JP2013064857A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期検知手段が走査系ユニットの数よりも少ない系における、斜め入射系に伴う面倒れ斜入射ジッターが大きくなることを抑制して、良好な画像を形成できる光走査光学系および画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】2つの走査ユニットに画像書き出しタイミングを制御するための同期検知手段が設けられ、同期検知手段が設けられていない走査系ユニットの画像書き出しタイミング制御は、該走査系ユニットで用いる回転多面鏡の偏向面とは異なる偏向面に向け、回転軸に垂直な面に対して該走査系ユニットとは異なる側から斜め入射している走査系ユニットで得られた同期検知手段の同期信号に基づき決定される。
【選択図】図1

Description

本発明は光走査装置および画像形成装置に関し、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来、複数の光源手段から出射した光束を、共通のポリゴンミラーを介して複数の感光ドラム面上を走査する光走査装置は、大別すると以下の2つの方法で、感光ドラム面の書き出し位置を検知している。なお、書き出し位置を検知する理由は、ポリゴンミラーの偏向面の分割誤差(例えばポリゴンミラーが4面の場合、隣接する偏向面同士の角度が本来の90度からずれた角度となること)により発生する書き出し位置ずれ(ジッター)が発生することを防ぐためである。
書き出し位置を検知する方法の一つは、複数の感光ドラム面の数と同数の書き出し位置検知手段を備え、それぞれの書き出し位置検知手段で得られた検知情報を基に、感光ドラム面への書き出し位置を決定するものである。しかし、この方法では、書き出し位置検知手段を複数の感光ドラム面の数と同数個持つため、各々に光学素子や光受光素子(受光センサ)、電気基板等が必要となり、装置全体が複雑化してコストアップの要因となる、また装置全体の小型化を図るのが容易ではない。
これを改善するために、単一の書き出し位置検知手段を備え、複数の感光ドラム面に関し、1つの感光ドラム面に対する書き出し位置情報を基に他の感光ドラム面に対する書き出し位置を決定する方法が知られる(特許文献1)。なお、特許文献1の構成は、上下2つの走査系ユニットをポリゴンミラーを挟んで2組対向配置し、ポリゴンミラーの回転軸に垂直方向から入射させる偏向面内入射系となっている。
このような垂直入射に対して、部品点数を削減し、簡易な構成で装置全体の小型化を図るために、ポリゴンミラーに副走査方向に斜めから入射する光学系(以下、斜め入射光学系とも記す)が用いることが知られる(特許文献2)。
特開2004−219817号公報 特開2004−205640号公報
しかし、図7に参考例として示すように、特許文献1に知られる光走査装置に対し、特許文献2のような斜め入射光学系を用いる場合、書き出し位置検知手段が配置されていない走査系では、以下に示すようなポリゴン面倒れ斜入射ジッターが問題視される。ここで、ジッターとは、結像位置のズレをいう。
(ポリゴン面倒れ斜入射ジッター)
ここで、ポリゴン面倒れ斜入射ジッターについて、図7に示す参考例に関して、説明する。主走査断面図を図7(a)、走査系の副走査断面図を図7(b)に示す。4つの走査系ユニットU1、U2、U3、U4の内、走査系ユニットU1にのみ1つの同期検知光学系LC1を有しており、このLC1で得た同期検知信号に基づいて、全走査系ユニットの書き出しタイミングを制御している。
走査系ユニットU1内の同期検知光学系LC1により出力される同期検知信号が立ち上がってから一定時間T1(一定クロック)後に第1の走査系ユニットU1の画像信号に基づいて感光ドラム面に画像を形成している。その他の走査系ユニットU2、U3、U4においては、同期検知光学系LC1により出力される同期検知信号が立ち上がってから、それぞれ一定時間T2、T3、T4(一定クロック)遅延あるいは、先行させている。このようにして、各走査系ユニットU2、U3、U4の画像信号に基づいて感光ドラム面に画像を形成している。
しかし、ポリゴンの回転軸に垂直入射する場合でなく、斜め入射する斜入射系を用いる場合には、ポリゴンの偏向面が倒れると、主走査断面内において偏向面からの反射光束の出射角度にずれが生じる。そして、結像光学系LBまたは同期検知光学系LCを通過後の走査光束の到達位置は主走査方向にずれてしまう。その結果、ポリゴンの面毎に面の倒れ量が異なると、使用した面毎に画像書き出し位置がずれ、ジッターとなって画像の劣化を生じさせてしまう。これを面倒れ斜入射ジッターと呼ぶ。
以上のような光走査装置では、同期検知信号を直接取得していない走査系ユニットで面倒れ斜入射ジッターが大きくなり、良好な画像が得られないという問題があった。以下に、その理由を説明する。ここで、上側の走査系ユニットU1において、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生したときの、面倒れ方向と反射光線の角度ずれ方向との関係を図8(a)、(b)に示す。
図8(a)は、上側の走査系ユニットU1において、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生したときの、面倒れ方向と反射光線の角度ずれ方向との関係を説明するための主走査断面図である。図8(b)は、上側の走査系ユニットU1において、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生したときの、面倒れ方向と反射光線の角度ずれ方向との関係を説明するための副主走査断面図である。走査系ユニットU1においては、図8(b)に示すように、ポリゴン偏向面への入射光は、副走査断面内において、下から上に向かって斜め方向に入射している。
図8(a)、(b)から分かるように、上側の走査系ユニットU1においては、ポリゴン面が下向きに倒れたときは、主走査断面内において反射光は、入射系に近づく方向にずれる。即ち、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生し反射光の角度がずれたとき、結像レンズLB、または、同期検知光学系LC通過後の被走査面上、及び被走査面相当位置での主走査方向位置がずれる。
その理由は、以下に示す通りである。上側の走査系ユニットU1に関し、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生していない場合、図8(a)で、入射光、反射光、反射面法線に関して単位ベクトルは以下のようになる。
入射ベクトル(−1/√3、1/√3、1/√3)
反射ベクトル(X、Y、Z
反射面法線(1、0、0)
また、上側の走査系ユニットU1に関し、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生した場合、入射光、反射光、反射面法線に関して単位ベクトルは以下のようになる。
入射ベクトル(−1/√3、1/√3、1/√3)
反射ベクトル(X、Y、Z)
反射面法線(a、0、−b)
ここで、光反射に関するスネルの法則から、入射ベクトルの逆ベクトルと、反射ベクトルとを合成すると、反射面法線のベクトルの方向と一致したベクトルとなる。これより、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生していない場合、反射ベクトル(X、Y、Z)は(1/√3、1/√3、1/√3)となる。
そして、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生した場合、ポリゴンの偏向面の面倒れに関し、XZ面で僅かに傾いたものとして例えばa=√(9/10)、b=√(1/10)とすると、反射ベクトル(X、Y、Z)は(1.4/√3、1/√3、0.2/√3)となる。これより、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生することで、反射光は図8(a)に示すように
主走査断面内において入射系に近づく方向にずれることが分かる。
ここで、ポリゴン面が下向きに倒れたとき、上側の走査系ユニット(U1、U2)において、各像高および、同期検知像高での走査光束のずれる方向を、図10(a)に示す。図10(a)は、上側の走査系ユニット(U1、U2)における、面倒れによって走査光束のずれる方向を表した図である。上側の走査系ユニット(U1、U2)において、いずれもポリゴン面が下向きに倒れたときは、主走査断面内において反射光は、入射系に近づく方向にずれる。
図10(a)より、走査系ユニットU1では、走査光束のずれる方向が、同期検知センサ上と、画像領域内で同一方向であるため、同期検知センサ上と画像領域内での相対的なずれは打ち消しあい、相対的なずれは小さくなる事が分かる。この同期検知センサ上と画像領域内との相対的なずれは、同期検知センサで取得した同期検知信号に基づいて画像書き出し位置を制御した際に、書き出し位置ずれとなる。このため、走査系ユニットU1においては、同期検知センサ上と画像領域内との相対的なずれが小さいため、ポリゴンの面倒れによる画像書き出し位置ずれは、比較的小さい。
一方、走査系ユニットU2では、U1と同じ方向から偏向器へ入射し、U1と反対方向に反射させている。すなわち、走査系ユニットU2は、図10(a)中の基準面Fを中心に走査系ユニットU1と面対称の光学系である。このため、画像領域内で走査光束のずれる方向は、U1と同じく光源に近づく方向になる。また、同期検知信号は同期検知光学系LC1を使用している。このとき、走査系ユニットU2における仮想の同期検知光学系LC2’は、図10(a)に示すようにポリゴン回転中心Oを基準として同期検知光学系LC1と点対称となる。よって、仮想の同期検知光学系LC2’の同期検知センサ上でずれる方向は、同期検知光学系LC1と点対称となる。
その結果、走査光束のずれる方向が、図10(a)に示すように同期検知領域と画像領域とで反対方向であるため、同期検知領域と画像領域での相対的なずれは足し合わされてしまう。このため、走査系ユニットU2では、偏向面間の面倒れ相対差による書き出し位置ずれは大きくなってしまう。
次に、下側の走査系ユニット(U3、U4)において、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生したときの、面倒れ方向と反射光線の角度ずれ方向との関係を図9(a)、(b)に示す。図9(a)は、下側の走査系ユニット(U3、U4)において、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生したときの、面倒れ方向と反射光線の角度ずれ方向との関係を説明するための主走査断面図である。図9(b)は、下側の走査系ユニット(U3、U4)において、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生したときの、面倒れ方向と反射光線の角度ずれ方向との関係を説明するための副主走査断面図である。
図9(b)に示すように、ポリゴン偏向面への入射光は、副走査断面内において、上から下に向かって斜め方向に入射している。図9(a)、(b)から分かるように、下側の走査系ユニット(U3、U4)においては、ポリゴン面が下向きに倒れたときは、主走査断面内において反射光は、入射系から遠ざかる方向にずれる。これにより反射光の角度がずれたとき、結像レンズLB通過後の被走査面上での主走査方向位置がずれる。
即ち、下側の走査系ユニットU3に関し、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生していない場合、図9(a)で、入射光、反射光、反射面法線に関して単位ベクトルは以下のようになる。
入射ベクトル(−1/√3、1/√3、−1/√3)
反射ベクトル(X、Y、Z
反射面法線(1、0、0)
また、上側の走査系ユニットU1に関し、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生した場合、入射光、反射光、反射面法線に関して単位ベクトルは以下のようになる。
入射ベクトル(−1/√3、1/√3、−1/√3)
反射ベクトル(X、Y、Z)
反射面法線(a、0、−b)
ここで、光反射に関するスネルの法則から、入射ベクトルの逆ベクトルと、反射ベクトルとを合成すると、反射面法線のベクトルの方向と一致したベクトルとなる。これより、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生していない場合、反射ベクトル(X、Y、Z)は(1/√3、1/√3、−1/√3)となる。
また、ポリゴンの偏向面に面倒れが発生した場合、ポリゴンの偏向面の面倒れに関し、XZ面で僅かに傾いたものとして例えばa=√(9/10)、b=√(1/10)とすると、反射ベクトル(X、Y、Z)は(0.2/√3、1/√3、−1.4/√3)となる。これより、図9(a)に示すようにポリゴンの偏向面に面倒れが発生することで、主走査断面内において入射系から遠ざかる方向にずれることが分かる。
ここで、下側の走査系ユニット(U3、U4)において、画像領域での走査光束のずれる方向と、仮想の同期検知光学系での走査光束のずれる方向を図10(b)に示す。図10(b)は、下側の走査系ユニット(U3、U4)における、面倒れによる主走査方向位置のずれる方向を表した図である。図10(b)の右側に示す走査系ユニットU3では、U1と斜入射方向が上下逆なので、画像領域内での走査光束のずれる方向は、走査系ユニットU1の場合と反対方向になる。
また、同期検知信号は同期検知光学系LC1を使用している。このため、走査系ユニットU3における仮想の同期検知光学系LC3’は、U1の場合と同じ方向である。その結果、走査光束のずれる方向が、同期検知領域と画像領域とで反対方向であるため、同期検知領域と画像領域での相対的なずれは足し合わされてしまう。このため、走査系ユニットU3では、偏向面間の面倒れ相対差による書き出し位置ずれは大きくなってしまう。
一方、図10(b)の左側に示す走査系ユニットU4は、図10(b)中の基準面Fを中心に走査系ユニットU3と面対称の光学系である。このため、画像領域内で走査光束のずれる方向は、U3と同じく光源から離れる方向になる。即ち、走査系ユニットU1と同一方向になる。また、同期検知信号は同期検知光学系LC1を使用しており、走査系ユニットU4における仮想の同期検知光学系LC4’は、図10(b)に示すようにポリゴン回転中心Oを基準としてLC1と点対称となる。
その結果、走査系ユニットU4では、走査光束のずれる方向が、同期検知と画像領域で同一方向となるため、同期検知と画像領域での相対的なずれは打ち消しあう。このため、走査系ユニットU4では、偏向面間の面倒れ相対差による書き出し位置ずれ量は、走査系ユニットU1と同じく、比較的小さくなる。
以上、従来の光走査装置における現象をまとめると、同期検知信号を取得している走査系ユニットU1と、走査系ユニットU1と襷がけの位置関係となる走査系ユニットU4は、面倒れによる書き出し位置ずれ量は比較的小さくなる。しかし、それ以外の走査系ユニットU2、U3は、面倒れによる書き出し位置ずれ量は大きくなってしてしまう。ここでいう、襷がけの位置関係とは、走査系ユニットU1と走査系ユニットU4との位置関係、あるいは走査系ユニットU3と走査系ユニットU2との位置関係のことを示している。
面倒れによる書き出し位置ずれ量が大きいと、ポリゴン面間の相対的な面倒れによって、使用した面毎に画像書き出し位置がずれてしまう。すなわち、面倒れ斜入射ジッターが大きいことを意味する。よって、従来の光走査装置においては、同期検知信号を取得している走査系ユニットU1と、走査系ユニットU1と襷がけの位置関係となる走査系ユニットU4は、面倒れ斜入射ジッターが小さくなる。しかし、それ以外の走査系ユニットU2、U3は、面倒れ斜入射ジッターが大きくなってしまう。そのため、参考例の光走査装置では、面倒れ斜入射ジッターが大きくなる走査系ユニットがあるため、良好な画像が形成できないという問題があった。
そこで本発明は、同期検知手段が走査系ユニットの数よりも少ない系における、斜め入射系に伴う面倒れ斜入射ジッターが大きくなることを抑制して、良好な画像を形成できる光走査光学系および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、光源手段から出射した光束を回転多面鏡に導光する入射光学系と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する走査系ユニットを4つ備えた光走査装置であって、前記4つの走査系ユニットは、同一の回転多面鏡を共用しており、前記4つの走査系ユニットは、前記入射光学系で導光された光束が前記回転多面鏡の同一の偏向面に入射する走査ユニット系同士をグループとするとき2つのグループに分けられ、主走査断面内において、各グループに分けられた走査系ユニットから回転多面鏡の偏向面に入射する光束同士は、前記結像光学系の光軸と回転軸を含む面に対して同じ側から前記回転多面鏡の異なる偏向面に入射しており、各グループで前記回転多面鏡の同一の偏向面に入射する2つの走査系ユニットから回転多面鏡の偏向面に入射するそれぞれの光束は、前記回転軸に垂直な面に対して異なる側から斜め入射しており、前記2つのグループの内の一方のグループの2つの走査ユニット、もしくは前記2つのグループの内の前記回転軸に垂直な面に対して同じ側から斜め入射する2つの走査ユニットに、前記被走査面上への光束の画像書き出しタイミングを制御するための同期検知手段が設けられており、前記同期検知手段が設けられていない走査系ユニットの前記被走査面上への光束の画像書き出しタイミング制御は、該走査系ユニットで用いる前記回転多面鏡の偏向面とは異なる偏向面に向け、前記回転軸に垂直な面に対して該走査系ユニットとは異なる側から斜め入射している走査系ユニットで得られた前記同期検知手段の同期信号に基づき決定されていることを特徴とする
本発明によれば、同期検知手段が走査系ユニットの数よりも少ない系における、斜め入射系に伴う面倒れ斜入射ジッターの劣化を抑制して、良好な画像を形成できる光走査光学系および画像形成装置を提供することができる。これにより、コンパクト化、低コスト化も可能となる。
(a)は第1の実施形態に係る走査光学系の主走査方向の要部断面図、(b)は副走査方向の要部断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る入射光学系LAの副走査方向の要部断面図、(b)は同期検知光学系LCの副走査方向の要部断面図である。 (a)は第1の実施形態の書き出しタイミングの制御を説明するための説明図、(b)は走査系ユニットU1、U4の書き出しタイミングの決定方法説明図、(c)は走査系ユニットU3、U2の書き出しタイミングの決定方法説明図である。 (a)は第1の実施形態の変形例の同期検知光学系LC1のタイミングチャート図、(b)は第1の実施形態の変形例の同期検知光学系LC3のタイミングチャート図である。 (a)は第1の実施形態の上側の走査系ユニットU1、U2の反射光束の主走査方向位置ずれ方向の説明図、(b)は下側の走査系ユニットU3、U4の反射光束の主走査方向位置ずれ方向の説明図である。 (a)は第1の実施形態の同期検知光学系LC1による面分割誤差測定方法の説明図、(b)は同期検知光学系LC3による面分割誤差測定方法の説明図である。 (a)は参考例における主走査方向の要部断面図、(b)は副走査方向の要部断面図である。 (a)は参考例における上側の走査系ユニットで、面倒れと反射光線の角度ずれの関係を示す主走査断面図、(b)は面倒れと反射光線の角度ずれの関係を示す副走査断面図である。 (a)は参考例における下側の走査系ユニットで、面倒れと反射光線の角度ずれの関係を示す主走査断面図、(b)は面倒れと反射光線の角度ずれの関係を示す副走査断面図である。 (a)は参考例における上側の走査系ユニットで、面倒れによる走査光束のずれ方向を示す図、(b)は下側の走査系ユニットで、面倒れによる走査光束のずれ方向を示す図である。 (a)は第2の実施形態の主走査方向の要部断面図、(b)は第2の実施形態の同期検知光学系の副走査方向の要部断面図である。 本発明の実施形態に係る走査光学系を搭載したカラー画像形成装置の要部概略図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。以下の説明において、主走査方向(図8のY方向)とは偏向手段の回転軸(または揺動軸)及び結像光学系の光軸に垂直な方向(回転多面鏡で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)である。副走査方向(Z方向)とは偏向手段の回転軸(または揺動軸)と平行な方向である。また主走査断面とは主走査方向と結像光学系の光軸を含む平面である。また副走査断面(子線断面)とは主走方向に垂直な断面である。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図12は本実施形態に係る光走査装置を搭載したカラー画像形成装置の要部概略図である。即ち、光走査装置により4ビームを走査して各々並行して像担持体である感光体上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図12において、60はカラー画像形成装置、100は走査光学系を備える光走査装置である。21、22、23、24は各々互いに異なった色のトナー画像を形成する像担持体としての感光ドラムであり、31、32、33、34は各々現像器、51は記録材を搬送する搬送ベルトである。
図12において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53(外部機器52から入力したコードデータを画像信号に変換)によって、Y(イエロー),M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、光走査装置100に入力される。
そして、光走査装置100からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41、42、43、44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21、22、23、24の感光面が主走査方向に走査される。
本実施形態におけるカラー画像形成装置は光走査装置100により4ビームを走査し、各々がY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブラック)の各色に対応している。そして各々平行して感光ドラム21、22、23、24面上に画像信号(画像情報)を記録し、各色のトナーによるカラー画像を高速に印字している。
本実施形態におけるカラー画像形成装置は上述の如く光走査装置100により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色に対応した静電潜像を各々対応する感光ドラム21、22、23、24面上に形成している。その後、被転写材としての記録材(記録紙)に多重転写する転写器、更にトナー像を記録材に定着させる定着器を介して1枚のフルカラー画像を形成している。
外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
(走査光学装置)
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係る走査光学装置の走査光学系LBの主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。図1(b)は走査光学装置の走査光学系LBの副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。図2(a)は本実施形態の入射光学系LAの副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
図1(a)から分かるように、2組の入射光学系LAは、主走査断面内において同一方向からそれぞれ異なる偏向面に入射させている。さらに図2(a)から分かるように、2組の入射光学系LAは、副走査断面内において、基準面Gに対して上向き、あるいは下向きに角度を有するように回転多面鏡5の偏向面6に光束を入射させている。以下、副走査方向斜め入射といい、基準面Gに対する角度を副走査方向斜め入射角度という。
このため、4つの入射光学系LAからの4つの入射光束は、回転多面鏡5によって図1(b)に示すような4つの偏向反射光束となる。この4つの偏向反射光束は、副走査断面内において、上下対称であり、かつ、ポリゴンの回転軸を含む基準面Fに対して面対称となる。
以下に述べる上下対称、および、ポリゴンを挟んで対向配置といった位置関係は、回転多面鏡5による4つの偏向反射光束に基づいて定義する。このため、本実施形態のように、結像光学系LB内に光路折り返しミラーを配置し、光路の折り曲げ方を走査系ユニット毎に異ならせる場合でも、走査系ユニットは上下対称で、かつポリゴンを挟んで対向配置されていると定義する。
1)4つの走査系ユニット
図1(a)において、光走査装置は回転多面鏡5を挟んで対向して配置された2つの走査ユニットU1,走査ユニットU2を有している。さらに、図1(b)において、光走査装置は走査系ユニットU1、U2と上下対称に配置された、走査系ユニットU3、走査ユニットU4を有している。即ち、本実施形態の光走査装置は、主走査及び副走査方向において光学的に対称に配置された4つの走査系ユニットを有している。
ここでいう走査系ユニットとは、後に述べる光源手段1と入射光学系LAと回転多面鏡5と結像光学系LBと被走査面13で構成されており、光源手段からの発散光を被走査面13上で走査させる光学作用を有するものを指す。また、ここでいう、回転多面鏡5を挟んで対向して配置されているとは、図1(a)、(b)に示すように、ポリゴンミラー回転軸を含む基準面Fに対して面対称に配置されていることである。図1(a)、(b)から分かるように、走査系ユニットU1とU2は回転多面鏡5を挟んで対向配置されている。また同様に、走査系ユニットU3とU4も回転多面鏡5を挟んで対向配置されている。
また、ここでいう、上下対称に配置されるとは、回転多面鏡の回転軸に垂直で、かつ、画像中心像高に光を走査させるときの偏向点を含む基準面Gに対して面対称に配置されていることを表している。
ここで、これまで述べてきた本実施形態の構成を以下にまとめる。本実施形態は、光源手段から出射した光束を回転多面鏡に導光する入射光学系と、回転多面鏡の偏向面で偏向走査された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する走査系ユニットを4つ備えた光走査装置である。
また、本実施形態の4つの走査系ユニットは、同一の回転多面鏡を共用しており、4つの走査系ユニットは、入射光学系で導光された光束が回転多面鏡の同一の偏向面に入射する走査ユニット系同士の2つのグループに分けられる。
また、本実施形態の4つの走査系ユニットの各々から回転多面鏡の偏向面に入射する光束は、回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め入射している。さらに、回転多面鏡の同一の偏向面に入射する2つの走査系ユニットから回転多面鏡の偏向面に入射するそれぞれの光束は、回転軸に垂直な面に対して異なる側から斜め入射している。
また、本実施形態では、主走査断面内において、2つのグループに分けられた走査系ユニットから回転多面鏡の偏向面に入射する光束同士を、結像光学系の光軸と回転軸を含む面に対して同じ側から回転多面鏡の異なる偏向面に入射させている。
また、ここでいう主走査断面内における結像光学系の光軸とは、結像レンズ7a、7bの面頂点を結んだ線分であり、結像レンズ7a、7bの非球面形状を表現する際の基準軸である。本実施形態において、主走査断面内における結像光学系の光軸は、被走査面と垂直であり、光軸の延長した直線上に、偏向面からの反射光束が画像中心に向かうときの主光線の偏向反射点が存在するよう配置されている。
2)走査系ユニットの構成および光学的作用
次に、走査系ユニットの構成および光学的作用について述べる。第1、第2、第3、第4の走査ユニットU1、U2、U3、U4の構成及び光学的作用は同一のため、以下、第1の走査ユニットU1を中心に述べる。そして走査ユニットU2、U3、U4の各部材のうち第1の走査ユニットU1と同じ部材については同一番号を付して示し、必要に応じて第2、第3、第4の走査ユニットU2、U3、U4の各部材について述べる。
図1(a)で、1は光源手段であり、発光部(発光点)を有する半導体レーザより成っている。3はアパーチャー(開口絞り)であり、コリメータレンズ2に入射する光束を所望の最適なビーム形状に形成している。コリメータレンズ2は、光源手段1から出射された光束を平行光束に変換している。4はシリンドリカルレンズであり、副走査方向にのみ正のパワー(屈折力)を有している。
尚、開口絞り3、コリメータレンズ2、シリンドリカルレンズ4の各要素は入射光学系LAの一要素を構成しており、光源手段1から射出した光束を後述する回転多面鏡5の偏向面(偏向反射面)6に導光している。コリメータレンズ2とシリンドリカルレンズ4を1つの光学素子(アナモフィックレンズ)より構成しても良い。5は偏向面を複数含む回転多面鏡(ポリゴンミラー)であり、図中矢印A方向に一定の速度で回転している。また本実施形態の回転多面鏡5の数は、後述する結像光学系の数以下であり、その数は1つであり、結像光学系の数は4つである。
LBは集光機能とfθ特性とを有する結像光学系であり、主走査断面内に正のパワー(屈折力)を有し、副走査断面内に主走査断面内の正のパワーとは異なる正のパワーを有している。
本実施形態において、結像光学系LBは第1、第2の結像レンズ7a、7bより成っている。結像光学系LBは、回転多面鏡5によって偏向走査された画像情報に基づく光束を、主走査断面内において、図1(b)に示す被走査面としての感光ドラム面13a、13b(13c、13d)にスポット状に結像させている。更に結像光学系LBは、副走査断面内において回転多面鏡5の偏向面6と感光ドラム面13a、13b(13c、13d)との間を光学的に共役関係にすることにより、偏向面6の面倒れ補償を行っている。
13a、13b、13c、13dは各々複数の色の画像を形成するための感光ドラム(感光ドラム面)であり、本実施形態において、複数の色とはイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色のことである。
図2(a)は、入射光学系LAの副走査断面図である。図2(a)から分かるように、副走査方向に上下に2つ配置されており、副走査断面内において、1つの偏向面6に2つの入射光学系LAからの光束がそれぞれ上方向斜め、下方向斜めから同一の偏向面に入射させている。偏向面6に斜入射した2つの光束は、回転多面鏡5によってそれぞれ上方向、下方向にコニカルスキャンされ、結像光学系LB内に配置された光線分離手段9によって、2つの異なる感光ドラム面13a,13b(13c,13d)上に結像スポットとして走査される。
また、回転多面鏡5に対して対向する2組の結像光学系LBは、同一の回転多面鏡5の異なる偏向面からの光束を結像している。このように本実施形態においては、複数の入射光学系LAを斜入射光学系より構成し、また複数の結像光学系LBを回転多面鏡5を中心に対向配置することにより、光学部品を共有化し、光走査装置全体をコンパクト化している。
本実施形態において、画像情報に応じて半導体レーザ1から光変調され出射した光束は、開口絞り3を通過し(一部遮光される)、コリメータレンズ2に入射する。コリメータレンズ2に入射した光束は平行光束に変換されてシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズから出射する光束は、主走査断面内において平行光束であり、副走査断面内においては偏向面6近傍で集光する収束光束として回転多面鏡5の偏向面6へ入射し、回転多面鏡5の偏向面6上で主走査方向に長手の線像として結像する。
回転多面鏡5の偏向面6で一部偏向走査された光束は、結像光学系LBにより感光ドラム面13a、13b(13c、13d)上に導光され結像される。そして回転多面鏡5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面13a、13b(13c、13d)上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
3)同期検知手段の構成及び光学的作用
次に同期検知手段の構成及び光学的作用について説明する。図1(a)において、LCは同期検知手段としての同期検知光学系である。同期検知光学系LCは同期検知レンズ11と、光を検知する同期検知センサ10を有している。同期検知レンズ11は、回転多面鏡5で偏向走査された走査光束が通過する位置に配設されており、回転多面鏡5が所定の角度のとき、走査光束の一部の光束(同期検知光束)を同期検知センサ10へ導光している。
同期検知センサ10は、回転多面鏡5を矢印A方向に回転させ、該回転多面鏡5が所定の角度となるタイミングを検知し、そのタイミングを制御手段(不図示)に出力している。
4)同期検知手段によるタイミング制御および襷がけの位置関係
次に同期検知手段によるタイミング制御について説明する。制御手段は、同期検知センサ10から出力されたタイミングに基づき、回転多面鏡5の回転速度が略一定速度となるように制御している。また、制御手段は、上記タイミングに基づき、各光源手段の発光タイミング(以下、「書き出しタイミング」とも記す)を制御している。
図2(b)は、本実施形態の同期検知光学系LCの副走査断面図である。図2(b)から分かるように、本実施形態において、この同期検知光学系LCを、光学的に上下対称に配置された2つの走査系ユニット、走査系ユニットU1、走査系ユニットU3の走査系LB内にそれぞれ配置している。なお、構成及び光学的作用は同一である。この二つの同期検知光学系を区別するために以後、走査系ユニットU1に配置されている同期検知光学系を同期検知光学系LC1、走査系ユニットU3に配置されている同期検知光学系を同期検知光学系LC3と呼ぶ。
本実施形態は、同期検知光学系LC1の同期検知センサから出力されるタイミングに基づき、走査系ユニットU1、U4の光源手段の発光タイミングを制御している。一方、同期検知光学系LC3の同期検知センサから出力されるタイミングに基づき、走査系ユニットU3、U2の光源手段の発光タイミングを制御している。すなわち、本実施形態は、光学的に上下対称に配置された2つの走査系ユニットを、ポリゴンを挟んで2組対向配置している。その4つの内の上下対称配置された2つの走査系ユニットの走査系内に同期検知光学系をそれぞれ有し、2つの同期検知光学系によって得られるタイミングを襷がけの位置関係となる走査系ユニットの発光タイミング制御に用いている。
ここでいう、襷がけの位置関係とは、図1(b)中の走査系ユニットU1と走査系ユニットU4との位置関係、あるいは走査系ユニットU3と走査系ユニットU2との位置関係のことを示している。
また、ここでいう、光学的に対称とは、ポリゴンミラーから反射される、各走査系ユニットの走査光の位置関係が対称であることを表している。なお、本実施形態では、走査系ユニット毎に異なる枚数の折り返しミラーで光路を折り返しているが、これらは光学的には影響を与えていない。
ここで、本実施形態における、同期検知手段に関する構成を以下にまとめる。本実施形態では、4つの走査系ユニットのうち2つの走査系ユニット内にのみ被走査面上への光束の画像書き出しタイミングを決定するための同期検知手段がそれぞれ設けている。そして、本実施形態では、同期検知手段が設けられていない走査系ユニットの被走査面上への光束の画像書き出しタイミング制御は、以下の位置関係の走査系ユニットで得られた同期信号に基づいて決定している。
それは、同期検知手段が設けられていない走査系ユニットで用いる回転多面鏡の偏向面とは異なる偏向面に向け、回転多面鏡の回転軸に対して垂直な面に対して該走査系ユニットとは異なる側から斜め入射している走査系ユニットである。
本実施形態は、このように構成したことで、同期検知光学系の数を最小限に抑えて低コスト及び小型に光走査装置を構成しつつ、全ての走査系ユニット(U1、U2、U3、U4)におけるポリゴンの面倒れによる斜入射ジッターを十分小さく抑える効果を得ている。
このように構成することで、全ての走査系ユニットで、ポリゴンの面倒れによる斜入射ジッターを十分小さく抑えられる理由を、以下に述べる。「発明が解決しようとする課題」で説明したように、斜入射系においては、ポリゴンの面倒れによって反射光束の反射角度がずれるため、被走査面上での主走査方向位置ずれが生じる。その際、本実施形態のように光学的に上下対称に配置された2つの走査系ユニットを、ポリゴンを挟んで2組対向配置している斜入射光学系においては、画像領域内での反射光束のずれる方向は、以下のような関係になる。
図8(a)は、上側の走査系ユニットU1、U2のポリゴンの反射面が下方に倒れた際の、反射光束の反射角度ずれの方向を表した説明図である。また図5(a)は、上側の走査系ユニットU1、U2のポリゴンの反射面が下方向に倒れた際の、反射光束の主走査方向位置ずれ方向の関係を表した説明図である。
図5(a)から分かるように、ポリゴンの偏向面がある方向に倒れたときの、走査系ユニットU1と走査系ユニットU2における画像領域内での反射光束のずれる方向は同一方向である。図5(b)は、図9(a)のように下側の走査系ユニットU3、U4のポリゴンの反射面が下方向に倒れた際の、反射光束の主走査方向位置ずれ方向の関係を表した説明図である。図5(b)から分かるように、走査系ユニットU3と走査系ユニットU4における画像領域内での反射光束のずれる方向は同一方向である。また、走査系ユニットU1と走査系ユニットU2の組と、走査系ユニットU3と走査系ユニットU4の組の画像領域内での反射光束のずれる方向は反対方向となる。
本実施形態では、上下対称に配置された2つの走査系ユニットU1、U3の結像光学系LB内に、それぞれ同期検知光学系LC1、LC3を配置している。そして、本実施形態では、同期検知光学系LC1の同期検知センサで取得した同期検知信号に基づいて、走査系ユニットU4の書き出し位置を決定している。また、同期検知光学系LC3の同期検知センサで取得した同期検知信号に基づいて、走査系ユニットU2の書き出し位置を決定している。
即ち、襷がけの位置関係となる走査系ユニットの一方にのみ同期検知光学系を配置し、その同期検知光学系によって取得した同期検知信号に基づいて、襷がけの位置関係となる2つの走査系ユニットの書き出し位置を決定している。
ここで、走査系ユニットU4からみた同期検知光学系LC1は、図5(b)内の点線で示すように、同期検知光学系LC1と点対称な、仮想の同期検知光学系があるのと同等である。この仮想の同期検知光学系をLC4’と定義する。このとき、図5(b)で示すように、走査系ユニットU4における仮想の同期検知光学系LC4’での光束のずれは、同期検知光学系LC1とポリゴン回転中心Oを中心に点対称となり、ポリゴンミラー回転方向と反対方向となる。その結果、画像領域内および仮想の同期検知光学系LC4’での光束のずれる方向は同一方向となる。
また、図5(a)で示すように、走査系ユニットU2における仮想の同期検知光学系LC2’での光束のずれは、ポリゴン回転中心Oを中心に同期検知光学系LC3と点対称となり、ポリゴンミラー回転方向と反対方向となる。その結果、画像領域内および仮想の同期検知光学系LC2’での光束のずれる方向は同一方向となる。
また、走査系ユニットU1においては、結像光学系内に配置した同期検知光学系LC1で同期検知信号を取得しているため、画像領域内と同期検知光学系での光束のずれる方向は同一方向となる。走査系ユニットU3においては、結像光学系内に配置した同期検知光学系LC3で同期検知信号を取得しているため、画像領域内と同期検知光学系での光束のずれる方向は同一方向となる。
このように、本実施形態では、4つ全ての走査系ユニットそれぞれにおいて、画像領域内と同期検知光学系あるいは、画像領域内と仮想の同期検知光学系での光束のずれる方向が同一方向となる。このため、ポリゴン面倒れによる画像領域での光束のずれは、同期検知センサ上でのずれと打ち消され、ポリゴン面倒れ斜入射ジッターを良好に抑えることができる。
ここで、本実施形態における効果を数値で示す。本実施形態において、面倒れ1分発生時の画像中心位置での走査光束の位置ずれ量:S1は3.62μm、面倒れ1分発生時の同期検知センサ上での走査光束の位置ずれ量:SBD1は0.55m(画像領域内での値に換算したもの)発生する。この面倒れ発生時の画像中心位置および同期検知光学系でのずれ量は、以下の近似計算式で求めることができる。
まず、面倒れ発生時の画像中心位置および同期検知光学系での主走査断面内における反射光束の反射される角度のずれは、ベクトル解析により求まる。さらに、一般的な光走査装置においては、ポリゴン面倒れ量は他のパラメータに対して十分小さいため、主走査断面内における反射光束の反射される角度のずれは、以下の式で近似できる。
画像中心位置での反射光束の角度ずれ:Δφ1≒2γα×SINφ1 [単位:rad]
同期検知光学系での反射光束の角度ずれ:ΔφBD≒2γα×SINφBD[単位:rad]
ここで、上記式内の各パラメータの定義は以下の通りである。
α:副走査方向斜め入射角度[単位:rad]
γ:ポリゴン面倒れ量[単位:rad]
φ1:走査光が画像中心を走査するときのポリゴン面法線と、入射光軸との主走査角度差[単位:rad]
φBD:走査光が同期検知センサへ入射するときのポリゴン面法線と、入射光軸との主走査角度差[単位:rad]
光走査装置においては一般に、結像光学系LBによって、被走査面上で等速度に走査させている。このため、これら角度ずれにfθ係数を掛けた値が、被走査面上での主走査位置のずれとなる。
画像中心位置での主走査位置ずれ : S1=f×Δφ1 [mm]
同期検知光学系での主走査位置ずれ: SBD=f×ΔφBD [mm]
(画像領域内での値に換算)
ここで、上記式内の各パラメータの定義は以下のとおりである。
f:fθ係数 [単位: mm/rad]
ここで、本実施形態で面倒れ1分発生したとき、各パラメータは以下の値となる。
α =5.236×10−2 rad (=3°)
γ=2.909×10−4 rad (=1分)
φ1=0.7854rad(=45°)
φBD=7.854×10−1rad(=6.2°)
f=167.8422 mm/rad
このパラーメータを前記式に代入し、S1=3.62×10−3mm=3.62μm、SBD=0.55×10−3mm=0.55μmとなる。このとき、前述した参考例のように1つの同期検知光学系で4つの走査系ユニットの書き出し位置を制御すると、同期検知光学系を有していない走査系ユニットU2、U3において、S1とSBDが足しあわされてしまう。すると、書き込み位置ずれJはJ=S1+SBD=3.62+0.55=4.17μmと大きなずれを生じてしてしまう。
これに対して、本実施形態では、4つ全ての走査系ユニットで、書き込み位置ずれJはJ=S1−SBD=3.62−0.55=3.07μmと十分小さく抑えることができる。このため、本実施形態の光走査装置に各面の面倒れ相対差が1分のポリゴンミラーを使用した場合、面倒れによる書き出し位置ずれ(ジッター):Jp−pは、4つ全ての走査系ユニットで、以下のようになる。即ち、Jp−p=|S1−SBD|=|3.62−0.55|=3.07μmと十分小さく抑えることができ、良好な画像を形成できる。
(各走査系ユニットの書き出しタイミング制御の具体的説明)
ここで、上記発光手段の発光タイミング(書き出しタイミング)の制御について、具体的に説明する。図3(a)は、本実施形態の書き出しタイミングの制御を説明するための説明図であり、図1(a)を簡略化したものである。ここで、説明を分かりやすくするために、ポリゴンの4面をそれぞれ、第1面、第2面、第3面、第4面と定義し、図3(a)中に示す。図3(b)は、本実施形態の同期検知光学系LC1を介して、ポリゴンミラーの偏向面からの反射光を受光することで得られる同期検知信号と、走査系ユニットU1、U4の書き出しタイミングの決定方法を示すタイミングチャートである。
1)走査系ユニットU1
図3(b)からわかるように、本実施形態の走査系ユニットU1においては、以下の書き出しタイミング制御を行う。即ち、走査系ユニットU1内の同期検知光学系LC1により出力される同期検知信号が立ち上がってから一定時間T1(一定クロック)後に第1の走査系ユニットU1の画像信号に基づいて感光ドラム面13dに画像を形成している。
2)走査系ユニットU4
また、走査系ユニットU4においては、以下の書き出しタイミング制御を行う。即ち、走査系ユニットU1内の同期検知光学系LC1により出力される同期検知信号が立ち上がってから一定時間T4(一定クロック)後に第4の走査系ユニットU4の画像信号に基づいて感光ドラム面13aに画像を形成している。
本実施形態ではT4は、一定の設計値とあらかじめ測定した面分割誤差に基づいて決定している。図6(a)は、本実施形態の同期検知光学系LC1による面分割誤差測定方法を示したタイミングチャートである。本実施形態においては、図6(a)に示すように、偏向器が1回転する間に同期検知光学系LC1で検知される各偏向面による同期検知信号のタイミング間隔から面分割誤差を、画像形成する前にあらかじめ算出している。本実施形態においては、このように面分割誤差を測定し、それを一定時間T4に加味することで、同期検知信号取得に用いた偏向面と異なる偏向面で画像形成する際の面分割誤差による書き出し位置ずれを補正できる。
面分割誤差による書き出し位置ずれ補正の具体的内容は、以下のとおりである。ポリゴンミラーを一回転させたときの時間をTsとする。Tsを偏向器の有する面数で割り、次の面による同期検知信号が検知されるまでの時間の平均値Taを求める。更にこのTaと、任意の反射面(第I面)による光束が検知されてから次の面(第I+1面)による光束が検知されるまでの時間Ti,i+1との差分を求める。この差分に基づいて、一定時間T4を各反射面毎に変更させることで、同期検知信号取得に用いた偏向面と異なる偏向面で画像形成する際の面分割誤差による書き出し位置ずれを補正できる。
以上が、走査系ユニットU1、U4の書き出しタイミング制御についての説明である。
一方、走査系ユニットU3、U2については、走査系ユニットU1、U4の書き出しタイミング制御とは独立で、かつ、同様な制御をしている。走査系ユニットU1、U4では、同期検知光学系LC1を用いたのに対して、走査系ユニットU3、U2では走査系ユニットU3に配置されている同期検知光学系LC3で同期検知信号の取得および、面分割誤差の測定を行う。そして、その情報に基づいて走査系ユニットU3、U2の書き出しタイミングを制御する。
3)走査系ユニットU3
図3(c)は、本実施形態の同期検知光学系LC3による同期検知信号と、走査系ユニットU3、U2の書き出しタイミングの決定方法を示すタイミングチャートである。図3(c)から分かるように、本実施形態の走査系ユニットU3においては、以下のタイミング制御を行う。即ち、走査系ユニットU3内の同期検知光学系LC3により出力される同期検知信号が立ち上がってから一定時間T3(一定クロック)後に、第3の走査系ユニットU3の画像信号に基づいて感光ドラム面13cに画像を形成している。
4)走査系ユニットU2
また、走査系ユニットU2においては、走査系ユニットU3内の同期検知光学系LC3により出力される同期検知信号が立ち上がってから一定時間T2(一定クロック)後に、第2の走査系ユニットU2の画像信号に基づいて感光ドラム面13aに画像を形成する。
本実施形態でT2は、一定の設計値とあらかじめ測定した面分割誤差に基づいて決定している。図6(b)は、本実施形態の同期検知光学系LC3による面分割誤差測定方法を示したタイミングチャートである。本実施形態においては、図6(b)に示すように、偏向器が1回転する間に同期検知光学系LC3で検知される各偏向面による同期検知信号のタイミング間隔から面分割誤差を、画像形成する前にあらかじめ算出している。本実施形態においては、このように面分割誤差を測定し、それを一定時間T2に加味することで、同期検知信号取得に用いた偏向面と異なる偏向面で画像形成する際の面分割誤差による書き出し位置ずれを補正できる。
面分割誤差による書き出し位置ずれ補正の具体的内容は、以下のとおりである。ポリゴンミラーを一回転させたときの時間をTsとする。Tsを偏向器の有する面数で割り、次の面による同期検知信号が検知されるまでの時間の平均値Taを求める。更にこのTaと、任意の反射面(第I面)による光束が検知されてから次の面(第I+1面)による光束が検知されるまでの時間Ti,i+1との差分を求める。この差分に基づいて、一定時間T2を各反射面毎に変更させることで、同期検知信号取得に用いた偏向面と異なる偏向面で画像形成する際の面分割誤差による書き出し位置ずれを補正できる。
本実施形態では、このように面分割誤差による書き出し位置ずれ補正を行うことで、直前に取得した同期検知信号を用いても面分割誤差による書き出し位置ずれが補正できる。このため、本実施形態では、画像を形成する直前に取得した同期検知信号を用いて、全ての走査系ユニットの書き出し位置を決定しているため、ポリゴンミラーの回転速度のムラによる書き出し位置ずれを低減できる。
また、本実施形態の構成によらず、以下の構成を満たせば本発明の効果は十分得られる。即ち、4つ内の2つの走査系ユニットは、同期信号を取得するのに用いた偏向面とは異なる偏向面を用いて画像を形成しており、残り2つの走査系ユニットは、同期信号を取得するのに用いた偏向面を用いて画像を形成する。そして、回転多面鏡の面分割誤差を測定し、面分割誤差に起因する書き出し位置のずれを補正していればよい。
本実施形態においては、副走査方向斜め入射角度は、上向きに3°あるいは下向きに3°とし、4つの走査系ユニットで絶対値を一致させている。このため、面倒れによって生じるずれ量は、4つの走査系ユニットで一致するため、カラー画像を形成した際の色ずれを十分小さく抑えることができる。
また、本実施形態の副走査方向斜め入射角度に限らず、4つの走査系ユニットの各々から回転多面鏡の偏向面に入射する各々の光束と、回転多面鏡の回転軸に垂直な面とのなす角度を、全て略同一に設定すれば、本発明の効果は十分得られる。
なお、4つの走査系ユニットの各々から回転多面鏡の偏向面に入射する各々の光束は、回転軸に垂直な面に対して異なる側から斜め入射していれば、副走査方向斜め入射角度の絶対値が異なっていても、本発明の効果は十分得られる。
本実施形態では、同期検知光学系LC1、LC3の同期検知レンズ11を一体成形の多段レンズとして構成しており、回転多面鏡の同じ偏向面を用いる2つの走査系ユニットで共用されている。このように構成することで、低コスト化および光走査装置の小型化を実現している。
襷がけの位置関係となる走査系ユニットの一方にのみ同期検知光学系を配置し、その同期検知光学系によって取得した同期検知信号に基づいて、2つの走査系ユニットの書き出し位置を決定することで、面倒れによる斜入射ジッターを低減している。このため、本実施形態のポリゴン回転方向A(図1(a))と反対方向にポリゴンを回転させている場合も、本実施形態と同様に書き出し位置を決定すれば、本発明の効果が十分得られる。
また、本実施形態の同期検知光学系は、主走査断面内において、ポリゴンの回転方向に沿って、入射光学系LA、同期検知光学系、結像光学系となるように配置した。すなわち、同期検知光学系は、主走査断面内において、結像光学系LBよりも入射光学系LA側に配置した。このように構成することで、本実施形態では、画像形成する直前に同期検知信号を取得できる。ただし、反対側に配置しても、本実施形態と同様に書き出し位置を決定すれば、本発明の効果が十分得られる。
また、本実施形態においては、低コスト化のために、結像レンズ7aを上下の走査系ユニットで共通して使用している。このとき、結像レンズ7aは副走査方向に上下対称形状であり、上側及び下側の偏向反射光束が通過するレンズ面上の副走査方向位置は、基準面Gを基準に面対称である。よって、結像レンズ7aは上下の走査系ユニットでの光学的作用は同一である。本実施形態では、低コスト化のために、結像レンズ7aを上下の走査系ユニットで共通して使用しているが、結像レンズ7aを2つのレンズに分けても本発明の効果は同様に得られる。
(同期信号取得した偏向面で画像形成を行う変形例)
上述した実施形態においては、図3(b)、図3(c)で示したように、走査系ユニットU1、U3に対しては、同期検知信号を取得したポリゴン反射面(第I面)を使用して画像形成している。一方、対向配置された走査系ユニットU2、U4に対しては、同期検知信号を取得したポリゴン反射面(第I面)と異なる次の反射面(第I+1面)を使用して画像形成している。しかし、このような反射面の使い方によらず、例えば、変形例として図4(a)、図4(b)で示すように、同期信号取得した偏向面で画像形成を行う光走査装置においても、同様の効果が十分得られる。
図4(a)、図4(b)は、夫々同期検知光学系LC1、LC3のタイミングチャートである。図4(a)、図4(b)から分かるように、この変形例では、対向配置された走査系ユニットU2、U4においても同期検知信号を取得したポリゴン反射面(第I面)を用いて光走査している。すなわち、4つの走査系ユニットは、同期信号を取得するのに用いた偏向面を用いて画像を形成している。このため、ポリゴン反射面の回転速度が一定である場合に一定時間となる図4(a)のT4および図4(a)のT2に関しては、面分割誤差を考慮しなくてもよいこととなる。
このT4およびT2は、同期信号を取得するのに用いた回転多面鏡の偏向面から画像形成する偏向面への経過時間(走査時間)に相当するが、この経過時間T4、T2に対応して書き出し位置ずれが補正される。この変形例においては、簡易な制御で画像を形成できるという利点がある。この変形例においても、上述した実施形態と同様に、面倒れによる斜入射ジッターは発生するため、上述した実施形態と同様の効果は十分得られる。
なお本実施形態および上述した変形例では、上下二つの走査系ユニットU1、U3にのみ同期検知光学系を備えるようにしたが、上下二つの走査系ユニットU2、U4にのみ同期検知光学系を備えるようにしても良い。
(結像光学系の構成)
ここで、本実施形態における結像光学系の構成を表1に示す。また、本実施形態における入射光学系のR、D、Nを表2に、シリンドリカルレンズ4の非球面形状を表3に、結像光学系を構成する結像レンズ7a、7bの非球面形状を表4に示す。なお、表4において7面は結像レンズ7aの入射面、8面は結像レンズ7aの出射面、9面は結像レンズ7bの入射面、10面は結像レンズ7bの出射面である。また本実施形態の同期検知光学系のRDNを表5に、同期検知レンズを表6に示す。
但し、非球面形状は以下の表現式で定義する。
レンズの曲面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査面内において光軸と直交する軸をY軸、副走査面内において光軸と直交する軸をz軸とする。そのときの、X−Y平面と曲面の切断線を母線、それに直交する方向のX−Z平面と曲面の切断面を子線としたとき、母線の形状は以下の表現式(A)で表す。
(但し、Rは曲率半径、K、B、B、B、B10 は母線の非球面係数)
子線の形状は以下の表現式(B)で表す。
ここで、Yの値により変化する子線の曲率半径r’は以下の表現式(C)で表す。
(但し、rは光軸上の子線曲率半径、D、D、D、D、D10 は係数)
《第2の実施形態》
図11(a)は、第2の実施形態の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。本実施形態と第1の実施形態との違いを以下に述べる。第1の実施形態の光走査装置は、主走査及び副走査方向において光学的に対称に配置された4つの走査系ユニットを有しており、片側の上下二つの走査系ユニットU1、U3にのみ同期検知光学系を有している。さらに2つの同期検知光学系で取得した同期検知信号に基づいて、襷がけの位置関係(U1に対してU4、U3に対してU2)となる2つの走査系ユニットU2、U4の書き出し位置を決定している。
これに対して、本実施形態では、対向配置された上側の二つの走査系ユニットU1、U2にのみ同期検知光学系を配置する。そして、2つの同期検知光学系で取得した同期検知信号に基づいて、襷がけの位置関係(U1に対してU4、U2に対してU3)となる2つの走査系ユニットU4、U3の書き出し位置を決定している。図11(b)は、本実施形態の同期検知光学系LCの副走査断面図である。
本実施形態においても、襷がけの位置関係となる走査系ユニット同士であるため、同期検知光学系および画像領域において、ずれる方向は同一方向となる。よって、一方の走査系ユニット内に配置した同期検知光学系で取得した同期検知信号に基づいて書き出し位置を制御しても、面倒れ斜入射ジッターの量は小さくできる。
ここで、本実施形態における本発明の効果を数値で示す。本実施形態において、面倒れ1分発生時の同期検知センサ上での走査光束の位置ずれ量:SBD1は0.55μm、面倒れ1分発生時の画像中心位置での走査光束の位置ずれ量:S1は3.62μm発生する。本実施形態では、襷がけの位置関係の走査系内の同期検知信号に基づいて書き込み位置を制御することで、4つ全ての走査系ユニットで、書き込み位置ずれJをJ=S1−SBD=3.62−0.55=3.07μmと十分小さく抑えることができる。
このため、本実施形態の光走査装置に、各面の面倒れ相対差が1分のポリゴンミラーを使用した場合、面倒れによるジッター:Jp−pは、以下のようになる。即ち、4つ全ての走査系ユニットで、Jp−p=|S1−SBD|=|3.62−0.55|=3.07μmと十分小さく抑えることができ、良好な画像を形成できる。ここで、上記発光手段の発光タイミング(書き出しタイミング)の制御については、第1の実施形態と同様であるため、記載を割愛する。
本実施形態では、上下二つの走査系ユニットU1、U2にのみ同期検知光学系を備えるようにしたが、上下二つの走査系ユニットU3、U4にのみ同期検知光学系を備えるようにしても良い。
1・・光源手段、5・・偏向手段、10・・同期検知センサ、11・・同期検知レンズ、52・・外部機器、53・・プリンタコントローラ、60・・カラー画像形成装置、100・・光走査装置、LA・・入射光学系、LB・・結像光学系、LC・・同期検知用光学系

Claims (8)

  1. 光源手段から出射した光束を回転多面鏡に導光する入射光学系と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する走査系ユニットを4つ備えた光走査装置であって、
    前記4つの走査系ユニットは、同一の回転多面鏡を共用しており、
    前記4つの走査系ユニットは、前記入射光学系で導光された光束が前記回転多面鏡の同一の偏向面に入射する走査ユニット系同士をグループとするとき2つのグループに分けられ、
    主走査断面内において、各グループに分けられた走査系ユニットから回転多面鏡の偏向面に入射する光束同士は、前記結像光学系の光軸と回転軸を含む面に対して同じ側から前記回転多面鏡の異なる偏向面に入射しており、
    各グループで前記回転多面鏡の同一の偏向面に入射する2つの走査系ユニットから回転多面鏡の偏向面に入射するそれぞれの光束は、前記回転軸に垂直な面に対して異なる側から斜め入射しており、
    前記2つのグループの内の一方のグループの2つの走査ユニット、もしくは前記2つのグループの内の前記回転軸に垂直な面に対して同じ側から斜め入射する2つの走査ユニットに、前記被走査面上への光束の画像書き出しタイミングを制御するための同期検知手段が設けられており、
    前記同期検知手段が設けられていない走査系ユニットの前記被走査面上への光束の画像書き出しタイミング制御は、該走査系ユニットで用いる前記回転多面鏡の偏向面とは異なる偏向面に向け、前記回転軸に垂直な面に対して該走査系ユニットとは異なる側から斜め入射している走査系ユニットで得られた前記同期検知手段の同期信号に基づき決定されていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記同期検知手段がそれぞれ設けられた2つの走査系ユニットで用いる前記回転多面鏡の偏向面は同一であり、該同期検知手段は、前記偏向面からの反射光を受光することでタイミングを検知する同期検知センサと、該同期検知センサに前記偏向面からの反射光を導光する同期検知レンズを有し、該同期検知レンズは一体成形された多段レンズであり、該2つの走査系ユニットで共用されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記4つの走査系ユニットの各々から前記回転多面鏡の偏向面に入射する各々の光束と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面とのなす角度は、全て同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。
  4. 前記回転多面鏡の面分割誤差が予め測定されており、前記同期検知手段が設けられていない走査系ユニットでは、同期信号を取得するのに用いた前記回転多面鏡の偏向面とは異なる偏向面で画像形成する際の面分割誤差による書き出し位置ずれが補正されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. 前記同期検知手段が設けられていない走査系ユニットでも、同期信号を取得するのに用いた前記回転多面鏡の偏向面と同じ偏向面で画像形成するように、同期信号を取得するのに用いた前記回転多面鏡の偏向面から画像形成する偏向面への経過時間に対応して書き出し位置ずれが補正されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光走査装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記光走査装置で走査された光束によって前記感光体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
  8. 各々が請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光走査装置の被走査面に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体とを有することを特徴とする画像形成装置。
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