JP2013049237A - 多層構造体及び多層構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る多層構造体1は、熱可塑性樹脂を含む第1の層11A〜11Kが5層以上積層された積層体2を有する。複数の第1の層11A〜11Kの内の少なくとも1層が、フィラーを含む。本発明に係る多層構造体1の製造方法は、熱可塑性樹脂を含む第1の層11A〜11Kが5層以上積層された積層体2であって、複数の第1の層11A〜11Kの内の少なくとも1層が、フィラーを含む積層体2を、多層溶融押出法により成形する工程を備える。
【選択図】図1
Description
上記第1の層は、熱可塑性樹脂を含む。上記第2の層は熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。該熱可塑性樹脂は特に限定されない。上記第1,第2の層に含まれる熱可塑性樹脂として、従来公知の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上述したように、複数(5層以上)の上記第1の層の内の少なくとも1層は、フィラーを含む。よって、多層構造体の引張強度がより一層高くなる。また、上記第2の層は、フィラーを含んでいてもよく、フィラーを含んでいなくてもよい。
本発明に係る多層構造体における上記第1,第2の層はそれぞれ、必要に応じて、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、染料、接着力調整剤、耐湿剤、蛍光増白剤及び赤外線吸収剤等の添加剤を含んでいてもよい。
本発明に係る多層構造体の製造方法は特に限定されない。本発明に係る多層構造体の製造方法としては、例えば、ウェットラミネーション法、ドライラミネーション法、押出コーティング法、多層溶融押出法、ホットメルトラミネーション法及びヒートラミネーション法等が挙げられる。
熱可塑性樹脂であるPC樹脂(三菱ガス化学社製 ユーピロンE2000)100重量部に、フィラーであるカーボンナノチューブ(保土谷化学製 径65nm、z方向における長さ方向寸法3μm)5重量部を添加し、第1の層を形成するための組成物Aを得た。
第1の層の層数を、多層用ブロックを数セット取りつけることにより、表1のように、5層から1280層まで増やしたことと、並びに副押出機にも実施例1で用いたカーボンナノチューブを添加し、フィラーの配合量を表1のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、多層構造体を得た。なお、実施例3、4、7、8及び10では、副押出機にカーボンナノチューブを添加しなかった。その場合のフィラーを含む第1の層はそれぞれ、6層、12層、24層、48層、102層であった。
第1の層の合計厚みを200μmに設定し、第2の層の厚みを600μmに設定し、表裏の層の厚みをそれぞれ300μmとし、表1のように、第1の層を合計で5層積層したこと以外は実施例1と同様にして、多層構造体を得た。なお、実施例13では、副押出機にも実施例1で用いたカーボンナノチューブを添加し、フィラーの配合量を表1のように、変更したこと以外は実施例1と同様にして、多層構造体を得た。
(1)引張強度
引張強度測定は、JIS K7161のプラスチックの引張特性の試験方法に準拠して、ダンベル型試験片を作製し、島津製作所製オートグラフAG−1を使用して測定した。
体積低効率の測定は、JIS K7194の導電性プラスチックの4端針法に準拠して、三菱化学製ロレスタGPを使用して測定した。
得られた多層構造体及び単層構造体を厚み方向の中央部分の薄膜切片を作製し、該薄膜切片を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率1万倍でフィラーを観察した。縦20μm×横20μmの範囲内に観察されたすべてのフィラーの長さ方向のなす角度の絶対値の平均を測定することにより、フィラーを含む層における全てのフィラーの長さ方向を平均した方向に対して、フィラーを含む層における各々のフィラーの長さ方向のなす角度の絶対値の平均を算出した。算出された平均値をフィラーの配向角度αとした。
2…積層体
2a…第1の表面
2b…第2の表面
11A〜11K…第1の層
21…多層構造体
22a…第1の表面
22b…第2の表面
31A〜31F,32A〜32E…第1の層
41…多層構造体
42,43…第2の層
42a,43a…外側の表面
51…多層構造体
X…フィラー
Claims (18)
- 熱可塑性樹脂を含む第1の層が5層以上積層されている積層体を有し、
複数の前記第1の層の内の少なくとも1層が、フィラーを含む、多層構造体。 - 前記フィラーの材料が、グラフェン構造を有する炭素材料である、請求項1に記載の多層構造体。
- 前記フィラーの材料が、カーボンナノチューブである、請求項1又は2に記載の多層構造体。
- 前記フィラーのアスペクト比が1を超える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記フィラーが、棒状フィラー又は板状フィラーである、請求項1又は2に記載の多層構造体。
- 前記フィラーを含む層における全ての前記フィラーの長さ方向を平均した方向に対して、前記フィラーを含む層における各々の前記フィラーの長さ方向のなす角度の絶対値の平均が30°以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記第1の層が10層以上積層体されている積層体を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記第1の層の平均厚みが5nm以上、10μm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記積層体の厚みが0.03mm以上、3mm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記第1の層とは異なる第2の層を有し、
1つの前記第2の層が前記積層体の第1の表面のみに積層されているか、又は2つの前記第2の層が、前記積層体の前記第1の表面と該第1の表面とは反対の第2の表面とに1層ずつ積層されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の多層構造体。 - 前記第2の層の1層当たりの厚みが5nm以上、1000μm以下である、請求項11に記載の多層構造体。
- 複数の前記第1の層の内の少なくとも1層が、気泡を含有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記積層体が延伸されて得られている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 前記積層体が、多層溶融押出法により得られている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の多層構造体。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の多層構造体の製造方法であって、
熱可塑性樹脂を含む第1の層が5層以上積層されている積層体であって、複数の前記第1の層の内の少なくとも1層がフィラーを含む積層体を、多層溶融押出法により成形する工程を備える、多層構造体の製造方法。 - 前記積層体を、マルチマニホールド法又はフィードブロック法により成形する、請求項16に記載の多層構造体の製造方法。
- 1つの前記第2の層を前記積層体の第1の表面のみに積層するか、又は2つの前記第2の層を、前記積層体の前記第1の表面と該第1の表面とは反対の第2の表面とに1層ずつ積層する工程をさらに備える、請求項16又は17に記載の多層構造体の製造方法。
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