JP7123262B2 - 放射性セシウム除染剤およびこれを用いた水深に応じて調節可能な放射性セシウム除染方法 - Google Patents

放射性セシウム除染剤およびこれを用いた水深に応じて調節可能な放射性セシウム除染方法 Download PDF

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Description

本技術は、水中の汚染物質の除染技術に関するものであり、特に、水中に存在する放射性セシウムを様々な水深に対して効率的に除染できる除染剤および除染方法に関する技術である。
2011年3月の日本福島原子力発電所の事故により土壌や動植物、廃棄物などが放射性物質に汚染されており、深刻な環境問題を引き起こしている。原子力発電所の事故時に発生する主な放射性物質としては、放射性ヨウ素と放射性セシウムなどを挙げることができる。放射性ヨウ素は、半減期が約8日となって比較的短いのに対し、放射性セシウムは、半減期が30年となって非常に長く、セシウムはカリウムと化学的性質が似ていて、吸収時に筋肉などに濃縮され、免疫力の欠乏および各種癌(不妊症、骨髄腫、肺癌、甲状腺がん、乳がんなど)などを誘発する原因となる。
ゼオライトのような鉱物が、放射性セシウムなどの汚染物質を除去するためには、汚染物質と直接接触しなければならない。放射性セシウムが浄水場のような容量が固定されたところに流入される場合であれば、ゼオライトとセシウムとの接触に問題はないが、湖などの容量が固定されていないところでは、水表面での散布に依存しては接触の限界が発生することがある。また、ゼオライトの比重が2.0~2.4であるため、水中で沈降速度が速く、放射性セシウムと反応し得る十分な滞留時間を有することができないこともある。また、八堂湖のように比較的大きい淡水では、水深が最大23mで、平均6mとなって水深が深く、この場合、水温の変化による成層現象などにより、水中の汚染物質が深度によって均質に分布していない可能性も存在する。
本発明は、このように水系の規模に応じて、汚染物質が深度によって不均一に分布し得る状況で、除染剤が十分な滞留時間を持って水平方向の分散が効果的に行われるように、従来技術の問題点を解決するために案出された発明であって、放射性セシウムを水深に応じて調節して除染できる放射性セシウム除染剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記放射性セシウム除染剤を用いて水中の放射性セシウムを水深に応じて効率的に除染できる放射性セシウムの除染方法を提供することを目的とする。
以下、本願に記載の様々な具体例が図面を参照して記載される。下記の説明で、本発明の完全な理解のために、様々な特異的詳細事項、例えば、特異的な形態、組成物および工程などが記載されている。しかし、特定の具現例は、これら特異的詳細事項のいずれか一つ以上無しに、または、他の公知の方法および形態と共に実行されてもよい。他の例において、公知の工程および製造技術は、本発明を不要に曖昧にすることのないように、特定の詳細事項として記載されない。「一具体例」または「具体例」に対する本明細書の全般を通じる参照は、具体例と連関して記載された特別な特徴、形状、組成または特性が、本発明の一つ以上の具体例に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全般における様々な位置で表現された「一具体例で」または「具体例」の状況は、必ずしも本発明の同一の具体例を示すものではない。さらに、特別な特徴、形状、組成または特性は、一つ以上の具体例でいなかる適切な方法によって組み合わせてもよい。
本発明内の特別な定義がない限り、本明細書に使用されたすべての科学的および技術的な用語は、本発明の属する技術分野において当業者によって通常理解されるものと同一の意味を有する。
本発明で、「放射性物質」とは、原子力重大事故時に発生する主な汚染物である。現在、広く普及されている原子炉発電プラントにおいては、原子炉での核分裂によってかなりの量の放射性副産物の生成を伴う。前記放射性物質としては、これら放射性物質の主なものは、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137、セリウム144、ロジウム106、コバルト60、ストロンチウム90、ラジウム226、ウラン234、ウラン235、ウラン238、プルトニウム239などの極めて危険な放射性同位元素を含む核分裂生成物および活性元素であってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、汚染水とは、放射性物質が溶解した水溶液を意味することができる。原子力重大事故の発生時に揮発性の高い放射性物質が重大事故の初期に大気中に気化して移動し、放射性降下物または降雨を通じて地表環境に流入することがある。前記汚染水で放射性セシウムなどの放射性物質はイオン形態で溶解しているか、粘土と有機物に強く結合して含まれていることがある。
本発明で、ゼオライト(zeolite)とは、網状ケイ酸塩鉱物に属する鉱物群であり、内部に数ナノメートルの気孔を非常に多く有していて、様々な汚染物質に対する除去効率が高いものと知られている。水分と悪臭とを吸収して除去することができ、重金属を捕獲することができ、イオン交換剤の材料としても使用することができる。特に、天然ゼオライトは、ほとんど細粒質の凝灰岩が変質した「不石質凝灰岩(zeolitic tuff)」の形態で採取され、化学組成の面において、Na、K、Ca、Mg、SrまたはBaを陽イオンで少量含有する含水ケイ酸塩鉱物であって、その種類は、クリノプチロライト(clinoptilolite)、モルデン沸石(mordenite)、輝沸石(heulandite)、フィリップサイト(phillipsite)、エリオン沸石(erionite)、菱沸石(chabazite)および苦土沸石(ferrierite)などがあるが、これに制限されるものではない。
本発明で、炭酸水素ナトリウムは、乾燥時に、熱による分解過程でHCOガス発生により空隙または気孔を発生させ、Naが焼成後にも吸着材内に残留して構造力の形成に役立つことができる。また、前記空隙または気孔が形成される過程で、皮膜なく、天然ゼオライト、クエン酸、トウモロコシ澱粉が本発明の吸着材に粘着または固着するようにする役割をすることができる。
本発明のトウモロコシ澱粉は、トウモロコシから抽出したアミロース含有澱粉であってもよいが、これに制限されない。または、高アミローストウモロコシ澱粉およびトウモロコシ澱粉の配合物のような澱粉の配合物が使用されてもよい。本発明のトウモロコシは、自然状態のまま、または、交配育種、転座、逆位、形質転換またはこれらの変異を含む任意の他の遺伝子または染色体操作方法を含む標準交配技術で得られたものであってもよいが、これに制限されない。
本発明の澱粉は、押出成形、全圧縮、澱粉スラリーの調理、噴霧乾燥および流動化床凝集(Fluidized bed agglomeration)を含む物理的処理工程で製造されるが、これに制限されるものではない。一具現例において、前記工程は、押出工程であってもよい。澱粉を部分的に全糊化するように処理し、糊化および非糊化部分を有する澱粉粒子を生成する。一具現例において、前記糊化した澱粉は本質的に非糊化した粒子(つまり、顆粒)をともに結合させる。本発明で、トウモロコシ澱粉は除染剤の剤形を一定にする役割をすることができる。
本発明の一具現例によると、汚染水に含まれた放射性物質を除去するための除染剤として、ゼオライト;炭酸水素ナトリウム;およびクエン酸を含む放射性汚染物質の除染剤に関するものである。
本発明で、前記除染剤は、ゼオライト30~60重量%;炭酸水素ナトリウム20~40重量%;およびクエン酸10~40重量%を含むものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記除染剤は、ゼオライト40~60重量%;炭酸水素ナトリウム20~40重量%;およびクエン酸10~20重量%を含み、中層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記除染剤は、ゼオライト30~40重量%;炭酸水素ナトリウム30~40重量%;およびクエン酸20~40重量%を含み、深層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記除染剤は、トウモロコシ澱粉をさらに含むものであってもよいし、好ましくは、前記トウモロコシ澱粉は5~20重量%であってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉を2:1~2:0.5~1:0.25~1の重量比で含むものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉を2:1:0.5:0.5の重量比で含むものであってもよいし、前記除染剤は、中層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉を2:1:0.5:0.25の重量比で含むものであり、前記除染剤は、深層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記ゼオライトは、輝沸石50~60重量%およびモルデン沸石40~50重量%を含むものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明で、前記ゼオライトは、比表面積が50~70m/gであるか、平均空隙体積が0.1~0.15ml/gであるか、平均空隙大きさが5~15nmであるか、陽イオン交換能が60~120meq/100gであるものであってもよいが、これに制限されるものではない。
本発明の一実施例に係る放射性セシウム除染剤は、放射性セシウムの吸着のためのゼオライトなどの粘土鉱物を含んでおり、同時に発泡成分を含んでいて、前記粘土鉱物と発泡成分との含量の調節のために、前記除染剤の発泡速度を調節することができる。これにより、様々な深度または水深に応じて除染効果の発現速度や支点を調節することができ、水系の様々な水深に応じて調節し得る除染を可能とする。これは、結局、すべての水深に存在する放射性セシウム汚染源を緻密に除染することができるという意味であり、これにより、水中の放射性セシウムの除染効率を極大化することができる。
したがって、放射性セシウムで汚染された水系で前記除染剤を様々な水平領域に散布し、同時に様々な組成の除染剤を散布する場合、水平および垂直の領域で均一な除染効果を発揮することができる。
ただし、除染剤の単位重量、単位容量などは、水系の容量、面積、水深などを考慮して様々に変形することができる。
本発明は、結局、放射性セシウム除染剤であるゼオライトなどの沈降速度を調節することによって、水平分散性能を極大化しようとする技術思想を含んでおり、水中の放射性セシウム除染に関する分野の新しいモデルを提示する。
図1aは、ゼオライト(ZG)試料に対するX線回折分析の結果を示したグラフであり、図1bは、慶州産ゼオライト(KGZ)試料に対するX線回折分析の結果を示したグラフであり、図1cは、浦項産ゼオライト(KPZ)試料に対するX線回折分析の結果を示したグラフである。 様々な粘土鉱物に対する低濃度セシウム(Cw≒50μg/L)吸着分配係数の結果を示したグラフである。 大型カラム水槽を示した模式図である。 40L水槽の予備実験の結果を示したグラフである。 図5a~図5fは、ゼオライト粉末型除染剤による時間別の濁度濃度変化を示したグラフである。図5aは、ゼオライト粉末型除染剤による1分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5bは、ゼオライト粉末型除染剤による3分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5cは、ゼオライト粉末型除染剤による10分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5dは、ゼオライト粉末型除染剤による60分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5dは、ゼオライト粉末型除染剤による120分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5fは、ゼオライト粉末型除染剤による1440分後の濁度濃度変化を示したグラフである。 図6a~図6fは、ゼオライト粉末型除染剤による時間別のセシウム濃度変化を示したグラフである。図6aは、ゼオライト粉末型除染剤による1分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6bは、ゼオライト粉末型除染剤による3分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6cは、ゼオライト粉末型除染剤による10分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6dは、ゼオライト粉末型除染剤による60分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6dは、ゼオライト粉末型除染剤による120分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6fは、ゼオライト粉末型除染剤による1440分後のセシウム濃度変化を示したグラフである。 図7a~図7fは、実施例1の除染剤による時間別の濁度濃度変化を示したグラフである。図7aは、実施例1の除染剤による1分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7bは、実施例1の除染剤による3分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7cは、実施例1の除染剤による10分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7dは、実施例1の除染剤による60分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7dは、実施例1の除染剤による120分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7fは、実施例1の除染剤による1440分後の濁度濃度変化を示したグラフである。 図8a~図8fは、実施例1の除染剤による時間別のセシウム濃度変化を示したグラフである。図8aは、実施例1の除染剤による1分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8bは、実施例1の除染剤による3分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8cは、実施例1の除染剤による10分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8dは、実施例1の除染剤による60分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8dは、実施例1の除染剤による120分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8fは、実施例1の除染剤による1440分後のセシウム濃度変化を示したグラフである。 図9a~図9fは、実施例2の除染剤による時間別の濁度濃度変化を示したグラフである。図9aは、実施例2の除染剤による1分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9bは、実施例2の除染剤による3分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9cは、実施例2の除染剤による10分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9dは、実施例2の除染剤による60分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9dは、実施例2の除染剤による120分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9fは、実施例2の除染剤による1440分後の濁度濃度変化を示したグラフである。 図10a~図10fは、実施例2の除染剤による時間別のセシウム濃度変化を示したグラフである。図10aは、実施例2の除染剤による1分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10bは、実施例2の除染剤による3分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10cは、実施例2の除染剤による10分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10dは、実施例2の除染剤による60分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10dは、実施例2の除染剤による120分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10fは、実施例2の除染剤による1440分後のセシウム濃度変化を示したグラフである。 図11aは、実施例1および実施例2の除染剤の剤形の一実施例を示したものであり、図11bは、実施例3および実施例4の除染剤の剤形の一実施例を示したものである。 図12a~図12dは、実施例3の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図12aは、実施例3の除染剤の投与後、2秒経過後の分散様態を示したものであり、図12bは、実施例3の除染剤の投与後、8秒経過後の分散様態を示したものであり、図12cは、除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものであり、図12dは、実施例3の除染剤の投与後、40秒経過後の分散様態を示したものである。 図13a~図13dは、実施例4の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図13aは、実施例4の除染剤の投与後、2秒経過後の分散様態を示したものであり、図13bは、実施例4の除染剤の投与後、5秒経過後の分散様態を示したものであり、図13cは、実施例4の除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものであり、図13dは、実施例4の除染剤の投与後、40秒経過後の分散様態を示したものである。 図14a~図14cは、比較例11の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図14aは、比較例11の除染剤の投与後、4秒経過後の分散様態を示したものであり、図14bは、比較例11の除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものであり、図14cは、比較例11の除染剤の投与後、60秒経過後の分散様態を示したものである。 図15a~図15cは、比較例12の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図15aは、比較例12の除染剤の投与後、2秒経過後の分散様態を示したものであり、図15bは、比較例12の除染剤の投与後、5秒経過後の分散様態を示したものであり、図15cは、比較例12の除染剤の投与後、70秒経過後の分散様態を示したものである。 図16a~図16dは、比較例13の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図16aは、除染剤の投与後、4秒経過後の分散様態を示したものであり、図16bは、比較例13の除染剤の投与後、8秒経過後の分散様態を示したものであり、図16cは、除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものである。 図17aは、実施例3と同じ配合比率を有し、10gの剤形に製作された除染剤を0℃(左)、20℃(右)の温度が異なる2つの水槽に投下した後、15秒が経過した様子を示したものである。図17bは、実施例4と同じ配合比率を有し、12gに製作された除染剤を0℃(左)、20℃(右)の温度が異なる2つの水槽に投下した後、15秒が経過した様子を示したものである。 図18aは、本発明の一実施例であり、温度および濃度によるイルライトの時間別の脱着効果を調べるために、14日から約70日まで低濃度、高濃度に分けて脱着率を示したものである。図18bは、本発明の一実施例であり、温度および濃度によるゼオライトの時間別の脱着効果を調べるために、14日から約70日まで低濃度、高濃度に分けて脱着率を示したものである。
本発明の一具現例によると、汚染水に含まれた放射性物質を除去するための除染剤として、ゼオライト;炭酸水素ナトリウム;およびクエン酸を含む放射性汚染物質の除染剤に関するものである。
以下では、本発明の放射性セシウム除染剤およびこれを活用した水深に応じて調節可能な放射性セシウムの除染方法について添付された図面、実験資料などを通じて詳しく説明する。しかし、下記の説明は、本発明の理解を助けるための例示的な説明であり、本発明の技術思想は、下記の説明によって制限されない。本発明の技術思想は、ただ、後述する特許請求の範囲によって解釈または制限されることができる。
[準備例]除染剤用試料製作
放射性セシウム除染剤の基礎物質として天然ゼオライト試料(ZG)を選定した。図1aは、ゼオライト(ZG)試料に対するX線回折分析の結果を示したグラフである。ゼオライトの原産地は、慶北慶州地域で産出される試料を選定した。市販の慶州産ゼオライト(KGZ)製品のうち最も広く販売されている45μmの粒径の製品を購入した。また、下記の表1は、前記回折分析の結果によって確認された構成成分(鉱物)の組成比率を示した表である。図1aおよび表1を参照すると、X線回折分析を通じてゼオライトに属する鉱物である輝沸石とモルデン沸石とからなっていることを確認し、その構成比は、輝沸石(Heulandite)約53%、モルデン沸石(Mordenite)は、約47%からなっていた。
浦項、好ましくは浦項迎日湾で産出される浦項産ゼオライト(KPZ)も、すべて輝沸石とモルデン沸石とから構成されており、慶州産ゼオライト(KGZ)とその特性が類似している。図1bは、慶州産ゼオライト試料に対するX線回折分析の結果を示したグラフであり、図1cは、浦項産ゼオライト試料に対するX線回折分析の結果を示したグラフである。慶州産ゼオライトと浦項産ゼオライトとは、表1に示されているように、組成比は多少異なるが、X線回折分析の結果は概ね類似するピーク形態を示した(図1bおよび図1c)。ゼオライトの比表面積は約60m/gであり、非常に小さい粒子大きさを有しているものであり、陽イオン交換能が約72~100meq/100gであり、比較対象である永同産イルライトに比べて非常に高い値を示した(表2)。特に、比表面積と陽イオン交換能は、吸着能の相違に影響を与える要因として作用することができる。
Figure 0007123262000001
ゼオライト(ZG)試料の鉱物学的特性
表2には、準備されたゼオライト試料に対する鉱物学的特性を評価した結果が示されている。図2は、様々な粘土鉱物に対する低濃度セシウム(Cw≒50μg/L)吸着分配係数の結果を示したグラフである。また、表3は、各鉱物の吸着分配係数を定量化して示した表である。表2、表3および図2を参照すると、ZGの比表面積は1g当たり約65mであり、陽イオン交換能は約100meq/100gであり、高いものであった。50mL vialを使用して行った小規模の吸着実験の結果、セシウムに対する分配係数(K)が約600,000L/kgであり、非常に高いものであって、この値は他の鉱物に比べて約100倍~1000倍高かった。ゼオライトで生じる主な吸着機作は、空隙で生じる陽イオン交換反応であり、ゼオライトの高い比表面積と陽イオン交換能がゼオライトのセシウム除去率を高めることに寄与したものと解釈することができる。
Figure 0007123262000002
Figure 0007123262000003
図18aは、本発明の一実施例であり、温度および濃度によるイルライトの時間別の脱着効果を調べるために、14日から約70日まで低濃度、高濃度に分けて脱着率を示したものである。
図18bは、本発明の一実施例であり、温度および濃度によるゼオライトの時間別の脱着効果を調べるために、14日から約70日まで低濃度、高濃度に分けて脱着率を示したものである。
濃度によるイルライトおよびゼオライトの時間別の脱着効果を調べた結果、全般的に2つの鉱物はいずれも脱着程度が時間による変化が大きくみられず、ほとんど反応の初期に脱着が発生することがわかる。イルライトは、低濃度で約20%、高濃度で約50%内外の脱着率のものであり、温度による脱着特性の相違は観察されなかった。特異すべき点は、高濃度で時間によって着脱率が多少増加する傾向を示した。ゼオライトは、相対的に低濃度の脱着率が高いものであったが、すべての場合で脱着率が1%未満であり、非常に優れた吸着安定性を示した。
本準備例では、除染剤に使用される粘土鉱物としてゼオライトのみを例示しているが、イルライト、ベントナイト、セリサイトなどの他の鉱物を使用することも、本発明の技術思想範疇内であることは当然である。また、適用水系によって前記鉱物は複数種の混合鉱物が使用されてもよい。
現場模写実験
ゼオライトのような天然鉱物を用いて、セシウムの吸着効率を確認する既存の室内実験は、体積が小さい50mL vialを用いて持続的に撹拌することによって、vial内のゼオライトとセシウムができる限り均質に反応するようにした。このような方式は、理論的な最大セシウム吸着性能(Qm、単一平面最大吸着量、Langmuir model)と吸着効率を求めることができるというメリットがある。しかし、ゼオライトのような除染剤が散布される実際の現場では、実験環境のように、100%の接触が不可能であるため、このように規模に対する効率を確認するために、1トン規模の透明大型水槽を製作して実験した。図3は、大型カラム水槽を示した模式図である。図3を参照すると、水槽内で散布地域での距離別、深さ別の除染剤の分散度とセシウム除去効率を確認するために、アクリルで試料採取用パイプを製作して設けた。試料採取用パイプの直径は20mm(内径14mm)であり、総延長の長さは1.7mである。水質試料が30cm単位で流入できるように底から5cmを離隔した後、5cmの長さのスクリーンを30cm間隔で総4つの区間を打孔した後に設けた。水槽に1トンの水を満たした後、実際の現場で発生し得る競争イオン効果を反映するために、主陽イオン(Ca、Mg、Na and K)と主陰イオン(Cl、SO、HCO)を追加して模写対象現場である八堂湖の水質と類似するように調整し、低濃度セシウム(約50μg/L)で均質に合わせた。その後、除染剤を投入して濁度およびセシウム除去効率を確認した。
除染剤を散布する前に定量ポンプ(Peristaltic Pump)を使用し、初期の水質を確認するための水質試料を採取し、その後、除染剤を投入して時間による変化を確認するための試料を採取した。試料の採取時に15mL/minの流量で一度に約25mLを採取した。採水した試料は、まず、濁度を測定し、その後、遠心分離機に入れて3500rpmで30分間遠心分離した後、上澄み液を採取した。上澄み液は、硝酸を用いてpHを2以下に下げた後、4℃以下で保存し、ICP-MSでセシウム濃度を測定した。
本実験で使用し得るセシウムの核種は制限されない。水生環境で放射性核種の動きのうち一つの要因は、安定した核種の行動にあるので、水生環境で安定したセシウムの挙動は、おそらく、セシウム137が環境に及ぼす長期的な影響を予測するための比喩として使用できるからである(Tiwari、Diwakar & Lalhmunsiama、Lalhmunsiama & Choi、S. & Lee、Seung-Mok(2014)。Activated Sericite:An Efficient and Effective Natural Clay Material for Attenuation of Cesium from Aquatic Environment。Pedosphere24.731-742。)。
粉末型除染剤(粉末型ゼオライト単独)
1トン規模の大型水槽実験に先立ち、水中の放射性セシウムを除去するために必要なゼオライトの適正量を算定するために、40L規模の水槽で予備実験を行った。予備実験の結果、濁度およびセシウム除去率をいずれも考慮すると、40Lでは2gのゼオライトを投入した場合が最も効率的にセシウムを除去しているため、これを基礎設計数量に選定した。図4は、40L水槽の予備実験の結果を示したグラフである。これに基づいて算定した1トン規模の水槽のゼオライト所要量は50gであった。
予備実験の結果を用いて、1トンのセシウム汚染水が盛られた水槽にゼオライト粉末50gを入れた後、時間と位置、深度別の濁度とセシウムの濃度を測定した。図5a~図5fは、ゼオライト粉末型除染剤による時間別の濁度濃度変化を示したグラフである。図5aは、ゼオライト粉末型除染剤による1分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5bは、ゼオライト粉末型除染剤による3分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5cは、ゼオライト粉末型除染剤による10分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5dは、ゼオライト粉末型除染剤による60分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5dは、ゼオライト粉末型除染剤による120分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図5fは、ゼオライト粉末型除染剤による1440分後の濁度濃度変化を示したグラフである。
図5a~図5fを参照すると、ゼオライト粉末は、1分以内で水槽の底に到達し、水平に分散するよりも垂直に沈降しようとする傾向が大きいものであった。
図6a~図6fは、ゼオライト粉末型除染剤による時間別のセシウム濃度変化を示したグラフである。図6aは、ゼオライト粉末型除染剤による1分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6bは、ゼオライト粉末型除染剤による3分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6cは、ゼオライト粉末型除染剤による10分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6dは、ゼオライト粉末型除染剤による60分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6dは、ゼオライト粉末型除染剤による120分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図6fは、ゼオライト粉末型除染剤による1440分後のセシウム濃度変化を示したグラフである。
図6a~図6fを参照すると、水中のセシウムの濃度も、濁度が増加する支点に沿って減少しており、ゼオライト周辺で集中的に除染効果が生じることを確認した。このような傾向は、実験の初期の1~3分の間で強く生じ、3分以降にはゼオライト粉末が底にすべて到達し、10分を過ぎてから濁度の均質化が先になされた後、徐々に水中のセシウム濃度の均質化がなされることを確認した。24時間が経過した後には定量ポンプを通じる採水では回収が難しい程度にゼオライト粒子が底に沈んでいて、このとき、最終的なセシウム除去率は、約60%程度であり、すべての支点で類似していた。
深度に応じて調節可能な除染剤
前述の粉末形態のゼオライトを水槽に投入したとき、投入初期の沈降により垂直分散が優勢であり、水平分散がほとんどなされなかったことを確認した。広い地域に除染剤を散布するとき、除染剤の水平分散が低いと、投入支点をより多く有しなければならないディメリットが生じる。発泡のための成分として、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)とクエン酸(C)は、水平分散を増加させて発泡速度を調節することによって、除染成分であるゼオライトの発現を調節することができる成分である。
[実施例1]放射性セシウム除染剤の製造(深層用)
発泡型除染剤は、主な添加物である炭酸水素ナトリウムとクエン酸、ゼオライトの配合比率を表4に示すような含量で混合し、これらを成形するためにエタノール(COH)を使用した。1トンを基準に投入されるゼオライトの量は、前記予備実験の結果のように、50gにして同様に適用した。ゼオライトとその他の付随材料を混合して成形するためのエタノールは、全体の除染剤質量の20%内外を注入しており、製造枠に入れて40℃に設定したオーブンで2日以上乾燥させて除染剤を製造した。最終的に製作された除染剤の重量を比較した結果、製作および乾燥の過程で約20%内外の質量損失が発生した。最終的な剤形は、ペレットまたは錠剤の形態を有するようにした。
[比較例1~5]放射性セシウム除染剤の製造(深層外)
実施例1と同一の方法で除染剤を製造するが、下記の表4に示された組成比率により、それぞれ比較例1~5の除染剤を製造した。
Figure 0007123262000004
水中分散および除染傾向の分析
水中のセシウムを除去するために、前記配合比率を異にして製造した除染剤(実施例1、比較例1~5)を水槽に入れた後、沈降および分散傾向を観察し、その中で分散傾向が最も優れた実施例1の除染剤の位置別、深度別の濁度とセシウムの濃度などを測定して示した。
図7a~図7fは、実施例1の除染剤による時間別の濁度濃度変化を示したグラフである。図7aは、実施例1の除染剤による1分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7bは、実施例1の除染剤による3分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7cは、実施例1の除染剤による10分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7dは、実施例1の除染剤による60分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7dは、実施例1の除染剤による120分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図7fは、実施例1の除染剤による1440分後の濁度濃度変化を示したグラフである。
図7a~図7fを参照すると、水平方向の分散なく垂直方向にのみ沈降が発生した粉末型除染剤とは異なり、水面下の約60cm付近から除染剤が溶けながら、水平分散が大きく起こり、広がった後に沈降がなされることを確認できた。全体的な沈降は、粉末型除染剤と類似して沈降が急速に発生するが、水平方向には粉末型よりもはるかに広く分散が発生するものであった。除染剤を投入後、約60分が経過した時点でも浮遊しているゼオライト粒子を確認できた。
図8a~図8fは、実施例1の除染剤による時間別のセシウム濃度変化を示したグラフである。図8aは、実施例1の除染剤による1分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8bは、実施例1の除染剤による3分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8cは、実施例1の除染剤による10分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8dは、実施例1の除染剤による60分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8dは、実施例1の除染剤による120分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図8fは、実施例1の除染剤による1440分後のセシウム濃度変化を示したグラフである。
図8a~図8fを参照すると、水中のセシウム濃度の場合、粉末形態の除染剤に比べて深い深度でセシウムが急速に除去されることが確認でき、1日経過後に最も深い深度でのセシウム除去率が約80%に至るものであった。しかし、相対的に水表面付近のセシウムはほとんど除去されない特性がみられた。
実施例1の除染剤と配合比を異にして製造された比較例1~5の除染剤は、沈降速度の遅延や水平方向の分散現象が明確に発生しなかった。一部の除染剤の場合、水槽の底に到達するまで分散が全く発生しておらず、一部の除染剤では、分散が発生するが、その程度が微弱であった。
以上のように、ゼオライト粉末を水中のセシウム除染剤の基礎物質に選定した後、炭酸水素ナトリウムとクエン酸などの薬品を添加して既存の粉末型除染剤を改良した。改良した除染剤を水槽に投入して濁度とセシウムの濃度を測定した結果、沈降と水平分散、空間的除去率が、既存のゼオライト粉末を投入した場合といずれも異なるものであった。粉末形態で投入したゼオライト除染剤の場合、水平方向の分散よりは垂直方向の沈降が優勢しており、水中のセシウム濃度もゼオライトが沈降した垂直方向にのみ減少するものであった。沈降が優勢していたので、除染剤を投入してから3分で粉末が底にすべて到達し、10分後には、底と平行に分布するものであった。
実施例1および比較例の改良型除染剤のうち、実施例1を除く残りの類型の除染剤は、沈降速度の遅延や水平方向の分散が明確に発生しなかった。実施例1の除染剤は、垂直方向には粉末型除染剤と類似して沈降したが、水面下の約60cm付近で除染剤が水平方向に分散した後、再沈降して粉末型除染剤に比べて分散がはるかに広く発生するものであった。水中のセシウムの濃度の減少は、測定位置によって多少相違があったが、水表面近くでもセシウム濃度の減少が発生した粉末型除染剤とは異なり、実施例1の除染剤では、時間が経過しても水表面付近のセシウムが残存するものであった。
このように、除染剤類型別の沈降、分散とセシウム除去特性を考慮すると、配合比を異にして改良した除染剤のうち実施例1の除染剤を、水系深層部に分布するセシウムを除去する用途に適用することが妥当であると判断される。
実験結果からすると、放射性セシウム除染剤として、ゼオライト30~40重量%;炭酸水素ナトリウム30~40重量%;およびクエン酸20~40重量%を含む除染剤を、深層水系の放射性セシウム除染のために調節可能な除染剤として決定した。
[実施例2]放射性セシウム除染剤の製造(中層用)
発泡型除染剤は、主な添加物である炭酸水素ナトリウムとクエン酸、ゼオライトの配合比率を表5に示すような含量で混合し、これらを成形するためにエタノール(COH)を使用した。1トンを基準に投入されるゼオライトの量は、前記予備実験の結果のように、50gにして同様に適用した。ゼオライトとその他の付随材料を混合して成形するためのエタノールは、全体の除染剤質量の20%内外を注入しており、製造枠に入れて40℃に設定したオーブンで2日以上乾燥させて除染剤を製造した。最終的に製作された除染剤の重量を比較した結果、製作および乾燥の過程で約20%内外の質量損失が発生した。最終的な剤形は、ペレットまたは錠剤の形態を有するようにした。
[比較例6~10]放射性セシウム除染剤の製造(中層外)
実施例2と同一の方法で除染剤を製造するが、下記の表5に示された組成比率により、それぞれ比較例6~10の除染剤を製造した。
Figure 0007123262000005
水中分散および除染傾向の分析
水中のセシウムを除去するために、前記配合比率を異にして製造した除染剤(実施例2、比較例6~10)を水槽に入れた後、沈降および分散傾向を観察し、その中で分散傾向が最も優れた実施例2の除染剤の位置別、深度別の濁度とセシウムの濃度などを測定して示した。
図9a~図9fは、実施例2の除染剤による時間別の濁度濃度変化を示したグラフである。図9aは、実施例2の除染剤による1分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9bは、実施例2の除染剤による3分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9cは、実施例2の除染剤による10分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9dは、実施例2の除染剤による60分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9dは、実施例2の除染剤による120分後の濁度濃度変化を示したグラフであり、図9fは、実施例2の除染剤による1440分後の濁度濃度変化を示したグラフである。
図9a~図9fを参照すると、水平方向の分散なく垂直方向にのみ沈降が発生した粉末型除染剤とは異なり、水除染剤は、垂直方向に沈降して、水面下の約30cm付近で再び水面に上がった後、下に広がっていく様子がみられ、1時間が経過する前にすべて底に沈んでいた粉末型除染剤とは異なり、2時間が経過した時点でも少量の除染剤粒子が浮遊していて、沈降遅延効果が発生したことを確認できた。また、水面に再び浮上した後、沈降する過程で、粒子の水平分散効果も発生することを確認できた。
図10a~図10fは、実施例2の除染剤による時間別のセシウム濃度変化を示したグラフである。図10aは、実施例2の除染剤による1分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10bは、実施例2の除染剤による3分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10cは、実施例2の除染剤による10分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10dは、実施例2の除染剤による60分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10dは、実施例2の除染剤による120分後のセシウム濃度変化を示したグラフであり、図10fは、実施例2の除染剤による1440分後のセシウム濃度変化を示したグラフである。
図10a~図10fを参照すると、水平分散が大きく発生したことと同様に、セシウムの濃度も広い範囲で急速に減少し、セシウム除去率は深さによって異なるが、最大70%まで確認された。
実施例2の除染剤と配合比を異にして製造された比較例6~10の除染剤は、沈降速度の遅延や水平方向の分散現象が明確に発生しなかった。一部の除染剤の場合、水槽の底に到達するまで分散が全く発生しておらず、一部の除染剤では分散が発生するが、その程度が微弱であった。
以上のように、ゼオライト粉末を水中のセシウム除染剤の基礎物質に選定した後、炭酸水素ナトリウムとクエン酸などの薬品を添加して既存の粉末型除染剤を改良した。改良した除染剤を水槽に投入して濁度とセシウムの濃度を測定した結果、沈降と水平分散、空間的除去率が、既存のゼオライト粉末を投入した場合といずれも異なるものであった。粉末形態で投入したゼオライト除染剤の場合、水平方向の分散よりは垂直方向の沈降が優勢しており、水中のセシウム濃度もゼオライトが沈降した垂直方向にのみ減少するものであった。沈降が優勢していたので、除染剤を投入してから3分で粉末が底にすべて到達し、10分後には、底と平行に分布するものであった。
実施例2および比較例の改良型除染剤のうち、実施例2を除く残りの類型の除染剤は、沈降速度の遅延や水平方向の分散が明確に発生しなかった。実施例2の除染剤は、垂直方向には粉末型除染剤と類似して沈降したが、水面下の30cm付近から水面に再び浮上しながら沈降が遅延しており、その過程で、水平方向にも分散現象が発生することを確認できた。水中のセシウム濃度は、測定位置によって多少相違があったが、粒子の分散する面積と類似して広い範囲で急速に減少するものであった。
このように、除染剤類型別の沈降、分散とセシウム除去特性を考慮すると、配合比を異にして改良した除染剤のうち実施例2の除染剤を水系中層部に分布するセシウムを除去する用途に適用することが妥当であると判断される。
実験結果からすると、放射性セシウム除染剤として、ゼオライト40~60重量%;炭酸水素ナトリウム20~40重量%;およびクエン酸10~20重量%を含む除染剤を中層水系の放射性セシウム除染のために調節可能な除染剤として決定した。
[実施例3]トウモロコシ澱粉を追加した除染剤の剤形の製作(中層用)
実施例3の発泡型除染剤製造過程でトウモロコシ澱粉(corn-starch)を追加で配合して結合力の強化を図った。除染剤にトウモロコシ澱粉を追加で含むと、吸着剤の剤形を一定に調節することができ、強度も増加することに伴い、深度の調節においてもっと容易である。トウモロコシ澱粉を追加しない場合、除染剤の形態は、図11aと同一であり、トウモロコシ澱粉を追加して得た除染剤の形態は、図11bと同一である。実施例3は、中層用に製作された。実施例3の組成比率は、表6のとおりである。
[実施例4]トウモロコシ澱粉を追加した除染剤の剤形の製造(中層外)
実施例4は、実施例3の発泡型除染剤製造過程で、組成比率を変更して製作した中層外の用途の除染剤である。実施例4の組成比率は、表6のとおりである。
[比較例11~13]トウモロコシ澱粉を追加した除染剤の剤形の製造
比較例11~13は、発泡型除染剤製造過程で、組成比率を変更して製作した除染剤である。比較例11~13の組成比率は、表6のとおりである。
Figure 0007123262000006
水中分散についての追加分析
水中のセシウムを除去するために、前記配合比率を異にして製造した除染剤(実施例3、実施例4、比較例11~13)を、図12~図17と同様な40L(縦30cm、横30cm、深さ50cm)水槽に水温20℃の水を45cmの深さまで満たした後、水面上の5cmで吸着剤を投下して沈降および分散傾向を観察した。吸着剤の剤形は、図11aおよび図11bのように、直径3cm、高さ1cm、質量約10gの円柱形態に製作した。
図12a~図12dは、実施例3の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図12aは、実施例3の除染剤の投与後、2秒経過後の分散様態を示したものである。実施例3の除染剤は、投下直後、水面下の10cmまで沈み、再び浮上して水面で3秒間分散する。図12bは、実施例3の除染剤の投与後、8秒経過後の分散様態を示したものである。実施例3の除染剤は、投与してから8秒が経過すると、水槽の底に沈む。図12cは、除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものである。垂直方向にのみ強く分散していた実施例3の除染剤は、投与してから20秒が経過すると、再び水面上に浮上する。図12dは、実施例3の除染剤の投与後、40秒経過後の分散様態を示したものである。実施例3の除染剤は、分散が進行し続き、40秒が経過すると、水槽全体に完全に分散する。
図13a~図13dは、実施例4の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図13aは、実施例4の除染剤の投与後、2秒経過後の分散様態を示したものである。実施例4の除染剤は、投下直後、水面下の5cmまで沈み、再び浮上するが、直ちに沈む。図13bは、実施例4の除染剤の投与後、5秒経過後の分散様態を示したものである。実施例4の除染剤は、投与してから5秒が経過すると、水槽の底に到達する。図13cは、実施例4の除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものである。垂直方向に強く、水平方向に弱く分散してI形態の分散挙動を見せていた実施例4の除染剤は、投与してから30秒が経過すると、再び水面上に浮上する。図13dは、実施例4の除染剤の投与後、40秒経過後の分散様態を示したものである。実施例4の除染剤は、分散が進行し続き、35秒が経過すると、水槽全体に完全に分散する。
図14a~図14cは、比較例11の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図14aは、除染剤の投与後、4秒経過後の分散様態を示したものである。比較例11の除染剤は、投下直後、4秒が経過すると、水槽の底に到達する。図14bは、比較例11の除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものである。比較例11の除染剤は、水槽の底に到達した後、除染剤の結合が解れて粒子が垂直方向に分散する。図14cは、比較例11の除染剤の投与後、60秒経過後の分散様態を示したものである。比較例11の除染剤で分散して水面近くに上昇した粒子は、再び沈降して、60秒経過後、水槽全体に均一に分散する。
図15a~図15cは、比較例12の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図15aは、比較例12の除染剤の投与後、2秒経過後の分散様態を示したものである。比較例12の除染剤は、投下直後、水面下の10cmまで沈み、再び浮上して水面で1秒間分散する。図15bは、比較例12の除染剤の投与後、5秒経過後の分散様態を示したものである。比較例12の除染剤は、投与してから5秒経過後に水槽の底に沈む。図15cは、比較例12の除染剤の投与後、70秒経過後の分散様態を示したものである。比較例12の除染剤は、垂直方向に分散して70秒が経過すると、完全に分散する。
図16a~図16dは、比較例13の除染剤に対する時間別の分散様態を示したものである。図16aは、除染剤の投与後、4秒経過後の分散様態を示したものである。比較例13の除染剤は、投下直後、水面下の10cmまで沈み、再び浮上して水面で3秒間分散する。図16bは、比較例13の除染剤の投与後、8秒経過後の分散様態を示したものである。比較例13の除染剤は、投与してから8秒が経過すると、水槽の底に沈んだ後、垂直方向にのみ分散する。図16cは、除染剤の投与後、20秒経過後の分散様態を示したものである。比較例13の除染剤は、投与してから20秒が経過すると、再び水面上に浮上する。図16dは、比較例13の除染剤の投与後、60秒経過後の分散様態を示したものである。比較例13の除染剤は、分散が進行し続き、60秒が経過すると、水槽全体に完全に分散する。
実施例3、実施例4および比較例11~13の分散挙動を評価すると、表7のとおりである。水槽の深さの45cmを上から15cmずつ3等分して上、中、下の領域に分け、除染剤が水平に分散した順に領域を記載して分散挙動を評価した。
Figure 0007123262000007
分散速度は、吸着剤が水槽全体に完全に広がって分散が完了するまでの時間を記録して評価した。実験の結果、分散挙動と分散速度を考慮すると、中層用除染剤としては実施例3、深層用除染剤としては実施例4のように実施することが最適であると判断した。
温度による水中分散についての追加分析
温度および吸着剤の剤形の質量による分散性能を調べるために、追加の実験を実施した。図17aおよび図17bは、温度および吸着剤の剤形の質量による除染剤の分散様態を示したものである。
図17aは、実施例3と同一の配合比率を有し、10gの剤形に製作された除染剤を0℃(左)、20℃(右)の温度が異なる2つの水槽に投下した後、15秒が経過した様子を示したものである。低温環境である0℃~3℃で除染剤の分散性能を評価した結果、10gに製作された除染剤は配合比に関係なく、水面でのみ留まった状態で、水平方向の分散なく垂直方向にのみ分散し、分散速度も常温での分散速度より顕著に遅い。
図17bは、実施例4と同一の配合比率を有し、12gに製作された除染剤を0℃(左)、20℃(右)の温度が異なる2つの水槽に投下した後、15秒が経過した様子を示したものである。低温環境である0℃~3℃で除染剤の分散性能を評価した結果、12gに製作された除染剤は、除染剤の剤形の重量が増加し、除染剤が水中の底に到達する場合、低温環境での除染剤の分散低下を克服することができる。つまり、20℃の常温に比べて除染剤の分散速度は多少遅いが、10gの剤形に製作された除染剤が水面に浮上して分散することに比べると、同時間帯ではるかに優れた分散挙動を見せる。
本技術は、水中の汚染物質の除染技術に関するものであって、特に、水中に存在する放射性セシウムを様々な水深に対して効率的に除染できる除染剤および除染方法に関する技術である。

Claims (20)

  1. 汚染水に含まれた放射性物質を除去するための除染剤であって、
    ゼオライト40~60重量%;炭酸水素ナトリウム20~40重量%;およびクエン酸10~20重量%を含み、
    中層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、除染剤。
  2. 汚染水に含まれた放射性物質を除去するための除染剤であって、
    オライト30~40重量%;炭酸水素ナトリウム30~40重量%;およびクエン酸20~40重量%を含み、
    層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、除染剤。
  3. 前記除染剤は、トウモロコシ澱粉をさらに含むものである、請求項1又は2に記載の除染剤。
  4. 前記除染剤は、トウモロコシ澱粉5~20重量%を含むものである、請求項に記載の除染剤。
  5. 前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉が2:1~2:0.5~1:0.25~1の重量比である、請求項に記載の除染剤。
  6. 前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉が2:1:0.5:0.5の重量比であり、前記除染剤は、中層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、請求項に記載の除染剤。
  7. 前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉が2:1:0.5:0.25の重量比であり、前記除染剤は、深層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、請求項に記載の除染剤。
  8. 前記ゼオライトは、輝沸石50~60重量%およびモルデン沸石40~50重量%である、請求項1又は2に記載の除染剤。
  9. 前記ゼオライトは、比表面積が50~70m/gであるか、平均空隙体積が0.1~0.15ml/gであるか、平均空隙大きさが5~15nmであるか、陽イオン交換能が60~120meq/100gである、請求項1又は2に記載の除染剤。
  10. 前記放射性物質は、ヨウ素、セシウム、セリウム、ロジウム、コバルト、ストロンチウム、ラジウム、ウラン、プルトニウムからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の除染剤。
  11. 汚染水に含まれた放射性物質を除去するために、
    ゼオライト40~60重量%;炭酸水素ナトリウム20~40重量%;およびクエン酸10~20重量%を混合して放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法であって、
    中層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  12. 汚染水に含まれた放射性物質を除去するために、
    オライト30~40重量%;炭酸水素ナトリウム30~40重量%;およびクエン酸20~40重量%を混合して放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法であって、
    深層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  13. 前記除染剤は、トウモロコシ澱粉をさらに含む、請求項11又は12に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  14. 前記除染剤は、トウモロコシ澱粉5~20重量%を含むものである、請求項13に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  15. 前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉が2:1~2:0.5~1:0.25~1の重量比である、請求項14に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  16. 前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉が2:1:0.5:0.5の重量比であるものであり、前記除染剤は、中層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、請求項15に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  17. 前記除染剤は、ゼオライト、炭酸水素ナトリウム、クエン酸およびトウモロコシ澱粉が2:1:0.5:0.25の重量比であるものであり、前記除染剤は、深層水系に含まれた放射性物質を除去するためのものである、請求項15に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  18. 前記ゼオライトは、輝沸石50~60重量%およびモルデン沸石40~50重量%である、請求項11又は12に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法。
  19. 前記ゼオライトは、比表面積が50~70m/gであるか、平均空隙体積が0.1~0.15ml/gであるか、平均空隙大きさが5~15nmであるか、陽イオン交換能が60~120meq/100gである、請求項11又は12に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法
  20. 前記放射性物質は、ヨウ素、セシウム、セリウム、ロジウム、コバルト、ストロンチウム、ラジウム、ウラン、プルトニウムからなる群より選択される、請求項11又は12に記載の放射性汚染物質に対する除染剤を製造する方法
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