JP2013074990A - ゲルシートロールの製造方法およびゲルシートロール - Google Patents

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【課題】トンネルや波打ちが発生せず、見栄えの良い商品価値の高いゲルシートロールの製造方法を提供すること。
【解決手段】ゲル13の内側に芯材12を有しシート状に形成されるゲルシート14の少なくとも一方面を保護フィルムで被覆してロール状とするゲルシートロール10の製造方法であって、前記保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置する表面保護フィルム15であり、この保護フィルム15を非伸長性フィルムで形成し、かつロール形成時における前記芯材12を供給する供給速度を前記表面保護フィルム15を供給する供給速度に対して99.3%〜99.7%とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、パップ剤、化粧品、医薬外品、電極材料等の生体貼付用シートや、防振、物流、建材、自動章部品等の工業用シート、また、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル等の光学部材のスペーサー等として使用される長尺ゲルシートの製造時における巻き取り技術と、巻物として得られたゲルシートロールに関する。
不織布等を芯材にした表面にゲルを設け、シート状に形成したゲルシートは、そのままで保管すると保管場所の確保が難しく、また量産も困難である。そこで、粘着性のあるゲルを上下2枚の保護フィルムによって挟み込み、ロール状に巻き取って保管し、輪送するようにしている。
このように保護フィルムで覆いロール状に巻き取られてなるゲルシートロールの製造方法としては、例えば、特開2003−320621号公報(特許文献1)に記載されている。ここでは、カルボキシル基含有ポリマーを親水性溶媒に溶解するか懸濁させて液状体とし、この液状体を帯状樹脂フィルム上に塗布した後、多価金属塩を吹きつける等してゲル化してゲル層を形成し、このゲル層上に別の帯状樹脂フィルムを供給して積層することによってゲルを樹脂フィルムで覆い、これをロール状に巻き取っている。
特開2003−320621号公報
しかしながら、ゲルを保護フィルムで挟んでロール状に巻き取ると、内側と外側の保護フィルム間で伸張差が生じ、巻き取りの際に引張力が作用する外側の保護フィルムが大きく伸長することになる。そのため、この外側の保護フィルムを伸縮性の高い材料によって形成して引張力を吸収させているが、伸張した保護フィルムは保管中に時間の経過とともに収縮する。このとき、その収縮力によってゲルが保護フィルムから浮き上がり、ロールの幅方向にトンネル状の空洞(以下「トンネル」ともいう)が発生して商品価値が著しく低下するといった問題が生じる場合があった。
また、こうした問題を解決するために外側に位置する保護フィルムを内側に位置する保護フィルムよりも単位時間あたりの供給量を増やしてロール状に巻き取る方法も検討された。しかしながら、ゲルシートを構成する芯材に伸縮性のないものを採用すると、トンネルが発生し、そのトンネルがオレシワともなる。場合によっては芯材の波打ちが激しくなって、見た目だけでなく製品としての粘着力の低下や保護フィルムの剥離にばらつきが発生するといった性能上の悪化が生じる場合もあった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ゲルを2枚の保護フィルムに挟んでロール状に巻き取ってゲルシートロールとした際に、トンネルや波打ちが発生せず、見栄えの良い商品価値の高いゲルシートロールの製造方法を提供することである。
また、経時による粘着力の低下や保護フィルムの剥離のばらつきの少ないゲルシートロールの製造方法を提供することである。
さらには、トンネルや波打ちがなく見栄えの良いゲルシートロールを提供することである。
上記目的を達成するために次に示す発明を提供する。
即ち、ゲルの内側に芯材を有しシート状に形成されるゲルシートの少なくとも一方面を保護フィルムで被覆してロール状とするゲルシートロールの製造方法であって、前記保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置する表面保護フィルムであり、この保護フィルムを非伸長性フィルムで形成し、かつロール形成時における前記芯材を供給する供給速度を前記表面保護フィルムを供給する供給速度に対して99.3%〜99.7%とするゲルシートロールの製造方法である。
保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置する表面保護フィルムであって、この保護フィルムを非伸長性フィルムで形成したため、従来の巻物の製造方法のように外側に位置する樹脂フィルムを伸ばしながら巻き付けることは行い難い。そのため、この樹脂フィルムを伸ばしてしまう誤りを起こし難く、伸びきってしまった場合に生じる後段階で伸びた樹脂フィルムが収縮する際の不都合を回避することができる。
より具体的には、この保護フィルム自体が収縮しないので保護フィルムとゲルとの間にトンネルやオレシワが入りにくい。また、保護フィルムが収縮するとすればその内側の芯材にも影響し伸縮性のない芯材であればよれが発生しやすい。ところが、保護フィルムが収縮しないので芯材へも影響がなく芯材の波打ちやフィルムとゲルの間でのトンネルも生じない。
ロール形成時における芯材を供給する供給速度を表面保護フィルムを供給する供給速度に対して99.3%〜99.7%としたため、巻きの外側に位置する表面保護フィルムよりも巻きの内側に位置する芯材の送り出し量を好適に減らすことができる。そのため、ロール形成時の表面保護フィルムと芯材の巻き長さの違いを調整することができ、トンネルやオレシワの発生を防止することができる。
また、ゲルシートの中央よりも表面保護フィルムとは反対側寄りに芯材が偏倚するようにゲルシートを巻き付けることができる。
ゲルシートの中央よりも表面保護フィルムとは反対側寄り、即ち、裏面保護フィルムを設けた場合にはその裏面保護フィルム側に芯材が偏倚するように巻き込むと、トンネルやオレシワ、さらには波打ちの発生を抑えることができる。
芯材の破断に到るまでの伸びが、幅:20mm、厚さ:0.1mm、長さ:65mmの試験片で評価したときに5mm以下とすることができる。
芯材の破断に到るまでの伸びが、幅:20mm、厚さ:0.1mm、長さ:65mmの試験片で評価したときに5mm以下であるような伸縮性のない芯材を用いてもトンネルやオレシワ、波打ちの発生しにくいゲルシートロールを得ることができる。
表面保護フィルムをPETとすることができる。表面保護フィルムをPETとしたため、ゲルシートロール製造時に必要以上に引き延ばされることがなく、経時による外観の劣化を起こしにくいゲルシートロールが得られる。
ゲルシートの裏面を保護する裏面保護フィルムを有するものとしても良い。ゲルシートの裏面を保護する裏面保護フィルムを設ければ、ゲルシートの表裏両面からゲルシートを保護することができる。また、一方の保護フィルムを剥離しても他方にも保護フィルムが存在するため、ゲルシートの取扱いがし易くなる。
さらに、ゲルの内側に芯材を有しシート状に形成されるゲルシートの少なくとも一方面を保護フィルムで被覆してロール状としたゲルシートロールであって、前記保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置するゲルシート表面を保護する表面保護フィルムであって、この表面保護フィルムを非伸長性フィルムで形成し、かつ前記ゲルシートの中央よりも表面保護フィルムとは反対側寄りに芯材が偏倚するようにゲルシートを巻き付けて形成していることを特徴とするゲルシートロールを提供する。
保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置するゲルシート表面を保護する表面保護フィルムであって、この表面保護フィルムを非伸長性フィルムで形成し、かつ前記ゲルシートの中央よりも表面保護フィルムとは反対側寄りに芯材が偏倚するようにゲルシートを巻き付けて形成しているため、ゲルシートロールにトンネルやオレシワ、波打ちがなく見栄えの良いゲルシートロールとすることができる。
本発明によれば、トンネル状の空洞や、巻きジワ等が発生しにくく、見栄えの良いゲルシートロールを得ることができる。
また、芯材に波打ちがなく、経時による粘着力の低下や保護フィルムの剥離のばらつきの少ないゲルシートロールを得ることができる。
ゲルシートロールから引き出された被覆ゲルシートの模式断面図である。 ゲルシートロールの製造方法を示す模式図である。
本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明のゲルシートロール10は、ポリエステルなどの不織布から得られた芯材12をゲル13で被覆してシート状に形成したゲルシート14に、その表裏両面を保護フィルム15,16で被覆して被覆ゲルシート11を形成し、この被覆ゲルシート11をロール状に巻き取ったものである。図1にはこの保護フィルム15,16で覆われたゲルシート14をロールから引き出した状態の被覆ゲルシート11の模式断面図を示す。
ゲル13は、アクリル酸などのカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、ビニルピロリドン、などの各種水溶性モノマーと水と多価アルコールを溶解させた水溶液に光を照射してゲル化した含水ゲルが好適に用いられる。
しかしながら、ゲル13はポリアクリル酸などのカルボキシル基含有ポリマーやt−ブチルアクリルアミドスルホン酸などのスルホン酸基含有ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロドンなどの各種水溶性ポリマーを、水やアルコールの水溶液等の親水性溶媒に溶解若しくは懸濁させてなる液状体に、多価金属塩を混合することでゲル化した含水ゲル等であっても良い。
ゲルシート14の芯材12には、ポリエステル等の合成樹脂繊維で形成された不織布の他、トリコット等の編み物、織物等とされたシート状物が適用される。こうした芯材12を用いずにゲルだけでゲルシートを形成すると、ロールから引き出しながら任意の形状にゲルシートを切断する際、ゲルシートの引き出しや、ゲルシートの切断加工が困難であるという不都合がある。また、ゲルの保形が不十分でゲルの分離を起こし易い。こうした一方で芯材を有するものとすれば、製品としてのみならず製造時においても加工や取扱いが容易である。
この芯材12には伸縮性の殆どなく、5g/m〜100g/cmの重みのある材質を用いることができる。例えば、幅:20mm、厚さ:0.1mm、長さ:65mmの試験片を作成し、5mm/分で引っ張った際に破断に到るまでの伸びが5mm以下である材料でも良い。この場合の試験片の破断強度は500gfから1500gfを超えるものまで種々の材質を適用できる。こうした材料を用いても外観を損なわないゲルシートロールを製造できるのであり、伸縮性のある材質を用いることを排除するものではない。
ゲルシート14に埋設される芯材12は、図1で示すように、ゲルシート14の中央よりも裏面保護フィルム16寄りに偏倚する位置に設けている。即ち、芯材12を中心にして表面保護フィルム15側のゲルの厚みを厚く、裏面保護フィルム16側のゲルの厚みを薄くしている。そして、表面保護フィルム15を表側にして巻き込めば、トンネルやオレシワ、波打ちの発生を抑えることができる。その理由は芯材12の表裏両面に加わる応力の差が少なく、巻き取りが芯材12に与える影響が少ないためと考えられる。
ゲルシート14の厚さはその用途によって種々の厚さとすることができるが、通常、0.3mm〜1.5mmである。
また、ゲルシート14を構成する芯材12の厚さは、0.05mm〜0.6mmであり、ゲル13の厚さは、芯材12の中心から表面保護フィルム15までの厚さ、即ち表面保護フィルム15側の厚さで0.1mm〜0.5mm、芯材12の中心から裏面保護フィルム16までの厚さ、即ち裏面保護フィルム16側の厚さで0.2mm〜1.0mmである。但し、裏面保護フィルム16側の厚さを表面保護フィルム15側の厚さより厚くする。なお、芯材12を挟んで両側のゲル13,13の厚さを同程度とすることもできるが、芯材12によれが入る場合があり、ゲル13,13の厚さを偏倚させた方が好ましい。
また、ゲルシート14の表裏両面を被覆し保護する保護フィルムには、説明の便宜上、ロール(巻物)にした際にゲルシート14の外側に位置する方を表面保護フィルム15とし、内側に位置する方を裏面保護フィルム16とする。
裏面保護フィルム16としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の合成樹脂フィルム、ポリエステル不織布などの合成樹脂繊維からなり、その厚さは好ましくは10μm〜125μmである。伸長し易い素材、具体的には弾性率が500MPa以下である材質の樹脂フィルムが好ましいが、そうした一方で、伸長し難い樹脂フィルムを用いることもできる。
また、裏面保護フィルム16を設けずに省略することも可能である。
表面保護フィルム15には、非伸長性フィルムを用いる。非伸長性フィルムとは、ゲルシートロールの製造において送り出しロール1aから引き出し巻取りロール2に巻き付ける過程で実質的に伸長しない樹脂フィルムのことをいう。より具体的には、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の材質からなる樹脂フィルムが挙げられる。これらの樹脂フィルムは、引張強さ(ASTM D882−61T)で5kg/mmを超える値であり、好ましくは10kg/mm以上である。PETフィルムは引張強さが10kg/mm以上である好適な材料の一つである。
こうした非伸長性フィルムを用いることで被覆ゲルシート11を巻き取る際に、表面保護フィルム15が殆ど伸びることなくゲルシートロール10を得ることができる。そのため、経時による表面保護フィルム15の収縮が起きずトンネルやオレシワの発生を防ぐことができる。表面保護フィルム15の厚さは、好ましくは10μm〜150μmである。
なお、裏面保護フィルム16や表面保護フィルム15にはシリコーンコーティングを施しておくなどの剥離処理を施すことができる。剥離処理を施すことでゲルシート14の使用時にゲルシート14から保護フィルムを剥離し易くすることができる。また、こうした剥離処理以外にも、保護フィルム15,16どうしの接着を防ぐためのバックコート材を塗布するなど種々の表面処理を施しておいても良い。
ゲルシートロール10の製造方法を図2を参照して説明する。図2(A)で示す送り出しロール1aから表面保護フィルム15となる長尺帯状の樹脂フィルムを水平状に繰り出し、一方で送り出しロール1bから芯材12となる不織布を表面保護フィルム15上に送り出す。このとき、表面保護フィルム15の供給速度に対して、芯材12の供給速度を、99.3%〜99.7%としている。
それから、ゲル13を形成するためのゲル組成物を配合してなる液状体3を芯材12に滴下し、厚み設定ロール5を通過させる。厚み設定ロール5に掛け渡した押圧フィルム7により液状体3を押し拡げると、液状体3は不織布(芯材12)の一方面側から不織布の空隙を通じて他方面へ浸みだし、この不織布の両面に一定厚みのゲル13層が設けられる(図2(A))。そしてまた、厚み設定ロール5を通過する間に紫外線の照射等によって液状体3を硬化させる(図示せず)。
最後に図2(B)で示すように、送り出しロール1cから裏面保護フィルム16となる樹脂フィルムをゲルシート14の上に供給し、露出したゲルシート14に裏面保護フィルム16を貼り付ける。こうして得られた被覆ゲルシート11を、タッチロール8を通じて裏面保護フィルム16がロールの内側にくるように巻取りロール2で巻き取る(図2(B))。こうして、ゲルシート14の表裏両面が保護フィルム15,16で被覆され巻物となったゲルシートロール10を得ることができる。
上記製造工程において、裏面保護フィルム16の供給速度に対して、芯材12の供給速度を、99.3%〜99.7%としたため、芯材12として伸縮性の殆どない材質を用いたとしても、芯材12の収縮が少なく芯材の波打ちが発生せずに良好な巻物が得られる。99.3%より低いと裏面保護フィルム16の供給に対して芯材12の供給が少なすぎて、芯材12が引っ張られすぎ、製造工程で芯材12が切れたりするおそれがある。一方、99.7%より高いと芯材12の供給が多すぎて芯材が弛んでしまい、オレシワが発生してしまう。
裏面保護フィルム16や芯材12のの供給速度の調整は、これらの原反を送る駆動ロール(図示せず)の回転速度の調整等により行うことができる。
上記ゲルシートロール10の製造方法はその一例であって、芯材12をロールから送り出したその表裏両面にゲル13を設けてゲルシート14を形成し、その表裏両面に保護フィルム15,16を重ねても良い。また、表面保護フィルム15と裏面保護フィルム16のそれぞれにゲル13を積層し、そのゲル13どうしの間に芯材12を挟むようにして被覆ゲルシート11を形成しても良い。
さらに、裏面保護フィルム16、芯材12、表面保護フィルム15を順次積層したり、裏面保護フィルム16、芯材12、表面保護フィルム15の積層を同時に行うようにしたりしても良い。
即ち、ゲル13の塗布と裏面保護フィルム16や芯材12、表面保護フィルム15からなる各層の積層は適宜行うことができる。
このように、上述の実施形態は本発明の一例を示すが、本発明はその実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない任意の変更形態を含むものである。したがって、ゲルシートロールの製造工程における本質的でない工程の変更、一部の工程の省略、置換、順序の変更、公知の手段の付加等は適宜なし得るものである。
実験例
次に示す方法によって試料1〜試料6のゲルシートロールを製造した。
まず原料として、表面保護フィルムには、厚さが100μmでゲルとの接触面にシリコーンコーティングされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、裏面保護フィルムには、厚さが60μmのポリエチレンフィルムを用い、ゲルシートの芯材には、ポリエステル製繊維からなる厚さ100μmの不織布を用い、ゲル用の液状体には、アクリル系親水性モノマー、架橋剤、水、多価アルコールを含んでなる液状組成物を用いた。
そして、送り出しロールから表面保護フィルムと芯材をそれぞれ送り出し、芯材の上からこの液状組成物を塗布して芯材に含浸させた。厚み設定ロールで芯材を挟む液状組成物の厚みを調整した後、紫外線を照射してゲル化した。最後に別途送り出した裏面保護フィルムをゲルの上に重ねて、表面保護フィルム、ゲル、芯材、ゲル、裏面保護フィルムの順に積層した被覆ゲルシートとし、所定方向に巻き取った。
ゲルの形成は、表面保護フィルム側のゲルの厚さを芯材の中心から300μmとし、裏面保護フィルム側のゲルの厚さを芯材の中心から200μmとして、芯材を挟んだゲルシートの厚さが500μmとなるようにした。
この製造工程において、試料1、試料2、試料3の各ゲルシートロールは、芯材の供給速度を表面保護フィルムの供給速度に対して、それぞれ99.3%、99.7%、100%の速度で供給した。
試料4のゲルシートロールは、表面保護フィルムには上記ポリエチレンフィルムを、裏面保護フィルムには上記PETフィルムとなるように、原反フィルムを入れ替えて被覆ゲルシートを形成した後ロール状に巻き取った。
試料5のゲルシートロールは、試料4の被覆ゲルシートを、表裏が反対となるように、即ち、ポリエチレンフィルムがロールの内側にくるようにロール状に巻き取った。
試料6のゲルシートロールは、ポリエチレンフィルムの原反を用いず、裏面保護フィルムを設けなかった。
これら試料1〜試料6のゲルシートロールを以下の表1に示す。
試料1〜試料6のゲルシートロールについて、ゲルシート中の芯材の位置についても「芯材の偏倚方向」とした項目で表1に記載した。ゲルシートの中央よりも表面保護フィルム側に芯材が偏倚している場合を“表寄り”、ゲルシートの中央よりも裏面保護フィルム側に芯材が偏倚している場合を“裏寄り”と表記した。
Figure 2013074990
上記試料1〜試料6のゲルシートロールについて、その外観を観察し、トンネルの発生と、芯材の波打ちが起こっているか否かについて評価した。
表中、「トンネル」の項目は、保護フィルムや芯材とゲルが分離してトンネルが生じている場合を“×”このトンネルが生じていない場合を“○”とした。
また、「波打ち」の項目は、芯材がよれて波打っている場合を“×”、波打っているとまでは言えないが芯材が若干よれている場合を“△”、よれが無い場合を“○”とした。
これらの結果も表1に示した。
(1)試料1および試料2では、芯材の供給速度を表面保護フィルムの供給速度に対して、99.3%〜99.7%の範囲の供給速度としており、トンネルも波打ちも生じない見た目に優れたゲルシートロールとなった。しかしながら、この供給速度を100%とした試料3を見ると、波打ちが生じてしまい、見た目の悪いゲルシートロールとなった。
(2)試料4では、表面保護フィルムに伸長性のあるポリエチレンフィルムを用いたが、経時でポリエチレンフィルムに収縮する力が働いたようで、このポリエチレンフィルムがゲルから浮いてトンネルが生じてしまい、見た目の悪いゲルシートロールとなった。
(3)試料5は、ゲルシート中の芯材の位置を他の試料とは反対に表面保護フィルム側に偏倚させたものであるが、トンネルは生じなかったものの、芯材が若干よれてしまった。外観への悪影響は少ないが、評価は“△”とした。
(4)試料6は、裏面保護フィルムを設けなかったものであるが、表裏両面に保護フィルムを設けた試料1や試料2と同様に、トンネルや波打ちが表れず、外観に優れたゲルシートロールとなった。
1a,1b,1c 送り出しロール
2 巻取りロール
3 液状体
5 厚み設定ロール
7 押圧フィルム
8 タッチロール
10 ゲルシートロール
11 被覆ゲルシート
12 芯材
13 ゲル
14 ゲルシート
15 表面保護フィルム
16 裏面保護フィルム

Claims (6)

  1. ゲルの内側に芯材を有しシート状に形成されるゲルシートの少なくとも一方面を保護フィルムで被覆してロール状とするゲルシートロールの製造方法であって、
    前記保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置する表面保護フィルムであり、この保護フィルムを非伸長性フィルムで形成し、かつ
    ロール形成時における前記芯材を供給する供給速度を前記表面保護フィルムを供給する供給速度に対して99.3%〜99.7%とするゲルシートロールの製造方法。
  2. 前記ゲルシートの中央よりも表面保護フィルムとは反対側寄りに芯材が偏倚するようにゲルシートを巻き付ける請求項1記載のゲルシートロールの製造方法。
  3. 前記芯材の破断に到るまでの伸びが、幅:20mm、厚さ:0.1mm、長さ:65mmの試験片で評価したときに5mm以下である請求項1または請求項2記載のゲルシートロールの製造方法。
  4. 表面保護フィルムをPETとする請求項1〜請求項3何れか1項記載のゲルシートロールの製造方法。
  5. ゲルシートの裏面を保護する裏面保護フィルムを有する請求項1〜請求項4何れか1項記載のゲルシートロールの製造方法。
  6. ゲルの内側に芯材を有しシート状に形成されるゲルシートの少なくとも一方面を保護フィルムで被覆してロール状としたゲルシートロールであって、
    前記保護フィルムが少なくともロールの表面側に位置するゲルシート表面を保護する表面保護フィルムであり、この表面保護フィルムを非伸長性フィルムで形成し、かつ
    前記ゲルシートの中央よりも表面保護フィルムとは反対側寄りに芯材が偏倚するようにゲルシートを巻き付けて形成しているゲルシートロール。
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