JP2013145790A - 屈曲配線板、部品実装屈曲配線板及びそれに用いる金属層付絶縁層 - Google Patents

屈曲配線板、部品実装屈曲配線板及びそれに用いる金属層付絶縁層 Download PDF

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Abstract

【課題】 配線板を屈曲させた場合に金属回路層や絶縁層の破断や、支持用金属層との剥離が生じない、可とう性に優れた屈曲配線板、部品実装屈曲配線板及びそれに用いる金属層付絶縁層を提供する。
【解決手段】 金属回路層、絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板であって、絶縁層の厚さが8μm以上、50μm以下であり、少なくとも配線板の一部が屈曲している屈曲配線板。前記金属回路層の厚さが5μm以上、80μm以下であり、前記支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、前記絶縁層がポリイミド系樹脂層であると好ましい。
【選択図】 図5

Description

本発明は、屈曲配線板、部品実装屈曲配線板及びそれに用いる金属層付絶縁層に関する。
発光素子としてLED(発光ダイオード)を実装する配線板は液晶ディスプレイのバックライトやLED電球、LED蛍光灯と呼ばれる蛍光灯代替のLEDライトチューブなどの用途で、広く用いられている。このような配線板にはLEDの発する熱を効率的に外部に逃がすことが求められるので、回路層とは反対側の面(以下、「裏面」ともいう)にアルミ、銅などの金属板を片面に配したいわゆる金属ベース配線板が使用されることが多い(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−46051号公報
近年、LED電球やLED蛍光灯では光の照射角度を広げることが望まれており、LED上に照射角度を変えるためのレンズ等が設置される場合がある。しかし、レンズを介することによる光量の損失が問題としてあげられている。また、屈曲した金属筐体の局所的な平面部に放熱シートを介してLED実装基板(支持用金属層と絶縁層を有し、該絶縁層上に金属回路層を介してLED素子が実装された基板)を固定することでLEDの向き(照射角度)を変える方法がある。この場合、その固定に用いられる放熱シートは感圧型の放熱シートを用いることができる。感圧型の放熱シートを用いることで、通常は困難とされる屈曲した金属筐体へのLED実装基板の固定が容易に行うことができるため、量産上のプロセスにおける問題は少ない。しかしながら、感圧型の放熱シートはフィラーを高充填できないため、上記プロセスを経る場合、感圧型の放熱シートの使用による熱抵抗増加が放熱性の低下を招く恐れがある。
前記課題に対して、フレキシブル配線板(金属回路層、絶縁樹脂層をこの順に有する配線板)を熱硬化性接着材である放熱シートを介して屈曲した筐体に固定する方法が考えられる。フレキシブル配線板は柔軟であるために、屈曲した筐体に追従して変形し、LEDの向き(照射角度)を変えることができる。また、熱硬化性接着材にはフィラーの高充填化が可能であるため、感圧型の放熱シートに比べて放熱性を向上できると考えられる。しかし、熱硬化性接着材による固定の際には、熱圧着のプロセスを経る必要があるが、屈曲した筐体に対して熱圧着を行うことは、圧着用の金型コストや量産性の大幅な低下などの問題が発生する可能性が高い。
一方、剛直なメタルベース配線板(金属回路層、絶縁樹脂層、支持用金属層をこの順に有する配線板)を用いた場合は、配線板の支持用金属層の部分が筐体を兼ねることができる。そのため、感圧型や熱硬化性接着材の放熱シートを省略でき、放熱性が向上することが期待できる。しかし、厚いメタルベース配線板を屈曲させる場合は、屈曲部の外向き面の材料が伸びる。この時にフィラーを高充填した樹脂絶縁層を用いた場合、屈曲部の外向き面に配置された金属回路層が破断、あるいは剥離する等といった問題が発生することを見出した。
本発明は、上記に鑑み、配線板を屈曲させた場合に金属回路層や絶縁層の破断や、支持用金属層との剥離が生じない、可とう性に優れた屈曲配線板、部品実装屈曲配線板及びそれに用いる金属層付絶縁層を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、可とう性に優れた高強度・高接着力の極薄絶縁層を用いることで、配線板や部品実装配線板を屈曲させた後も回路金属層や絶縁層が破断や剥離することを抑制した屈曲配線板や部品実装屈曲配線板を提供することが可能であることを見出した。
本発明は以下の通りである。
[1] 金属回路層、絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板であって、絶縁層の厚さが8μm以上、50μm以下であり、少なくとも配線板の一部が屈曲している屈曲配線板。
[2] 回路形成用金属層、絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板の回路形成用金属層に回路を形成することで金属回路層を有する配線板を得る工程と、該配線板の少なくとも一部を屈曲させる工程、とを少なくともこの順に含む工程から製造された上記[1]に記載の屈曲配線板。
[3] 前記金属回路層の厚さが5μm以上、80μm以下であり、前記支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、前記絶縁層がポリイミド系樹脂層である上記[1]又は[2]に記載の屈曲配線板。
[4] 前記配線板の屈曲している部位が、少なくとも絶縁層と支持用金属層を含む上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の屈曲配線板。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の屈曲配線板の金属回路層上に電子部品を実装してある部品実装屈曲配線板。
[6] 回路形成用金属層と厚さが8μm以上、50μm以下である絶縁層を有する金属層付絶縁層であって、前記金属層付絶縁層を支持用金属層に積層して配線板材料を構成し、前記配線板材料を用いて形成した配線板の少なくとも一部を屈曲させるために用いる金属層付絶縁層。
[7] 回路形成用金属層と厚さが8μm以上、50μm以下である絶縁層を有する金属層付絶縁層であって、前記金属層付絶縁層を支持用金属層に積層して配線板材料を構成し、前記配線板材料を用いて形成した配線板に電子部品を実装して部品実装配線板を構成し、前記部品実装配線板の少なくとも一部を屈曲させるために用いる金属層付絶縁層。
[8] 支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、絶縁層がポリイミド系樹脂層を有する上記[6]又は[7]に記載の金属層付絶縁層。
[9] 回路形成用金属層、厚さが8μm以上、50μm以下の絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板の回路形成用金属層に回路を形成することで金属回路層を有する配線板を得る工程、配線板の少なくとも一部を屈曲させる工程、電子部品を実装する工程、を少なくともこの順に含む工程から製造された部品実装屈曲配線板。
[10] 回路形成用金属層、厚さが8μm以上、50μm以下の絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板の回路形成用金属層に回路を形成することで金属回路層を有する配線板を得る工程、電子部品を実装する工程、部品実装配線板の少なくとも一部を屈曲させる工程、を少なくともこの順に含む工程から製造された部品実装屈曲配線板。
[11] 前記金属回路層の厚さが5μm以上、80μm以下であり、支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、絶縁層がポリイミド系樹脂層を有する上記[9]又は[10]に記載の部品実装屈曲配線板。
[12] 屈曲している部位の配線板の構成が、少なくとも絶縁層と支持用金属層を含む上記[9]〜[11]のいずれか1項に記載の部品実装屈曲配線板。
本発明の屈曲配線板を用いることで、LEDを異なる方向に向かせることができ、LED全体の照射角度を広げることが可能となった。また、配線板の支持用金属層を筐体とすることができ、放熱シートの使用を省略できるために、放熱性に優れた部品実装配線板を提供できることが可能となった。また、屈曲した配線板は、限られた空間に存在できる基板の表面積を大きくできるため、さらに放熱性を向上させることができる。これらの優れた特徴を有する部品実装屈曲配線板が得られる屈曲配線板、金属層付絶縁層を提供することができる。
外曲げされた屈曲配線板の一例の断面図である。 内曲げされた屈曲配線板の一例の断面図である。 回路形成用金属層、絶縁層および支持用金属層が積層された配線板材料の一例の断面図である。 金属回路層、絶縁層および支持用金属層が積層された配線板の一例の断面図である。 外曲げされた部品実装屈曲配線板の一例の断面図である。 内曲げされた部品実装屈曲配線板の一例の断面図である。 屈曲配線板の製造方法の一例を説明する図である。 屈曲配線板の製造方法の一例を説明する図である。 従来の部品実装屈曲配線板の製造方法を説明する図である。 従来の部品実装配線板の上面図の例である。 屈曲させない部品実装配線板の上面図の例である。 本発明の部品実装配線板の上面図の例である。 屈曲させない部品実装配線板を適用したLED照明の断面図の例である。 本発明の部品実装配線板を適用したLED照明の断面図の例である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
さらに本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<屈曲配線板>
本発明の屈曲配線板は、金属回路層、絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板であって、絶縁層の厚さが8μm以上、50μm以下であり、少なくとも配線板の一部が屈曲している屈曲配線板である。そして、前記絶縁層を介して金属回路層と支持用金属層とが接着されている。かかる構成により、放熱性に優れ、かつ屈曲させた時に回路層に破断や剥離を発生させない配線板を得ることができる。また、この屈曲配線板に部品実装した部品実装屈曲配線板は、屈曲配線板の放熱性が優れているために、部品が発する熱を効率よく筐体に逃がすことができ、その結果、部品の温度上昇を抑制でき、部品の寿命が向上した電子部品として提供することができる。
図1と図2に、本発明の屈曲配線板の一例の断面図を示す。図1に示す外曲げされた屈曲配線板34は、金属回路層11、絶縁層12、支持用金属層14がこの順に積層された配線板が金属回路層を外側にして屈曲されている。図2に示す内曲げされた屈曲配線板34は、金属回路層11、絶縁層12、支持用金属層14がこの順に積層された配線板が金属回路層を内側にして屈曲されている。
ここで、図3に示すように、回路形成用金属層10、絶縁層12および支持用金属層14がこの順に積層された積層体を「配線板材料31」と称する。また、図4に示すように、金属回路層11、絶縁層12及び支持用金属層14がこの順に積層された積層体を「配線板33」と称する。また、回路形成用金属層10と絶縁層12が積層された積層体を「金属層付絶縁層25」と称し、金属回路層11と絶縁層12が積層された積層体を「絶縁層付金属回路層26」と称する。
以下、本発明の屈曲配線板の構成部品について、詳細に説明する。
〔配線板材料または配線板〕
本発明における配線板材料とは回路形成用金属層10、絶縁層12および支持用金属層14がこの順に積層された積層体を意味する。また、本発明における配線板とは金属回路層11、絶縁層12及び支持用金属層14がこの順に積層された積層体を意味する。
配線板材料31または配線板33の平均厚み(つまり、回路形成用金属層10または金属回路層11から支持用金属層14までの積層体の平均厚み)は特に制限されないが、213μm以上、2130μm以下であることが好ましく、250μm以上、2000μm以下であることがより好ましく、300μm以上、1800μm以下であることがさらに好ましく、400μm以上、1600μm以下であることがさらに好ましい。前記平均厚みが213μm以上の場合には取扱性に優れ、2130μm以下の場合には熱抵抗の増加が抑えられ、加工性に優れ、重量の増加も抑えられる。尚、配線板材料31および配線板33の平均厚みは、5点の厚さを、マイクロメーターを用いて測定しその算術平均値として与えられる。
〔回路形成用金属層〕
本発明における回路形成用金属層10は、回路を形成可能な金属からなるものであれば特に制限はないが、一般的には金属箔を用いて構成される。金属箔の種類としては、銅、アルミ、鉄、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロム、モリブデン又はこれらの合金の箔が好適に用いられる。これらの中でも高い導電率と汎用性の観点から銅箔が好ましい。
回路形成用金属層10の厚みは回路を形成可能である限り特に制限されないが、導電性の観点から5〜80μmであることが好ましく、汎用性の観点から5〜60μmであることがより好ましく、放熱性の観点から9〜40μmであることがさらに好ましく、耐屈曲性の観点から9〜20μmであることがさらに好ましい。5μm以上の厚みの場合には、回路形成用金属層10から回路形成された金属回路層11の面内に部品40の熱を拡散しやすくなり、80μm以下の厚みの場合には、回路形成時の加工時間が長くなるのが抑えられる傾向にある。
回路形成用金属層10は、絶縁層12上の全面に設けられていても、一部の領域にのみ設けられていてもよく、熱伝達の向上のために、全面に設けられていることが好ましい。
また、前記回路形成用金属層10は回路が形成されて、金属回路層11としてもよく、生産性の高さから、好ましくは回路形成用金属層10に回路を形成し、金属回路層11とすることが望ましい。回路を形成する方法は配線板材料の金属層を回路加工するのに通常用いられる方法から適宜選択して行うことができる。例えば、印刷、フォトレジストフィルム等を使用して、回路形成用金属層10上に回路形成用のレジストを所望の形状に形成する工程と、回路形成用金属層10のレジストが形成されていない領域の金属箔を腐食性の液でエッチングして除去する工程とを含む方法で回路を形成することができる。エッチング工程では、配線板材料31の支持用金属層14の上に、印刷、フォトレジスト等によるレジスト層を形成する、あるいは保護フィルムを積層して、支持用金属層14のエッチングを防止することが好ましい。
〔絶縁層〕
本発明で用いる絶縁層12は、絶縁性を示すものであれば特に制限されないが、樹脂によって構成されることが好ましい。前記樹脂としては、例えば、ポリイミド系、ポリエステル等の高分子量樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂及びこれらの混合物等を挙げることができる。耐熱性の観点からポリイミド系樹脂およびエポキシ樹脂、アクリル樹脂から少なくとも1種以上が選択されることが好ましい。これらはポリマーアロイなどの混合物であってもよく、単体で用いても良い。
ポリイミド系樹脂としては、耐熱性の観点から、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリウレタン樹脂が好ましく、接着性の観点からポリアミドイミド樹脂がより好ましく、応力緩和性の観点からシリコーン変性ポリアミドイミド樹脂であることが特に好ましい。これらはポリマーアロイなどの混合物であってもよく、単体で用いても良い。また、応力緩和性の観点から、低架橋密度のアクリル樹脂などを含んでも良い。また、機械特性や電気特性の観点から、少なくとも1種がポリイミド樹脂またはポリイミド前駆体であることも好ましい。ポリイミド前駆体であるポリアミック酸は製造過程でポリイミドに変換される。前記ポリイミド前駆体を含む樹脂組成物として、エポキシ化合物、アクリル化合物、ジイソシアネート化合物、フェノール化合物等の硬化成分、フィラー、粒子、色材、レベリング剤、カップリング剤等の添加成分を任意に混合することも可能である。これらの硬化成分および添加成分の含有量は、ポリイミド樹脂使用の効果である機械特性や電気特性を低下させない観点から、ポリイミド樹脂の含有量よりも少なくすることが好ましい。
絶縁層の厚みは特に制限されないが、放熱性の観点から8〜50μmであることが好ましく、8〜40μmであることがより好ましく、9〜30μmであることがより好ましく、10〜20μmであることがより好ましく、10〜15μmであることがさらに好ましい。薄すぎると絶縁破壊電圧と接着力が低下しすぎ、厚すぎると熱抵抗が増加する点で好ましくない。これにより、絶縁層の可とう性が高くなり、配線板や部品実装配線板を屈曲させた時に絶縁層にクラックが発生しにくくなる。
また、絶縁層の組成物として、エポキシ化合物、アクリル化合物、ジイソシアネート化合物、フェノール化合物等の硬化成分、フィラー、粒子、色材、レベリング剤、カップリング剤等の添加成分を任意に混合することも可能である。これらの硬化成分および添加成分の含有量は、ポリイミド樹脂使用の効果である機械特性や電気特性を低下させない観点から、ポリイミド樹脂の含有量よりも少なくすることが好ましい。
絶縁層内の積層数は特に制限されず、1層でもよく、2層以上の多層構造でも良い。例えば、2層の構造では、1層目が高い絶縁破壊電圧が高く、2層目は接着力が高い等、特徴が異なっても良い。高強度・高接着力の絶縁層を得るために、回路形成用金属層に接する1層目をポリイミド系樹脂層とし、支持用金属層に接する2層目を接着材層とした2層構造の絶縁層を用いることが好ましい。これにより、回路形成用金属層と支持用金属層を強固に接着させる絶縁層が得られ、配線板や部品実装配線板の曲げ加工時に金属回路層や絶縁層が支持用金属層から剥離することを抑制でき、さらに電子部品の実装時に金属回路層や絶縁層が支持用金属層から膨れるように剥離することを抑制できる。
前記絶縁層は少なくとも熱硬化接着材を含むことが好ましい。熱硬化接着材層を有することで、例えば、1)まず回路形成用金属層上に絶縁層を形成し、次いで、絶縁層の支持用金属層側に配置した熱硬化接着材層を介して支持用金属層に接着する、あるいは、2)まず支持用金属層に絶縁層を形成し、次いで、絶縁層の回路形成用金属層側に熱硬化接着材層を介して回路形成用金属層に接着する、あるいは、3)まずプラスチックフィルムなどの絶縁性支持基材上の両面に接着性を有する絶縁層を介して、回路形成用金属層と支持用金属層を同時に接着する、等を行うことで配線板材料を作製することができる。なお、前記絶縁層は単層の接着材層からなっても良い。
本発明での熱硬化接着材とは、例えば、常温(25℃)においては10〜10Pa・sであるのに対して、40〜200℃の範囲で10〜10Pa・sまで粘度が低下するものであり、本硬化後は加温によって溶融することはないものである。常温における粘度が高いことで、絶縁層をシート状物として取り扱うことが可能となり、配線板への積層や接着材層付配線板の筐体への仮固定などの作業が容易になる。また、80〜200℃等の範囲で接着材層の粘度が低下することにより、配線板の支持用金属層や筐体へ確実に密着できる。さらに、本硬化後に加温によって溶融しなくなるために、配線板付筐体への部品実装時にリフロー処理などの高温処理を施しても配線板の浮き、剥離、ずれや接着材の流動による染み出しなどを抑制することができる。また、熱硬化接着材層による固定は、一般に粘着剤層による固定よりも強固になるため、ネジなどの補助的な固定方法を必要とせずに、配線板と筐体を固定することができる。
前記熱硬化接着材の最低溶融粘度は、加圧加熱工程での樹脂組成物の流動性に影響する。そのため、加圧加熱工程で加えられる温度範囲20〜200℃における最低溶融粘度を調整することが、取り扱い性や、端部からの樹脂組成物シートの流出を押さえる観点から好ましい。なお、最低溶融粘度は、粘度の温度依存性を測定した際に、温度上昇による粘度低下と硬化反応による粘度増加によって現れる最小値である。
前記熱硬化接着材の最低溶融粘度を評価する方法として、ずり粘弾性を測定する方法が挙げられる。ずり粘弾性を測定する条件の例として、昇温速度5℃/min(プレスの昇温速度)、周波数1〜10Hzが挙げられ、シートをはさむ測定冶具は円形の平板が挙げられる。サンプルは、必要に応じて接着材層を積層したものを用いてもよい。熱硬化接着材の樹脂組成物シートの20〜200℃における最低溶融粘度は、5〜1000Pa・sであることが好ましく、10〜800Pa・sであることがより好ましく、15〜600Pa・sであることがさらに好ましい。最低溶融粘度が低すぎると絶縁層の回路形成用金属層や支持用金属層への仮固定時や、回路形成用金属層や支持用金属層の接着材層(絶縁層)の本硬化時に樹脂の染み出しによる密着面積の低下や、接着材層の厚みバラツキが発生する。また、最低溶融粘度が高すぎると回路形成用金属層や支持用金属層に十分に密着しなくなり、接着力の低下などが発生する。従って、20〜200℃における最低溶融粘度が上記範囲内にあると、加熱時に優れた流動性を示し、凹凸構造を有する被着体に対しても追従するため、本硬化後に高い接着力を示す。これにより、絶縁層が金属回路層と支持用金属層を強固に接着させ、配線板の曲げ加工時に金属回路層や絶縁層が支持用金属層から剥離することを抑制できる。
(ポリイミド系樹脂層)
本発明において絶縁層が2層以上である場合、回路形成用金属層に接する層がポリイミド樹脂層であることが好ましい。ポリイミド樹脂層の平均厚みは3〜25μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。ポリイミド樹脂層の平均厚みが3μm以上の場合には十分な絶縁破壊電圧(好ましくは、1kV以上)を達成することができ、配線板材料の絶縁層としての役割を果たす。また平均厚みが25μm以下の場合に十分な放熱性を達成できる。尚、樹脂層の平均厚みは、マイクロメーターを用いて5箇所の厚みを測定し、その算術平均値として与えられる。
ポリイミド樹脂層の絶縁破壊電圧は、本発明の基板を構成するポリイミド樹脂層全体として層厚方向で測定されるものである。尚、絶縁破壊電圧は、耐電圧計(菊水電子工業株式会社製、TOS8700)を用いて、2mAの条件で測定される。
またポリイミド樹脂層と回路形成用金属層との間の接着力は、150℃で500時間の熱処理後に0.5kN/m以上であることが好ましく、0.8kN/m以上であることがより好ましい。熱処理後の接着力が前記範囲であることで、基板としての層間剥離が抑制され、信頼性が高く放熱安定性に優れる基板を構成することができる。部品実装配線板の曲げ加工時に金属回路層が絶縁層から剥離することを抑制でき、また、接着信頼性が向上する。さらに、ポリイミド樹脂層と回路形成用金属層との間の接着力は、150℃で500時間の熱処理前に、0.7kN/m以上であることが好ましく、0.9kN/m以上であることがより好ましい。熱処理前の接着力が前記範囲であることで、配線板の曲げ加工時に金属回路層が絶縁層から剥離することが抑制でき、また、電子部品の実装時に金属回路層が絶縁層から膨れるように剥離することが抑制できる。尚、前記接着力は引張試験器(例えば、株式会社オリエンテック製、RTM500)を用いて、剥離角90度、50mm/分の条件で測定される。
熱処理後のポリイミド樹脂層と回路形成用金属層との間の接着力を前記範囲とするには、例えば、ポリイミド樹脂層を、後述する特定ポリイミド樹脂を含んで構成する方法や、回路形成用金属層の最大粗さを大きくする方法等を挙げることができる。
前記ポリイミド樹脂層を構成するポリイミド樹脂は特に制限されない。例えば、フレキシブルプリント配線板を形成するのに通常用いられるポリイミド樹脂から適宜選択することができる。具体的には例えば、特開昭60−210629号公報、特開昭64−16832号公報、特開平1−131241号公報、特開昭59−164328号公報、特開昭61−111359号公報に記載されたポリイミド樹脂等から適宜選択できる。ポリイミド樹脂層を構成するポリイミド樹脂は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも前記ポリイミド樹脂は、ビフェニルテトラカルボン酸無水物を含む酸無水物と、ジアミノジフェニルエーテル及びフェニレンジアミンの少なくとも一方を含むジアミンとから得られるものであることが好ましく、ビフェニルテトラカルボン酸無水物を含む酸無水物と、ジアミノジフェニルエーテル及びフェニレンジアミンを含むジアミンとから得られるものであることがより好ましく、1モルのビフェニルテトラカルボン酸無水物を含む酸無水物に対して0.15〜0.25モルのジアミノジフェニルエーテル及び0.75〜0.85モルのフェニレンジアミンを含むジアミンを反応させて得られるものであることがさらに好ましい。かかる特定の構成からなるポリイミド樹脂(以下、「特定ポリイミド樹脂」ともいう)であることで、ポリイミド樹脂層と回路形成用金属層との接着性や、絶縁破壊電圧がより向上する。
前記ポリイミド樹脂層は、少なくとも1種のポリイミド樹脂、好ましくは前記特定ポリイミド樹脂を含んで構成されるが、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、溶剤、無機フィラー等を挙げることできる。前記溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。前記ポリイミド樹脂層におけるポリイミド樹脂の含有率は、ポリイミド樹脂層の固形分中に40体積%以上であることが好ましく、ポリイミドの強度維持の観点から60体積%以上であることがより好ましい。尚、ここで固形分とは揮発性成分を除いた残分を意味する。
前記回路形成用金属層上にポリイミド樹脂層を設ける方法としては、平均厚みが3μm〜25μmのポリイミド樹脂層を形成可能であれば特に制限されない。例えば、酸無水物及びジアミンを反応させてポリイミド前駆体を得る工程と、得られたポリイミド前駆体(好ましくは、ポリイミド前駆体ワニス)を前記回路形成用金属層上に付与して、回路形成用金属層上にポリイミド前駆体層を形成する工程と、これを加熱処理してポリイミド前駆体をポリイミド樹脂へと脱水環化してポリイミド樹脂層を形成する工程とを含む方法で、回路形成用金属層上にポリイミド樹脂層を形成することができる。尚、ポリイミド前駆体ワニスはポリイミド前駆体と溶剤とを含んで構成される。
前記ポリイミド前駆体は酸無水物とジアミンとを混合し、これらを反応させることで得られるものである。酸無水物とジアミンの混合比は特に制限されないが、酸無水物のジアミンに対する比(酸無水物/ジアミン)が当量基準で、0.9〜1.1であることが好ましく、0.95〜1.05であることがより好ましい。酸無水物のジアミンに対する比が前記範囲内であることで、形成されるポリイミド樹脂の分子量を制御することができ、ポリイミド樹脂層の強度が向上する。これにより、配線板や部品実装配線板の曲げ加工の時に絶縁層の破断を抑制することができる。ここで、酸無水物またはジアミンがそれぞれ2種以上から構成される場合、それぞれの総量が前記範囲を満たしていることが好ましい。尚、前記ポリイミド前駆体を得る工程に代えて、市販のポリイミド前駆体を用いてもよい。
前記ポリイミド前駆体層を形成する工程におけるポリイミド前駆体を回路形成用金属層上に付与する方法は所望の層厚にポリイミド前駆体層を形成可能であれば特に制限されず、通常用いられる液体付与方法から適宜選択して適用することができる。例えば、公知の塗布方法により実施することができる。塗布方法として具体的には、コンマコート、ダイコート、リップコート、グラビアコート等の方法が挙げられる。所定の層厚にポリイミド前駆体層を形成するための塗布方法としては、ギャップ間に被塗工物を通過させるコンマコート法、ノズルから流量を調整したポリイミド前駆体ワニスを塗布するダイコート法等を適用することができる。
ポリイミド前駆体層をポリイミド前駆体ワニスの塗布によって形成する場合、塗布後にポリイミド樹脂ワニスに含まれる溶剤の少なくとも一部を除去する乾燥工程を設けることが好ましい。乾燥工程における溶剤の除去には通常の溶剤除去方法を特に制限なく適用できる。例えば、90〜130℃で5〜30分間、加熱処理する方法等を挙げることができる。乾燥工程後のポリイミド前駆体層中の溶剤残存率は特に制限されないが、30〜45質量%であることが好ましい。
また前記ポリイミド樹脂層を得る工程における脱水環化する条件としては、ポリイミド前駆体をポリイミド樹脂に脱水環化可能であれば特に制限されない。例えば、実質的に酸素を含まない非酸化性雰囲気下(好ましくは、酸素含有率0.5体積%以下)で、350〜550℃に加熱処理する方法が挙げられる。350℃以上の温度で脱水環化することで十分な脱水環化率を達成することができ、絶縁破壊電圧がより向上する。また550℃以下の温度とすることでポリイミド前駆体及びポリイミド樹脂の熱分解を抑制することができる。また窒素及び水素を含む非酸化性の混合気体雰囲気下で脱水環化することでポリイミド前駆体及びポリイミド樹脂の酸化分解を抑制し、絶縁破壊電圧がより向上する。
前記ポリイミド樹脂層の上には支持用金属層との接着のために接着材層が設けられる。接着材層と接するポリイミド樹脂層の面には、必要に応じて各種の表面処理がなされていてもよい。表面処理を行うことで、形成される接着材樹脂層に対する濡れ性、特に、接着材ワニスをポリイミド樹脂層上に塗布して接着材樹脂層を形成する場合の接着材ワニスの濡れ性を向上させ、はじきやむら等の外観悪化を抑制し、密着力をより向上又はより安定化させることができる。
表面処理の方法としては通常用いられる方法から目的に応じて適宜選択することができる。例えば、UV照射、コロナ放電処理、バフ研磨、サンドブラスト、各種ドライエッチング、各種ウェットエッチング等の処理方法が挙げられる。中でも、連続処理のしやすさ、処理効果の安定性、及び、効果の大きさから、酸素プラズマ処理によるドライエッチング処理を用いることが好ましい。酸素プラズマ処理によるドライエッチング処理することで、ポリイミド樹脂層と接着材層との間の接着力をより効果的に向上させることができ、より信頼性が高く放熱性がより安定した基板を構成することができる。さらにまた、接着材層をより薄層化することができる。これは例えば、ポリイミド樹脂層と接着材ワニスとの濡れ性が酸素プラズマ処理によってより効果的に向上するためと考えることができる。これにより、ポリイミド樹脂層と接着材層の接着力が向上し、配線板や部品実装配線板の曲げ加工時にポリイミド樹脂層と接着材層の層間剥離を抑制することができる。
(接着材層)
本発明において絶縁層が2層以上である場合、支持用金属層に接する層が接着材層であることが好ましい。さらに、前記ポリイミド樹脂層上には接着材層が設けられることで形成される絶縁層であることがより好ましい。接着材層の平均厚みは5〜40μmであるが、放熱性、接着性、絶縁破壊電圧の観点から、5〜30μmであることが好ましく、5〜20μmであることがさらに好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。接着材層の平均厚みが5μm未満では、例えば、接着材層の層厚が支持用金属層の貼り付け面の最大表面粗さ以下になり、支持用金属層への貼り付け時にポリイミド樹脂層を傷つけ絶縁破壊電圧が低下する場合がある。また平均厚みが40μmを超えると放熱性が低下する傾向がある。尚、接着材層の平均厚みは、マイクロメーターを用いて5箇所の厚みを測定し、その算術平均値として与えられる。
ポリイミド樹脂層と接着材層、及び、接着材層と支持用金属層の接着力は、150℃で500時間の熱処理後に0.5kN/m以上であることが好ましく、0.8kN/m以上であることがより好ましい。前記接着力が前記範囲であることで、部品実装配線板の曲げ加工時にポリイミド樹脂層と接着材層が層間剥離することを抑制し、絶縁層が支持用金属層から剥離することを抑制できる。さらに、ポリイミド樹脂層と接着材層、及び、接着材層と支持用金属層の接着力は、150℃で500時間の熱処理前に、0.7kN/m以上であることが好ましく、0.8kN/m以上であることがより好ましい。熱処理前の接着力が前記範囲であることで、配線板の曲げ加工時にポリイミド樹脂層と接着材層が層間剥離することを抑制でき、接着材層が支持用金属層から剥離することを抑制できる。また、電子部品の実装時にポリイミド樹脂層が接着材層から膨れるように剥離することを抑制し、接着材層が支持用金属層から膨れるように剥離することを抑制できる。接着材層の接着力を前記範囲とする方法としては、例えば、ポリイミド樹脂層の接着材層が接する面に酸素プラズマ処理によるドライエッチング処理を施す方法、接着材層を後述する特定の樹脂を含んで構成する方法、ポリイミド樹脂層の接着材層が接する面にプライマーを塗布する等を挙げることができる。
また前記接着材層に含まれる接着材樹脂の硬化後の常温(25℃)での弾性率は、200〜1000MPaであることが好ましく、300〜800MPaであることがより好ましい。1000MPa以下であることで熱膨張により発生する応力を緩和することができ、界面にクラックが生じることを抑制できる。また、配線板の曲げ加工時に接着層が応力を緩和するために、金属回路層や絶縁層の支持用金属層からの剥離を抑制することができる。200MPa以上であることで、電子部品を実装した部分で沈み込みが発生することを抑制できる。ここで、硬化後の弾性率とは、接着材層に含有される接着材樹脂を完全に硬化させた後の弾性率である。硬化の条件は使用する樹脂や硬化剤の種類等により異なるが、エポキシ樹脂とその硬化剤を用いた場合には、例えば185℃で90分の熱処理により硬化させる条件とすることができる。尚、弾性率は、貯蔵弾性率であり、その測定は、フィルム状の接着剤層を硬化させ、加熱硬化後のフィルム状の接着剤層を35mm×10mmサイズに切断した試験片に対し、レオメトリックス株式会社の粘弾性アナライザー(商品名:RSA−2、昇温速度:5℃/分、周波数:1Hz、測定温度:−150〜300℃、モード:引張モード)を用いた試験を行い、加熱硬化後の接着剤層の25℃における貯蔵弾性率を測定する。
前記接着材樹脂の硬化後の弾性率を前記範囲とする方法としては、接着材樹脂およびその硬化剤を公知の化合物から適宜選択する方法を挙げることができ、特に接着材層を後述するような樹脂構成とすることが好ましい。
接着材層に含まれる接着材樹脂としては、前記ポリイミド樹脂層と支持用金属層との接着、あるいは回路形成用金属層と支持用金属層との接着が可能であれば特に制限されない。中でもシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の少なくとも1種を含むことが好ましい。接着材樹脂がシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含むことで、接着材層のポリイミド樹脂層に対する接着性や、耐熱性がより向上する。
前記シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は、公知の化合物から適宜選択することができるが、シロキサン変性ジアミンを用いて合成されるシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂であることが好ましい。このようなシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂としては、日立化成工業株式会社製KS9003、KS9006、KS9900F等が挙げられる。
前記接着材層におけるシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の含有量は特に制限されないが、接着性と耐熱性の観点から、接着材層の固形分中に30〜60質量%であることが好ましく、40〜55質量%であることがより好ましい。30質量%以上含有することでポリイミド樹脂層との接着性がより向上する。また60質量%以下であることで耐熱性がより向上する。これにより、配線板の曲げ加工時に接着材層が応力を緩和しやすくなり、金属回路層や絶縁層の支持用金属層からの剥離を抑制することができる。
前記接着材層は、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂に加えてエポキシ樹脂の少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。エポキシ樹脂を含むことで耐熱性がより向上する。これにより、電子部品の実装時にポリイミド樹脂層が接着材層から膨れるように剥離することを抑制し、接着材層が支持用金属層から膨れるように剥離することを抑制できる。また、部品実装配線板の曲げ加工時にポリイミド樹脂層と接着材層が層間剥離することを抑制し、絶縁層が支持用金属層から剥離することを抑制できる。前記エポキシ樹脂としては特に制限なく通常用いられるエポキシ樹脂から適宜選択することができる。中でも、1分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であって、前記シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂と相溶可能なエポキシ樹脂であることが好ましく、1分子中に2〜3のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であって、前記シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂と相溶可能なエポキシ樹脂であることがより好ましい。ここで、相溶可能とはエポキシ樹脂とシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂とを所望の比率で混合した場合に、目視にて均一に混合可能であることをいう。
前記シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂と相溶可能なエポキシ樹脂としては、例えば、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を構成するジアミンの骨格構造と類似する骨格構造を有するエポキシ樹脂であることが好ましい。具体的には、ポリアミドイミド樹脂がフェニレンジアミンから構成される場合、ベンゼン環を有するエポキシ樹脂であることが好ましく、さらに接着材の耐熱性を考慮すると、ビスフェノール型エポキシ樹脂が特に好ましい。
前記接着材層がエポキシ樹脂を含む場合、前記エポキシ樹脂が有するエポキシ基と反応可能な官能基を1分子中に2以上有する樹脂(以下、「エポキシ基反応性樹脂」ともいう)をさらに含むことが好ましく、エポキシ基と反応可能な官能基を1分子中に3〜10有する樹脂をさらに含むことがより好ましい。
エポキシ基と反応する官能基を2以上有する樹脂としては、2以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物や、2以上のフェノール性水酸基を有する多官能フェノール化合物、2以上のアミノ基を有する多官能アミン、ウレタン樹脂等が挙げられる。2以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ノボラック型フェノール樹脂、オルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂等の多価フェノール又は1,4−ブタンジオール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル類;フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル類;アミン、アミド又は複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導体;脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。多官能フェノール化合物としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化物、さらにこれらとホルムアルデヒドとの縮合物であるノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。
前記接着材層におけるエポキシ樹脂に対するエポキシ基反応性樹脂の含有比(エポキシ基反応性樹脂/エポキシ樹脂)は特に制限されないが、耐熱性と接着性の観点から、0.5〜1.0であることが好ましく、0.8〜1.0であることがより好ましい。これにより、ポリイミド樹脂層と接着材層の接着力や接着材層と支持用金属層との接着力が向上し、配線板や部品実装配線板の曲げ加工時に金属回路層や絶縁層が支持用金属層から剥離することを抑制でき、さらに電子部品の実装時に金属回路層や絶縁層が支持用金属層から膨れるように剥離することを抑制できる。
前記接着材層における前記シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂、並びに、エポキシ樹脂及びエポキシ基反応性樹脂の含有量は特に制限されないが、接着性と耐熱性の観点から、接着材層の固形分中の樹脂の総量が100質量%以下であって、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が30〜60質量%であって、エポキシ樹脂が10質量%以上であって、エポキシ基反応性樹脂が10質量%以上であることが好ましく、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が30〜60質量%であって、エポキシ樹脂が10〜30質量%であって、エポキシ基反応性樹脂が10〜30質量%であることがより好ましい。エポキシ樹脂の含有率が10質量%以上であることで、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂とエポキシ基反応性樹脂との相溶性が向上し、耐熱性がより向上する。またエポキシ基反応性樹脂の含有率が10質量%以上であることで、耐熱性がより向上する。これにより、電子部品の実装時にポリイミド樹脂層が接着材層から膨れるように剥離することを抑制し、接着材層が支持用金属層から膨れるように剥離することを抑制できる。また、部品実装配線板の曲げ加工時にポリイミド樹脂層と接着材層が層間剥離することを抑制し、絶縁層が支持用金属層から剥離することを抑制できる。
前記接着材層は、必要に応じてエポキシ樹脂の硬化剤、硬化促進剤等をさらに含んでもよい。エポキシ樹脂の硬化剤、硬化促進剤としては、エポキシ樹脂と反応するもの、または、硬化を促進させるものであれば制限ない。例えば、アミン類、イミダゾール類、酸無水物類等が使用できる。アミン類としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が使用できる。また酸無水物類としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等が使用できる。さらに硬化促進剤としては、イミダゾール類としてアルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾール等が使用できる。さらに前記接着材層は、シランカップリング剤や耐電食性向上剤、難燃剤、防錆剤などの添加剤をさらに含んでも良い。
前記接着材層を前記ポリイミド樹脂層上に設ける方法としては、接着材層の層厚を5〜40μmに形成可能であれば特に制限されない。例えば、接着材樹脂と溶剤とを含む接着材ワニスをポリイミド樹脂層上に塗布・乾燥することで形成することができる。あるいは、剥離性の支持基材上に塗布・乾燥した後に、ポリイミド樹脂層上に転写しても良い。接着材ワニスを塗布する方法については、既述の塗布方法と同様であり、また乾燥についても既述の乾燥工程と同様である。また乾燥工程後の接着材層中の溶剤残存率は特に制限されないが、2質量%以下であることが好ましい。
〔支持用金属層〕
本発明における支持用金属層14は、絶縁層12の回路形成用金属層10が設けられた面とは反対側の面に設けられる。支持用金属層14を有することで熱伝導性と加工性に優れる屈曲配線板や部品実装屈曲配線板を構成できる。支持用金属層14は一般的には金属基板を用いて構成される。
支持用金属層14は、熱伝導率が高く、熱容量が大きい金属材料からなり、銅、アルミニウム、鉄、あるいはリードフレームに使われる合金などが例示できる。支持用金属層14が厚いほど配線板の強度が高まるが、屈曲配線板が自立状態で十分な強度を有していれば良く、必要以上に厚い場合は屈曲配線板を得るための曲げ加工等が困難になる傾向にある。支持用金属層14は軽量化や加工性を優先する場合はアルミニウム、強度を優先する場合は鉄、というように目的を応じて材質を選定してもよい。
配線板を大きなサイズで作製した後に部品実装配線板として必要なサイズにカットすることは、生産性を高めるために好ましい。そのため、支持用金属層14はカットするための加工性が高いことが望ましい。
アルミニウムの支持用金属層14としては、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金を材質として選定でき、その化学組成と熱処理条件により多種類のものが入手可能であるが、切削しやすい等の加工性が高く、かつ強度に優れた種類を選定することが好ましい。
支持用金属層14の厚みは特に制限されないが、加工性の観点から0.2〜2mmであることが好ましく、強度の観点から0.3〜2mmであることがより好ましく、加工性の観点から0.3〜1.5mmであることがさらに好ましく、放熱性の観点から0.4〜1.5mmであることがさらに好ましい。
支持用金属層14における絶縁層12と接する面には、絶縁層12との密着力を高めるために、化学的粗化、コロナ放電、サンディング、めっき、アルミニウムアルコラート、アルミニウムキレート、シランカップリング剤等によって機械的又は化学的な処理が施されていてもよい。
<部品実装屈曲配線板の製造方法>
部品実装屈曲配線板111は、金属回路層11と、絶縁層12と、支持用金属層14がこの順に積層されてなる配線板の一部が少なくとも屈曲されている屈曲配線板34と、その屈曲配線板の金属回路層上に設けられた電子部品40とを有しており、図5または図6に一例が示される。本発明の部品実装屈曲配線板の製造方法として、屈曲配線板に部品実装する方法と、部品実装した配線板を屈曲する方法とが挙げられる。
具体的には例えば、図7(I)に示す配線板材料31の回路形成用金属層10に回路を形成し、金属回路層11を得ることで、図7(II)に示す配線板33を得る工程(a)と、配線板33の少なくとも一部を屈曲させることによって図7(III)に示す屈曲配線板34を得る工程(b)と、屈曲配線板34に電子部品40を実装し、図7(IV)に示す部品実装屈曲配線板111を得る工程(c)を少なくともこの順に含む製造方法を挙げることができる。
或いは、例えば、図8(I)に示す配線板材料31の回路形成用金属層10に回路を形成し、金属回路層11を得ることによって図8(II)に示す配線板33を得る工程(a)と、配線板33に電子部品40を実装し、図8(III)に示す部品実装配線板101を得る工程(c)と、部品実装配線板101の少なくとも一部を屈曲させることによって図8(IV)に示す部品実装屈曲配線板111を得る工程(d)を少なくともこの順に含む製造方法を挙げることができる。
以下に、工程(a)〜工程(d)の詳細を示す。
<工程(a)>
配線板材料31の回路形成用金属層10に回路を形成し、金属回路層11として配線板33を得る。回路を形成する方法は配線板材料の回路形成用金属層を回路加工するのに通常用いられる方法から適宜選択して行うことができる。例えば、印刷、フォトレジストフィルム等を使用して、回路形成用金属層10上に回路形成用のレジストを所望の形状に形成する工程と、回路形成用金属層10のレジストが形成されていない領域の金属箔を腐食性の液でエッチングして除去する工程とを含む方法で回路を形成することができる。エッチング工程では、配線板材料31の支持用金属層14の上に、印刷、フォトレジスト等によるレジスト層を形成する、あるいは保護フィルムを積層して、支持用金属層14のエッチングや表面化学処理を防止することが好ましい。
工程(a)の以降に、金属回路層11および/または絶縁層12の上にソルダレジスト層を形成しても良い。ソルダレジスト層の形成は、通常に用いられる方法を特に制限なく適用することができる。液状のレジスト組成物を所望の形状に印刷する方法や、所望の形状に加工されたカバーレイフィルムを積層しても良い。
工程(a)の以降に、配線板の外形加工を行っても良い。配線板の外形加工には通常に用いられる方法を特に制限なく適用することができる。
なお、工程(a)の前に行われる配線板材料31の作製については、その製造方法が特に限定されず、回路形成用金属層10、絶縁層12、支持用金属層14がこの順に積層する通常の方法を用いることができる。
例えば、回路形成用金属層10と絶縁層12からなる金属層付絶縁層25の本硬化前の絶縁層12を支持用金属層14に仮固定し、その後、絶縁層12の本硬化を行い、配線板材料31を作製しても良い。
本硬化前の絶縁層12を支持用金属層14に仮固定する工程としては、通常に用いられる積層方法を特に制限なく適用することができる。例えば、プレス、ホットラミネート方法が挙げられ、連続的に製造でき、効率が良好な観点から、ホットラミネート方法が好ましい。
プレス、ホットラミネート方法は当該技術分野で通常行なわれる方法から適宜選択して行うことができる。例えば、ホットラミネートとしては、シリコーンゴム被覆ロールを備えたホットロールラミネータを用いて、40〜120℃という条件で行うことができる。あるいは、ホットプレート等の加熱源上に支持用金属層を配置し、その上に金属層付絶縁層(絶縁層付回路形成用金属層)25をローラー等で加圧しながら積層しても良い。あるいは、支持用金属層の上に金属層付絶縁層25を配置し、その後アイロン等の加熱源で加圧しながら積層しても良い。
絶縁層12を支持用金属層14に仮固定した後に、絶縁層12を本硬化する方法は、特に制約がなく、硬化開始に必要な温度が加わっていれば良い。例えば、150〜220℃の温度範囲で10〜360分の加熱時間にて加熱することが好ましく、170〜200℃の温度範囲で30〜180分の加熱時間にて加熱することが生産性向上の点から好ましい。加熱装置に特に制約はなく、オーブン等を用いることができる。
また、加熱だけでなく、加圧加熱によって本硬化させても良い。加圧状態にすることで接着材の被着体への密着性が向上しやすい。例えば、150〜220℃の温度範囲で10〜360分の加熱時間の間に0.1〜10MPaに加圧することが好ましく、170〜200℃の温度範囲で30〜180分の間に0.3〜5MPaに加圧することが高いピール強度を確実に得るために好ましい。あるいは、本硬化の工程の一部を加熱のみ、残りを加圧加熱によって行っても良い。
支持用金属層14の絶縁層12が接触する面は、接着力を向上させるために表面を活性処理させても良い。用いる活性処理については既述の通りである。
<工程(b)>
配線板33の少なくとも一部を屈曲させて、屈曲配線板34を得る。屈曲させる方法は特に限定されず、通常に用いられる方法を特に制限なく適用することができる。例えば、V字形状のパンチとダイを用いて曲げ加工するV曲げ、L字形状にするL曲げ加工、曲げ部分がローラー等により丸く曲げるR曲げ、U字形状にした同一方向への2辺の曲げであるU曲げ加工、2辺の曲げであり曲げ方向が逆方向となるZ曲げ加工、O字形状や角パイプ形状にするO曲げ加工、材料の辺を90°以上に曲げ返すP曲げ加工(カール曲げ)、材料の両端を90°ひねるコ曲げ、材料の両端を逆方向にひねるねじり曲げ加工、4箇所の曲げ加工を施すハット曲げ等が挙げられる。
なお、板材の曲げ加工において、曲げた板材の中立線(または中立面)よりも外側部分は伸び、中立線よりも内側部分は縮む。また、中立線は内側方向に偏りやすく、外側部分が伸びやすい傾向にある。本発明の配線板材料31や配線板33の厚みの内、支持用金属層14の厚みが大半を占めるため、中立線は支持用金属層内に位置する場合が多い。そのため、図1に図示されるように、金属回路層11が外側となって曲げ加工(本発明では外曲げと称する)された場合は、金属回路層11と絶縁層12には伸ばそうとする力が加わる。そのため、例えば、絶縁層12に引っ張り強度が低い等の強度不足がある時は、屈曲部の絶縁層12が破断し、さらに絶縁層12に接着している金属回路層11も破断するという場合がある。一方、本発明の絶縁層は強度が高いために、屈曲部も絶縁層12が破断することがなく、金属回路層11を破断させることもない。また、図2に図示されるように、金属回路層11が内側となって曲げ加工(本発明では内曲げと称する)された場合は、金属回路層11と絶縁層12には縮めようとする力が加わる。絶縁層12が金属回路層11と支持用金属層14とを強固に接着できていない場合は、金属回路層11や絶縁層12には支持用金属層14から剥離させようとする力が加わる。そのため、絶縁層12の接着力が不足すると、金属回路層11が支持用金属層14から剥離するという場合がある。一方、本発明の絶縁層は接着力が高いために、屈曲部も絶縁層12が金属回路層11と支持用金属層14との接着を維持し、金属回路層11を剥離させることがない。
<工程(c)>
配線板33または屈曲配線板34に電子部品40を実装する。まず、配線板33または屈曲配線板34の金属回路層11上に電子部品40とはんだ等の導電性接続材料42を金属回路層11上に載せて、この状態でリフロー炉を通すなどして、配線板33または屈曲配線板34の金属回路層11上に電子部品40を実装し、部品実装配線板101または部品実装屈曲配線板111を製造する。このとき電子部品40以外のその他の部品を同時に実装してもよい。リフロー処理は通常用いられる条件で行われる。
電子部品40は、例えばLED素子などの半導体部品などである。半導体部品の実装方法は、通常用いられる方法から適宜選択することができる。例えば、金属回路層上に設けられた金属ペーストなどを介して実装される方法が用いられる。
前記半導体部品は、半導体素子と、半導体素子及び外部を電気的に接続する端子と、半導体素子を密封し保持する封止材とから構成される。前記端子としては、特に制限されず、例えば、銅などの導体や、はんだ等が用いられる。前記封止材としては、特に制限されず、エポキシ樹脂等が用いられる。なお、半導体部品は、特開2007−110113号公報等に記載の方法等に準じて得ることができる。
部品実装配線板101または部品実装屈曲配線板111は、本発明の配線板33または屈曲配線板34を用いているため、放熱性に優れた電子部品となる。
<工程(d)>
部品実装配線板101の少なくとも一部を屈曲させて、部品実装屈曲配線板111を得る。なお、屈曲させる方法は特に限定されず、前記のとおりである。ただし、部品実装配線板101を屈曲させる際に電子部品40に加重を加えないように曲げ加工する必要がある。例えば、V曲げ加工により図5のような外曲げされた屈曲配線板を得る場合は、ダイを電子部品に接触しないように形状やサイズを選択する、あるいはダイに接触しないように電子部品を配置する必要がある。また、V曲げ加工により図6のように内曲げされた屈曲配線板を得る場合は、パンチを電子部品に接触しないように形状やサイズを選択する、あるいはパンチに接触しないように電子部品を配置する必要がある。
<電気部品>
本発明では、部品実装配線板101または部品実装屈曲配線板111は電気部品となる。
従来の電気部品の製造方法においては、一般に、回路形成用金属層10、絶縁層12、支持用金属層14をこの順に積層した図9(I)に示す配線板材料において、回路形成用金属層10に回路を形成し、金属回路層11を得ることで図9(II)に示す配線板を得る工程と、前記配線板の金属回路層11上に電子部品40とはんだ等の導電性接続材料42を金属回路層11上に載せて、この状態でリフロー炉を通すなどして、図9(III)に示す部品実装配線板を得る工程と、部品実装配線板の金属回路層11とは反対面の支持用金属層14の上に放熱性粘着層15を形成して、図9(IV)に示す積層体を得る工程と、前記積層体の放熱性粘着層15を筐体50に加圧接着して図9(V)に示す部品実装配線板付筐体を得る工程、を含む製造方法を挙げることができる。
図9(III)に示される従来の部品実装配線板の上面図の一例は図10のように図示され、配線板は金属回路層11の配置に必要なだけの小さなサイズとなる。筐体に放熱性粘着層15を介して固定されるため、放熱性粘着層の熱抵抗によって放熱性が低下し、電子部品の温度は高くなる。一方、図8(III)に示されるように、配線板の支持用金属層14を筐体50として利用する場合、部品実装配線板の上面図の一例は図11のように図示され、配線板のサイズが大きくなる。この場合、放熱性粘着層の熱抵抗がなくなるために放熱性が向上し、また、サイズの大きな支持用金属層の面内方向に熱が速やかに拡散するために放熱性が向上し、電子部品の温度は比較的低減できる。
また、図5や図6に示されるように、配線板の支持用金属層14を筐体50として適用させ、かつ配線板を屈曲させる場合、屈曲前の部品実装配線板の上面図の一例は図12のように図示される。LED照明等に適用した場合、屈曲によりLEDが異なる方向を向くため、LED照明の輝度の角度分布を均一化でき、輝度の指向性が強いというLEDの欠点を解消できる。さらに、屈曲のためにLEDパッケージを配線板全体に配置することで、LEDパッケージの集中配置と比較して熱の集中が解消され、放熱性が向上する。また、例えば、図8(III)に示されるような屈曲しない部品実装配線板をLED蛍光灯のような照明に適用した場合、断面構造の例は図13に図示され、照明カバーに挿入できる配線板のサイズは比較的小さく限定される。しかし、図5のように屈曲した部品実装配線板を適用した場合は、断面構造の例は図14に図示され、照明カバーに挿入できる配線板のサイズが屈曲のために大きくでき、放熱性が向上する。その結果、部品実装屈曲配線板のLEDパッケージの温度は低くすることができる。
本発明の部品実装屈曲配線板では、放熱性粘着層15を使用せず、放熱性粘着層15の熱抵抗が含まれないために放熱性に優れている。また、放熱性粘着層を使用しないために部品実装配線板が筐体から脱落する恐れがなく、補助的にネジ固定による補強が必要ない。
〔筐体〕
従来の電気部品に用いられる筐体50には電子部品40からの熱が伝わり、放熱させる役割がある。筐体50としては、熱を伝えやすい材料であれば、特に限定しない。例えば金属筐体、セラミック製筐体、ガラスやプラスチックなどが挙げられるが、熱を効率よく逃がす点から金属筐体が好ましい。
本発明の部品実装屈曲配線板のように、筐体を屈曲させた場合、その屈曲筐体には放熱性粘着層を介して部品実装配線板を固定できるが、接着材層を介して配線板を固定することは困難となる。なぜなら、一般的な接着材層は長時間の加圧加熱による接着材層の本硬化工程が必要であるが、筐体の形状が複雑な場合は、加圧するための台座や治具の形状が複雑となり、対象物を多段に積層して加圧加熱することが困難となるために、作業性が大幅に低下する傾向にある。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[実施例1]
<配線板の作製;工程(a)>
回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、10μm厚のPI(ポリイミド)系樹脂層からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料(下記参照)の回路形成用金属層にエッチングレジストを設けた後、塩化第二鉄水溶液中で銅をエッチングして溶解することで回路加工し、金属回路層とした。次いで、34mm幅、300mm長に外形加工し、配線板を作製した。なお、図10に図示されるように、金属回路層の直列部分は幅方向の中心線をまたぐようにパターニングされており、その中心線部分で金属回路層が断線した場合は、電子部品には通電されなくなる。
実施例で用いたPI(ポリイミド)系樹脂層からなる絶縁層に用いたポリイミドと接着材について下記のようにして作製したものを用いた。
<ポリイミド付き銅箔の作製>
(ポリイミド合成工程)
熱電対、攪拌機、窒素吹込口を取り付けた5Lガラス製反応釜に約300ml/分の窒素を流しながら、p−フェニレンジアミン129.7g(1.2モル)と、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル)60.1g(0.3モル)と、N−メチル−2−ピロリドン3.6kgとを入れて攪拌し、ジアミン成分を溶解した。この溶液をウォータージャケットで50℃以下に冷却しながら、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物441.3g(1.49モル)を徐々に加えて重合反応させ、ポリイミド前駆体ワニスを得た。酸二無水物とジアミン成分のモル比は1:1.01であった。
(ポリイミド前駆体層形成工程)
上記で得られたポリイミド前駆体ワニスを、塗工機(コンマコータ)を用いて、銅箔粗化面上に約10μmの厚さで塗布した。銅箔には、幅540mm、厚さ35μmの片面粗化した35μm厚の電解銅箔を用いた。
ポリイミド前駆体ワニスを塗布した銅箔を、強制通風乾燥炉を用いて溶媒を除去して、銅箔上にポリイミド前駆体層が設けられた、銅箔付きポリイミド前駆体フィルムを作製した。
ポリイミド前駆体層中の残溶剤量は35%であった。また用いた電解銅箔の粗化面における算術平均粗さ(Ra)は0.2μm、最大粗さ(Rmax)は1.8μmであった。
(ポリイミド樹脂層形成工程)
上記で得られた銅箔付きポリイミド前駆体フィルムを、熱風循環式オーブンを用いて連続的に熱処理し、脱水環化を行って銅箔付きポリイミドフィルムを作製した。
尚、熱風循環式オーブンを用いた熱処理は、窒素99体積%、水素1体積%からなる混合気体を循環させて、400℃で10分の条件で行った。
得られた銅箔付きポリイミドフィルムについて、形成されたポリイミド樹脂層の厚みを、触針式粗さ計を用いて10カ所測定し、その算術平均値としてポリイミド樹脂層の平均厚みを求めたところ、5μmであった。
(接着剤ワニスの調製)
シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:KS9900F)を55質量部、ビスフェノール型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名:エピクロン840S)を30質量部、多官能性エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名:EPPN502H)を15質量部、及び、硬化促進剤(四国化成工業株式会社製、商品名:2−エチル−4−メチルイミダゾール)を0.45部、各成分をそれぞれ計量して配合し、接着材ワニスを調製した。
(接着剤層形成工程)
上記で作製した銅箔付きポリイミドフィルムのポリイミド樹脂層に対して、酸素プラズマ処理によるドライエッチング処理を実施した後、塗工機(コンマコーター)を用いてポリイミド樹脂層上に、乾燥後に5μmの厚みとなるように上記で得られた接着剤ワニスを塗布した。
尚、乾燥条件は、130℃、5分間の乾燥条件で行った。これにより、接着剤層が設けられた銅箔付きポリイミドフィルムである金属層付絶縁層を作製した。接着剤層中の残溶剤量は1質量%以下であった。
得られた接着剤層が設けられた銅箔付きポリイミドフィルムである基板を、アルミニウム板(日本軽金属株式会社製、A5052、表面処理なし、厚み1mm)に接着剤層が接するように積層し、熱板プレスにて185℃、3MPa、90分間の条件にて硬化処理を行い、配線板材料を得た。
<配線板の屈曲;工程(b)>
上記配線板に幅方向の中心線に沿って90°にV曲げ加工を施し、外曲げされた屈曲配線板を作製した。屈曲配線板の屈曲部の端部をマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、VHX−100)により観察し、金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
<部品実装;工程(c)>
上記で得られた配線板の金属回路層に、はんだ(千住金属工業株式会社製、ECO SOLDER PASTE Lead Free、M705、Sn-3.0Ag-0.5Cu、溶融温度220℃)、25個のLEDパッケージ(株式会社東芝製、TLWF1100C(T11))、通電用導線2本、通電用導線の付近に1個のチップ抵抗(釜屋電機株式会社製、RMC1K100FTE、厚膜抵抗10Ω、6.3mm長×3.2mm幅×0.6mm高)を載せ、リフロー処理(最大260℃)することで、片面実装した部品実装屈曲配線板を得た。また、LEDパッケージは屈曲された2つの金属回路層面のそれぞれの面に実装し、部品実装屈曲配線板を作製した。
<点灯試験及びLED照明角度>
部品実装屈曲配線板に通電した結果、LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。
<LEDと配線板の温度差>
部品実装屈曲配線板を2mm厚、外形の直径が30mmのアクリルパイプに挿入した。アクリルパイプの一部に貫通穴を設け、LEDパッケージの温度T、LEDパッケージ近傍の配線板の温度Tをサーモカメラ(株式会社アピステ製、FSV−1200)によって測定し、LEDパッケージと配線板の温度差ΔT=T−Tを評価した。なお、LEDパッケージ1個あたり0.5Wの電力消費するように定電流電源にて通電し、60分経過後に、前記温度測定を行った。
[実施例2]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、20μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と10μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[実施例3]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、30μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と20μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[実施例4]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、40μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と30μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[実施例5]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、50μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と40μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[実施例6]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、15μm厚のPI系樹脂層(5μm厚のポリイミド層と10μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1.5mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[実施例7]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、10μm厚のPI系樹脂層(5μm厚のポリイミド層と5μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に部品実装を行い、部品実装配線板を得た。次いで、実施例1の配線板の屈曲と同様にして、前記部品実装配線板の屈曲を行い、部品実装屈曲配線板を作製した。
実施例1と同様に部品実装屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、部品実装屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[実施例8]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、30μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と20μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
実施例1と同様に部品実装を行い、部品実装配線板を得た。次いで、実施例1の配線板の屈曲と同様にして、前記部品実装配線板の屈曲を行い、部品実装屈曲配線板を作製した。
そして、実施例1と同様に部品実装屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、部品実装屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、屈曲部の金属回路層は破断せず、また金属回路層は支持用金属層から剥離していなかった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同様に点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表1に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表1に示した。
[比較例1]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、100μm厚のエポキシ系樹脂と絶縁性無機フィラーのコンポジットからなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料(Chin−Shi Electronic materials Ltd社製、CS−AL−88 AD2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。なお、図12に図示されるように、金属回路層の直列部分は幅方向の中心線をまたぐようにパターニングされており、その中心線部分で金属回路層が断線した場合は、電子部品には通電されなくなる。
次いで、実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、金属回路層は絶縁層とともに破断し、金属回路層は絶縁層とともに支持用金属層から剥離していた。評価結果を表2に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電できず、全てのLEDパッケージが点灯しなかった。
[比較例2]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、800μm厚のエポキシ系樹脂と絶縁性無機フィラーのコンポジットからなる絶縁層、支持用金属層として35μm厚の銅箔がこの順に積層されてなる配線板材料(日立化成工業株式会社製、MCL−E−67)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。
次いで、実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、金属回路層は絶縁層とともに破断し、金属回路層は絶縁層とともに支持用金属層から剥離していた。評価結果を表2に示した。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには屈曲した金属回路層を経由して通電できず、全てのLEDパッケージが点灯しなかった。
[比較例3]
<配線板材料の作製>
回路形成用金属層として18μm厚の銅箔(三井金属鉱業株式会社製、ロープロファイル銅箔3EC−VLP)に、絶縁層として5μm厚の接着材層(PI系樹脂)を積層した。配線板の積層は、120℃、2MPa、1.0m/minの条件にてホットロールラミネート法にて行った。
回路形成用金属層と絶縁層の積層体を支持用金属層(1mm厚、アルミ基板、A5052)に置き、真空加圧プレスを行い、3kPaの真空下で3MPaに加圧し、4℃/minで昇温し、185℃にて90分間保持することで加圧加熱し、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、5μm厚のPI系樹脂層からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を得た。
次いで、実施例1と同様に配線板の屈曲を行い、屈曲配線板の金属回路層面の曲率を評価した。また、屈曲配線板の屈曲部の金属回路層の破断や支持用金属層からの剥離の有無、及び屈曲部の絶縁層の破断や支持用金属層からの剥離の有無を目視にて観察した。その結果、金属回路層は絶縁層とともに支持用金属層から剥離していた。評価結果を表2に示した。
[比較例4]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、30μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と20μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたことと、25mm幅、300mm長に外形加工したこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。なお、図11に図示されるように、電子部品は直線状に配置されるようにパターニングした。
配線板には屈曲加工を行わなかった。
実施例1と同様に部品実装と点灯試験を行った。LEDパッケージには通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表2に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表2に示した。
[比較例5]
配線板材料として、回路形成用金属層として35μm厚の銅箔、30μm厚のPI系樹脂層(10μm厚のポリイミド層と20μm厚の接着材層)からなる絶縁層、支持用金属層として1mm厚のアルミ基板(A5052)がこの順に積層されてなる配線板材料を用いたことと、8mm幅、300mm長に外形加工したこと以外は、実施例1と同様にして、配線板の作製を行った。なお、図10に図示されるように、電子部品は直線状に配置されるようにパターニングした。
配線板には屈曲加工を行わなかった。実施例1と同様に部品実装を行い、部品実装配線板を得た。
<放熱シートによる部品実装の作製>
部品実装配線板のアルミ基板が露出した面に、放熱シート(株式会社日立化成工業製、HT−8008、250μm厚、熱伝導率1.3W/mK)を積層した。さらに、前記放熱シートを25mm幅、300mm長、1mm厚のアルミ基板(A5052)の幅方向の中心線に沿って貼り付けることで、部品実装配線板をアルミ基板に固定した。
実施例1と同様に点灯試験を行った。LEDパッケージには通電でき、全てのLEDパッケージが点灯した。また、配線板の幅方向の中心線に対する法線方向の輝度角度分布を測定し、最大輝度の50%以上の輝度が確保できる照射範囲を評価した。評価結果を表2に示した。実施例1と同様にLEDパッケージと配線板の温度差評価を行った。評価結果を表2に示した。
Figure 2013145790
Figure 2013145790
絶縁層の厚みが8〜50μmの範囲を外れた絶縁層を用いた比較例1〜3では、屈曲工程で金属回路層の破断や剥離が見られ、LEDを点灯することができなかった。これに対し、絶縁層の厚みが8〜50μmの範囲である実施例1〜8は、屈曲加工を行っても金属回路層の破断や剥離が見られず、屈曲加工によるLED照射角度を、屈曲を行わない比較例4の120度に対して190度と大きくすることができる。また、屈曲加工をLED搭載の前後で行っても、特性的に差がなく、LEDと支持用金属層の温度差は、絶縁層の厚みが厚いほど高くなる傾向を示すが大きな差はなく、支持用金属層の厚みの影響が大きい。曲率半径は、絶縁層の厚みが8〜50μmの範囲では、差がなく、支持用金属層の厚みの影響が大きい。
以上の結果から、本発明の屈曲配線板を用いれば、屈曲させても部品が動作する部品実装屈曲配線板を、効率よく製造でき、LEDを搭載する場合、照射角度を大きくできることが分かる。
10:回路形成用金属層
11:金属回路層
12:絶縁層
14:支持用金属層
15:放熱性粘着層
16:接着材層
18:セパレータ
25:金属層付絶縁層
26:絶縁層付金属回路層
31:配線板材料
33:配線板
34:屈曲配線板
40:電子部品
42:導電性接続材料
50:筐体
101:部品実装配線板
111:部品実装屈曲配線板

Claims (12)

  1. 金属回路層、絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板であって、絶縁層の厚さが8μm以上、50μm以下であり、少なくとも配線板の一部が屈曲している屈曲配線板。
  2. 回路形成用金属層、絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板の回路形成用金属層に回路を形成することで金属回路層を有する配線板を得る工程と、該配線板の少なくとも一部を屈曲させる工程、とを少なくともこの順に含む工程から製造された請求項1に記載の屈曲配線板。
  3. 前記金属回路層の厚さが5μm以上、80μm以下であり、前記支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、前記絶縁層がポリイミド系樹脂層である請求項1又は請求項2に記載の屈曲配線板。
  4. 前記配線板の屈曲している部位が、少なくとも絶縁層と支持用金属層を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の屈曲配線板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の屈曲配線板の金属回路層上に電子部品を実装してある部品実装屈曲配線板。
  6. 回路形成用金属層と厚さが8μm以上、50μm以下である絶縁層を有する金属層付絶縁層であって、前記金属層付絶縁層を支持用金属層に積層して配線板材料を構成し、前記配線板材料を用いて形成した配線板の少なくとも一部を屈曲させるために用いる金属層付絶縁層。
  7. 回路形成用金属層と厚さが8μm以上、50μm以下である絶縁層を有する金属層付絶縁層であって、前記金属層付絶縁層を支持用金属層に積層して配線板材料を構成し、前記配線板材料を用いて形成した配線板に電子部品を実装して部品実装配線板を構成し、前記部品実装配線板の少なくとも一部を屈曲させるために用いる金属層付絶縁層。
  8. 支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、絶縁層がポリイミド系樹脂層を有する請求項6又は請求項7に記載の金属層付絶縁層。
  9. 回路形成用金属層、厚さが8μm以上、50μm以下の絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板の回路形成用金属層に回路を形成することで金属回路層を有する配線板を得る工程、配線板の少なくとも一部を屈曲させる工程、電子部品を実装する工程、を少なくともこの順に含む工程から製造された部品実装屈曲配線板。
  10. 回路形成用金属層、厚さが8μm以上、50μm以下の絶縁層及び支持用金属層を少なくともこの順に有する配線板の回路形成用金属層に回路を形成することで金属回路層を有する配線板を得る工程、電子部品を実装する工程、部品実装配線板の少なくとも一部を屈曲させる工程、を少なくともこの順に含む工程から製造された部品実装屈曲配線板。
  11. 前記金属回路層の厚さが5μm以上、80μm以下であり、支持用金属層の厚さが0.2mm以上、2mm以下であり、絶縁層がポリイミド系樹脂層を有する請求項9又は請求項10に記載の部品実装屈曲配線板。
  12. 屈曲している部位の配線板の構成が、少なくとも絶縁層と支持用金属層を含む請求項9〜11のいずれか1項に記載の部品実装屈曲配線板。
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