JP2018025464A - 放射性物質除去システム及び放射性物質除去方法 - Google Patents

放射性物質除去システム及び放射性物質除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理水中に含まれる汚泥や懸濁物質等による放射性物質吸着材の目詰まりを防止することが可能な放射性物質除去システムを提供する。【解決手段】放射性物質除去システム1が、原水(被処理水)中に存在する懸濁物質を凝集沈殿処理により除去する凝集沈殿処理装置2と、凝集沈殿処理後の被処理水中に残在する懸濁物質を生物膜濾過処理により除去する生物膜濾過処理装置3と、生物膜濾過処理後の被処理水中に存在する放射性物質を、該放射性物質を吸着するフィルタ43で捕集して除去する放射性物質除去装置4とを備えた構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、放射性物質を含有する被処理水から放射性物質を除去するシステム及び方法に関する。
東日本大震災での福島第一原子力発電所の原子力事故により環境中に大量の放射性物質が放出され、水や土壌等が広範囲にわたって汚染された。そのため、放射性物質で汚染された水や土壌等から放射性物質を除去することが求められている。なお、放射性物質で汚染された土壌や瓦礫等の除染は通常は水洗浄により行われ、この水洗浄の際にも放射性物質を含む水が発生する。放射性物質を含有する被処理水を除染する従来技術としては、ゼオライト系材料等の放射性物質を吸着する放射性物質吸着材が充填された吸着塔(ベッセル)や、前記放射性物質吸着材を含んで構成されるフィルタに被処理水を通すことにより、被処理水中の放射性物質を除去する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−105884号公報
しかしながら、被処理水中には汚泥や懸濁物質(Suspended Solids:SS)等が含まれるため、汚泥や懸濁物質が放射性物質吸着材に付着して目詰まりを起こす恐れがあった。目詰まりが生じた場合は放射性物質吸着材を交換する必要があるため、作業効率の低下及びコストの増加という問題が発生する。
そこで、本発明は、被処理水中に含まれる汚泥や懸濁物質等による放射性物質吸着材の目詰まりを防止することが可能な放射性物質除去システム及び放射性物質除去方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、放射性物質を含有する被処理水から前記放射性物質を除去する放射性物質除去システムであって、前記被処理水中に存在する懸濁物質を凝集沈殿処理により除去する凝集沈殿処理装置と、前記凝集沈殿処理後の前記被処理水中に残在する懸濁物質を生物膜濾過処理により除去する生物膜濾過処理装置と、前記生物膜濾過処理後の前記被処理水中に存在する前記放射性物質を、該放射性物質を吸着する吸着材で捕集して除去する放射性物質除去装置とを備えたことを特徴とする。
この態様によれば、凝集沈殿処理装置で被処理水中の懸濁物質を除去した後に、凝集沈殿処理装置で除去されなかった被処理水中の微細な懸濁物質(被処理水中の有機物を含む)を生物膜濾過処理装置で除去するので、被処理水中の懸濁物質を確実に除去することができる。これにより、被処理水中に含まれる汚泥や懸濁物質等による放射性物質吸着材の目詰まりを防止することが可能となる。
また、上記の態様において、前記放射性物質がセシウムであることを特徴とする。
この態様によれば、被処理水中のセシウムを除去することができる。
また、上記の態様において、前記生物膜濾過処理装置が、上側スクリーンと下側スクリーンとの間に水中を浮遊可能な浮遊濾材を充填してなる浮遊濾層を有する濾過槽を含むことを特徴とする。
この態様によれば、浮遊濾材を充填してなる浮遊濾層による物理的な濾過作用及び、各浮遊濾材の表面に膜状に付着した微生物(生物濾過膜)による生物学的な濾過作用により、被処理水中の有機物及び無機物を効果的に除去することができる。
また、上記の態様において、前記凝集沈殿処理が、天然鉱物系材料を主成分とする凝集剤の存在下で行われることを特徴とする。
この態様によれば、天然鉱物系材料を主成分とする凝集剤を使用するので、PAC(ポリ塩化アルミニウム)や高分子凝集剤等の従来の一般的な凝集剤を使用する場合と比べて、環境負荷が低く、安全性が高い。天然鉱物系材料としては、雲母系材料を用いることが好ましい。雲母系材料は多孔質性であることにより吸着能力が高いので、作業効率及び処理量が向上する。また、雲母系材料はセシウムを吸着するので、放射性物質がセシウムである場合は除染効果が得られる。
また、上記の態様において、前記放射性物質除去装置での処理後の前記被処理水中の前記放射性物質の濃度を検査する水質検査装置をさらに含むことを特徴とする。
この態様によれば、放射性物質除去装置での処理後の被処理水が、所定の基準を満たすか否かを検査することができるので、被処理水の安全性を確認することが可能となる。
また、上記の態様において、前記凝集沈殿処理及び前記生物膜濾過処理で生じたスラッジを減容化処理するスラッジ処理装置をさらに含むことを特徴とする。
この態様によれば、凝集沈殿処理及び生物膜濾過処理で生じたスラッジの減容化・減量化を図ることができる。これにより、スラッジの廃棄処理を効率的に行うことが可能になる。
また、上記の態様において、前記スラッジ処理装置の前記減容化処理が、前記スラッジの圧縮処理と生物学的処理とを含むことを特徴とする。
この態様によれば、スラッジの減容化・減量化を効率よく行うことができる。
また、本発明の他の態様は、放射性物質を含有する被処理水から前記放射性物質を除去する放射性物質除去方法であって、前記被処理水中に存在する懸濁物質を凝集沈殿処理により除去するステップと、前記凝集沈殿処理後の前記被処理水中に残在する懸濁物質を生物膜濾過処理により除去するステップと、前記生物膜濾過処理後の前記被処理水中に存在する放射性物質を、該放射性物質を吸着する吸着材で捕集して除去するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、被処理水中に含まれる汚泥や懸濁物質等による放射性物質吸着材の目詰まりを防止することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る放射性物質除去システムの構成を示す模式図である。 凝集沈殿処理装置での凝集沈殿処理を説明するための模式図であり、(A)は原水に凝集剤を添加した状態、(B)は原水中の懸濁物質が凝集してフロックが形成された状態、(C)はフロックが沈殿した状態をそれぞれ示す。 生物膜濾過処理装置での生物膜濾過処理を説明するための模式図であり、(A)は浮遊濾材の表面にスラッジが付着した状態、(B)は逆洗時に浮遊濾材を攪拌した状態、(C)は浮遊濾材から剥離したスラッジが沈殿した状態をそれぞれ示す。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放射性物質除去システム1の構成を示す模式図である。この放射性物質除去システム1は、放射性物質を含有する被処理水(以降、「原水」と称する)から放射性物質を除去するためのシステムであり、放射能で汚染された水(例えば、河川、湖沼、ため池等の水)や、放射能で汚染された土壌や瓦礫等の水洗浄の際に生じた水の処理に用いることができる。本実施形態は、放射性物質がセシウムである場合を想定している。
図1に示すように、放射性物質除去システム1は、原水W中に存在する懸濁物質(Suspended Solids:SS)を凝集沈殿処理により除去する凝集沈殿処理装置2と、凝集沈殿処理後の原水W中に残在する懸濁物質を生物膜濾過処理により除去する生物膜濾過処理装置3と、生物膜濾過処理後の原水W中に存在するセシウムをフィルタ43で捕集して除去する放射性物質除去装置4と、放射性物質除去装置4での処理後の原水W中のセシウム濃度を検査する水質検査装置5と、凝集沈殿処理装置2での凝集沈殿処理及び生物膜濾過処理装置3での生物膜濾過処理で生じたスラッジを減容化処理するスラッジ処理装置6とを備えている。
凝集沈殿処理装置2は、例えば原水貯留槽等の図示しない原水供給源から配管及びポンプを介して導入された原水Wを貯留する沈殿槽11と、沈殿槽11に貯留された原水Wに凝集剤22(図2(A)参照)を添加する凝集剤フィーダ12と、沈殿槽11に貯留された原水Wを攪拌する攪拌機13とを含んでいる。凝集剤22としては、天然鉱物系材料を主成分とする固形の無機系凝集剤を使用する。このようにすると、PAC(ポリ塩化アルミニウム)や高分子凝集剤等の従来の一般的な凝集剤を使用する場合と比べて、環境負荷が低く、安全性が高い。また、沈殿槽11の底部には、沈殿槽11の底部に堆積したスラッジ23(図2(C)参照)をスラッジ処理装置6に排出するためのスラッジ排出管14が設けられている。
図2は、凝集沈殿処理装置2での凝集沈殿処理を説明するための模式図であり、(A)は懸濁物質21を含む原水Wに凝集剤22を添加した状態、(B)は原水W中の懸濁物質21が凝集剤22により凝集してフロック23が形成された状態、(C)はフロック23が沈殿した状態をそれぞれ示す。なお、図2では、図示の簡略化のため、凝集剤フィーダ12、攪拌機13、スラッジ排出管14の図示は省略している。
まず、図2(A)に示すように、凝集剤フィーダ12(図1参照)から原水Wに凝集剤22を添加する。次に、攪拌機13(図1参照)を駆動して原水Wを攪拌すると、凝集剤22が懸濁物質21に吸着し、懸濁物質21の表面電荷を中和することにより、図2(B)に示すように、懸濁物質21が凝集してフロック23が生成される。そして、攪拌を停止し所定時間静置すると、フロック23は原水W中を沈降し、図2(C)に示すように、沈殿槽11の底部に堆積する。
上記のような凝集沈殿処理により、原水W中の比較的大きな懸濁物質21は除去される。しかし、原水W中の微細な懸濁物質は凝集沈殿処理されず、原水W中に残存する。この凝集沈殿処理の終了後、微細な懸濁物質を含む原水Wは、配管及びポンプを介して生物膜濾過処理装置3に送られる。沈殿槽11の底部に堆積したフロック23、すなわちスラッジ23は、スラッジ排出管14から排出されスラッジ処理装置6に送られる。
凝集剤22としては、高千穂交易株式会社製の「コアライト(登録商標)」を使用するとよい。コアライト(登録商標)は、多孔質性であることにより吸着能力に優れた雲母系材料を主成分とする固形の凝集剤であり、PAC(ポリ塩化アルミニウム)や高分子凝集剤等の従来の凝集剤よりも凝集性能が高く沈降速度も速いという利点を有している。したがって、作業効率や処理量の面で好適である。また、雲母系材料はセシウムを吸着するので、凝集剤22としての雲母系材料を主成分とする凝集剤を使用することによりセシウムの除染効果が得られる。
再び図1を参照して、生物膜濾過処理装置3は、凝集沈殿処理装置2から導入された原水W水を貯留する濾過槽31を含む。濾過槽31は、その高さ方向の中間部に、浮遊濾材32が装填された浮遊濾層33が形成されている。浮遊濾材32は、浮遊濾材32同士の間に適度な空隙が形成されるようにして充填されている。浮遊濾材32は、プラスチック発泡体(例えば、発泡ポリプロピレン)からなる粒状体(例えば、径が3〜15mm)であり、原水W中を適度に浮遊可能なように、水よりも小さいかあるいは同等程度の比重に設定されている。浮遊濾層33の上下には浮遊濾材32の流出を防止すべく網材(例えば、ステンレス鋼製の金網)からなる上側スクリーン34及び下側スクリーン35が設置されている。
濾過槽31の下部には、浮遊濾層33に向けて空気や窒素等を放出する散気装置36が設けられている。また、濾過槽31の底部には、濾過槽31の底部に堆積したスラッジ38(図3(C)参照)をスラッジ処理装置6に排出するためのスラッジ排出管37が設けられている。
原水Wは、濾過槽31の下部に導入され、浮遊濾層33を上向流として通過した後、濾過槽31の上部から排出される。なお、原水Wを濾過槽31の上部から導入し、浮遊濾層33を下向流として通過した後、濾過槽31の下部から排出するように構成してもよい。
図3は、生物膜濾過処理装置3での生物膜濾過処理を説明するための模式図であり、(A)は浮遊濾材32の表面にスラッジ38が付着した状態、(B)は逆洗時に浮遊濾材32を攪拌した状態、(C)は浮遊濾材32から剥離したスラッジ38が沈殿した状態をそれぞれ示す。なお、図3では、図示の簡略化のため、スラッジ排出管37の図示は省略している。
凝集沈殿処理装置2から濾過槽31の下部に導入された原水Wは、浮遊濾層33を上向流として通過する。このとき、原水Wは、浮遊濾材32間の空隙を通過することにより物理的に濾過される。これにより、原水W中の無機物が、浮遊濾材32の表面に付着する。また、これと同時に、原水W中の有機物が、浮遊濾材32の表面に膜状に付着し増殖した好気微生物により生物学的処理され分解される。その結果、図3(A)に示すように、浮遊濾材32の表面に、無機物と有機物との混合物からなるスラッジ38が堆積する。なお、この処理の間は、散気装置36またはそれとは別個に設けた図示しない暴気装置から浮遊濾層33に向けて空気等の酸素含有ガスを放出し、浮遊濾層33において好気雰囲気が形成されるようにするとよい。
次に、所定期間経過後、図3(B)に示すように、逆洗のために散気装置36から浮遊濾層33に向けて空気や窒素等のガスを放出し、浮遊濾層33内を上昇するガスの気泡39により浮遊濾材32を攪拌して激しく動揺させ、浮遊濾材32の表面に付着しているスラッジ38を剥離させる。浮遊濾材32から剥離したスラッジ38は原水W中を沈降し、図3(C)に示すように、濾過槽31の底部に堆積する。
上記のような生物膜濾過処理により、凝集沈殿処理装置2での凝集沈殿処理により除去されなかった微細な懸濁物質(原水W中の無機物及び有機物)を除去することができる。これにより、原水W中の懸濁物質を確実に除去することができる。この生物膜濾過処理の終了後、懸濁物質が除去された原水Wは、配管及びポンプを介して放射性物質除去装置4に送られる。濾過槽31の底部に堆積したスラッジ38は、スラッジ排出管37から排出されスラッジ処理装置6に送られる。
生物膜濾過処理装置3としては、ダイワ株式会社製の「ダイワエース(登録商標)」を使用するとよい。ダイワエース(登録商標)は、浮遊濾材32の単位体積当たりの比表面積が大きいことにより懸濁物質の捕捉能力に優れており、懸濁物質の除去性能が高いという利点を有している。また、浮遊濾材32の比表面積が大きいことにより、浮遊濾材32の表面の総微生物量も多くなるので、SS、BOD、CODの除去性能が高いという利点もある。さらに、浮遊濾材32が水よりも軽いポリプロピレンからなることにより流動性がよく目詰まりしにくいという利点も有している。したがって、逆洗頻度及び逆洗水量が少なくて済むので、作業効率やコストの面で好適である。
再び図1を参照して、放射性物質除去装置4は、生物膜濾過処理装置3から導入された原水Wが通水される流路41が内部に貫通形成された本体部42と、流路41上に配置されたフィルタ43とを含んでいる。フィルタ43は、セシウムを選択的に吸着する吸着材を含んで構成されている。この放射性物質除去装置4は、流路41を流れる原水W中のセシウムをフィルタ43で捕集して除去することができる。放射性物質除去装置4での処理後の原水Wは、原水W中のセシウム濃度を検査するために、配管及びポンプを介して水質検査装置5に送られる。
放射性物質除去装置4としては、倉敷繊維加工株式会社製の「クランセール(登録商標)」を使用するとよい。クランセール(登録商標)は、電子線グラフト重合技術を用いて、不織布材料(例えばポリエチレン等)からなる基材上に、セシウムイオンを選択的に吸着して捕集する機能を付与したセシウム吸着材(上記のフィルタ43に相当する)であり、水道の蛇口に取り付けて使用するセシウム除去用給水器として実績がある。クランセール(登録商標)は、プラスチック製のケース内にセシウム吸着材が充填されたカートリッジ状に構成されており、セシウム吸着材のセシウム吸着能力が限界に達したら、カートリッジごと容易に交換することができる。
水質検査装置5は、放射性物質除去装置4から導入された原水Wを貯留する検査槽51と、原水W中のセシウム濃度を測定するセシウム測定器52とを含んでおり、セシウム測定器52によって原水W中のセシウム濃度を検査することができる。セシウム測定器52で測定されたセシウム濃度が予め定められた基準値を満たす場合、検査槽51に貯留された原水Wは、セシウムが除去された処理済水として、配管及びポンプを介して河川、湖沼、海等に放出される。
一方、セシウム測定器52で測定されたセシウム濃度が前記基準値を満たさない場合、検査槽51に貯留された原水Wは、配管及びポンプを介して生物膜濾過処理装置3に戻され、再度処理される。なお、放射性物質除去装置4または凝集沈殿処理装置2に戻すように構成してもよい。
スラッジ処理装置6は、凝集沈殿処理装置2から導入されたスラッジ23(図2(C)参照)及び生物膜濾過処理装置3から導入されたスラッジ38(図3(C)参照)を、圧縮処理する手段(攪拌ブレード)と、生物学的処理する手段(好気性微生物)とを備えている。スラッジ処理装置6は、スラッジ23、38を攪拌ブレードで攪拌して粉砕、圧壊することによりスラッジ23、38を圧縮することができ、これによりスラッジ23、38を減容化・減量化することができる。また、スラッジ処理装置6は、スラッジ23、38を好気性微生物で生物学的処理することによりスラッジ23、38中の有機物を水蒸気と炭酸ガスに分解することができ、これによりスラッジ23、38をさらに減容化・減量化することができる。このようにして、スラッジ23、38に対して圧縮処理及び生物学的処理の両方を行うことにより、スラッジ23、38の減容化・減量化を効率よく行うことができる。
本実施形態では、図示しないセシウム測定器でスラッジ23、38のセシウム濃度を測定し、その測定結果が予め定められた基準値を満たす場合、スラッジ23、38は、減容化処理を施した後、除染済みの土壌として自然環境に還元するように構成している。一方、スラッジ23、38のセシウム濃度の測定結果が前記基準値を満たさない場合、スラッジ23、38は減容化処理を施した後、放射性廃棄物として廃棄処分する。減容化処理のための圧縮処理等によりスラッジ23、38から排出された水は、配管及びポンプを介して凝集沈殿処理装置2に戻される。なお、スラッジ23、38のセシウム濃度の測定結果が前記基準値を満たさない場合には、スラッジ23、38を凝集沈殿処理装置2に戻して、再度処理するように構成してもよい。
スラッジ処理装置6としては、村上製作所製のBIO式有機残渣処理攪拌機を用いるとよい。このBIO式有機残渣処理攪拌機は、大きな攪拌力を有する攪拌ブレードを備えており、処理対象物を粉砕、圧壊しながら、好気性微生物が有機物を分解するのに必要な酸素を処理槽内の隅々まで送り込むことができるので、スラッジ23、38の減量化及び減容化に好適である。
以上のようにして、本発明によれば、凝集沈殿処理装置2で原水W中の比較的大きな懸濁物質21(図2(A)参照)を除去した後に、凝集沈殿処理装置2で除去されなかった微細な懸濁物質を生物膜濾過処理装置3で除去するので、原水W中の懸濁物質を確実に除去することができる。これにより、原水W中に含まれる汚泥や懸濁物質等によるフィルタ43の目詰まりを防止することができる。その結果、放射性物質除去装置4での放射性物質の捕集効果の向上、並びにフィルタ43の寿命の大幅な延長が可能となる。また、これにより、システム全体の処理能力の向上及びコストダウンも可能となる。
また、生物膜濾過処理装置3での生物膜濾過処理の前に、凝集沈殿処理装置2での凝集沈殿処理を行うことにより、生物膜濾過処理装置3での生物膜濾過処理の負担を軽減することができる。その結果、生物膜濾過処理装置3での処理効果の向上、並びに浮遊濾材32の寿命の大幅な延長が可能となる。また、これにより、システム全体の処理能力の向上及びコストダウンも可能となる。
また、凝集沈殿処理装置2での凝集沈殿処理において原水W中のセシウムが除去されるので、放射性物質除去装置4でのセシウム捕集処理の負担を軽減することができる。その結果、放射性物質除去装置4で処理効果の向上、並びにフィルタ43の寿命の大幅な延長が可能となる。また、これにより、システム全体の処理能力の向上及びコストダウンも可能となる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、各槽や各配管等の具体的構成やレイアウト等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設定可能である。例えば、水質検査装置5及びスラッジ処理装置6を小型化または省略してシステム全体のコンパクト化を図り、車載型のシステムとして構成することも可能である。スラッジ処理装置6を省略する場合は、凝集沈殿処理装置2及び生物膜濾過処理装置3で生じたスラッジ23、38は、吸引機で吸引して回収するようにするとよい。
また、上記実施形態では、セシウムの除去を想定しているが、除去対象はセシウムに限定されるものではなく、ヨウ素やストロンチウム等の他の放射性物質であってもよい。さらには、放射性物質に限らず、ヒ素、カドミウム、銅等の重金属類の除去にも適用可能である。
1 放射性物質除去システム
2 凝集沈殿処理装置
3 生物膜濾過処理装置
4 放射性物質除去装置
5 水質検査装置
6 スラッジ処理装置
11 沈殿槽
12 凝集剤フィーダ
13 攪拌機
14 スラッジ排出管
21 凝集剤
22 懸濁物質
23 フロック(スラッジ)
31 濾過槽
32 浮遊濾材
33 浮遊濾層
34 上側スクリーン
35 下側スクリーン
36 散気装置
37 スラッジ排出管
38 スラッジ
39 気泡
41 流路
42 本体部
43 フィルタ
W 原水(被処理水)

Claims (8)

  1. 放射性物質を含有する被処理水から前記放射性物質を除去する放射性物質除去システムであって、
    前記被処理水中に存在する懸濁物質を凝集沈殿処理により除去する凝集沈殿処理装置と、
    前記凝集沈殿処理後の前記被処理水中に残在する懸濁物質を生物膜濾過処理により除去する生物膜濾過処理装置と、
    前記生物膜濾過処理後の前記被処理水中に存在する前記放射性物質を、該放射性物質を吸着する吸着材で捕集して除去する放射性物質除去装置とを備えたことを特徴とするシステム。
  2. 前記放射性物質がセシウムであることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質除去システム。
  3. 前記生物膜濾過処理装置が、浮上側スクリーンと下側スクリーンとの間に水中を浮遊可能な浮遊濾材を充填してなる浮遊濾層を有する濾過槽を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の放射性物質除去システム。
  4. 前記凝集沈殿処理が、天然鉱物系材料を主成分とする凝集剤の存在下で行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放射性物質除去システム。
  5. 前記放射性物質除去装置での処理後の前記被処理水中の前記放射性物質の濃度を検査する水質検査装置をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放射性物質除去システム。
  6. 前記凝集沈殿処理及び前記生物膜濾過処理で生じたスラッジを減容化処理するスラッジ処理装置をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の放射性物質除去システム。
  7. 前記スラッジ処理装置の前記減容化処理が、前記スラッジの圧縮処理と生物学的処理とを含むことを特徴とする請求項6に記載の放射性物質除去システム。
  8. 放射性物質を含有する被処理水から前記放射性物質を除去する放射性物質除去方法であって、
    前記被処理水中に存在する懸濁物質を凝集沈殿処理により除去するステップと、
    前記凝集沈殿処理後の前記被処理水中に残在する懸濁物質を生物膜濾過処理により除去するステップと、
    前記生物膜濾過処理後の前記被処理水中に存在する放射性物質を、該放射性物質を吸着する吸着材で捕集して除去するステップとを有することを特徴とする方法。
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