JP2013052666A - 軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム、軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム、金属箔付き絶縁フィルム、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法、積層構造体の製造方法及び積層構造体 - Google Patents

軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム、軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム、金属箔付き絶縁フィルム、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法、積層構造体の製造方法及び積層構造体 Download PDF

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Yasunari Kusaka
康成 日下
Ryosuke Takahashi
良輔 高橋
Hiroshi Maenaka
寛 前中
Takashi Watanabe
貴志 渡邉
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Abstract

【課題】ポリチレンナフタレートフィルムと金属箔との剥離強度を高めることができる軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム、及び金属箔付き絶縁フィルムを提供する。
【解決手段】本発明に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31は、絶縁フィルムであるポリエチレンナフタレートフィルム2と、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2a側に付着しており、加熱によりポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aを軟化させる軟化剤32とを備える。本発明に係る金属箔付き絶縁フィルム1は、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31におけるポリエチレンナフタレートフィルム2の軟化剤32が付着している第1の主面2aに、加熱により第1の主面2aを軟化させて金属箔3を積層することにより得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属箔と熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とに積層されて用いられる軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムに関する。また、本発明は、上記軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いた軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム、金属箔付き絶縁フィルム、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法、積層構造体の製造方法及び積層構造体に関する。
発光ダイオード(LED)素子などの光半導体素子が、表示装置の光源等に広く用いられている。光半導体素子を用いた光半導体装置の消費電力は低く、かつ寿命は長い。また、光半導体装置は、過酷な環境下でも使用され得る。従って、光半導体装置は、携帯電話用バックライト、液晶テレビ用バックライト、自動車用ランプ、照明器具及び看板などの幅広い用途で使用されている。
照明器具及び液晶テレビ用バックライト用途などにおいて、必要な明るさをLEDで発光しようとした場合、LED素子からの発熱が大きくなって、LED素子の寿命が短くなったり、明るさが低下したりするという問題がある。この発熱による問題を低減するために、熱を効果的に放散させることが可能な絶縁接着剤が用いられている。従来の絶縁接着剤では、例えば、樹脂中に熱伝導率が高い無機フィラーが分散されている。
上記絶縁接着剤の一例として、下記の特許文献1には、エポキシ樹脂と、無機充填材である窒化アルミニウムと、硬化剤と、分散剤であるリン酸エステルとを含む絶縁接着剤が開示されている。
特許第3751271号公報
特許文献1に記載のような絶縁接着剤をフィルム状に成形した絶縁フィルムにおいて、一方の表面に金属箔が積層され、他方の面に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体が積層されることがある。このような用途において、金属箔と絶縁フィルムとの積層物又は金属箔と絶縁フィルムと熱伝導体との積層物における絶縁フィルムと金属箔との剥離強度が低いことがある。このため、絶縁フィルムと金属箔との剥離が問題となることがある。
さらに、上記積層物は、折り曲げられて用いられることがある。さらに、上記積層物の使用時に、該積層物に振動が加わって、該積層物が湾曲することがある。
特許文献1に記載のような従来の絶縁接着剤を用いて上記積層物を得た場合には、上記積層物が折れ曲げられたり又は上記積層物に振動が加わったりすると、絶縁フィルムに欠けが生じたり又は割れが生じたりすることがある。すなわち、絶縁フィルムの柔軟性が低く、曲げ特性が十分ではないという問題がある。
本発明の目的は、金属箔と熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられ、絶縁フィルムと金属箔との剥離強度が高い金属箔付き絶縁フィルムを得ることができる軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムに関する。また、本発明は、該軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いた軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム、金属箔付き絶縁フィルム、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法、積層構造体の製造方法及び積層構造体を提供することである。
本発明の限定的な目的は、曲げられたり又は振動が付与されたりしても、絶縁フィルムに欠け及び割れが生じ難く、曲げ特性に優れている金属箔付き絶縁フィルムを得ることができる軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム、並びに該軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いた軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム、金属箔付き絶縁フィルム、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法、積層構造体の製造方法及び積層構造体を提供することである。
本発明の他の限定的な目的は、表面のべたつきが少ない軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム、並びに該軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いた軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム、金属箔付き絶縁フィルム、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法、積層構造体の製造方法及び積層構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、金属箔と熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とに積層されて用いられる軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムであって、絶縁フィルムであるポリエチレンナフタレートフィルムと、該ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面側に付着しており、かつ加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させる軟化剤とを備える、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムが提供される。
本発明に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムでは、上記軟化剤は、熱硬化性組成物を含むか、又は加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物を含むことが好ましい。上記軟化剤は、熱硬化性組成物を含むことが好ましい。上記熱硬化性組成物は、23℃で固体である熱硬化性化合物を含むことが好ましい。上記熱硬化性組成物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物を含むことが好ましい。上記熱硬化性組成物は、酸無水物硬化剤又はフェノール硬化剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性組成物は、熱硬化性化合物と、脂環式骨格を有する酸無水物硬化剤とを含むことが好ましい。
本発明に係る軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルムは、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを加熱することにより得られており、加熱により上記軟化剤によって上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面が軟化処理されている。
本発明に係る軟化処理されたポリエチエレンナフタレートフィルムのある特定の局面では、加熱後の上記軟化剤に由来する成分が、上記第1の主面側において上記ポリエチレンナフタレートフィルム内に含まれている。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムは、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる金属箔付き絶縁フィルムであって、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記軟化剤が付着している上記第1の主面に、加熱により上記軟化剤によって上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させて金属箔を積層することにより得られ、絶縁フィルムである上記ポリエチレンナフタレートフィルムと、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に積層された金属箔とを備える。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムのある特定の局面では、上記ポリエチレンナフタレートフィルム内に、上記軟化剤に由来する成分が浸透し、残留している。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムでは、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との90°剥離強度は、3N/cm以上であることが好ましい。上記金属箔の厚みは1μm以上、300μm以下であることが好ましい。上記ポリエチレンナフタレートフィルムは、延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムであることが好ましい。
また、本発明の広い局面によれば、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる金属箔付き絶縁フィルムの製造方法であって、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いて、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記軟化剤が付着している上記第1の主面に、加熱により上記軟化剤によって上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させて金属箔を積層する工程を備える、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法が提供される。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法のある特定の局面では、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度を高めるために、上記金属箔が積層される前の上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に、加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させる軟化剤を付着させる工程がさらに備えられる。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法のある特定の局面では、上記ポリエチレンナフタレートフィルム内に、上記軟化剤に由来する成分を浸透させ、残留させる。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法の他の特定の局面では、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの融点未満の温度で上記金属箔が積層される。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法の別の特定の局面では、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に、260℃以下の温度で上記金属箔が積層される。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法では、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度が、3N/cm以上である金属箔付き絶縁フィルムを得ることが好ましい。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法では、上記金属箔として、厚みが1μm以上、300μm以下である金属箔を用いることが好ましい。上記金属箔が積層される前の上記ポリエチレンナフタレートフィルムとして、延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムを用いることが好ましい。
本発明に係る積層構造体の製造方法では、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いて、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に金属箔が積層されており、かつ上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第2の主面に上記熱伝導体が積層されている積層構造体を得る積層構造体の製造方法であって、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面側に金属箔を配置し、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させるか、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面側に金属箔を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムとを一体化させた後、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させるか、又は、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させた後、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面側に金属箔を配置して、上記金属箔と前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記熱伝導体とを一体化させる。
本発明に係る積層構造体は、金属箔付き絶縁フィルムと、該金属箔付き絶縁フィルムにおける上記金属箔が積層された上記第1の主面とは反対の第2の主面に積層されており、かつ熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とを備える。本発明に係る積層構造体では、上記金属箔付き絶縁フィルムが、本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムであるか、又は本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法により得られた金属箔付き絶縁フィルムである。
本発明に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムは、絶縁フィルムであるポリエチレンナフタレートフィルムと、該ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面側に付着しており、加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させる軟化剤とを備えているので、加熱により上記軟化剤によって上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させ、上記軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に金属箔を積層することにより、ポリエチレンナフタレートフィルムと金属箔との剥離強度を高めることができる。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムでは、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に、加熱により上記軟化剤によって上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させて金属箔を積層することにより得られるので、ポリエチレンナフタレートフィルムと金属箔との剥離強度を高めることができる。
本発明に係る金属箔付き絶縁フィルムの製造方法では、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に、加熱により上記軟化剤によって上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面を軟化させて金属箔を積層するので、ポリエチレンナフタレートフィルムと金属箔との剥離強度を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを模式的に示す部分切欠正面断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルムを模式的に示す部分切欠正面断面図である。 図3は、図2に示す金属箔付き絶縁フィルムを用いた積層構造体を模式的に示す断面図である。 図4は、図2に示す金属箔付き絶縁フィルムを用いた積層構造体の他の例を模式的に示す部分切欠断面図である。 図5は、本発明の他の実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルムを模式的に示す部分切欠正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
(軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム及び表面が軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム)
図1に、本発明の一実施形態に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを模式的に部分切欠断面図で示す。
図1に示す軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31は、金属箔と、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とに積層されて用いられる。軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31は、ポリエチレンナフタレートフィルム2と、軟化剤32とを備える。ポリエチレンナフタレートフィルム2は、絶縁性を有し、絶縁フィルムである。ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2a側に、軟化剤32が付着している。軟化剤32は、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2a側に配置されている。ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aは、金属箔が積層される表面であることが好ましい。ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aとは反対の第2の主面2bは、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体が積層される表面であることが好ましい。
本実施形態に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31は、上記構成を備えているので、特に軟化剤32が付着しているので、加熱により軟化剤32によってポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aを軟化させてかつ軟化した第1の主面2aに金属箔を積層することにより、ポリエチレンナフタレートフィルム2と金属箔との剥離強度を高めることができる。このような軟化剤32の付着によって、金属箔の積層時の加熱で、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aを軟化させることもでき、この結果、ポリエチレンナフタレートフィルム2と金属箔との剥離強度をより一層高めることができる。すなわち、軟化剤32は、ポリエチレンナフタレートフィルム2と金属箔との剥離強度を高める役割を果たす。
なお、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aとは反対側の第2の主面2b側にも、軟化剤32が付着していてもよい。
さらに、本実施形態に係る軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31では、特に絶縁フィルムがポリエチレンナフタレートフィルム2であるので、曲げられたり又は振動が付与されたりしても、絶縁フィルムに欠け及び割れを生じ難くすることができる。
また、軟化剤32が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31を加熱することにより、加熱により軟化剤32によってポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aが軟化処理されている軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルムが得られる。該軟化処理されたポリエチエレンナフタレートフィルムでは、加熱後の軟化剤32に由来する成分が、第1の主面2a側においてポリエチレンナフタレートフィルム2内に含まれていることが好ましい。すなわち、加熱後の軟化剤32に由来する成分が、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2a側の表面内に含まれていることが好ましい。なお、軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルムでは、第1の主面2aが一旦軟化した後に、ある程度硬化していてもよい。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高める観点からは、上記軟化剤は、熱硬化性組成物を含むか、又は加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物を含むことが好ましい。上記軟化剤は、熱硬化性組成物を含むことが好ましい。上記軟化剤は、熱硬化性組成物と、加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物との双方を含むことも好ましい。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高める観点からは、上記熱硬化性組成物は、熱硬化性化合物と硬化剤とを含むことが好ましい。
上記熱硬化性化合物としては、オキセタン化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル化合物、フェノール化合物、アミノ化合物、不飽和ポリエステル化合物、ポリウレタン化合物、シリコーン化合物及びポリイミド化合物等が挙げられる。上記熱硬化性化合物はエポキシ化合物であることが好ましい。上記熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化性化合物としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビスマレイミド化合物、ベンゾオキサジン化合物及びトリイソシアヌレート化合物等が挙げられる。これら以外の熱硬化性化合物を用いてもよい。
上記熱硬化性化合物は、23℃で液状であってもよく、23℃で固形であってもよい。上記熱硬化性化合物は、23℃で固形である熱硬化性化合物を含むことが好ましい。23℃で固形である熱硬化性化合物の使用により、上記軟化剤の表面のべたつきを抑制できる。この結果、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムの取り扱い性が高くなる。さらに、上記軟化剤の表面のべたつきの抑制により、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける上記軟化剤の表面に離型フィルムを貼り付けることが容易である。さらに、使用時に離型フィルムから軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを良好に剥離することが可能である。
上記エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、ビキシレノール型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、テトラグリシジルキシレノイルエタン化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、キレート型エポキシ化合物、グリオキザール型エポキシ化合物、アミノ基含有エポキシ化合物、ゴム変性エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、シリコーン変性エポキシ化合物、ε−カプロラクトン変性エポキシ化合物、トリアジン型エポキシ化合物及びナフタレン骨格含有エポキシ化合物等が挙げられる。
上記熱硬化性化合物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物を含むことが好ましい。ビスフェノールA型エポキシ化合物の使用により、上記ポリエチレンナフタレートフィルムとの上記金属箔との剥離強度がかなり高くなる。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムとの上記金属箔との剥離強度をより一層高くし、かつ上記軟化剤の表面のべたつきを効果的に抑制する観点からは、上記熱硬化性化合物は、23℃で固形であるエポキシ化合物であることが好ましい。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムとの上記金属箔との剥離強度をより一層高くする観点からは、上記熱硬化性化合物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物又はジシクロペンタジエン型エポキシ化合物であることが好ましい。
上記硬化剤としては、シアネートエステル化合物(シアネートエステル硬化剤)、フェノール化合物(フェノール硬化剤)、アミン化合物(アミン硬化剤)、チオール化合物(チオール硬化剤)、イミダゾール化合物、ホスフィン化合物、酸無水物(酸無水物硬化剤)、活性エステル化合物及びジシアンジアミド等が挙げられる。上記硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化剤は、23℃で液状であってもよく、23℃で固形であってもよい。上記硬化剤は、23℃で固形である硬化剤を含むことが好ましい。23℃で固形である硬化剤の使用により、上記軟化剤の表面のべたつきを抑制できる。この結果、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムの取り扱い性が高くなる。さらに、上記軟化剤の表面のべたつきの抑制により、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける上記軟化剤の表面に離型フィルムを貼り付けることが容易である。さらに、使用時に離型フィルムから軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを良好に剥離することが可能である。
上記硬化剤は、酸無水物硬化剤又はフェノール硬化剤を含むことが好ましい。酸無水物硬化剤又はフェノール硬化剤の使用により、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がかなり高くなる。上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高める観点からは、上記軟化剤は、フェノール硬化剤を含むことがより好ましい。
加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを効果的に軟化させ、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高める観点からは、上記硬化剤は、酸無水物硬化剤であることが好ましく、脂環式骨格を有する酸無水物硬化剤であることがより好ましい。軟化効果が高いと、同等のピール強度を得るために貼り付け時に必要な圧力が小さくなり、同じ装置を使用した場合に得られる製品面積が大きくなる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物硬化剤の市販品としては、リカシッドHNA及びリカシッドHNA−100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにYH306、YH307、YH308及びYH309(以上、いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを効果的に軟化させ、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高める観点からは、上記脂環式骨格を有する硬化剤は、下記式(1)〜(4)の内のいずれかで表される酸無水物硬化剤であることが好ましい。
Figure 2013052666
Figure 2013052666
Figure 2013052666
Figure 2013052666
上記式(4)中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は水酸基を示す。
また、上記硬化剤がフェノール硬化剤である場合に、フェノール硬化剤は、o,o’−ジアリルビスフェノールAであることが好ましい。o,o’−ジアリルビスフェノールAの使用により、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより一層高くなる。
o,o’−ジアリルビスフェノールAの市販品としては、ハンツマン社製「5292B」等が挙げられる。
加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物としては、多官能フェノールノボラック、アリルフェノールノボラック及びアリルフェノールなどが挙げられる。このような化合物の使用により、上記金属箔の積層時の加熱で、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面を溶解させて、軟化させることができる。上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物は、上記金属箔の積層時の加熱で、上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させて第1の主面を軟化させることが好ましい。加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(金属箔付き絶縁フィルム及び金属箔付き絶縁フィルムの製造方法)
図2に、本発明の一実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルムを模式的に部分切欠断面図で示す。
図2に示す金属箔付き絶縁フィルム1は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる。金属箔付き絶縁フィルム1は、ポリエチレンナフタレートフィルム2と軟化剤32とを備える軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31に、金属箔3を積層することにより得られる。具体的には、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31を用いて、ポリエチレンナフタレートフィルム2の軟化剤32が付着している第1の主面2aに、加熱により軟化剤32によってポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aを軟化させて金属箔3を積層することにより得られる。
金属箔付き絶縁フィルム1は、ポリエチレンナフタレートフィルム2と、金属箔3とを備える。ポリエチレンナフタレートフィルム2は、絶縁性を有し、絶縁フィルムである。ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aに、金属箔3が積層されている。ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aとは反対の第2の主面2bは、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体が積層される表面であることが好ましい。なお、金属箔3は、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aの全領域に積層されていてもよく、一部の領域に積層されていてもよい。また、上記金属箔は、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に直接積層されていることが好ましい。
本実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルム1は、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31におけるポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aに、金属箔3を積層することにより得られるので、ポリエチレンナフタレートフィルム2と金属箔3との剥離強度を高めることができる。
また、従来、ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に金属箔が積層されている金属箔付き絶縁フィルムの状態で、該金属箔付き絶縁フィルムが、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられることはなかった。また、従来、ポリエチレンナフタレートフィルム以外の絶縁フィルムを用いた金属箔付き絶縁フィルムが、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層された積層物の状態で、使用時に折り曲げられて用いられることがあった。また、上記積層物には、使用時において振動が付与されたりして、積層物が湾曲することがあった。
本実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルム1は、上記構成を備えているので、特に絶縁フィルムがポリエチレンナフタレートフィルム2であるので、曲げられたり又は振動が付与されたりしても、絶縁フィルムに欠け及び割れが生じ難くすることができる。本実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルム1は、柔軟性が高く、曲げ特性に優れている。従って、金属箔付き絶縁フィルム1が、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられると、絶縁フィルムに欠け及び割れが生じ難くなり、金属箔付き絶縁フィルム1を用いた積層構造体に外観不良、剥離及び絶縁不良などが生じるのを抑制できる。
なお、図2では、軟化剤32はポリエチレンナフタレートフィルム2内に浸透しているので、図示していない。なお、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aに、軟化剤32を介して金属箔3を積層してもよい。
上記金属箔付き絶縁フィルムにおいて、上記軟化剤に含まれていた成分は、上記ポリエチレンナフタレートフィルム内に浸透し、残留していることが好ましい。この場合には、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面の表面近傍が十分に軟化している結果、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより一層高くなる。上記軟化剤に含まれていた成分が、上記ポリエチレンナフタレートフィルム内に浸透し、残留しているか否かは、飛行時間型二次イオン質量分析TOF−SIMSを用いた分析により確認することが可能である。上記飛行時間型二次イオン質量分析TOF−SIMSの市販品としては、ION−TOF社製「TOF−SIMS 5型」等が挙げられる。なお、上記金属箔付き絶縁フィルムにおいて、上記軟化剤は加熱等により消失していてもよい。
上記ポリエチレンフタレートフィルムとしては、未延伸のポリエチレンナフタレートフィルム、一軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム及び二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。なかでも、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの強度がより一層高くなり、欠け及び割れがより一層生じ難くなるので、延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムが好ましい。また、延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムの使用により、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に上記金属箔を比較的低温で積層して、貼り付けることができる傾向がある。例えば、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの融点未満の温度で上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔とを貼り合わせることが容易になり、260℃以下の温度でも上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔とを貼り合わせることが容易になる。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムは、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとを主成分として用いて、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとを反応させることにより得られる。上記ポリエチレンナフタレートフィルムの全骨格100重量%中、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとに由来する骨格の割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムを得る際に、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びエチレングリコールとは異なる共重合可能な他の成分を用いてもよい。該共重合可能な他の成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、ペンタシクロドデカンジカルボン酸、イソホロンジカルボン酸、3,9−ビス(2−カルボキシエチル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸及びこれらのエステル化物、並びにジエチレングリコール、トリメチレングリコール及びテトラメチレングリコール等が挙げられる。これら以外の共重合可能な他の成分を用いてもよい。上記共重合可能な他の成分は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムの厚みは、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下、更に好ましくは120μm以下である。厚みが上記下限以上であると、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの絶縁性が高くなる。厚みが上記上限以下であると、上記金属箔付き絶縁フィルムを上記熱伝導体に貼り付けたときに、放熱性がより一層良好になる。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムは、フィラーを含まないか、又は上記ポリエチレンナフタレートフィルム100体積%中のフィラーの含有量が20体積%以下であることが好ましい。上記ポリエチレンナフタレートフィルム100体積%中のフィラーの含有量はより好ましくは10体積%以下、更に好ましくは5体積%以下、特に好ましくは1体積%以下である。上記ポリエチレンナフタレートフィルムは、フィラーを含まないことが最も好ましい。
金属箔3が積層される前のポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aは、平滑である。図5に、本発明の他の実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルムを示す。図5に示す金属箔付き絶縁フィルム21は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる。金属箔付き絶縁フィルム21は、ポリエチレンナフタレートフィルム22と、金属箔23とを備える。ポリエチレンナフタレートフィルム22の第1の主面22aに、金属箔23が積層されている。ポリエチレンナフタレートフィルム22の第2の主面22bは、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体が積層される表面であることが好ましい。金属箔23が積層される前のポリエチレンナフタレートフィルム22の第1の主面22aは、粗化処理されている。このため、ポリエチレンナフタレートフィルム22の第1の主面22aは凸部を有する粗面である。なお、ポリエチレンナフタレートフィルム22に積層される前の金属箔23のポリエチレンナフタレートフィルム22が積層される表面は平滑である。
このように、上記金属箔が積層される前の上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面は、粗化処理されていてもよく、凸部を有する粗面であってもよい。この場合には、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの凸部を金属箔内に埋め込むことができるので、また上記ポリエチレンナフタレートフィルムの凸部間の凹部に上記金属箔を埋め込ませることができるので、アンカー効果によって、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより高くなる。上記粗化処理の方法として、従来公知の方法を使用可能である。上記粗化処理の方法としては、例えば、サンドブラスト処理方法及び粗化剤を用いた処理方法等が挙げられる。
上記金属箔が積層される前の上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面の算術平均粗さRaは、好ましくは0.1μm以上、より好ましく0.2μm以上、更に好ましくは0.5μm以上、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、更に好ましくは10μm以下である。上記算術平均粗さRaが上記下限以上及び上記上限以下であると、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより高くなる。上記算術平均粗さRaは、JIS B0601−1994に準拠して測定される。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムの市販品としては、帝人デュポンフィルム社製のテオネックスシリーズが挙げられる。
上記金属箔の材質としては、アルミニウム、銅、金、及びグラファイトシート等が挙げられる。熱伝導性をより一層良好にする観点からは、上記金属箔は、金箔、銅箔又はアルミニウム箔であることが好ましく、銅箔又はアルミニウム箔であることがより好ましい。熱伝導性をより一層良好にし、さらにエッチング処理を容易に行う観点からは、上記金属箔は、銅箔であることがより好ましい。
上記金属箔の厚みは特に限定されないが、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。上記金属箔の厚みが上記下限以上であると、取扱いやすくなる。上記金属箔の厚みが上記上限以下であると、上記金属箔付き絶縁フィルムを用いた積層構造体をより一層薄型化することが可能である。
図2に示すように、ポリエチレンナフタレートフィルム2に積層される前の金属箔3のポリエチレンナフタレートフィルム2が積層される表面は粗化処理されている。このため、金属箔3のポリエチレンナフタレートフィルム2が積層される表面は凸部を有する粗面である。なお、金属箔3が積層される前のポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aは平滑である。
このように、上記ポリエチレンナフタレートフィルムに積層される前の上記金属箔の上記ポリエチレンナフタレートフィルムが積層される表面は粗化処理されていることが好ましく、凸部を有する粗面であることが好ましい。この場合には、上記金属箔の凸部を上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面内に埋め込むことができるので、アンカー効果によって、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより高くなる。上記粗化処理の方法として、従来公知の方法を使用可能である。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムに積層される前の上記金属箔の上記ポリエチレンナフタレートフィルムが積層される表面の十点平均粗さRzは、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは5μm以上、好ましくは12μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは10μm以下である。上記十点平均粗さRzが上記下限以上及び上記上限以下であると、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより高くなる。上記十点平均粗さRzは、JIS B0601−1994に準拠して測定される。
上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との90°剥離強度は、好ましくは3N/cm以上、より好ましくは5N/cm以上、更に好ましくは8N/cm以上、特に好ましくは10N/cm以上である。上記剥離強度は高いほどよい。上記剥離強度が上記下限以上であると、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離が生じ難くなる。また、曲げられたり又は振動が付与されたりした場合に、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔とが剥離するのを効果的に抑制できる。
上記金属箔を積層する前の上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に、加熱により上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面を軟化させる軟化剤を付着させた後、加熱しながら上記金属箔を積層することにより、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度を上記下限以上にすることができる。さらに、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高める方法としては、上記ポリエチレンナフタレートフィルムに積層される前の上記金属箔の上記ポリエチレンナフタレートフィルムが積層される表面を粗化処理するか、又は該表面に複数の凸部を形成する方法、上記金属箔に積層される前の上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面を粗化処理するか、又は該第1の主面に複数の凸部を形成する方法、並びに上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に上記金属箔を加圧して積層する際に、圧力を高くする方法等が挙げられる。これらの方法を2種以上併用してもよい。
上記90°剥離強度は、JIS C6481(Test condition A)に準拠して、23℃及び湿度50%の条件で測定される。上記90°剥離強度は、エー・アンド・デイ社製「TENSILON」等により測定できる。
金属箔付き絶縁フィルム1は、以下のようにして得ることができる。
金属箔付き絶縁フィルム1の製造方法は、上述した軟化剤32が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31を用いて、該軟化剤32が付着したポリエチレンナフタレートフィルム31におけるポリエチレンナフタレートフィルム2の軟化剤32が付着している第1の主面2aに、金属箔3を積層する工程(積層工程)を備えることが好ましい。また、ポリエチレンナフタレートフィルム2の軟化剤32が付着している第1の主面2aに、加熱により軟化剤32によってポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aを軟化させて金属箔3を積層することが好ましい。
上記積層工程において、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aに、ポリエチレンナフタレートフィルム2の融点未満の温度で金属箔3を積層することが好ましい。この場合には、上記積層工程における上記ポリエチレンナフタレートフィルムの熱劣化を抑制でき、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの良好な曲げ特性を維持でき、更に上記ポリエチレンナフタレートフィルムの変色を抑制できる。さらに、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をより一層高めることができる。
金属箔3を積層する温度は、好ましくは(上記ポリエチレンナフタレートフィルムの融点(℃)−5)℃以下、より好ましくは(上記ポリエチレンナフタレートフィルムの融点(℃)−10)℃以下である。
上記積層工程において、ポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aに、金属箔3を260℃以下の温度で積層することがより好ましい。この場合には、上記積層工程における上記ポリエチレンナフタレートフィルムの熱劣化を効果的に抑制でき、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの良好な曲げ特性を十分に維持できる。さらに、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度をさらに一層高めることができる。特に、上記ポリエチレンナフタレートフィルムが延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムである場合に、上記積層工程において、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に、上記金属箔を260℃以下の温度で積層することが好ましい。この場合には、延伸により付与されたポリエチレンナフタレートの結晶構造が良好に保持される。この結果、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの強度がより一層高くなり、欠け及び割れがより一層生じ難くなる。
金属箔3を積層する温度の下限は特に限定されない。金属箔3を積層する温度は、一般に200℃以上であり、220℃以上であることが好ましい。
上記積層工程において、金属箔3のポリエチレンナフタレートフィルム2側とは反対の表面を加圧することが好ましい。加圧の圧力は、例えば、0.1MPa以上、50MPa以下程度である。加圧の圧力が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記金属箔との剥離強度がより一層高くなり、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの型崩れを抑制できる。
金属箔付き絶縁フィルム1の製造方法は、ポリエチレンナフタレートフィルム2と金属箔3との剥離強度を高めるために、金属箔3が積層される前のポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aに、加熱によりポリエチレンナフタレートフィルム2の第1の主面2aを軟化させる軟化剤32を付着させる工程をさらに備えることが好ましい。この場合に、ポリエチレンナフタレートフィルム2の軟化剤32が配置された第1の主面2aに、加熱しながら金属箔3を積層することにより、ポリエチレンナフタレートフィルム2と金属箔3との剥離強度が、3N/cm以上である金属箔付き絶縁フィルム1を得ることが好ましい。
(積層構造体)
図2に示す本発明の一実施形態に係る金属箔付き絶縁フィルム1は、熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる。図3に、図2に示す金属箔付き絶縁フィルム1を用いた積層構造体の一例を断面図で示す。
図3に示す積層構造体11は、金属箔付き絶縁フィルム1と熱伝導体12と光半導体装置13とを備える。
熱伝導体12の熱伝導率は10W/m・K以上である。熱伝導体12は、金属箔付き絶縁フィルム1におけるポリエチレンナフタレートフィルム2の金属箔3が積層された第1の主面2aとは反対の第2の主面2bに積層されている。金属箔3のポリエチレンナフタレートフィルム2側とは反対の表面には、光半導体装置13が積層されている。なお、図3では、金属箔3の表面の凸部の図示は省略されている。
積層構造体11では、光半導体装置13において生じた熱量が、金属箔3及びポリエチレンナフタレートフィルム2を経由して、熱伝導体12に伝わりやすい。積層構造体11では、熱伝導体12によって熱を効率的に放散させることができる。
上記熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体は特に限定されない。上記熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体としては、例えば、アルミニウム、銅、アルミナ、ベリリア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム及びグラファイトシート等が挙げられる。中でも、上記熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体は、金属であることが好ましく、銅又はアルミニウムであることがより好ましい。銅又はアルミニウムは、放熱性に優れている。
図4に、図2に示す金属箔付き絶縁フィルム1を用いた積層構造体の他の例を部分切欠断面図で示す。図4に示す積層構造体11Aは、金属箔付き絶縁フィルム1と熱伝導体12とを備える。熱伝導体12の熱伝導率は10W/m・K以上である。熱伝導体12は、金属箔付き絶縁フィルム1におけるポリエチレンナフタレートフィルム2の金属箔3が積層された第1の主面2aとは反対の第2の主面2bに積層されている。
このように、本発明に係る積層構造体には、上記金属箔、上記ポリエチレンナフタレートフィルム及び上記熱伝導体が積層されており、上記光半導体装置が実装されていない積層構造体も含まれる。
また、上記積層構造体を得る際に、上記金属箔、上記軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム及び上記熱伝導体を3層同時に一体化してもよい。また、これらの3層の内の2層を予め一体化させた後、残りの1層をさらに一体化させてもよい。すなわち、予め金属箔付き絶縁フィルムを得ることなく、積層構造体を得てもよい。具体的には、上述した軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いて、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に金属箔が積層されており、かつ上記ポリエチレンナフタレートフィルムの第2の主面に上記熱伝導体が積層されている積層構造体を得る際に、(1)上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面側に金属箔を配置し、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させるか、(2)上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面側に金属箔を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムとを一体化させた後、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させるか、又は、(3)上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させた後、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面側に金属箔を配置して、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させることで、上記積層構造体を得てもよい。
上記第1の主面側で金属箔と接しかつ上記第2の主面側で熱伝導体と接するように上記ポリエチレンナフタレートフィルムを配置することで、金属箔と熱伝導体との間にはポリエチレンナフタレートフィルム以外の厚みの厚い層が無くなり、金属箔と熱伝導体とが近接する結果、上記金属箔と上記ポリエチレンナフタレートフィルムと上記熱伝導体とを一体化させた積層構造体の放熱性能を高めることができる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
実施例及び比較例では、ポリエチレンナフタレートフィルム及び軟化剤として、下記の材料を用いた。
(絶縁フィルム(ポリエチレンナフタレートフィルム))
(1)ポリエチレンナフタレートフィルム1(二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム、厚み50μm、融点272℃、帝人デュポンフィルム社製のテオネックス)
(2)ポリエチレンナフタレートフィルム2(二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム、厚み38μm、融点272℃、帝人デュポンフィルム社製のテオネックス)
(3)ポリエチレンナフタレートフィルム3(二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム、厚み25μm、融点272℃、帝人デュポンフィルム社製のテオネックス)
(軟化剤)
熱硬化性化合物:
(1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂1(新日鐵化学社製「YD127」、23℃で液体)
(2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂2(三菱化学社製「828U」、23℃で液体)
(3)固体ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製「YD011」、二量体、23℃で固体)
(4)トリアジン型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製「TEPIC SP」、23℃で固体)
(5)ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学社製「YX4000H」、23℃で固体)
(6)ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂1(DIC社製「HP7200L」、23℃で固体)
(7)ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂2(DIC社製「EXA7200HH」、23℃で固体)
(8)ナフタレン骨格含有高耐熱エポキシ樹脂(DIC社製「EPICLON HP4710」、23℃で固体)
(9)脂環エポキシ樹脂(ダイセル化学社製「セロキサイド2021P」、23℃で液体)
(10)ビスマレイミド樹脂(大和化成社製「BMI−2300」、23℃で固体)
(11)ベンゾオキサジン樹脂(四国化成社製「pd−型」、23℃で固体)
(12)オキセタン樹脂(宇部興産社製「OXBP」、23℃で液体)
(13)フェノールノボラック型エポキシ樹脂(三菱化学社製「jER152」、23℃で固体)
(14)変性エポキシアクリレート(ダイセルサイテック社製「EBECRYL3700」、23℃で固体)
(15)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製「YDCN−704」、23℃で固体)
硬化剤:
(1)酸無水物硬化剤1(三菱化学社製「YH307」、23℃で液体)
(2)酸無水物硬化剤2(三菱化学社製「YH306」、23℃で液体)
(3)酸無水物硬化剤3(三菱化学社製「YH309」、23℃で固体)
(4)酸無水物硬化剤4(三菱化学社製「リカシッド TMTA C」、23℃で固体)
(5)酸無水物硬化剤5(三菱化学社製「リカシッド TMEG 200」、23℃で固体)
(6)酸無水物硬化剤6(三菱化学社製「リカシッド TMEG 500」、23℃で固体)
(7)酸無水物硬化剤7(DIC社製「B4400」、23℃で固体)
(8)フェノール硬化剤1(フェノールノボラック硬化剤、群栄化学社製「レジトップPSM4326」、23℃で固体)
(9)フェノール硬化剤2(明和化成社製「MEH7600」、23℃で固体)
(10)フェノール硬化剤3(明和化成社製「MEH8005」、23℃で液体)
(11)フェノール硬化剤4(明和化成社製「MEH8000H」、23℃で液体)
(12)フェノール硬化剤5(ハンツマン社製「5292B」、23℃で液体(粘性液体))
(13)フェノール硬化剤6(明和化成社製「MEH7500」、23℃で固体)
他の成分:
(1)クレゾールノボラック樹脂(DIC社製「KA−1160」)
(2)添加剤(味の素ファインテクノ社製「ALM」)
(3)溶剤(メチルエチルケトン(MEK))
(実施例1)
絶縁フィルムとしてポリエチレンナフタレートフィルム2(二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム、厚み38μm、融点272℃、帝人デュポンフィルム社製のテオネックス)を用意した。
また、絶縁フィルムが積層される表面が粗化処理されており、かつ複数の凸部を有する銅箔(厚み38μm)を用意した。銅箔の粗化処理された表面の十点平均粗さRzは、7μmであった。
また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂2(三菱化学社製「828U」)8重量部と、酸無水物硬化剤1(三菱化学社製「YH307」)4重量部と、溶剤であるメチルエチルケトンを190重量部とを配合して、固形分濃度が6重量%である軟化剤溶液を得た。
上記絶縁フィルムの第1の主面を軟化剤溶液中に浸漬し、乾燥により溶剤を除去し、上記絶縁フィルムの第1の主面側に軟化剤を付着させ、上記絶縁フィルムの第1の主面側に軟化剤を配置した。
次に、絶縁フィルムの第1の主面に、銅箔を粗化処理された表面側から240℃の温度及び8MPaの加圧条件で積層して貼り付けることにより、銅箔付き絶縁フィルムを得た。得られた銅箔付き絶縁フィルムでは、銅箔の複数の凸部がポリエチレンナフタレートフィルム内に埋め込まれていた。
(実施例2)
絶縁フィルムであるポリエチレンナフタレートフィルムの種類を、ポリエチレンナフタレートフィルム3(二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム、厚み25μm、融点272℃、帝人デュポンフィルム社製のテオネックス)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、銅箔付き絶縁フィルムを得た。得られた銅箔付き絶縁フィルムでは、銅箔の複数の凸部がポリエチレンナフタレートフィルム内に埋め込まれていた。
(実施例3)
軟化剤溶液に用いる硬化剤の種類を酸無水物硬化剤から、フェノール硬化剤1(フェノールノボラック硬化剤、群栄化学工業社製「レジトップPSM4326」)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、銅箔付き絶縁フィルムを得た。得られた銅箔付き絶縁フィルムでは、銅箔の複数の凸部がポリエチレンナフタレートフィルム内に埋め込まれていた。
(実施例4)
銅箔を積層する際の温度を、240℃から250℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、銅箔付き絶縁フィルムを得た。得られた銅箔付き絶縁フィルムでは、銅箔の複数の凸部がポリエチレンナフタレートフィルム内に埋め込まれていた。
(実施例5〜44)
絶縁フィルムの種類、軟化剤溶液に用いる配合成分の種類及び配合量、並びに絶縁フィルムの第1の主面に銅箔を粗化処理された表面側から積層して貼り付ける際の工程条件を下記の表1〜3に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、銅箔付き絶縁フィルムを得た。実施例5〜44で得られた銅箔付き絶縁フィルムでは全て、銅箔の複数の凸部がポリエチレンナフタレートフィルム内に埋め込まれていた。
(比較例1)
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂2(三菱化学社製「828U」)5重量部と、ヘキサヒドロフタル酸骨格液状エポキシ樹脂(日本化薬社製「AK−601」)2重量部と、エポキシ基含有アクリル樹脂(日油社製マープルーフ「G−1030S」)5重量部と、脂環式骨格酸水物(新日本理化社製「MH−700」)4重量部と、イソシアヌル変性固体分散型イミダゾール(四国化成社製「2MZA−PW」)1重量部と、表面疎水化ヒュームドシリカ(トクヤマ社製「MT−10」)1重量部と、球状アルミナ(デンカ社製「DAM−10」)80重量部とを配合して混練し、絶縁材料を得た。
離型PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、得られた絶縁材料を塗工し、90℃で30分間乾燥して、絶縁フィルム(厚み38μm)を得た。
得られた絶縁フィルムの第1の主面に、実施例1で用いた銅箔を積層した後、120℃で1時間、更に200℃で1時間絶縁フィルムを硬化させて、銅箔付き絶縁フィルムを得た。この銅箔付き絶縁フィルムを用いる際に、離型PETフィルムを剥離した。
(参考例1)
絶縁フィルムとしてポリエチレンナフタレートフィルム2(二軸延伸されたポリエチレンナフタレートフィルム、厚み38μm、融点272℃、帝人デュポンフィルム社製のテオネックス)を用意した。この絶縁フィルムの第1の主面側に軟化剤を付着させなかった。また、実施例1で用いた銅箔を用意した。
次に、絶縁フィルムの第1の主面に、銅箔を粗化処理された表面側から240℃の温度及び30MPaの加圧条件で積層して貼り付けることにより、銅箔付き絶縁フィルムを得た。得られた銅箔付き絶縁フィルムでは、銅箔の複数の凸部がポリエチレンナフタレートフィルム内に埋め込まれていた。
(評価)
(1)曲げ特性1
得られた銅箔付き絶縁フィルムを幅1cm、長さ10cmの大きさに切断した。この銅箔付き絶縁フィルムにおける銅箔の絶縁フィルム側とは反対の表面に、支持体としてアルミニウム板(幅1cm、長さ10cm、厚み0.5mm)を積層して、積層物を得た。この状態で、絶縁フィルムが外側かつアルミニウム板が内側になるように、積層物を中央部分で180°方向にかつ端部間の隙間の距離が4mmとなるように、U字状に折り曲げた。折り曲げた後の絶縁フィルムに割れ又は欠けが生じているか否かを評価した。
[曲げ特性1の判定基準]
○○:折り曲げられた絶縁フィルムに割れ及び欠けが生じていない
○:折り曲げられた絶縁フィルムに欠けは生じていないが、小さなひび割れが生じている
×:折り曲げられた絶縁フィルムに幅方向にわたって全面にひび割れが生じているか、又は目視で観察できる大きな欠けが生じている
(2)曲げ特性2
得ら得た銅箔付き絶縁フィルムにおける金属箔が積層された第1の主面とは反対の第2の主面にアルミニウム板(厚み0.5mm)を積層した。次に、銅箔をエッチングにより除去した後、アルミニウム板付き絶縁フィルムを幅1cm、長さ10cmの大きさに切断した。この状態で、絶縁フィルムが外側かつアルミニウム板が内側になるように、積層物を中央部分で180°方向にかつ端部間の隙間の距離が4mmとなるように、U字状に折り曲げた。折り曲げた後の絶縁フィルムに割れ又は欠けが生じているか否かを評価した。
[曲げ特性2の判定基準]
○○:折り曲げられた絶縁フィルムに割れ及び欠けが生じていない
○:折り曲げられた絶縁フィルムに欠けは生じていないが、小さなひび割れが生じている
×:折り曲げられた絶縁フィルムに幅方向にわたって全面にひび割れが生じているか、又は目視で観察できる大きな欠けが生じている
(3)90°剥離強度(引き剥がし強さ)
エー・アンド・ディー社製「TENSILON」を用いて、JIS C6481(Test condition A)に準拠して、23℃及び湿度50%の条件で、絶縁フィルムと銅箔との90°剥離強度を測定した。
(4)表面のべたつき
軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムの軟化剤の表面に離型フィルムを貼り付けた。その後、離型フィルムを剥がすときの状態から、表面のべたつきを下記の基準で判定した。
[表面のべたつきの判定基準]
○○:軟化剤の表面にべたつきがなく、軟化剤が離型フィルムに移行することなく離型フィルムを良好に剥離できた
○:軟化剤の表面が多少べたつくものの、軟化剤が離型フィルムにほとんど移行することなく離型フィルムを剥離できた
×:軟化剤の表面がかなりべたついて、軟化剤が離型フィルムに多く移行したり、離型フィルムの剥離不良が生じたりした
結果を下記の表1〜3に示す。下記の表1〜3では、用いた絶縁フィルムに「○」を付した。なお、参考例1及び比較例1については、軟化剤溶液の配合成分については上述した通りであり、参考例1及び比較例1の軟化剤溶液の配合成分の記載は表3では省略した。下記の表3において「−」は評価していないことを示し、「*1」は、「120℃で1時間、更に200℃で1時間」を示す。
Figure 2013052666
Figure 2013052666
Figure 2013052666
なお、飛行時間型二次イオン質量分析TOF−SIMS(ION−TOF社製「TOF−SIMS 5型」)を用いた分析による結果、実施例1〜44で得られた銅箔付き絶縁フィルムではそれぞれ、ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面側において、上記軟化剤に含まれていた成分が、ポリエチレンナフタレートフィルム内に浸透し、残留していた。また、断面観察により、実施例1〜44の銅箔付き絶縁フィルムでは、上記ポリエチレンナフタレートフィルムの上記第1の主面に上記金属箔が直接積層されていることを確認した。
1…金属箔付き絶縁フィルム
2…ポリエチレンナフタレートフィルム
2a…第1の主面
2b…第2の主面
3…金属箔
11…積層構造体
11A…積層構造体
12…熱伝導体
13…光半導体装置
21…金属箔付き絶縁フィルム
22…ポリエチレンナフタレートフィルム
22a…第1の主面
22b…第2の主面
23…金属箔
31…軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム
32…軟化剤

Claims (25)

  1. 金属箔と熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とに積層されて用いられる軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムであって、
    絶縁フィルムであるポリエチレンナフタレートフィルムと、
    前記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面側に付着しており、かつ加熱により前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面を軟化させる軟化剤とを備える、軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  2. 前記軟化剤は、熱硬化性組成物を含むか、又は加熱により前記ポリエチレンナフタレートフィルムを溶解させる化合物を含む、請求項1に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  3. 前記軟化剤が、熱硬化性組成物を含む、請求項1に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  4. 前記熱硬化性組成物が、23℃で固体である熱硬化性化合物を含む、請求項2又は3に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  5. 前記熱硬化性組成物が、ビスフェノールA型エポキシ化合物を含む、請求項2又は3に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  6. 前記熱硬化性組成物が、酸無水物硬化剤又はフェノール硬化剤を含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  7. 前記熱硬化性組成物が、熱硬化性化合物と、脂環式骨格を有する酸無水物硬化剤とを含む、請求項2又は3に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを加熱することにより得られており、
    加熱により前記軟化剤によって、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面が軟化処理されている、軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム。
  9. 加熱後の前記軟化剤に由来する成分が、前記第1の主面側において前記ポリエチレンナフタレートフィルム内に含まれている、請求項8に記載の軟化処理されたポリエチレンナフタレートフィルム。
  10. 熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる金属箔付き絶縁フィルムであって、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムにおける前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記軟化剤が付着している前記第1の主面に、加熱により前記軟化剤によって前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面を軟化させて金属箔を積層することにより得られ、
    絶縁フィルムである前記ポリエチレンナフタレートフィルムと、
    前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面に積層された金属箔とを備える、金属箔付き絶縁フィルム。
  11. 前記ポリエチレンナフタレートフィルム内に、前記軟化剤に由来する成分が浸透し、残留している、請求項10に記載の金属箔付き絶縁フィルム。
  12. 前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記金属箔との90°剥離強度が、3N/cm以上である、請求項10又は11に記載の金属箔付き絶縁フィルム。
  13. 前記金属箔の厚みが1μm以上、300μm以下である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルム。
  14. 前記ポリエチレンナフタレートフィルムが、延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルム。
  15. 熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体に積層されて用いられる金属箔付き絶縁フィルムの製造方法であって、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いて、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記軟化剤が付着している前記第1の主面に、加熱により前記軟化剤によって前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面を軟化させて金属箔を積層する工程を備える、金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  16. 前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記金属箔との剥離強度を高めるために、前記金属箔が積層される前の前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面に、加熱により前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面を軟化させる軟化剤を付着させる工程をさらに備える、請求項15に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  17. 前記ポリエチレンナフタレートフィルム内に、前記軟化剤に由来する成分を浸透させ、残留させる、請求項15又は16に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  18. 前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面に、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの融点未満の温度で前記金属箔を積層する、請求項15〜17のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  19. 前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面に、260℃以下の温度で前記金属箔を積層する、請求項15〜18のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  20. 前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記金属箔との剥離強度が、3N/cm以上である金属箔付き絶縁フィルムを得る、請求項15〜19のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  21. 前記金属箔として、厚みが1μm以上、300μm以下である金属箔を用いる、請求項15〜20のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  22. 前記金属箔が積層される前の前記ポリエチレンナフタレートフィルムとして、延伸されたポリエチレンナフタレートフィルムを用いる、請求項15〜21のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法。
  23. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の軟化剤が付着したポリエチレンナフタレートフィルムを用いて、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの第1の主面に金属箔が積層されており、かつ前記ポリエチレンナフタレートフィルムの第2の主面に前記熱伝導体が積層されている積層構造体を得る積層構造体の製造方法であって、
    前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面側に金属箔を配置し、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、前記金属箔と前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記熱伝導体とを一体化させるか、
    前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面側に金属箔を配置して、前記金属箔と前記ポリエチレンナフタレートフィルムとを一体化させた後、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、前記金属箔と前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記熱伝導体とを一体化させるか、又は、
    前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第2の主面側に熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体を配置して、前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記熱伝導体とを一体化させた後、前記ポリエチレンナフタレートフィルムの前記第1の主面側に金属箔を配置して、前記金属箔と前記ポリエチレンナフタレートフィルムと前記熱伝導体とを一体化させる、積層構造体の製造方法。
  24. 請求項10〜14のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムと、
    前記金属箔付き絶縁フィルムにおける前記金属箔が積層された前記第1の主面とは反対の第2の主面に積層されており、かつ熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とを備える、積層構造体。
  25. 請求項15〜22のいずれか1項に記載の金属箔付き絶縁フィルムの製造方法により得られた金属箔付き絶縁フィルムと、
    前記金属箔付き絶縁フィルムにおける前記金属箔が積層された前記第1の主面とは反対の第2の主面に積層されており、かつ熱伝導率が10W/m・K以上である熱伝導体とを備える、積層構造体。
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