JP2009281011A - コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造解析および構造設計を単純化でき、しかも本体部に偏心荷重をかけることもない、コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法を提供する。
【解決手段】ピン接合板10を柱Cおよび梁Bに埋設して接合し、かつ、その接合部における接合を縁切板20により縁切りしてなるコンクリート建造物の接合構造である。縁切板20には、ピン接合板10と干渉する部分にスリット21が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】ピン接合板10を柱Cおよび梁Bに埋設して接合し、かつ、その接合部における接合を縁切板20により縁切りしてなるコンクリート建造物の接合構造である。縁切板20には、ピン接合板10と干渉する部分にスリット21が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法に関する。さらに詳しくは、コンクリート建造物における接合部をピン接合とするコンクリート建造物の接合構造およびその施工方法に関する。
従来より、コンクリート建造物における梁端部は、柱や他の梁へ主筋を定着し、ついでコンクリートを打設するという工法が一般的に採用されている。その結果、梁端部は剛接合となる。
しかしながら、かかる工法を例えば図10に示すような陸立ち柱と大梁との接合箇所に適用した場合、柱断面を大きくする必要があるとともに、本体部に偏心荷重をかけるようになるという問題がある。
また、構造解析および構造設計も煩雑になるという問題もある。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、構造解析および構造設計を単純化でき、しかも本体部に偏心荷重をかけることもない、コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法を提供することを目的としている。
本発明のコンクリート建造物の接合構造は、ピン接合板を一方の接合要素および他方の接合要素に埋設して接合し、かつ、両接合要素の接合部における接合を縁切板により縁切りしてなることを特徴とする。
本発明のコンクリート建造物の接合構造においては、ピン接合板に取付部材を設け、 一方の接合要素および他方の接合要素にそれぞれ助成部材を設け、前記取付部材を前記助成部材に取付けてなるのが好ましい。
また、本発明のコンクリート建造物の接合構造においては、ピン接合板に付着孔を設けてなるのが好ましい。
さらに、本発明のコンクリート建造物の接合構造においては、縁切板にピン接合板との干渉を回避するスリットが形成されてなるのが好ましい。
さらに、本発明のコンクリート建造物の接合構造においては、縁切板の外周に目地棒が配設されてなるのが好ましい。
本発明のコンクリート建造物の接合構造の施工方法は、一方の接合要素および他方の接合要素にピン接合板を配設する手順と、両接合要素の接合部に縁切板を配設する手順とを含むことを特徴とする。
本発明のコンクリート建造物の接合構造の施工方法においては、ピン接合板が取付部材を有し、前記取付部材を一方の接合要素および他方の接合要素にそれそれ設けられた助成部材に取付ける手順が付加されているのが好ましい。
また、本発明のコンクリート建造物の接合構造の施工方法においては、縁切板の外周に目地棒を配設する手順が付加されているのが好ましい。
本発明によれば、コンクリート建造物における接合部をピン接合とすることができるので、構造解析および構造設計が単純化されるという優れた効果が得られる。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
図1に、本発明の実施形態1に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)Kを示す。なお、本実施形態では、一方の接合要素は柱Cとされ、他方の接合要素は梁Bとされる。
図1に、本発明の実施形態1に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)Kを示す。なお、本実施形態では、一方の接合要素は柱Cとされ、他方の接合要素は梁Bとされる。
接合構造Kは、図1に示すように、柱Cに梁Bを接合するための接合構造とされる。
接合構造Kは、具体的には、柱Cと梁Bとをピン接合とするピン接合板10と、柱Cと梁Bとの縁切りをなす縁切板20とを備えてなるものとされる。
ピン接合板10は、柱Cのコンクリートに埋設される柱埋設部11と、梁Bのコンクリートに埋設される梁埋設部12とを含むものとされる。また、ピン接合板10のサイズは、例えば幅が200mmで長さが600mmとされ、板厚は、6mm〜40mmの範囲で必要耐力に応じて適宜選定される。
柱埋設部11には、所要数(図示例では2個)の付着孔(孔径は、例えば45mmφとされる。)11aが設けられている。なお、付着孔11aの数は必要耐力に応じて適宜増減される。また、図示例では付着孔11aは単列配置とされているが、複列配置とされてもよい。さらに、千鳥配置とされてもよい。
梁埋設部12には、柱埋設部11と同様に、所要数(図示例では2個)の付着孔12aが設けられている。なお、付着孔12aの数は必要耐力に応じて適宜増減される。また、図示例では付着孔12aは単列配置とされているが、複列配置とされてもよい。さらに、千鳥配置とされてもよい。
また、柱埋設部11と梁埋設部12との境界部13には、防錆塗装がなされている。
縁切板20は、梁B端面と同サイズとされて梁B端面部に設けられるものとされる。また、材質は、例えば厚みが25mmのスタイロフォームとされる。
また、縁切板20にはピン接合板10との対応箇所に、図に示すように、スリット21が下端から所定長さで設けられている。このスリット21のピン接合板10から下の部分は、角形のスリット用部材22が埋め込まれて塞がれる。
次に、かかる構成とされた接合構造Kの施工について説明する。
手順1:柱Cおよび梁Bの配筋をなす。
手順2:柱Cと梁Bとの接合部にピン接合板10をセットする。このセットは、例えばピン接合板10を柱Cの鉄筋および梁Bの鉄筋に番線留めすることによりなされる。
手順3:縁切板20をセットする。このセットは、縁切板20の表面(柱Cに面する面)が、柱Cのコンクリート表面に当接するよう調整される。
手順4:縁切板20のスリットのピン接合板10の下方に位置する部分にスリット用部材22を装着した後、テーピング23を施してスリット用部材22の脱落を防止する(図7参照)。
手順5:ピン接合板10の位置調整を行う。
手順6:柱Cおよび梁Bに型枠をセットする。
手順7:柱Cおよび梁Bの型枠内にコンクリートを打設する。
手順8:所定の養生の後、型枠を撤去する。
これにより、柱Cと梁Bとのピン接合が完成する。
このように、この実施形態1によれば、柱Cと梁Bとの接合部にピン接合板10を埋設して両者を接合するとともに、その接合部に縁切板20を介装して縁切りしているので、柱Cと梁Bとの接合部をピン接合とすることができる。
また、柱Cと梁Bとの接合部がピン接合とされているので、構造解析および構造設計が単純化される。
実施形態2
図2に、本発明の実施形態2に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)K1を示す。なお、本実施形態では、一方の接合要素は主梁MBとされ、他方の接合要素は大梁LBとされる。
図2に、本発明の実施形態2に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)K1を示す。なお、本実施形態では、一方の接合要素は主梁MBとされ、他方の接合要素は大梁LBとされる。
接合構造K1は、図2に示すように、主梁MBに大梁LBを直交させて接合するための接合構造とされる。
接合構造K1は、主梁MBと大梁LBとをピン接合とするピン接合板10と、主梁MBと大梁LBとの縁切りをなす縁切板20とを備えてなるものとされる。
ピン接合板10および縁切板20は、実施形態1と同様とされているので、その構成の詳細な説明は省略する。
このように、この実施形態2によれば、実施形態1と同様に主梁MBと大梁LBとの接合部に縁切板20を介装して縁切りしているので、主梁MBと大梁LBとの接合部をピン接合とすることができる。
また、主梁MBと大梁LBとの接合部がピン接合とされているので、構造解析および構造設計が単純化される。
実施形態3
図3に、本発明の実施形態3に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)K2を示す。実施形態3は実施形態1を改変してなるものであって、ピン接合板10に柱C主筋との取付部材14および梁B主筋との取付部材15を設けるとともに、柱C側および梁B側にそれの取付けを助成する助成部材16,17を設けてなるものとされる。ここで、取付部材14および取付部材15は、具体的には、取付筋とされ、助成部材16,17は、具体的には、段取筋とされる。
図3に、本発明の実施形態3に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)K2を示す。実施形態3は実施形態1を改変してなるものであって、ピン接合板10に柱C主筋との取付部材14および梁B主筋との取付部材15を設けるとともに、柱C側および梁B側にそれの取付けを助成する助成部材16,17を設けてなるものとされる。ここで、取付部材14および取付部材15は、具体的には、取付筋とされ、助成部材16,17は、具体的には、段取筋とされる。
なお、図3中、図1と同一の符号は同一または類似の構成要素を示す。
すなわち、図3および図4に示すように、ピン接合板10の柱埋設部11の前部(梁埋設部12側)および後部に柱側取付筋14を溶接取付けするとともに、梁埋設部12の前部(柱埋設部11側)および後部に梁側取付筋15を溶接取付けしてなるものとされる。また、ピン接合板10の柱埋設部11の前部にはフープを挿通するためのフープ用長孔11bが形成されるとともに、梁埋設部12の前部にはフープを挿通するためのフープ用長孔12bが形成されている。
取付筋14,15の長さは、上部および下部がピン接合板10の上端および下端からそれそれ所定長さ、例えば50mm−100mm突出するよう調整されている。
縁切板20は、外周に目地棒24が配設できるよう梁Bの断面より所定寸法小さくされている。目地棒24を設けるのは、縁切板20の位置ずれを防止するためである。
助成部材16,17は、具体的には、柱Cおよび梁Bの所定位置に設けられる段取筋とされる。
次に、かかる構成とされた接合構造K2の施工について説明する。
手順1:柱Cおよび梁Bのピン接合板10が取付けられる位置に対応する位置、例えば柱Cおよび梁B中央の上下に柱側および梁側段取筋16,17をそれぞれの主筋に取付ける(図5参照)。この場合、下側の柱側段取筋16のレベルは、下側の梁側段取筋17のレベルに一致させられるのが好ましい。
なお、段取筋16,17の取付けは、例えば柱Cおよび梁B主筋に段取筋16,17を番線留めすることによりなされる。
手順2:柱側取付筋14および梁側取付筋15のそれぞれの長さを、柱側段取筋16および梁側段取筋17との現物合わせにより調整する。つまり、柱側取付筋14および梁側取付筋15の柱側段取筋16および梁側段取筋17から突出している部分を所定量切断する。
手順3:柱側取付筋14および梁側取付筋15を柱側段取筋16および梁側段取筋17にそれぞれ取付ける(図6参照)。この取付けは、例えば段取筋16,17に取付筋14,15を番線留めすることによりなされる。
手順4:縁切板20をセットする。このセットは、縁切板20の表面(柱Cに面する面)が、柱Cのコンクリート表面に当接するよう調整される。
手順5:縁切板20のスリット21のピン接合板10の下方に位置する部分にスリット用部材22を装着した後、テーピング23を施してスリット用部材22の脱落を防止する(図7参照)。
手順6:縁切板20の外周に目地棒24、25,26を配設して釘留めする(図7参照)。図7中、一点鎖線は釘留め位置を示す。
手順7:ピン接合板10の位置調整を行う(図8参照)。
手順8:柱Cおよび梁Bに型枠をセットする。
手順9:柱Cおよび梁Bの型枠内にコンクリートを打設する。
手順10:所定の養生の後、型枠を撤去する。
これにより、柱Cと梁Bとのピン接合が完成する。
このように、この実施形態3では、ピン接合板10に取付筋14,15を設けるとともに、柱C側および梁B側に取付筋14,15と係合される段取筋16,17を設けてそのセットを助成しているので、ピン接合板10の取付けが容易となる、という実施形態1では得られない効果も得られる。
実施形態4
図9に、本発明の実施形態4に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)K3を示す。実施形態4は実施形態2を改変してなるものであって、ピン接合板10に主梁MB主筋との取付部材18および大梁LB主筋との取付部材15を設けるとともに、主梁MB側および大梁LB側にそれの取付けを助成する助成部材19,17を設けてなるものとされる。ここで、取付部材18および取付部材15は、具体的には、取付筋とされ、助成部材19,17は、具体的には、段取筋とされる。
図9に、本発明の実施形態4に係るコンクリート建造物の接合構造(以下、単に接合構造という)K3を示す。実施形態4は実施形態2を改変してなるものであって、ピン接合板10に主梁MB主筋との取付部材18および大梁LB主筋との取付部材15を設けるとともに、主梁MB側および大梁LB側にそれの取付けを助成する助成部材19,17を設けてなるものとされる。ここで、取付部材18および取付部材15は、具体的には、取付筋とされ、助成部材19,17は、具体的には、段取筋とされる。
なお、図9中、図2と同一の符号は同一または類似の構成要素を示す。
主梁MB側の段取筋19は主梁MBの主筋に取付けられる一方、大梁LB側の段取筋17は大梁LBの主筋に取付けられる。
なお、その余の構成および作用・効果は、実施形態3と同様とされている。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。
例えば、図10〜図13に示す接合部に適用できる。
すなわち、図10に示すように、陸立ち柱と大梁との接合部に適用でき、図11に示すように、耐震壁を有するコンクリート建物の接合部に適用でき、図12に示すように、階の中間に設けられ梁の柱との接合部に適用でき、図13に示すように、段差のある梁と柱との接合部に適用できる。
本発明は、コンクリート建造物の接合部に適用できる。
10 ピン接合板
11 柱埋設部
11a 付着孔
12 梁埋設部
12a 付着孔
13 境界部
14,15 取付部材、取付筋
16,17 助成部材、段鉄筋
20 縁切板
21 スリット
22 スリット用部材
24,25,26 目地棒
K 接合構造
11 柱埋設部
11a 付着孔
12 梁埋設部
12a 付着孔
13 境界部
14,15 取付部材、取付筋
16,17 助成部材、段鉄筋
20 縁切板
21 スリット
22 スリット用部材
24,25,26 目地棒
K 接合構造
Claims (8)
- コンクリート建造物の接合構造であって、
ピン接合板を一方の接合要素および他方の接合要素に埋設して接合し、かつ、両接合要素の接合部における接合を縁切板により縁切りしてなることを特徴とするコンクリート建造物の接合構造。 - ピン接合板に取付部材を設け、
一方の接合要素および他方の接合要素にそれぞれ助成部材を設け、
前記取付部材を前記助成部材に取付けてなる
ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート建造物の接合構造。 - ピン接合板に付着孔を設けてなることを特徴とする請求項1記載のコンクリート建造物の接合構造。
- 縁切板にピン接合板との干渉を回避するスリットが形成されてなることを特徴とする請求項1記載のコンクリート建造物の接合構造。
- 縁切板の外周に目地棒が配設されてなることを特徴とする請求項1記載のコンクリート建造物の接合構造。
- コンクリート建造物の接合構造の施工方法であって、
一方の接合要素および他方の接合要素にピン接合板を配設する手順と、
両接合要素の接合部に縁切板を配設する手順
とを含むことを特徴とするコンクリート建造物の接合構造の施工方法。 - ピン接合板が取付部材を有し、
前記取付部材を一方の接合要素および他方の接合要素にそれそれ設けられた助成部材に取付ける手順が付加されていることを特徴とする請求項6記載のコンクリート建造物の接合構造の施工方法。 - 縁切板の外周に目地棒を配設する手順が付加されていることを特徴とする請求項6記載のコンクリート建造物の接合構造の施工方法。
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| JP2008132559A JP2009281011A (ja) | 2008-05-20 | 2008-05-20 | コンクリート建造物の接合構造およびその施工方法 |
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|---|---|---|---|---|
| JP2013053445A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Takenaka Komuten Co Ltd | 柱梁架構 |
| JP2014129692A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Takenaka Komuten Co Ltd | 梁のピン連結構造 |
| JP2021105271A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 株式会社竹中工務店 | 柱梁接合構造 |
| CN118727933A (zh) * | 2024-07-17 | 2024-10-01 | 五冶集团上海有限公司 | 装配式建筑梁柱抗震节点及其施工方法 |
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2008
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