JP2013079009A - 車両用開閉体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】水抜き孔が接着剤で塞がれてしまうのを防止又は抑制することができる車両用開閉体構造を得る。
【解決手段】ドアインナパネル16の下部からはドアアウタパネル20の下部側へ向けて突出部30が突出して下縁接着部26Aの一部を覆っている。突出部30は、水抜き孔24Aのドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置に設けられており、下縁接着部26Aの上端と水抜き孔24Aのドア断面内方側の開口部との間の空間で下縁接着部26Aの上端に対してドア上下方向の上方側に隣接している。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用開閉体構造に関する。
車両用開閉体の一例であるバックドアにおいては、各々樹脂製とされたドアインナパネルの周縁部とドアアウタパネルの周縁部とを接着剤で接合することにより構成された構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなバックドアの構造では、ドア内部に侵入した水を車外へ排出するために、ドアインナパネルの下縁側に水抜き孔が形成されている。
特開2006−298329公報
しかしながら、この構造では、水抜き孔が接着剤の近傍に形成されているので、水抜き孔内に接着剤が侵入する可能性がある。そして、水抜き孔内に接着剤が侵入すると、水抜き孔が接着剤で塞がれてしまう恐れがある。
本発明は、上記事実を考慮して、水抜き孔が接着剤で塞がれてしまうのを防止又は抑制することができる車両用開閉体構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車両用開閉体構造は、車体開口部を開閉可能な開閉体の内板を構成するドアインナパネルと、前記開閉体の外板を構成すると共に前記ドアインナパネルとの間に内部空間を形成するドアアウタパネルと、前記ドアインナパネルの下縁部と前記ドアアウタパネルの下縁部とを接合する下縁接着部と、前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方において前記内部空間に開口部を臨ませた水抜き孔が貫通形成されることによりドア断面内方とドア断面外方とが連通された水抜き部と、前記水抜き孔のドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置に設けられて前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方の側から他方の側へ向けて突出すると共に、前記下縁接着部の上端と前記水抜き孔のドア断面内方側の開口部との間の空間で前記下縁接着部の上端に対してドア上下方向の上方側に隣接した突出部と、を有する。
請求項1に記載する本発明の車両用開閉体構造によれば、ドアインナパネルの下部及びドアアウタパネルの下部の少なくとも一方には水抜き部が設けられており、水抜き部では、内部空間に開口部を臨ませた水抜き孔が貫通形成されることによりドア断面内方とドア断面外方とが連通されている。このため、ドア断面内に浸入した水は水抜き孔からドア断面外方へ排出される。
ここで、水抜き孔のドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置には、ドアインナパネルの下部及びドアアウタパネルの下部の少なくとも一方の側から他方の側へ向けて突出する突出部が設けられ、この突出部は、下縁接着部の上端と水抜き孔のドア断面内方側の開口部との間の空間で下縁接着部の上端に対してドア上下方向の上方側に隣接している。このため、ドア断面内の水が自重で流れた場合、水抜き孔の近傍にて下縁接着部に到達する水の量が突出部によって抑えられ、下縁接着部の接着剤が水と共に水抜き孔へ流れ出す量も抑えられる。
請求項2に記載する本発明の車両用開閉体構造は、請求項1記載の構成において、前記突出部の少なくとも一部は、前記水抜き孔のドア断面内方側の開口部周縁のうちで前記下縁接着部の上端側に位置する部位から突出されている。
請求項2に記載する本発明の車両用開閉体構造によれば、突出部の少なくとも一部は、水抜き孔のドア断面内方側の開口部周縁のうちで下縁接着部の上端側に位置する部位から突出されているので、下縁接着部の接着剤は突出部を迂回するようにして流動しない限り、水抜き孔に流れ込まない。
請求項3に記載する本発明の車両用開閉体構造は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方に形成されてドア上下方向の上方へ向けてドア厚さ方向外側に傾斜した第一傾斜部と、前記第一傾斜部の下端から延設されてドア厚さ方向内側へ向けてドア上下方向の上方側に傾斜する第二傾斜部と、を備えると共に、前記水抜き孔が、前記第一傾斜部の下端部と前記第二傾斜部の下端部とを含む部位を貫通することによって形成されている。
請求項3に記載する本発明の車両用開閉体構造によれば、第一傾斜部がドアインナパネルの下部及びドアアウタパネルの下部の少なくとも一方に形成されてドア上下方向の上方へ向けてドア厚さ方向外側に傾斜すると共に、第二傾斜部が第一傾斜部の下端から延設されてドア厚さ方向内側へ向けてドア上下方向の上方側に傾斜している。このため、ドア断面内の水が自重で流れた場合、その水は第一傾斜部と第二傾斜部との境界角部を伝う。ここで、水抜き孔は、第一傾斜部の下端部と第二傾斜部の下端部とを含む部位を貫通することによって形成されているので、第一傾斜部と第二傾斜部との境界角部を伝う水は水抜き孔からドア断面外方へ排出される。このため、境界角部を伝う水は基本的には下縁接着部に到達する前に水抜き孔から排出される。これにより、下縁接着部の接着剤が水と共に水抜き孔へ流れ出す量が一層効果的に抑えられる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用開閉体構造によれば、水抜き孔が接着剤で塞がれてしまうのを防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両用開閉体構造によれば、接着剤の水抜き孔への流入を効果的に抑えることができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用開閉体構造によれば、下縁接着部への水の到達を抑えることによって、下縁接着部の接着剤が水と共に水抜き孔へ流れ出す量を一層効果的に抑えることができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る車両用開閉体構造が適用されたバックドアを含む車両後部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用開閉体構造が適用されたバックドアのドアインナパネルを車両後方斜め側方から見た状態で示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用開閉体構造が適用されたバックドアの水抜き部及びその周囲部を示す縦断面図である。ドアインナパネルは、図2の3−3線に沿った拡大断面図(図4の3−3線に沿った縮小断面図)に相当する。 本発明の第1の実施形態に係る車両用開閉体構造が適用されたバックドアの水抜き部及びその周囲部を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用開閉体構造が適用されたバックドアの水抜き部及びその周囲部を示す縦断面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る車両用開閉体構造について図1〜図4を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印Wは車両幅方向を示している。また、バックドア14のドア幅方向(ドア左右方向)は車両幅方向と同じ方向になっている。
図1には、車両後部が斜視図にて示されている。図1に示されるように、車両10の後端部には、車両前後方向の後向きに開口する車体開口部としてのバックドア開口部12(「リヤゲート」ともいう。)が形成され、バックドア開口部12の下縁側にはリヤバンパ32が配設されている。バックドア開口部12は、上縁部に設けられた図示しないドアヒンジ回りに回転移動可能な車両用開閉体としてのバックドア14によって開閉可能とされている。
バックドア14は、車室内側に配置されてドア内板を構成する樹脂製のドアインナパネル16(図2参照)と、このドアインナパネル16の車室外側に配置されると共にドア外板を構成する樹脂製のドアアウタパネル20と、を備えている。すなわち、本実施形態に係るバックドア14は軽量化に有利な樹脂製のバックドアとされている。
ドアアウタパネル20にはバックドア14の上部に配置されるバックドアウインドガラス22が取り付けられている。ドアアウタパネル20とバックドアウインドガラス22とを含んでアウタユニット18が構成されている。
図2には、バックドア14のドアインナパネル16が車両後方側斜め側方から見た状態の斜視図にて示されている。なお、図2では、アウタユニット18の外形を二点鎖線で図示している。図2に示されるように、ドアインナパネル16は、ドアインナパネル16の外周端部側を除く部分を構成して複数の開口部が形成された本体部16Aを備えている。本体部16Aには、複数のビード及びリブが形成されているが、その図示及び説明は省略する。この本体部16Aの周縁部からはアウタユニット18側へ向けて立ち上げられた側壁部16Bが形成されている。
また、ドアインナパネル16において、側壁部16Bのアウタユニット18側には、バックドア14の周縁部を構成する接合フランジ部16Eが形成されている。なお、ドアインナパネル16の下部に側壁部16Bと接合フランジ部16Eと繋ぐ第一傾斜部16C及び第二傾斜部16D(図4参照)が形成されているが、この点については、詳細後述する。
接合フランジ部16Eの表面は接着剤26の塗布面となっており、接合フランジ部16Eの周縁部からはアウタユニット18側へ向けて立ち上げられた端末部16F(図3参照)が形成されている。これに対して、ドアアウタパネル20の周縁部には、ドア前方側へ曲げられてドアインナパネル16の端末部16F(図3参照)の外周側に配置された端末部20A(図3参照)が形成されている。
ドアインナパネル16の周縁部である接合フランジ部16Eと、アウタユニット18の周縁部とは接着剤26によって接合されている。すなわち、接着剤26が接合フランジ部16Eの表面に塗布された状態でアウタユニット18の周縁部が接合フランジ部16Eに圧着されることにより、両者は接合されている。また、ドアインナパネル16とドアアウタパネル20との接合により、ドアインナパネル16とドアアウタパネル20との間には内部空間S(図3参照)が形成されている。なお、以下の説明においては、接着剤26の一部であって、ドアインナパネル16の下縁部とドアアウタパネル20の下縁部とを接合する部分を下縁接着部26Aという。
ドアインナパネル16の下部の所定位置(本実施形態では図2の符号Aで示す位置)には水抜き部24(図3参照)が形成されている。本実施形態では、この水抜き部24及びその周囲部の構造に特徴があるため、以下、これらについて詳細に説明することにする。
図3には、水抜き部24及びその周囲部が縦断面図にて示され、図4には、水抜き部24及びその周囲部が斜視図にて示されている。なお、図3のドアインナパネル16は、図2の3−3線に沿った拡大断面図で、かつ、図4の3−3線に沿った縮小断面図に相当する。
図3及び図4に示される水抜き部24では、ドアインナパネル16の下部において内部空間S(図3参照)に開口部を臨ませた水抜き孔24A(水抜き穴)が貫通形成されることによりドア断面内方(内部空間S)とドア断面外方とが連通されている。本実施形態では、水抜き孔24Aは、下縁接着部26Aの上端よりも上方側の高さ位置に設定されている。
また、水抜き部24が設けられたドアインナパネル16の下部には、接合フランジ部16Eに対して上方側かつ車両前方側(ドア厚さ方向外側)に段違いかつ傾斜状に設けられた第一傾斜部16Cが形成されている。第一傾斜部16Cは、ドア上下方向の上方へ向けて車両前方側(ドア厚さ方向外側(図3参照))に傾斜している。図3に示されるように、第一傾斜部16Cの上端は、側壁部16Bにおける本体部16A(図2参照)とは反対側の端部位置まで延びている。また、図3及び図4に示されるように、第一傾斜部16Cの下端からは、第一傾斜部16Cの下端と接合フランジ部16Eの上端とを繋ぐ第二傾斜部16Dが延設されている。第二傾斜部16Dは、車両後方側(ドア厚さ方向内側(図3参照))へ向けてドア上下方向の上方側に若干傾斜しており、本実施形態では、側断面視の長さが接合フランジ部16Eと比べて非常に短く設定されている。また、図4に示されるように、第一傾斜部16Cと第二傾斜部16Dとの境界角部28は、ドア幅方向に沿って延在している。
図3に示されるように、水抜き部24の水抜き孔24Aは、第一傾斜部16Cの下端部と第二傾斜部16Dの下端部とを含む部位を貫通することによって形成されている。換言すれば、水抜き孔24Aは、平板部分ではなく屈曲部分を貫通することによって形成された所謂「立体孔」とされている。
また、ドアインナパネル16の下部からはドアアウタパネル20の下部側へ向けて突出部30が突出して下縁接着部26Aの一部を覆っている。突出部30は、下縁接着部26Aの上端と水抜き孔24Aのドア断面内方側の開口部との間の空間で下縁接着部26Aの上端に対してドア上下方向の上方側に隣接している。本実施形態では、突出部30の一部は、水抜き孔24Aのドア断面内方側の開口部周縁のうちで下縁接着部26Aの上端側に位置する部位(開口部下縁)から突出されている。
図4に示されるように、突出部30は、水抜き孔24Aのドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置に設けられてドア幅方向に沿って直線状に延在している。そして、ドア後方側から見た場合、突出部30のドア幅方向における中間部と水抜き孔24Aとが対応するように配置されている。また、突出部30のドア幅方向における両端部は、その上向き面が第二傾斜部16Dの上向き面との間に段差を形成している。なお、突出部30は、ビード状の突起又はフランジ状の突起としても把握し得る構成部とされている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
一般に降雨時の雨水や洗車時の洗車水が図1に示されるバックドア14の断面内に入ることがあり、また、バックドア14の断面内に結露が生じることがある。バックドア14の断面内に浸入した雨水や断面内で結露した水等は、バックドア14の下部側へ伝って流下していく。そして、図3に示されるように、ドアインナパネル16の下部には水抜き部24が設けられており、水抜き部24では、ドアインナパネル16において内部空間Sに開口部を臨ませた水抜き孔24Aが貫通形成されることによりドア断面内方とドア断面外方とが連通されている。このため、ドア断面内に浸入した水は水抜き孔24Aからドア断面外方へ排出される。
ここで、本実施形態では、図4に示されるように、水抜き孔24Aのドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置には、ドアインナパネル16の下部からドアアウタパネル20(図3参照)の下部の側へ向けて突出する突出部30が設けられている。図3に示されるように、突出部30は、下縁接着部26Aの上端と水抜き孔24Aのドア断面内方側の開口部との間の空間で下縁接着部26Aの上端に対してドア上下方向の上方側に隣接している。このため、ドア断面内の水が自重で流れた場合、水抜き孔24Aの近傍にて下縁接着部26Aに到達する水の量が突出部30によって抑えられ、下縁接着部26Aの接着剤が水と共に水抜き孔24Aへ流れ出す量も抑えられる。
また、本実施形態では、突出部30の一部は、水抜き孔24Aのドア断面内方側の開口部周縁のうちで下縁接着部26Aの上端側に位置する部位から突出されている。このため、下縁接着部26Aの接着剤は、突出部30を迂回するようにして流動しない限り、水抜き孔24Aに流れ込まない。
また、本実施形態に係る車両用開閉体構造では、図3及び図4に示されるように、ドアインナパネル16の下部に形成された第一傾斜部16Cがドア上下方向の上方へ向けて車両前方側(ドア厚さ方向外側)に傾斜すると共に、第二傾斜部16Dが第一傾斜部16Cの下端から延設されてドア厚さ方向内側へ向けてドア上下方向の上方側に若干傾斜している。このため、図4に示されるように、ドア断面内の水が自重で流れた場合、その水は第一傾斜部16Cと第二傾斜部16Dとの境界角部28を伝う(矢印B参照)。ここで、水抜き孔24Aは、第一傾斜部16Cの下端部と第二傾斜部16Dの下端部とを含む部位を貫通することによって形成されているので、第一傾斜部16Cと第二傾斜部16Dとの境界角部28を伝う水は水抜き孔24Aからドア断面外方へ排出される。このため、境界角部28を伝う水は基本的には下縁接着部26Aに到達する前に水抜き孔24Aから排出される。これにより、下縁接着部26Aの接着剤が水と共に水抜き孔24Aへ流れ出す量が一層効果的に抑えられる。
ここで、対比例と比較しながら以下補足説明する。例えば、上記実施形態の突出部30が形成されておらず、かつドアインナパネルの下端平板部に水抜き孔が貫通形成されたような対比構造では、ドア断面内の水が下縁接着部側に流れやすくなる。このため、水抜き孔の形成位置と下縁接着部の上端位置との距離が短いと、水と共に下縁接着部の接着剤が水抜き孔へ流れ出しやすくなる。その結果として、水抜き孔が接着剤で塞がれると、水抜き機能が果たせず、溜まった水の移動に伴う発音や金属部品(例えば、ロックリインフォース)の錆び等が生じ得る。一方、接着剤の水抜き孔への流出を抑えるために、水抜き孔の形成位置を下縁接着部の上端位置からドア上下方向の上方側に大きく離した場合には、接着剤の上方側で水抜き孔の下方側に水が溜まってしまうため、水抜き性能が悪化する。この場合にも溜まった水の移動に伴う発音や金属部品の錆び等が生じ得る。
これに対して、本実施形態では、突出部30によって下縁接着部26Aの接着剤の水抜き孔24Aへ流出が抑えられると共に、水抜き孔の形成位置と下縁接着部の上端位置との距離を短くすることが可能であるので、水抜き性能も確保される。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用開閉体構造によれば、水抜き孔24Aが接着剤で塞がれてしまうのを防止又は抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用開閉体構造について、図5を用いて説明する。図5には、本発明の第2の実施形態に係る車両用開閉体構造が適用されたバックドアの下部が縦断面図(第1の実施形態の図3に相当する縦断面図)にて示されている。この図に示されるように、第2の実施形態では、突出部34の形成位置が第1の実施形態に係る車両用開閉体構造とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、突出部を除く構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示されるように、ドアアウタパネル20の下部からはドアインナパネル16の下部側へ向けて突出部34が突出して下縁接着部26Aの一部を覆っている。突出部34は、下縁接着部26Aの上端と水抜き孔24Aのドア断面内方側の開口部との間の空間で下縁接着部26Aの上端に対してドア上下方向の上方側に隣接している。また、図示を省略するが、突出部34は、水抜き孔24Aのドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置に設けられてドア幅方向に沿って直線状に延在しており、ドア前方側から見た場合には、突出部34のドア幅方向における中間部と水抜き孔24Aとが対応するように配置されている。
本実施形態の構成によれば、ドア断面内の水が自重で流れた場合、水抜き孔24Aの近傍の下縁接着部26Aに到達する水の量が突出部34によって抑えられ、下縁接着部26Aの接着剤が水と共に水抜き孔24Aへ流れ出す量も抑制される。従って、水抜き孔24Aが接着剤で塞がれてしまうのを防止又は抑制することができる。
[実施形態の補足説明]
なお、第1、第2の実施形態の変形例として、例えば、第1の実施形態の突出部30(図3、図4参照)と同様の突出部と、第2の実施形態の突出部34(図5参照)と同様の突出部と、が互いに干渉しない突出量で並設されたような構成であってもよい。
また、上記実施形態の変形例として、水抜き部は、ドアアウタパネル(20)の下部において内部空間(S)に開口部を臨ませた水抜き孔が(例えば、下縁接着部(26A)の上端よりも上方側の高さ位置に)貫通形成されることによりドア断面内方とドア断面外方とが連通された水抜き部であってもよい。また、そのような変形例に係る水抜き部と上記実施形態の水抜き部24とが並設されたような構成であってもよい。
また、上記実施形態では、ドア後方側又はドア前方側から見た場合に、突出部30、34のドア幅方向における中間部と水抜き孔24Aとが対応するように配置されており、このような構成が好ましいが、例えば、突出部のドア幅方向の両端位置と水抜き孔のドア幅方向の両端位置とが揃えられた構成とすることも可能である。
また、上記実施形態の変形例として、水抜き孔が設けられる第一傾斜部及び第二傾斜部は、例えば、ドアアウタパネルの下部に形成されてもよい。なお、この場合、第一傾斜部はドア上下方向の上方へ向けてドア厚さ方向外側(バックドアのドアアウタパネルでは車両後方側)に傾斜し、第二傾斜部は前記第一傾斜部の下端から延設されてドア厚さ方向内側(バックドアのドアアウタパネルでは車両前方側)へ向けてドア上下方向の上方側に傾斜する構成が適用される。また、水抜き孔が設けられる第一傾斜部及び第二傾斜部は、上記実施形態の構成と前記変形例の構成とが並設されてもよい。
また、水抜き部の水抜き孔は、上記実施形態のように、第一傾斜部(16C)の下端部と第二傾斜部(16D)の下端部とを含む部位を貫通することによって形成されているのが好ましいが、平板部分に水抜き孔が貫通形成された構成とすることも可能である。
また、上記実施形態では、ドアインナパネル16及びドアアウタパネル20は、いずれも樹脂製とされているが、ドアインナパネル及びドアアウタパネルは、金属製等のような樹脂製以外のパネルであってもよい。
また、上記実施形態では、車両用開閉体がバックドア14とされているが、車両用開閉体は、車体後部のラゲージドア開口部(車体開口部)を開閉可能なラゲージドア、車体側部のサイドドア開口部(車体開口部)を開閉可能なサイドドア及び車体前部の車体開口部を開閉可能でかつ車両前方へ向けて車両下方側に傾斜する形態のフード等のような他の車両用開閉体であってもよい。
なお、請求項1記載の「ドア幅方向」とは、開閉体を正面視した場合の左右方向であり、例えば、車両用開閉体構造が車両の背面ドア(上記実施形態のバックドア14やラゲージドア)及び車両の前述したようなフードに適用された場合には、車両幅方向に相当し、車両の側面ドア(サイドドア)に適用された場合には、車両前後方向に相当する。
また、請求項3記載の「ドア厚さ方向」とは、ドアインナパネルとドアアウタパネルとが対向する方向である。
また、請求項1記載の「水抜き部」の規定における「前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方」の「一方」と、請求項1記載の「突出部」の規定における「前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方」の「一方」とは、第1の実施形態のように同じパネルの下部であってもよいし、第2の実施形態のように異なるパネルの下部であってもよい。
また、請求項1記載の「下縁接着部の上端に対してドア上下方向の上方側に隣接した」の概念には、上記実施形態のように、下縁接着部26Aの上端に対してドア上下方向の上方側に若干離れた位置で隣接した場合が含まれる他、下縁接着部の上端に対して接した状態でドア上下方向の上方側に隣接した場合も含まれる。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
12 バックドア開口部(車体開口部)
14 バックドア(開閉体)
16 ドアインナパネル
16C 第一傾斜部
16D 第二傾斜部
20 ドアアウタパネル
24 水抜き部
24A 水抜き孔
26A 下縁接着部
30 突出部
34 突出部

Claims (3)

  1. 車体開口部を開閉可能な開閉体の内板を構成するドアインナパネルと、
    前記開閉体の外板を構成すると共に前記ドアインナパネルとの間に内部空間を形成するドアアウタパネルと、
    前記ドアインナパネルの下縁部と前記ドアアウタパネルの下縁部とを接合する下縁接着部と、
    前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方において前記内部空間に開口部を臨ませた水抜き孔が貫通形成されることによりドア断面内方とドア断面外方とが連通された水抜き部と、
    前記水抜き孔のドア幅方向の全長を含むドア幅方向位置に設けられて前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方の側から他方の側へ向けて突出すると共に、前記下縁接着部の上端と前記水抜き孔のドア断面内方側の開口部との間の空間で前記下縁接着部の上端に対してドア上下方向の上方側に隣接した突出部と、
    を有する車両用開閉体構造。
  2. 前記突出部の少なくとも一部は、前記水抜き孔のドア断面内方側の開口部周縁のうちで前記下縁接着部の上端側に位置する部位から突出されている、請求項1記載の車両用開閉体構造。
  3. 前記ドアインナパネルの下部及び前記ドアアウタパネルの下部の少なくとも一方に形成されてドア上下方向の上方へ向けてドア厚さ方向外側に傾斜した第一傾斜部と、
    前記第一傾斜部の下端から延設されてドア厚さ方向内側へ向けてドア上下方向の上方側に傾斜する第二傾斜部と、
    を備えると共に、前記水抜き孔が、前記第一傾斜部の下端部と前記第二傾斜部の下端部とを含む部位を貫通することによって形成されている、請求項1又は請求項2に記載の車両用開閉体構造。
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