JP2013068438A - 放射性物質除去剤及びその製造方法、並びに放射性汚染水の処理方法 - Google Patents

放射性物質除去剤及びその製造方法、並びに放射性汚染水の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理廃棄物としての汚泥スラリーを発生せず、しかも、放射性物質を効率良く除去することができ、さらには使用寿命を長くすることができる、新たな放射性物質除去剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アルギン酸金属塩を含有する粒径1mm以上の多孔質体粒状体を基体粒子とし、粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材が前記基体粒子の表面及び内部に散在してなる粒子を含有することを特徴とする放射性物質除去剤を提案する。
【選択図】なし

Description

本発明は、放射性物質を吸着除去できる放射性物質除去剤及びその製造方法、並びに、この放射性物質除去剤を使用した放射性汚染水の処理方法に関する。
2011年3月11日に我が国を襲った東日本大震災は大津波の発生を伴うものであり、東北地方沿岸部の市町村に壊滅的被害をもたらす未曾有の大災害となった。その津波による被害は東京電力(株)福島原子力発電所にも及び、原子炉冷却施設の機能停止、燃料棒のメルトダウン、水蒸気爆発などを引き起こし、大量の放射性物質放出による環境汚染ならびに施設内の高レベル放射性物質汚染排液の大量発生という憂慮すべき事態を現出させた。そのため、放射性物質汚染排液から放射性物質を除去することは、日本国が可及的速やかに解決しなければならない課題の一つである。
原子力発電所等の放射性物質取り扱い施設から放出される主な放射性核種として、ウラン−235の核分裂反応により生成されるヨウ素−131(半減期8.02日)などの放射性ヨウ素と、セシウム−137(半減期30.07年)、セシウム−134(半減期2.06年)などの放射性セシウムが挙げられる。
放射性ヨウ素の除去に関する技術として、従来から活性炭による吸着処理が知られている。厚生労働省の「第2回水道水における放射性物質対策検討会」(開催日:平成23年5月26日)の会議資料2−3「粉末活性炭と前塩素処理の併用によるヨウ素の除去に関する調査について」によれば、ヨウ化物イオン(I)およびヨウ素酸イオン(IO )は粉末活性炭では殆ど除去できないものの、ヨウ素化物イオンに対して粉末活性炭・前弱塩素(注入率0.5〜1.0mg/L)併用処理を行うと粉末活性炭注入率15mg/Lで約30%、30mg/Lで約50%の除去が可能であることが報告されている。
放射性セシウムの除去に関する技術としては、その結晶格子内にセシウムイオンを選択的に取り入れることができる、フェロシアン化合物(鉄、銅、ニッケル塩など)の立体的特性を利用して、フェロシアン化合物粉末を放射性セシウム含有排水に添加接触させた後、固液分離して放射性セシウム含有量を低減する技術や、粘土結晶格子面上のSiO四面体層の配列により形成された6個の酸素原子による六角形構造にセシウムイオンを選択的に取り入れることができる、モンモリロナイト属の粘土鉱物の立体的特性(図1及び図2参照)を利用して、モンモリロナイト属の粘土鉱物粉末を放射性セシウム含有排水に添加接触させた後、固液分離して放射性セシウム含有量を低減する技術など、セシウム吸着能を有する粉末状の吸着剤に放射性セシウム含有排水を接触させてセシウムを吸着除去する技術が知られている(図1、図2参照)。
しかしながら、放射性物質吸着能を有する粉末状の吸着剤に放射性物質含有排水を接触させた後に固液分離する方法では、粉末状の吸着剤から水分を分離することが難しいため、固液分離後に放射性物質を含有する大量の汚泥が発生し、その汚泥減容化処理が必要となるという課題を抱えていた。
かかる課題を解決するための手段として、水分を分離させることが比較的容易な粒状の吸着剤を利用する方法や、多孔性素材の表面や空隙部に放射性物質吸着能を有する物質を添着或いは担持させた放射性物質除去剤を利用する方法などが考えられる。
前者の方法に関しては、例えば特許文献1(特開昭56−79999号公報)において、60〜80メッシュ径のX型ゼオライトを湿潤後、硫酸銅水溶液を加えて銅イオンを吸着させたのち、フェロシアン化カリウム水溶液と反応させることにより、ゼオライトの空隙内および各面にフェロシアン化銅を生成させることにより、フェロシアン化金属化合物を添着させる添着方法、および該添着ゼオライトを吸着剤として用いる処理方法が開示されている。
他方、後者の方法に関しては、例えば特許文献2(特開平9−173832号公報)において、多孔性樹脂に低沸点有機溶剤に可溶かつ水に難溶の第四級アンモニウム塩を担持させ、さらにヘキサシアノ鉄(II)酸塩(発明者注:フェロシアン化塩の別名)含有水溶液で処理したのち、この処理物を銅塩含有水溶液と接触させて該樹脂の細孔内にヘキサシアノ鉄(II)酸銅を沈積させ、次いで樹脂内の第四級アンモニウム塩を低沸点有機溶剤で抽出することを特徴とするヘキサシアノ鉄(II)酸銅担持多孔性樹脂の製造方法が開示されている。
また、特許文献3(特公昭62−43519号公報)には、フェロシアン化銅をゼオライトに添着させてなる放射性物質除去剤が開示され、特許文献4(特開平9−173832号公報)には、ヘキサシアノ鉄(II)酸銅を多孔性樹脂に担持させてなる放射性物質除去剤が開示されている。
さらにまた、特許文献5(特公昭62−43519号公報)には、フェロシアン化銅を粒状活性炭に添着させてなる放射性物質除去剤が開示されている。
「第2回水道水における放射性物質対策検討会」(厚生労働省、開催日:平成23年5月26日)の会議資料2−3「粉末活性炭と前塩素処理の併用によるヨウ素の除去に関する調査について」
特開昭56−79999号公報 特開平9−173832号公報 特公昭62−43519号公報 特開平9−173832号公報 特公昭62−43519号公報
前述のように、多孔性素材の表面や空隙部に放射性物質吸着能を有する物質を添着或いは担持させてなる放射性物質除去剤を利用すれば、固液分離が容易であるため、粉末状の吸着剤を用いた場合に比べ、大量の汚泥が発生するのを防ぐことができる。
しかし、多孔性樹脂やゼオライトに放射性物質吸着物質を添着或いは担持させたのでは、添着あるいは担持できる部位が極めて微小部分に限られるため、ごく少量しか放射性物質吸着物質を付けることができないため、放射性物質の除去効率を高めることが難しいという課題があった。
また、多孔性樹脂やゼオライトに放射性物質吸着物質を添着或いは担持させた放射性物質除去剤は、吸着剤の表面で放射性物質を吸着する結果、吸着剤の表面で検出される放射線量が短期間で高くなって交換時期と判断されるため、吸着剤の使用寿命が短いという課題を抱えていた。
そこで本発明は、処理廃棄物としての汚泥スラリーを発生せず、しかも、放射性物質を効率良く除去することができ、さらには使用寿命を長くすることができる、新たな放射性物質除去剤及びその製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、アルギン酸金属塩を含有する粒径1mm以上の多孔質体粒状体を基体粒子とし、粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材が前記基体粒子の表面及び内部に散在してなる粒子を含有することを特徴とする放射性物質除去剤を提案する。
本発明はまた、このような放射性物質除去剤の製造方法として、粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材を、アルギン酸金属塩の水溶液中に加えて分散させてアルギン酸金属塩ゾルを作製する工程と、該アルギン酸金属塩ゾルをカルシウム塩の水溶液中に滴下してアルギン酸カルシウムゲルを作製する工程と、このアルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより多孔質体造粒物とする工程を備えた放射性物質除去剤の製造方法を提案する。
本発明が提案する放射性物質除去剤は、例えば放射性物質除去剤をろ過カラムのような容器内に充填して充填層を形成し、この充填層に、放射性物質を含む汚染水を通水することにより、放射性物質を除去することができる。
本発明が提案する放射性物質除去剤は、粒状体であり、粉末状のものに比べて固液分離し易いため、粉末状の除去剤のように処理廃棄物としての汚泥スラリーを発生することがない。
また、本発明が提案する放射性物質除去剤は、アルギン酸金属塩を含有する多孔質体粒状体からなる基体粒子表面及び内部に放射性物質除去剤が散在してなる構成を備えているため、多孔質体粒状体の空隙を通じて放射線汚染水(被処理水)が粒子内部へ容易に浸入し、粒子内部に散在する放射性物質除去剤とも接触するため、放射性物質を効率良く除去することができる。また、このように粒子内部及び表面で放射性物質を吸着することができ、粒子表面に偏って放射性物質が吸着されないため、粒子表面の放射線量の高まりを抑えて使用寿命を長くすることもできる。
さらには、粘土鉱物および難溶性フェロシアン化合物は、放射性セシウムを選択的に除去することができ、活性炭は、放射性ヨウ素を除去することができ、ゼオライトは、高い陽イオン交換能を有していることから放射性陽イオン核種を除去することができるなど、目的に合わせて放射性物質除去剤を選択し、必要に応じて組み合わせて用いることが可能であるから、複数の核種を同時除去することも可能であり、汎用性を高めることができる。
本発明が提案する放射性物質除去剤の製造方法によれば、多孔質状の粒状粒子からなり、該粒状粒子の表面及び内部に放射性物質除去材を分散して含有してなる放射性物質除去剤を容易に製造することができる。しかも、アルギン酸金属塩水溶液中に加える放射性物質除去材の添加量を増減することにより、乾燥後の多孔質造粒物の粒径を制御することができるため、使用目的に応じて、放射性物質除去剤の粒径を自在に制御することもできる。
モンモリロナイト系粘土鉱物の酸化ケイ素層の酸素原子配列を模式的に示した図である。 モンモリロナイト系粘土鉱物の酸素の六角形格子内に、セシウムイオンを取り込む状態の一例を模式的に示した図である。 ベントナイト粉体添加量と乾燥球状体平均粒径との関係を示したグラフである。 ベントナイト・活性炭(混合比1:1)粉体添加量と乾燥球状体平均粒径との関係を示したグラフである。
次に、本発明を実施するための形態例(「本実施形態」と称する)について説明するが、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<本放射性物質除去剤>
本実施形態に係る放射性物質除去剤(以下「本放射性物質除去剤」と称する)は、アルギン酸金属塩を含有する多孔質体粒状体を基体粒子とし、粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材を前記基体粒子の表面及び内部に散在してなる粒子(以下「本放射性物質除去剤粒子」と称する)を含有する放射性物質除去剤である。
但し、本放射性物質除去剤を構成する粒子のほとんどが本放射性物質除去剤粒子であれば、これ以外の粒子が多少混じっていても、本放射性物質除去剤粒子のみからなる場合と同様の効果を得ることができるから、本放射性物質除去剤は、本放射性物質除去剤粒子が全体の80質量%以上、好ましくは90質量%以上を占めれば、本放射性物質除去剤粒子以外の粒子を含んでいてもよい。
(本放射性物質除去剤粒子)
本放射性物質除去剤粒子が微粒であると、前述のように放射性物質含有排水を接触させた後に固液分離しても、放射性物質除去剤から水分を分離させることが難しいため、固液分離した後に放射性物質を含有する大量の汚泥が発生することになってしまう。そのため、本放射性物質除去剤粒子は、固液分離し易い大きさであるのが好ましい。かかる観点から、本放射性物質除去剤粒子の平均粒径は1mm以上であることが重要である。その一方、本放射性物質除去剤粒子が大き過ぎると、表面積が小さくなり、放射性物質の除去効率が低下するため、5mm以下であるのが好ましい。
かかる観点から、本放射性物質除去剤粒子の平均粒径は1mm以上であることが重要であり、接触効率や圧力損失を考慮すると、中でも1.2mm以上或いは3mm以下、その中でも特に1.5mm以上或いは2.5mm以下であるのが好ましい。
本放射性物質除去剤粒子の形状、言い換えれば多孔質体粒状体(基体)の形状は、球状、楕円球状、扁平板状など任意である。中でも、分散性などの点で球状であるのが好ましい。
本放射性物質除去剤粒子は、被処理水が粒子内部まで浸透することができるという点で、粒子表面から内部に通じる空隙を多数含む多孔質体であるのが好ましい。
そしてその気孔率は、放射性物質の吸着効率の点などから、10v/v%〜70v/v%であるのが好ましく、中でも30v/v%以上或いは60v/v%以下であるのが好ましい。
また、同じく放射性物質の吸着効率の点などから、気孔径は、0.1μm〜50μmであるのが好ましく、中でも0.5μm以上或いは20μm以下であるのが好ましい。
本放射性物質除去剤粒子の充填密度は、カラム通水時および逆洗時の流動性などの点で0.3〜1.5g/mLであるのが好ましく、中でも0.4g/mL以上或いは1.2g/mL以下であるのが好ましい。
(アルギン酸金属塩)
本放射性物質除去剤粒子は、アルギン酸金属塩を含有する。
アルギン酸金属塩は、2価以上の金属イオン、例えばバリウムイオンやカルシウムイオンを含有する水中に滴下することにより、瞬時にゲル化反応を起こし、球状造粒物を作ることが知られている。例えば塩化カルシウム水溶液にアルギン酸ナトリウム水溶液を一滴ずつ入れると、アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムが反応し、アルギン酸ナトリウム水溶液の表面にアルギン酸カルシウム膜が形成され、アルギン酸ナトリウム水溶液が球状になり、所謂人工種子(イクラ)が形成されることが知られている。
本放射性物質除去剤粒子を構成するアルギン酸金属塩としては、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸リチウム、アルギン酸カリウムなどを挙げることができ、中でも、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸リチウム、アルギン酸カリウムが好ましく、価格などを考慮すると、アルギン酸ナトリウムが特に好適である。
なお、ポリビニルアルコール、酢酸メチルセルロース、カラギーナン及び寒天などの天然又は合成有機物質も、本放射性物質除去剤ゲル粒子を構成する上で、アルギン酸金属塩と同様にゲルを形成する性質を有していると考えられ、これらをアルギン酸金属塩の代わりに使用することができると考えられる。これらのアルギン酸塩以外の物質のゲル化手法としては、例えば、「バイオリアクター技術」(シーエムシー編集部編、シーエムシー出版、2001年12月10日出版)、「微生物固定化法による排水処理」(須藤隆一著、産業用水調査会、1988年6月10日発行)、「微生物固定化法による水処理」((株)エヌ・ティー・エス、2000年7月30日発行)、「固定化酵素」(千畑一郎編集、(株)講談社、1982年10月1日発行)などの書籍に開示されているような包括方法、マイクロカプセル化方法を利用することができる。
(放射性物質除去材)
本放射性物質除去剤粒子が含有する放射性物質除去材は、放射性物質を何らかの手段で捕らえることができる機能を有する物質であれば任意に採用可能である。中でも、粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうち1種の放射性物質除去材或いは2種類以上の組み合わせからなる放射性物質除去材を選択して用いるのが好ましい。
粘土鉱物としては、セシウムイオンを選択吸着できる酸素配列の立体構造を持ったものであれば何れでもよく、特に限定するものではない。モンモリロナイト属あるいはカオリナイト属のように、粘土結晶格子面上のSiO四面体層の配列により形成された6個の酸素原子による六角形構造(図1)を有しているものが好適であり、ALO八面体層の両面をSiO四面体層が挟んだ形状の三層構造をしているモンモリロナイト属の粘土鉱物が特に好適である。
このモンモリロナイト属の粘土鉱物としては、Na形モンモリロナイトであるベントナイト、H形モンモリロナイトである酸性白土、これらを酸処理して可溶性陽イオンを溶出させて表面活性を高めた活性白土が挙げられる。
このように、粘土鉱物は、放射性セシウムを選択的に除去することができ、結晶構造に基づく選択吸着が有効であることから、モンモリロナイト系粘土鉱物、紺青、天然ゼオライトが有効である。中でも、モンモリロナイト系粘土鉱物であるベントナイトが特に好ましい。
難溶性フェロシアン化合物としては、例えばFe塩、Ni塩、Cu塩など難溶性フェロシアン化合物を挙げることができ、中でも価格などを考慮すると、Fe塩(紺青)が好適である。
この種の難溶性フェロシアン化合物は、放射性セシウムを選択的に除去することができる。
活性炭としては、例えば石炭系、ヤシ殻系、木質系など、あらゆる種類の活性炭粉末を利用することができ、この種の活性炭は、放射性ヨウ素を除去することができる。
ゼオライトは、天然ゼオライト、合成ゼオライトのいずれでもよい。
この種のゼオライトは、高い陽イオン交換能を有していることから放射性陽イオン核種を除去することができる。よって、放射性セシウムのほかにも、放射性ストロンチウムを除去することもできる。
このように、本放射性物質除去剤粒子は、目的に合わせて含有する放射性物質除去材を選択し、必要に応じて組み合わせて用いることが可能であるから、複数の核種を同時除去することも可能であり、汎用性が極めて高いといえる。
(放射性物質除去材の含有量)
本放射性物質除去剤粒子は、放射性物質除去効率の観点から、粒子の表面及び内部に合計で、60質量%以上の放射性物質除去材を含有するのが好ましく、中でも70質量%以上含有するのが好ましい。
なお、本放射性物質除去剤粒子において、放射性物質除去効率の観点から、放射性物質除去材は粒子の表面及び内部に均一濃度で分散しているか、或いは、表面の濃度が内部の濃度よりも高い状態で分散しているのが好ましい。
<本放射性物質除去剤の製造方法>
本放射性物質除去剤は、アルギン酸金属塩の水溶液に上記放射性物質除去材を加えて分散させてアルギン酸金属塩ゾルを作製する工程と、該アルギン酸金属塩ゾルを、ゲル化剤を含んだ水溶液中に滴下してアルギン酸カルシウムゲルを作製する工程と、このアルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより多孔質体造粒物とする工程とを経て製造することができる(以下「本製造方法」と称する)。
ただし、本放射性物質除去剤の製造方法がこの製法に限定されるものではない。
このような本製造方法によれば、任意の難水溶性の粉末状素材をアルギン酸カルシウムゲルで包み込むことにより、容易に、しかも任意の割合で粒状に成形することが可能である。
また、粉体の成形方法としては、転動造粒成形、圧密成形、押し出し成形などがあるが、これらの方法はいずれも成形体を圧密状態にするものであるため、被処理水が粒子内部へ浸入することが困難であり、有効に利用されるのは粒子表面に限定されるのに対し、本製造方法によれば、アルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより粒子内に空隙を作るため、粒子表面から内部に通じる空隙を多数含む多孔質体を作製することができるから、被処理水が粒子内部へ容易に浸入することができるため、内部の放射性物質除去剤も有効に利用される。
しかも、後述するように、添加する放射性物質除去材の濃度を調整することで本放射性物質除去剤の粒度制御が可能である。
(アルギン酸金属塩ゾル作製工程)
本工程では、例えば、アルギン酸金属塩を水に溶解して粘稠性の水溶液を作製し、この水溶液に放射性物質除去材を加えて均一に分散・混合させることでアルギン酸金属塩ゾルを作製する。
アルギン酸金属塩は、水に可溶であり、粘稠性の水溶液となる。アルギン酸金属塩の水溶液の濃度としては0.5〜5w/v%が好ましく、中でも1w/v%以上或いは2w/v%以下であるのが特に好ましい。
アルギン酸金属塩の水溶液中に加える放射性物質除去材の量は、放射性物質除去効率の観点から、アルギン酸金属塩に対して60質量%以上、中でも70質量%以上とするのが好ましい。
なお、前述しように、アルギン酸金属塩の代わりに、ポリビニルアルコール、酢酸メチルセルロース、カラギーナン及び寒天など天然又は合成有機物質を用いても同様の効果を得ることができるものと考えることができる。
(アルギン酸カルシウムゲル作製工程)
本工程では、例えば、カルシウム塩などのゲル化剤を含んだ水溶液を調製しておき、緩やかに撹拌した当該水溶液中に前記ゾル状液体を内径2mm〜3mmのノズルから液滴を滴下させることにより、前記放射性物質除去材を均一に包含したアルギン酸カルシウムゲルを作製する。
ゲル化剤としては、2価以上の金属塩を使用することができ、例えばバリウム、カルシウム、銅等の塩が挙げられる。具体的には例えば塩化バリウム、塩化カルシウム、硫酸銅、塩化第二鉄等を挙げることができ、中でもカルシウム塩が価格や取扱上の安全性などの理由で特に好ましい。
カルシウム塩としては、塩化物塩、臭化物塩、硝酸塩など、水溶性のカルシウム塩であれば特に限定するものではない。価格などを考慮すると、塩化カルシウムが好適である。
カルシウム塩水溶液の濃度としては特に限定するものではないが、2〜6%程度が好適である。
(多孔質化工程)
上記のようにして得られたアルギン酸カルシウムゲルを、乾燥させることで造粒物内から水分を脱離させる過程で、造粒物を多孔質化させることができる。
アルギン酸カルシウムゲルを乾燥させる前に、必要に応じて、アルギン酸カルシウムゲルを水或いは食塩水などで洗浄してもよい。また、0℃〜−20℃で一度凍結させた後にこれは融解させる凍結融解を行う工程を付加してもよい。このような洗浄により、余分なカルシウムイオンを除去することができるから、例えばカルシウムと類似する放射性ストロンチウムの除去率を高めることが期待することができる。
乾燥手段としては、例えば自然乾燥、減圧乾燥、加温乾燥など公知の乾燥手段を適宜採用することができる。中でも、乾燥時間の点で加温乾燥が特に好ましい。
乾燥温度は、粒子内部の空隙の大きさと割合を調整する観点から、60〜120℃とするのが好ましく、中でも105℃以上或いは115℃以下とするのがより好ましい。
乾燥工程の後に、400〜900℃で焼成する工程を付加してもよい。このような焼成により、余分なゲル化物を焼却除去することができるため、多孔質化をより一層促進させることができる。
(本放射性物質除去剤粒子の粒度調整方法)
本放射性物質除去剤粒子の粒度は、放射性物質の除去効率、通水抵抗などに影響するため、用途に応じて本放射性物質除去剤粒子の粒度を調整できれば有効である。
ところで、本製造方法のように、放射性物質除去材を、アルギン酸金属塩の水溶液中に加えて分散させてアルギン酸金属塩ゾルを作製し、該アルギン酸金属塩ゾルを、ゲル化剤を含んだ水溶液中に滴下してアルギン酸カルシウムゲルを作製し、このアルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより多孔質体造粒物とする製造方法において、アルギン酸金属塩水溶液の濃度、放射性物質除去材の添加量、アルギン酸金属塩ゾルを滴下する際のノズル径や滴下高さなどを変化させて、湿潤状態のアルギン酸カルシウムゲルの粒径を制御することにより、本放射性物質除去剤粒子(乾燥状態)の粒度を制御することが、従来技術からすると先ず考えられる。
しかし、本製造方法においては、球状の液滴を滴下させるのに適正な条件でこれらのパラメータを設定すると、これらのパラメータを変化させても、湿潤状態のアルギン酸カルシウムゲルの粒径はほぼ一定の4mm〜5mmとなり、湿潤状態のアルギン酸カルシウムゲルの粒径を任意に制御することが難しいことが判明した。
そこで、本放射性物質除去剤粒子の粒度を調整する方法について検討を重ねたところ、本放射性物質除去剤粒子(乾燥品)当たりのアルギン酸金属塩の含有量は少量に過ぎないため、本放射性物質除去剤粒子の粒度には殆ど影響しないことから、アルギン酸金属塩ゾルに分散せしめる放射性物質除去材の添加量を調整することによって、本放射性物質除去剤粒子の粒度を制御できることが分かった。すなわち、アルギン酸金属塩ゾルに分散せしめる放射性物質除去材の添加量を増減すると、湿潤状態のアルギン酸カルシウムゲルの粒径はほぼ一定であるが、その後の乾燥によって収縮する割合が増減するため、本放射性物質除去剤粒子の粒度を制御できることが分かった。
より具体的に言うならば、放射性物質除去材添加量以外の条件を同一とし、放射性物質除去材添加量だけを変化させたアルギン酸金属塩ゾルを数種類調製しておき、これらを同一条件で乾燥させて本放射性物質除去剤粒子(乾燥状態)を作製し、それぞれの平均粒径を測定し、放射性物質除去材添加量と本放射性物質除去剤粒子の平均粒径との累乗回帰関係を求めたところ(図3及び図4参照)、放射性物質除去材添加量に比例して本放射性物質除去剤粒子の平均粒径が増減することが判明した。
この際、本放射性物質除去剤粒子の平均粒径は、JIS K 1474活性炭試験方法6.4項の粒度分布の測定方法に準拠して篩試験を行い、通過重量の累積比率(%)が50%となった粒径を平均粒径として求めた。
また、図3は、放射性物質除去材としてベントナイトを単独で添加した場合であり、図4は、混合質量比率1:1でベントナイトと粉末活性炭とを混合した混合物を添加した場合を示したグラフである。
このように、放射性物質除去材添加量と本放射性物質除去剤粒子の平均粒径とは累乗回帰で比例関係にあるため、放射性物質除去材添加量を調整することで所望の平均粒径に制御することができる。
<本放射性物質除去剤を用いた排液の処理方法)
本放射性物質除去剤は、例えばろ過カラムのような容器内に充填して充填層を形成し、この充填層に、放射性物質を含む汚染水を通水することにより、放射性物質を除去するように利用することができる。
このように放射性物質汚染水(被処理水)を処理すれば、被処理水から効果的に放射性物質を除去できるばかりか、処理廃棄物としての汚泥スラリーが発生しないというメリットを享受できる。従来使用されてきた放射性物質を除去できる素材の多くは粉末状であるため、放射性物質を含んだ汚染水と接触させた後に固液分離しなくてはならないという問題点があり、除外装置が大きくなるばかりか、固液分離の結果、大量の汚泥が発生するという問題があった。これに対し、本放射性物質除去剤を上記のように利用すれば、放射性物質汚染水(被処理水)を通水処理することが可能であり、放射性物質は本放射性物質除去剤に直接吸着され、処理水を通水して得ることができるため、凝集沈殿処理装置のような大きな設備が不要となり、かつ、汚泥も発生しないため放射性物質の濃縮減容化という点でも優れている。しかも、各種の放射性物質除去材を組み合わせることによって、複数の核種を一つの充填槽で同時除去することも可能であり、極めて汎用性の高い処理方法といえる。
<語句の説明>
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳述する。
<放射性物質除去率の測定>
処理試験条件は、セシウムイオン及びヨウ素イオンの濃度が各5mg/Lとなるように塩化セシウム及びヨウ化カリウムを水道水に添加し、このようにして調製した原水に、実施例で得られた乾燥ゲルを振動ミルで粉砕した粉砕物(平均粒径45μm以下)を5000mg/L添加し、100rpmで6時間連続撹拌による接触処理を行った後、0.45μmのGFフィルターでろ過し、ろ液中のセシウムイオン及びヨウ素イオンの濃度を原子吸光光度法で測定して、それぞれの除去率を測定した。
なお、原水にヨウ素イオンを添加したのは、活性炭を含む本発明剤の場合のみであり、この場合には遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムの添加を行った。
また、本試験では、放射線を放出していないセシウムイオン及びヨウ素イオンの除去率を測定したが、除去のメカニズムを考慮すれば、放射線を放出しているものの除去率も同様であると考えることができる。
<湿潤ゲルの粒径の測定>
湿式の篩い分け法によって湿潤ゲルの粒径を測定した。
<乾燥ゲルの平均粒径の測定>
JIS K 1474活性炭試験方法6.4項の粒度分布の測定方法に準拠して篩試験を行い、通過重量の累積比率(%)が50%となった粒径を平均粒径として求めた。
<実施例>
実施例1〜34の製造条件を表1に、処理試験結果を表2に示した。
(実施例1)
1w/v%のアルギン酸ナトリウム水溶液にベントナイトを混合し、重量組成比でベントナイト2.0w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液(アルギン酸ナトリウムゾル)を調製した。これとは別に、ゲル化溶液として4w/v%の塩化カルシウム水溶液を調製した。このゲル化溶液をマグネチックスターラーで緩やかに撹拌しながら、前記原料ゾル溶液を、高さ5cm、内径3mmのノズルから25mL/分の速度で液滴を滴下させ、30分間ゲル化溶液中に保持し、4mm〜5mm径の球状の湿潤ゲル(アルギン酸ナトリウムゲル)を得た。得られた湿潤ゲルを、乾燥機で115℃、8時間の乾燥をし、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、上記のように放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
なお、原料ゾル溶液を内径2mmのノズルから液滴を滴下させ、粒径の小さい球状湿潤ゲルを得ることを試みたが、ノズル内径を小さくしても得られる球状湿潤ゲルの粒径は同様に4mm〜5mm径であり、ノズル径を変えても球状湿潤ゲル径は同様であった。
(実施例2)
重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4〜5mm径の球状の湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させ、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例3)
重量組成比でベントナイト21w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させ、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例1〜3の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(「乾燥ゲル」)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと精度良く制御することができた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例4)
アルギン酸ナトリウム水溶液濃度を0.5w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.5w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例5)
アルギン酸ナトリウム水溶液濃度を2w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例6)
アルギン酸ナトリウム水溶液濃度を3w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム1.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例4〜6の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、アルギン酸ナトリウム水溶液の濃度を0.5〜3w/v%の範囲で変化させても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例7)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を0.5w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例8)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を1w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例9)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を2w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例10)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を3w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例11)
ゲル化溶液の塩化カルシウム濃度を5w/v%とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例2及び実施例7〜11の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、ゲル化溶液の塩化カルシウム溶液の濃度を0.5〜5w/v%の範囲で変化させても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例12)
アルギン酸ナトリウム水溶液に替えてアルギン酸カリウムの1w/v%水溶液を用い、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸カリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例13)
アルギン酸ナトリウム水溶液に替えてアルギン酸リチウムの1w/v%水溶液を用い、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸カリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例2及び実施例12、13の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、アルギン酸塩をナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩の何れかの水溶性アルギン酸塩に替えても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例14)
ゲル化溶液の塩化カルシウム溶液に替えて、硝酸カルシウムの4w/v%水溶液とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例15)
ゲル化溶液の塩化カルシウム溶液に替えて、臭化カルシウムの4w/v%水溶液とし、重量組成比でベントナイト7.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例2及び実施例14、15の結果から分かるように、原料ゾル溶液のベントナイト添加量が同一であれば、ゲル化溶液のカルシウム塩を塩化物、硝酸化物、臭化物の何れかの水溶性カルシウム塩に替えても、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径は、いずれも平均粒径2.0mmに精度良く制御できた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例16)
重量組成比でベントナイト0.7w/w%、活性炭0.7w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例17)
重量組成比でベントナイト2.4w/w%、活性炭2.4w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例18)
重量組成比でベントナイト6.1w/w%、活性炭6.1w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例16〜18の結果から分かるように、ベントナイトと活性炭の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例19)
重量組成比でゼオライト2.5w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例20)
重量組成比でゼオライト7.8w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例21)
重量組成比でゼオライト14w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例19〜21の結果から分かるように、ゼオライトの場合でも原料ゾル溶液のベントナイト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例22)
重量組成比でゼオライト1.3w/w%、活性炭1.3w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例23)
重量組成比でゼオライト5.0w/w%、活性炭5.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例24)
重量組成比でゼオライト8.0w/w%、活性炭8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例22〜24の結果から分かるように、ベントナイトと活性炭の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例25)
重量組成比でベントナイト0.7w/w%、ゼオライト0.7w/w%、活性炭0.7w/w%、アルギン酸ナトリウム1.0w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径1.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例26)
重量組成比でベントナイト2.6w/w%、ゼオライト2.6w/w%、活性炭2.6w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例27)
重量組成比でベントナイト5.0w/w%、ゼオライト5.0w/w%、活性炭5.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.8w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.5mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例25〜27の結果から分かるように、ベントナイトとゼオライトと活性炭の3種の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量、ゼオライト添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を、それぞれ平均粒径1.5mm、2.0mm、2.5mmと制御することができた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(実施例28)
重量組成比で紺青8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例29)
重量組成比で紺青4.0w/w%、活性炭4.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例30)
重量組成比で紺青4.0w/w%、ベントナイト4.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法でゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを実施例1同様に乾燥させて、平均粒径2.0mmの球状の多孔質体造粒物(表の「乾燥ゲル」)を得た。
そして、実施例1と同様の処理試験を行い、上述のように放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(実施例31)
重量組成比で紺青3.0w/w%、ベントナイト3.0w/w%、活性炭3.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。また、遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるよう次亜塩素酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
実施例28〜31の結果、紺青、紺青と活性炭の混合物、紺青とベントナイトの混合物、紺青とベントナイトと活性炭の混合物の場合でも、原料ゾル溶液のベントナイト添加量、紺青添加量および活性炭添加量を変化させることで、球状の多孔質体造粒物(乾燥ゲル)の粒径を平均粒径2.0mmに制御することができた。
また、それぞれの実施例について複数回行ったところ、いずれも平均粒径の変動係数が5%未満範囲内となるように精度良く制御することができた。
(参考例32)
重量組成比でカオリン8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(参考例33)
重量組成比で酸性白土8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
(参考例34)
重量組成比で酸性白土8.0w/w%、アルギン酸ナトリウム0.9w/w%の原料ゾル溶液を調製した以外は実施例1と同様の方法で滴下液のゲル化を行い、4mm〜5mm径の球状湿潤ゲルを得た。得られた湿潤ゲルを乾燥し、平均粒径2.0mmの乾燥球状物を得た。実施例1と同様に放射性物質除去率を測定し、結果を表2に示した。
参考例32〜34の結果から分かるように、カオリン、酸性白土、活性白土の場合でも原料ゾル溶液のベントナイト添加量、紺青添加量および活性炭添加量を変化させることで、乾燥球状物の粒径を平均粒径2.0mmに制御することができた。
(実施例35)
実施例2で作成したベントナイトの平均粒径2.0mmの球状放射性物質除去剤を内径150mmのカラムに層厚300mm充填し、水道水にセシウムイオン5.0mg/Lおよびストロンチウムイオン5.0mg/Lとなるように調製した原水を空塔速度SV=2[m−原水/m−充填剤/時]で通水処理を行ったところ、通水開始24時間後の状態で、セシウムイオン、ストロンチウムイオン共に、0.01mg/L未満となった。
(実施例36)
実施例17で作成したベントナイトおよび活性炭の平均粒径2.0mmの球状放射性物質除去剤を内径150mmのカラムに層厚300mm充填し、水道水にセシウムイオン5.0mg/L、ヨウ素イオン5.0mg/Lおよびストロンチウムイオン5.0mg/Lとなるように調製した原水に遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムを添加し、空塔速度SV=2[m−原水/m−充填剤/時]で通水処理を行ったところ、通水開始24時間後の状態で、セシウムイオン、ヨウ素イオン、ストロンチウムイオン共に、0.01mg/L未満となった。
(実施例37)
実施例26で作成したベントナイト、ゼオライトおよび活性炭の平均粒径2.0mmの球状放射性物質除去剤を内径150mmのカラムに層厚300mm充填し、水道水にセシウムイオン5.0mg/L、ヨウ素イオン5.0mg/Lおよびストロンチウムイオン5.0mg/Lとなるように調製した原水に遊離残留塩素が0.5mg/Lとなるように次亜塩素酸ナトリウムを添加し、空塔速度SV=2[m−原水/m−充填剤/時]で通水処理を行ったところ、通水開始24時間後の状態で、セシウムイオン、ヨウ素イオン、ストロンチウムイオン共に、0.01mg/L未満となった。
Figure 2013068438
Figure 2013068438

Claims (6)

  1. アルギン酸金属塩を含有する粒径1mm以上の多孔質体粒状体を基体粒子とし、粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材が前記基体粒子の表面及び内部に散在してなる粒子を含有することを特徴とする放射性物質除去剤。
  2. 基体としての多孔質体粒状体は、球状を呈する多孔質粒子であることを特徴とする請求項1記載の放射性物質除去剤。
  3. 粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材を、アルギン酸金属塩の水溶液中に加えて分散させてアルギン酸金属塩ゾルを作製し、該アルギン酸金属塩ゾルをカルシウム塩の水溶液中に滴下してアルギン酸カルシウムゲルを作製し、このアルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより多孔質体造粒物として得られる放射性物質除去剤。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の放射性物質除去剤を含有する充填層に、放射性物質を含む汚染水を通水することを特徴とする、放射性物質を含む汚染水の処理方法。
  5. 粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材を、アルギン酸金属塩の水溶液中に加えて分散させてアルギン酸金属塩ゾルを作製する工程と、該アルギン酸金属塩ゾルをカルシウム塩の水溶液中に滴下してアルギン酸カルシウムゲルを作製する工程と、このアルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより多孔質体造粒物とする工程を備えた放射性物質除去剤の製造方法。
  6. 粘土鉱物、難溶性フェロシアン化合物、活性炭及びゼオライトからなる群のうちから選ばれる1つ以上の放射性物質除去材を、アルギン酸金属塩の水溶液中に加えて分散させてアルギン酸金属塩ゾルを作製する工程と、該アルギン酸金属塩ゾルをカルシウム塩の水溶液中に滴下してアルギン酸カルシウムゲルを作製する工程と、このアルギン酸カルシウムゲルを乾燥させて水分を離脱させることにより多孔質体造粒物とする工程を備えた放射性物質除去剤の製造方法において、
    アルギン酸金属塩水溶液中に加える放射性物質除去材の添加量を増減することにより、乾燥後の多孔質造粒物の粒径を制御することを特徴とする、放射性物質除去剤の粒径制御方法。
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