以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(課金制御:パイロット信号レベルやCQI等の通信品質に基づいて課金情報を算出する例)
2.第2の実施の形態(課金制御:、無線通信装置と基地局との距離に基づいて課金情報を算出する例)
3.第3の実施の形態(課金制御:通信品質および通信方式に基づいて通信料金を算出する例)
4.第4の実施の形態(課金制御:無線通信装置の通信環境に応じて割引料金や割増料金を算出して最終的な通信料金を算出する例)
5.第5の実施の形態(課金制御:無線通信装置の通信環境に応じて適切な通信事業者を設定し、この設定された通信事業者に応じて通信料金を算出する例)
6.第6の実施の形態(課金制御:所定領域(例えば、自宅)における通信料金を算出する例)
7.第7の実施の形態(表示制御:通信料金に関するガイド(地図上における通信品質)を表示する例)
8.第8の実施の形態(無線リソース設定制御:通信事業者からの情報に基づいて無線リソースを設定する例)
<1.第1の実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム100は、ネットワーク101と、通信制御装置110と、基地局120と、無線通信装置130、140と、課金サーバ200とを備える。
ネットワーク101は、電話網、インターネット等の通信網(例えば、公衆回線網)である。また、ネットワーク101および通信制御装置110は、例えば、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
課金サーバ200は、通信制御装置110と接続され、基地局120および通信制御装置110を介してネットワーク101に接続する無線通信装置130、140に関する課金処理を行う情報処理装置である。また、課金サーバ200は、ネットワーク101を介して通信制御装置110に接続するようにしてもよい。なお、図1では、課金サーバ200を通信制御装置110の外部に設ける例を示すが、課金サーバ200に相当する課金処理部を通信制御装置110の内部に設けるようにしてもよい。
また、課金サーバ200は、例えば、無線接続サービスを提供する通信事業者、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)等により管理されることが想定される。なお、MVNOは、仮想通信事業者と称される事業形態の事業者を意味する。
通信制御装置110は、無線接続サービスを提供する通信事業者(第1通信事業者)により管理される通信制御装置であり、基地局120を制御するとともに、基地局120を介して接続される無線通信装置130、140の認証制御を行う。そして、通信制御装置110は、認証された無線通信装置をネットワーク101に接続する。なお、通信事業者は、例えば、無線接続サービスを提供する移動体通信事業者である。
ここで、通信制御装置110は、基地局120を介して接続される無線通信装置のうち、特定の場合を除き、有効な契約認証情報を保持する無線通信装置のみを認証する。なお、特定の場合は、例えば、緊急用途で発呼する場合(例えば、警察や消防署等に発呼する場合)である。
ここで、契約認証情報は、例えば、USIM(Universal Subscriber Identity Module)情報である。また、契約認証情報は、電話の加入者(Subscriber)情報と、認証鍵(Authentication)の情報とを含む情報である。本技術の第1の実施の形態では、無線通信装置130を所有するユーザは、第1通信事業者との間で無線接続サービスの契約をしているものとする。また、この契約は、無線通信装置130を所有するユーザが、第1通信事業者が運用する基地局120を利用するための契約としても把握することができる。また、無線通信装置140を所有するユーザについても同様であるものとする。
また、通信制御装置110は、基地局120を介して無線通信装置130、140から送信される各種情報と、無線通信装置130、140との通信に関する各種情報とを課金サーバ200に送信する。また、通信制御装置110は、課金サーバ200から出力される各種情報を基地局120を介して無線通信装置130、140に送信する。
基地局120は、第1通信事業者が運用する基地局であり、第1通信事業者の有効なUSIM情報を保持する無線通信装置130、140と、通信制御装置110とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。また、図1では、基地局120の電波が届く範囲(無線通信可能な範囲)をセル121として模式的に示す。
なお、本技術の実施の形態において、基地局は、その基地局そのものと、その基地局により特定されるセルとの双方の意味を含むものとする。例えば、本技術の実施の形態において、基地局を利用する契約は、その基地局により特定されるセルを利用する契約の意味も含むものとする。
無線通信装置130、140は、例えば、携帯電話装置(例えば、通話機能およびデータ通信機能を備える携帯電話装置やスマートフォン)、無線通信機能を備えるデータ通信装置(例えば、パーソナルコンピュータ)等である。なお、無線通信装置130、140のそれぞれについては互いに共通する部分が多いため、以下では、主に、無線通信装置130について説明し、無線通信装置140の説明の一部を省略する。
無線通信装置130は、通信制御装置110を運営する第1通信事業者との契約に基づいて、第1通信事業者が管理運用する無線通信網との接続に必要なパラメータの初期設定が行われているものとする。このパラメータの設定は、例えば、第1通信事業者が管理する無線通信網への接続に必要なUSIM情報を書き換えることにより行われる。
また、無線通信装置130は、例えば、無線回線を介して基地局120と接続され、基地局120を介して通信制御装置110と接続される。
また、図1では、説明の容易のため、1つの通信事業者(第1通信事業者)のみを示すが、2以上の通信事業者が存在する場合についても同様に適用することができる。また、図1では、説明の容易のため、第1通信事業者が運用する基地局として、基地局120のみを示すが、各通信事業者が運用する基地局が2以上の場合についても同様に適用することができる。
ここで、上述したように、HSDPA等の導入により、音楽ファイルのダウンロードや動画の視聴等のように比較的大きいサイズのパケットのダウンロードへとユーザの使用行動が変化しつつある。この需要に対応するために、HSDPAの導入以降に、リンクアダプテーションと称されるAMC(Adaptive Modulation and Coding)の機能が実装され、基地局のキャパシティの改善が行われている。このため、基地局は、通信状態の良い無線通信装置に対しては、多値化、かつ、高い符号化率の変調方法でデータを送ることができる。すなわち、通信状態が良い無線通信装置に対する通信は、基地局に与える負荷が比較的低い通信となる。これに対して、通信状態が悪い無線通信装置に対する通信は、基地局に与える負荷が比較的高い通信となる。このように、同じデータを送信する場合でも、無線通信装置の受信品質が良いか、悪いかに応じて基地局に対する負荷が異なる。
例えば、基地局120に接続可能な無線通信装置130、140の各ユーザが、無線通信装置130、140を用いて同一の通信サービス(例えば、同一の動画のダウンロード)を利用する場合を想定する。図1に示す例では、基地局120に比較的近い場所に存在する無線通信装置130については、通信状態が比較的良いと想定される。一方、基地局120から比較的遠い場所に存在する無線通信装置140については、通信状態が比較的悪いと想定される。
この場合に、例えば、通信総量(例えば、パケット数の合計値)に応じて課金を行う課金方法(従量課金方法)により課金処理が行われる場合には、同一の通信サービスを利用する無線通信装置130、140については、略同一の通信料金が算出される。しかしながら、上述したように、無線通信装置130の通信状態は比較的良い場合には、基地局120に与える負荷が比較的低いのに対し、無線通信装置140の通信状態は比較的悪い場合には、基地局120に与える負荷が比較的高くなる。この場合には、同一の通信サービスを利用する無線通信装置130、140に略同一の通信料金を適用するよりも、基地局の負荷の程度に応じた通信料金を適用することが、好ましいとも考えられる。
このように、課金処理を行うことにより、例えば、無線通信装置140を利用するユーザは、基地局120の負荷を下げることを心掛けることに繋がる可能性が高い。また、基地局120の負荷を下げることに応じて、通信料金が割り引かれる課金処理が、インセンティブとなり、ユーザ自らが低負荷な通信を心掛けることになることも想定される。この場合には、さらなるキャパシティの向上が期待でき、無線資源をさらに効率的に活用することができると考えられる。また、近年では、スマートフォン等の普及によりトラフィックが増加しつつあり、このトラフィックの増加が、パケット料金の定額制から従量課金制へと移行させるトリガとなりつつある。このため、基地局の負荷の程度に応じた適切な通信単価を設定することが重要となる。
そこで、本技術の第1の実施の形態では、パイロット信号レベルやCQI等の通信品質に基づいて課金情報を算出する例を示す。
なお、本技術の第1の実施の形態では、2つの無線通信装置130、140について課金情報を算出する例を示すが、1、または、3つ以上の無線通信装置について課金情報を算出する場合についても同様に適用することができる。
[課金サーバの構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における課金サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。
課金サーバ200は、通信部210と、制御部220と、通信履歴情報記憶部230と、通信単価情報記憶部240と、課金情報算出部250と、課金情報記憶部260とを備える。なお、課金サーバ200は、特許請求の範囲に記載の情報処理装置の一例である。
通信部210は、制御部220の制御に基づいて、通信制御装置110との間で各種通信を行うものである。例えば、通信部210は、通信制御装置110から送信される各情報(例えば、基地局120のパイロット信号レベル、無線通信装置の通信時のパケット数)を受信し、この受信した各情報を制御部220に出力する。
また、通信部210は、通信単価情報(図4(a)に示す)を通信制御装置110から取得し、この取得された通信単価情報を制御部220に出力する。また、通信部210は、課金情報記憶部260に記憶されている課金情報を出力する。例えば、所定期間が満了した場合(例えば、月末)に、通信部210は、その通信費用を通信制御装置110に出力する。
制御部220は、メモリ(図示せず)に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部220は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部220は、通信部210と接続され、通信制御装置110との間で行われる各種データの送受信を行う。また、制御部220は、例えば、基地局120を介してネットワーク101に接続して通信を行う無線通信装置130および基地局120の通信時における通信品質(例えば、パイロット信号レベル)を取得する。この通信品質は、例えば、通信制御装置110からの情報に含まれる。例えば、基地局120から送信されるパイロット信号を無線通信装置130が取得し、このパイロット信号に関する情報を、通信制御装置110を介して課金サーバ203が無線通信装置130から取得することができる。なお、制御部220は、特許請求の範囲に記載の取得部の一例である。
通信履歴情報記憶部230は、課金情報算出部250による課金処理の際に用いられる通信履歴情報を記憶するものであり、記憶されている通信履歴情報を課金情報算出部250に供給する。また、通信履歴情報記憶部230には、通信制御装置110から送信される無線通信装置130、140との通信に関する各情報(例えば、基地局120のパイロット信号レベル、無線通信装置の通信時のパケット数)が制御部220により記録される。なお、通信履歴情報記憶部230については、図3を参照して詳細に説明する。
通信単価情報記憶部240は、課金情報算出部250による課金処理の際に用いられる通信単価情報を記憶するものであり、記憶されている通信単価情報を課金情報算出部250に供給する。なお、通信単価情報記憶部240については、図4(a)を参照して詳細に説明する。
課金情報算出部250は、制御部220の制御に基づいて、無線通信装置130、140により行われた通信時における費用を算出する課金処理を行うものである。そして、課金情報算出部250は、その課金処理により算出された課金情報を課金情報記憶部260に記憶させる。すなわち、課金情報算出部250は、例えば、無線通信装置130および基地局120の通信時における通信品質に基づいて、その通信時における課金処理を行う。例えば、課金情報算出部250は、その通信時における通信品質に応じた通信単価を用いて、その通信時における通信量に対する通信料金を算出する。
課金情報記憶部260は、無線通信装置130、140による通信処理に係る課金情報を無線通信装置毎に記憶するものであり、記憶されている課金情報を制御部220に供給する。なお、課金情報記憶部260については、図4(b)を参照して詳細に説明する。
図2に示すように、課金サーバ200は、通信履歴情報記憶部230、通信単価情報記憶部240、課金情報算出部250および課金情報記憶部260の分類により構成することができる。ただし、同一の課金情報を算出することが可能な他の分類により構成するようにしてもよい。
また、図2では、通信履歴情報記憶部230、通信単価情報記憶部240、課金情報算出部250および課金情報記憶部260を1つの情報処理装置(課金サーバ200)内に設ける例を示す。ただし、これらの各部を複数の情報処理装置(例えば、課金サーバ)に分離して構成するようにしてもよい。例えば、第1通信事業者が管理する課金サーバ内に通信単価情報記憶部240を設け、通信サービスを提供する他の通信事業者が管理する課金サーバ内に、通信履歴情報記憶部230、課金情報算出部250および課金情報記憶部260を設けるようにしてもよい。
[通信履歴情報記憶部の内容例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における通信履歴情報記憶部230の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
通信履歴情報記憶部230は、各無線通信装置(無線通信装置130、140等)の通信履歴に関する情報(通信履歴情報)を記憶する記憶部である。具体的には、通信履歴情報記憶部230には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報233とが関連付けて記憶される。
日付情報231は、課金対象となる無線通信装置により通信が行われた日付に関する情報(年月日)である。
端末識別情報232は、課金対象となる無線通信装置を識別するための識別情報である。図3では、説明の容易のため、各無線通信装置に付与されている電話番号を端末識別情報232として示す。なお、本技術の第1の実施の形態では、無線通信装置130の電話番号を「090−1234−5678」とし、無線通信装置140の電話番号を「090−5678−1234」として説明する。また、端末識別情報232として、他の情報を用いるようにしてもよい。例えば、端末識別情報232として、IMEI(International Mobile Equipment Identity)を用いるようにしてもよい。また、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)を用いるようにしてもよい。また、端末識別情報232として、個人を特定する目的で事業者毎に割り振られている個別ID(identifier)を用いるようにしてもよい。
通信履歴情報233は、課金対象となる無線通信装置により行われた通信履歴に関する情報である。通信履歴情報233として、時刻234と、パケット数235と、パイロット信号レベル236とが関連付けて記録される。
時刻234は、課金対象となる無線通信装置により通信が行われた時刻に関する情報であり、例えば、開始時刻、終了時刻が記録される。また、パケット数235は、その通信時におけるパケット数に関する情報である。また、パイロット信号レベル236は、その通信時における通信品質に関する情報である。これらの各情報は、通信制御装置110からの情報に基づいて制御部220により順次記録される。
ここで、通信時間が比較的長い場合には、例えば、無線通信装置の移動や通信環境の変化等により、その通信中におけるパイロット信号レベルが変化することも想定される。このため、通信時間が比較的長い場合には、例えば、その通信中におけるパイロット信号レベルを順次記録しておき、この記録されたパイロット信号レベルの平均値を、パイロット信号レベル236として記録するようにしてもよい。また、通信時間が比較的長い場合には、例えば、その通信中における一定間隔毎のパイロット信号レベルを順次記録しておき、その一定間隔毎に、時刻234と、パケット数235と、パイロット信号レベル236とを順次記録するようにしてもよい。
[通信単価情報記憶部および課金情報記憶部の内容例]
図4は、本技術の第1の実施の形態における通信単価情報記憶部240および課金情報記憶部260の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
図4(a)には、通信単価情報記憶部240の記憶内容を示す。通信単価情報記憶部240は、各無線通信装置による通信時の通信品質に応じた通信単価に関する情報(通信単価情報)を記憶する記憶部である。具体的には、通信単価情報記憶部240には、パイロット信号レベル241と、通信単価情報242とが関連付けて記憶される。
パイロット信号レベル241は、無線通信装置により通信が行われた場合における通信品質に関する情報である。
通信単価情報242は、無線通信装置により通信が行われた場合において、1パケット当たりに適用される通信単価に関する情報である。
図4(b)には、課金情報記憶部260の記憶内容を示す。課金情報記憶部260は、各無線通信装置により通信が行われた際に課金情報算出部250により算出された通信料金に関する情報(課金情報)を記憶する記憶部である。具体的には、課金情報記憶部260には、日付情報261と、課金情報262とが関連付けて記憶される。
日付情報261は、課金対象となる無線通信装置により通信が行われた日付に関する情報(年月日)である。
課金情報262は、日付毎に算出された各無線通信装置の通信料金である。
すなわち、課金情報記憶部260には、通信履歴情報記憶部230および通信単価情報記憶部240に記憶されている各情報を用いて、課金情報算出部250により算出された課金情報(すなわち、通信事業者の各契約者の課金情報)が記憶される。
ここで、課金情報の算出方法について、無線通信装置130の課金情報を算出する例について説明する。
図3に示すように、無線通信装置130(電話番号:090−1234−5678)は、2011年6月1日8時10分(時刻234)に3122パケット(パケット数235)の通信が行われたことが記録されている。また、その通信は、通信時における通信品質(パイロット信号レベル236)が−70dBmで行われたことが記録されている。この場合に、課金情報算出部250は、これらの各情報を通信履歴情報記憶部230から取得し、この取得された通信品質(パイロット信号レベル236「−70dBm」)に関連付けられている通信単価情報242を、通信単価情報記憶部240から取得する。すなわち、通信品質(パイロット信号レベル236)「−70dBm」に関連付けられている通信単価「0.030(円)」が取得される。
続いて、課金情報算出部250は、その取得された通信単価「0.030(円)」を用いて、2011年6月1日8時10分の通信時における通信料金を算出する。具体的には、2011年6月1日8時10分の通信時におけるパケット数「3122(パケット)」と、その通信時における通信品質(パイロット信号レベル)に関連付けられている通信単価「0.030(円)」とが乗算される。すなわち、93.66(円)(=3122(パケット)×0.030(円))が算出される。同様に、他の時間帯(例えば、6月1日の10時30分、17時35分、22時22分)の通信についても通信料金が算出される。そして、無線通信装置130(電話番号:090−1234−5678)に関する6月1日の合計の通信料金「422(円)」が算出される。このように算出された通信料金「422(円)」を、課金情報算出部250が、課金情報記憶部260の日付情報261「6月1日」に対応する課金情報262「090−1234−5678」に記録する。同様に、課金情報算出部250は、他の日付、他の無線通信装置についても課金情報の算出を行い、算出された各課金情報を課金情報記憶部260に順次記録する。なお、課金情報を算出するタイミングは、例えば、1日のうちの、所定時刻(例えば、24時)等とすることができる。
また、課金情報算出部250は、所定タイミング(例えば、月末の24時)に、一定期間内の通信料金の合計値(例えば、6月の合計値)を算出する。そして、このように算出された通信料金が、課金情報記憶部260の日付情報261「合計(6月)」に対応する課金情報262に記録される。
[無線通信装置の構成例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置130の機能構成例を示すブロック図である。
無線通信装置130は、通信部131と、位置情報取得部132と、制御部133と、操作受付部134と、表示部135と、USIM情報書換部136と、USIM情報記憶部137と、メモリ138とを備える。無線通信装置130は、例えば、通話およびデータ通信が可能な携帯電話装置により実現される。なお、マイクロフォンやスピーカ等については、図示および説明を省略する。
通信部131は、各基地局から送信された無線信号を受信する受信部と、各基地局へ無線信号を送信する送信部とを含み、複数の無線通信サービスに対応する通信部である。例えば、通信部131は、CDMA(Code Division Multiple Access)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)に従って通信することが可能である。なお、CDMAは、符号分割多重接続を意味し、OFDMAは、直交周波数分割多元接続を意味する。
位置情報取得部132は、無線通信装置130が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部133に出力する。位置情報取得部132は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号受信アンテナにより受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出するGPSユニットにより実現することができる。この算出された位置情報には、GPS信号の受信時における緯度、経度、高度等の位置に関する各データが含まれる。また、他の位置情報の取得方法により位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。例えば、周囲に存在する無線LAN(Local Area Network)によるアクセスポイント情報を用いて位置情報を導き出し、この位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。
制御部133は、メモリ138に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部133は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部133は、通信部131と接続され、基地局120を介して接続される通信制御装置110との間で行われる各種データの送受信を行う。
操作受付部134は、ユーザにより操作された操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力に応じた信号を制御部133に出力する。操作受付部134は、例えば、数字キーやアルファベットキー等の各種キーを備える。
表示部135は、制御部133の制御に基づいて、各種情報(文字情報や時刻情報等)を表示する表示部である。表示部135は、例えば、接続要求を行うための各情報(例えば、図21に示す表示画面)を表示する。なお、表示部135として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)パネル、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示パネルを用いることができる。なお、操作受付部134および表示部135については、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いて一体で構成することができる。
USIM情報書換部136は、制御部133の制御に基づいて、USIM情報記憶部137に保持されているUSIM情報(契約認証情報)の切替処理を行うものである。ここで、第1通信事業者に係るUSIM情報を保持している状態は、第1通信事業者に係る基地局120に接続するための接続権を有する状態として把握することができる。例えば、USIM情報の有効化処理および無効化処理により、その接続権の移転を行うことができる。また、USIM情報自体の転送処理により、その接続権の移転を行うことができる。また、第1通信事業者に係るUSIM情報を保持している状態は、第1通信事業者に係る基地局120との接続に必要なパラメータが設定されている状態として把握することができる。
USIM情報記憶部137は、USIM情報(契約認証情報)を保持するメモリである。USIM情報記憶部137として、例えば、UICC(Universal Integrated Circuit)カードを用いるようにしてもよく、USIM情報をセキュアに保つための専用メモリを用いるようにしてもよい。なお、USIM情報記憶部137としてUICCカードを用いる場合には、USIM情報が固定的に書き込まれているものではなく、USIM情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。すなわち、USIM情報書換部136がUSIM情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。また、USIM情報の切替処理が可能なものを用いる。なお、USIM情報の有効化処理および無効化処理については、3GPP(Third Generation Partnership Project)に規定されている有効化処理および無効化処理により行うことができる。これらの各処理は、例えば、携帯電話装置の販売ショップで行われている。なお、メモリ138の一部領域にセキュアな領域を確保し、この領域をUSIM情報の記憶領域として用いるようにしてもよい。
メモリ138は、制御部133が各種制御を行うための制御プログラム、送信データ、受信データ等を格納するメモリである。メモリ138は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成される。また、メモリ138には、無線通信装置130を特定するための各情報(例えば、端末識別情報)等を記憶することができる。
[他の通信品質を用いる例]
以上では、通信品質としてパイロット信号レベルを用いる例を示した。ここでは、他の通信品質として、CQI(Channel Quality Indicator)を用いる例を示す。なお、この例で示す通信システムは、図1に示す通信システム100と略同様であるため、通信システム100と共通する部分については、同一の名称を付してこれらの説明を省略し、通信システム100と異なる点を中心にして説明する。
通信制御装置110は、例えば、無線通信装置130または無線通信装置140から報告されたCQIを、課金サーバ200に送信する。そして、課金サーバ200の制御部220は、通信制御装置110から送信されたCQIを、通信履歴情報記憶部270のCQI272(図6に示す)に記録する。
また、通信制御装置110は、例えば、無線通信装置130または無線通信装置140から報告されたCQIに基づいて、変調方式、符号化率、誤り訂正用の冗長ビット数等の信号パラメータを決定する。そして、通信制御装置110は、無線通信装置130または無線通信装置140に送信する情報を、その決定された信号パラメータに基づいて送信するように基地局120を制御する。
[通信履歴情報記憶部の内容例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における通信履歴情報記憶部270の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信履歴情報記憶部270は、図3に示す通信履歴情報記憶部230の一部を変形したものであるため、通信履歴情報記憶部230と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信履歴情報記憶部270には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報271とが関連付けて記憶される。また、通信履歴情報271として、時刻234と、パケット数235と、CQI272とが関連付けて記録される。
CQI272は、課金対象となる無線通信装置により行われた通信時における通信品質に関する情報(CQI)である。
[通信単価情報記憶部の内容例]
図7は、本技術の第1の実施の形態における通信単価情報記憶部273の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信単価情報記憶部273は、図4(a)に示す通信単価情報記憶部240の一部を変形したものであるため、通信単価情報記憶部240と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信単価情報記憶部273には、CQI274と、通信単価情報242とが関連付けて記憶される。
CQI274は、課金対象となる無線通信装置により行われた通信時における通信品質に関する情報(CQI)である。
また、課金情報の算出方法については、通信品質として用いられる情報が異なる点以外は、上述した算出方法(すなわち、通信品質としてパイロット信号レベルを用いる算出方法)と略同様であるため、ここでの説明を省略する。
なお、この例では、無線通信装置130および基地局120間における通信品質としてCQIを用いる例を示したが、他の通信品質を用いるようにしてもよい。例えば、SIR(Signal to Interference Ratio)、パイロット信号の平均電力、リファレンス信号の平均電力の何れかを、通信品質として用いることができる。また、基地局120からのパイロット信号の受信電力と同一帯域内の総受信電力(RSSI(Received Signal Strength Indicator))との関係を、通信品質として用いることができる。この関係は、例えば、基地局120からのパイロット信号の受信電力と同一帯域内の総受信電力(RSSI)との比の値である。また、基地局120からのリファレンス信号の受信電力と同一帯域内の総受信電力(RSSI)との関係を、通信品質として用いることができる。この関係は、例えば、基地局120からのリファレンス信号の受信電力と同一帯域内の総受信電力(RSSI)との比の値である。また、基地局120からのパイロット信号の受信電力と基地局120の周辺に存在する周辺基地局からのパイロット信号の受信電力の総和との関係を、通信品質として用いることができる。この関係は、例えば、基地局120の周辺に存在する周辺基地局からのパイロット信号の受信電力の総和と、基地局120からのパイロット信号の受信電力との比の値である。また、基地局120からのリファレンス信号の平均電力と周辺基地局からのリファレンス信号の受信電力の総和との関係を、通信品質として用いることができる。この関係は、例えば、周辺基地局からのリファレンス信号の受信電力の総和と、基地局120からのリファレンス信号の平均電力との比の値である。また、これらを複合的に算出した指標を、通信品質として用いることができる。この複合的に算出した指標は、例えば、複数の値について所定の演算(例えば、加算、乗算)を行うことにより求めることができる。なお、これらの通信品質として用いる各値は、例えば、上述したように、通信制御装置110を介して無線通信装置130から取得することができる。例えば、無線通信装置130から通信制御装置110が受信した情報(例えば、無線通信装置130が基地局120から受信したパイロット信号やリファレンス信号に関する情報))を課金サーバ200が取得する。また、これらの各値については、無線通信装置130または通信制御装置110において演算処理(例えば、比の計算)が行われた値を、課金サーバ200が取得して用いることができる。また、演算対象となる値を課金サーバ200が取得して、課金サーバ200において演算処理を行い、この演算結果を用いるようにしてもよい。
また、基地局120または無線通信装置130、140から取得された信号パラメータを、通信品質として用いるようにしてもよい。たとえば、信号パラメータとして、CQI、変調方式、1シンボル当たりの情報ビット数、符号化率、冗長ビットを除いた情報ビット数の何れか1つ、または、これらを複合的に算出した指標を用いることができる。また、この複合的に算出した指標は、例えば、複数の値について所定の演算(例えば、加算、乗算)を行うことにより求めることができる。
なお、本技術の第1の実施の形態では、通信制御装置110および課金サーバ200を異なる構成とする例を示したが、通信制御装置110および課金サーバ200を一体として構成するようにしてもよい。また、通信制御装置110における基地局を制御するための制御部を、基地局120に設けるようにしてもよい。
[通信システムの動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における通信システム100の動作について図面を参照して説明する。
[課金サーバの動作例]
図8は、本技術の第1の実施の形態における課金サーバ200による通信履歴情報記録処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、制御部220は、通信制御装置110からの情報に基づいて、無線通信装置からの通信サービスの開始要求があったか否かを判断し(ステップS901)、無線通信装置からの通信サービスの開始要求がない場合には、監視を継続して行う。一方、無線通信装置からの通信サービスの開始要求があった場合には(ステップS901)、その通信サービスに係る通信処理が開始される(ステップS902)。例えば、通信制御装置110が、その通信サービスに係る通信処理を開始する。
続いて、制御部220が、通信制御装置110からの情報に含まれる通信品質(例えば、パイロット信号レベル)を取得する(ステップS903)。なお、ステップS903は、特許請求の範囲に記載の取得手順の一例である。
続いて、制御部220が、その取得された通信品質(パイロット信号レベル)を通信履歴情報記憶部230のパイロット信号レベル236に記録する(ステップS904)。この場合に、その通信サービスに係る通信処理の開始時刻が、通信履歴情報記憶部230の時刻234に記録される。
続いて、制御部220が、通信制御装置110からの情報に含まれる通信パケット数を計測する(ステップS905)。続いて、制御部220が、通信制御装置110からの情報に基づいて、その通信サービスに係る通信処理が終了したか否かを判断し(ステップS906)、その通信サービスに係る通信処理が終了していない場合には、ステップS905に戻る。一方、その通信サービスに係る通信処理が終了した場合には(ステップS906)、制御部220が、計測された通信パケット数の総量(パケット数の合計値)を通信履歴情報記憶部230のパケット数235に記録する(ステップS907)。
なお、この例では、通信サービスの開始時のみ、通信品質を取得する例を示すが、通信サービスの開始時および通信サービスの終了時、または、固定または可変の周期で通信品質を取得して記録するようにしてもよい。
図9は、本技術の第1の実施の形態における課金サーバ200による課金情報算出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、1日のうちの所定時刻に1つの無線通信装置について課金情報を算出する例を示す。
最初に、課金情報算出部250は、所定時刻(例えば、深夜12時)になったか否かを判断し(ステップS921)、所定時刻になっていない場合には、監視を継続して行う。一方、所定時刻になった場合には(ステップS921)、課金情報算出部250は、通信履歴情報記憶部230に記憶されている通信履歴情報のうち、1通信に係るパケット数および通信品質(例えば、パイロット信号レベル)を取得する(ステップS922)。
続いて、課金情報算出部250は、取得された通信品質(パイロット信号レベル)に対応する通信単価を、通信単価情報記憶部240から取得する(ステップS923)。
続いて、課金情報算出部250は、取得されたパケット数と、取得された通信単価とに基づいて、課金情報を算出する(ステップS924)。続いて、課金情報算出部250は、算出された課金情報を順次加算して記録する(ステップS925)。すなわち、1日分の課金情報が加算されて記録される。
続いて、課金情報算出部250は、1日の全ての通信に係る課金情報の算出が終了したか否かを判断し(ステップS926)、1日の全ての通信に係る課金情報の算出が終了していない場合には、ステップS922に戻る。一方、1日の全ての通信に係る課金情報の算出が終了した場合には(ステップS926)、課金情報算出部250は、算出された課金情報の合計値(算出された課金情報が順次加算されて記録された値)を課金情報記憶部260に記録する(ステップS927)。なお、ステップS922乃至S927は、特許請求の範囲に記載の課金処理の一例である。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、無線を介した通信サービスを提供する場合に、基地局に与える負荷に応じて異なる通信単価を適用することができる。これにより、基地局の負荷に応じた適切な課金処理を行うことができる。
[時間帯に応じて異なる通信単価を用いる例]
以上では、パイロット信号レベルやCQI等の通信品質に基づいて課金情報を算出する例を示した。ここで、一般には、昼間の時間帯には、通信サービスの需要が多くなるのに対し、夜間の時間帯には、通信サービスの需要が少なくなることが想定される。このため、夜間の時間帯における基地局の負荷は、昼間の時間帯における基地局の負荷よりも少なくなることが想定される。
そこで、以下では、時間帯に応じて異なる通信単価を用いて課金情報を算出する例を示す。なお、この例で示す通信システムは、図1に示す通信システム100と略同様であるため、通信システム100と共通する部分については、同一の名称を付してこれらの説明を省略し、通信システム100と異なる点を中心にして説明する。
[通信単価情報記憶部の内容例]
図10は、本技術の第1の実施の形態における通信単価情報記憶部280の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信単価情報記憶部280は、図4(a)に示す通信単価情報記憶部240の一部を変形したものであるため、通信単価情報記憶部240と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信単価情報記憶部280は、各無線通信装置による通信時の時間帯および通信品質に応じた通信単価に関する情報(通信単価情報)を記憶する記憶部である。具体的には、通信単価情報記憶部280には、パイロット信号レベル241と、通信単価情報282とが関連付けて記憶される。
通信単価情報282は、無線通信装置により通信が行われた場合において、1パケット当たりに適用される通信単価に関する情報である。また、この例では、通信単価情報282として、無線通信装置による通信時の時間帯に応じて異なる通信単価が設定される。例えば、図10に示すように、通信単価情報282として、01:00から09:00(深夜から朝までの時間帯)と、09:00から01:00(朝から深夜までの時間帯)との2つの時間帯により異なる通信単価を設定することができる。
また、課金情報の算出方法については、無線通信装置による通信時の時間帯に応じて異なる通信単価を用いる点以外は、上述した算出方法と同様である。すなわち、この例では、通信単価として、時間帯毎に異なる値が設定され、課金情報算出部250は、通信時における時間帯に応じた通信単価を用いて通信料金を算出する。
このように、無線通信装置による通信時の通信品質に応じて通信単価を変更するのみではなく、無線通信装置による通信時の時間帯に応じて異なる通信単価を設定することができる。これにより、例えば、需要の少ない時間帯(例えば、深夜)には、需要の多い時間帯(例えば、昼間)よりも安価な通信単価で通信サービスを受けることができる。このように、需要のピークを少しでも低減できるような仕組みを提供することができる。
なお、需要の少ない時間帯(例えば、深夜)では、通信品質とは無関係に通信単価を設定するようにしてもよい。例えば、需要の少ない時間帯(例えば、深夜)では、通信品質にかかわらず、通信単価を一定にすることができる。また、この例では、需要の少ない時間帯を深夜とする例を示すが、基地局が存在する位置(例えば、住宅地、飲食店街)に応じて、需要の少ない時間帯を適宜変更することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、パイロット信号レベルやCQI等の通信品質に基づいて通信料金を算出する例を示した。ここで、通信品質の他の形態として、無線通信装置と基地局との距離に基づいて通信料金を算出することができる。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、無線通信装置と基地局との距離に基づいて通信料金を算出する例を示す。なお、本技術の第2の実施の形態における通信システムの構成については、図1等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。
[課金サーバの構成例]
図11は、本技術の第2の実施の形態における課金サーバ201の機能構成例を示すブロック図である。なお、課金サーバ201は、図2に示す課金サーバ200の一部を変形したものであるため、課金サーバ200と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金サーバ201は、通信履歴情報記憶部290と、通信単価情報記憶部295と、制御部301と、基地局位置情報記憶部302と、位置履歴情報記憶部303と、距離情報算出部304と、課金情報算出部305とを備える。
通信履歴情報記憶部290は、課金情報算出部305による課金処理の際に用いられる通信履歴情報を記憶するものであり、記憶されている通信履歴情報を課金情報算出部305に供給する。なお、通信履歴情報記憶部290については、図12を参照して詳細に説明する。
通信単価情報記憶部295は、課金情報算出部305による課金処理の際に用いられる通信単価情報を記憶するものであり、記憶されている通信単価情報を課金情報算出部305に供給する。なお、通信単価情報記憶部295については、図13を参照して詳細に説明する。
基地局位置情報記憶部302は、基地局(例えば、基地局120)の位置に関する情報(基地局位置情報)を記憶するものであり、記憶されている基地局位置情報を距離情報算出部304に供給する。例えば、基地局位置情報記憶部302には、各基地局のセルIDと、各基地局の位置(例えば、緯度および経度)とが基地局毎に関連付けて記憶される。また、この基地局位置情報は、定期的または不定期に制御部301により取得され、その取得された基地局位置情報が基地局位置情報記憶部302に記録される。
位置履歴情報記憶部303は、距離情報算出部304による距離情報算出の際に用いられる位置履歴情報を記憶するものであり、記憶されている位置履歴情報を距離情報算出部304に供給する。具体的には、位置履歴情報記憶部303には、通信時における無線通信装置が在圏する位置に関する情報(無線通信装置位置情報)と、その通信時においてその無線通信装置が接続している基地局のセルIDとが関連付けられた情報(位置履歴情報)が記録される。この位置履歴情報は、各無線通信装置から通信制御装置110に送信され、通信制御装置110から課金サーバ201に送信される。そして、制御部301は、通信制御装置110から送信された位置履歴情報を位置履歴情報記憶部303に無線通信装置毎に順次記録する。
距離情報算出部304は、制御部301の制御に基づいて、通信時における無線通信装置と、その通信時においてその無線通信装置が接続している基地局との距離を算出するものである。そして、距離情報算出部304は、その算出された距離に関する情報(距離情報)を通信履歴情報記憶部290に記録させる。具体的には、距離情報算出部304は、基地局位置情報記憶部302に記憶されている基地局位置情報と、位置履歴情報記憶部303に記憶されている位置履歴情報とを用いて、無線通信装置と基地局との距離を算出する。
例えば、距離情報算出部304は、位置履歴情報記憶部303に記憶されている位置履歴情報(無線通信装置が在圏する位置、セルID)を取得する。続いて、距離情報算出部304は、その取得された位置履歴情報に係るセルIDに対応する基地局の位置を、基地局位置情報記憶部302から取得する。続いて、距離情報算出部304は、位置履歴情報記憶部303から取得された位置(無線通信装置が在圏する位置)と、基地局位置情報記憶部302から取得された基地局の位置とに基づいて、無線通信装置と基地局との距離を算出する。この距離として、例えば、2点間のユークリッド距離を算出することができる。このユークリッド距離は、無線通信装置の位置(緯度および経度)と基地局の位置(緯度および経度)とにより特定される距離である。
[通信履歴情報記憶部の内容例]
図12は、本技術の第2の実施の形態における通信履歴情報記憶部290の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信履歴情報記憶部290は、図3に示す通信履歴情報記憶部230の一部を変形したものであるため、通信履歴情報記憶部230と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信履歴情報記憶部290には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報291とが関連付けて記憶される。また、通信履歴情報291として、時刻234と、パケット数235と、距離292とが関連付けて記録される。
距離292は、距離情報算出部304により算出された距離である。すなわち、通信時における無線通信装置と基地局との距離が距離292に記録される。
[通信単価情報記憶部の内容例]
図13は、本技術の第2の実施の形態における通信単価情報記憶部295の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信単価情報記憶部295は、図4(a)に示す通信単価情報記憶部240の一部を変形したものであるため、通信単価情報記憶部240と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信単価情報記憶部295は、各無線通信装置による通信時の距離(無線通信装置と基地局との距離)に応じた通信単価に関する情報(通信単価情報)を記憶する記憶部である。具体的には、通信単価情報記憶部295には、距離296と、通信単価情報242とが関連付けて記憶される。距離296は、通信時における無線通信装置と基地局との距離である。
また、課金情報算出部305による課金情報の算出方法については、無線通信装置による通信時の距離に応じて通信単価を用いる点以外は、上述した算出方法と同様である。すなわち、この例では、課金情報算出部305は、無線通信装置の位置と基地局の位置との関係より特定される情報を通信品質として用いて、通信料金を算出する。ここで、無線通信装置の位置と基地局の位置との関係より特定される情報は、例えば、無線通信装置および基地局間における距離である。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、無線通信装置による通信時の通信品質として、無線通信装置による通信時の距離に応じた通信単価を用いて課金情報を算出することができる。これにより、基地局の負荷に応じた適切な課金処理を行うことができる。
<3.第3の実施の形態>
本技術の第1および第2の実施の形態では、通信品質(距離を含む)に基づいて通信料金を算出する例を示した。ここで、例えば、無線通信装置によっては、異なる通信方式により通信サービスを利用することも想定される。
そこで、本技術の第3の実施の形態では、通信品質および通信方式に基づいて通信料金を算出する例を示す。なお、本技術の第3の実施の形態における通信システムの構成については、図1等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。
[課金サーバの構成例]
図14は、本技術の第3の実施の形態における課金サーバ202の機能構成例を示すブロック図である。なお、課金サーバ202は、図2に示す課金サーバ200の一部を変形したものであるため、課金サーバ200と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金サーバ202は、制御部311と、通信方式判定部312と、課金情報算出部313と、通信履歴情報記憶部320と、通信単価情報記憶部325とを備える。
通信方式判定部312は、制御部311の制御に基づいて、無線通信装置が通信サービスを受けている場合に、その通信サービスに係る通信方式を判定するものであり、その判定結果(通信方式)を通信履歴情報記憶部320に記録させる。具体的には、通信方式判定部312は、基地局120を介して無線通信装置が通信サービスを受けている場合に、通信制御装置110または基地局120からの情報に基づいて、その通信サービスに係る通信がどの通信方式を用いて行われたかを判定する。
ここで、通信方式判定部312による判定処理により判定対象となる通信方式として、符号分割多重方式、直交周波数分割多元接続方式を判定することができる。また、これ以外に、周波数分割複信(FDD(Frequency Division Duplex)、時分割複信(TDD(Time Division Duplex))の通信方式を判定することができる。また、使用した帯域幅の違い、UDP(User Datagram Protocol)、TCP(Transmission Control Protocol)等のプロトコルの違い等を判定することができる。また、CDMA(Code Division Multiple Access)2000、W−CDMA等の通信方式の違いを判定することができる。同様に、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−Advanced等の通信方式の違いを判定することができる。
通信履歴情報記憶部320は、課金情報算出部313による課金処理の際に用いられる通信履歴情報を記憶するものであり、記憶されている通信履歴情報を課金情報算出部313に供給する。なお、通信履歴情報記憶部320については、図15を参照して詳細に説明する。
通信単価情報記憶部325は、課金情報算出部313による課金処理の際に用いられる通信単価情報を記憶するものであり、記憶されている通信単価情報を課金情報算出部313に供給する。なお、通信単価情報記憶部325については、図16を参照して詳細に説明する。
[通信履歴情報記憶部の内容例]
図15は、本技術の第3の実施の形態における通信履歴情報記憶部320の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信履歴情報記憶部320は、図6に示す通信履歴情報記憶部270の一部を変形したものであるため、通信履歴情報記憶部270と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信履歴情報記憶部320には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報321とが関連付けて記憶される。また、通信履歴情報321として、時刻234と、パケット数322と、CQI272とが関連付けて記録される。
パケット数322は、課金対象となる無線通信装置により行われた通信時におけるパケット数に関する情報であり、通信方式判定部312により判定された通信方式毎に分類して格納される。また、本技術の第3の実施の形態では、HSPA(High Speed Packet Access)で提供された通信サービスのパケット数と、LTEで提供された通信サービスのパケット数とが、分類して格納される例を示す。
[通信単価情報記憶部の内容例]
図16は、本技術の第3の実施の形態における通信単価情報記憶部325の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信単価情報記憶部325は、図7に示す通信単価情報記憶部273の一部を変形したものであるため、通信単価情報記憶部273と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信単価情報記憶部325は、各無線通信装置による通信時のCQIに応じた通信単価に関する情報(通信単価情報)を通信方式毎に分類して記憶する記憶部である。具体的には、通信単価情報記憶部325には、CQI274と、通信単価情報327とが関連付けて記憶される。
通信単価情報327は、無線通信装置により通信が行われた場合において、1パケット当たりに適用される通信単価に関する情報であり、通信方式毎に異なる通信単価が設定される。例えば、HSPAを介した通信サービスよりも、LTEを介した通信サービスが高価な通信サービスとなるように、通信単価を設定することができる。
また、課金情報算出部313が課金情報を算出する場合には、通信履歴情報記憶部320のパケット数322にパケット数が格納されている通信方式に応じた通信単価を、通信単価情報記憶部325の通信単価情報327から取得して用いる。例えば、無線通信装置130(電話番号:090−1234−5678)の2011年6月1日8時10分(時刻234)の通信については、パケット数322「HSPA」にパケット数が格納されている。このため、通信単価情報記憶部325の通信単価情報327「HSPA」の通信単価が用いられる。一方、無線通信装置130(電話番号:090−1234−5678)の2011年6月1日10時30分(時刻234)の通信については、パケット数322「LTE」にパケット数が格納されている。このため、通信単価情報記憶部325の通信単価情報327「LTE」の通信単価が用いられる。なお、通信方式に応じた通信単価を用いる点以外は、上述した算出方法と同様であるため、ここでの説明を省略する。なお、LTEにおいて、様々な周波数帯域幅(例えば、5MHz、10MHz)での運用が想定されるため、LTEでの通信単価として使用帯域幅に応じた異なる値を設定するようにしてもよい。同様に、HSPAにおいても、マルチキャリアでの運用が想定されるため、HSPAでの通信単価として使用帯域幅に応じた異なる値を設定するようにしてもよい。
このように、本技術の第3の実施の形態では、通信単価として、通信方式毎に異なる値が設定される。また、課金情報算出部313は、通信時における通信方式に応じた通信単価を用いて通信料金を算出する。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、通信時における通信方式に応じた通信単価を用いて課金情報を算出することができる。これにより、基地局の負荷に応じた適切な課金処理を行うことができる。
<4.第4の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、通信品質に基づいて通信料金を算出する例を示した。すなわち、本技術の第1の実施の形態では、通信品質に基づいて通信料金を直接算出する例を示した。ただし、固定の通信単価を用いて通信料金を算出するとともに、通信品質に基づいて割引料金を算出し、その算出された通信料金とその算出された割引料金とに基づいて、最終的な通信料金を算出するようにしてもよい。
また、混雑度が比較的高い場合等には、その通信環境に応じて割増料金を算出し、その算出された通信料金とその算出された割増料金とに基づいて、最終的な通信料金を算出するようにしてもよい。
そこで、本技術の第4の実施の形態では、無線通信装置の通信環境に応じて、割引料金や割増料金を算出し、これらの割引料金や割増料金を用いて最終的な通信料金を算出する例を示す。なお、本技術の第4の実施の形態における通信システムの構成については、図3等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。
[課金サーバの構成例]
図17は、本技術の第4の実施の形態における課金サーバ203の機能構成例を示すブロック図である。なお、課金サーバ203は、図2に示す課金サーバ200の一部を変形したものであるため、課金サーバ200と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金サーバ203は、制御部341と、通信単価情報記憶部342と、課金情報算出部343と、割増情報通知部345と、通信履歴情報記憶部350と、割引単価情報記憶部360と、割増単価情報記憶部370と、課金情報記憶部380とを備える。
通信単価情報記憶部342は、課金情報算出部343による課金処理の際に用いられる通信単価情報(固定の通信単価に関する情報)を記憶するものであり、記憶されている通信単価情報を課金情報算出部343に供給する。なお、本技術の第1乃至第3の実施の形態とは異なり、通信単価情報記憶部342には、固定の通信単価に関する情報が格納される。
割増情報通知部345は、制御部341の制御に基づいて、割増料金が発生する無線通信装置に対して、割増料金が発生する旨(割増情報)を通知するものである。すなわち、割増情報通知部345は、通信を行っている無線通信装置の通信時における基地局の混雑度を取得する。例えば、割増情報通知部345は、通信部210を介して、通信を行っている無線通信装置、その通信を行っている無線通信装置に接続されている基地局、または、その基地局を制御する通信制御装置から、その通信時における基地局の混雑度を取得する。そして、割増情報通知部345は、割増単価情報記憶部370に記憶されている割増単価情報と、取得された混雑度とを比較して、その通信を行っている無線通信装置に割増料金が発生する場合には、割増料金が発生する旨(割増情報)を通知する。この場合に、例えば、割増情報通知部345は、通信部210、通信制御装置110、基地局120を介して、割増料金が発生する無線通信装置に割増情報(例えば、図21に示す表示画面を表示させるための情報)を送信する。この割増情報を受信した無線通信装置は、その旨のメッセージを表示部に表示させる(例えば、図21に示す表示画面)。
また、その旨のメッセージを表示させるための割増情報を各無線通信装置に保持させておき、割増情報通知部345から無線通信装置に制御情報を送信することにより、その無線通信装置にその旨のメッセージを表示部に表示させるようにしてもよい。このように、割増情報通知部345は、基地局の混雑度が所定条件を満たす場合(例えば、閾値以上の場合)に、割増料金が発生する旨を無線通信装置に通知する。ここで、複数の閾値を用いて、閾値毎に異なる割増料金を適用するようにしてもよい。なお、割増情報通知部345は、特許請求の範囲に記載の通知部の一例である。
通信履歴情報記憶部350は、課金情報算出部343による課金処理の際に用いられる通信履歴情報を記憶するものであり、記憶されている通信履歴情報を課金情報算出部343に供給する。なお、通信履歴情報記憶部350については、図18を参照して詳細に説明する。
割引単価情報記憶部360は、課金情報算出部343による課金処理の際に用いられる割引単価情報(固定の通信単価に対する割引単価に関する情報)を記憶するものであり、記憶されている割引単価情報を課金情報算出部343に供給する。すなわち、割引単価情報は、通信単価情報記憶部342に記憶されている通信単価情報(固定の通信単価)に対する割引単価として設定される。なお、割引単価情報記憶部360については、図19(a)を参照して詳細に説明する。
割増単価情報記憶部370は、課金情報算出部343による課金処理の際に用いられる割増単価情報(固定の通信単価に対する割増単価に関する情報)を記憶するものであり、記憶されている割増単価情報を課金情報算出部343に供給する。なお、割増単価情報記憶部370については、図19(b)を参照して詳細に説明する。
課金情報記憶部380は、無線通信装置130、140による通信処理に係る課金情報を無線通信装置毎に保持するものであり、記憶されている課金情報を制御部341に供給する。なお、課金情報記憶部380については、図20を参照して詳細に説明する。
[通信履歴情報記憶部の内容例]
図18は、本技術の第4の実施の形態における通信履歴情報記憶部350の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信履歴情報記憶部350は、図3に示す通信履歴情報記憶部230の一部を変形したものであるため、通信履歴情報記憶部230と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信履歴情報記憶部350には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報351とが関連付けて記憶される。また、通信履歴情報351として、時刻234と、パケット数235と、パイロット信号レベル236と、混雑度352とが関連付けて記録される。
混雑度352は、無線通信装置による通信時における基地局の混雑度に関する情報である。ここで、通信時における基地局の混雑度については、その通信を行っている無線通信装置、その通信を行っている無線通信装置に接続されている基地局、または、その基地局を制御する通信制御装置から取得することができる。例えば、通信サービスを受けている基地局の混雑度を取得した無線通信装置が、その取得された混雑度を、通信制御装置110を介して課金サーバ203に送信することができる。また、通信サービスを受けている無線通信装置が、その通信サービスを受けている基地局の混雑度を検出し、この検出された混雑度を、通信制御装置110を介して課金サーバ203に送信することができる。例えば、無線通信装置が基地局の混雑度を検出する方法としては、W−CDMA方式の場合には、待ち受け時に行うセルサーチおよび周辺セルサーチ、または、セル再選択の処理により取得する相関検出値を利用することができる。また、OFDMAの場合には、フレーム毎の全サブキャリア数に対して、実際に割り当てられたサブキャリア数の割合に関する情報を検出することにより、基地局の混雑度を検出することができる。
[割引単価情報記憶部および割増単価情報記憶部の内容例]
図19は、本技術の第4の実施の形態における割引単価情報記憶部360および割増単価情報記憶部370の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
図19(a)には、割引単価情報記憶部360の記憶内容を示す。割引単価情報記憶部360は、各無線通信装置による通信時のパイロット信号レベルに応じた割引単価に関する情報(割引単価情報)を記憶する記憶部である。具体的には、割引単価情報記憶部360には、パイロット信号レベル361と、割引単価情報362とが関連付けて記憶される。ここで、割引単価情報記憶部360には、パイロット信号レベル以外の通信品質に関する情報(例えば、上述したCQI、SIR等に応じた割引単価に関する情報(割引単価情報))を記憶させておき、この情報を用いるようにしてもよい。
パイロット信号レベル361は、無線通信装置により通信が行われた場合における通信品質に関する情報である。
割引単価情報362は、無線通信装置により通信が行われた場合において、1パケット当たりに適用される割引単価に関する情報である。この割引単価は、通信単価情報記憶部342に記憶されている通信単価情報(固定の通信単価)に対する割引単価として設定される。
図19(b)には、割増単価情報記憶部370の記憶内容を示す。割増単価情報記憶部370は、各無線通信装置による通信時の基地局の混雑度に応じた割増単価に関する情報(割増単価情報)を記憶する記憶部である。具体的には、割増単価情報記憶部370には、混雑度371と、割増単価情報372とが関連付けて記憶される。ここで、割増単価情報記憶部370には、基地局の混雑度以外の情報(例えば、基地局と接続している無線通信装置の数に応じた割増単価に関する情報(割増単価情報))を記憶させておき、この情報を用いるようにしてもよい。
混雑度371は、無線通信装置による通信時の基地局の混雑度である。
割増単価情報372は、無線通信装置により通信が行われた場合において、1パケット当たりに適用される割増単価に関する情報である。この割増単価は、通信単価情報記憶部342に記憶されている通信単価情報(固定の通信単価)に対する割増単価として設定される。
[課金情報記憶部の内容例]
図20は、本技術の第4の実施の形態における課金情報記憶部380の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、課金情報記憶部380は、図4(b)に示す課金情報記憶部260の一部を変形したものであるため、課金情報記憶部260と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金情報記憶部380は、各無線通信装置により通信が行われた際に課金情報算出部343により算出された通信料金に関する情報(課金情報)を記憶する記憶部である。具体的には、課金情報記憶部380には、日付情報261と、課金情報381とが関連付けて記憶される。
課金情報381は、日付毎に算出された各無線通信装置の通信料金であり、固定額、割引額、割増額のそれぞれが分類して格納される。すなわち、課金情報381の固定額には、通信単価情報記憶部342に記憶されている通信単価情報を用いて、課金情報算出部343により算出された固定額が記憶される。また、課金情報381の割引額には、割引単価情報記憶部360に記憶されている割引単価情報を用いて、課金情報算出部343により算出された割引額が記憶される。また、課金情報381の割増額には、割増単価情報記憶部370に記憶されている割増単価情報を用いて、課金情報算出部343により算出された割増額が記憶される。
なお、図20では、課金情報381として、固定額、割引額、割増額のそれぞれを分類して格納する例を示す。ただし、固定額から割引額を減算するとともに、割増額を加算した値を最終的な通信料金として課金情報381に格納するようにしてもよい。
[割増情報通知画面の表示例]
図21は、本技術の第4の実施の形態における無線通信装置130の表示部135に表示される表示画面例を示す図である。なお、図21では、無線通信装置130を例にして説明するが、無線通信装置140についても同様である。また、これらの表示画面は、割増情報通知部345から送信される情報(割増情報、制御情報)に基づいて、表示部135に表示される。
図21(a)には、割増料金が発生する旨をユーザに通知するための割増情報通知画面390を示す。割増情報通知画面390には、割増料金が発生する旨のメッセージと、確認ボタン391とが表示される。
確認ボタン391は、割増情報通知画面390におけるメッセージ(割増料金が発生する旨のメッセージ)をユーザが確認した後に押下されるボタンである。確認ボタン391が押下されると、他の画面(例えば、通信中の表示画面)が表示される。
図21(b)には、割増料金が発生する旨をユーザに通知して通信サービスを実行するか否かをユーザに選択させるための割増情報通知画面395を示す。
割増情報通知画面395には、割増料金が発生する通信サービスを実行するか否かを選択する旨のメッセージと、はいボタン396と、いいえボタン397とが表示される。
はいボタン396は、割増料金が発生しても現在の通信サービスを実行する場合に押下されるボタンである。はいボタン396が押下されると、他の画面(例えば、通信中の表示画面)が表示される。
いいえボタン397は、現在の通信サービスを実行しない場合に押下されるボタンである。いいえボタン397が押下されると、現在の通信サービスを実行しない旨の表示画面が表示され、現在の通信サービスを中止するための処理が行われる。
なお、図21(b)では、通信サービスを実行するか否かを選択するための操作入力を、タッチパネル方式による表示画面において行う例を示した。ただし、例えば、通信サービスを実行するか否かを、特定の操作部材(例えば、キーボタン)に割り当て、これらの操作部材の押下操作により、通信サービスの実行の要否を選択するようにしてもよい。
[課金サーバの動作例]
図22は、本技術の第4の実施の形態における課金サーバ203による通信履歴情報記録処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、図8の変形例であるため、図8と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
無線通信装置からの通信サービスの開始要求があった場合には(ステップS901)、割増情報通知部345は、その通信サービスに係る基地局の混雑度を取得する(ステップS941)。
続いて、割増情報通知部345は、取得された混雑度が閾値以上であるか否かを判断し(ステップS942)、取得された混雑度が閾値未満である場合には、ステップS902に進む。ここで、閾値は、例えば、図19(b)に示す割増単価情報372「0.000」に対応する混雑度371「0.1」である。
また、取得された混雑度が閾値以上である場合には(ステップS942)、割増情報通知部345は、割増料金が発生する旨の通知を表示させるための割増情報を、その通信サービスに係る無線通信装置に送信する(ステップS943)。例えば、割増情報に基づいて、図21(b)に示す割増情報通知画面395が表示される。
続いて、制御部341は、無線通信装置におけるユーザ操作により割増料金の同意が行われたか否かを判断する(ステップS944)。例えば、図21(b)に示す割増情報通知画面395において、はいボタン396が押下されたか否かが判断される(ステップS944)。
割増料金の同意が行われた場合(例えば、図21(b)に示す割増情報通知画面395において、はいボタン396が押下された場合)には(ステップS944)、ステップS902に進む。一方、割増料金の同意が行われない場合(例えば、図21(b)に示す割増情報通知画面395において、いいえボタン397が押下された場合)には(ステップS944)、その通信サービスに係る通信処理のキャンセル処理が行われる(ステップS945)。すなわち、制御部341は、その通信サービスに係る通信処理の開始要求をキャンセルするためのキャンセル処理を行う(ステップS945)。
また、通信制御装置110からの情報に含まれる通信品質を取得した後に(ステップS903)、制御部220が、取得された通信品質および混雑度を通信履歴情報記憶部350に記録する(ステップS946)。すなわち、取得された通信品質が通信履歴情報記憶部350のパイロット信号レベル236に記録され、取得された混雑度が通信履歴情報記憶部350の混雑度352に記録される(ステップS946)。
なお、この例では、基地局の混雑度に対する閾値として1つ閾値を用いる例を示したが、複数の閾値を用いるようにしてもよい。この場合には、閾値に応じて異なる通知を無線通信装置に行うことができる。例えば、割増料金の加算額単位(例えば、10円単位)で閾値を設定することができる。
このように、本技術の第4の実施の形態では、課金情報算出部343は、固定の通信単価を用いて、通信時における通信量に対する第1通信料金を算出する。また、課金情報算出部343は、通信時における通信品質が所定条件を満たす場合(例えば、パイロット信号レベルが閾値以上である場合)におけるその通信時の通信量については第1通信料金に対する割引料金を算出する。そして、課金情報算出部343は、第1通信料金と割引料金とに基づいて、通信時における通信量に対する通信料金を算出する。この場合には、通信品質に応じた異なる割引単価が設定され、通信時における通信品質に応じた割引単価を用いて割引料金が算出される。
また、課金情報算出部343は、基地局の混雑度が所定条件を満たす場合(例えば、混雑度が閾値以上である場合)における通信時の通信量については、通信料金に対する割増料金を算出する。そして、課金情報算出部343は、その通信料金に割増料金を加算して、最終的な通信料金を算出する。また、割増情報通知部345は、基地局の混雑度が所定条件を満たす場合には、割増料金が発生する旨を無線通信装置に通知する。
なお、割引単価および割増単価のそれぞれについては、本技術の第1の実施の形態と同様に、時間帯毎に異なる値を設定するようにしてもよい。この場合には、課金情報算出部343は、通信時における時間帯に応じた割引単価および割増単価を用いて各料金を算出する。また、本技術の第4の実施の形態では、基地局の混雑度が所定条件を満たす場合に、割増料金を加算する例を示す。ただし、混雑度の代わりに、ダウンロードするサイズ、通信サービスの種類、基地局と接続している無線通信装置の数、プロトコルの種類等が所定条件を満たすか否かに応じて、割増料金を加算するか否かを判断するようにしてもよい。例えば、ダウンロードするサイズが閾値を超えた場合、通信サービスが特定の種類である場合、プロトコルが特定の種類である場合等に所定条件を満たすと判断し、割増料金を加算することができる。
このように、本技術の第4の実施の形態では、混雑している際に割増料金が発生する旨をユーザに通知することができる。この通知により、ユーザがその通信を中止することや、ユーザが他の場所に移動すること等が想定される。この場合には、高負荷での通信を抑制することができる。また、そのように通知を行うことにより、ユーザが知らないうちに高い通信料金が発生するリスクを回避することができる。また、基地局の負荷に応じた適切な課金処理を行うことができる。
<5.第5の実施の形態>
本技術の第1乃至第4の実施の形態では、1つの通信事業者に係る通信料金を算出する例を示した。ここで、例えば、複数の通信事業者が存在する場合には、無線通信装置の通信環境に応じて、適切な通信事業者を用いることが可能である。
そこで、本技術の第5の実施の形態では、無線通信装置の通信環境に応じて、適切な通信事業者を設定し、この設定された通信事業者に応じて通信料金を算出する例を示す。なお、本技術の第5の実施の形態における通信システムの構成については、図3等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。
[通信システムの構成例]
図23は、本技術の第5の実施の形態における通信システム105のシステム構成例を示すブロック図である。なお、通信システム105は、図1に示す通信システム100の一部を変形したものであるため、通信システム100と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信システム105は、ネットワーク101と、通信制御装置(第1通信事業者)110と、基地局120、160と、通信制御装置(第2通信事業者)150と、無線通信装置130、140、171乃至173と、課金サーバ204とを備える。
通信制御装置(第1通信事業者)110は、図1に示す通信制御装置110に対応し、第1通信事業者により管理される。
通信制御装置(第2通信事業者)150は、第1通信事業者とは異なる通信事業者(第2通信事業者)により管理される通信制御装置であり、基地局160を制御するとともに、基地局160を介して接続される無線通信装置171等の認証制御を行う。そして、通信制御装置(第2通信事業者)150は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介してネットワーク101に接続する。なお、通信制御装置(第2通信事業者)150は、運営される通信事業者が異なる以外は、通信制御装置(第1通信事業者)110と略同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
課金サーバ204は、通信制御装置(第1通信事業者)110および通信制御装置(第2通信事業者)150と接続され、これらを介してネットワーク101に接続する無線通信装置130、140、171乃至173に関する課金処理を行う。
基地局160は、第2通信事業者が運用する基地局であり、第2通信事業者の有効なUSIM情報を保持する無線通信装置と、通信制御装置(第2通信事業者)150とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。また、図23では、基地局160の電波が届く範囲(無線通信可能な範囲)をセル161として模式的に示す。
無線通信装置171乃至173は、例えば、携帯電話装置(例えば、通話機能およびデータ通信機能を備える携帯電話装置やスマートフォン)、無線通信機能を備えるデータ通信装置(例えば、パーソナルコンピュータ)等である。図23では、無線通信装置171のみが第2通信事業者の有効なUSIM情報を保持し、無線通信装置130、140、172、173のそれぞれは第1通信事業者の有効なUSIM情報を保持するものとする。なお、無線通信装置171乃至173については、無線通信装置130、140と略同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
また、無線通信装置130、140、171乃至173のそれぞれは、課金サーバ204による制御に基づいて、USIM情報を切り替えることが可能であるものとする。すなわち、無線通信装置130、140、171乃至173のそれぞれは、保持されているUSIM情報を切り替えることにより、基地局120、160の何れについても接続が可能である。
例えば、図23に示すように、基地局120には、比較的多くの無線通信装置(130、140、172、173)が接続されているのに対し、基地局160には、比較的少ない無線通信装置(171)のみが接続されている。このような場合には、接続している無線通信装置の数が比較的少ない基地局160のセル161に存在する無線通信装置140を基地局160に接続することにより、基地局120に与える負荷を軽減させることができる。この場合には、無線資源をさらに効率的に活用することができると考えられる。
ただし、このように接続対象となる基地局を変更する場合に、変更後の基地局を運営する通信事業者が、変更前の通信事業者(すなわち、契約している通信事業者)と異なる場合には、それぞれの通信事業者に応じた課金処理が必要となる。
そこで、本技術の第5の実施の形態では、無線通信装置の通信環境に応じて、適切な通信事業者を設定し、この設定された通信事業者に応じて適切に通信料金を算出する例を示す。
なお、本技術の第5の実施の形態では、各通信事業者が管理運営する基地局として、1つの基地局のみを示すが、各通信事業者のそれぞれが複数の基地局を管理運営する場合についても同様に適用することができる。
[課金サーバの構成例]
図24は、本技術の第5の実施の形態における課金サーバ204の機能構成例を示すブロック図である。なお、課金サーバ204は、図2に示す課金サーバ200の一部を変形したものであるため、課金サーバ200と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金サーバ204は、制御部401と、USIM情報切替部402と、課金情報算出部403と、通信履歴情報記憶部410と、通信単価情報記憶部420と、課金情報記憶部430とを備える。
USIM情報切替部402は、制御部401の制御に基づいて、無線通信装置に保持されているUSIM情報を切り替えるための切替処理を行うものである。この切替処理については、ユーザによる手動操作に応じて行うようにしてもよく、課金サーバ204により自動で行うようにしてもよい。
ここで、ユーザによる手動操作に応じてUSIM情報の切替処理を行う場合を想定する。例えば、無線通信装置においてユーザによりUSIM情報の切替操作が行われた場合には、その無線通信装置からUSIM情報の切替要求が課金サーバ204に送信される。USIM情報の切替要求を課金サーバ204が受信した場合には、USIM情報切替部402は、その切替要求に対する許可を与えるか否かを判断する。例えば、予め契約している無線通信装置のみに許可を与えることができる。
USIM情報切替部402が、その切替要求に対する許可を与える場合には、その切替要求に係る切替後の通信事業者に係るUSIM情報を、その切替要求を送信した無線通信装置に設定するための設定処理を行う。この設定処理については、図27を参照して詳細に説明する。これにより、その切替要求を送信した無線通信装置は、切替後の通信事業者が管理運営する基地局を介して、各種通信サービスを受けることができる。
また、課金サーバ204が自動でUSIM情報の切替を行う場合を想定する。例えば、各無線通信装置が保持するUSIM情報を管理するための管理データベースを課金サーバ204が備え、この管理データベースの内容に基づいて通信事業者が決定される。例えば、USIM情報切替部402は、無線通信装置が接続している基地局の混雑度に基づいて、その無線通信装置に最適な通信事業者(例えば、混雑度が最も少ない基地局)を決定する。このように、通信事業者が決定された場合には、USIM情報切替部402が、その通信事業者に係るUSIM情報を、その無線通信装置に設定するための設定処理を行う。なお、基地局の混雑度については、本技術の第4の実施の形態で示した方法により取得することができる。
このように、課金サーバ204主導により無線通信装置の接続対象となる基地局を、複数の通信事業者の中から決定することができる。また、このようにUSIM情報の切替が行われた場合には、切替後の通信事業者に関する情報が、通信履歴情報記憶部410に記録される。この記録例については、図25を参照して詳細に説明する。
このように、USIM情報切替部402は、複数の通信事業者の基地局の何れかと接続するための接続権(例えば、USIM情報に基づく接続権)を無線通信装置に設定するための制御を行う。なお、USIM情報切替部402は、特許請求の範囲に記載の設定部の一例である。
[通信履歴情報記憶部の内容例]
図25は、本技術の第5の実施の形態における通信履歴情報記憶部410の記憶内容の一例を模式的に示す図である。なお、通信履歴情報記憶部410は、図3に示す通信履歴情報記憶部230の一部を変形したものであるため、通信履歴情報記憶部230と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信履歴情報記憶部410には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報411とが関連付けて記憶される。また、通信履歴情報411として、時刻234と、パケット数412と、パイロット信号レベル236とが関連付けて記録される。
パケット数412は、課金対象となる無線通信装置により行われた通信時におけるパケット数に関する情報である。ただし、通信環境に応じて、通信時における通信事業者が異なることがあるため、図26(a)に示すように、通信事業者毎に異なる通信単価が設定される。このため、パケット数412には、通信時におけるパケット数が通信事業者毎に分類して格納される。
[通信単価情報記憶部および課金情報記憶部の内容例]
図26は、本技術の第5の実施の形態における通信単価情報記憶部420および課金情報記憶部430の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
図26(a)には、通信単価情報記憶部420の記憶内容を示す。通信単価情報記憶部420は、各無線通信装置による通信時の通信品質に応じた通信単価に関する情報(通信単価情報)を通信事業者毎に記憶する記憶部である。具体的には、通信単価情報記憶部420には、パイロット信号レベル241と、通信単価情報421とが関連付けて記憶される。ここで、通信単価情報記憶部420には、パイロット信号レベル以外の通信品質に関する情報(例えば、上述したCQI、SIR等に応じた割引単価に関する情報(割引単価情報))を記憶させておき、この情報を用いるようにしてもよい。
通信単価情報421は、無線通信装置により通信が行われた場合において、1パケット当たりに適用される通信単価に関する情報である。また、通信単価情報421には、通信事業者毎に設定されている通信単価が分類して格納される。このように、通信事業者に応じて異なる通信単価を設定することができるため、例えば、通信品質に基づいて積極的に安価な通信事業者を使い分ける等の応用が可能となる。
図26(b)には、課金情報記憶部430の記憶内容を示す。課金情報記憶部430は、各無線通信装置により通信が行われた際に課金情報算出部403により算出された通信料金に関する情報(課金情報)を記憶する記憶部である。具体的には、課金情報記憶部430には、日付情報261と、課金情報431とが関連付けて記憶される。
課金情報431は、日付毎に算出された各無線通信装置の通信料金である。また、課金情報431には、通信履歴情報記憶部230および通信単価情報記憶部240に記憶されている各情報を用いて、課金情報算出部250により通信事業者毎に算出された課金情報が通信事業者毎に記憶される。
[通信システムにおける接続処理例]
図27は、本技術の第5の実施の形態における通信システム105を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図27では、第2通信事業者に接続するためのUSIM情報(契約認証情報)を無線通信装置140に自動で切り替える例を示す。
最初に、USIM情報切替部402は、無線通信装置140が接続している基地局120の混雑度に基づいて、無線通信装置140に新たに設定するUSIM情報の通信事業者を決定する(501)。例えば、無線通信装置140が存在するセル161に係る第2通信事業者が決定される(501)。
このように無線通信装置140に新たに設定する通信事業者として第2通信事業者が決定されると(501)、USIM情報切替部402は、USIM情報切替要求を通信制御装置(第2通信事業者)150に送信する(502、503)。このUSIM情報切替要求は、第2通信事業者に係るUSIM情報を無線通信装置140に設定するための要求である。
USIM情報切替要求を受信すると(503)、通信制御装置(第2通信事業者)150は、USIM設定情報を無線通信装置140に送信する(504乃至507)。ここで、第1通信事業者に係るUSIM情報を保持する無線通信装置140は、通信制御装置(第1通信事業者)110と接続されている。このため、通信制御装置(第2通信事業者)150は、通信制御装置(第1通信事業者)110を介してUSIM設定情報を無線通信装置140に送信する(504乃至507)。
また、USIM設定情報は、第2通信事業者に係るUSIM情報を無線通信装置140に設定するための情報であり、例えば、第2通信事業者が管理する基地局160に接続するために必要な情報(例えば、第2通信事業者に係るUSIM情報)を含む。例えば、USIM設定情報にUSIM情報(第2通信事業者)が含まれる場合には、このUSIM情報を無線通信装置140のUSIM情報記憶部137に書き込むことにより、有効なUSIM情報が設定される。また、第2通信事業者に係るUSIM情報を無線通信装置140に保持させておき、そのUSIM情報の有効化を行うことにより、有効なUSIM情報を設定するようにしてもよい。この場合には、USIM設定情報は、第2通信事業者に係るUSIM情報の有効化を行うための設定情報を含み、この設定情報に基づいて、第2通信事業者に係るUSIM情報の有効化処理が行われる。
USIM設定情報を受信すると(507)、無線通信装置140のUSIM情報書換部136が、無線通信装置140の制御部133の制御に基づいて、第2通信事業者に係るUSIM情報をUSIM情報記憶部137に書き換える切替処理を行う(508)。これにより、無線通信装置140に有効なUSIM情報(第2通信事業者)が設定される。
続いて、無線通信装置140の制御部133が、第2通信事業者に係るUSIM情報を用いて、通信制御装置(第2通信事業者)150との間で接続処理を行う(509、510)。この接続処理が完了すると、通信制御装置(第2通信事業者)150が、接続処理が完了した旨の接続情報を課金サーバ204に送信する(511、512)。
接続情報を受信した場合には(512)、課金サーバ204は、通信制御装置(第2通信事業者)150からの情報に基づいて課金処理を行う(513)。すなわち、無線通信装置140および通信制御装置(第2通信事業者)150間における通信時における通信品質およびパケット数が取得され、記録される(513)。そして、これらを用いた課金情報の算出が所定時刻に行われる。
続いて、その通信が終了した場合には(514、515)、無線通信装置140の制御部133が、通信制御装置(第2通信事業者)150との間で切断処理を行う(516、517)。この切断処理が完了すると、通信制御装置(第2通信事業者)150が、切断処理が完了した旨を示す切断情報を課金サーバ204に送信する(518、519)。
切断情報を受信した場合には(519)、課金サーバ204は、USIM情報復元要求を通信制御装置(第2通信事業者)150に送信する(520、521)。このUSIM情報復元要求は、第2通信事業者に係るUSIM情報が設定されている無線通信装置140に、元のUSIM情報(第1通信事業者)を設定するための要求である。
USIM情報復元要求を受信すると(521)、通信制御装置(第2通信事業者)150は、USIM復元情報を無線通信装置140に送信する(522、523)。ここで、第2通信事業者に係るUSIM情報が設定されている無線通信装置140は、通信制御装置(第2通信事業者)150と接続されている。このため、通信制御装置(第2通信事業者)150は、USIM復元情報を無線通信装置140に直接送信する(522、523)。
また、USIM復元情報は、第2通信事業者に係るUSIM情報が設定されている無線通信装置140に、元のUSIM情報(第1通信事業者)を設定するための情報である。例えば、USIM復元情報は、第1通信事業者に係るUSIM情報を有効化するための設定情報を含み、この設定情報に基づいて、第1通信事業者に係るUSIM情報の有効化処理が行われる。
USIM復元情報を受信すると(523)、無線通信装置140のUSIM情報書換部136は、制御部133の制御に基づいて、第1通信事業者に係るUSIM情報をUSIM情報記憶部137に復元する復元処理を行う(524)。これにより、無線通信装置140に元のUSIM情報(第1通信事業者)が設定される。
このように、本技術の第5の実施の形態では、通信単価が通信事業者毎に設定される。また、USIM情報切替部402は、複数の通信事業者の基地局の何れかと接続するための接続権(USIM情報に基づく接続権)を無線通信装置に設定するための制御を行う。そして、課金情報算出部403は、USIM情報切替部402により設定された接続権に係る通信事業者に応じた通信単価を用いて通信料金を算出する。
このように、本技術の第5の実施の形態では、保持されているUSIM情報に係る通信事業者とは異なる通信事業者に係るUSIM情報を設定することができる。これにより、複数の通信事業者の通信サービスを利用することができるため、通信品質の良好となる通信環境において無線通信装置を利用することができる。すなわち、複数の事業者を使い分けることができ、負荷を分散させるとともに、さらに安価な通信サービスを実現することができる。
<6.第6の実施の形態>
本技術の第1乃至第5の実施の形態では、無線通信装置が存在するエリアにおける通信品質等に基づいて通信料金を算出する例を示した。ここで、無線通信装置が存在するエリアにおける通信品質等に基づいて通信料金を算出する場合に、ユーザの家が基地局の近くに存在しない場合を想定する。この場合には、ユーザが家にいる間、そのユーザが所有する無線通信装置の通信品質が比較的悪い状態となり、その無線通信装置に係る通信料金が比較的高くなることが想定される。このように、ユーザの意思のみでは決めることができないエリアに応じて通信料金の高低が発生する場合があるため、このような場合における通信料金の設定を適切に行うことが重要である。
そこで、本技術の第6の実施の形態では、ユーザの意思のみでは決めることができないエリアにおける通信料金の設定を適切に行う例を示す。なお、本技術の第6の実施の形態における通信システムの構成については、図3等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。
[課金サーバの構成例]
図28は、本技術の第6の実施の形態における課金サーバ205の機能構成例を示すブロック図である。なお、課金サーバ205は、図2に示す課金サーバ200の一部を変形したものであるため、課金サーバ200と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金サーバ205は、制御部451と、課金情報算出部452と、料金特区情報記憶部460と、通信履歴情報記憶部466とを備える。なお、通信履歴情報記憶部466には、制御部451によりセルIDが記録される(図29(b)に示すセルID468)。
制御部451は、無線通信装置130、140において料金特区を設定するための設定操作が行われた場合には、その設定された料金特区に関する情報を料金特区情報記憶部460に記憶させるための制御を行う。ここで、料金特区は、特定の料金設定を行う特定の場所を意味する。例えば、無線通信装置130が料金特区に存在する場合には、無線通信装置130の通信環境にかかわらず、一律の通信料金を課金することができる。なお、料金特区の設定方法については、図30を参照して詳細に説明する。
料金特区情報記憶部460は、ユーザ操作により設定された料金特区に関する情報(料金特区情報)を記憶するものであり、記憶されている料金特区情報を課金情報算出部452に供給する。なお、料金特区情報記憶部460については、図29(a)を参照して詳細に説明する。また、料金特区情報記憶部460は、特許請求の範囲に記載の設定部の一例である。
課金情報算出部452は、制御部451の制御に基づいて、無線通信装置130、140により行われた通信時における費用を算出する課金処理を行う。この場合に、課金情報算出部452は、料金特区情報記憶部460に記憶されている料金特区情報により特定される基地局に接続している無線通信装置については、特区料金(例えば、固定額)を適用して通信料金を算出する。
[料金特区情報記憶部および通信履歴情報記憶部の内容例]
図29は、本技術の第6の実施の形態における料金特区情報記憶部460および通信履歴情報記憶部466の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
図29(a)には、料金特区情報記憶部460を示す。料金特区情報記憶部460は、各無線通信装置(無線通信装置130、140等)により設定された料金特区に関する情報(料金特区情報)を記憶する記憶部である。具体的には、料金特区情報記憶部460には、端末識別情報461と、料金特区情報462とが関連付けて記憶されている。
端末識別情報461は、課金対象となる無線通信装置を識別するための識別情報である。図29(a)では、図3と同様に、説明の容易のため、各無線通信装置に付与されている電話番号を端末識別情報461として示す。
料金特区情報462は、無線通信装置により設定された料金特区に関する情報である。料金特区情報462として、項目463と、住所464と、セルID465とが関連付けて記録される。なお、項目463は、図30(a)に示す項目選択画面470の項目選択領域471における項目に対応し、住所464は、図30(b)に示す料金特区設定画面480の料金特区設定領域481における住所に対応する。
セルID465は、住所464に存在する基地局を特定するための識別情報である。セルID465により、通信事業者が運営する基地局が特定される。すなわち、無線通信装置がセルID465により特定される基地局に接続している場合には、その無線通信装置には、特区料金が適用される。ここで、セルID465には、1つの住所に対して、異なる周波数チャンネルの複数のセルIDを特定するようにしてもよい。
図29(b)には、通信履歴情報記憶部466を示す。なお、通信履歴情報記憶部466は、図3に示す通信履歴情報記憶部230の一部を変形したものであるため、通信履歴情報記憶部230と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
通信履歴情報記憶部466には、日付情報231と、端末識別情報232と、通信履歴情報467とが関連付けて記憶される。また、通信履歴情報467として、時刻234と、パケット数235と、パイロット信号レベル236と、セルID468とが関連付けて記録される。
セルID468は、通信時に無線通信装置が接続されている基地局を特定するための識別情報である。
ここで、課金情報算出部452は、料金特区情報記憶部460に記憶されているセルID465と、通信履歴情報記憶部466に記憶されているセルID468とが一致する場合には、特区料金(例えば、固定額)を適用して通信料金を算出する。例えば、無線通信装置130(電話番号:090−1234−5678)の2011年6月1日17時35分(時刻234)の通信については、両者のセルID(0085)が一致する。このように、課金情報算出部452は、無線通信装置が料金特区に係る基地局に接続されている場合には、通信品質を用いずに、通信料金を算出する。
[料金特区設定画面の表示例]
図30は、本技術の第6の実施の形態における無線通信装置130の表示部135に表示される表示画面例を示す図である。なお、この例では、無線通信装置130における表示例のみを示すが、他の無線通信装置についても同様である。
図30(a)には、ユーザが料金特区として設定することが可能な項目を選択するための項目選択画面470を示す。
項目選択画面470には、項目選択領域471と、次へボタン472と、戻るボタン473とが設けられている。
項目選択領域471は、料金特区としてユーザが設定することが可能な項目を選択するための領域であり、各項目に対応するラジオボタンが設けられている。図30(a)では、ユーザの自宅、ユーザのオフィス(会社)、ユーザの学校のそれぞれを、料金特区としてユーザが設定することが可能な場合を例にして示す。
次へボタン472は、項目選択領域471において、ユーザが所望する項目に対応するラジオボタンの選択操作が行われた後に、図30(b)に示す料金特区設定画面480に進む際に押下されるボタンである。すなわち、項目選択領域471におけるラジオボタンが選択状態(黒丸が付された状態)となっている場合に、次へボタン472が押下されると、料金特区設定画面480が表示される。
戻るボタン473は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
図30(b)には、料金特区を設定するための料金特区設定画面480を示す。図30(b)では、図30(a)に示す項目選択画面470において選択された項目に関する住所を入力することにより、料金特区を設定する例を示す。
料金特区設定画面480には、料金特区設定領域481と、登録ボタン485と、戻るボタン486とが設けられている。
料金特区設定領域481は、料金特区として設定する場所の住所を入力するための領域であり、郵便番号入力領域482と、変換ボタン483と、住所入力領域484とが設けられている。
郵便番号入力領域482は、料金特区として設定する場所の郵便番号を入力するための領域である。例えば、操作受付部134におけるユーザの操作入力により、郵便番号が入力される。
変換ボタン483は、郵便番号入力領域482において入力された郵便番号を、その入力された郵便番号に対応する住所に変換する際に押下されるボタンである。例えば、郵便番号入力領域482において郵便番号が入力され、変換ボタン483が押下された場合には、その入力された郵便番号に対応する住所が、住所入力領域484に表示される。このように、料金特区として設定する場所の郵便番号を入力することにより、料金特区として設定する場所の住所入力の一部を省略することができる。
住所入力領域484は、料金特区として設定する場所の住所をユーザの手動操作により直接入力するための領域である。例えば、操作受付部134におけるユーザの操作入力により、住所が入力される。
登録ボタン485は、料金特区設定領域481において入力された場所を料金特区として登録する際に押下されるボタンである。すなわち、登録ボタン485が押下された場合には、料金特区設定領域481において入力された場所が料金特区として登録される。すなわち、料金特区設定領域481において入力された場所に関する情報が料金特区情報として、課金サーバ205の料金特区情報記憶部460に記憶される。
戻るボタン486は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
なお、この例では、通信料金を算出する際に、課金情報算出部452が料金特区情報記憶部460の内容を参照して、料金特区において行われた通信時における通信料金を特区料金として算出する例を示した。ただし、通信を行っている無線通信装置が料金特区に存在する場合には、その旨を通信履歴情報記憶部230に記録させるようにしてもよい。例えば、無線通信装置が通信を行っている場合に、その無線通信装置が料金特区に存在するか否かを、制御部451が料金特区情報記憶部460の内容を参照して判断する。そして、その無線通信装置が料金特区に存在する場合には、その旨を通信履歴情報記憶部230に記録させる(例えば、料金特区情報として記録)。この場合には、課金情報算出部452が通信履歴情報記憶部230の内容を参照して、料金特区に存在する無線通信装置の通信料金を特区料金として算出することができる。
このように、本技術の第6の実施の形態では、家やオフィス等において生じる通信品質に基づく通信料金の不平等を解消することができる。
なお、この例では、料金特区において行われた通信時における通信料金については、特区料金として算出する例を示した。ただし、例えば、料金特区において行われた通信については、混雑度が高い場合でも割増料金を発生させない、または、一律(例えば、10%)割引の通信単価を適用する等の課金方法とするようにしてもよい。また、家庭内にフェムトセルを設置し、家庭内で発生するトラフィックを固定網に退避させた場合には課金を行わない等の課金方法を用いるようにしてもよい。この場合には、フェムトセルの積極的な導入にもつながり、無線リソースをモバイルのユーザに活用される効能も期待できる。
<7.第7の実施の形態>
本技術の第1乃至第5の実施の形態では、通信品質等に基づいて通信料金を算出する例を示した。ここで、通信品質が比較的悪い場所に存在するユーザは、通信品質が比較的良い場所に移動することにより、通信料金を安くすることが可能である。ただし、ユーザが、通信品質が比較的良い場所を探すことは困難であることが想定される。
そこで、本技術の第7の実施の形態では、通信料金に関するガイドを表示して、ユーザが所望する通信品質の場所を容易に探すことができる例を示す。なお、本技術の第7の実施の形態における通信システムの構成については、図3等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。なお、本技術の第7の実施の形態では、無線通信装置130、140の代わりに、無線通信装置620を用いる例を示す。
[課金サーバの構成例]
図31は、本技術の第7の実施の形態における課金サーバ206の機能構成例を示すブロック図である。なお、課金サーバ206は、図2に示す課金サーバ200の一部を変形したものであるため、課金サーバ200と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
課金サーバ206は、制御部601と、エリア情報作成部602と、通信品質情報記憶部610とを備える。
通信品質情報記憶部610は、位置情報と通信品質情報(パイロット信号レベル、CQI等)とを関連付けて記憶するものであり、記憶されている情報をエリア情報作成部602に供給する。なお、通信品質情報記憶部610については、図33(a)を参照して詳細に説明する。
エリア情報作成部602は、制御部601の制御に基づいて、図32に示す無線通信装置620の周囲のエリア情報を作成するものである。このエリア情報は、無線通信装置620が存在する位置およびその周辺の位置と、これらの各位置に係る通信品質に応じた通信料金に関する情報とを関連付けて無線通信装置620に表示させるための情報である。例えば、エリア情報は、図34(b)に示すガイド画面660を表示するための情報である。
例えば、無線通信装置620の位置情報取得部132により取得された位置情報が、定期的または不定期に無線通信装置620から課金サーバ206に送信される。また、エリア情報作成部602は、無線通信装置620から送信された位置情報に基づいて、その周囲のエリア情報を作成する。すなわち、エリア情報作成部602は、無線通信装置620から送信された位置情報(その周囲の位置情報)に関連付けて通信品質情報記憶部610に記憶されている通信品質情報を取得する。続いて、エリア情報作成部602は、取得された通信品質情報に関連付けて通信単価情報記憶部240に記憶されている通信単価情報を取得する。そして、エリア情報作成部602は、その取得された通信単価と、無線通信装置620から送信された位置情報とが関連付けられたエリア情報を生成する。また、このように生成されたエリア情報を、制御部601は、無線通信装置620からの位置情報の応答として無線通信装置620に送信する。
[無線通信装置の構成例]
図32は、本技術の第7の実施の形態における無線通信装置620の機能構成例を示すブロック図である。なお、無線通信装置620は、図5に示す無線通信装置130の一部を変形したものであるため、無線通信装置130と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明の一部を省略する。
無線通信装置620は、制御部621と、表示情報作成部622と、エリア情報記憶部630とを備える。
エリア情報記憶部630は、エリア情報(位置情報と通信単価情報とが関連付けられている情報)を記憶するものであり、記憶されているエリア情報を表示情報作成部622に供給する。なお、エリア情報記憶部630については、図33(b)を参照して詳細に説明する。
表示情報作成部622は、制御部621の制御に基づいて、エリア情報記憶部630に記憶されているエリア情報に基づいて、表示部135に表示させるための表示情報(例えば、図34(b)に示すガイド画面660)を作成するものである。
例えば、制御部621は、位置情報取得部132により取得された位置情報を、定期的または不定期に課金サーバ206に送信する。なお、位置情報の送信タイミングについては、バッテリ消費を考慮して適当な頻度で行うことができる。
また、制御部621は、課金サーバ206からエリア情報を受信した場合には、受信したエリア情報をエリア情報記憶部630に記録させる。すなわち、課金サーバ206からエリア情報を受信する毎に、エリア情報記憶部630の内容が更新される。
また、制御部621は、表示情報作成部622により作成された表示情報を表示部135に表示させる。
[通信品質情報記憶部およびエリア情報記憶部の内容例]
図33は、本技術の第7の実施の形態における通信品質情報記憶部610およびエリア情報記憶部630の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
図33(a)には、通信品質情報記憶部610を示す。通信品質情報記憶部610は、位置情報と通信品質情報(パイロット信号レベル、CQI等)とを関連付けて記憶する記憶部である。なお、図33(a)では、通信品質情報をパイロット信号レベルとする例を示す。具体的には、通信品質情報記憶部610には、緯度611と、経度612と、パイロット信号レベル613とが関連付けて記憶されている。
緯度611および経度612は、無線通信装置620から送信される位置情報に対応する緯度および経度である。
パイロット信号レベル613は、無線通信装置により行われる通信時における通信品質に関する情報である。なお、この情報については、通信制御装置110からの情報に基づいて、定期的または不定期に更新するようにしてもよい。
図33(b)には、エリア情報記憶部630を示す。エリア情報記憶部630は、位置情報と通信単価情報とを関連付けて記憶する記憶部である。具体的には、エリア情報記憶部630には、緯度631と、経度632と、通信単価情報633とが関連付けて記憶されている。
緯度631および経度632は、無線通信装置620から送信される位置情報に対応する緯度および経度である。
通信単価情報633は、無線通信装置により行われる通信において、1パケット当たりに適用される通信単価に関する情報である。
[料金サポート画面の表示例]
図34は、本技術の第7の実施の形態における無線通信装置620の表示部135に表示される表示画面例を示す図である。
図34(a)には、通信料金に関するガイド画面の表示に関する設定を行うためのガイド表示設定画面650を示す。ガイド表示設定画面650には、ガイド表示選択領域651と、確定ボタン652と、戻るボタン653とが設けられている。
ガイド表示選択領域651は、通信料金に関するガイド画面の表示タイミングを選択するための領域であり、各タイミングに対応するラジオボタンが設けられている。図34(a)では、「常時表示する」、「基地局混雑時のみ表示する」、「表示しない」のそれぞれを、表示タイミングとしてユーザが設定することが可能な場合を例にして示す。ここで、「常時表示する」が設定された場合には、図34(b)に示すガイド画面660が、表示部135の表示画面の一部領域に常時表示される。また、「基地局混雑時のみ表示する」が設定された場合には、基地局が混雑している場合にのみ、図34(b)に示すガイド画面660が表示部135に表示される。
確定ボタン652は、ガイド表示選択領域651において選択された表示タイミングを確定する際に押下されるボタンである。すなわち、確定ボタン652が押下された場合には、ガイド表示選択領域651において選択された表示タイミングが確定される。
戻るボタン653は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
図34(b)には、通信料金に関するガイド画面660を示す。ガイド画面660は、ユーザが、通信品質が比較的良い場所(通信料金が比較的安い場所)を探す場合に、その場所をガイドするための画面である。すなわち、ユーザがガイド画面660を見ることにより、どこに行けば通信料金が安くなるかを容易に把握することができる。
ガイド画面660には、ガイド表示領域661と、消去ボタン664と、アンテナアイコン表示領域665とが設けられている。
ガイド表示領域661は、無線通信装置620が存在する場所(または、その周辺の場所)を含む地図を表示するための領域であり、表示対象となる地図上に、現在位置アイコン662と、料金ガイドアイコン663とが表示される。
現在位置アイコン662は、無線通信装置620が存在する位置を表すアイコンである。
料金ガイドアイコン663は、ガイド表示領域661に表示されている地図上における各場所に対応する通信料金に関する情報を表すアイコンである。
なお、図34(b)では、料金ガイドアイコン663として、通信費用に関する割引率を表示する例を示すが、通信費用に関する他の情報(例えば、通信単価)を表示させるようにしてもよい。
消去ボタン664は、ガイド表示領域661を消去させる場合に押下されるボタンである。
アンテナアイコン表示領域665は、無線通信装置620が存在する位置の電波状態を表すアイコンである。
なお、図34(b)では、地図上に料金ガイドアイコン663を表示する例を示すが、他の表示態様により、通信料金に関するガイド画面を表示するようにしてもよい。例えば、現在位置における通信単価をテキスト情報により表示して、現在位置の移動によりそのテキスト情報を順次更新するようにしてもよい。
このように、本技術の第7の実施の形態では、無線通信装置620の表示部135にガイド画面660を表示させることにより、ユーザは、どこに行けば通信料金が安くなるのか等を容易に把握することができる。
<8.第8の実施の形態>
本技術の第1乃至第4、第6、第7の実施の形態では、1つの通信事業者に係る通信料金を算出する例を示した。また、本技術の第5の実施の形態では、複数の通信事業者に係る通信料金を算出する例を示した。ここで、同一の場所において複数の通信事業者によりそれぞれの基地局が運営されている場合を想定する。この場合には、例えば、オークション形式の競売を行い、この競売の結果に基づいて、通信事業者を設定することにより、さらに安い通信料金をユーザに適用することができると想定される。
そこで、本技術の第8の実施の形態では、通信事業者からの情報に基づいて、無線リソースを適切に設定する例を示す。なお、本技術の第8の実施の形態における通信システムの構成は、図3等に示す例の変形例である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、その説明の一部を省略する。
[通信システムの構成例]
図35および図36は、本技術の第8の実施の形態における通信システム700のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム700は、情報処理装置710と、第1乃至第N通信事業者751乃至753と、第1乃至第M仮想通信事業者754、755とを備える。なお、N、Mは、2以上の整数を意味する。また、本技術の第8の実施の形態では、説明の容易のため、各事業者が備える各種の装置(通信制御装置、情報処理装置)を、事業者の名称を付したブロック(第1通信事業者751、第1仮想通信事業者754等)で模式的に示す。
また、図35には、第1乃至第N通信事業者751乃至753から取得された通信単価情報を第1乃至第N通信事業者751乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755に報知する場合における情報の流れを模式的に示す。
また、図36には、第1乃至第N通信事業者751乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755から無線リソース依頼情報を受信する場合における情報の流れを模式的に示す。
また、情報処理装置710と、第1乃至第N通信事業者751乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755とは、電話網、インターネット等の通信網(例えば、公衆回線網)を介して接続される。
第1乃至第N通信事業者751乃至753は、無線接続サービスを提供する通信事業者であり、上述した通信制御装置110、150に対応する。
仮想通信事業者754、755は、無線通信インフラを他の通信事業者から借り受けて通信サービスを提供する事業者(例えば、MVNO)である。
情報処理装置710は、基地局を管理・運営する複数の通信事業者とは異なる事業者により管理・運営される情報処理装置(例えば、サーバ)である。具体的には、情報処理装置710は、通信単価情報取得部711と、通信単価情報報知部712と、無線リソース売買仲介処理部713と、通信単価情報記憶部720とを備える。
通信単価情報取得部711は、第1乃至第N通信事業者751乃至753から動的な通信単価情報を取得するものであり、取得された通信単価情報を通信単価情報記憶部720に記録させる。
通信単価情報記憶部720は、通信単価情報取得部711により取得された通信単価情報を記憶するものであり、記憶されている通信単価情報を通信単価情報報知部712に供給する。なお、通信単価情報記憶部720については、図37を参照して詳細に説明する。
通信単価情報報知部712は、通信単価情報記憶部720に記憶されている通信単価情報を、第1乃至第N通信事業者751乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755のそれぞれに送信するものである。すなわち、図35に示すように、第1乃至第N通信事業者751乃至753から取得された通信単価情報が、通信単価情報報知部712により、各通信事業者に報知される。
このように、第1乃至第N通信事業者751乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755のそれぞれは、情報処理装置710から通信単価情報を受信した場合には、現在の通信リソースの需要を算出する。また、将来の通信リソースの需要を予測する。そして、各仮想通信事業者、各通信事業者は、現在の通信リソースの需要、または、将来の通信リソースの需要の予測に基づいて、無線リソースを購入するための無線リソース依頼情報を無線リソース売買仲介処理部713に送信する。すなわち、図36に示すように、無線リソース依頼情報が無線リソース売買仲介処理部713に送信される。
無線リソース売買仲介処理部713は、受信した無線リソース依頼情報に応じた無線リソース売買仲介処理を行い、受信した無線リソース依頼情報に応じた無線リソースの使用権を設定する。このように設定された無線リソースの使用権に基づいて、各仮想通信事業者、各通信事業者は、無線通信装置に通信サービスを提供する。
[通信単価情報記憶部の内容例]
図37は、本技術の第8の実施の形態における通信単価情報記憶部720の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
通信単価情報記憶部720は、通信単価情報取得部711により取得された通信単価情報を記憶する記憶部である。具体的には、通信単価情報記憶部720には、時間721と、パイロット信号レベル722と、通信単価情報723とが関連付けて記憶されている。
このように、通信単価情報記憶部720には、通信単価情報取得部711により取得された通信単価情報が、所定時間経過後(30秒後、1分後等)における通信品質毎に分類して格納される。また、通信単価情報723には、LAC(Location Area Code)におけるCID(セルID)毎に通信単価が格納される。
[情報処理装置の動作例]
図38は、本技術の第8の実施の形態における情報処理装置710による無線リソース売買仲介処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、通信単価情報取得部711が、第1乃至第N通信事業者751乃至753から動的な通信単価情報を取得する(ステップS951)。続いて、通信単価情報取得部711が、取得された通信単価情報を通信単価情報記憶部720に記録させる(ステップS952)。
続いて、通信単価情報報知部712が、通信単価情報記憶部720に記憶されている通信単価情報を、第1乃至第N通信事業者751乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755のそれぞれに送信する(ステップS953)。すなわち、各通信事業者から取得された通信単価情報が、各通信事業者、各仮想通信事業者に報知される。
続いて、無線リソース売買仲介処理部713は、無線リソース依頼情報を受信したか否かを判断し(ステップS954)、無線リソース依頼情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、無線リソース依頼情報を受信した場合には(ステップS954)、無線リソース売買仲介処理部713は、受信した無線リソース依頼情報に応じた無線リソース売買仲介処理を行う(ステップS955)。例えば、一定時間内に受信した複数の無線リソース依頼情報のそれぞれについて所定形式(例えば、オークション形式)の無線リソース売買仲介処理を行う。例えば、最も高い料金を提示した各通信事業者、各仮想通信事業者が、無線リソースの使用権を取得する。この無線リソース売買仲介処理により、受信した無線リソース依頼情報に応じた無線リソースの使用権が設定される。
続いて、無線リソース売買仲介処理の終了指示があったか否かが判断され(ステップS956)、無線リソース売買仲介処理の終了指示がない場合には、ステップS954に戻る。一方、無線リソース売買仲介処理の終了指示があった場合には(ステップS956)、無線リソース売買仲介処理の動作を終了する。
また、このように無線リソースの使用権が設定された場合には、その使用権に基づく通信については、本技術の第1乃至第7の実施の形態と同様に、通信品質等に基づいて通信事業者毎の通信料金が算出される。
[通信事業者、仮想通信事業者の動作例]
図39は、本技術の第8の実施の形態における第1通信事業者751による無線リソース購入予約処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、この例では、第1通信事業者751(すなわち、第1通信事業者の通信制御装置)を例にして説明するが、第2乃至第N通信事業者752乃至753、第1乃至第M仮想通信事業者754、755についても同様に行うことができる。
最初に、第1通信事業者751は、情報処理装置710から通信単価情報を受信した場合には、現在の通信リソースの需要を算出する(ステップS961)。続いて、第1通信事業者751は、その算出された需要(現在の通信リソースの需要)に基づいて、受信した通信単価情報に含まれる各LAC内のCID毎に最も安価な無線リソースを抽出する(ステップS962)。
続いて、第1通信事業者751は、その抽出された無線リソース(各LAC内のCID毎の需要に応じた現在の無線リソース)を購入するための無線リソース依頼情報を無線リソース売買仲介処理部713に送信する(ステップS963)。この無線リソース依頼情報には、所定形式(例えば、オークション形式)に応じた各種情報(例えば、入札額)が含まれる。
また、第1通信事業者751は、将来の通信リソースの需要を予測する(ステップS964)。続いて、第1通信事業者751は、その予測された需要(将来の通信リソースの需要)に基づいて、受信した通信単価情報に含まれる各LAC内のCID毎に最も安価な無線リソースを抽出する(ステップS965)。
続いて、第1通信事業者751は、その抽出された無線リソース(各LAC内のCID毎の需要に応じた将来の無線リソース)を予約購入するための無線リソース依頼情報を無線リソース売買仲介処理部713に送信する(ステップS966)。
なお、この例では、現在の無線リソースの購入処理を行った後に、将来の無線リソースの予約購入処理を行う例を示したが、その予約購入処理を行った後にその購入処理を行うようにしてもよく、これらを同時に行うようにしてもよい。また、第1通信事業者751は、任意のタイミングで、現在の無線リソースの購入処理のみ、あるいは、将来の無線リソースの予約購入処理のみを行うようにしてもよい。
このように、本技術の第8の実施の形態では、通信事業者毎に設定される通信単価が、通信単価情報記憶部720に記憶される。また、通信単価情報記憶部720に記憶されている通信単価は、定期的または不定期に複数の通信事業者のそれぞれから取得されて順次更新される。そして、無線リソースの使用権が設定された場合には、その使用権に基づく通信について、通信品質等に基づいて通信事業者毎の通信料金が算出される。
このように、本技術の第8の実施の形態では、オークションを行う事業者(情報処理装置710)が、各通信事業者から使用可能な基地局の無線リソースと通信単価とを集約し、その情報を各通信事業者、各仮想通信事業者に報知する。そして、各通信事業者、各仮想通信事業者は、その報知された情報に基づいて、無線リソースの購入をその報知元(情報処理装置710)に申し込み、無線リソースの使用権を確保(購入)する。このように確保(購入)された通信リソースがユーザに提供される。すなわち、少し先の無線リソースの使用権をユーザの行動予測に基づいて購入することができる。このように、例えば、動的な周波数オークションのような仕組みが導入された場合に、オークションを行う胴元を介して無線リソースの使用権を取得することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)等を用いることができる。また、例えば、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))、ハードディスク等を用いることができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 基地局を介して所定のネットワークに接続して通信を行う無線通信装置および前記基地局間の前記通信時における通信品質を取得する取得部と、
前記取得された通信品質に基づいて前記通信に係る課金処理を行う課金処理部と
を具備する情報処理装置。
(2) 前記通信品質に応じた異なる通信単価が設定され、
前記課金処理部は、前記取得された通信品質に応じた前記通信単価を用いて、前記通信時における通信量に対する通信料金を算出する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記課金処理部は、前記基地局または前記無線通信装置から取得された信号パラメータを前記通信品質として前記通信料金を算出する前記(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記信号パラメータは、CQI(Channel Quality Indicator)と、変調方式と、1シンボル当たりの情報ビット数と、符号化率と、冗長ビットを除いた情報ビット数との何れか1つ、または、これらを複合的に算出した指標である前記(3)に記載の情報処理装置。
(5) 前記課金処理部は、前記無線通信装置の位置と前記基地局の位置との関係より特定される情報を前記通信品質として前記通信料金を算出する前記(2)に記載の情報処理装置。
(6) 前記無線通信装置の位置と前記基地局の位置との関係より特定される情報は、前記無線通信装置および前記基地局間における距離である前記(5)に記載の情報処理装置。
(7) 前記通信単価は、時間帯毎に異なる値が設定され、
前記課金処理部は、前記通信時における時間帯に応じた前記通信単価を用いて前記通信料金を算出する
前記(2)から(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8) 前記通信単価は、通信方式毎に異なる値が設定され、
前記課金処理部は、前記通信時における通信方式に応じた前記通信単価を用いて前記通信料金を算出する
前記(2)から(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9) 前記課金処理部は、固定の通信単価を用いて前記通信時における通信量に対する第1通信料金を算出し、前記取得された通信品質が所定条件を満たす場合における前記通信時の通信量については前記第1通信料金に対する割引料金を算出し、前記第1通信料金と前記割引料金とに基づいて、前記通信時における通信量に対する前記通信料金を算出する前記(1)に記載の情報処理装置。
(10) 前記通信品質に応じた異なる割引単価が設定され、
前記課金処理部は、前記取得された通信品質が所定条件を満たす場合における前記通信時の通信量については、前記取得された通信品質に応じた前記割引単価を用いて前記割引料金を算出する
前記(9)に記載の情報処理装置。
(11) 前記割引単価は、時間帯毎に異なる値が設定され、
前記課金処理部は、前記通信時における時間帯に応じた前記割引単価を用いて前記割引料金を算出する
前記(9)または(10)に記載の情報処理装置。
(12) 前記課金処理部は、前記基地局の混雑度が所定条件を満たす場合における前記通信時の通信量については前記通信料金に対する割増料金を算出し、前記通信料金に前記割増料金を加算して当該通信料金とする前記(1)から(11)のいずれかに記載の情報処理装置。
(13) 前記基地局の混雑度が所定条件を満たす場合に前記割増料金が発生する旨を前記無線通信装置に通知する通知部をさらに具備する前記(12)に記載の情報処理装置。
(14) 前記通信単価は、通信事業者毎に設定され、
複数の通信事業者の基地局の何れかと接続するための接続権を前記無線通信装置に設定するための制御を行う設定部をさらに具備し、
前記課金処理部は、前記設定された通信事業者に応じた前記通信単価を用いて前記通信料金を算出する
前記(2)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(15) 通信事業者毎に設定される前記通信単価を記憶する記憶部における前記通信単価が、定期的または不定期に複数の通信事業者のそれぞれから取得されて順次更新される前記(2)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(16) 前記無線通信装置および前記基地局間の前記通信時における通信品質は、CQIと、SIR(Signal to Interference Ratio)と、パイロット信号の平均電力と、リファレンス信号の平均電力と、前記基地局からのパイロット信号の受信電力と総受信電力との関係と、前記基地局からのリファレンス信号の受信電力と総受信電力との関係と、前記基地局からのパイロット信号の受信電力と前記基地局の周辺に存在する周辺基地局からのパイロット信号の受信電力の総和との関係と、前記基地局からのリファレンス信号の平均電力と前記周辺基地局からのリファレンス信号の受信電力の総和との関係との何れか1つ、または、これらを複合的に算出した指標である前記(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(17) 前記課金処理部は、前記無線通信装置が特定領域における基地局に接続されている場合には、前記取得された通信品質を用いずに前記課金処理を行う前記(1)から(16)のいずれかに記載の情報処理装置。
(18) 前記無線通信装置が存在する位置およびその周辺の位置と、前記各位置に係る前記通信品質に応じた通信料金に関する情報とを関連付けて前記無線通信装置に表示させるための情報を前記無線通信装置に送信する制御部をさらに具備する前記(1)から(17)のいずれかに記載の情報処理装置。
(19) 基地局を介して所定のネットワークに接続して通信を行う無線通信装置と、
前記無線通信装置および前記基地局間の前記通信時における通信品質を取得して前記取得された通信品質に基づいて前記通信に係る課金処理を行う情報処理装置と
を具備する通信システム。
(20) 基地局を介して所定のネットワークに接続して通信を行う無線通信装置および前記基地局間の前記通信時における通信品質を取得する取得手順と、
前記取得された通信品質に基づいて前記通信に係る課金処理を行う課金処理手順と
を具備する情報処理方法。