JP2013053445A - 柱梁架構 - Google Patents
柱梁架構 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013053445A JP2013053445A JP2011191874A JP2011191874A JP2013053445A JP 2013053445 A JP2013053445 A JP 2013053445A JP 2011191874 A JP2011191874 A JP 2011191874A JP 2011191874 A JP2011191874 A JP 2011191874A JP 2013053445 A JP2013053445 A JP 2013053445A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- column
- center
- building
- eccentricity
- pin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】柱梁架構10は、建物12の剛性の中心である剛心位置Sと、慣性力の力点である重心位置Gが一致しない偏心により、ねじれ振動を生じて耐震性が低下する階の柱梁接合部のうち、建物12の外壁と平行であり、かつ剛心位置Sを通る軸線を挟んで重心位置Gと反対方向にある柱梁接合部18J、18K、18L、18Mを、鉛直荷重のみを伝達し曲げ荷重は伝達しないピン接合とした構成である。
【選択図】図1
Description
そこで、偏心率の調整が容易な施工方法が提案されている(特許文献1)。
ここに、単位パネルは、上下梁間に相当する高さを有し、柱間を複数に分割した幅で形成され、建物の壁の全部又は一部として配置可能とされている。単位パネルは、上下端を上下梁に接合することで固定される。
これにより、ピン接合部で構面の剛性が調整され、建物全体の偏心が小さく抑えられる。この結果、耐震壁を追加して設けずに偏心率の調整をおこなうことが可能な柱梁架構を提供することができる。
ここに、ピン接合とは、いわゆる「設計上のピン接合」を意味し、厳密には、接合部位において曲げ荷重(曲げモーメント)の一部は伝達される。
即ち、セットバック部が設けられ、セットバック部による偏心が生じている鉄筋コンクリート製の建物において、偏心の影響を小さく抑えることができる。
なお、鉄筋コンクリート製の建物は、現場打ちコンクリート製の建物のみでなく、プレキャストコンクリート製の建物であってもよい。
請求項3に記載の発明によれば、セットバックされた外壁のピン接合とされた柱と梁の柱梁接合部は、剛心を通る軸線を挟んで反対側にある建物の重心位置に対して、最も遠い位置に配置されていることにより、効率よく偏心を低減できる。また、耐震壁等の新たな設置が不要となり、施工性を損なわずに偏心率を調整できる柱梁架構を提供することができる。
ここに、建物12は、本実施の形態を説明するための一例であり、鉄筋コンクリート製の柱22、23、梁20、21を備えた9階建ての建物である。図1(A)は、建物12の5階伏図であり、図1(B)は、建物12のAG通軸組図である。図2は、建物12のA2通軸組図である。
このため、A1通りの外壁26は、6階以上がセットバックされている。即ち、A2通りの6階以上の外壁は外壁26Aであり、A3通りの8階以上の外壁は外壁26Bであり、A4通りの9階部分の外壁は外壁26Cとなっている。
ここに、A2通りの上部(5F〜8F)は、後述するように、セットバックに伴う偏心により、回転振動を生じて耐震性が低下する階である。また、図1(A)の黒丸Sは剛心位置であり、黒丸Gは重心位置である。ピン接合部18J、18K、18L、18Mは、柱梁架構10のうち、剛心位置を挟んで重心位置と反対方向にそれぞれ位置している。
即ち、大梁20の端部は、下側が梁成の半分程度まで切り欠かれ、上側半分の長さより寸法L1だけ短くされている。また、柱22の側壁には、大梁20の方向へ寸法L2の突出し部24が、大梁20とほぼ同一の幅で付き出されている。ここに、長さL1>長さL2とされている。
ここに、大梁20及び柱22には、それぞれ鉄筋(主筋28、帯筋26)が配筋され、コンクリートを補強している。ここに、大梁20は、プレキャストコンクリートを採用せず、全体を現場施工のコンクリートで構築してもよい。
なお、図示は省略するが、建物12のピン接合部18J、18K、18L、18M以外の柱梁架構10は、通常の剛接合柱23と梁21が接合されている。
上述したように、建物12にはセットバックが設けられている。本実施の形態に係る柱梁架構10は、建物12のA2通りの上部がピン接合部18J、18K、18L、18Mとされている。
ここに、A2通りの上部は、後述するように、回転振動を生じて耐震性が低下する階の柱梁接合部である。また、ピン接合部18J、18K、18L、18Mは、剛心位置Sを挟んで重心位置Gと反対方向にある柱梁接合部である。
図4は、本実施の形態における、偏心率Rの試算結果の一例を示している。図4は、3階の床面における試算結果を示している。ここに、偏心率Rの試算においては、一般的に用いられている計算式を用いており、計算式の詳細な説明は省略する。
なお、重心Gの位置は、建物12のA2通りの上部にピン接合部18J、18K、18L、18Mを設けても、設けなくても変化はない。
なお、図4は、建物12の重量バランスが最も悪く、偏心率Rが最も大きくなる3階での結果を示した。他の階においても、効果は少ないが改善が見られた。
なお、ピン接合部18J、18K、18L、18Mは、本実施の形態では4箇所としたが、これに限定されることはなく、目標とする偏心率Rの値により、最適値を選択すればよい。
また、ピン接合部18J、18K、18L、18Mには、図示は省略するが、回転振動を低減させる油圧ダンパー等の制振手段を設けてもよい。これにより、ピン接合部18J、18K、18L、18Mに設けられた油圧ダンパーが、柱梁接合部に生じるねじれ振動を低減させる。この結果、耐震性能をより向上させることができる。
12 建物
14 剛心位置
16 重心位置
18 ピン接合部
20 大梁
22 柱
24 突出し部
26 外壁
Claims (3)
- 建物の剛性の中心である剛心位置と、慣性力の力点である重心位置が一致しない偏心により、ねじれ振動を生じて耐震性が低下する階の柱梁接合部のうち、前記建物の外壁と平行であり、かつ前記剛心位置を通る軸線を挟んで前記重心位置と反対方向にある前記柱梁接合部を、鉛直荷重のみを伝達し曲げ荷重は伝達しないピン接合とした柱梁架構。
- セットバックにより前記偏心が生じる鉄筋コンクリート製の建物を構成する請求項1に記載の柱梁架構。
- 前記ピン接合とされる部位は、前記セットバックされた外壁が接合された柱と梁の柱梁接合部である請求項2に記載の柱梁架構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011191874A JP5851162B2 (ja) | 2011-09-02 | 2011-09-02 | 柱梁架構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011191874A JP5851162B2 (ja) | 2011-09-02 | 2011-09-02 | 柱梁架構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013053445A true JP2013053445A (ja) | 2013-03-21 |
JP5851162B2 JP5851162B2 (ja) | 2016-02-03 |
Family
ID=48130689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011191874A Expired - Fee Related JP5851162B2 (ja) | 2011-09-02 | 2011-09-02 | 柱梁架構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5851162B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017193879A (ja) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | 株式会社竹中工務店 | 建物 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0988182A (ja) * | 1995-09-26 | 1997-03-31 | Ohbayashi Corp | 吹き抜けを有する建物の捻れ変形防止構造 |
JP2009281011A (ja) * | 2008-05-20 | 2009-12-03 | Daiwa House Industry Co Ltd | コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法 |
JP2011094377A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Toyota Home Kk | 建物、建物の制振装置配置方法、ユニット建物、及び建物の制振装置配置プログラム |
-
2011
- 2011-09-02 JP JP2011191874A patent/JP5851162B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0988182A (ja) * | 1995-09-26 | 1997-03-31 | Ohbayashi Corp | 吹き抜けを有する建物の捻れ変形防止構造 |
JP2009281011A (ja) * | 2008-05-20 | 2009-12-03 | Daiwa House Industry Co Ltd | コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法 |
JP2011094377A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Toyota Home Kk | 建物、建物の制振装置配置方法、ユニット建物、及び建物の制振装置配置プログラム |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017193879A (ja) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | 株式会社竹中工務店 | 建物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5851162B2 (ja) | 2016-02-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2016183539A (ja) | 免震化構造、鉄骨支持構造体及び既設鉄骨支持構造体の免震化工法 | |
JP5875718B1 (ja) | 混合構造骨組による建築物 | |
JP5124146B2 (ja) | 制震建物 | |
KR101211145B1 (ko) | 변위 증폭형 제진장치를 이용한 다층 변위 증폭 제진시스템 | |
JP2009013782A (ja) | 制震補強工法とその制震補強体及び制震補強構造 | |
JP6764642B2 (ja) | 免震構造及び免震構造物の施工方法 | |
JP4873981B2 (ja) | 既存建物の耐震補強構造 | |
JP5851162B2 (ja) | 柱梁架構 | |
JP2007170103A (ja) | 耐震補強構造 | |
JP3828695B2 (ja) | 三階建て住宅の制震壁 | |
JP5574326B2 (ja) | 構造体の連結制震構造 | |
JP5191191B2 (ja) | 増築建屋の増築構法 | |
JP4010981B2 (ja) | 既存建物の上部増築工法 | |
JP2011102498A (ja) | 既存建築物の制震補強工法および制震補強構造物 | |
JP2008303705A (ja) | 制震構造物 | |
JP2016008488A (ja) | 建物の基礎構造 | |
JP3991876B2 (ja) | 耐震補強構造 | |
JP2009257039A (ja) | 既存建物の耐震補強方法および耐震補強構造 | |
JP5682035B2 (ja) | 制振構造 | |
JP2016084701A (ja) | 制振建物 | |
JP2009281074A (ja) | 建物の連結制震構造 | |
JP5456461B2 (ja) | 免震改修構造 | |
JP2013028938A (ja) | 制震架構 | |
JP7361561B2 (ja) | ブレース取付構造、構造物およびブレース取付方法 | |
JP2013181334A (ja) | 建物の耐震補強方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140728 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150409 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150421 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150603 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5851162 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |