    前記固体リチウム二次電池素子を、充放電に伴う前記固体リチウム二次電池素子の体積変化に追従する液状封止剤に浸漬させて封止する封止工程と、
    を有することを特徴とする固体リチウム二次電池の製造方法。
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