JP2013062136A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リフロー時の電解液と電極との反応による容量の減少が少なく、リフロー後の3〜2Vの放電容量が大きい非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】正極1の活物質にリチウムマンガン酸化物とモリブデン酸化物が含まれ、前記モリブデン酸化物が前記正極の活物質に対し、20重量%以上100重量%未満含まれる非水電解質二次電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムを吸蔵放出可能な物質を負極及び正極の活物質とし、リチウムイオン導電性の非水電解質を用いる非水電解質二次電池のなかでリフローはんだ付けに対応する耐熱非水電解質二次電池に関するものである。
従来、高エネルギー密度を有する二次電池として、非水電解質を使用し、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うようにしたリチウム二次電池が利用されている。上記リチウム二次電池は、携帯電話など、各種電子機器のメモリバックアップ用電源としても使用されている。
電子機器においては、リチウム二次電池はメモリー素子と共にプリント基板上にはんだ付けされる。近年では、コストダウンを図るために、自動はんだ付けが行なわれている。はじめにプリント基板上のはんだ付けを行う部分にはんだクリーム等を塗布しておき、リフロー炉内を通過させることにより、はんだを溶融させてはんだ付けを行う、いわゆるリフローはんだ付けが多く行なわれている。このようなリフローはんだ付けにより、リチウム二次電池はプリント基板上に取り付けられている。
近年では、環境負荷の面から、鉛フリーのリフロー用はんだが使用されるようになり、メモリバックアップ用リチウム二次電池には、260℃以上の耐熱性が要求されている。しかし、リチウム二次電池は、高温にさらされた場合、正負極活物質と電解液が反応し、容量などの電池特性が劣化するという問題がある。
そこで、リフローはんだ付け(以下リフローという)後における電池特性を維持するために、例えば特許文献1に示されるように、正極活物質、負極活物質、溶質及び溶媒の様々な組み合わせが検討されている。
特開2004−327282号公報
特許文献1に開示されたリチウム二次電池は、リフロー後における電池特性の維持のため、電解液中の溶質濃度を1.5〜2.5mol/Lと高濃度にしている。これは、リフローにおいて電解液が熱及び電極との反応により劣化しているため、劣化分を補うように溶質を高濃度にしている。
だが、3V領域での充放電が可能な可逆容量を持つ3V系正極活物質のリチウムマンガン酸化物を用いて非水電解二次電池を組み立てた場合には、リフロー後の容量の減少を十分に抑制することは出来ない。また、3V系正極活物質のモリブデン酸化物と特許文献1の電解液を用いて非水電解質二次電池を組み立てた場合には、リフローによる容量の低下は大きくないが、モリブデン酸化物の3〜2Vの放電容量が小さい。そのため、容量の大きい非水電解質二次電池を構成することが難しい。
本発明は、このような従来の事情を鑑みてなされたものであり、リフロー時の電解液と電極との反応による容量の減少が少なく、リフロー後の3〜2Vの放電容量が大きい非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記問題を解決するための本発明は、以下の構成を採用した。
請求項1に記載の発明は、負極と、正極と、非水溶媒と支持塩を含む電解液と、セパレータとを有する非水電解質二次電池であって、前記負極の活物質がシリコン酸化物で構成され、前記正極の活物質にリチウムマンガン酸化物とモリブデン酸化物が含まれ、前記モリブデン酸化物が前記正極の活物質に対し、20重量%以上100重量%未満含まれることを特徴とする非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、正極の活物質にリチウムマンガン酸化物とモリブデン酸化物が含まれ、モリブデン酸化物が20重量%以上100重量%未満含まれることにより、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量を大きくすることが出来る。
請求項2に記載の発明は、前記モリブデン酸化物が前記正極の活物質に対し、40重量%以上70重量%以下含まれることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
請求項2に記載の発明によれば、正極中にモリブデン酸化物が40重量%以上70重量%以下含まれることにより、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項3に記載の発明は、前記リチウムマンガン酸化物は、LiMn2O4、及びLiMn2O4のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素に置き換えた物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項4に記載の発明は、前記リチウムマンガン酸化物は、LiMn2O4にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素を添加した物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項5に記載の発明は、前記リチウムマンガン酸化物は、Li4Mn5O12、及びLi4Mn5O12のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaの元素のいずれかに置き換えた物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項6に記載の発明は、前記リチウムマンガン酸化物は、Li4Mn5O12にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素を添加した物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項7に記載の発明は、前記モリブデン酸化物がMoO3であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項7に記載の発明によれば、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項8に記載の発明は、前記シリコン酸化物がSiOを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項8に記載の発明によれば、負極活物質にSiOを用い、正極活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物の混合物を用いると、リフロー時において負極と反応性の低い電解液と、正極と反応性の低い電解液が一致するため、よりリフロー時の電解液と電極との反応による容量の減少が少なく、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量をより大きくすることが出来る。
請求項9に記載の発明は、前記電解液は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートのいずれかを主成分とすることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項9に記載の発明によれば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートのいずれかを主成分とする電解液を用いると、リフローにおいて、SiO負極と正極中のモリブデン酸化物の容量劣化を抑制することが出来るため正極と負極の両方のリフローによる容量劣化の抑制ができるため、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量の大きい電池を構成することが出来る。
請求項10に記載の発明は、前記電解液はエチレンカーボネートを含む混合溶媒であることを特徴とする請求項9に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項10に記載の発明によれば、エチレンカーボネートを含む電解液を用いると、負極と反応性の低い電解液と、正極と反応性の低い電解液が一致するため、よりリフロー時の電解液と電極との反応による容量の減少が少なく、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量の大きい電池を構成することが出来る。
請求項11に記載の発明は、前記電解液は、溶媒にγ‐ブチロラクトンを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池であることを要旨とする。
請求項11に記載の発明によれば、電解液に含まれるγ‐ブチロラクトンがリチウムマンガン酸化物を含む正極のリフローにおける容量劣化をより抑制することが出来る。そのため、リフロー後の3〜2Vの放電容量のより大きい電池を構成することが出来る。
本発明によれば、リフロー時の電解液と電極との反応による容量の減少が容量の減少が少なく、リフロー後の3〜2Vの放電容量が大きい非水電解質二次電池を提供することを可能にした。
本発明の非水電解質二次電池の概略断面図である。
本発明について、本発明形態である非水電解質二次電池の概略断面図である図1を用いて詳細に説明する。
図1において、非水電解質二次電池は、有底円筒状に形成された正極缶2とハット状に形成された負極缶4と、正極缶2と負極缶4との間に挟入されたガスケット6と、を有している。また、この正極缶2と負極缶4は電極集電体を兼ねているが、正極缶2や負極缶4とは別に電極集電体を設けてもかまわない。正極缶2は、ガスケット6を介して負極缶4にかしめ封口し、正極缶2と負極缶4との間に密閉された空間を形成する。
正極缶2と負極缶4との間に密閉された空間には、正極缶2の底面側から順に、正極1、セパレータ5、負極3が配されて、電解液7が充填されている。
正極1には、リチウムマンガン酸化物とモリブデン酸化物に適当な結着剤と導電剤であるグラファイト等を混合したものを用いる。
正極中にモリブデン酸化物がある一定量存在することにより、リフロー時の電解液と電極との反応をモリブデン酸化物が抑制し、容量の減少が抑えられ、活物質にリチウムマンガン酸化物、モリブデン酸化物を単体で用いた場合よりも、リフロー後の3〜2Vの放電容量を大きくすることが出来る。
モリブデン酸化物には、MoO3、MoO2などが挙げられるが、特にMoO3を用いることが好ましい。
リチウムマンガン酸化物は、3〜2Vに放電容量を持つことが重要である。そのため、バックアップ用途に適した3V系リチウム二次電池の正極活物質に用いることができる。また、リチウムマンガン酸化物の構造、及び組成によりリフロー時の容量維持に与える影響は少ない。リチウムマンガン酸化物には3〜2Vに放電容量を持つLiMn2O4、及びLiMn2O4のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素に置き換えた物質や、LiMn2O4にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素を添加した物質、Li4Mn5O12、及びLi4Mn5O12のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素に置き換えた物質や、Li4Mn5O12にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素を添加した物質を用いることが出来る。
また、負極3には、炭素、Si−Ti、Li−Alなどの合金系負極、シリコン酸化物など従来から知られている活物質に適当なバインダーと導電助剤であるグラファイト等を混合したものを用いることができる。導電助剤に用いる物質はグラファイトの以外にも、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性炭素、導電性金属を用いることが出来る。特に、SiO、SiO2、Si、Cのいずれかを含むことが好ましい。これらを上記正極1と共に用いることで、リフロー時の電解液と電極との反応が抑えられ、より一層耐リフロー加熱性の高い非水電解質二次電池の提供を可能にしている。
リフローはんだ付け可能な非水電解質二次電池に使用されるセパレータは、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過性を持ち、耐熱性に優れている必要がある。本特性を満足させることができるものとして、セパレータ5としては、ガラス繊維、セルロース、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、アラミド、フッ素樹脂やセラミックス等を用いることが出来る。
ガスケット6は、正極缶2の内周面に沿う円環状に形成されている。ガスケット6には、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル樹脂(PEN)または、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)などの高い耐熱性を有した硬質エンジニアリングプラスチックを用いることができる。また、ガスケット6の環状溝の内側面には、シール剤を塗布してもよい。シール剤には、アスファルト、エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチルゴム系接着剤などを用いることができる。このシール剤は、環状溝の内部に塗布した後、乾燥させて用いる。
電解液7は支持塩と非水溶媒の混合溶液からなる。支持塩としては、熱的安定性から、リチウムテトラフルオロボレート、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミド、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミド(Li(CF3SO22N)であることが特に望ましい。特に、リチウムビスパーフルオロメチルスルホニルイミド(Li(CF3SO22N)を含むことで、電解液の耐熱性を高めることが出来、容量の減少が抑えられる。
非水電解質二次電池に用いることができる非水溶媒には、広い電位窓とリチウムイオンによる高い電気伝導度率が要求される。また、リフロー耐熱性の非水電解質二次電池においては更に200℃以上の高温安定性が要求される。
このため、一般的に電解液の非水溶媒としては、ラクトン、グライム、鎖状エーテル、スルホン化合物、環状カーボネート、鎖状カーボネートのうち、少なくとも1種からなることが望ましいとされてきた。
しかし、リフローにおいて、非水溶媒自体の耐熱性は重要であるが、電極との反応性が少ないことも同様に重要である。
電解液7の非水溶媒が環状カーボネート溶媒を主成分として構成されることにより、リフローにおけるSiO負極と正極中のモリブデン酸化物の容量劣化を抑制する。環状カーボネート溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートを用いることが好ましい。さらに環状カーボネート溶媒はエチレンカーボネートを含む混合溶媒であることにより、よりリフローにおけるSiO負極と正極中のモリブデン酸化物の容量劣化を抑制することができる。また、さらにγ‐ブチロラクトンを含むことにより、リチウムマンガン酸化物を含む正極のリフローにおける容量劣化を抑制することができる。リフローによる電極との反応を抑え電池特性の劣化を抑えた非水電解質二次電池を提供することができた。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
作製した非水電解質二次電池の断面図を図1に示した。作製した非水電解質二次電池は、外径4.8mm、厚さ1.4mmのコイン型である。
正極1は、次の様にして作製した。リチウムマンガン酸化物としてLi4Mn5O12、モリブデン酸化物としてMoO3を正極の活物質として用いた。また、導電剤としてグラファイトを、結着剤としてポリアクリル酸を用いた。まず、市販のLi4Mn5O12とMoO3を重量%で80:20の割合で秤量した。その後それぞれの活物質を、活物質:グラファイト:ポリアクリル酸=68:30:2の重量%の割合で混合した。その後、このLi4Mn5O12を主とした混合粉と、MoO3を主とした混合粉とを混合して正極合剤とした。次にこの正極合剤7.6mgを2ton/cm2で直径2.4mmのペレットに加圧成形した。その後、この様にして得られた正極1を、炭素を含む導電性樹脂接着剤を用いて正極缶2に接着し一体化した(正極ユニット化)後、220℃で8時間減圧加熱乾燥した。
負極3は、次の様にして作製した。市販のSiOを粉砕したものを負極の活物質として用いた。この活物質に導電剤としてグラファイトを、結着剤としてポリアクリル酸をそれぞれ重量比45:40:15の割合で混合して負極合剤とした。負極合剤1.1mgを2ton/cm2で直径2.1mmのペレットに加圧成形した。その後、この様にして得られた負極3を、炭素を導電性フィラーとする導電性樹脂接着剤を用いて負極缶4に接着し一体化した(負極ユニット化)後、120℃で8時間減圧加熱乾燥した。さらに、ペレット上にリチウムフォイルを直径2mm、厚さ0.22mmに打ち抜いたものを圧着し、リチウム−負極積層電極とした。
セパレータ5は、厚さ0.2mmのガラス繊維からなる不織布を乾燥後にφ3mmに打ち抜いたものを用いた。
ガスケット6は、ポリエーテルエーテルケトン製のものを用いた。
電解液7は、エチレンカーボネートとγ‐ブチロラクトンを体積%で50:50の割合で混合し、溶質としてLiBF4を2mol/Lの濃度としたものを5μlを準備した。その後、電解液7を注入し、正極ユニットと負極ユニットを重ねかしめ封口することにより非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2)
実施例2は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を60重量%、モリブデン酸化物を40重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(実施例3)
実施例3は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を50重量%、モリブデン酸化物を50重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(実施例4)
実施例4は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を40重量%、モリブデン酸化物を60重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(実施例5)
実施例5は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を30重量%、モリブデン酸化物を70重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(実施例6)
実施例6は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を80重量%、モリブデン酸化物を20重量%とした。また、電解液7は、エチレンカーボネートとメチルテトラグライムを体積%で25:75の割合で混合し、溶質としてLiTFSIを1mol/Lの濃度としたものを5μl用いた。それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(実施例7)
実施例7は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を60重量%、モリブデン酸化物を40重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
(実施例8)
実施例8は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を50重量%、モリブデン酸化物を50重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
(実施例9)
実施例9は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を40重量%、モリブデン酸化物を60重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
(実施例10)
実施例10は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を30重量%、モリブデン酸化物を70重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
(比較例1)
比較例1は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を90重量%、モリブデン酸化物を10重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(比較例2)
比較例2は、正極1の活物質を、リチウムマンガン酸化物を90重量%、モリブデン酸化物を10重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
(比較例3)
比較例3は、正極1の正極活物質にモリブデン酸化物を100重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(比較例4)
比較例4は、正極1の正極活物質にモリブデン酸化物を100重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
(比較例5)
比較例5は、正極1の正極活物質にリチウムマンガン酸化物を100重量%とし、それ以外は実施例1に等しい条件で作製した。
(比較例6)
比較例6は、正極1の正極活物質にリチウムマンガン酸化物を100重量%とし、それ以外は実施例6に等しい条件で作製した。
以上のように作製した非水電解質二次電池に、予備加熱180℃10分、最高加熱温度260℃20秒でのリフロー炉で2回の熱処理を行った。非水電解質二次電池を室温まで冷却した後、150kΩの抵抗を用い、2.0Vカットオフの条件で容量を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2013062136
表1に、リフロー後の容量を示す。リフロー後の容量は、比較例3のリフロー前の容量の値を基準(100)として、各水準のリフロー後の容量の値を相対的に表したものである。
表1の結果より、実施例1から10のリフロー後容量は、いずれも比較例3のリフロー前の容量の値である基準(100)よりも高い。比較例1から6のリフロー後容量はいずれも基準(100)よりも低い。
正極活物質にリチウムマンガン酸化物とモリブデン酸化物を混合し、かつモリブデン酸化物が20重量%以上含まれている場合には、リフロー後の容量が大きい。これは、活物質中のモリブデン酸化物が、リフローにおける電極と電解液との反応を抑制したためと思われる。
リチウムマンガン酸化物の割合が多いほどリフロー前の容量が大きく、モリブデン酸化物の割合が多いほどリフローによる容量劣化が少ない。そのため、リフロー前の容量と、リフローによる容量劣化の度合いを考慮すると、活物質中に含まれるモリブデン酸化物の割合は40重量%〜70重量%であることがより好ましい。
また、実施例において、リチウムマンガン酸化物としてLi4Mn5O12を用いているが、これに限ったものではない。リチウムマンガン酸化物として、LiMn2O4、及びLiMn2O4のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素に置き換えた物質や、LiMn2O4にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素を添加した物質、Li4Mn5O12、及びLi4Mn5O12のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素に置き換えた物質や、Li4Mn5O12にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Ga等の元素を添加した物質のいずれかにおいても実施例及び比較例と同様の結果が得られた。
なお、本発明の正負極、電解液を用いたリチウム二次電池において、形状はコイン型に限定するものではない。例えば、円筒形電池、角形電池、ラミネート電池、蓄電装置などに用いることができる。いずれの形状の電池においても、実施例と同様な結果を得ることができた。
1 正極
2 正極缶
3 負極
4 負極缶
5 セパレータ
6 ガスケット
7 電解液

Claims (11)

  1. 負極と、正極と、非水溶媒と支持塩を含む電解液と、セパレータとを有する非水電解質二次電池であって、
    前記負極の活物質がシリコン酸化物で構成され、
    前記正極の活物質にリチウムマンガン酸化物とモリブデン酸化物が含まれ、
    前記モリブデン酸化物が前記正極の活物質に対し、20重量%以上100重量%未満含まれることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記モリブデン酸化物が前記正極の活物質に対し、40重量%以上70重量%以下含まれることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記リチウムマンガン酸化物は、LiMn2O4、及びLiMn2O4のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素に置き換えた物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記リチウムマンガン酸化物は、LiMn2O4にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素を添加した物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記リチウムマンガン酸化物は、Li4Mn5O12、及びLi4Mn5O12のMnの一部をCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素に置き換えた物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記リチウムマンガン酸化物は、Li4Mn5O12にCo、Ni、Fe、Cu、Mg、Zn、Al、Cr、Gaのいずれかの元素を添加した物質のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記モリブデン酸化物がMoO3であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記シリコン酸化物がSiOを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記電解液は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートのいずれかを主成分とすることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
  10. 前記電解液は、少なくともエチレンカーボネートを含む溶媒であることを特徴とする請求項9に記載の非水電解質二次電池。
  11. 前記電解液は、溶媒にγ‐ブチロラクトンを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
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