JP2015087303A - 汚染水域の除染装置及び除染方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放射性物質を含む汚染水を導入する導入部11、除染処理後の処理水を排出する排出部12、及び密閉可能な開閉部13が設けられている閉鎖容器10と、閉鎖容器10内に取り外し可能に収納されている通水性容器20と、通水性容器20内に充填され、通水性容器の孔径よりも大きな寸法を有する粉末状又は粒状吸着材25と、閉鎖容器10の排出部に設けられている汚染水を吸引した後排水する集水装置30と、フロート41に連結されており、放射性物質汚染水を汲み上げる水中ポンプ40と、を具備する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施態様は以下の通りである。
[1]放射性物質を含む汚染水を導入する導入部、除染処理後の処理水を排出する排出部、及び密閉可能な開閉部が設けられている閉鎖容器と、
当該閉鎖容器内に取り外し可能に収納されている通水性容器と、
当該通水性容器内に充填され、当該通水性容器の孔径よりも大きな寸法を有する粉末状又は粒状吸着材と、
を具備する、放射性物質汚染水の除染装置。
[2]前記粉末状又は粒状吸着材は、有機性バインダを加えて、粒径0.3mm以上の球形もしくは顆粒状に成形加工されたものである、[1]に記載の除染装置。
[3]前記通水性容器は、孔径0.2mm以下のメッシュ素材からなる袋である、[1]又は[2]に記載の除染装置。
[4]前記袋を複数個連結させてなる玉暖簾形状であり、前記閉鎖容器の開閉部に着脱自在に取り付けられる、[3]に記載の除染装置。
[5]前記閉鎖容器内に着脱可能であり、前記通水性容器を収容する通水性治具をさらに具備する、[1]〜[4]のいずれか1に記載の除染装置。
[6]前記閉鎖容器の排出部に、汚染水を排水する集水装置を設け、前記閉鎖容器内の汚染水を前記導入部から前記排出部に向けて通水させる、[1]〜[5]のいずれか1に記載の除染装置。
[7]フロートに連結されており、放射性物質汚染水を汲み上げる水中ポンプをさらに具備する、[1]〜[6]のいずれか1に記載の除染装置。
[8]前記閉鎖容器をフロートに連結する取り付け具を具備し、前記閉鎖容器の一部又は全部を水中に浸漬させて用いる、[1]〜[7]のいずれか1に記載の除染装置。
[9][1]〜[8]のいずれか1に記載の除染装置を水中に浸漬させて、前記導入部か
ら放射性物質汚染水を導入し、前記吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を前記排出部から排出する、放射性物質汚染水の除染方法。
[10][1]〜[7]のいずれか1に記載の除染装置を、放射性物質汚染水を含む水域に隣接する陸上に設置し、前記導入部から放射性物質汚染水を導入し、前記吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を前記排出部から排出する、放射性物質汚染水の除染方法。
[11]前記吸着材の破過時間を予備試験により求めておき、当該破過時間が経過する前に、前記通水性容器ごと交換する、[9]又は[10]に記載の除染方法。
[12][6]又は[7]に記載の除染装置を用い、前記導入部から放射性物質汚染水を導入し、集水装置又は水中ポンプを間欠的に作動させて通水性容器内で吸着材を流動させ、吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を前記排出部から排出する、放射性物質汚染水の除染方法。
図1は、水中に浸漬させる本発明の一実施形態を示す概略説明図である。
、閉鎖容器10の放射能遮蔽性は低くてもよく、樹脂製であってもよい。陸上に設置する場合には、鉛やコンクリート、あるいは鉄鋼、アルニウムなどの放射能遮蔽壁として知られている物質を用いることができる。
吸着材25としては、放射性ストロンチウム及び放射性セシウムを吸着できる物質を用いる。放射性ストロンチウムを吸着可能な物質としては、A型ゼオライト、チタノシリケート(CST型NaTi2SiO7・xH2O)、マンガン酸系吸着剤、チタン酸系吸着剤、などを好ましく用いることができる。放射性セシウムを吸着可能な物質としては、モルデナイトやチャバサイト、チタノシリケート(CST型NaTi2SiO7・xH2O)、プルシアンブルー、などを好ましく用いることができる。
除染装置の構成そのものは図1に示す構成と同様であるが、陸上に固定するための基礎となる土台10aの上に閉鎖容器10が設置されている。また、水中ポンプ40の漂流を防止するため流れ止めロープを用いて水中ポンプ40を岸壁に固定する。
図1に示す水中浸漬の場合、除染装置を水中に浸漬させて、水中ポンプ40によって汚染水を汲み上げて、ホース42を経由して、閉鎖容器10の導入部11から放射性物質汚染水を導入し、集水装置30を設けた排出部12に向かって流し、通水性容器20内の吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を排出部12から排出する。
放射性汚染水模擬原水として、Ca約400ppm、Mg約1300ppm、Sr約6ppm及びCs約1ppmを含む3%NaCl濃度の人工海水を調製した。
(1)粉末状のまま
(2)粉末をそのまま公称5μm径のナイロンメッシュ袋に充填したもの
(3)有機性バインダとしてアルギン酸を用いて、粒径0.3〜0.5mmの粒状に加工したもの
放射性汚染水模擬原水500mlに、(1)〜(3)の吸着材500mgをそれぞれ投入し、24時間浸漬させた後のストロンチウムの除去率を求めた。結果を表1に示す。
Claims (12)
- 放射性物質を含む汚染水を導入する導入部、除染処理後の処理水を排出する排出部、及び密閉可能な開閉部が設けられている閉鎖容器と、
当該閉鎖容器内に取り外し可能に収納されている通水性容器と、
当該通水性容器内に充填され、当該通水性容器の孔径よりも大きな寸法を有する粉末状又は粒状吸着材と、
を具備する、放射性物質汚染水の除染装置。 - 前記粉末状又は粒状吸着材は、有機性バインダを加えて、粒径0.3mm以上の球形もしくは顆粒状に成形加工されたものである、請求項1に記載の除染装置。
- 前記通水性容器は、孔径0.2mm以下のメッシュ素材からなる袋である、請求項1又は2に記載の除染装置。
- 前記袋を複数個連結させてなる玉暖簾形状であり、前記閉鎖容器の開閉部に着脱自在に取り付けられる、請求項3に記載の除染装置。
- 前記閉鎖容器内に着脱可能であり、前記通水性容器を収容する通水性治具をさらに具備する、請求項1〜4のいずれか1に記載の除染装置。
- 前記閉鎖容器の排出部に、汚染水を排水する集水装置を設け、前記閉鎖容器内の汚染水を前記導入部から前記排出部に向けて通水させる、請求項1〜5のいずれか1に記載の除染装置。
- フロートに連結されており、放射性物質汚染水を汲み上げる水中ポンプをさらに具備する、請求項1〜6のいずれか1に記載の除染装置。
- 前記閉鎖容器をフロートに連結する取り付け具を具備し、前記閉鎖容器の一部又は全部を水中に浸漬させて用いる、請求項1〜7のいずれか1に記載の除染装置。
- 請求項1〜8のいずれか1に記載の除染装置を水中に浸漬させて、前記導入部から放射性物質汚染水を導入し、前記吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を前記排出部から排出する、放射性物質汚染水の除染方法。
- 請求項1〜7のいずれか1に記載の除染装置を、放射性物質汚染水を含む水域に隣接する陸上に設置し、前記導入部から放射性物質汚染水を導入し、前記吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を前記排出部から排出する、放射性物質汚染水の除染方法。
- 前記吸着材の破過時間を予備試験により求めておき、当該破過時間が経過する前に、前記通水性容器ごと交換する、請求項9又は10に記載の除染方法。
- 請求項6又は7に記載の除染装置を用い、前記導入部から放射性物質汚染水を導入し、集水装置又は水中ポンプを間欠的に作動させて通水性容器内で吸着材を流動させ、吸着材に放射性物質を吸着させて、放射性物質が除去された処理水を前記排出部から排出する、放射性物質汚染水の除染方法。
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