JP4873981B2 - 既存建物の耐震補強構造 - Google Patents

既存建物の耐震補強構造 Download PDF

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Description

本発明は、既存建物の外面に沿って耐震補強架構を配置することにより、当該既存建物における耐震性能を向上させる耐震補強構造に関するものである。
先の兵庫県南部地震等を契機として、旧来の建築基準法に則って設計された建物や老朽化が懸念される建物等の各種の既存建物に対して、その躯体を補強することにより耐震性を向上させる様々な耐震補強構造が開発されている。
このような耐震補強構造の一種として、既存建物内の柱梁構面内に鉄骨造のブレースや鉄筋コンクリート造の壁を増設したり、既存の壁を増し打ちしたりすることにより、剛性と耐力とを共に向上させるものが知られている。
ところで、上記従来の耐震補強構造にあっては、補強後に建物内部の使用に新たな制約が生じるとともに、工事がもっぱら既存建物の内部となるために、改修期間中は建物内部の使用ができなくなるという欠点がある。
そこで、特に既存建物の内部を使用したままで当該既存建物に対する耐震補強を施工する等の要請がある場合には、上記既存建物の外周に沿って耐震補強架構を配設し、これと既存建物の柱梁架構とを一体化させる工法が採用されている。
例えば、下記特許文献1においては、上下方向に延在する補強柱と、水平方向に延在する補強梁と、これら補強柱と補強梁との間に架設された補強ブレースとから構成され、かつ建物の側端部と中心部との軸力負担の差が小さくなるよう上記補強ブレースが互いに斜め方向において隣接する千鳥状に配置された鉄骨造の補強フレームを、上記建物の外側面に配設した建物の補強構造が提案されている。
そして、上記建物の補強構造によれば、地震等による大きな水平外力が作用したときに、従来に比較して、建物の側端部と中心部とでの軸力負担の差を小さくすることができ、特に中心部における強度的な無駄を小さくすることができるために、鉄骨造や鉄筋コンクリート造からなる補強フレームで効率よく水平外力を負担して、建物の耐震性を向上させることができるとされている。
特開平10−18639号公報
ところで、このような耐震補強架構を設置した場合に、当該耐震補強架構の自重による鉛直荷重に加えて、さらに地震時に当該耐震補強架構に大きな水平力が作用すると、ブレース等の水平抵抗要素から作用する分力によって、補強柱には大きな鉛直荷重が作用する。したがって、上記耐震補強架構を既存建物と一体化させた場合に、上記補強柱から既存建物に伝達された鉛直荷重が、既存建物の基礎における支持能力の余裕度を超えてしまうために、別途既存建物の基礎を補強したり、あるいは耐震補強架構の下部に、補強柱から作用する鉛直荷重を支持するための基礎を増設したりする必要がある。
この結果、耐震補強工事が大掛かりなものになって、施工の多くの手間と工期とを要するとともに、施工コストの高騰化を招くという問題点があった。
特に、上記従来の建物の補強構造にあっては、建物の側端部と中心部とでの軸力負担の差が小さくなるように補強ブレースを配置している結果、補強ブレース全体の補強柱によって鉛直荷重を負担することになるために、既存建物の基礎における支持能力の余裕度によっては、上記鉛直荷重を支承するために、上記補強フレームの全体にわたって新設基礎を設ける必要が生じてしまうという問題点があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、耐震補強架構の増設によって既存建物の水平耐力を増加させる場合において、耐震補強架構の重量や水平抵抗要素から作用する補強柱の鉛直荷重を極力小さく設定することにより、基礎の増設を最小限に抑えることが可能になる既存建物の耐震補強構造を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の階層を有する既存建物の外面に沿って耐震補強架構を配設して上記既存建物の柱梁架構と連結してなる耐震補強構造であって、上記耐震補強架構は、上記既存建物の柱に沿って配置される複数の補強柱と、上記既存建物の梁に沿って配置される複数の補強梁と、これら補強柱および補強梁によって構成される構面内に設けられた水平抵抗要素とを備えてなり、かつ、両側端部に位置する上記補強柱を除いた他の上記補強柱において、地震時に当該補強柱の左右に位置する上記水平抵抗要素から当該補強柱に伝達される上記引張力と圧縮力とが相殺されるように上記水平抵抗要素を配置するとともに、左右に位置する上記水平抵抗要素の数が等しくならない上記補強柱においても、当該補強柱に作用する上記耐震補強架構の重量による軸力に、地震時に当該補強柱の左右に位置する上記水平抵抗要素から伝達される鉛直方向の付加軸力を加えた総軸力を、当該総軸力が伝達される既存基礎部分における支持能力の余裕度以内に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、既存建物は、梁スパンおよび階高が等しい柱梁架構によって構築されているとともに、上記耐震補強架構は、上記水平抵抗要素の耐力が、各々の上記補強柱の左右において互いに略等しくなるように配置されていることを特徴とするものである。
他方、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記既存建物は、少なくとも一部において梁スパンおよび/または階高が異なる柱梁架構によって構築されているとともに、上記耐震補強架構は、各々の上記補強柱の左右における上記水平抵抗要素の耐力の大小関係が、当該水平抵抗要素を設置する場所の階高をそのスパンで除したアスペクト比の大小関係と逆になるように配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記耐震補強架構は、最下階の上記補強柱と上記既存建物との間に、当該補強柱から作用する鉛直方向の力を上記既存建物の基礎に伝える伝達補強部材が介装されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の伝達補強部材が、上記補強柱の最下部と上記既存建物の柱とに接合手段を介して一体化されることにより、上記耐震補強架構と直交する方向に配設された補強壁であることを特徴とするものである。
ここで、上記接合手段としては、あと施工アンカーや鋼材の貫通ボルト、あるいはその導入力による締め付け力が適用可能である。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、上記水平抵抗要素が、上記構面の対角方向に介装された1本のブレースであり、かつ上記耐震補強架構が、正面視において、中央の上記補強柱を境にして、その左側に位置する上記ブレースが上記構面の上部右側隅部から下部左側隅部に向けて配置されるとともに、その右側に位置する上記ブレースが上記構面の上部左側隅部から下部右側隅部に向けて配置されていることを特徴とするものである。
請求項1〜6のいずれかに記載の発明によれば、耐震補強架構を設置することによって、両側端部の補強柱を除いた他の各々の補強柱から既存建物に作用する総軸力、すなわち各補強柱に作用する耐震補強架構の重量による軸力と、地震時に各々の上記補強柱の左右に位置する上記水平抵抗要素から当該補強柱に伝達される鉛直方向の付加軸力とを合わせた総軸力を、各補強柱の軸力が伝達される上記既存建物の基礎部分における支持能力の余裕度以内に設定している。
このため、耐震補強架構を設置する際に、少なくとも両側端部の補強柱を除いて、他の補強柱を支承するための新設基礎の施工や、上記補強柱の軸力が伝達される既存建物の基礎における支持能力を上げるための措置、例えば基礎直下や周辺を地盤改良することにより地耐力を増強することや、基礎の周辺に新たに杭を打って基礎と一体化する増し杭、あるいは基礎の支持面積を増加させる基礎の増し打ち等の各種の基礎部分を補強するための追加的な施工を行う必要が無く、よって既存建物の使用に大きな制約を与えることなく簡易な施工によって既存建物の耐震補強を行うことができる。
ここで、特に、地震時に各々の上記補強柱の左右に位置する上記水平抵抗要素から当該補強柱に伝達される鉛直方向の軸力の総和を極力小さく抑えるためには、上記水平抵抗要素を、補強柱の左右において互いの耐力が拮抗するように配置することが好適である。
例えば、上記既存建物が複数の階層にわたって等しい梁スパンおよび階高である場合には、請求項2に記載の発明のように、耐震補強架構の水平抵抗要素の耐力を、各々の補強柱の左右において互いに等しくなるように配置すれば、容易に上記付加軸力を既存建物の基礎における支持能力の余裕度以内に設定することができる。
すなわち、図5に示すように、既存建物の柱に沿って配置される補強柱Aと、既存建物の梁に沿って配置される補強梁Bと、これら補強柱Aおよび補強梁Bによって構成される構面内に設けられたブレース(水平抵抗要素)C、Cとを備えた耐震補強架構において、地震時に大きな水平力Fが作用すると、補強柱Aには、その左側のブレースCによって圧縮力fが作用するとともに、その右側のブレースCによって引張力fが作用する。
この結果、例えば上記ブレースC、Cの耐力が等しいとすると、補強柱Aの左右におけるこれらブレースC、Cから当該補強柱Aに伝達される鉛直方向の軸力の総和(f−f)は実質的に0(ゼロ)になる。
したがって、上記既存建物が複数の階層を有する場合に、補強柱の左側において上下方向に配置された水平抵抗要素の耐力の合計と、当該補強柱の右側において上下方向に配設された水平抵抗要素の耐力の合計とが、互いに等しくするように配置することにより、地震時に上記補強柱に作用する鉛直方向の軸力の総和を、容易に実質的に0にすることができる。
これに対して、図6に示すように、上記既存建物が、少なくとも一部において補強柱A間の補強梁BのスパンS、Sおよび/または階高H、Hが異なる柱梁架構によって構築されている場合には、請求項3に記載の発明のように、各々の補強柱Aの左右におけるブレース(水平抵抗要素)C、Cの耐力の大小関係を、これらブレースC、Cを設置する場所の階高H、HをそのスパンS、Sで除したアスペクト比(H/S、H/S)の大小関係と逆になるように設定することにより、同様の作用効果を得ることができる。
また、本発明によれば、少なくとも両側端部の補強柱を除いた他の補強柱については、これらの鉛直荷重を支承するための新設基礎が不要となることから、請求項4に記載の発明のように、少なくとも最下階の補強柱と既存建物との間に伝達補強部材を介装して、直接これら補強柱の鉛直荷重を既存建物の基礎に伝えるようにすることが好ましい。
この際に、請求項5に記載の発明のように、上記伝達補強部材として、上記耐震補強架構と直交する方向に配設されて補強柱の最下部と既存建物の柱とにあと施工アンカー等の接合手段を介して一体化された剛性に優れる補強壁を用いれば、例えば左右に位置する水平抵抗要素の耐力に差異があり、この結果他の補強柱よりも地震時により大きな鉛直方向の軸力が作用する補強柱を既存建物の柱と一体化する際に好適である。
また、既存建物がバルコニー等の壁面から突出する構造体を有している場合には、耐震補強架構を上記構造体のさらに外面側に配設する必要があるために、剛性の高い上記補強壁を用いることにより、上記耐震補強架構から作用する荷重を確実に既存建物の基礎へと伝達することが可能になる。
さらに、上記水平抵抗要素としては、補強柱および補強梁によって構成される構面内にV字型あるいはX字型に設けられたブレースを用いることも可能であるが、特に請求項6に記載の発明にように、上記構面の対角方向に介装された1本のブレースを用いれば、耐震補強架構を設置したことに起因する既存建物に対する日照障害を最小限に抑えることができる。
また、上記1本のブレースを、中央の補強柱を境にして、左側では上記構面の上部右側隅部から下部左側隅部に向けて配置し、右側では上記構面の上部左側隅部から下部右側隅部に向けて配置すれば、上記ブレースが全体として山形を描くことになり、意匠性が向上するという効果も得られる。
(実施形態1)
図1および図2は、本発明に係る既存建物の耐震補強構造の第1の実施形態を示すもので、図中符号1が複数の階層(図では4階)を有する既存建物である。
この既存建物1は、複数本(図では11本)の柱2と、これら柱2間に架設された梁3とによって架構が構成されており、各々の階には、前壁面から突出するバルコニー4が設けられている。なお、図中1aは、上記前壁面に形成された窓である。
そして、この既存建物1のバルコニー4の前壁に沿って、既存建物1を耐震補強するための鉄骨造の耐震補強架構5が配設されている。
この耐震補強架構5は、既存建物1の柱2に沿って配置される複数本(本実施形態においては合計9本)の補強柱6a、6bと、既存建物1の梁3に沿って配置される複数本(図では5本)の補強梁7と、これら補強柱6と補強梁7とによって構成される構面内に設けられた1本のブレース(水平抵抗要素)8と有する構造のものである。
ここで、この耐震補強架構5においては、ブレース8が両側端部の補強柱6aを除いた他の補強柱6bの左右に、それぞれ上下合わせて2本ずつ位置するように配置されている。
これにより、図5に示した場合と同様に、左右のブレース8から各補強柱6bに伝達される鉛直方向の軸力の総和が実質的に0になることを利用して、各々の補強柱6bに作用する総軸力、すなわち耐震補強架構5の重量による軸力に、地震時に各補強柱6bの左右に位置するブレース8から当該補強柱6bに伝達される鉛直方向の付加軸力を加えた軸力が、既存建物1の基礎12における支持能力の余裕度以内になるように設定されている。
また、これらブレース8は、正面視において、中央の補強柱6bを境にして、その左側に位置するブレース8が上記構面の上部右側隅部から下部左側隅部に向けて配置されるとともに、その右側に位置するブレース8が上記構面の上部左側隅部から下部右側隅部に向けて配置されている。
他方、図2に示すように、所定階のバルコニー4のスラブ下面には、新設スラブ(伝達補強部材)9が増設されている。この新設スラブ9は、地震時に耐震補強架構5に作用する水平力を既存建物1の柱2および梁3に伝達するためのものであり、せん断用あと施工アンカーおよびその両側端部に設けられた偏心曲げ用引張あと施工アンカーを介して上記梁3および柱2に一体化されている。
そして、耐震補強架構5は、各々の補強梁7があと施工アンカー10を介してバルコニー4のスラブに連結されることにより、地震時に耐震補強架構に作用する水平力を既存建物1に伝達するようになっている。
さらに、新設スラブ9は、上下階のブレース8の本数または当該ブレース8の耐力が変化するR階、4階および2階に設けられており、あと施工アンカー10を介してバルコニー4のスラブと共に水平力を伝達するようになっている。
これに対して、3階においては、上下階のブレース8の本数または当該ブレース8の耐力が同じであることから、大きな水平力の伝達が必要でないために、新設スラブ9が設けられていない。
また、最下部の補強梁7は、あと施工アンカーを介して既存建物1の基礎12との間に形成された新設スラブ(伝達補強部材)11と一体化されている。
なお、最下部の補強梁7は、既存建物1の基礎12と一体化されるために、当該基礎12とレベルを合わせるために地中に埋設されている。このため、補強梁7を構成する鉄骨の腐食を防止するためにコンクリートにより覆われたSRC造となっている。
さらに、耐震補強架構5の両側端部に位置する補強柱6aにおいては、必然的に左右に上下方向に配設されたブレース8の数が等しくならないために、当該補強柱6aに伝達される付加軸力が他の補強柱6bと比較して大きくなる。このため、これら補強柱6aの付加軸力が、当該付加軸力の伝達される既存建物1の基礎部分における支持能力の余裕度を超える場合にのみ、各々の補強柱6aの下部に、これを支承するための補強基礎18が増設される。
以上の構成からなる既存建物の耐震補強構造によれば、4階層にわたって等しい梁スパンおよび階高である既存建物1に、耐震補強架構5を設置するに際して、補強柱6bの左側において上下方向に配置されたブレース8の数と、当該補強柱6bの右側において上下方向に配設されたブレース8の数とを互いに等しくして、補強柱6bから既存建物1に作用する付加軸力を小さくすることにより、既存建物1の基礎12における支持能力の余裕度以内に設定しているために、新設基礎や既存建物1の基礎12の補強等を施工する必要が無い。
また、仮に両側端部の補強柱6aから伝達される付加軸力が既存建物1の基礎部分における支持能力の余裕度を超えた場合には、各々の補強柱6aの下部にこれを支承するための補強基礎18を増設する必要が生じるが、当該補強箇所が限定されている。このため、本耐震補強構造によれば、総じて既存建物1の使用に大きな制約を与えることなく簡易な施工によってその耐震補強を行うことができる。
また、この耐震補強架構5においては、1本のブレース8を、中央の補強柱6bを境にして、左側では補強柱6a、6bと補強梁7とからなる構面の上部右側隅部から下部左側隅部に向けて配置し、右側では上記構面の上部左側隅部から下部右側隅部に向けて配置しているために、ブレース8が全体として山形を描くことになり、意匠性が向上する。
(実施形態2)
次いで、図3および図4は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、図1および図2に示したものと同一構成部分については、同一符号を付してある。
この耐震補強架構15においては、1階における中央の補強柱6cの左右の構面に、当該中央の補強柱6cを境にして、その左側に位置するブレース8が上記構面の上部右側隅部から下部左側隅部に向けて配置されるとともに、その右側に位置するブレース8が上記構面の上部左側隅部から下部右側隅部に向けて配置されている。
そして、中央の補強柱6cの左右の構面から、それぞれ左右に2スパンずつ離れた構面から上記1階のブレース8と並行になるように、斜め上方に連続するようにして、ブレース8が配置されている。この結果、ブレース8は、正面視において、全体として3重の山形を形成するように配置されている。
そして、このようなブレース8の配置を採用したために、中央の柱6cから左右に3スパン離れた各補強柱16においては、左右に位置するブレース8の数が等しくならなくなるが、この耐震補強架構15においても、補強柱6a、6b、6c、16から作用する上記付加軸力が、既存建物1の基礎12における支持能力の余裕度以内になるように設定されている。
また、この耐震補強構造においては、左右のブレース8の数が等しくならない両側端部の補強柱6aおよび補強柱16、並びに中央の補強柱6cのように左右のブレース8の数が同じであっても、図3に示すように左右に傾斜方向が異なる1本のブレース8が配設されている結果、同じ方向の水平力に対して引張と圧縮の耐力が異なる箇所に、それぞれの最下部と既存建物1の柱2との間に、これら補強柱6a、6c、16から作用する鉛直方向の力を既存建物1の基礎12に伝えるための補強壁(伝達補強部材)17が介装されている。
これら補強壁17は、補強柱6a、6c、16を構成するH形鋼にリブ附きの鋼板を接合一体化した構造のもので、一方の側部が補強柱6a、6b、16にボルト接合されるとともに、他方の側部が柱2に埋設されたあと施工アンカーを介して一体化されている。
なお、リブ附きの鋼板は、鉄筋コンクリート造の壁で連結・一体化することもできる。
上記構成からなる既存建物の耐震補強構造によれば、第1の実施形態に示したものと同様の作用効果が得られることに加えて、上記伝達補強部材として、耐震補強架構15と直交する方向に配設されて補強柱6a、6c、16の最下部と既存建物の柱とにあと施工アンカーを介して連結・一体化された剛性に優れる補強壁17を用いているために、既存建物1のバルコニー4の外面側に設置した耐震補強架構15から作用する鉛直荷重を、確実に既存建物1の基礎12へと伝達することができる。
また特に、左右に位置するブレース8の数に差異がある補強柱6a、16においては、他の補強柱6bよりも地震時により大きな鉛直方向の軸力が作用するが、当該補強柱6a、16と既存建物1の柱2との間に補強壁17を介装しているために、これら補強柱6a、16を強固に既存建物1の柱2と一体化させて、その軸力を既存建物1の基礎12に伝達させることができる。
さらに、この耐震補強架構15においては、正面視において、全体として3重の山形を形成するようにブレース8を配置しているために、第1の実施形態に示したものよりも、一層意匠性に優れる。
本発明の第1の実施形態を示す正面図である。 図1のII−II線視断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す正面図である。 図3のIV−IV線視断面図である。 柱梁構面に配したブレースから間に位置する柱への軸力の作用形態を示す模式図である。 梁スパンおよび階高が異なる架構にブレースを配置した状態を示す模式図である。
符号の説明
1 既存建物
2 柱
3 梁
5、15 耐震補強架構
6a、6b、6c、16 補強柱
7 補強梁
8 ブレース(水平抵抗要素)
9、11 新設スラブ(伝達補強部材)
12 基礎
17 補強壁(伝達補強部材)
18 補強基礎

Claims (6)

  1. 複数の階層を有する既存建物の外面に沿って耐震補強架構を配設して上記既存建物の柱梁架構と連結してなる耐震補強構造であって、
    上記耐震補強架構は、上記既存建物の柱に沿って配置される複数の補強柱と、上記既存建物の梁に沿って配置される複数の補強梁と、これら補強柱および補強梁によって構成される構面内に設けられた水平抵抗要素とを備えてなり、
    かつ、両側端部に位置する上記補強柱を除いた他の上記補強柱において、地震時に当該補強柱の左右に位置する上記水平抵抗要素から当該補強柱に伝達される上記引張力と圧縮力とが相殺されるように上記水平抵抗要素を配置するとともに、左右に位置する上記水平抵抗要素の数が等しくならない上記補強柱においても、当該補強柱に作用する上記耐震補強架構の重量による軸力に、地震時に当該補強柱の左右に位置する上記水平抵抗要素から伝達される鉛直方向の付加軸力を加えた総軸力を、当該総軸力が伝達される既存基礎部分における支持能力の余裕度以内に設定したことを特徴とする既存建物の耐震補強構造。
  2. 上記既存建物は、梁スパンおよび階高が各々等しい柱梁架構によって構築されているとともに、上記耐震補強架構は、上記水平抵抗要素の耐力が、各々の上記補強柱の左右において互いに略等しくなるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の既存建物の耐震補強構造。
  3. 上記耐震補強架構は、各々の上記補強柱の左右における上記水平抵抗要素の耐力の大小関係が、当該水平抵抗要素を設置する場所の階高をそのスパンで除したアスペクト比の大小関係と逆になるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の既存建物の耐震補強構造。
  4. 上記耐震補強架構は、最下階の上記補強柱と上記既存建物との間に、当該補強柱から作用する鉛直方向の力を上記既存建物の基礎に伝える伝達補強部材が介装されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の既存建物の耐震補強構造。
  5. 上記伝達補強部材は、上記補強柱の最下部と上記既存建物の柱とに接合手段を介して一体化されることにより、上記耐震補強架構と直交する方向に配設された補強壁であることを特徴とする請求項4に記載の既存建物の耐震補強構造。
  6. 上記水平抵抗要素は、上記構面の対角方向に介装された1本のブレースであり、かつ上記耐震補強架構が、正面視において、中央の上記補強柱を境にして、その左側に位置する上記ブレースが上記構面の上部右側隅部から下部左側隅部に向けて配置されるとともに、その右側に位置する上記ブレースが上記構面の上部左側隅部から下部右側隅部に向けて配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の既存建物の耐震補強構造。
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