以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(予約制御:ユーザ操作により所望の時間および場所において基地局に接続するための接続権を予約する例)
2.第2の実施の形態(予約制御:自動で接続権を予約する例)
3.第3の実施の形態(接続権移転制御:予約した接続権を移転する例)
<1.第1の実施の形態>
[無線通信装置の使用例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300の使用例を簡略化して示す図である。無線通信装置300は、例えば、携帯電話装置(例えば、スマートフォン)、無線通信機能を備える電子書籍表示装置、無線通信機能を備える情報処理装置(例えば、ノート型パーソナルコンピュータ)である。
図1(a)には、4月1日(金)よりも前に無線通信装置300をユーザ10が使用している状態を示す。図1(b)には、ユーザ10が花見の時期(例えば、4月2日(土))に行く予定の○○公園を簡略化して示す。ここで、○○公園において無線通信装置300を用いて通信を行う場合には、無線回線を介して基地局20または30に接続する必要があるものとする。また、基地局20は、第1の通信事業者(第1のネットワーク制御装置110)により運営されている基地局であり、基地局30は、第2の通信事業者(第2のネットワーク制御装置120)により運営されている基地局であるものとする。なお、第1の通信事業者、第2の通信事業者は、無線接続サービスを提供する移動体通信事業者である。
ここで、無線通信装置300を所有するユーザ10は、第1の通信事業者との間で無線接続サービスの契約をしているものとする。すなわち、ユーザ10は、第1の通信事業者が運用する基地局20を利用することができる契約をしている。例えば、無線通信装置300は、第1の通信事業者のUSIM(Universal Subscriber Identity Module)情報を保持することにより、第1の通信事業者の携帯電話網を使用することが可能となる。このため、例えば、図1(b)に示す○○公園において、無線通信装置300は、第1の通信事業者に係るUSIM情報に基づいて、基地局20を利用することができる。ここで、USIM情報は、契約認証情報の一例であり、契約認証情報は、電話の加入者(Subscriber)情報と、認証鍵(Authentication)の情報とを含む情報である。
ここで、ユーザ10が○○公園に行く時期は花見の時期であるため、混雑していることが想定される。例えば、無線通信装置300が接続可能な基地局20の混雑度が大きく、無線通信装置300が接続することができない基地局30の混雑度が小さい場合を想定する。この場合には、ユーザ10が○○公園に行った際に、基地局30を運営する第2の通信事業者との間で、新たな接続権の設定契約を行うことにより、混雑度が小さい基地局30に接続することができる。
しかしながら、ユーザ10が○○公園に行った際にその設定契約をしようとする場合には、花見の時期であるため、混雑していることが想定される。また、その設定契約を行うことができた場合でも、その設定契約を行う人が多数となり、基地局30の混雑度が大きくなることも想定される。この場合には、その設定契約を行ったにもかかわらず、所定の通信を行うことができないことも想定される。
そこで、本技術の第1の実施の形態では、ユーザ10が所望する時間帯(特定時間帯)に所望の場所(特定場所)において、ユーザ10が無線通信装置300を適切に使用することができるように、接続権の予約を行う例を示す。ここで、接続権は、無線回線を介して基地局に接続するための権利であり、例えば、USIM情報に基づいて基地局に接続するための権利である。また、本技術の第1の実施の形態では、接続権は、特定の時間帯において、無線回線を介して特定の基地局にのみ接続するための権利の意味を含むものとする。
[通信システムの構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム100は、公衆回線網101と、第1のネットワーク制御装置110と、第2のネットワーク制御装置120と、基地局111、112、121、122と、情報処理装置200と、無線通信装置300とを備える。
公衆回線網101は、電話網、インターネット等の公衆回線網である。また、公衆回線網101と、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
基地局111、112は、第1の通信事業者が運用する基地局であり、第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持する無線通信装置と、第1のネットワーク制御装置110とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。上述したように、無線通信装置300を所有するユーザ10は、第1の通信事業者との間で基地局111、112を利用する契約をしているものとする。
また、図2では、基地局111の電波が届く範囲(無線通信可能な範囲)をセル113とし、基地局112の電波が届く範囲をセル114として模式的に示す。
なお、本技術の実施の形態において、基地局は、その基地局そのものと、その基地局により特定されるセルとの双方の意味を含むものとする。例えば、本技術の実施の形態において、基地局を利用する契約は、その基地局により特定されるセルを利用する契約の意味も含むものとする。
基地局121、122は、第2の通信事業者が運用する基地局であり、第2の通信事業者に係るUSIM情報を保持する無線通信装置と、第2のネットワーク制御装置120とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。上述したように、ユーザ10は、第2の通信事業者との間で基地局121、122を利用する契約をしていないものとする。ここで、基地局121は、例えば、ユーザ数が比較的限定されている基地局(フェムトセル基地局等)であるものとする。
また、図2では、基地局121の電波が届く範囲をセル123とし、基地局122の電波が届く範囲をセル124として模式的に示す。また、基地局121に対応するセル123と、基地局112に対応するセル114とは、その範囲が重複しているものとする。
なお、図2では、説明の容易のため、通信事業者として、第1の通信事業者および第2の通信事業者のみを示すが、3以上の通信事業者が存在する場合についても同様に適用することができる。また、図2では、説明の容易のため、各通信事業者が運用する基地局として、基地局111、112、121、122のみを示すが、各通信事業者が運用する基地局が3以上の場合についても同様に適用することができる。
第1のネットワーク制御装置110は、無線接続サービスを提供する第1の通信事業者により管理される通信制御装置であり、基地局111、112を介して接続される無線通信装置の認証制御を行う。そして、第1のネットワーク制御装置110は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介して公衆回線網101に接続する。
第2のネットワーク制御装置120は、無線接続サービスを提供する第2の通信事業者により管理される通信制御装置であり、基地局121、122を介して接続される無線通信装置の認証制御を行う。そして、第2のネットワーク制御装置120は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介して公衆回線網101に接続する。
ここで、第1のネットワーク制御装置110は、基地局111、112を介して接続される無線通信装置のうち、特定の場合を除き、有効なUSIM情報(契約認証情報)を保持する無線通信装置のみを認証する。また、第2のネットワーク制御装置120についても同様に、基地局121、122を介して接続される無線通信装置のうち、特定の場合を除き、有効なUSIM情報(契約認証情報)を保持する無線通信装置のみを認証する。なお、特定の場合は、例えば、緊急用途で発呼する場合(例えば、警察や消防署等に発呼する場合)である。
また、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120は、各基地局を介して無線通信装置から送信される各種情報を情報処理装置200に出力する。また、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120は、情報処理装置200から出力される各種情報を各基地局を介して各無線通信装置に送信する。
情報処理装置200は、通信サービスを仲介する事業者が運営する情報処理装置(例えば、予約サーバ)であり、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120からの情報に基づいて、接続権の予約処理および設定処理を行う。ここで、通信サービスを仲介する事業者は、無線接続サービスを提供する通信事業者、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)(いわゆる、仮想通信事業者と称される事業形態の事業者)等が想定される。なお、情報処理装置200については、図3を参照して詳細に説明する。
[情報処理装置の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200の機能構成例を示すブロック図である。
情報処理装置200は、送受信部210と、通信制御部220と、制御部230と、位置情報取得部240と、基地局情報記憶部250と、予約情報記憶部260と、端末管理情報記憶部270と、課金情報記憶部280とを備える。
送受信部210は、通信制御部220の制御に基づいて、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120、無線通信装置300との間で各種情報の送受信を行うものである。例えば、送受信部210は、無線通信装置300から送信される各情報(例えば、予約情報要求、予約要求)を、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120を介して受信する。そして、送受信部210は、その各情報を通信制御部220に出力する。また、送受信部210は、通信制御部220から出力された情報を無線通信装置300に、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120を介して送信する。
通信制御部220は、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120と送受信部210を介して接続され、制御部230の制御に基づいて、各種の通信制御を行うものである。すなわち、通信制御部220は、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120、無線通信装置300との間で行われる通信制御を行う。
制御部230は、メモリ(図示せず)に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部230は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部230は、通信制御部220と接続され、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120との間で行われる各種データの送受信の制御を行う。
例えば、制御部230は、無線通信装置300から送信された予約要求に含まれる各情報(特定領域(予約場所)、特定時間帯(予約時間))を取得する。そして、制御部230は、その特定領域に存在する基地局のうちから、特定時間帯に接続することができる基地局を抽出する。続いて、制御部230は、その抽出された基地局に無線を介して接続するための接続権を設定するための設定情報を無線通信装置300に送信し、その接続権の予約登録を行う。すなわち、制御部230は、接続権の予約登録がされた場合に、その接続権(例えば、USIM情報に基づく接続権)をその予約登録がされた無線通信装置300に設定する制御を行う。なお、予約登録では、予約情報記憶部260および端末管理情報記憶部270に、その予約に関する各情報が記録される。
ここで、設定情報は、接続権を設定するための情報であり、例えば、通信路暗号化プロトコルにおいて使用される暗号鍵情報、各種サーバのIP(Internet Protocol)アドレス、予約登録に関する情報が含まれる。なお、各種サーバは、DNS(Domain Name System)サーバ、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ等である。また、CSCF(Call Session Control Function)サーバ等である。また、予約登録に関する情報には、例えば、予約場所に関する位置情報(例えば、緯度、経度、予約場所の範囲)、予約時間に関する時刻情報(例えば、開始時刻、終了時刻)、通信に関する情報(周波数帯、通信方式、接続相手基地局に関する情報)が含まれる。また、設定対象となる接続権が、USIM情報に基づいて基地局に接続するための権利である場合には、有効なUSIM情報を設定するための設定方法(例えば、有効化/無効化処理による設定、USIM情報の書換による設定)が、設定情報に含まれる。
また、制御部230は、その接続権が設定された後にその予約登録に係る基地局を介した通信サービスが終了した場合には、元の接続権を無線通信装置300に設定させる制御を行う(復元処理)。すなわち、制御部230は、対象となる無線通信装置300についてUSIM情報の書換処理および復元処理を行う。また、復元処理を行った後に、制御部230は、無線通信装置300に関する情報を端末管理情報記憶部270から削除する。
なお、特定領域に存在する基地局のうちから、特定時間帯に接続することができる基地局が抽出されないことが想定される。この場合には、制御部230は、他の無線通信装置に設定されている接続権のキャンセルが発生した場合にのみ、予約要求に応じた接続権を設定することができる設定情報を無線通信装置に送信する。
位置情報取得部240は、通信制御部220から出力された情報に基づいて、無線通信装置300が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部230に出力する。例えば、位置情報取得部240は、無線通信装置300が備える位置情報取得部320(図4に示す)により取得された位置情報を、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120を介して取得することができる。なお、位置情報取得部240は、定期的または不定期に第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120から位置情報を取得する。
基地局情報記憶部250は、基地局に関する情報(基地局情報)を記憶する記憶部であり、記憶されている基地局情報を制御部230に供給する。基地局情報記憶部250には、各基地局を識別するための識別情報(基地局ID)と、各基地局が設置されている位置に関する情報(位置情報)と、各基地局が通信可能な通信方式に関する情報(通信方式情報)とが基地局毎に関連付けて記憶されている。ここで、各基地局が通信可能な通信方式は、無線通信装置300との間で通信可能な1または複数の通信方式である。例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE−advanced)、IEEE802.11a/b/n/gである。また、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、HSPA+(High Speed Packet Access Plus)である。また、例えば、GPRS(General Packet Radio Service)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)である。
予約情報記憶部260は、各無線通信装置が基地局に接続するための接続権の予約に関する情報(予約情報)を記憶する記憶部であり、記憶されている予約情報を制御部230に供給する。なお、予約情報記憶部260の記憶内容については、図4を参照して詳細に説明する。
端末管理情報記憶部270は、予約要求に基づく接続権が設定されている無線通信装置を管理するための情報(端末管理情報)を記憶する記憶部であり、記憶されている端末管理情報を制御部230に供給する。なお、端末管理情報記憶部270の記憶内容については、図5を参照して詳細に説明する。
課金情報記憶部280は、予約要求に基づく接続権が設定されている無線通信装置によるその接続権に基づく通信が行われている場合におけるその通信に係る課金に関する情報(課金情報)を記憶する記憶部である。また、課金情報記憶部280は、記憶されている課金情報を制御部230に供給する。
[予約情報記憶部の内容例]
図4は、本技術の第1の実施の形態における予約情報記憶部260の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
予約情報記憶部260は、各無線通信装置からの予約要求に基づいて設定された接続権の予約に関する情報(予約情報)を記憶する記憶部である。具体的には、予約情報記憶部260には、時刻情報261と、予約端末ID262とが基地局毎に関連付けて記憶される。
時刻情報261は、所定間隔の時間帯を示す情報である。なお、図6では、説明の容易のため、30分間隔の時間帯を所定間隔として示す。
予約端末ID262は、予約要求に基づく接続権が設定されている無線通信装置を識別するための識別情報である。なお、図6では、説明の容易のため、同一時間帯に予約することができる無線通信装置の数を5とする場合を例にして説明する。また、1つの無線通信装置は、複数の時間帯に亘って予約を行うことができるものとする。
なお、情報処理装置200による予約処理(予約情報記憶部260に記憶されている予約情報を用いた予約処理)については、図8乃至図14、図17等を参照して詳細に説明する。
[端末管理情報記憶部の内容例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における端末管理情報記憶部270の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
端末管理情報記憶部270は、各無線通信装置からの予約要求に基づいて予約が成立した無線通信装置またはその予約要求に基づいてキャンセル待ち登録がされた無線通信装置を管理するための情報(端末管理情報)を記憶する記憶部である。具体的には、端末管理情報記憶部270には、ユーザID271と、基地局ID272と、事業者ID273と、キャンセル待ち予約時刻274と、開始時刻275と、終了時刻276と、端末ID277と、通信方式278とがユーザ毎に関連付けて記憶される。
ユーザID271は、無線通信装置を所有するユーザを識別するための識別情報である。
基地局ID272は、予約対象となった基地局を識別するための識別情報である。
事業者ID273は、予約対象となった基地局を運営する通信事業者を識別するための識別情報である。
キャンセル待ち予約時刻274は、予約要求を行ったユーザによりキャンセル待ち予約がされた時刻を示す情報である。
開始時刻275は、予約登録がされている場合にその予約登録に係る時間帯の開始時刻を示す情報である。
終了時刻276は、予約登録がされている場合にその予約登録に係る時間帯の終了時刻を示す情報である。
端末ID277は、ユーザが所有する無線通信装置を識別するための識別情報である。
通信方式278は、ユーザが所有する無線通信装置における通信方式を示す情報である。
[無線通信装置の構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300の機能構成例を示すブロック図である。
無線通信装置300は、通信制御部310と、第1送受信部311と、第2送受信部312と、アンテナ313、314と、位置情報取得部320とを備える。また、無線通信装置300は、制御部330と、操作受付部340と、表示部350と、USIM情報書換部360と、USIM情報記憶部370と、設定情報記憶部380と、省電力制御部390とを備える。無線通信装置300は、例えば、通話およびデータ通信が可能な携帯電話装置により実現される。なお、マイクロフォンやスピーカ等については、図示および説明を省略する。
第1送受信部311および第2送受信部312は、通信制御部310の制御に基づいて、各種情報を送受信するものである。すなわち、第1送受信部311は、各基地局から送信された無線信号をアンテナ313を介して受信する受信部と、アンテナ313を介して各基地局へ無線信号を送信する送信部とを含み、所定の無線通信サービスに対応する通信部である。また、第2送受信部312は、各基地局から送信された無線信号をアンテナ314を介して受信する受信部と、アンテナ314を介して各基地局へ無線信号を送信する送信部とを含み、所定の無線通信サービスに対応する通信部である。ここで、第1送受信部311および第2送受信部312に対応する無線通信サービスは、互いに異なるものとする。例えば、第1送受信部311および第2送受信部312は、上述した通信方式(LTE、LTE−A、IEEE802.11a/b/n/g、W−CDMA、HSPA+、GPRS、WiMAX)に従って通信することが可能である。
通信制御部310は、制御部330の制御に基づいて、各種の通信制御を行うものである。例えば、通信制御部310は、第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120、情報処理装置200との間で行われる通信制御を行う。
位置情報取得部320は、無線通信装置300が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部330に出力する。位置情報取得部320は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号受信アンテナにより受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出するGPSユニットにより実現することができる。この算出された位置情報には、GPS信号の受信時における緯度、経度、高度等の位置に関する各データが含まれる。また、他の位置情報の取得方法により位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。例えば、周囲に存在する無線LAN(Local Area Network)によるアクセスポイント情報を用いて位置情報を導き出し、この位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。また、位置情報取得部320は、位置情報とともに時刻情報を取得し、この時刻情報を位置情報に含めるようにしてもよい。この場合には、時刻情報を時刻同期のために使用することができる。例えば、時刻情報として、GPS等の時刻同期衛星のデータを取得して使用することができる。
制御部330は、メモリ(図示せず)に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部330は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部330は、通信制御部310と接続され、基地局を介して接続される第1のネットワーク制御装置110、第2のネットワーク制御装置120との間で行われる各種データの送受信の制御を行う。
例えば、通信制御部310は、制御部330の制御に基づいて、特定時間帯に特定領域において無線を介して所定のネットワークに接続するための接続権の予約要求を、この予約要求に応じた接続権の予約登録を行う情報処理装置200に送信する。また、制御部330は、その予約要求に応じた設定情報に基づいて、その接続権を設定する制御を行う。そして、制御部330は、その設定された接続権に基づいて、特定領域に設置されている基地局に接続するための接続処理を行う。この場合に、制御部330は、特定時間帯になった場合において、無線通信装置300が特定領域に存在する場合にのみ、その接続処理を行う。
操作受付部340は、ユーザにより操作された操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力に応じた信号を制御部330に出力する。操作受付部340は、例えば、数字キーやアルファベットキー等の各種キーを備える。
表示部350は、制御部330の制御に基づいて、各種情報(文字情報や時刻情報等)を表示する表示部である。表示部350は、例えば、予約操作に関する各情報(例えば、図8乃至図11に示す表示画面)を表示する。なお、表示部350として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)パネル、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示パネルを用いることができる。なお、操作受付部340および表示部350については、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いて一体で構成することができる。
USIM情報書換部360は、制御部330の制御に基づいて、USIM情報記憶部370に保持されているUSIM情報(契約認証情報)の書換処理を行うものである。ここで、第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持している状態は、第1の通信事業者に係る基地局111、112に接続するための接続権が設定されている状態として把握することができる。なお、接続権を移転する場合には、USIM情報の有効化処理および無効化処理により、その接続権を移転することができる。また、USIM情報自体の転送処理により、その接続権の移転を行うことができる。
USIM情報記憶部370は、USIM情報(契約認証情報)を記憶する記憶部である。USIM情報記憶部370として、例えば、UICC(Universal Integrated Circuit)カードを用いるようにしてもよく、USIM情報をセキュアに保つための専用メモリを用いるようにしてもよい。なお、USIM情報記憶部370としてUICCカードを用いる場合には、USIM情報が固定的に書き込まれているものではなく、USIM情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。すなわち、USIM情報書換部360がUSIM情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。また、USIM情報の書換処理が可能なものを用いる。なお、USIM情報の有効化処理および無効化処理については、3GPP(Third Generation Partnership Project)に規定されている有効化処理および無効化処理により行うことができる。これらの各処理は、例えば、携帯電話装置の販売ショップで行われている。また、USIM情報をUSIM情報記憶部370に記憶する場合には、他の通信事業者に読み取られないように暗号化して記憶するようにしてもよい。
設定情報記憶部380は、情報処理装置200から送信された設定情報を記憶する記憶部である。この設定情報に基づいて、予約登録に係る接続権が設定される。
省電力制御部390は、無線通信装置300において省電力モードを設定するための制御を行うものである。省電力モードは、例えば、消費電力の低減を目的として所定動作(例えば、送受信動作)を行わない状態を定期的または間欠的に生じさせるモードである。例えば、情報処理装置200からの起動コマンドを待ちうける間、省電力モードを設定することができる。
[基地局の構成例]
図7は、本技術の第1の実施の形態における基地局400の機能構成例を示すブロック図である。
基地局400は、通信制御部410と、第1送受信部411と、第2送受信部412と、アンテナ413、414と、送受信部415と、位置情報取得部420とを備える。また、基地局400は、制御部430と、記憶部440と、設定情報記憶部450と、省電力制御部460とを備える。なお、基地局400は、第1の通信事業者により運営されている基地局であり、第1のネットワーク制御装置110に接続されているものとする。なお、第1の通信事業者により運営されている他の基地局、第2の通信事業者により運営されている基地局についても、基地局400と同様の構成である。このため、基地局400以外の基地局についても説明を省略する。
第1送受信部411および第2送受信部412は、通信制御部410の制御に基づいて、各種情報を送受信するものである。すなわち、第1送受信部411は、各無線通信装置から送信された無線信号をアンテナ413を介して受信する受信部と、アンテナ413を介して各無線通信装置へ無線信号を送信する送信部とを含み、所定の無線通信サービスに対応する通信部である。また、第2送受信部412は、各無線通信装置から送信された無線信号をアンテナ414を介して受信する受信部と、アンテナ414を介して各無線通信装置へ無線信号を送信する送信部とを含み、所定の無線通信サービスに対応する通信部である。ここで、第1送受信部411および第2送受信部412に対応する無線通信サービスは、互いに異なるものとする。また、第1送受信部411および第2送受信部412に対応する無線通信サービスは、無線通信装置300における無線通信サービス(第1送受信部311および第2送受信部312)に対応するものとする。
送受信部415は、通信制御部410の制御に基づいて、第1のネットワーク制御装置110に対して各種情報を送受信するものである。すなわち、送受信部415は、第1のネットワーク制御装置110から送信された情報を受信する受信部と、第1のネットワーク制御装置110へ情報を送信する送信部とを含む通信部である。
通信制御部410は、制御部430の制御に基づいて、各種の通信制御を行うものである。例えば、通信制御部410は、情報処理装置200との間で行われる通信制御を第1送受信部411または第2送受信部412を介して行う。また、例えば、通信制御部410は、第1のネットワーク制御装置110との間で行われる通信制御を送受信部415を介して行う。
位置情報取得部420は、通信制御部410から出力された情報に基づいて、無線通信装置300が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部430に出力する。例えば、位置情報取得部420は、無線通信装置300が備える位置情報取得部320により取得された位置情報を、定期的または不定期に取得することができる。
制御部430は、メモリ(図示せず)に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部430は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部430は、通信制御部410と接続され、第1のネットワーク制御装置110、無線通信装置300との間で行われる各種データの送受信の制御を行う。
記憶部440は、各種情報を記憶するメモリであり、各種情報が記憶される。
設定情報記憶部450は、情報処理装置200から送信された設定情報を記憶する記憶部である。この設定情報は、無線通信装置300の設定情報記憶部380に記憶されている設定情報と同一である。このため、例えば、設定情報記憶部450に記憶されている設定情報に基づいて、基地局400が、予約登録に係る接続権を無線通信装置300に設定するようにしてもよい。
省電力制御部460は、基地局400において省電力モードを設定するための制御を行うものである。例えば、情報処理装置200からの起動コマンドを待ちうける間、省電力モードを設定することができる。
[予約時における各装置間の通信例]
図8乃至図11は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300に表示される表示画面例を示す図である。これらの表示画面については、図12に示すシーケンスチャートを参照して詳細に説明する。
図12は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図12では、無線通信装置300が第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持している場合において、無線通信装置300のユーザが、第2の通信事業者が運営する基地局(例えば、図2に示す基地局121)に接続するための接続権を予約する例を示す。また、図12は、無線通信装置300および第1のネットワーク制御装置110を接続する基地局を省略して示す。
最初に、第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持する無線通信装置300において、予約要求を行う際に用いられる予約情報を取得するための予約情報要求を行うユーザ操作が行われる。このユーザ操作が行われると、予約情報要求が、無線通信装置300から情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信される(601乃至604)。ここで、予約要求は、例えば、ユーザが所望する時間帯および場所において無線接続サービスの提供を受けるための接続権を予約するための要求を意味する。また、予約情報は、例えば、図8に示す予約操作画面500を表示させるための情報である。
無線通信装置300からの予約情報要求を受信すると(604)、情報処理装置200は、その予約情報要求に対応する予約情報を、その予約情報要求を送信した無線通信装置300に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(605乃至608)。情報処理装置200からの予約情報を受信すると(608)、無線通信装置300の制御部330は、その予約情報に基づいて、予約要求を行うための予約操作画面を表示部350に表示する(609)。この表示例を図8に示す。
図8には、情報処理装置200からの予約情報を受信した際に表示部350に表示される表示画面(予約操作画面500)の一例を示す。予約操作画面500は、ユーザが所望する予約条件(場所、時間帯、通信費用等)を指定して、その指定された予約要件に対応する接続権の予約を行うための表示画面である。具体的には、予約操作画面500には、詳細設定ボタン502と、確定ボタン503と、戻るボタン504と、場所指定領域510と、時間指定領域520と、通信費用指定領域525とが表示される。
詳細設定ボタン502は、ユーザが所望する予約条件(場所、時間帯、通信費用等)について、ユーザ操作による詳細設定を行うための詳細設定画面を表示させる際に押下されるボタンである。詳細設定ボタン502の押下後に表示される詳細設定画面を用いて、予約条件の詳細設定を行うことにより、ユーザが所望する予約条件を詳細に設定することができる。なお、詳細設定画面については、ここでの図示およびその説明を省略する。
確定ボタン503は、予約操作画面500において操作入力(入力操作、選択操作等)が行われた後に、その操作内容を確定する際に押下されるボタンである。
戻るボタン504は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
場所指定領域510は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所を指定するための領域である。例えば、場所指定領域510には、住所入力欄511と、範囲指定欄512と、オプション指定欄513と、地図から選ぶボタン514とが設けられている。
住所入力欄511は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所として、その住所を入力するための領域である。
範囲指定欄512は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所として、住所入力欄511に入力された住所を中心とする範囲(例えば、円状の範囲)を入力(例えば、円の半径を入力)するための領域である。
オプション指定欄513は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所に関する他の条件を指定するための領域である。例えば、予約時間帯において、予約場所の範囲外に通信中の無線通信装置300が出てしまった場合でも、その通信を継続して行うことを所望する場合には、「範囲外予測予約あり」を指定することができる。
また、住所入力欄511、範囲指定欄512およびオプション指定欄513のそれぞれの右隣に配置されている詳細ボタンを押下することにより、対応する領域に関する詳細設定画面を表示させることができる。
地図から選ぶボタン514は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所を指定するための地図を表示させる際に押下されるボタンである。例えば、地図から選ぶボタン514の押下後に表示される地図を用いて、無線通信装置300を用いて通信を行う場所(例えば、一定範囲)を指定することができる。
時間指定領域520は、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯を指定するための領域である。例えば、時間指定領域520には、開始時刻入力欄521と、終了時刻入力欄522と、カレンダーから選ぶボタン523とが設けられている。
開始時刻入力欄521は、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯のうち、開始時刻を入力するための領域であり、終了時刻入力欄522は、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯のうち、終了時刻を入力するための領域である。
カレンダーから選ぶボタン523は、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯を指定するためのカレンダーを表示させる際に押下されるボタンである。例えば、カレンダーから選ぶボタン523の押下後に表示されるカレンダーを用いて、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯を指定することができる。
通信費用指定領域525は、無線通信装置300を用いて通信を行う場合に、ユーザが所望する通信費用を指定するための領域である。例えば、プルダウンボタン527を押下することにより通信費用の一覧を表示させ、この通信費用の一覧のうちから、ユーザが所望する通信費用を選択することができる。
例えば、予約操作画面500において、ユーザによる予約条件の指定操作が行われた後に確定ボタン503が押下された場合には、その指定操作に係る予約要求を通信制御部310が情報処理装置200に送信する(610乃至613)。すなわち、その指定操作に係る予約要求が無線通信装置300から情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信される(610乃至613)。ここで、予約要求には、予約操作画面500において指定された各予約条件(場所、時間帯、通信費用等)と、無線通信装置300に関する情報(端末ID、周波数帯、使用可能な通信方式等)とが含まれる。
無線通信装置300からの予約要求を受信すると(613)、制御部230は、その予約要求について予約処理を行う(614)。
ここで、予約処理について説明する。最初に、制御部230が、基地局情報記憶部250に記憶されている基地局情報に基づいて、受信した予約要求に含まれる予約場所に対応する基地局を抽出する。すなわち、受信した予約要求に含まれる予約場所が、セル内に含まれる基地局(1または複数の基地局)が抽出される。
続いて、制御部230が、抽出された基地局と、予約要求を送信した無線通信装置300との間での通信に使用することができる通信方式を特定する。すなわち、抽出された基地局が通信可能な通信方式と、予約要求を送信した無線通信装置300が通信可能な通信方式とのうちで、一致する通信方式が特定される。なお、予約要求を送信した無線通信装置300が通信可能な通信方式に関する情報は、予約要求に含まれる。
続いて、制御部230が、予約場所に対応する基地局のうちから、予約要求に係る予約条件(例えば、通信速度、通信費用)に適合する通信方式を備える基地局を抽出する。すなわち、特定された通信方式を備える基地局のうちから、予約要求に係る予約条件に適合する通信方式を備える基地局が抽出される。
続いて、制御部230が、予約要求に係る予約条件に適合する通信方式を備える基地局のうちから、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在するか否かを判断する。すなわち、予約情報記憶部260に記憶されている予約情報に基づいて、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在するか否かが判断される。例えば、図4に示すように、基地局(基地局ID:AP001)については、4/2(土)の23:00乃至24:00の時間帯は、5つの枠の全てが予約されているため、予約要求に係る時間帯に空きがないと判断される。一方、4/2(土)の10:00乃至14:30の時間帯は、1または2の枠が空いているため、予約要求に係る時間帯に空きがあると判断される。
続いて、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在する場合には、制御部230が、それらの基地局のうちから、予約要求に係る予約条件に最も適合する基地局を選択する。例えば、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が1つのみ存在する場合には、その基地局が選択される。また、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が複数存在する場合には、その複数の基地局のうちから、予約要求に係る予約条件に最も適合する基地局が選択される。例えば、予約要求に係る予約条件として、通信速度が速い基地局が設定されている場合には、その複数の基地局のうちから、通信速度が最も速い基地局が選択される。
また、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在しない場合には、制御部230が、予約要求に係る予約が不成立であると判定する。このように、無線通信装置300から受信した予約要求について予約処理が行われる。
なお、この例では、予約要求を受信した直後にその予約要求についての予約処理を行う例を示すが、一定時間内に受信した複数の予約要求のそれぞれについて所定形式(例えば、オークション形式)の予約処理を行うようにしてもよい。例えば、周波数帯、時間帯、場所別の基地局の最低使用料金とキャンセル料金を含む予約情報を情報処理装置200が各無線通信装置に送信してそれらの情報を表示させる。そして、情報処理装置200が指定する期限で入札が行われ、最も高い料金を提示した無線通信装置が、その周波数帯、時間帯、場所における接続権を設定することができるようにする。
続いて、予約処理が終了した場合には(614)、通信制御部220は、その結果を含む予約結果情報を、無線通信装置300に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(615乃至618)。
情報処理装置200からの予約結果情報を受信すると(618)、無線通信装置300の制御部330は、その予約結果情報に基づいて、予約登録画面を表示部350に表示する(619)。この表示例を図9および図11に示す。
図9には、情報処理装置200からの予約結果情報を受信した際に表示部350に表示される表示画面(予約登録画面530)の一例を示す。予約登録画面530は、予約要求に対して予約が成立した場合に、その予約を確定させるための登録を行うための表示画面である。具体的には、予約登録画面530には、場所表示領域531と、時間表示領域532と、通信費用表示領域533と、登録ボタン534と、修正ボタン535と、キャンセル料金ボタン536とが表示される
場所表示領域531は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所(予約可能な場所)を表示する領域である。すなわち、場所表示領域531には、図8に示す場所指定領域510において指定された内容が表示される。
時間表示領域532は、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯(予約可能な時間帯)を表示する領域である。すなわち、時間表示領域532には、図8に示す時間指定領域520において指定された内容が表示される。
通信費用表示領域533は、無線通信装置300を用いて通信を行う場合に適用される通信費用を表示する領域である。すなわち、通信費用表示領域533には、図8に示す通信費用指定領域525において指定された内容が表示される。
登録ボタン534は、予約登録画面530に表示されている予約内容を正式に登録する際に押下されるボタンである。登録ボタン534が押下された場合には、予約登録画面530に表示されている予約内容を含む予約登録情報が、情報処理装置200に送信され、予約登録画面530に表示されている予約内容の登録処理が行われる。
修正ボタン535は、予約登録画面530に表示されている予約内容の一部を修正する際に押下されるボタンである。修正ボタン535が押下された後に、ユーザは、予約登録画面530に表示されている予約内容の一部を修正することができる。この修正は、例えば、予約登録画面530に表示されている予約内容の範囲内において修正を行うことができる。例えば、場所表示領域531に表示されている場所を限定する修正や、時間表示領域532に表示されている時間帯を限定する修正を行うことができる。このように予約内容の一部について修正が行われた場合には、修正後の内容に関する予約要求が、情報処理装置200に送信されて、新たに予約処理が行われる。
キャンセル料金ボタン536は、予約登録画面530に表示されている予約内容を正式に登録(予約登録)した後にキャンセルする場合に発生するキャンセル料金を確認する際に押下されるボタンである。キャンセル料金ボタン536が押下された場合には、図10に示すキャンセル料金表示画面537が表示される。
図10には、予約登録画面530におけるキャンセル料金ボタン536が押下された場合に表示部350に表示される表示画面(キャンセル料金表示画面537)の一例を示す。キャンセル料金表示画面537は、予約登録がされた後に、その予約をキャンセルする場合に発生するキャンセル料金を表示する表示画面である。具体的には、キャンセル料金表示画面537には、各期間におけるキャンセル料金の一覧と、戻るボタン538とが表示される。
図11には、情報処理装置200からの予約結果情報を受信した際に表示部350に表示される表示画面(キャンセル待ち予約登録画面540)の一例を示す。キャンセル待ち予約登録画面540は、予約要求に対して予約が成立しなかった場合に、その予約に関するキャンセル待ちの登録を行うための表示画面である。具体的には、キャンセル待ち予約登録画面540には、場所表示領域541と、時間表示領域542と、プラン表示領域543と、キャンセル待ち登録ボタン544と、終了ボタン545とが表示される。
場所表示領域541は、無線通信装置300を用いて通信を行う場所(キャンセル予約を行う場所)を表示する領域である。すなわち、場所表示領域541には、図8に示す場所指定領域510において指定された内容が表示される。
時間表示領域542は、無線通信装置300を用いて通信を行う時間帯(キャンセル予約を行う時間帯)を表示する領域である。すなわち、時間表示領域542には、図8に示す時間指定領域520において指定された内容が表示される。
プラン表示領域543は、無線通信装置300を用いて通信を行う場合に適用されるプランを表示する領域である。すなわち、プラン表示領域543には、図8に示す通信費用指定領域525等において指定された内容が表示される。
キャンセル待ち登録ボタン544は、キャンセル待ち予約登録画面540に表示されている予約内容を正式に登録する際に押下されるボタンである。キャンセル待ち登録ボタン544が押下された場合には、キャンセル待ち予約登録画面540に表示されている予約内容を含むキャンセル待ち予約登録情報が、情報処理装置200に送信される。そして、キャンセル待ち予約登録画面540に表示されている予約内容のキャンセル待ち予約登録処理が行われる。
終了ボタン545は、キャンセル待ち予約登録画面540を他の表示画面に変更する場合に押下されるボタンである。
ここで、予約要求に係る予約が成立した場合について説明する。予約要求に係る予約が成立した場合には、無線通信装置300の制御部330は、その予約結果情報に基づいて、予約登録画面(図9に示す予約登録画面530)を表示部350に表示する(619)。そして、予約登録画面530において、登録ボタン534が押下された場合には、通信制御部310が、予約登録画面530に表示されている予約内容を含む予約登録情報を情報処理装置200に送信する(620乃至623)。すなわち、予約登録情報が、無線通信装置300から情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信される(620乃至623)。
その予約登録情報を情報処理装置200が受信すると(623)、制御部230が、予約登録処理を行う(624)。すなわち、予約情報記憶部260において、その予約登録情報に係る基地局の時間帯に、その予約登録情報に係る無線通信装置の端末IDが記録される。また、端末管理情報記憶部270に、その予約登録情報に係る各内容が記録される。
また、無線通信装置300の制御部330は、予約登録情報を送信した後に(620)、予約登録処理を行う(625)。すなわち、設定情報記憶部380に、その予約登録情報に係る各内容が設定情報として記録される。このように予約結果情報には、設定情報が含まれる。
次に、予約要求に係る予約が成立しなかった場合について説明する。予約要求に係る予約が成立しなかった場合には、無線通信装置300の制御部330は、その予約結果情報に基づいて、予約登録画面(図11に示すキャンセル待ち予約登録画面540)を表示部350に表示する(619)。そして、キャンセル待ち予約登録画面540において、キャンセル待ち登録ボタン544が押下された場合には、制御部330が、予約登録情報を情報処理装置200に送信する(620乃至623)。すなわち、キャンセル待ち予約登録画面540に表示されている予約内容を含む予約登録情報が、無線通信装置300から情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信される(620乃至623)。
その予約登録情報を情報処理装置200が受信すると(623)、制御部230が、予約登録処理(キャンセル予約登録処理)を行う(624)。すなわち、端末管理情報記憶部270に、その予約登録情報に係る各内容(図7に示すキャンセル待ち予約時刻274等)が記録される。
また、無線通信装置300の制御部330は、予約登録情報を送信した後に(620)、予約登録処理を行う(625)。すなわち、設定情報記憶部380に、その予約登録情報に係る各内容が設定情報として記録される。
[予約に関する表示例]
図13は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300に表示される表示画面例を示す図である。
図13に示す予約内容通知画面550は、設定情報記憶部380に記憶されている設定情報に基づいて、予約されている時間帯の所定時間前(例えば、1時間前)に表示される画面である。具体的には、予約内容通知画面550には、予約場所表示領域551と、予約時間表示領域552と、通信費用表示領域553と、戻るボタン554と、詳細ボタン555とが表示される。
予約場所表示領域551は、無線通信装置300を用いて通信を行う予約場所を表示する領域である。すなわち、予約場所表示領域551には、図8に示す場所指定領域510において指定された内容が表示される。
予約時間表示領域552は、無線通信装置300を用いて通信を行う予約時間帯を表示する領域である。すなわち、予約時間表示領域552には、図8に示す時間指定領域520において指定された内容が表示される。
通信費用表示領域553は、無線通信装置300を用いて通信を行う場合に適用される通信費用を表示する領域である。すなわち、通信費用表示領域553には、図8に示す通信費用指定領域525等において指定された内容が表示される。
戻るボタン554は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
詳細ボタン555は、予約内容通知画面550に表示されている予約条件について、さらに詳細な内容を含む詳細画面を表示させる際に押下されるボタンである。詳細ボタン555の押下後に表示される詳細画面を見ることにより、ユーザが予約条件を詳細に確認することができる。なお、詳細画面については、ここでの図示およびその説明を省略する。
このように、予約されている時間帯の所定時間前に予約内容通知画面550を表示部350に表示することにより、予約内容をユーザに通知することができる。これにより、ユーザが予約を忘れているような場合でも、その予約の内容を容易に把握させることができる。なお、予約内容通知画面550は、一定時間毎に断続的に表示させるようにしてもよく、予約場所に関する地図を同時に表示させるようにしてもよい。
[予約内容の実行時における各装置間の通信例]
図14は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。なお、図14では、第2の通信事業者が運営する基地局に接続する接続権を予約している場合における通信処理例を示す。すなわち、図14では、無線通信装置300が第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持している場合において、第2の通信事業者が運営する基地局(例えば、図2に示す基地局121)に接続する例を示す。また、図14に示す基地局は、第2の通信事業者が運営する基地局であるものとする。
情報処理装置200の制御部230は、予約情報記憶部260および端末管理情報記憶部270の内容に基づいて、無線通信装置300により行われた予約登録に係る予約時間(開始時刻)に達したか否かを監視する。そして、その予約時間に達した場合には、制御部230は、その予約登録に係る基地局に接続指示情報を第2のネットワーク制御装置120を介して送信する(631乃至634)。また、制御部230は、その予約登録に係る無線通信装置300に接続指示情報を第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(635、636)。ここで、接続指示情報は、予約登録に係る基地局および無線通信装置間における接続処理の開始を指示する情報であり、設定情報を含む。
続いて、予約登録に係る無線通信装置300、基地局、第2のネットワーク制御装置120間における接続処理が行われる(637乃至639)。この接続処理では、最初に、無線通信装置300の制御部330が、第2の通信事業者に係る有効なUSIM情報を設定する。例えば、USIM情報の有効化処理により、第2の通信事業者に係る有効なUSIM情報を設定する場合には、制御部330は、USIM情報書換部360にUSIM情報の有効化処理を行わせる。また、例えば、第2の通信事業者に係る有効なUSIM情報が接続指示情報に含まれ、この接続指示情報に含まれるUSIM情報を用いる場合を想定する。この場合には、制御部330は、第2の通信事業者に係る有効なUSIM情報の書込処理をUSIM情報書換部360に行わせる。
ここで、無線通信装置300が予約場所に存在しない場合も想定される。この場合には、制御部230は、開始時刻から一定時間が経過するまで監視を継続し、一定時間以内に無線通信装置300が予約場所に移動していない場合には、エラー処理を行う。
また、接続処理が終了した場合には(637乃至639)、予約登録に係る基地局を介して、無線通信装置300と第2のネットワーク制御装置120との間で通信処理が行われる(640、641)。この場合には、情報処理装置200の制御部230が、予約登録に係る第2の通信事業者の課金情報(課金情報記憶部280に記憶されている課金情報)に基づいて、課金処理を行う。
また、情報処理装置200の制御部230は、予約情報記憶部260および端末管理情報記憶部270の内容に基づいて、無線通信装置300により行われた予約登録に係る終了時刻に達したか否かを監視する。そして、その終了時刻に達した場合には、制御部230は、その予約登録に係る基地局に接続切断指示情報を第2のネットワーク制御装置120を介して送信する(643乃至646)。また、制御部230は、その予約登録に係る無線通信装置300に接続切断指示情報を第2のネットワーク制御装置120を介して送信する(647、648)。ここで、接続切断指示情報は、予約登録に係る基地局および無線通信装置間における接続の切断を指示する情報であり、USIM情報復元情報が含まれる。このUSIM情報復元情報は、無線通信装置300に設定されている第2の通信事業者に係るUSIM情報を、第1の通信事業者に係るUSIM情報に復元させるための情報である。例えば、USIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報(第2の通信事業者)が、第1の通信事業者に係るUSIM情報に書き換えられる。
また、無線通信装置300が接続切断指示情報を受信すると(648)、無線通信装置300のUSIM情報書換部360は、その接続切断指示情報に基づいて、USIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報を書き換える。すなわち、第2の通信事業者に係るUSIM情報から、第1の通信事業者に係るUSIM情報に書き換える。この復元処理により、無線通信装置300は、第1の通信事業者(第1のネットワーク制御装置110)に接続可能となる。
なお、この例では、情報処理装置200が、予約登録に係る基地局および無線通信装置の双方に接続指示情報(設定情報)を送信する例を示した。ただし、予約登録に係る基地局および無線通信装置には、設定情報が予め保持されているため、予約登録に係る予約時間に達した場合に、予約登録に係る基地局および無線通信装置のそれぞれが接続処理を開始することができる。また、予約登録に係る基地局および無線通信装置のうちの何れか一方には、設定情報を予め保持させておき、他方には、接続指示情報を送信することにより、それぞれが接続処理を開始するようにしてもよい。また、接続切断指示情報についても同様である。
また、予約時間および予約場所において、無線通信装置300および基地局が起動していないことも想定される。この場合には、例えば、情報処理装置200から起動コマンド(例えば、電源投入のコマンド)をそれぞれに送信して起動させるようにしてもよい。また、通信モジュールの設定のため、認証や課金に関する情報を、情報処理装置200から無線通信装置300に送信するようにしてもよい。このように、情報処理装置200が、無線通信装置300および基地局に、電源投入、電源切断、動作設定変更を要求するコマンドを送信して、情報処理装置200が各装置を制御するようにしてもよい。
[通信システムの動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における通信システム100の動作について図面を参照して説明する。
[予約時における動作例]
図15は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300による接続権予約処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、予約要求を行う際に用いられる予約情報を取得するための予約情報要求を行うユーザ操作(要求操作)が行われたか否かが判断され(ステップS901)、その要求操作が行われていない場合には、監視を継続して行う。一方、その要求操作が行われた場合には(ステップS901)、通信制御部310が、予約情報要求を情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(ステップS902)。
続いて、情報処理装置200からの予約情報を受信したか否かが判断され(ステップS903)、予約情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、予約情報を受信した場合には(ステップS903)、制御部330は、その予約情報に基づいて、予約要求を行うための予約操作画面(例えば、図8に示す予約操作画面500)を表示部350に表示する(ステップS904)。
続いて、予約操作画面において、予約操作(例えば、ユーザによる予約条件の指定操作後の確定ボタン503(図8に示す)の押下操作)が行われたか否かが判断され(ステップS905)、予約操作が行われていない場合には、監視を継続して行う。一方、予約操作が行われた場合には(ステップS905)、通信制御部310が、その予約操作に係る予約要求を情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(ステップS906)。なお、ステップS906は、特許請求の範囲に記載の通信制御手順の一例である。
続いて、予約結果情報を受信したか否かが判断され(ステップS907)、予約結果情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、予約結果情報を受信した場合には(ステップS907)、その予約結果情報に含まれる予約結果が、成立(予約成立)であるか否かが判断される(ステップS908)。
その予約結果が成立である場合には(ステップS908)、制御部330は、その予約結果情報に基づいて、予約登録画面(例えば、図9に示す予約登録画面530)を表示部350に表示させる(ステップS909)。
続いて、その予約登録画面において、予約登録操作(例えば、登録ボタン534の押下操作)が行われたか否かが判断され(ステップS910)、予約登録操作が行われていない場合には、監視を継続して行う。予約登録操作が行われた場合には(ステップS910)、通信制御部310が、予約登録画面に表示されている予約内容を含む予約登録情報を情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(ステップS911)。
続いて、制御部330は、予約登録処理を行う(ステップS912)。すなわち、設定情報記憶部380に、その予約登録情報に係る各内容が設定情報として記録される(ステップS912)。この設定情報に基づいて接続権が設定される。なお、ステップS912は、特許請求の範囲に記載の制御手順の一例である。
また、その予約結果が不成立である場合には(ステップS908)、制御部330は、その予約結果情報に基づいて、キャンセル待ち予約登録画面(例えば、図11に示すキャンセル待ち予約登録画面540)を表示部350に表示させる(ステップS913)。
続いて、そのキャンセル待ち予約登録画面において、キャンセル待ち予約登録操作(例えば、キャンセル待ち登録ボタン544の押下操作)が行われたか否かが判断され(ステップS914)、予約登録操作が行われていない場合には、監視を継続して行う。キャンセル待ち予約登録操作が行われた場合には(ステップS914)、通信制御部310が、キャンセル待ち予約登録情報を情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(ステップS915)。このキャンセル待ち予約登録情報には、キャンセル待ち予約登録画面に表示されている予約内容が含まれる。
続いて、制御部330は、キャンセル待ち予約登録処理を行う(ステップS916)。すなわち、設定情報記憶部380に、そのキャンセル待ち予約登録情報に係る各内容が設定情報として記録される(ステップS916)。
図16は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200による接続権予約処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、無線通信装置から予約情報要求を受信したか否かが判断され(ステップS921)、予約情報要求を受信していない場合には、ステップS931に進む。一方、予約情報要求を受信した場合には(ステップS921)、通信制御部220が、その予約情報要求に対応する予約情報を、その予約情報要求を送信した無線通信装置にネットワーク制御装置を介して送信する(ステップS922)。
続いて、無線通信装置から予約要求を受信したか否かが判断され(ステップS923)、予約要求を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、予約要求を受信した場合には(ステップS923)、予約処理が行われる(ステップS940)。この予約処理については、図17を参照して詳細に説明する。
続いて、予約処理の結果が予約成立であるか否かが判断される(ステップS924)。そして、予約処理の結果が予約成立である場合には(ステップS924)、通信制御部220は、その結果を含む予約結果情報を、その予約要求を送信した無線通信装置にネットワーク制御装置を介して送信する(ステップS925)。
続いて、予約登録情報を受信したか否かが判断され(ステップS926)、予約登録情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、予約登録情報を受信した場合には(ステップS926)、制御部230が予約登録処理を行う(ステップS927)。すなわち、予約情報記憶部260において、その予約登録情報に係る基地局の時間帯に、その予約登録情報に係る無線通信装置の端末IDが記録される。また、端末管理情報記憶部270に、その予約登録情報に係る各内容が記録される。
また、予約処理の結果が予約不成立である場合には(ステップS924)、通信制御部220は、その結果を含む予約結果情報を、その予約要求を送信した無線通信装置にネットワーク制御装置を介して送信する(ステップS928)。
続いて、キャンセル待ち予約登録情報を受信したか否かが判断され(ステップS929)、キャンセル待ち予約登録情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、キャンセル待ち予約登録情報を受信した場合には(ステップS929)、制御部230がキャンセル待ち予約登録処理を行う(ステップS930)。すなわち、端末管理情報記憶部270に、そのキャンセル待ち予約登録情報に係る各内容が記録される。
続いて、無線通信装置からキャンセル情報を受信したか否かが判断され(ステップS931)、キャンセル情報を受信していない場合には、予約処理の動作を終了する。一方、キャンセル情報を受信した場合には(ステップS931)、制御部230が、キャンセル待ち予約登録の無線通信装置について、繰り上げ登録処理を行う(ステップS932)。すなわち、予約情報記憶部260において、そのキャンセル情報に係る基地局の時間帯から、そのキャンセル情報に係る無線通信装置の端末IDが削除される。そして、キャンセル待ち予約登録の無線通信装置(予約条件が適合する装置のうち、優先度が最も高い装置(例えば、予約時刻が最も早い装置))を、その削除した時間帯に記録する。また、端末管理情報記憶部270に、その予約登録情報に係る各内容が記録される。
これにより、キャンセル情報に係る接続権を設定するための設定情報が、キャンセル待ち予約登録の無線通信装置に送信される。この場合に、受信したキャンセル情報に係る予約時間(開始時刻)に達している場合には、キャンセル待ち予約登録の無線通信装置は、その設定情報に基づいて、所望の基地局との通信に迅速に切り替えることができる。
図17は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200による接続権予約処理の処理手順のうちの予約処理手順(図16に示すステップS940の処理手順)を示すフローチャートである。
最初に、制御部230が、基地局情報記憶部250に記憶されている基地局情報に基づいて、受信した予約要求に含まれる予約場所に対応する基地局を抽出する(ステップS941)。すなわち、受信した予約要求に含まれる予約場所が、セル内に含まれる基地局(1または複数の基地局)が抽出される(ステップS941)。
続いて、制御部230が、抽出された基地局と、予約要求を送信した無線通信装置300との間での通信に使用することができる通信方式を特定する(ステップS942)。すなわち、抽出された基地局が通信可能な通信方式と、予約要求を送信した無線通信装置300が通信可能な通信方式とのうちで、一致する通信方式が特定される。なお、予約要求を送信した無線通信装置300が通信可能な通信方式に関する情報は、予約要求に含まれる。
続いて、制御部230が、予約場所に対応する基地局(ステップS941において抽出された基地局)のうちから、予約要求に係る予約条件(例えば、通信速度、通信費用)に適合する通信方式を備える基地局を抽出する(ステップS943)。すなわち、ステップS942において特定された通信方式を備える基地局のうちから、予約要求に係る予約条件に適合する通信方式を備える基地局が抽出される。
続いて、制御部230が、予約要求に係る予約条件に適合する通信方式を備える基地局(ステップS943において抽出された基地局)のうちから、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在するか否かを判断する(ステップS944)。すなわち、予約情報記憶部260に記憶されている予約情報に基づいて、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在するか否かが判断される。
続いて、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在する場合には(ステップS944)、制御部230が、それらの基地局のうちから、予約要求に係る予約条件に最も適合する基地局を選択する(ステップS945)。この場合には、予約要求に係る予約が成立と判定される(ステップS946)。
また、予約要求に係る時間帯に空きがある基地局が存在しない場合には(ステップS944)、制御部230が、予約要求に係る予約が不成立であると判定する(ステップS947)。
[予約実行時における動作例]
図18は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200による通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、制御部230は、予約登録に係る予約時間(開始時刻)に達したか否かを判断し(ステップS951)、予約時間に達していない場合には、監視を継続して行う。一方、予約時間に達した場合には(ステップS951)、通信制御部220は、その予約登録に係る基地局および無線通信装置に接続指示情報を送信する(ステップS952)。
続いて、予約登録に係る無線通信装置、基地局、ネットワーク制御装置間における接続処理が完了したか否かが判断され(ステップS953)、接続処理が完了しなかった場合には、エラー処理が行われる(ステップS957)。例えば、予約登録に係る無線通信装置が予約場所に存在しない場合には、開始時刻から一定時間経過後に、接続処理が完了しなかったものと判断され、エラー処理が行われる。
また、接続処理が完了した場合には(ステップS953)、予約登録に係る基地局を介して、無線通信装置およびネットワーク制御装置間で通信処理が行われる。この場合には、制御部230が、予約登録に係る通信事業者の課金情報(課金情報記憶部280に記憶されている課金情報)に基づいて、課金処理を行う(ステップS954)。
続いて、制御部230は、予約登録に係る終了時刻に達したか否かを判断し(ステップS955)、終了時刻に達していない場合には、ステップS954に戻る。一方、終了時刻に達した場合には(ステップS955)、通信制御部220は、その予約登録に係る基地局および無線通信装置に接続切断指示情報をネットワーク制御装置を介して送信する(ステップS956)。
図19は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300による通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図19では、予約登録に係る予約時間(開始時刻)に達した場合に、無線通信装置300が自動で接続処理を行う例を示す。
最初に、制御部330は、設定情報記憶部380に記憶されている設定情報に基づいて、予約登録に係る予約時間(開始時刻)に達したか否かを判断し(ステップS961)、予約時間に達していない場合には、監視を継続して行う。一方、予約時間に達した場合には(ステップS961)、制御部330が、位置情報取得部320により取得された位置情報に基づいて、無線通信装置300が予約場所に存在するか否かを判断する(ステップS962)。すなわち、設定情報記憶部380に記憶されている設定情報により特定される予約場所に、位置情報取得部320により取得された位置情報の位置が含まれるか否かが判断される。
無線通信装置300が予約場所に存在しない場合には(ステップS962)、予約登録に係る予約時間(開始時刻)に達してから一定時間が経過したか否かが判断され(ステップS968)、一定時間が経過していない場合には、ステップS962に戻る。また、一定時間が経過した場合には(ステップS968)、制御部330が、通信エラー登録を行い(ステップS969)、通信処理の動作を終了する。
また、無線通信装置300が予約場所に存在する場合には(ステップS962)、制御部330が、予約登録に係る基地局、ネットワーク制御装置間における接続処理を行う(ステップS963)。
続いて、予約登録に係る基地局、ネットワーク制御装置間における接続処理が完了したか否かが判断され(ステップS964)、接続処理が完了しなかった場合には、ステップS969に進む。一方、接続処理が完了した場合には(ステップS964)、通信品質が測定され(ステップS965)、予約条件を満たすか否かが確認される。ここで、接続対象となる基地局として、予約条件を満たす基地局が選択されているが、何らかの理由で通信品質が予約条件を満たしていないことも想定される。そこで、通信品質の測定の結果、予約条件を満たす場合には、通信処理を継続して行うが、予約条件を満たしていない場合には、ユーザ操作または自動で通信処理を終了するようにしてもよい。例えば、通信品質の測定の結果、予約条件を満たしていない場合には、制御部330が、ユーザにその旨を通知(例えば、その旨を表示部350に表示、その旨を音声出力)して通信処理を継続して行うか否かの判断を求める。そして、この通知後のユーザ操作に基づいて、制御部330が、通信処理の継続、または、通信処理の終了処理を行う。
続いて、予約登録に係る終了時刻に達したか否かが判断され(ステップS966)、終了時刻に達していない場合には、監視を継続して行う。一方、終了時刻に達した場合には(ステップS966)、制御部330は、接続切断処理を行う(ステップS967)。
なお、接続処理が完了した後に、無線通信装置300が、予約場所の外に移動することも想定される。この場合には、予約条件に基づく処理が行われる。例えば、無線通信装置300が予約場所の外に移動した場合には、その接続権に基づく通信を切断して、元の接続権に基づく通信に切り替えるようにしてもよい。また、例えば、無線通信装置300が予約場所の外に移動した場合には、その接続権に基づく通信を維持する代わりに、通信料を増加させるように課金情報を切り替えるようにしてもよい。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、ユーザが所望する場所およびタイミングで適切な無線接続サービスを提供することができる。例えば、接続可能な無線通信装置の数が限定されている基地局に、所望の時間帯に接続することを所望する場合に、その予約を容易に行うことができる。また、このように予約された接続権を使用する場合には、通信事業者が異なる場合でも、情報処理装置200が課金処理を行うため、予約された接続権に応じた適切な課金を行うことができる。また、キャンセル待ち予約登録を行うことができるため、予約を行ったユーザがその予約通りに接続権を使用することができなくなった場合でも、キャンセル待ち予約登録を行っている他のユーザに適切に接続権を設定することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、ユーザによる手動操作により場所等を指定して接続権の予約を行う例を示した。ただし、特定の予約条件のみを指定しておき、場所等の指定処理については、自動で行うようにしてもよい。そこで、本技術の第2の実施の形態では、予約処理を自動で行う例を示す。なお、本技術の第2の実施の形態における通信システムの構成については、図2等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
[情報処理装置の構成例]
図20は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置700の機能構成例を示すブロック図である。なお、情報処理装置700は、図3に示す情報処理装置200の変形例である。このため、情報処理装置200と共通する部分については、同一の名称を付して、これらの説明の一部を省略する。
情報処理装置700は、制御部710と、通信品質予測部720と、端末経路予測部730とを備える。
通信品質予測部720は、予約要求を送信した無線通信装置から得られた電波状態の情報に基づいて、その無線通信装置が特定の基地局との間で通信した場合における通信速度を予想するものであり、その予測結果を制御部710に出力する。
端末経路予測部730は、予約要求を送信した無線通信装置の移動経路を予測するものであり、その予測結果を制御部710に出力する。例えば、端末経路予測部730は、位置情報取得部240により取得された各無線通信装置の位置情報に基づいて、各無線通信装置の過去の移動経路(過去の経路履歴)を求め、この過去の経路履歴を無線通信装置毎に保持する。そして、端末経路予測部730は、保持されている過去の経路履歴(予約要求を送信した無線通信装置の過去の経路履歴)と、予約要求を送信した無線通信装置の現在位置とに基づいて、予約要求を送信した無線通信装置の移動経路を予測する。なお、予約要求を送信した無線通信装置の現在位置は、位置情報取得部240により取得された位置情報に基づいて算出される。例えば、平日の過去の経路履歴(所定時間帯(例えば、出勤時間帯))に対応する経路上を、予約要求を送信した無線通信装置が移動している場合を想定する。この場合には、その無線通信装置を所有するユーザは通勤経路上を移動していることが想定される。そこで、このような場合には、過去の経路履歴に基づいて、その無線通信装置が、会社の方向に向かっていると予測される。
また、そのように予測された移動経路と、現時点での基地局からの信号の受信品質を用いて、将来の無線通信装置の予測経路上における通信速度を予想することができる。また、予測経路上において他の無線通信装置により生成された通信速度履歴を参照することにより、さらに詳細に通信速度を予測することが可能になる。
制御部710は、通信品質予測部720および端末経路予測部730から出力された各情報(予測結果)に基づいて、接続権を設定する予測場所の決定を行う。例えば、制御部710は、端末経路予測部730により予測された移動経路上に存在する基地局(現在位置に対応する基地局)とは異なる基地局(予測された移動経路上に存在する基地局)を抽出する。また、制御部710は、その抽出された複数の基地局の中から、混雑度、SIR(Signal to Interference Ratio)、または、通信費に基づいて、1つの基地局を特定する。そして、制御部710は、その特定された基地局のセルに無線通信装置300が移動する予定時刻を算出し、この予定時刻にその基地局に接続するための接続権を予約するための予約処理を行う。この場合に、その特定された基地局を管理する通信事業者が、無線通信装置300が接続している基地局を管理する通信事業者と異なる場合には、無線通信装置300にハンドオーバーを指示する前に、接続権の変更(例えば、USIM情報の書き換え)を指示する。
なお、無線通信装置300の移動予測経路を算出する算出部、無線リソースを予約すべき基地局を特定する特定部、その基地局に在圏する予定時刻を算出する算出部のそれぞれについては、無線通信装置300側に備えるようにしてもよい。この場合には、無線通信装置300側から情報処理装置700側に、リソースを予約すべき基地局、時刻を通知することができる。
[予約条件設定時における表示例]
図21は、本技術の第2の実施の形態における無線通信装置300に表示される表示画面例を示す図である。図21に示す予約操作画面560は、例えば、情報処理装置700からの予約情報を受信した際に表示部350に表示される。
予約操作画面560は、ユーザが所望する予約条件(予約方式、通信費用プラン等)を指定して、その指定された予約要件に対応する接続権の予約を行うための表示画面である。具体的には、予約操作画面560には、自動予約指定領域561と、予約方式指定領域562と、通信費用プラン指定領域563と、予約不成立時の対応指定領域564と、詳細設定ボタン565と、確定ボタン566と、戻るボタン567とが表示される。
自動予約指定領域561は、自動予約を行うか否かを指定するための領域である。例えば、プルダウンボタンを押下して「する」および「しない」を表示させ、自動予約を行うか否かを指定することができる。
予約方式指定領域562は、ユーザが所望する自動予約の予約条件として、予約方式を指定するための領域である。例えば、プルダウンボタンを押下して「最安値型」、「最速通信型」等の予約方式の一覧を表示させ、ユーザが所望する予約方式(1または複数)を指定することができる。
通信費用プラン指定領域563は、ユーザが所望する自動予約の予約条件として、通信費用のプランを指定するための領域である。例えば、プルダウンボタンを押下して、通信費用のプランの一覧を表示させ、ユーザが所望するプランを指定することができる。
予約不成立時の対応指定領域564は、自動予約の設定時にその予約が不成立となった場合における対応を指定するための領域である。例えば、プルダウンボタンを押下して各対応の一覧を表示させ、その予約が不成立となった場合における対応を指定することができる。
詳細設定ボタン565は、ユーザが所望する予約条件(予約方式、通信費用プラン等)について、ユーザ操作による詳細設定を行うための詳細設定画面を表示させる際に押下されるボタンである。詳細設定ボタン565の押下後に表示される詳細設定画面を用いて、予約条件の詳細設定を行うことにより、ユーザが所望する予約条件を詳細に設定することができる。なお、詳細設定画面については、ここでの図示およびその説明を省略する。
確定ボタン566は、予約操作画面560において操作入力(入力操作、選択操作等)が行われた後に、その操作内容を確定する際に押下されるボタンである。
戻るボタン567は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
[情報処理装置の動作例]
図22は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置700による自動予約処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、この処理手順は、図17に示す処理手順(ステップS940)の変形例である。このため、図17に示す処理手順(ステップS940)と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
最初に、端末経路予測部730が、予約要求を送信した無線通信装置の移動経路を予測する(ステップS971)。続いて、制御部710が、その予測により求められた移動経路に係る場所に対応する基地局を抽出する(ステップS972)。すなわち、その予測により求められた移動経路を含む一定範囲が、セル内に含まれる基地局(1または複数の基地局)が抽出される。
このように、制御部710は、無線通信装置300の移動経路予測に基づいて、特定時間帯に、無線通信装置300が存在する位置を含む特定領域を決定することができる。そして、制御部710は、その決定された特定領域において、無線を介して所定のネットワーク(例えば、公衆回線網101)に接続するための接続権を設定するための設定情報を無線通信装置300に送信する。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、予約場所および予約時間帯を自動で決定して、ユーザが所望する場所およびタイミングで適切な無線接続サービスを提供することができる。
<3.第3の実施の形態>
本技術の第1および第2の実施の形態では、予約登録を行ったユーザ自身が、その予約に係る接続権を使用する例を示した。ただし、予約登録を行ったユーザ自身が、その予約に係る接続権を使用することができなくなることも想定される。このような場合には、その接続権を他人に譲渡することにより、その接続権を有効に活用することができると想定される。そこで、本技術の第3の実施の形態では、予約登録に係る接続権を移転する例を示す。なお、本技術の第3の実施の形態における通信システムの構成については、図2等に示す例と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
[無線通信装置の動作例]
図23は、本技術の第3の実施の形態における無線通信装置300による予約登録の変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、ユーザ操作に基づいて予約登録に係る接続権の販売条件が設定される(ステップS981)。例えば、制御部330が、予約登録に係る接続権の一覧を表示部350に表示させる。そして、販売対象となる接続権をユーザが選択し、その販売条件を設定する。例えば、販売条件として、販売価格、販売対象となる時間帯(例えば、予約登録に係る時間帯の全てまたは一部)を設定するための販売条件設定画面が表示部350に表示され、この販売条件設定画面における操作入力により販売条件が設定される。
続いて、制御部330が、設定された販売条件を含む販売情報を情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置110を介して送信する(ステップS982)。このように販売情報を情報処理装置200が受信すると、情報処理装置200は、その販売情報に含まれる販売条件を、他のユーザに通知して、他のユーザからの購入希望を受け付ける。そして、その販売情報に係る接続権について、他のユーザからの購入希望を受け付けると、情報処理装置200は、その販売情報に係る接続権の販売成立情報を無線通信装置300に送信する。
続いて、その販売情報に係る接続権の販売成立情報を受信したか否かが判断され(ステップS983)、その販売成立情報を受信していない場合には、一定時間が経過するまでの間(ステップS985)、監視を継続して行う。一方、その販売成立情報を受信した場合には(ステップS983)、制御部330が、その販売成立情報に係る予約登録の変更処理を行う(ステップS984)。すなわち、その販売成立情報に係る販売条件に基づいて、設定されている接続権を変更する変更処理を行う。
[情報処理装置の動作例]
図24は、本技術の第3の実施の形態における情報処理装置200による予約登録の変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順では、オークション形式により、予約登録に係る接続権を販売する例を示す。
最初に、無線通信装置から販売情報を受信したか否かが判断され(ステップS991)、販売情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、無線通信装置から販売情報を受信した場合には(ステップS991)、オークション形式による入札開始処理が行われる(ステップS992)。例えば、情報処理装置200は、その販売情報に含まれる販売条件を、他のユーザに通知して、他のユーザからの入札希望を受け付ける。
続いて、最高額の入札希望が受け付けられたか否かが判断され(ステップS993)、最高額の入札希望が受け付けられた場合には、最高額入札者の変更処理が行われる(ステップS994)。続いて、入札期限となったか否かが判断され(ステップS995)、入札期限となっていない場合には、ステップS993に戻る。すなわち、入札期限となるまでの間、最高額の入札希望が受け付けられる毎に、最高額入札者の変更処理が行われる。
また、入札期限となった場合には(ステップS995)、入札者が登録されているか否かが判断される(ステップS996)。例えば、最高額入札者の変更処理が行われている場合には、少なくとも1人の入札者が登録されている。
入札者が登録されている場合には(ステップS996)、制御部230が、販売情報を送信した無線通信装置に販売成立情報を送信する(ステップS997)。続いて、制御部230が、その販売成立情報に係る予約登録の変更処理を行う(ステップS998)。すなわち、その販売成立情報に係る販売条件に基づいて、設定されている接続権を変更する変更処理を行う。一方、入札者が登録されていない場合(すなわち、入札希望者がいなかった場合)には(ステップS996)、制御部230が、販売情報を送信した無線通信装置に販売不成立情報を送信する(ステップS999)。
このように、通信制御部310は、無線通信装置300に設定された接続権を、他の無線通信装置に移転させるための移転要求(販売情報)を情報処理装置200に送信する。また、制御部230は、その移転要求に基づいて、無線通信装置300に設定された接続権を、他の無線通信装置に移転させる移転処理を行う。この移転処理では、その接続権に係る予約登録について、その移転に従って変更される。
このように、本技術の第3の実施の形態によれば、ユーザによる接続権の売買の仕組みを提供することができる。これにより、複数の通信事業者における通信路を有効に活用することができる。また、場所、周波数帯、時間帯における需要に応じた無線通信資源を有効に活用することができる。
また、本技術の実施の形態では、所定のネットワークと接続するための接続権として、USIM情報に基づく接続権を例にして説明した。ただし、他の情報(例えば、MCIM(Machine Communication Identity Module))に基づいて、所定のネットワークと接続するための他の接続権についても、本技術の実施の形態を適用することができる。
また、本技術の実施の形態では、一体として構成される情報処理装置200を例にして説明した。ただし、これらの情報処理装置が備える各部を、複数の装置により構成する情報処理システムについても本技術の実施の形態を適用することができる。また、他の携帯型の無線端末装置(例えば、データ通信専用端末装置)や、固定型の無線端末装置(例えば、自動販売機のデータ収集を目的とする無線端末装置)に本技術の実施の形態を適用することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)等を用いることができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 特定時間帯に特定領域において無線を介して所定のネットワークに接続するための接続権の予約要求を行う通信制御部と、
前記予約要求に応じた設定情報に基づいて前記接続権を設定する制御を行う制御部と
を具備する無線通信装置。
(2) 前記接続権は、前記特定時間帯に前記特定領域に存在する基地局に無線を介して接続することにより前記所定のネットワークに接続するための権利であり、
前記制御部は、前記設定された接続権に基づいて前記基地局に接続するための接続処理を行う
前記(1)に記載の無線通信装置
(3) 前記制御部は、前記特定時間帯になった場合において前記無線通信装置が前記特定領域に存在する場合にのみ、前記設定された前記接続権に基づいて前記所定のネットワークに接続するための接続処理を行う前記(1)または(2)に記載の無線通信装置。
(4) 前記特定時間帯および前記特定領域を指定するための指定操作を受け付ける操作受付部をさらに具備し、
前記通信制御部は、前記受け付けられた前記特定時間帯および前記特定領域を含めた前記予約要求を送信する
前記(1)から(3)のいずれかに記載の無線通信装置。
(5) 前記通信制御部は、前記予約要求に応じた前記接続権の予約登録を行う情報処理装置に前記予約要求を送信し、
前記情報処理装置は、前記特定領域に存在する基地局のうちから前記特定時間帯に接続することができる基地局を抽出して当該抽出された基地局に無線を介して接続することにより前記所定のネットワークに接続するための前記接続権を設定するための前記設定情報を前記無線通信装置に送信する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の無線通信装置。
(6) 前記情報処理装置は、前記抽出された基地局に接続するための接続権が設定されている無線通信装置の数が閾値を基準として小さい基地局のみを抽出する前記(5)に記載の無線通信装置。
(7) 前記情報処理装置は、前記特定領域に存在する基地局のうちから前記特定時間帯に接続することができる基地局が抽出されない場合には他の無線通信装置に設定されている前記接続権のキャンセルが発生した場合にのみ前記予約要求に応じた前記接続権を設定することができる前記設定情報を前記無線通信装置に送信する前記(5)または(6)に記載の無線通信装置。
(8) 前記情報処理装置は、前記無線通信装置の移動経路予測に基づいて前記特定時間帯に前記無線通信装置が存在する位置を特定して当該特定された位置を含む領域を前記特定領域として決定して当該決定された特定領域において無線を介して前記所定のネットワークに接続するための前記接続権を設定するための設定情報を前記無線通信装置に送信する前記(1)から(7)のいずれかに記載の無線通信装置。
(9) 前記通信制御部は、前記予約要求に応じた前記接続権の予約登録を行う情報処理装置に、前記設定された接続権を他の無線通信装置に移転させるための移転要求を送信し、
前記情報処理装置は、前記移転要求に基づいて前記設定された接続権を前記他の無線通信装置に移転させて当該接続権の予約登録を変更する
前記(1)から(8)のいずれかに記載の無線通信装置。
(10) 特定時間帯に特定領域において無線を介して所定のネットワークに接続するための接続権の予約要求を、前記予約要求に応じた前記接続権の予約登録を行う情報処理装置に送信する通信制御部と、前記情報処理装置からの前記予約要求に応じた設定情報に基づいて前記接続権を設定する制御を行う制御部とを備える無線通信装置と、
前記特定領域に存在する基地局のうちから前記特定時間帯に接続することができる基地局を抽出して当該抽出された基地局に無線を介して接続することにより前記所定のネットワークに接続するための前記接続権を設定するための前記設定情報を前記無線通信装置に送信する情報処理装置と
を具備する通信システム。
(11) 特定時間帯に特定領域において無線を介して所定のネットワークに接続するための接続権の予約要求を行う通信制御手順と、
前記予約要求に応じた設定情報に基づいて前記接続権を設定する制御を行う制御手順と
を具備する情報処理方法。