JP2011184158A - ゲルシートの巻き取り方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ゲル層の上下面に樹脂フィルムからなる帯状基材を設けてなるゲルシートをロール状に巻き取る方法において、上記上側の帯状基材を外側に向けた状態にして巻き取られたゲルシートに、この帯状基材の収縮によってトンネル状の空洞の発生を防止する。
【解決手段】
下面側帯状基材2上に設けているゲル層4上に上面側帯状基材8を貼付してゲルシートAを形成する際に、下面側帯状基材2を一対の上下挟持ロール9、10における下側の挟持ロール9に所定の円弧長に亘って掛け渡す一方、上側の挟持ロールによって上面側帯状基材8を上記下側ロール9上を通過するゲル層4の移動速度と同じ速度でもってこのゲル層4上に供給、貼付し、しかるのち、上面側帯状基材8を外側に向けた状態でゲルシートAをロール状に巻き取る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パップ剤、化粧品、医薬外品、電極材料等の生体貼付用シートや、防振、物流、建材、自動車部品等の工業用粘着シート、また、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル等の光学部材としてのスペーサー等として使用される長尺ゲルシートの製造時における巻き取り方法に関する。
ゲルシートは、ゲル組成物であるゲル層が粘着性を有しているために、ロール状に巻き取ると後工程で巻きほぐしができなくなることから、通常、ゲル層を樹脂フィルムからなる上下2枚の基材によって挟み込んだ形態にしてあり、連続的に製造される長尺のゲルシートはロール状に巻き取られて保管、輸送される。なお、ゲル層を挟んでいる上記基材はゲル層の乾燥を防止する機能も果している。
このようにロール状に巻装される長尺のゲルシートの製造方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、カルボキシル基含有ポリマーを親水性溶媒に溶解するか懸濁させて液状体とし、この液状体を樹脂フィルムからなる帯状基材上に塗布してシート化すると共に多価金属塩を吹きつける等して液状体をゲル化させることによりゲル層を形成したのち、このゲル層上に樹脂フィルムからなる支持体を帯状基材の移動速度にその送り込み速度を同調させながら供給してゲル層上に積層することによって長尺のゲルシートを製造し、このゲルシートを支持体が外側となるようにロール状に巻き取る方法が広く知られている。
特開2003−320621号公報
しかしながら、長尺のゲルシートをロール状に巻き取ると、ゲル層を挟んだ内側と外側とで伸張差が生じ、巻き取った際に引張力が作用する外側に配されている支持体が大きく伸長することになる。そのため、通常、この支持体を伸縮性の高い材料によって形成して上記引張力に応じて伸張させることにより引張力を吸収させているが、伸張した支持体は保管中に時間の経過と共に収縮する。この時、ロール状に巻き取られた内部層側においては巻締め力によってその収縮を抑制することができるが、外部層側においては巻締め力に抗して支持体が収縮してその収縮応力によってゲル層が支持体から浮き上がり、ゲルシートの幅方向にトンネル状の空洞が発生して商品価値が著しく低下するといった問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ロール状に巻き取られたゲルシートに上記トンネル状の空洞が殆ど発生する虞れのないゲルシートの巻き取り方法を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明のゲルシートの巻き取り方法は、請求項1に記載したように、下面側帯状基材を一定の速度でもって長さ方向に移動させながらこの下面側帯状基材上にゲル層を形成したのち、このゲル層上に上面側帯状基材を供給してこの上面側帯状基材と上記下面側帯状基材とでゲル層を挟んだゲルシートを形成し、このゲルシートをロール状に巻き取るゲルシートの巻き取り方法において、上面にゲル層を設けた上記下面側帯状基材の移動量よりも上面側帯状基材の供給量が多くなるように上面側帯状基材をゲル層上に供給して上面側帯状基材をゲル層上に長さ方向に弛緩状態に貼付し、しかるのち、この上面側帯状基材が外側となるようにロール状に巻き取ることを特徴とする。
このように構成したゲルシートの巻き取り方法において、請求項2に係る発明は、上面にゲル層を設けている下面側帯状基材を一対の挟持ロール間に送り込んで一方の挟持ロールの外周面にその下面側帯状基材を円弧状に掛け渡しながら巻き取り側に向かって移動させる一方、他方の挟持ロールに上面側帯状基材を供給して一方の挟持ロール上を通過する下面側帯状基材上の凸円弧状に湾曲したゲル層に摺接させながら他方の挟持ロールを回転させて上面側帯状基材をこのゲル層に供給、貼付することを特徴とする。
一方、請求項3に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、上面にゲル層を設けている下面側帯状基材を直線的に移動させながらその移動途上において上面側帯状基材を駆動ロールにより下面側帯状基材の移動速度よりも早い速度でもってゲル層上に供給することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、上面にゲル層を設けている下面側帯状基材上に設けているゲル層上に上面側帯状基材を供給、貼付する際に、上記下面側帯状基材の移動量よりも上面側帯状基材の供給量が多くなるように上面側帯状基材をゲル層上に供給して上面側帯状基材をゲル層上に僅かに弛みを持たせた状態に貼付し、しかるのち、この上面側帯状基材が外側となるようにロール状に巻き取るので、巻き取り時にゲルシートにおける上面側帯状基材に生じる長さ方向の引張力をその弛み部分の伸張によって吸収させることができ、従って、保管時等において時間が経過しても上面側帯状基材に残留歪みによる収縮作用が生じることがなく、上記収縮作用によるトンネル状の空洞の発生を防止することができ、商品価値に優れたロール状に巻装されたゲルシートを提供することができる。
さらに、請求項2に係る発明によれば、下面側帯状基材の移動量よりも上面側帯状基材の供給量が多くなるように上面側帯状基材をゲル層上に供給する方法として、上面にゲル層を設けている下面側帯状基材を一対の挟持ロール間に送り込んで一方の挟持ロールの外周面にその下面側帯状基材を円弧状に掛け渡しながら巻き取り側に向かって移動させる一方、他方の挟持ロールに上面側帯状基材を供給して上記一方の挟持ロール上を通過する下面側帯状基材上の凸円弧状に湾曲したゲル層上に摺接させ、このゲル層の移動に同調させながら他方の挟持ロールを回転させて上面側帯状基材をこのゲル層上に供給、貼付するので、下面側帯状基材の移動量よりも上面側帯状基材の供給量を正確に一定割合だけ多くしながらこの上面側帯状基材を凸円弧状に湾曲したゲル層上に緊張させた状態で貼付することができると共に、上記一対の挟持ロール間を通過した際には上面側帯状基材を長さ方向に均一に弛緩させることができ、巻き取り時に発生する引張力によって上面側帯状基材8に発生している弛みを伸張させてゲルシートを上記空洞が殆ど生じる虞れのないロール状に巻き取ることができる。
その上、一方の挟持下側ロール上の円弧面に接して通過する下面側帯状基材に対する上面側帯状基材の供給量は、一方の挟持ロール上に掛け渡すゲルシートの厚みおよび挟持ロールの直径の調整によって所定量に正確に設定することができ、使用する基材の性質に応じて空洞の生じる虞れのない均質なゲルシートを得ることができる。
一方、請求項3に係る発明によれば、下面側帯状基材の移動量よりも上面側帯状基材の供給量が多くなるように上面側帯状基材をゲル層上に供給する方法として、上面にゲル層を設けている下面側帯状基材を直線的に移動させながらその移動途上において上面側帯状基材を駆動ロールにより下面側帯状基材の移動速度よりも早い速度でもってゲル層上に供給するものであるから、上面側帯状基材をゲル層上に一定の弛緩状態でもって連続的に貼付することができ、この状態にして上面側帯状基材が外側となるようにロール状に巻き取るので、上記同様にトンネル状の空洞が殆ど生じる虞れのないロール状に巻き取ることができる。
ゲルシートの形成から巻き取りまでの工程を示す簡略側面図。 ゲル層上に上面側帯状基材を供給、貼付する手段を示す簡略拡大側面図。 別な供給、貼付手段を示す簡略側面図。
本発明の具体的な実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1に示すように、基材巻装ロール1から樹脂フィルムからなる長尺帯状の基材2を水平状に繰り出しながら一定の速度でもって巻取手段3側に向かって走行移動させる途上で、ゲル層4を形成するための組成物を配合してなる液状体4'をこの帯状基材2の上面に滴下したのち、一定間隔を存して上下に対設している厚み設定ロール5、6間を通過させて、上側ロール5に掛け渡した押圧フィルム7と帯状基材2の下面に接して転動する下側ロール6とにより上記液状体4'を押し拡げて未硬化の一定厚みのシート状液状体層を形成し、このシート状液状体層を紫外線の照射等によって硬化させてシート状のゲル層4を得る。
引き続いて上記押圧フィルム7をゲル層4上から剥離しながらこの帯状基材1上に形成されたゲル層4が巻取手段3に達する前に、上記ゲル層4上に樹脂フイルムからなる長尺帯状の基材8を供給してその片面に施しているシリコーンコーティング面をゲル層4の露出したゲル面に貼付する。
この帯状基材8は、上面にゲル層4を設けた上記帯状基材を下面側帯状基材2として上面側帯状基材を構成しており、これらの下面側帯状基材2と上面側帯状基材8間にゲル層4を介在させてなるゲルシートAを得たのち、巻取手段3側に送り込んでロール状に巻き取ることにより、ゲルシートAの巻きロールを得るものであるが、巻き取る前において、上面側帯状基材8をゲル層4上に貼付する際に、巻取手段3に向かって一定の速度で移動する上記下面側帯状基材2の移動量よりも上面側帯状基材8の供給量が多くなるように上面側帯状基材8をゲル層4上に供給して僅かに弛みを持たせた状態となるようにゲル層4上に貼付し、しかるのち、必要に応じてガイドロールを介してゲルシートAを巻取手段3側に送り込み、下面側帯状基材2をロールの中心方向、即ち、内側に向け、上面側帯状基材8を外側に向けた状態にしてロール状に巻き取るものである。
上記上面側帯状基材8をゲル層4上に長さ方向に弛緩状態となるように貼付する手段としては図2に示すように一対の挟持ロール9、10からなり、一方の挟持ロール9を下側に配して、この下側挟持ロール9上に上記下面側帯状基材2を直接、接して下側挟持ロール9の半周長以下に亘る周面上に掛け渡した状態で巻取手段3側に移動させる一方、他方の挟持ロール10を上側に配して、この上側挟持ロール10を、下側挟持ロール9上に凸円弧状に湾曲させながら掛け渡している上記下面側帯状基材2上のゲル層4の湾曲面上に突き合わせ、上面側帯状基材8をこの上側挟持ロール10上に供給して上記突き合わせ部でゲル層4上に圧接させ、下側挟持ロール9の回転に追随してゲル層4との圧接力を介して上側挟持ロール10をゲル層4の露出面と同一周速度でもって自由回転させながら上面側帯状基材8をゲル層4上に転移させ、このゲル層4のゲル面に貼付する。
この時、下側挟持ロール9の周面に直接接した状態で掛け渡されている下面側帯状基材2の円弧長よりも、下側挟持ロール9からその厚み分だけ離間しているゲル層4の露出面の円弧長の方が長いので、下側挟持ロール9上を移動する下面側帯状基材2の単位時間当たりの移動量よりもこの下面側帯状基材2上に層着しているゲル層4の移動量が多くなり、従って、ゲル層4の移動に同調して上側挟持ロール10から送り出される上面側帯状基材8の供給量も下面側帯状基材2よりも多くなる。
こうして、下側挟持ロール9上で凸円弧状に湾曲したゲル層4の露出面に上側挟持ロール10から供給される上面側帯状基材8を貼付させると、下側挟持ロール9上でのゲル層4の単位時間当たりの移動量と上側挟持ロール10からの上面側帯状基材8の単位時間当たりの供給量とは同じであるから、上面側帯状基材8がゲル層4上に弛むことなく緊張状態で貼付されるが、下側挟持ロール9から巻取手段3に向かって直線状に移動する際には、上面側帯状基材8が長さ方向に、上記上側挟持ロール10による単位時間当たりの供給量と下側挟持ロール9上を移動する移動量との長さの差だけ収縮、弛緩してゲル層4上で細かい多数の波形状の皺部8aが発生し、この状態でゲルシートAをその上面側帯状基材8が外側となるようにロール状に巻き取る。
ゲルシートAをロール状に巻き取る際に、下面側帯状基材2を内側、即ち、ロールの中心側に向けて先に一巻き状に巻回したシート部分の上面側帯状基材8上に重ねながら巻装すると、外側に面する上面側帯状基材8は再び凸円弧状に湾曲して長さ方向に伸張しようとする引張力が発生し、上記波形状に弛んでいる皺部8aを元の平滑面となるように緊張させながらこの引張力を吸収する。従って、ロール状に巻装したゲルシートAを長時間に亘って保管しても残留歪みによる収縮応力が殆ど発生することがなく、上面側帯状基材8の収縮応力によるトンネル状の空洞の発生を防止することができる。
図3は、下面側帯状基材2に層着しているゲル層4上に上面側帯状基材8を弛み状態に供給、貼付する上記実施の形態とは別な供給、貼付手段を備えたゲルシートAの巻き取り方法を示すもので、基材巻装ロール1から樹脂フィルムからなる長尺の下面側帯状基材2を水平状に繰り出しながら一定の速度でもって巻取手段3側に向かって走行移動させる途上において、ゲル層4を形成するための組成物を配合してなる液状体4'をこの下面側帯状基材2の上面に滴下したのち、一定間隔を存して上下に対設している厚み設定ロール5、6間を通過させて、上側ロール5に掛け渡した押圧フィルム7と帯状基材2の下面に接して転動する下側ロール6とにより上記液状体4'を押し拡げて未硬化の一定厚みのシート状液状体層を形成し、このシート状液状体層を紫外線の照射等によって硬化させてシート状のゲル層4を得るまでは上記実施の形態と同様である。
引き続いて上記押圧フィルム7をゲル層4上から剥離しながら下面側帯状基材2上に形成されたゲル層4が巻取手段3に達する前に上記ゲル層4上に樹脂フィルムからなる長尺の上面側帯状基材8を供給して弛みを持たせながらその片面に施しているシリコーンコーティング面などの離型処理面をゲル面に貼付する。
このように、下面側帯状基材2に層着しているゲル層4上に上面側帯状基材8を弛み状態に供給、貼付する手段としては、上記厚み設定ロール5、6から送り出される上面にゲル層4を設けた下面側帯状基材2を支持する回転支持ロール11と、この回転支持ロール11の上方に配されて下面側帯状基材2上のゲル層4の露出上面に上面側帯状基材8を該ゲル層4上面に接触させながら送り込む駆動ロール12と、この駆動ロール12の前側又は後側に配設されて駆動ロール12と共に上方から繰り出される上面側帯状基材8を挟持する回転ロール13とからなり、上記駆動ロール12による上面側帯状基材8の供給速度、即ち、周速度を下面側帯状基材2の移動速度よりも大となるように構成している。
従って、駆動ロール12の回転による上面側帯状基材8の供給量を下面側帯状基材2の移動量よりも所定量だけ多くなるように設定すると、駆動ロール12から引きだされて下面側帯状基材2上のゲル層4上に上面側帯状基材8を供給、貼付した時に、上記上面側帯状基材8の供給量と下面側帯状基材2の移動量との差に相当する長さだけ上面側帯状基材8が弛緩してゲル層4上で細かい多数の波形状の皺部8aを全長に亘って発生させながら貼付したゲルシートAが得られ、この状態でこのゲルシートAをその上面側帯状基材8が外側となるようにロール状に巻き取ると、上記実施の形態と同様に、上面側帯状基材8が巻取時に凸円弧状に湾曲してその長さ方向に引張力が発生し、この引張力によって上記波形状に弛んでいる皺部8aが平滑面となるように緊張させられ、この緊張によって引張力を吸収する。従って、ロール状に巻装したゲルシートAを長時間に亘って保管しても残留歪みによる収縮応力が殆ど発生することがなく、上面側帯状基材8の収縮応力によるトンネル状の空洞の発生を防止することができる。
なお、上記いずれの実施の形態においても、ゲル層4の厚みは通常、0.1〜2mmであり、また、下面側帯状基材2の単位時間当たりの移動量よりもゲル層4上に供給する上面側帯状基材8の供給量を0.2〜3%だけ、多くなるように供給して上記弛みを発生させている。上面側帯状基材8の供給量が上記割合よりも少ないと、経時によってゲル層4と上面側帯状基材8が剥離してトンネル状の空洞が発生し易くなり、ゲルシートAが巻き取られる際の内側になる下面側帯状基材2と外側になる上面側帯状基材8との周長差より上記供給量が極端に多すぎると、上面側帯状基材8が皺を発生させた状態で巻き取られて巻き戻した際に、ゲル層4上に皺が転写した状態となるので好ましくない。
また、下面側帯状基材2と上面側帯状基材8としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の合成樹脂フィルム、ポリエステル不織布などの不織布からなり、好ましくは厚みが5〜100μmであって、伸張し易い素材が望ましく、具体的には弾性率が500Mpa以下であるものがよい。なお、下面側帯状基材2の上面と上面側帯状基材8との下面とにシリコーンコーティング層などの離型処理層を設けておき、両基材2、8をゲル層4から剥離可能にしておいてもよいが、いずれか一方に離型処理を施すことなく、ゲル層4の支持体としておいてもよい。
ゲル層4の組成物である液状体4'としては、ポリアクリル酸などのカルボキシル基含有ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの各種水溶性ポリマーを、水やアルコールの水溶液等の親水性溶媒に溶解若しくは懸濁させてなる液状体が使用され、この液状体を下面側帯状基材2上に滴下、若しくは塗布したのち、層状に展開し、多価金属塩を吹きつける等してゲル化させて含水ゲル層とする。
〔実施例〕
基材巻装ロールから繰出された一面がシリコーンコーティングされた厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にゲル層を形成するための配合液(液状体)を滴下し、この液状体を厚みが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの下面に設けているシリコーンコーティング面で被覆した。次いで、この液状体を上下から挟んでいるこれらのポリエチレンテレフタレートフィルムをロール間隔が0.91mmに設定された上下一対のロール間を通過させて配合液を押し広げた後、メタルハライドランプにより紫外線を照射して液状体を硬化させることによりシート状のゲル層を得た。引き続いて、このゲル層を被覆している上側の38μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、60μm厚の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムのシリコーンコーティング面をゲル層上に貼付した。その際、上面にゲル層を設けている上記100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを一方の挟持ロールに所定の角度範囲に亘って円弧状に掛け渡し、この掛け渡したゲル層に他方の挟持ロールを突き合わせ状に配設してゲル層との摺接によってこの他方の挟持ロールをゲル層の移動速度と同じ速度で回転させながら上記60μm厚の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをゲル層上に供給、貼付することによりゲルシートを得た。このゲルシートを巻き取ってゲルシートロールを形成したところ、ロール状に巻装したゲルシートは30日間に亘って保管してもトンネル状の空洞が殆ど発生することはなかった。
〔比較例〕
上記実施例によるゲルシートの巻き取り方法において、60μm厚の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムのシリコーンコーティング面をゲル層上に貼付する際に、上面にこのゲル層を設けている100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムをロールに所定の角度範囲に亘って円弧状に掛け渡すことなく直線的に移動させながらこのポリエチレンテレフタレートフィルム上のゲル層に挟持ロールによって上記60μm厚の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを供給、貼付してゲルシートとし、このゲルシートを巻き取ってゲルシートロールを形成したところ、ロール状に巻装したゲルシートは保管中7日後に確認したところ、上記60μm厚の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの収縮力によってゲル層が支持体から浮き上がり、ゲルシートの幅方向にトンネル状の空洞が発生していた。
A ゲルシート
1 基材巻装ロール
2 下面側帯状基材
3 巻取手段
4 ゲル層
5、6 厚み設定ロール
7 押圧フィルム
8 上面側帯状基材
9、10 挟持ロール

Claims (3)

  1. 下面側帯状基材を一定の速度でもって長さ方向に移動させながらこの下面側帯状基材上にゲル層を形成したのち、このゲル層上に上面側帯状基材を供給してこの上面側帯状基材と上記下面側帯状基材とでゲル層を挟んだゲルシートを形成し、このゲルシートをロール状に巻き取るゲルシートの巻き取り方法において、上面にゲル層を設けた上記下面側帯状基材の移動量よりも上面側帯状基材の供給量が多くなるように上面側帯状基材をゲル層上に供給して上面側帯状基材をゲル層上に長さ方向に弛緩状態に貼付し、しかるのち、この上面側帯状基材が外側となるようにロール状に巻き取ることを特徴とするゲルシートの巻き取り方法。
  2. 上面にゲル層を設けている下面側帯状基材を一対の挟持ロール間に送り込んで一方の挟持ロールの外周面にその下面側帯状基材を円弧状に掛け渡しながら巻き取り側に向かって移動させる一方、他方の挟持ロールに上面側帯状基材を供給して一方の挟持ロール上を通過する下面側帯状基材上の凸円弧状に湾曲したゲル層に摺接させながら他方の挟持ロールを回転させて上面側帯状基材をこのゲル層に供給、貼付することを特徴とする請求項1に記載のゲルシートの巻き取り方法。
  3. 上面にゲル層を設けている下面側帯状基材を直線的に移動させながらその移動途上において上面側帯状基材を駆動ロールにより下面側帯状基材の移動速度よりも早い速度でもってゲル層上に供給することを特徴とする請求項1に記載のゲルシートの巻き取り方法。
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