以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(USIM(Universal Subscriber Identity Module)情報書換制御:無線通信装置からの接続許可要求に応じて接続許可判定処理を行い、この判定結果に基づいてUSIM情報を書き換える例)
2.第2の実施の形態(USIM情報書換制御:無線通信装置からの接続許可要求に応じて接続許可判定処理を行い、一定条件を満たす場合にその無線通信装置と接続先変更候補とのUSIM情報を書き換える例)
<1.第1の実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム100は、公衆回線網101と、第1のネットワーク制御装置120と、第2のネットワーク制御装置140と、基地局121、141と、情報処理装置200と、複数の無線通信装置(11乃至14、300等)とを備える。なお、無線通信装置300は、例えば、携帯電話装置(例えば、通話機能およびデータ通信機能を備える携帯電話装置やスマートフォン)、無線通信機能を備えるデータ通信装置(例えば、パーソナルコンピュータ)等である。また、各無線通信装置は、各通信事業者との契約(または、仮想通信事業の形態に準じた事業者との契約)に基づいて、少なくとも1つの通信事業者が管理運用する無線通信網との接続に必要なパラメータの初期設定が行われているものとする。このパラメータの設定は、例えば、通信事業者が管理する無線通信網への接続に必要なUSIM情報を書き換えることにより行われる。
公衆回線網101は、電話網、インターネット等の公衆回線網である。また、公衆回線網101と、第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
基地局121は、第1の通信事業者が運用する基地局であり、第1の通信事業者のUSIM情報を保持する無線通信装置と、第1のネットワーク制御装置120とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。ここで、USIM情報は、契約認証情報の一例であり、契約認証情報は、電話の加入者(Subscriber)情報と、認証鍵(Authentication)の情報とを含む情報である。すなわち、無線通信装置300を所有するユーザは、第1の通信事業者との間で無線接続サービスの契約をしているものとする。また、この契約は、無線通信装置300を所有するユーザが、第1の通信事業者が運用する基地局121を利用することができる契約でもある。
基地局141は、第2の通信事業者が運用する基地局であり、第2の通信事業者のUSIM情報を保持する無線通信装置と、第2のネットワーク制御装置140とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。なお、第1の通信事業者および第2の通信事業者は、無線接続サービスを提供する移動体通信事業者である。
また、図1では、基地局121の電波が届く範囲(無線通信可能な範囲)をセル122とし、基地局141の電波が届く範囲(無線通信可能な範囲)をセル142として模式的に示す。
なお、本技術の実施の形態において、基地局は、その基地局そのものと、その基地局により特定されるセルとの双方の意味を含むものとする。例えば、本技術の実施の形態において、基地局を利用する契約は、その基地局により特定されるセルを利用する契約の意味も含むものとする。
また、図1では、説明の容易のため、通信事業者として、第1の通信事業者および第2の通信事業者のみを示すが、3以上の通信事業者が存在する場合についても同様に適用することができる。また、図1では、説明の容易のため、各通信事業者が運用する基地局として、基地局121、141のみを示すが、各通信事業者が運用する基地局が3以上の場合についても同様に適用することができる。
第1のネットワーク制御装置120は、無線接続サービスを提供する第1の通信事業者により管理される通信制御装置であり、基地局121を介して接続される無線通信装置の認証制御を行う。そして、第1のネットワーク制御装置120は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介して公衆回線網101に接続する。
第2のネットワーク制御装置140は、無線接続サービスを提供する第2の通信事業者により管理される通信制御装置であり、基地局141を介して接続される無線通信装置の認証制御を行う。そして、第2のネットワーク制御装置140は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介して公衆回線網101に接続する。
ここで、第1のネットワーク制御装置120は、基地局121を介して接続される無線通信装置のうち、特定の場合を除き、第1の通信事業者に係るUSIM情報(契約認証情報)を保持する無線通信装置のみを認証する。また、第2のネットワーク制御装置140についても同様に、基地局141を介して接続される無線通信装置のうち、特定の場合を除き、第2の通信事業者に係るUSIM情報(契約認証情報)を保持する無線通信装置のみを認証する。なお、特定の場合は、例えば、緊急用途で発呼する場合(例えば、警察や消防署等に発呼する場合)である。
第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140は、各基地局を介して各無線通信装置から送信される各種情報を情報処理装置200に出力し、情報処理装置200から出力される各種情報を各基地局を介して各無線通信装置に送信する。
情報処理装置200は、各種通信サービスを行う事業者が運営する情報処理装置である。また、情報処理装置200は、第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140からの情報に基づいて、無線通信装置のUSIM情報の書換処理および復元処理を行う。ここで、各種通信サービスを行う事業者は、無線接続サービスを提供する通信事業者、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)(いわゆる、仮想通信事業者と称される事業形態の事業者)等が想定される。なお、情報処理装置200については、図3を参照して詳細に説明する。
ここで、無線通信装置300が接続可能な基地局121に接続されている他の無線通信装置の数が多い場合において、無線通信装置300のユーザが、無線通信装置300を用いて高速な通信サービスを利用する場合を想定する。例えば、無線通信装置300が接続可能な基地局141に接続されている他の無線通信装置の数が少ない場合には、無線通信装置300を基地局141に接続することにより高速な通信サービスを利用することができると想定される。しかしながら、例えば、無線通信装置300が接続可能な基地局141に接続されている他の無線通信装置の数が多い場合には、無線通信装置300を基地局141に接続したとしても高速な通信サービスを利用することができないことも考えられる。そこで、本技術の第1の実施の形態では、無線通信装置300において最適となる基地局(通信事業者)を選択して、この基地局(通信事業者)を介して所望の通信サービスを利用する例を示す。この場合に、例えば、その選択された基地局に接続されている無線通信装置の数について接続許可判定処理を行い、この判定結果に基づいてUSIM情報を書き換える。
[無線通信装置の構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300の機能構成例を示すブロック図である。
無線通信装置300は、通信部310と、位置情報取得部320と、制御部330と、操作受付部340と、表示部350と、USIM情報書換部360と、USIM情報記憶部370と、混雑度情報記憶部380と、通信費情報記憶部390とを備える。無線通信装置300は、例えば、通話およびデータ通信が可能な携帯電話装置により実現される。なお、マイクロフォンやスピーカ等については、図示および説明を省略する。
通信部310は、各基地局から送信された無線信号を受信する受信部と、各基地局へ無線信号を送信する送信部とを含み、複数の無線通信サービスに対応する通信部である。例えば、通信部310は、CDMA(Code Division Multiple Access)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)に従って通信することが可能である。なお、CDMAは、符号分割多重接続を意味し、OFDMAは、直交周波数分割多重接続を意味する。
位置情報取得部320は、無線通信装置300が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部330に出力する。位置情報取得部320は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号受信アンテナにより受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出するGPSユニットにより実現することができる。この算出された位置情報には、GPS信号の受信時における緯度、経度、高度等の位置に関する各データが含まれる。また、他の位置情報の取得方法により位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。例えば、周囲に存在する無線LAN(Local Area Network)によるアクセスポイント情報を用いて位置情報を導き出し、この位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。
制御部330は、メモリ(図示せず)に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部330は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部330は、通信部310と接続され、基地局121、141を介して接続される第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140との間で行われる各種データの送受信を行う。
操作受付部340は、ユーザにより操作された操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力に応じた信号を制御部330に出力する。操作受付部340は、例えば、数字キーやアルファベットキー等の各種キーを備える。
表示部350は、制御部330の制御に基づいて、各種情報(文字情報や時刻情報等)を表示する表示部である。表示部350は、例えば、USIM情報の書換前後に関する各情報(例えば、図10に示す表示画面)を表示する。なお、表示部350として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)パネル、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示パネルを用いることができる。なお、操作受付部340および表示部350については、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いて一体で構成することができる。
USIM情報書換部360は、制御部330の制御に基づいて、USIM情報記憶部370に保持されているUSIM情報(契約認証情報)の書換処理を行うものである。ここで、第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持している状態は、第1の通信事業者に係る基地局121に接続するための接続権を有する状態として把握することができる。例えば、USIM情報の有効化処理および無効化処理により、その接続権の移転を行うことができる。また、USIM情報自体の転送処理により、その接続権の移転を行うことができる。また、第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持している状態は、第1の通信事業者に係る基地局121との接続に必要なパラメータが設定されている状態として把握することができる。
USIM情報記憶部370は、USIM情報(契約認証情報)を保持するメモリである。USIM情報記憶部370として、例えば、UICC(Universal Integrated Circuit)カードを用いるようにしてもよく、USIM情報をセキュアに保つための専用メモリを用いるようにしてもよい。なお、USIM情報記憶部370としてUICCカードを用いる場合には、USIM情報が固定的に書き込まれているものではなく、USIM情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。すなわち、USIM情報書換部360がUSIM情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。また、USIM情報の書換処理が可能なものを用いる。なお、USIM情報の有効化処理および無効化処理については、3GPP(Third Generation Partnership Project)に規定されている有効化処理および無効化処理により行うことができる。これらの各処理は、例えば、携帯電話装置の販売ショップで行われている。
混雑度情報記憶部380は、情報処理装置200から取得された混雑度情報を記憶する記憶部である。例えば、無線通信装置300が存在する位置において受信可能な複数の基地局に関する混雑度情報が通信部310を介して受信され、記録される。
通信費情報記憶部390は、情報処理装置200から取得された通信費情報を記憶する記憶部である。例えば、無線通信装置300が存在する位置において受信可能な複数の基地局に関する通信費情報が通信部310を介して受信され、記録される。なお、混雑度情報および通信費情報については、通信部310が定期的または不定期に順次受信して、混雑度情報記憶部380および通信費情報記憶部390の内容が順次更新されるものとする。
ここで、無線通信装置300による基地局の混雑度検出方法について説明する。無線通信装置300が基地局の混雑度を検出する方法としては、W−CDMA方式の場合には、待ち受け時に行うセルサーチおよび周辺セルサーチ、または、セル再選択の処理により取得する相関検出値を利用することができる。また、OFDMAの場合には、フレーム毎の全サブキャリア数に対して、実際に割り当てられたサブキャリア数の割合に関する情報を検出することにより、基地局の混雑度を検出することができる。
さらに、基地局が送信するパイロット信号、または、同期信号を無線通信装置300が受信した際のSIR(Signal to Interference Ratio)に基づいて、その基地局を利用した際の予測最大通信レートを算出することができる。さらに、混雑度を加味して予測通信レートを求めることが可能である。
また、第3世代携帯電話で利用されているHSDPA方式以降のシステムでは、AMC(Adaptive Modulation and Coding)という技術が採用されている。基地局は、受信状態がよい無線通信装置に対しては、より多値の変調方式、より高い符号率の信号を送信する。
例えば、基地局から比較的近い位置に存在する無線通信装置と、基地局から比較的離れている位置に存在する無線通信装置に対して、同一の通信レートのサービスを提供する場合を想定する。この場合には、基地局から比較的近い位置に存在する無線通信装置に割り当てるリソースの方が、基地局から比較的離れている位置に存在する無線通信装置に割り当てるリソースよりも少なくてよい。そこで、上述した予測通信レート、または、混雑度を、基地局からの距離に関連する情報により補正した値に基づいて基地局(通信事業者(無線通信網))の選択が行われることが望ましい。これにより、混雑度に基づいて基地局(通信事業者(無線通信網))を選択する場合と比較して、基地局に与える負荷をさらに低減することができる。この例については、本技術の第2の実施の形態で示す。
なお、基地局からの距離に関連する情報としては、パスロス、パイロット信号の受信レベル、または、同期信号のSIR、または、取得した位置情報から基地局との距離を算出する方法等が考えられる。すなわち、制御部330は、パスロス、パイロット信号の受信レベル、同期信号のSIR、または、取得された位置情報に基づいて、無線通信装置300および基地局の距離を算出する。また、基地局の混雑度に基づいて期待される通信費用を無線通信装置300側において予測することもできる。
[情報処理装置の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200の機能構成例を示すブロック図である。
情報処理装置200は、通信部211と、通信サービス種類判定部212と、混雑度情報保持部220と、通信費情報保持部230と、無線通信装置情報保持部240とを備える。また、情報処理装置200は、接続数算出部250と、接続許可判定部260と、閾値保持部261と、USIM情報書換制御部270と、実行待ちリスト保持部280とを備える。
通信部211は、各無線通信装置から送信される各情報(例えば、接続許可要求、混雑度)を、第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140を介して受け付けるものである。そして、通信部211は、その各情報を各部に出力する。また、通信部211は、情報処理装置200の各部から出力された情報を各無線通信装置に、第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140を介して送信する。
通信サービス種類判定部212は、各無線通信装置から送信される接続許可要求に含まれる制御情報を用いて、その接続許可要求に係る通信サービスの種類を判定するものであり、判定結果を接続許可判定部260に出力する。なお、通信サービスの種類の判定方法については、図7を参照して詳細に説明する。
混雑度情報保持部220は、混雑度に関する情報(混雑度情報)を保持する保持部である。また、混雑度情報保持部220は、保持されている情報(混雑度情報)を、情報処理装置200の各部、通信部211を介して各無線通信装置に供給する。また、混雑度情報保持部220は、混雑度情報とともに、予測通信レートを保持するようにしてもよい。ここで、混雑度に関する情報は、各無線通信装置が検出した情報を収集する形態を用いてもよいし、各基地局の混雑度に関する情報を第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140から取得する形態を用いてもよい。なお、混雑度情報保持部220の保持内容については、図4を参照して詳細に説明する。
通信費情報保持部230は、通信費用に関する情報を保持する保持部である。また、通信費情報保持部230は、保持されている情報(通信費用に関する情報)を、情報処理装置200の各部、通信部211を介して各無線通信装置に供給する。なお、通信費情報保持部230の保持内容については、図5を参照して詳細に説明する。
ここで、通信部211は、混雑度情報を第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140を介して各無線通信装置から取得し、この取得された情報を混雑度情報保持部220に保持させる。また、通信部211は、通信単価に関する情報を第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140から取得し、この取得された情報を通信費情報保持部230に保持させる。また、通信部211は、定期的または不定期に第1のネットワーク制御装置120、第2のネットワーク制御装置140から各情報を取得し、混雑度情報保持部220、通信費情報保持部230に保持されている情報を順次更新する。例えば、情報処理装置200において、混雑度または予測通信レートを動的に保持する方法としては、各基地局からの情報を受ける構成とすることができる。また、待ち受け時の複数の無線通信装置が検出する混雑度または予測通信レートの情報を位置情報、または、基地局に関する情報(例えば、セルID)と関連付けて適宜集約する構成とするようにしてもよい。
ここで、混雑度または予測通信レートの情報は、複数の無線通信装置から取得して、平均化された情報を用いることができる。この場合には、例えば、混雑度または予測通信レートの情報を無線通信装置から送信する頻度を、基地局と無線通信装置との距離に応じて変更することができる。例えば、各無線通信装置と各基地局との距離が短くなるに応じて、複数の無線通信装置のそれぞれにより検出された混雑度を情報処理装置200に送信する頻度を増やすことができる。一方、各無線通信装置と各基地局との距離が長くなるのに応じて、複数の無線通信装置のそれぞれにより検出された混雑度を情報処理装置200に送信する頻度を減らすことができる。
例えば、基地局から比較的離れているセルエッジ等で混雑度を検出する場合には、基地局からの受信信号強度が低くなるため、受信回路のNF(Noise Figure)の影響が大きくなり、実際の混雑度よりも大きな値(比較的混雑している値)が検出される。このため、情報処理装置200側で複数の無線通信装置から受信した混雑度に関連する情報を平均化する際には、基地局の比較的近くに存在する無線通信装置から収集した混雑度の情報の信頼性を高いものと判断する。一方、基地局から比較的離れている位置に存在する無線通信装置から収集した混雑度の情報の信頼性は低いものと判断する。そして、混雑度または予測通信レートの情報として、平均化された情報を用いる場合には、基地局からの距離に応じた重み係数(その判断結果に応じた重み付け)を用いる。また、その判断結果に応じた重み付けを、無線通信装置からの混雑度情報の送信頻度を変えることによって実現することができる。
また、このように送信頻度を制御することにより、受信電力を削減することができる。例えば、基地局から比較的離れている無線通信装置は、送信電力を上げて送信しなくてはならない。このため、そのような無線通信装置からの送信頻度を下げることにより、無線通信装置の消費電力を削減させることができる。
また、無線通信装置300を駆動するためのバッテリ(無線通信装置300に内蔵または装着されているバッテリ(図示せず))の充電残量に応じて送信頻度を制御するようにしてもよい。例えば、無線通信装置300の制御部330は、上述した無線通信装置と基地局との距離に応じた送信頻度の制御とともに、バッテリ残量に応じた送信頻度の制御を行うことができる。例えば、制御部330は、バッテリの充電残量が多い場合には、送信頻度を増やし、バッテリの充電残量が少ない場合には、送信頻度を減らすように制御を行う。これにより、情報処理装置200の情報収集効率の改善と、無線通信装置300のバッテリを長時間使用することとのトレードオフを実現することができる。このように、携帯可能な無線通信装置300は、バッテリを用いて各動作を行うものが多いため、バッテリを効率的に使用して消費電力を低減することが重要である。
無線通信装置情報保持部240は、各無線通信装置に関する情報(無線通信装置情報)を保持する保持部である。また、無線通信装置情報保持部240は、保持されている情報(無線通信装置情報)を情報処理装置200の各部に供給する。なお、無線通信装置情報保持部240の保持内容については、図6(a)を参照して詳細に説明する。
接続数算出部250は、無線通信装置情報保持部240の保持内容に基づいて、各無線通信装置から送信される接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数を算出するものである。そして、接続数算出部250は、算出された無線通信装置の数を接続許可判定部260に出力する。
接続許可判定部260は、各無線通信装置から接続許可要求が送信された場合に、その接続許可要求に対する許可の要否を判定するものであり、その判定結果をUSIM情報書換制御部270に出力する。例えば、接続許可判定部260は、接続数算出部250により算出された無線通信装置の数(接続情報)に基づいてその接続許可要求に対する許可の要否を判定する。具体的には、接続許可判定部260は、接続数算出部250により算出された無線通信装置の数と、閾値保持部261に保持されている閾値との比較結果に基づいてその接続許可要求に対する許可の要否を判定する。例えば、その無線通信装置の数が閾値を基準として小さい場合には、その接続許可要求に対して許可する判定を行い、その数が閾値を基準として大きい場合には、その接続許可要求に対して許可しない判定を行う。また、接続許可判定部260は、その接続許可要求に対して許可しない判定が行われた場合には、その旨を通信部211に出力して、その旨を無線通信装置に表示させることができる。なお、接続許可判定部260は、特許請求の範囲に記載の判定部の一例である。
閾値保持部261は、接続許可判定部260による判定処理に用いられる閾値を保持するものであり、保持されている閾値を接続許可判定部260に供給する。
USIM情報書換制御部270は、接続許可判定部260により許可する判定がされた場合に、接続許可要求に係る基地局に接続するための接続権(USIM情報に基づく接続権)をその接続許可要求を送信した無線通信装置に設定する制御を行うものである。また、USIM情報書換制御部270は、その接続権が設定された後にその接続許可要求に係る基地局を介した通信サービスが終了した場合には、最初の接続権をその無線通信装置に設定させる制御を行う(復元処理)。すなわち、USIM情報書換制御部270は、対象となる無線通信装置についてUSIM情報の書換処理および復元処理を行う。また、USIM情報書換制御部270は、USIM情報の書換処理を行った無線通信装置に関する情報を無線通信装置情報保持部240に保持させる。また、復元処理を行った後に、USIM情報書換制御部270は、その無線通信装置に関する情報を無線通信装置情報保持部240から削除する。なお、USIM情報書換制御部270は、特許請求の範囲に記載の制御部の一例である。
実行待ちリスト保持部280は、接続許可要求を送信した無線通信装置について、一定時間経過後に、接続許可判定部260により判定処理が行われる場合に、その無線通信装置に関する情報を保持するものである。
[混雑度情報記憶部の内容例]
図4は、本技術の第1の実施の形態における混雑度情報保持部220の記憶内容の一例を模式的に示す図である。
混雑度情報保持部220は、各基地局の混雑度に関する情報(混雑度情報)を保持する保持部である。具体的には、混雑度情報保持部220には、セルID221と、位置情報222と、混雑度情報223とが通信事業者毎に関連付けて保持される。
セルID221は、通信事業者が運営する基地局(セル)を識別するための識別情報である。
位置情報222は、通信事業者が運営する基地局が存在する位置に関する情報である。例えば、位置情報222として、各基地局が存在する位置に対応する緯度および経度が格納される。
混雑度情報223は、通信事業者が運営する基地局の混雑度に関する情報である。混雑度情報223として、例えば、0〜1の値が格納される。図4では、混雑度情報223の値「1」の混雑度が最も高く(すなわち、混雑している)、「0」の混雑度が最も低い(すなわち、混雑していない)ものとする。
また、図4において、各通信事業者が運営する基地局のセルのうち、その範囲が重複する各基地局に関する各情報については、説明の容易のため、同一行に配置して示す。
[通信費情報保持部の内容例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における通信費情報保持部230の保持内容の一例を模式的に示す図である。
通信費情報保持部230には、セルID231と、時刻情報232と、混雑度情報233と、パケット当たりの通信費234とが関連付けて保持される。
セルID231は、通信事業者が運営する基地局(セル)を識別するための識別情報である。セルID231により、通信事業者が運営する基地局が存在する位置が特定される。
時刻情報232は、所定間隔の時間帯を示す情報である。
混雑度情報233は、通信事業者が運営する基地局の混雑度に関する情報である。混雑度情報233として、例えば、0〜1の値が格納される。図5では、混雑度情報233の値「1」の混雑度が最も高く(すなわち、混雑している)、「0」の混雑度が最も低い(すなわち、混雑していない)ものとする。
パケット当たりの通信費234は、無線通信装置が無線事業者を介して無線接続サービスを利用する際に課金される通信費用に関する情報(通信単価情報)である。すなわち、無線通信装置に保持されているUSIM情報(書換後のUSIM情報)に係る通信事業者の通信単価情報が格納される。なお、通信単価情報としては、通信費が変化する混雑度の段階を動的に変化させることが可能である。
例えば、11時の時刻において、セルID231「0001」に対応する混雑度情報233が「0.30」であり、セルID231「0077」に対応する混雑度情報が「0.10」である場合を想定する。この場合に、11時の時刻において、各エリアでの通信費を取得する場合は、セルID231「0001」では通信費「¥0.18」が取得され、セルID231「0077」では通信費「¥0.15」が取得される。
また、接続許可判定部260により接続許可要求に対して許可する判定が行われ、USIM情報書換制御部270により接続権が設定された無線通信装置については、通信費情報保持部230の保持内容に基づいて、課金処理が行われる。この場合には、基地局の混雑度または予測通信レートに応じて、その基地局を利用する際の通信単価が順次更新される。これにより、通信リソースの需要と供給に応じて、通信費用を変化させる課金方法を実現することができる。
[無線通信装置情報保持部の内容例]
図6(a)は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置情報保持部240の保持内容の一例を模式的に示す図である。
無線通信装置情報保持部240は、各無線通信装置に関する情報(無線通信装置情報)を保持する保持部である。具体的には、無線通信装置情報保持部240には、端末識別情報241と、セルID242と、接続許可した通信事業者243とが無線通信装置毎に関連付けて保持される。
端末識別情報241は、各無線通信装置を識別するための識別情報である。
セルID242は、通信事業者が運営する基地局(セル)を識別するための識別情報である。
接続許可した通信事業者243は、接続許可要求を送信した無線通信装置に対して、その接続を許可した通信事業者に関する情報である。例えば、その通信事業者を識別するための識別情報が格納される。なお、図6(a)では、説明の容易のため、通信事業者を識別するための識別情報として、通信事業者の名称のみを示す。
なお、図6(a)では、図示およびその説明を省略するが、無線通信装置情報保持部240には、図6(a)に示す情報以外の情報を保持するようにしてもよい。例えば、無線通信装置が在圏する位置に関する情報と、無線通信装置が在圏した位置に関する時系列の情報(例えば、移動履歴情報)と、無線通信装置が在圏したエリアコードに関する情報とを保持することができる。また、無線通信装置が在圏した基地局に関する情報と、無線通信装置が在圏したアクセスポイントに個別に割り振られている識別情報とを保持することができる。また、無線通信装置が在圏した位置における受信信号強度とパイロット信号(または、リファレンス信号)の受信強度とに関する時系列の情報(すなわち、各強度の履歴情報)を保持することができる。また、無線通信装置により検出された周辺の基地局に関する情報と、無線通信装置により検出された基地局の混雑度に関する情報と、無線通信装置のバッテリに関する情報とを保持することができる。また、ユーザにより無線通信装置の入力装置(例えば、操作受付部340)を介して入力された文字情報(例えば、ライフログに係るログ情報を包含する)を保持することができる。また、これらのうちの少なくとも1つを含む情報を保持することができる。また、これらの保持対象となる情報(所定情報)は、上述したように、各無線通信装置から順次送信される。
ここで、無線通信装置300が無線通信装置情報保持部240に保持させるために情報処理装置200に送信する情報(所定情報)の内容については、動的に変えることが可能である。すなわち、無線通信装置300の制御部330は、所定情報に含める内容を可変とすることができる。例えば、無線通信装置300が符号分割多重接続方式による通信サービスを利用している期間は、上述した各情報の中から、無線通信装置が在圏した位置に関する時系列の情報のみを送信することができる。また、例えば、無線通信装置300が直交周波数分割多元接続方式による通信サービスを利用している期間は、無線通信装置が在圏した位置に関する時系列の情報とともに、無線通信装置300の周辺の基地局に関する情報を含めて送信することができる。なお、これらの送信制御は、一例であり、送信対象となる情報については、適宜変更することができる。このように、制御部330は、所定情報に含める内容を、無線通信装置300が利用する通信システムの種類に基づいて変更することができる。ここで、通信システムの種類は、例えば、符号分割多重接続方式、または、直交周波数分割多元接続方式である。
また、無線通信装置300が無線通信装置情報保持部240に保持させるために情報処理装置200に送信する情報(所定情報)の内容については、無線通信装置300を駆動するバッテリの充電残量に応じて動的に変えるようにしてもよい。すなわち、制御部330は、所定情報に含める内容を可変とすることができる。例えば、バッテリの充電残量の少ない状態では、送信対象となる所定情報の容量が少なくなるように、送信対象となる所定情報の内容を選択して送信することができる。このように、制御部330は、所定情報に含める内容を、無線通信装置300を駆動するバッテリ残量に基づいて変更することができる。
また、情報処理装置200は、無線通信装置情報保持部240に保持されている情報を定期的または不定期に加工するようにしてもよい。例えば、地形を格子状に分割した際のグリッドに相当する位置に関連付けて、受信信号強度と、パイロット信号の受信強度またはリファレンス信号の受信強度と、周辺の基地局に関する情報に基づいて算出された干渉に係る指標とを保存するようにしてもよい。この場合には、これらの各情報が含まれていた所定情報(位置情報)により特定される位置に関連付けて、各情報が無線通信装置情報保持部245に保持される。この保持例を図6(b)に示す。
図6(b)は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置情報保持部245の保持内容の一例を模式的に示す図である。なお、無線通信装置情報保持部245は、無線通信装置情報保持部240の変形例であり、図6(b)では、無線通信装置情報保持部240の保持内容以外の内容を示す。
無線通信装置情報保持部245には、位置情報(緯度246、経度247)に関連付けて各情報が保持される。例えば、各無線通信装置が在圏した位置における受信信号強度とパイロット信号またはリファレンス信号の受信強度とに関する時系列の情報248と、各無線通信装置により検出された周辺の基地局に基づいて算出された干渉に係る指標249とが保持される。
位置情報(緯度246、経度247)は、例えば、地形を格子状に分割した際のグリッドに相当する位置に関する情報である。
このように、情報処理装置200は、一種の受信品質マップのような役割のデータベースとして無線通信装置情報保持部245を構築することができる。そして、情報処理装置200は、無線通信装置情報保持部245を用いて、各無線通信装置に対して受信品質を提供することができる。
例えば、無線通信装置300は、受信品質に関する情報の取得要求(無線通信装置300が在圏する位置に関する情報を含む)を情報処理装置200に送信する。この取得要求を受信すると、情報処理装置200の通信部211は、無線通信装置300が在圏する位置に関連付けられている無線通信装置情報保持部245の各情報を無線通信装置300に送信する。すなわち、無線通信装置300が在圏する位置における受信信号強度と、パイロット信号の受信強度またはリファレンス信号の受信強度と、干渉に係る指標とを無線通信装置300に送信することができる。なお、この問い合わせ(取得要求)は、無線通信装置300から基地局を介して無線通信を利用して行うことができる。また、この問い合わせ(取得要求)は、無線通信装置300から有線通信を利用して行うことも可能である。また、無線通信装置情報保持部245における受信品質に関する情報(受信信号強度等)の定期的な加工方法として、例えば、時間単位、日単位、週単位、または、月単位で平均する等の方法を用いることができる。また、時間的に新しい情報の重みを大きくして平均する等の方法を用いるようにしてもよい。
[通信サービスの種類の判定例]
図7は、本技術の第1の実施の形態における通信サービス種類判定部212により通信サービスの種類を判定する場合における判定例を模式的に示す図である。
図7(a)には、無線通信装置300のユーザが、所望する通信サービスを要求する場合における接続要求150の流れを模式的に示す。
図7(b)には、図7(a)に示す接続要求150に含まれる制御情報151を用いて、通信サービス種類判定部212が、接続要求150に係る通信サービスの種類を判定する場合を模式的に示す。
制御情報151には、例えば、接続先情報152と、プロトコル153と、ポート番号154とが含まれる。そして、通信サービス種類判定部212は、接続要求150に含まれる制御情報151を取得して、制御情報151の少なくとも1つに基づいて、接続要求150に係る通信サービスの種類を分類する。
図7(b)では、接続要求150に係る通信サービスの種類として、連続した通信を必要とする通信サービス161と、間欠に実行される通信サービス162との2つの種類に分類して判定する例を示す。
ここで、連続した通信を必要とする通信サービス161は、例えば、ストリーミングサービス、動画を含むインターネット閲覧サービス、動画ファイルのダウンロードサービスである。また、間欠に実行される通信サービス162は、例えば、Webブラウジング、メール送受信、検索サービスである。
なお、図7(b)では、接続要求150に係る通信サービスの種類を2つの種類に分類する例を示すが、連続した通信を必要とする通信サービス161、間欠に実行される通信サービス162をさらに細かく分類するようにしてもよい。例えば、連続した通信を必要とする通信サービス161を、さらに連続したサービスと、間欠に実行される通信サービス162に近いサービスとのように複数に分類することができる。また、間欠に実行される通信サービス162を、さらに間欠に実行されるサービスと、連続した通信を必要とする通信サービス161に近いサービスとのように複数に分類することができる。
また、連続した通信を必要とする通信サービス161、間欠に実行される通信サービス162以外の分類とするようにしてもよい。例えば、至急利用したい通信サービスと、至急利用する必要がない通信サービスとのように複数に分類することができる。また、緊急性が高い通信サービスと、緊急性が低い通信サービスとのように複数に分類することができる。
なお、通信サービスの種類を判定する判定方法として、他の判定方法を用いるようにしてもよい。例えば、無線通信装置300および情報処理装置200間において予め通信サービスの種類を分類する信号構成を保持しておく。そして、無線通信装置300から接続許可要求が送信される場合に、その接続許可要求にその通信サービスの種類を分類する信号を含めて送信し、無線通信装置300から情報処理装置200にその通信サービスの種類を通知するようにしてもよい。これにより、情報処理装置200が、通信サービスの種類を判定することができる。
[各装置間における通信例]
図8および図9は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。なお、図8および図9では、無線通信装置300および情報処理装置200間における通信処理例のみを示すが、他の無線通信装置および情報処理装置200間における通信処理についても同様に適用することができる。
また、図8および図9では、無線通信装置300が第1の通信事業者に係るUSIM情報を保持している場合において、このUSIM情報について書換処理および復元処理を行う例を示す。また、図8および図9では、無線通信装置300のユーザが、高い通信レートの通信サービスを希望する場合を例にして説明する。
最初に、無線通信装置300を用いて、ユーザが所望する通信サービスを受けるための通信サービス開始操作が行われる(401)。この通信サービス開始操作は、例えば、通信サービス操作画面が表示部350に表示されている場合において、ユーザが所望する通信サービスを選択する選択操作により行われる。
通信サービス開始処理が行われると、制御部330は、無線通信装置300が存在する位置において受信可能な複数の基地局に関する混雑度情報を混雑度情報記憶部380から取得する(402)。そして、制御部330は、取得された混雑度情報に係る複数の基地局のうちから、混雑度が最も小さい基地局(通信事業者(無線通信網))を選択する(403)。例えば、混雑度が最も小さい基地局のセルID(例えば、図4に示すセルID221に対応するID)が選択される。この例では、選択された基地局は、第2の通信事業者が運営する基地局である場合を想定して説明する。なお、選択された基地局が、無線通信装置300のユーザが契約している通信事業者が運営する基地局である場合には、以降の処理を行わずに、無線通信装置300に保持されているUSIM情報に基づく接続処理が行われる。なお、混雑度の代わりに、予測通信レートに基づいて無線事業者を選択するようにしてもよい。
続いて、その選択された基地局(通信事業者)を利用するための接続許可要求が、無線通信装置300から情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置120を介して送信される(404乃至407)。この接続許可要求は、ユーザが所望する通信サービスを受けるための接続要求である。また、この接続許可要求には、無線通信装置300に関する情報(例えば、保持するUSIM情報、端末識別情報)と、その選択された基地局(通信事業者)に関する情報と、その選択基準に関する情報(選択基準情報(混雑度、通信費等))とが含まれる。このように、無線通信装置300のユーザが、予め契約している通信事業者を介して接続許可要求が送信される。
無線通信装置300からの接続許可要求を受信すると(408)、情報処理装置200が、接続許可判定処理を行う(408)。すなわち、接続数算出部250が、無線通信装置情報保持部240の内容に基づいて、その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)を算出する。続いて、接続許可判定部260が、算出された接続数と、閾値保持部261に保持されている閾値とを比較して、この比較結果に基づいて、その接続許可要求を送信した無線通信装置300の接続を許可するか否かを判断する。例えば、算出された接続数が閾値未満である場合には、その接続許可要求を送信した無線通信装置300のその接続許可要求に係る基地局への接続を許可すると判定される。一方、取得された接続数が閾値以上である場合には、その接続許可要求を送信した無線通信装置300のその接続許可要求に係る基地局への接続を許可しないと判定される。
なお、接続許可要求に係る基地局への接続を許可しないと判定された場合には、例えば、その接続許可要求を送信した無線通信装置300にその旨が送信され、その旨が表示部350に表示される。この表示例を図10(a)に示す。また、接続許可要求に係る基地局への接続を許可しないと判定された場合には、例えば、その接続許可要求を送信した無線通信装置300に、他の通信事業者の選択を促す旨が送信され、その旨が表示部350に表示される。この表示例を図10(b)に示す。この場合には、ユーザ操作により、新たな基地局(通信事業者)の選択が行われる。
なお、接続許可判定部260による判定処理に用いられる閾値(閾値保持部261に保持の閾値)は、固定値を用いるようにしてもよく、定期的または不定期に更新される混雑度または予測通信レートに基づいて変更される値を用いるようにしてもよい。
続いて、その接続許可判定処理により無線通信装置300の接続が許可されると(408)、接続が許可された旨を示す接続許可が、情報処理装置200から無線通信装置300に第1のネットワーク制御装置120を介して送信される(409乃至412)。この接続許可には、無線通信装置300のUSIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報(第1の通信事業者)を、第2のネットワーク制御装置140に接続するためのUSIM情報(第2の通信事業者)に書き換えるための情報が含まれる。また、USIM情報書換制御部270は、接続許可を送信した無線通信装置300に関する端末識別情報、これが接続する基地局に関する情報(セルID、無線事業者等)を無線通信装置情報保持部240に記録する。
このように、情報処理装置200から無線通信装置300に接続許可が送信された場合には、接続許可が送信された無線通信装置300に関する情報が無線通信装置情報保持部240に記録される。ここで、基地局の近くにいる無線通信装置ほど、同じ通信レートのサービスを提供しても基地局のリソースの負担が少ない。そこで、無線通信装置情報保持部240の保持内容を更新する際に、接続許可を与えた無線通信装置300の予測通信レートに応じて重み付けを行い、この重み付けを記録するようにしてもよい。この重み付けを記録する例については、本技術の第2の実施の形態において説明する。
また、無線通信装置300が接続許可を受信すると(412)、無線通信装置300のUSIM情報書換部360は、その接続許可に基づいて、USIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報を書き換える(413)。すなわち、第1の通信事業者に係るUSIM情報から、第2の通信事業者に係るUSIM情報に書き換える。この書換処理により、無線通信装置300は、第2の通信事業者(第2のネットワーク制御装置140)に接続可能となる。
このように、USIM情報の書換処理が行われた場合には、USIM情報の書換処理が行われた旨を表示部350に表示するようにしてもよい。例えば、接続中の通信事業者名を表示部350の一部領域に表示させる方法等によって実現される。これにより、無線通信装置300を所有するユーザがUSIM情報の書換処理が行われたことを容易に把握することができる。
続いて、USIM情報の書換処理が終了した場合には(413)、無線通信装置300の制御部330は、第2のネットワーク制御装置140に接続要求を送信する(414、415)。すなわち、混雑度情報に基づいて選択された基地局(混雑度が最も小さい基地局)を介して、この基地局に係る第2の通信事業者に接続要求が送信される。
その接続要求を受信すると(415)、第2のネットワーク制御装置140は、無線通信装置300との間で接続処理を行う(416、417)。この接続処理により、無線通信装置300は、第2のネットワーク制御装置140との間で通信可能となる。このため、無線通信装置300は、ユーザが所望する通信サービスを第2のネットワーク制御装置140を介して受けることができる。すなわち、第2の通信事業者の無線アクセス網を用いて、ユーザが所望する通信サービスが無線通信装置300に提供される。
また、情報処理装置200から無線通信装置300への通信サービスの提供処理が終了した場合には(421)、USIM情報復元指示情報が送信される(422乃至425)。すなわち、ユーザが所望する通信サービスの提供が完了した場合には(421)、情報処理装置200から無線通信装置300に第2のネットワーク制御装置140を介してUSIM情報復元指示情報が送信される(422乃至425)。このUSIM情報復元指示情報には、無線通信装置300のUSIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報(第2の通信事業者)を、第1の通信事業者に係るUSIM情報に書き換えるための情報(復元情報)が含まれる。
また、無線通信装置300がUSIM情報復元指示情報を受信すると(425)、無線通信装置300のUSIM情報書換部360は、そのUSIM情報復元指示情報に基づいて、USIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報を書き換える(426)。すなわち、第2の通信事業者に係るUSIM情報から、第1の通信事業者に係るUSIM情報に書き換える。この復元処理により、無線通信装置300は、第1の通信事業者(第1のネットワーク制御装置120)に接続可能となる。
[接続不許可時における表示例]
図10は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300に表示される表示画面例を示す図である。
図10(a)には、接続許可判定部260による接続許可判定処理の結果、接続許可要求に係る基地局への接続を許可しないと判定された場合に表示部350に表示される表示例(表示画面170)を示す。例えば、表示画面170が表示部350に表示された場合には、ユーザは、OKボタン171を押下した後に、現在のUSIM情報を用いて通信サービスを受けるための通信サービス開始操作を行うことができる。
図10(b)には、接続許可判定部260による接続許可判定処理の結果、接続許可要求に係る基地局への接続を許可しないと判定された場合に表示部350に表示される表示例(表示画面172)を示す。
表示画面172には、他の通信事業者の選択をするための接続ボタン173、174と、戻るボタン175とが表示される。接続ボタン173、174は、例えば、混雑度の少ない基地局の順序で表示される。
例えば、ユーザが所望する通信事業者の接続ボタン173または174が押下された場合には、その押下された通信事業者を利用するための接続許可要求が、無線通信装置300から情報処理装置200に第1のネットワーク制御装置120を介して送信される。これにより、図8および図9と同様に、接続処理が行われる。なお、戻るボタン175が押下された場合には、他の操作画面が表示される。
[無線通信装置の動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300の動作について図面を参照して説明する。
図11は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300による通信サービス制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、ユーザが所望する通信サービスを受けるための通信サービス開始操作を行うための通信サービス操作画面が表示部350に表示される(ステップS901)。この通信サービス操作画面において、ユーザによる通信サービス開始操作が行われたか否かが判断され(ステップS902)、通信サービス開始操作が行われていない場合には、監視を継続して行う。
通信サービス開始操作が行われた場合には(ステップS902)、制御部330は、無線通信装置300が存在する位置において受信可能な複数の基地局に関する混雑度情報を混雑度情報記憶部380から取得する(ステップS903)。続いて、制御部330は、取得された混雑度情報に係る複数の基地局のうちから、混雑度が最も小さい基地局(通信事業者)を選択する(ステップS904)。なお、選択された基地局が、無線通信装置300のユーザが契約している第1の通信事業者が運営する基地局である場合には、以降の処理を行わずに、無線通信装置300に保持されているUSIM情報に基づく接続処理が行われる。
続いて、制御部330は、その選択された基地局(通信事業者)を利用するための接続許可要求を第1のネットワーク制御装置120を介して情報処理装置200に送信する(ステップS905)。
続いて、その接続許可要求に係る基地局への接続が許可された旨を示す接続許可を受信したか否かが判断される(ステップS906)。そして、その接続許可を受信していない場合には(ステップS906)、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨を受信したか否かが判断され(ステップS911)、接続が不可である旨を受信していない場合には、ステップS906に戻る。一方、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨を受信した場合には(ステップS911)、その旨が表示部350に表示され(ステップS912)、通信サービス制御処理の動作を終了する。なお、ステップS912は、特許請求の範囲に記載の表示手順の一例である。
その接続許可を受信した場合には(ステップS906)、USIM情報書換部360が、その接続許可に基づいて、USIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報を書き換える(ステップS907)。
続いて、制御部330が書換後のUSIM情報に係る通信事業者(ネットワーク制御装置)に接続要求を送信し、そのネットワーク制御装置と無線通信装置300との間で接続処理が行われる(ステップS908)。この接続処理後に、そのネットワーク制御装置と無線通信装置300との間で、ユーザが所望する通信サービスが行われる。
続いて、通信サービスの提供処理が終了した旨を示すUSIM情報復元指示情報を受信したか否かが判断され(ステップS909)、そのUSIM情報復元指示情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。そのUSIM情報復元指示情報を受信した場合には(ステップS909)、USIM情報書換部360が、そのUSIM情報復元指示情報に基づいて、USIM情報記憶部370に記憶されているUSIM情報を書き換える(ステップS910)。すなわち、USIM情報の復元処理が行われる。
[情報処理装置の動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200の動作について図面を参照して説明する。
[接続不可時にその旨を表示する場合における動作例]
図12は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)が閾値以上である場合に、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨を無線通信装置に表示させる例を示す。
最初に、無線通信装置から接続許可要求を受信したか否かが判断され(ステップS915)、接続許可要求を受信していない場合には、監視を継続して行う。接続許可要求を受信した場合には(ステップS915)、接続許可判定部260が、接続許可判定処理を行う(ステップS916)。すなわち、接続許可判定部260が、その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)を接続数算出部250から取得し、取得された接続数と閾値とを比較する(ステップS916)。なお、ステップS916は、特許請求の範囲に記載の判定手順の一例である。
その接続数が閾値未満である場合には(ステップS916)、USIM情報書換制御部270が、その接続許可要求に係る基地局への接続を許可する旨を示す接続許可を、その接続許可要求を送信した無線通信装置に送信する(ステップS917)。この場合には、その接続許可要求を送信した無線通信装置に保持されているUSIM情報に係るネットワーク制御装置を介して接続許可が送信される。また、USIM情報書換制御部270は、接続許可を送信した無線通信装置300に関する端末識別情報、これが接続する基地局に関する情報(セルID、無線事業者等)を無線通信装置情報保持部240に記録する。なお、ステップS917は、特許請求の範囲に記載の設定手順の一例である。
続いて、USIM情報の書換後の無線通信装置の接続(通信サービスの提供処理)が終了したか否かが判断され(ステップS918)、通信サービスの提供処理が終了していない場合には、監視を継続して行う。一方、通信サービスの提供処理が終了した場合には(ステップS918)、USIM情報書換制御部270が、通信サービスの提供処理が終了した無線通信装置にUSIM情報復元指示情報を送信する(ステップS919)。
また、その接続数が閾値以上である場合には(ステップS916)、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨がその接続許可要求を送信した無線通信装置に送信される(ステップS920)。これにより、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨が無線通信装置に表示される。なお、ステップS920は、特許請求の範囲に記載の表示手順の一例である。
このように、接続許可要求に係る基地局への接続数が閾値に達した場合には、その接続が不可である旨をユーザに通知するため、ユーザがその旨を容易に把握することができる。
[他の基地局に接続させる場合における動作例]
図13は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)が閾値以上である場合に、他の基地局を無線通信装置に接続させる例を示す。また、この処理手順は、図12の変形例であるため、図12と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)が閾値以上である場合には(ステップS916)、接続許可判定部260が、混雑度情報保持部220の内容(混雑度情報)に基づいて、新たな候補を選択する(ステップS921)。すなわち、接続許可判定部260が、その接続許可要求を送信した無線通信装置が存在する位置において受信可能な複数の基地局のうちから、混雑度が次に小さい基地局(通信事業者)を新たな候補として選択する(ステップS921)。
続いて、新たな候補として選択された基地局が、その接続許可要求を送信した無線通信装置のユーザが契約している通信事業者が運営する基地局であるか否かが判断される(ステップS922)。すなわち、新たな候補として選択された基地局が、その接続許可要求を送信した無線通信装置と既に接続可能であるか否かが判断される(ステップS922)。新たな候補として選択された基地局が、その接続許可要求を送信した無線通信装置と既に接続可能である場合には(ステップS922)、USIM情報書換制御処理の動作を終了する。この場合には、例えば、その旨がその無線通信装置に送信される。
新たな候補として選択された基地局が、その接続許可要求を送信した無線通信装置と接続可能でない場合には(ステップS922)、接続許可判定部260が、接続許可判定処理を行う(ステップS923)。すなわち、接続許可判定部260が、新たな候補として選択された基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)を接続数算出部250から取得し、取得された接続数と閾値とを比較する(ステップS923)。
その接続数が閾値未満である場合には(ステップS923)、USIM情報書換制御部270が、新たな候補として選択された基地局への接続を許可する旨を示す接続許可を、その接続許可要求を送信した無線通信装置に送信する(ステップS924)。この場合には、その接続許可要求を送信した無線通信装置に保持されているUSIM情報に係るネットワーク制御装置を介して接続許可が送信される。
一方、その接続数が閾値以上である場合には(ステップS923)、ステップS921に戻り、新たな候補の選択が行われる。
このように、基地局への接続数が閾値に達した場合には、その次に混雑度の小さい基地局(または、その次に予測通信レートの高い無線通信網)に接続するための許可をすることができる。
[特定の通信サービスを優先的に接続させる場合における動作例]
図14は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、無線通信装置からの接続許可要求に係る通信サービスが、特定の通信サービスである場合に、その接続許可要求に係る接続を優先的に行う例を示す。また、この処理手順は、図12の変形例であるため、図12と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
無線通信装置から接続許可要求を受信した場合には(ステップS915)、通信サービス種類判定部212が、その接続許可要求に係る通信サービスの種類を判定する(ステップS930)。なお、ステップS930は、特許請求の範囲に記載のサービス種類判定手順の一例である。続いて、接続許可判定部260が、その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスであるか否かを判断する(ステップS931)。特定の通信サービスは、例えば、連続した通信を必要とする通信サービス(例えば、図7(b)に示す161)である。その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスである場合には(ステップS931)、ステップS916に進む。
その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスでない場合には(ステップS931)、接続許可判定部260が、その接続許可要求を送信した無線通信装置を、実行待ちリスト保持部280に記録する(ステップS933)。続いて、所定時間が経過したか否かが判断され(ステップS934)、所定時間が経過していない場合には、監視を継続して行う。この所定時間が経過するまでの間には、その接続許可要求を送信した無線通信装置は、既に保持しているUSIM情報を用いて接続処理を行い、所望の通信サービスを実行するようにしてもよい。
所定時間が経過した場合には(ステップS934)、接続許可判定部260が、接続許可判定処理を行う(ステップS935)。すなわち、接続許可判定部260が、実行待ちリスト保持部280に記録された無線通信装置からの接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)を接続数算出部250から取得する。そして、取得された接続数と閾値とを比較する(ステップS935)。
その接続数が閾値未満である場合には(ステップS935)、ステップS917に進む。一方、その接続数が閾値以上である場合には(ステップS935)、実行待ちリスト保持部280に記録された無線通信装置に関する接続許可判定処理が所定回行われたか否かが判断される(ステップS936)。その接続許可判定処理が所定回行われていない場合には(ステップS936)、ステップS934に戻る。一方、その接続許可判定処理が所定回行われた場合には(ステップS936)、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨がその接続許可要求を送信した無線通信装置に送信される(ステップS937)。
このように、特定の通信サービス(例えば、連続した通信を必要とする通信サービス)を行う無線通信装置に対する処理を優先的に行うことができる。すなわち、その無線通信装置に対して、その選択された基地局に接続するための接続権の設定を優先的に許可することができる。また、予測通信レートの大きい無線通信装置に対して、その選択された無線通信網に接続するための接続権の設定を優先的に許可するようにしてもよい。
図15は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、無線通信装置からの接続許可要求に係る通信サービスが、特定の通信サービス以外の他の通信サービスである場合には、その次に適切な基地局をその無線通信装置に接続させる例を示す。また、この処理手順は、図14の変形例であるため、図14と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスでない場合には(ステップS931)、ステップS941に進む。なお、ステップS941乃至S944は、図13に示すステップS921乃至S924と略同様である。このため、ここでの詳細な説明を省略する。
このように、特定の通信サービス(例えば、連続した通信を必要とする通信サービス)を行う無線通信装置については、選択された無線通信網のリソースを優先的に割り当てることができる。また、特定の通信サービス以外のサービスを要求した無線通信装置に対しては、選択された無線通信網の次に混雑度の小さい基地局(または、その次に予測通信レートの高い無線通信網)に接続するための接続権の設定を許可することができる。なお、特定の通信サービス以外のサービスは、例えば、間欠な通信を必要とする通信サービスである。
図28および図29は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、無線通信装置からの直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局への接続許可要求に係る通信サービスが特定の通信サービス以外の他の通信サービスである場合には、符号分割多重接続方式に対応する基地局をその無線通信装置に接続させる例を示す。また、この処理手順は、図15の変形例であるため、図15と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスである場合には(ステップS931)、その接続許可要求に係る直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局の接続数は閾値未満であるか否かが判断される(ステップS1100)。そして、その接続数が閾値未満である場合には(ステップS1100)、ステップS917に進み、その接続数が閾値以上である場合には(ステップS1100)、ステップS941に進む。この場合には、新たな候補として直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局が選択される(ステップS941)。
また、その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスでない場合には(ステップS931)、符号分割多重接続方式に対応する基地局が新たな候補として選択される(ステップS1101)。続いて、その接続許可要求に係る符号分割多重接続方式に対応する基地局の接続数は閾値未満であるか否かが判断される(ステップS1102)。そして、その接続数が閾値未満である場合には(ステップS1102)、ステップS917に進み、その接続数が閾値以上である場合には(ステップS1102)、ステップS1103に進む。なお、ステップS1103乃至S1106は、図13に示すステップS921乃至S924と略同様である。このため、ここでの詳細な説明を省略する。ただし、新たな候補として符号分割多重接続方式に対応する基地局が選択される(ステップS1103)。
このように、特定の通信サービスを行う無線通信装置については、選択された直交周波数分割多元接続方式の無線通信網のリソースを優先的に割り当てることができる。なお、特定の通信サービスは、例えば、連続した通信を必要とする通信サービス、または、低遅延な通信を必要とする通信サービスである。また、特定の通信サービス以外のサービスを要求した無線通信装置に対しては、符号分割多重接続方式に対応する基地局に接続するための接続権の設定を許可することができる。なお、特定の通信サービス以外のサービスは、例えば、間欠な通信を必要とする通信サービス、または、低遅延な通信を必要としない通信サービスである。
図30は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、無線通信装置からの直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局への接続許可要求に係る通信サービスが特定の通信サービスであっても所定条件を満たす場合には、符号分割多重接続方式に対応する基地局をその無線通信装置に接続させる例を示す。この所定条件は、例えば、その直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局の無線リソースが十分でない場合である。また、この処理手順は、図28および図29の変形例であるため、図28および図29と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
すなわち、その接続許可要求に係る直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局の接続数は閾値以上である場合には(ステップS1100)、ステップS1101に進む。
図31は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例も、図30に示す例と同様に、直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局への接続許可要求に係る通信サービスが特定の通信サービスであっても、所定条件を満たせば、符号分割多重接続方式に対応する基地局をその無線通信装置に接続させる例を示す。また、この処理手順は、図28および図29の変形例であるため、図28および図29と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
すなわち、新たな候補の基地局の接続数が閾値以上である場合には(ステップS943)、ステップS1101に進む。
このように、特定の通信サービスを行う無線通信装置については、選択された直交周波数分割多元接続方式の無線通信網のリソースを優先的に割り当てることができる。なお、特定の通信サービスは、上述したように、例えば、連続した通信を必要とする通信サービス、または、低遅延な通信を必要とする通信サービスである。また、直交周波数分割多元接続方式に対応した基地局の無線リソースが十分でない場合には、符号分割多重接続方式に対応する基地局の中からより混雑度の少ない基地局に接続するための接続権の設定を許可することができる。なお、特定の通信サービス以外のサービスは、例えば、間欠な通信を必要とする通信サービス、または、低遅延な通信を必要としない通信サービスである。
なお、図12乃至図15、図28乃至図31に示す処理手順のうちの何れかを行うかをユーザ操作に基づいて設定可能とするようにしてもよい。例えば、無線通信装置300における操作受付部340においてその設定操作を行うことができる。
[通信費用を考慮した接続先の選択例]
以上では、混雑度等に基づいてユーザが所望する通信サービスに最適な通信事業者を選択する例を示した。ここで、ユーザによっては、通信レートよりも通信費を重要視することも考えられる。そこで、以下では、ユーザの好みに応じて通信サービスに最適な通信事業者を選択する例を示す。
[初期設定時における表示例]
図16は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300に表示される表示画面例を示す図である。
図16(a)には、無線通信装置300を用いて、ユーザが所望する通信サービスを受ける際に、所望の基地局(通信事業者)を選択する際における条件を設定する設定画面例(設定画面500)を示す。設定画面500には、ラジオボタン501と、詳細設定へボタン502と、OKボタン503とが表示される。
例えば、ユーザは、所望のラジオボタン501を選択して、OKボタン503を押下することにより、所望の基地局(通信事業者)を選択する際における条件を設定することができる。
例えば、「常に高速なサービスを選択する」が選択された場合には、混雑度情報に基づいて、高速が期待される通信事業者に接続するための接続許可要求が行われる。また、例えば、「常に低価格なサービスを選択する」が選択された場合には、通信費情報に基づいて、最安価な通信事業者に接続するための接続許可要求が行われる。
また、これらの詳細設定を行う場合には、詳細設定へボタン502を押下して詳細設定画面(図示せず)を表示させ、この詳細設定画面において詳細設定を行うことができる。
図16(b)には、他の設定画面例(設定画面510)を示す。設定画面510には、ラジオボタン511と、高速なサービスでの接続先入力欄512と、適用ボタン513、515と、低価格なサービスでの接続先入力欄514と、OKボタン516とが表示される。
例えば、ユーザは、所望のラジオボタン511を選択して、OKボタン516を押下することにより、所望の基地局(通信事業者)を選択する際における条件を設定することができる。
例えば、「標準設定」が選択された場合において、「連続した通信を必要とする通信サービス」を受ける場合には、高速な通信サービスに対応する通信事業者に接続するための接続許可要求が行われる。一方、「間欠に実行される通信サービス」を受ける場合には、低価格な通信サービスに対応する通信事業者に接続するための接続許可要求が行われる。
また、例えば、「ユーザ設定」が選択された場合には、ユーザ操作により、高速な通信サービス、低価格な通信サービスに対応する通信事業者に接続するための各接続先(URL等)を設定する。すなわち、高速なサービスでの接続先入力欄512または低価格なサービスでの接続先入力欄514に、各接続先(URL等)を入力して、適用ボタン513、515を押下することにより、各接続先(URL等)を設定することができる。なお、図16(a)における詳細設定方法として、図16(b)に示す設定方法を用いることもできる。
このように、混雑度に基づいて適切な無線通信網を選択するか、通信費用に基づいて適切な無線通信網を選択するかを設定しておくことにより、接続許可要求を送信する際には、その設定に応じてユーザが所望する選択を自動で行うことができる。
また、以下で示す例では、閾値保持部261には2つの閾値(第1閾値、第2閾値)が保持され、これらの何れかを用いて閾値判定処理が行われるものとする。ここで、第1閾値および第2閾値については、固定値を用いるようにしてもよく、情報処理装置200に保持されている混雑度または予測通信レートに基づいて定期的または不定期に変更するようにしてもよい。
また、第1閾値および第2閾値については、混雑度に基づいて基地局(無線事業者)を選択した無線通信装置と、通信費用に基づいて基地局(無線事業者)を選択した無線通信装置を公平に扱うために等しい値を設定することができる。また、通信費用に基づいて基地局(無線事業者)を選択した無線通信装置は、比較的通信レートを必要としない通信サービスを起動すると想定されるため、第2閾値を第1閾値よりも大きな値に設定することができる。すなわち、第2閾値については、第1閾値よりも条件が緩和された値とすることができる。ここで、第2閾値を第1閾値よりも大きな値に設定することに併せて、通信費用に基づいて基地局(無線事業者)を選択した無線通信装置に対する通信サービスに関して、通信速度制限を設けてもよい。また、第1閾値および第2閾値を混雑度に応じて動的に変化させるようにしてもよく、第1閾値および第2閾値の大小関係を動的に変化させるようにしてもよい。
[無線通信装置の動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300の動作について図面を参照して説明する。
図17は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置300による通信サービス制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、図11の変形例であるため、図11と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
通信サービス開始操作が行われた場合には(ステップS902)、制御部330が、ユーザによる通信サービス開始操作に係る通信サービスが、高速な通信サービスであるか否かを判断する(ステップS951)。そして、高速な通信サービスである場合には(ステップS951)、ステップS903に進む。一方、ユーザによる通信サービス開始操作に係る通信サービスが、高速な通信サービスでない場合には(ステップS951)、通信費情報が取得される(ステップS952)。すなわち、制御部330は、無線通信装置300が存在する位置において受信可能な複数の基地局に関する通信費情報を通信費情報記憶部390から取得する(ステップS952)。続いて、制御部330は、取得された通信費情報に係る複数の基地局のうちから、通信費が最も安い基地局(通信事業者)を選択する(ステップS953)。なお、選択された基地局が、無線通信装置300のユーザが契約している第1の通信事業者が運営する基地局である場合には、以降の処理を行わずに、無線通信装置300に保持されているUSIM情報に基づく接続処理が行われる。
続いて、制御部330は、その選択された基地局(通信事業者)を利用するための接続許可要求を第1のネットワーク制御装置120を介して情報処理装置200に送信する(ステップS954)。
このように、無線通信装置300は、その地点で受信可能な複数の基地局に関する混雑度情報に基づいて、混雑度の小さい基地局を選択することができる。また、無線通信装置300は、その地点で受信可能な複数の基地局に関する通信費情報に基づいて、通信費用の安価な無線通信網を選択することもできる。すなわち、高い通信レート、または、安価な通信費用を期待して接続を希望した無線通信装置に対して、高い確率で所望のサービス提供が可能となり、通信サービスの種類、または、ユーザの嗜好に合わせた無線通信サービスの提供が可能となる。
[情報処理装置の動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200の動作について図面を参照して説明する。
[接続不可時にその旨を表示する場合における動作例]
図18は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)が閾値(第1閾値、第2閾値)以上である場合に、その接続許可要求に係る基地局への接続が不可である旨を無線通信装置に表示させる例を示す。また、この処理手順は、図12の変形例であるため、図12と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
接続許可要求を受信した場合には(ステップS915)、接続許可判定部260が、接続許可要求に含まれる選択基準情報に基づいて、その接続許可要求は、混雑度に基づくものであるか否かを判断する(ステップS955)。その接続許可要求が、混雑度に基づくものである場合には(ステップS955)、接続許可判定部260が、第1閾値を用いて接続許可判定処理を行う(ステップS956)。すなわち、接続許可判定部260が、その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)を接続数算出部250から取得し、取得された接続数と第1閾値とを比較する(ステップS956)。
その接続数が第1閾値未満である場合には(ステップS956)、ステップS917に進み、その接続数が第1閾値以上である場合には(ステップS956)、ステップS920に進む。
その接続許可要求が、混雑度に基づくものでない場合には(ステップS955)、接続許可判定部260が、第2閾値を用いて接続許可判定処理を行う(ステップS957)。すなわち、接続許可判定部260が、その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数(接続数)を接続数算出部250から取得し、取得された接続数と第2閾値とを比較する(ステップS957)。
その接続数が第2閾値未満である場合には(ステップS957)、USIM情報書換制御部270が、その接続許可要求に係る基地局への接続を許可する旨を示す接続許可を、その接続許可要求を送信した無線通信装置に送信する(ステップS958)。この場合には、その接続許可要求を送信した無線通信装置に保持されているUSIM情報に係るネットワーク制御装置を介して接続許可が送信される。一方、その接続数が第2閾値以上である場合には(ステップS957)、ステップS920に進む。
また、図13に示す例と同様に、基地局の接続数が第2閾値未満である場合には(ステップS957)、その基地局の次に通信費が安い基地局を新たな候補として選択し、この候補について第2閾値判定処理を行うようにしてもよい。
このように、接続許可要求に係る基地局への接続を許可した接続数が第1閾値に達した場合には、混雑度または予測通信レートに基づいてその接続許可要求を送信した無線通信装置に対して、その接続許可要求に係る基地局への接続は不可である旨を通知する。また、接続要求に係る基地局への接続を許可した接続数が第2閾値に達した場合には、通信費用に基づいてその接続許可要求を送信した無線通信装置に対して、その接続許可要求に係る基地局への接続は不可である旨を通知することができる。
[特定の通信サービスを優先的に接続させる場合における動作例]
図19は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図19および図20では、無線通信装置からの接続許可要求に係る通信サービスが、特定の通信サービスである場合に、その接続許可要求に係る接続を優先的に行う例を示す。また、これらの処理手順は、図18の変形例であるため、図18と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
接続許可要求が、混雑度に基づくものである場合には(ステップS955)、通信サービス種類判定部212が、その接続許可要求に係る通信サービスの種類を判定する(ステップS960)。続いて、接続許可判定部260が、その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスであるか否かを判断する(ステップS961)。その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスである場合には(ステップS961)、ステップS956に進み、特定の通信サービスでない場合には、ステップS957に進む。
図20は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
接続許可要求が、混雑度に基づくものでない場合には(ステップS955)、通信サービス種類判定部212が、その接続許可要求に係る通信サービスの種類を判定する(ステップS962)。続いて、接続許可判定部260が、その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスであるか否かを判断する(ステップS963)。その接続許可要求に係る通信サービスの種類が、特定の通信サービスである場合には(ステップS963)、ステップS956に進み、特定の通信サービスでない場合には、ステップS957に進む。
このように、無線通信装置において選択された無線通信網のリソースを、より連続した通信サービスを希望する無線通信装置に割り当てることが可能になる。
なお、図12乃至図15、図17乃至図20、図28乃至図31に示す処理手順のうちの何れかを行うかをユーザ操作に基づいて設定可能とするようにしてもよい。例えば、無線通信装置300における操作受付部340においてその設定操作を行うことができる。
[通信サービスの種類と混雑度との関係に基づく接続許可例]
以上では、基地局の接続数を判定基準として接続許可を行うか否かを判定する例を示した。ここで、通信サービスの種類と、基地局の混雑度との関係に基づいて接続許可を行うことも考えられる。そこで、以下では、通信サービスの種類と、基地局の混雑度との関係に基づいて接続許可を行う例を示す。
図21は、本技術の第1の実施の形態における接続許可判定部260による接続判定処理に用いられる判定基準の一例を示す図である。
図21(a)には、通信サービスと、制限されるプロトコル/ポートとの関係を示す。アプリケーションレベル551は、通信サービスの種類552、制限されるプロトコル/ポート553に対応するレベルである。例えば、L1が、間欠に実行される通信サービスに対応し、L3が、連続して通信を必要とする通信サービスに対応し、L2が、それらの中間の通信サービスに対応する。
図21(b)には、混雑度と許可対象となる通信サービスとの関係を示す。例えば、混雑度561が比較的高い場合には、アプリケーションレベル551がL1の通信サービスのみが許可される(許可されるアプリケーションレベル562が「L1」)。また、例えば、混雑度561が比較的低い場合には、アプリケーションレベル551がL1乃至L3の何れの通信サービスについても許可される(許可されるアプリケーションレベル562が「L1、L2、L3」)。
例えば、接続許可判定部260が、図21(a)および(b)に示すテーブルを保持しておく。そして、接続許可要求を受信した場合には、その接続許可要求に係る通信サービスの種類と混雑度との関係に基づいて、その接続許可要求に係る通信サービスを許可するか否かを判定し、許可すると判定された場合にのみ閾値判定処理を行うことができる。すなわち、接続許可判定部260は、無線通信装置が接続可能な複数の基地局に関する混雑度と、接続許可要求に係る通信サービスの種類とに基づいて、その接続許可要求のうち、許可すべき接続許可要求を特定することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、混雑度や通信費用に基づいてユーザが所望する通信サービスに最適な通信事業者を選択する例を示した。ここで、無線通信装置からの接続許可要求が混雑度に基づくものであっても、その接続許可要求に対応する通信では、高速な通信サービスを実行していないことも想定される。このような場合には、高速な通信サービスを所望する他のユーザにその基地局への接続を許可した方が無線資源を有効に利用することができると考えられる。そこで、本技術の第2の実施の形態では、無線通信装置からの接続許可要求に対応する通信で、その接続許可要求に対応する通信サービスを実行していない場合には、その基地局への接続を他のユーザを優先して許可する例を示す。なお、本技術の第2の実施の形態における通信システムの構成については、本技術の第1の実施の形態と略同様である。このため、本技術の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
[情報処理装置の構成例]
図22は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置600の機能構成例を示すブロック図である。なお、情報処理装置600は、図3に示す情報処理装置200の変形例である。このため、情報処理装置200と共通する部分については、同一の名称を付して、これらの説明の一部を省略する。
情報処理装置600は、無線通信装置情報更新部610と、無線通信装置情報保持部620と、接続許可判定部630と、接続情報算出部631とを備える。
無線通信装置情報更新部610は、通信部211から出力された各情報(接続許可要求、SIR等)と、通信サービス種類判定部212から出力された判定結果とに基づいて、無線通信装置情報保持部620の保持内容を更新するものである。この更新方法については、図24を参照して詳細に説明する。
無線通信装置情報保持部620は、各無線通信装置に関する情報(無線通信装置情報)を保持する保持部である。また、無線通信装置情報保持部620は、保持されている情報(無線通信装置情報)が無線通信装置情報更新部610により順次更新される。なお、無線通信装置情報保持部620の保持内容については、図23を参照して詳細に説明する。
接続情報算出部631は、無線通信装置情報保持部620の保持内容に基づいて、無線通信装置から送信される接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数に関する接続情報を算出するものである。そして、接続情報算出部631は、算出された接続情報を接続許可判定部630に出力する。この接続情報の算出方法については、図23を参照して詳細に説明する。
接続許可判定部630は、接続許可要求に係る通信サービスの種類と、その接続許可要求に応じた接続後の基地局との間で行われている通信サービスの種類とが一致していない無線通信装置を接続先変更候補として抽出するものである。そして、接続許可判定部630は、接続情報算出部631により算出された接続情報と、閾値保持部261に保持されている閾値との比較結果に基づいてその接続許可要求に対する許可の要否を判定する。この場合において、接続許可判定部630は、その比較結果に基づく判定がその接続許可要求に対して不許可となる場合でも、接続先変更候補が抽出されている場合には、その接続許可要求に対して許可する判定を行う。なお、これらの抽出処理および判定処理については、図25乃至図27を参照して詳細に説明する。
[無線通信装置情報保持部の内容例]
図23は、本技術の第2の実施の形態における無線通信装置情報保持部620の保持内容の一例を模式的に示す図である。
無線通信装置情報保持部620は、各無線通信装置に関する情報(無線通信装置情報)を保持する保持部である。具体的には、無線通信装置情報保持部620には、端末識別情報621と、セルID622と、接続許可した通信事業者623とが無線通信装置毎に関連付けて保持される。これとともに、無線通信装置情報保持部620には、サービス種類624と、混雑度フラグ625と、通信費フラグ626と、重み付け係数627と、接続先変更候補628とが無線通信装置毎に関連付けて保持される。なお、端末識別情報621、セルID622および接続許可した通信事業者623は、図6(a)に示す端末識別情報241、セルID242および接続許可した通信事業者243に対応するものであるため、ここでの説明を省略する。
サービス種類624は、通信サービスの種類である。例えば、「C1」は、ストリーミングサービス等の連続的な通信サービスの種類を示し、「I1」は、ブラウジング等の間欠的に行われる通信サービスの種類を示すものとする。この例では、サービス種類624として、「C1」および「I1」のみを示すが、さらに細かく分類して保持するようにしてもよい。例えば、連続的な通信サービスをさらに細かく分類(例えば、C1、C2、C3、C4)し、間欠的な通信サービスをさらに細かく分類(例えば、I1、I2、I3、I4)するようにしてもよい。また、通信サービスの種類として、低遅延な通信を必要とする通信サービスを追加するようにしてもよい。なお、低遅延な通信を必要とする通信サービスは、例えば、オンラインゲーム等のアプリケーションを実行するためのサービスである。また、図21に示すアプリケーションレベル551およびアプリケーションの種類552の関係に基づいて、L1およびL2をI1に対応させ、L3をC1に対応させることができる。また、L1をI1に対応させ、L2およびL3をC1に対応させるようにしてもよい。
混雑度フラグ625は、無線通信装置からの接続許可要求が、混雑度の少ない通信サービスの選択により送信されたものであるか否かを示すフラグである。無線通信装置からの接続許可要求が、混雑度の少ない通信サービスの選択により送信されている場合には「1」が格納される。一方、無線通信装置からの接続許可要求が、混雑度の少ない通信サービスの選択により送信されていない場合には、「0」が格納される。
通信費フラグ626は、無線通信装置からの接続許可要求が、安価な通信費の通信サービスの選択により送信されたものであるか否かを示すフラグである。無線通信装置からの接続許可要求が、安価な通信費の通信サービスの選択により送信されている場合には「1」が格納される。一方、無線通信装置からの接続許可要求が、安価な通信費の通信サービスの選択により送信されていない場合には、「0」が格納される。
重み付け係数627は、接続許可要求に応じて接続が許可されている無線通信装置に対して付与される重み付け係数である。例えば、接続許可要求に係る基地局と無線通信装置との距離に基づいて重み付けがされた値、または、その基地局から受信したパイロット信号の信号電力対干渉電力比に基づいて重み付けがされた値を、重み付け係数とすることができる。この重み付け係数を用いて、無線通信装置から送信される接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数に関する接続情報を接続情報算出部631が算出する。例えば、接続情報算出部631が、その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置に付与されている重み付け係数627を順次加算することにより、接続情報を算出する。そして、接続情報算出部631により算出された接続情報を用いて、接続許可判定部630は閾値判定を行う。例えば、無線通信装置が移動している場合には、接続している基地局から離れるに応じて、受信するパイロットチャンネル等のSIRが劣化する。このため、同一の基地局に接続されている無線通信装置であっても、基地局からの距離に応じて重み付け係数が変更される。例えば、重み付け係数は、定期的または不定期に更新される。
例えば、HSDPA以降のシステムでは、無線通信装置から基地局に送られるCQI(Channel Quality Indicator)に基づいて、基地局は、変調方式と符号化率を動的に変化させている。例えば、基地局が、比較的近い位置に存在する無線通信装置と、比較的遠い位置に存在する無線通信装置とに同じ通信レートのサービスを提供する場合を想定する。この場合には、比較的遠い位置に存在する無線通信装置には、より多くのリソースを割り当てなくてはならない。これに対して、基地局から比較的近い位置に存在する無線通信装置に対して提供する方が少ないリソースで済む。このため、基地局から比較的近い位置に存在する無線通信装置を優先することにより、多くの無線通信装置に接続許可を与えることができる。すなわち、基地局からの距離、または、パイロット信号の受信品質に応じて、基地局への負荷が異なることになる。そこで、これらの各情報を用いて、基地局に接続されている無線通信装置の数に重み付けを行うことにより、さらに適切な閾値判定を行うことができる。
また、例えば、接続許可判定部630は、これらの各情報を用いて、接続許可要求を送信した無線通信装置に関する優先度を設定することができる。すなわち、接続許可判定部630は、接続許可要求に係る基地局と基地局に接続されている各無線通信装置との距離、または、その基地局から受信したパイロット信号の信号電力対干渉電力比に基づいて、その優先度を設定することができる。この場合には、優先度に応じて、無線通信装置について閾値判定を行うことができる。例えば、ある期間内に接続要求した無線通信装置に対して優先度を設定し、優先度が高い順序で、無線通信装置について閾値判定を行うことができる。
接続先変更候補628は、接続許可判定部630により接続先変更候補として抽出された無線通信装置を示す情報である。接続先変更候補として抽出された無線通信装置には「1」が格納される。一方、接続先変更候補として抽出されていない無線通信装置には、「0」が格納される。
[情報処理装置の動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置600の動作について図面を参照して説明する。
[無線通信装置情報を更新する場合における動作例]
図24は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置600による無線通信装置情報更新制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、無線通信装置情報更新部610が、通信部211からの情報に基づいて、新たな接続許可が無線通信装置に送信されたか否かを判断し(ステップS971)、新たな接続許可が無線通信装置に送信されていない場合には、ステップS976に進む。一方、新たな接続許可が無線通信装置に送信された場合には(ステップS971)、無線通信装置情報更新部610が、その新たな接続許可が送信された無線通信装置は、混雑度の少ない通信サービスを選択していたか否かを判断する(ステップS972)。その新たな接続許可が送信された無線通信装置は、混雑度の少ない通信サービスを選択していた場合には(ステップS972)、無線通信装置情報更新部610は、その無線通信装置について混雑度フラグをセットする(ステップS973)。すなわち、その無線通信装置について無線通信装置情報保持部620の混雑度フラグ625に「1」が記録される。
その無線通信装置は、混雑度の少ない通信サービスを選択していない場合には(ステップS972)、無線通信装置情報更新部610が、その無線通信装置は、安価な通信費の通信サービスを選択していたか否かを判断する(ステップS974)。その無線通信装置が、安価な通信費の通信サービスを選択していた場合には(ステップS974)、無線通信装置情報更新部610は、その無線通信装置について通信費フラグをセットする(ステップS975)。すなわち、その無線通信装置について無線通信装置情報保持部620の通信費フラグ626に「1」が記録される。
その無線通信装置が、安価な通信費の通信サービスを選択していない場合には(ステップS974)、通信サービス種類判定部212は、接続許可を送信した各無線通信装置に係る通信サービスの種類を判定する(ステップS976)。続いて、無線通信装置情報更新部610は、その判定結果に基づいて、通信サービスの種類が変更された無線通信装置について、無線通信装置情報保持部620の保持内容を更新する(ステップS977)。すなわち、通信サービスの種類が変更された無線通信装置について無線通信装置情報保持部620のサービス種類624の内容が更新される。
続いて、無線通信装置情報更新部610は、接続許可を送信した各無線通信装置に係るSIRを検出する(ステップS978)。続いて、無線通信装置情報更新部610は、その検出結果に基づいて、接続許可を送信した各無線通信装置の重み付け係数を算出する(ステップS979)。続いて、無線通信装置情報更新部610は、算出された各無線通信装置の重み付け係数に基づいて無線通信装置情報保持部620の保持内容を更新する(ステップS980)。すなわち、接続許可を送信した各無線通信装置について無線通信装置情報保持部620の重み付け係数627の内容が更新される。
この例では、接続許可を送信した各無線通信装置に係るSIRを検出して、その検出結果に基づいて重み付け係数を算出する例を示したが、他の算出方法を用いるようにしてもよい。例えば、接続許可を送信した各無線通信装置に係るパスロスを検出して、その検出結果に基づいて重み付け係数を算出するようにしてもよい。また、例えば、接続許可を送信した各無線通信装置に係る位置情報から基地局までの距離を算出して、その距離に基づいて重み付け係数を算出するようにしてもよい。
[接続先変更候補を登録する場合における動作例]
図25は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置600による接続先変更候補登録制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、混雑度フラグおよびサービス種類に基づいて、接続先変更候補を抽出して登録する例を示す。
最初に、接続許可判定部630が、無線通信装置情報保持部620の保持内容に基づいて、無線通信装置の接続数が閾値以上の基地局が存在するか否かを判断し(ステップS981)、接続数が閾値以上の基地局が存在しない場合には、監視を継続して行う。接続数が閾値以上の基地局が存在する場合には(ステップS981)、接続許可判定部630が、接続数が閾値以上の基地局に接続している無線通信装置のうち、混雑度フラグがセットされている無線通信装置を抽出する(ステップS982)。すなわち、接続数が閾値以上の基地局に接続している無線通信装置のうち、無線通信装置情報保持部620の混雑度フラグ625に「1」が記録されている無線通信装置が抽出される。ここで、ステップS981で用いられる閾値として、例えば、図18等に示す第1閾値と同一の値を用いることができる。また、その第1閾値よりも小さい値(例えば、0.75を乗じた値)を用いるようにしてもよい。また、この例では、無線通信装置の接続数と閾値との比較結果に基づいて無線通信装置を抽出する例を示すが、各無縁端末装置に付与されている重みを考慮した値と閾値との比較結果に基づいて無線通信装置を抽出するようにしてもよい。この重みを考慮した値は、例えば、図23に示す重み付け係数627を基地局単位で加算した値である。
続いて、接続許可判定部630が、混雑度フラグがセットされている無線通信装置が抽出されたか否かを判断し(ステップS983)、混雑度フラグがセットされている無線通信装置が抽出されない場合には、接続先変更候補登録制御処理の動作を終了する。一方、混雑度フラグがセットされている無線通信装置が抽出された場合には(ステップS983)、接続許可判定部630が、抽出された無線通信装置のうち、サービス種類にI1がセットされている無線通信装置を抽出する(ステップS984)。すなわち、無線通信装置情報保持部620のサービス種類624に「I1」が記録されている無線通信装置が抽出される。
続いて、接続許可判定部630が、サービス種類にI1がセットされている無線通信装置が抽出されたか否かを判断する(ステップS985)。そして、サービス種類にI1がセットされている無線通信装置が抽出されない場合には、接続先変更候補登録制御処理の動作を終了する。一方、サービス種類にI1がセットされている無線通信装置が抽出された場合には(ステップS985)、接続許可判定部630が、サービス種類にI1がセットされている無線通信装置を接続先変更候補として登録する(ステップS986)。すなわち、無線通信装置情報保持部620の接続先変更候補628に「1」が記録される。
図26は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置600による接続先変更候補登録制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、通信費フラグおよびサービス種類に基づいて、接続先変更候補を抽出して登録する例を示す。
最初に、接続許可判定部630が、無線通信装置情報保持部620の保持内容に基づいて、無線通信装置の接続数が閾値以上の基地局が存在するか否かを判断し(ステップS991)、接続数が閾値以上の基地局が存在しない場合には、監視を継続して行う。接続数が閾値以上の基地局が存在する場合には(ステップS991)、接続許可判定部630が、接続数が閾値以上の基地局に接続している無線通信装置のうち、通信費フラグがセットされている無線通信装置を抽出する(ステップS992)。すなわち、接続数が閾値以上の基地局に接続している無線通信装置のうち、無線通信装置情報保持部620の通信費フラグ626に「1」が記録されている無線通信装置が抽出される。ここで、ステップS991で用いられる閾値として、例えば、図18等に示す第2閾値と同一の値を用いることができる。また、その第2閾値よりも小さい値(例えば、0.75を乗じた値)を用いるようにしてもよい。また、この例では、無線通信装置の接続数と閾値との比較結果に基づいて無線通信装置を抽出する例を示すが、各無縁端末装置に付与されている重みを考慮した値と閾値との比較結果に基づいて無線通信装置を抽出するようにしてもよい。この重みを考慮した値は、例えば、図23に示す重み付け係数627を基地局単位で加算した値である。
続いて、接続許可判定部630が、通信費フラグがセットされている無線通信装置が抽出されたか否かを判断し(ステップS993)、通信費フラグがセットされている無線通信装置が抽出されない場合には、接続先変更候補登録制御処理の動作を終了する。一方、通信費フラグがセットされている無線通信装置が抽出された場合には(ステップS993)、接続許可判定部630が、抽出された無線通信装置のうち、サービス種類にC1がセットされている無線通信装置を抽出する(ステップS994)。すなわち、無線通信装置情報保持部620のサービス種類624に「C1」が記録されている無線通信装置が抽出される。
続いて、接続許可判定部630が、サービス種類にC1がセットされている無線通信装置が抽出されたか否かを判断する(ステップS995)。そして、サービス種類にC1がセットされている無線通信装置が抽出されない場合には、接続先変更候補登録制御処理の動作を終了する。一方、サービス種類にC1がセットされている無線通信装置が抽出された場合には(ステップS995)、接続許可判定部630が、サービス種類にC1がセットされている無線通信装置を接続先変更候補として登録する(ステップS996)。すなわち、無線通信装置情報保持部620の接続先変更候補628に「1」が記録される。なお、ステップS981乃至S986、S991乃至S996は、特許請求の範囲に記載の抽出手順の一例である。
このように、接続許可判定部630は、接続許可要求に係る通信サービスの種類と、その接続許可要求に応じた接続後の基地局との間で行われている通信サービスの種類とが一致していない無線通信装置を接続先変更候補として抽出する。
[接続先変更候補を用いる動作例]
図27は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置600によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、新たな接続許可要求が送信された場合に、その接続許可要求を送信した無線通信装置を接続先変更候補よりも優先して接続する例を示す。また、この処理手順は、図12の変形例であるため、図12と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
接続許可要求を受信した場合には(ステップS915)、接続許可判定部630が、接続許可判定処理を行う(ステップS1000)。すなわち、接続許可判定部630が、その接続許可要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数に関する情報(接続情報)を接続情報算出部631から取得し、取得された接続情報と閾値とを比較する(ステップS1000)。そして、接続情報が閾値以上である場合には(ステップS1000)、接続許可判定部630が、その基地局について接続先変更候補が存在するか否かを判断する(ステップS1001)。すなわち、その基地局に関連付けて無線通信装置情報保持部620の接続先変更候補628に「1」が記録されているか否かが判断される。
その基地局について接続先変更候補が存在しない場合には(ステップS1001)、ステップS920に進む。一方、その基地局について接続先変更候補が存在する場合には(ステップS1001)、USIM情報書換制御部270が、その接続許可要求を送信した無線通信装置に接続許可を送信する(ステップS1002)。なお、その接続許可は、その接続許可要求に係る基地局への接続を許可する旨を示す接続許可である。
続いて、USIM情報書換制御部270が、その基地局の次に混雑度が少ない基地局への接続を許可する旨を示す接続許可(再接続指示)を、その接続先変更候補の無線通信装置に送信する(ステップS1003)。この場合に、ステップS918およびS919では、ステップS1002およびS1003において接続許可を送信した各無線通信装置に対するUSIM情報復元処理が行われる。例えば、何れか1つの無線通信装置の接続が終了した場合に、その無線通信装置に対するUSIM情報復元処理が行われるとともに、他の無線通信装置については、再接続指示の送信時におけるUSIM情報の復元処理を行うようにしてもよい。
図32は、本技術の第2の実施の形態における情報処理装置600によるUSIM情報書換制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例では、直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局への新たな接続許可要求が送信された場合に、その接続許可要求を送信した無線通信装置を接続先変更候補よりも優先して接続する例を示す。また、この処理手順は、図27の変形例であるため、図27と共通する部分については、同一の符号を付してこれらの説明を省略する。
接続許可要求を受信した場合には(ステップS915)、接続許可判定部630が、その接続許可要求に係る直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局の接続数は閾値未満であるか否かを判断する(ステップS1200)。そして、その接続数が閾値未満である場合には(ステップS1200)、ステップS917に進む。また、その接続数が閾値以上である場合には(ステップS1200)、接続許可判定部630が、その接続許可要求に係る直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局について接続先変更候補が存在するか否かを判断する(ステップS1001)。そして、その接続先変更候補が存在する場合には(ステップS1001)、USIM情報書換制御部270が、その接続許可要求に係る基地局への接続を許可する旨を示す接続許可を、その接続許可要求を送信した無線通信装置に送信する(ステップS1002)。
続いて、USIM情報書換制御部270が、符号分割多重接続方式に対応する基地局の中から、より混雑度が少ない基地局への接続を許可する旨を示す接続許可(再接続指示)を、その接続先変更候補の無線通信装置に送信する(ステップS1201)。この場合に、ステップS918およびS919では、ステップS1002およびS1201において接続許可を送信した各無線通信装置に対するUSIM情報復元処理が行われる。例えば、何れか1つの無線通信装置の接続が終了した場合に、その無線通信装置に対するUSIM情報復元処理が行われるとともに、他の無線通信装置については、再接続指示の送信時におけるUSIM情報の復元処理を行うようにしてもよい。
なお、図12乃至図15、図17乃至図20、図27乃至図32に示す処理手順のうちの何れかを行うかをユーザ操作に基づいて設定可能とするようにしてもよい。例えば、無線通信装置300における操作受付部340においてその設定操作を行うことができる。
このように、混雑度に基づいて無線通信網を選択し、かつ、連続した通信を必要とする通信サービスを希望する無線通信装置に優先的に通信サービスを提供することが可能となる。すなわち、接続中の無線通信装置の中で、混雑度に基づいて無線通信網を選択し、かつ、高い通信レートを必要としない通信サービスを実行している無線通信装置に他の無線通信網を使用させる。また、後から高い通信レートを期待して接続を希望してきた無線通信装置に対しては、所望の通信サービスを提供する。すなわち、特定の通信サービスを利用中の無線通信装置に対して、所望の通信レートを継続的に提供することが可能となる。また、所望の通信レートが維持できる最大の接続数に達した後でも、特定の通信サービスを利用する無線通信装置に対しては、比較的高い通信レートのサービスの提供が可能となる。これにより、混雑度に基づいて無線通信網を選択し、かつ、連続した通信を必要とする通信サービスを希望する無線通信装置に優先的にサービスを提供することが可能となるとともに、需要と供給に基づく市場原理を反映させることができる。
なお、この例では、混雑度に基づいて基地局を選択する例を示したが、予測通信レートまたは通信費に基づいて基地局を選択する場合についても適用することができる。例えば、通信費に基づいて基地局を選択し、かつ、間欠的な通信サービスを希望する無線通信装置に優先的に通信サービスを提供することが可能となる。すなわち、接続中の無線通信装置の中で、通信費用に基づいて基地局を選択し、かつ、高い通信レートを必要とするサービスを実行している無線通信装置に対して、通信費用および混雑度のトレードオフから選択した無線通信網への再接続を指示する。これにより、通信費に基づいて無線通信網を選択し、かつ、間欠的な通信サービスを希望する無線通信装置に優先的にサービスを提供することが可能となるとともに、通信費に需要と供給に基づく市場原理を反映させることができる。
ここで、現在の国内の携帯電話サービスにおいては、ユーザは各通信事業者と契約を行い、基本的には、契約した通信事業者の携帯電話網の利用のみが許可されている。一方、海外では、例えば、プリペイドSIM等のように、複数の通信事業者とそれぞれ契約を行い、複数のUSIM情報を1つの無線通信装置に挿入して、地域に応じてユーザがUSIM情報を切り替えて使うことは行われている。今後、同一地域においても、通信事業者、通信方式の種類に係らず受信可能な複数の無線通信網を動的に選択して利用することが予想される。
ここで、無線通信網を選択する際の指標としては、大きく分けて、通信レートと通信費用の2つが考えられる。例えば、高い通信レートの通信サービスを期待して、混雑していない基地局に対して複数の無線通信装置が同時に接続を試みた場合、逆にトラフィックが集中して、当初期待した高い通信レートのサービスを提供することができないおそれがある。また、安価な通信費用を期待して、混雑していない基地局に対して複数の無線通信装置が同時に接続を試みた場合、逆にトラフィックが集中して通信費用が高くなり、当初期待した安価な通信サービスを享受することができないおそれもある。このため、ユーザが希望する通信サービスを円滑に提供することが重要である。
例えば、混雑度に基づいて、複数の通信事業者の運用する無線通信網のうちからユーザが希望する無線通信網を選択する場合に、同じ嗜好をもったユーザのトラフィックが集中することも想定される。この場合でも、本技術の実施の形態では、集中するトラフィックを分散させ、基地局の負荷を下げることができる。例えば、高い通信レートを期待して複数の無線通信装置が同じ無線通信網の利用を要求した場合に、所望の通信レートを確保することができるように接続対象となる無線通信装置の数を制限することができる。これにより、例えば、高い通信レートを期待して接続を希望した無線通信装置に対して、高い確率での所望のサービス提供が可能となる。
なお、本技術の実施の形態では、接続許可要求を送信する際に、無線通信装置300において接続対象となる基地局(通信事業者)を選択する例を示したが、この選択処理を情報処理装置200において行うようにしてもよい。例えば、無線通信装置300から送信される接続許可要求に、混雑度に基づく接続許可要求であるか、通信費に基づく接続許可要求であるかを示す選択情報を含める。そして、接続許可要求を情報処理装置200が受信した場合には、受信した接続許可要求に含まれる選択情報に基づいて、無線通信装置300の接続対象となる基地局(通信事業者)を選択することができる。
また、本技術の実施の形態では、ユーザ操作に基づいて接続許可要求を情報処理装置に送信する例を示したが、ハンドオーバ処理に応じて接続許可要求を情報処理装置に送信するようにしてもよい。この場合には、ハンドオーバが検出される毎に、無線通信装置において新たな基地局の選択処理が行われ、この選択処理に応じた接続許可要求が情報処理装置に送信される。
また、本技術の実施の形態では、一体として構成される情報処理装置200、600を例にして説明した。ただし、これらの情報処理装置が備える各部を、複数の装置により構成する情報処理システムについても本技術の実施の形態を適用することができる。また、携帯電話装置以外の携帯型の無線通信装置(例えば、データ通信専用端末装置)や、固定型の無線通信装置(例えば、自動販売機のデータ収集を目的とする無線通信装置)に本技術の実施の形態を適用することができる。
[位置情報の送信頻度の制御例]
ここで、近年では、アプリケーションやコンシェルジュサービス等に用いるためのライフログ(例えば、個人の行動記録)等の所定情報を無線通信装置から各サーバにアップロードすることが多くなりつつある。また、今後、これらのアプリケーションやコンシェルジュサービス等がさらに普及すると、無線通信装置から各サーバに所定情報をアップロードする頻度がさらに多くなることが想定される。
例えば、このようなアプリケーションやコンシェルジュサービス等において、適切なサービスを受けるためには、適切な頻度(例えば、一定間隔)で所定情報を送信することが重要となる。しかしながら、携帯可能な無線通信装置は、バッテリを用いて各動作を行うものが多いため、バッテリを効率的に使用して消費電力を低減することが重要となる。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、消費電力を低減することを目的とする。
また、本技術は、上述の問題点を解消するため、以下のような構成(構成例1乃至13)をとることができる。
[構成例1]
基地局を介して情報処理装置との間で無線通信を行う無線通信装置と前記基地局との距離に基づいて、前記無線通信装置により取得された所定情報の前記情報処理装置への送信頻度の制御を行う制御部を具備する無線通信装置。
[構成例2]
前記制御部は、前記無線通信装置と前記基地局との距離が短くなるのに応じて前記送信頻度を増やし、前記無線通信装置と前記基地局との距離が長くなるのに応じて前記送信頻度を減らす制御を行う構成例1に記載の無線通信装置。
[構成例3]
前記無線通信装置が存在する位置を特定するための位置情報を取得する位置情報取得部をさらに具備し、
前記制御部は、前記位置情報取得部により取得された位置情報を前記所定情報に含めて前記情報処理装置に送信する
構成例1または2に記載の無線通信装置。
[構成例4]
前記制御部は、パスロス、パイロット信号の受信レベル、同期信号のSIR、または、前記無線通信装置により取得された位置情報に基づいて、前記無線通信装置および前記基地局の距離を算出する構成例1乃至3の何れかに記載の無線通信装置。
[構成例5]
前記制御部は、前記無線通信装置を駆動するバッテリ残量に基づいて前記送信頻度を変更する構成例1乃至4の何れかに記載の無線通信装置。
[構成例6]
前記所定情報は、前記無線通信装置が在圏する位置に関する情報と、前記無線通信装置が在圏した位置に関する時系列の情報と、前記無線通信装置が在圏したエリアコードに関する情報と、前記無線通信装置が在圏した基地局に関する情報と、前記無線通信装置が在圏したアクセスポイントに個別に割り振られている識別情報と、前記無線通信装置が在圏した位置における受信信号強度とパイロット信号またはリファレンス信号の受信強度とに関する時系列の情報と、前記無線通信装置により検出された周辺の基地局に関する情報と、前記無線通信装置により検出された基地局の混雑度に関する情報と、前記無線通信装置のバッテリに関する情報と、ユーザにより前記無線通信装置の入力装置を介して入力された文字情報とのうちの少なくとも1つを含む構成例1乃至5の何れかに記載の無線通信装置。
[構成例7]
前記制御部は、前記所定情報に含める内容を、前記無線通信装置を駆動するバッテリ残量に基づいて変更する構成例6に記載の無線通信装置。
[構成例8]
前記制御部は、前記所定情報に含める内容を、前記無線通信装置が利用する通信システムの種類に基づいて変更する構成例6または7に記載の無線通信装置。
[構成例9]
前記通信システムの種類は、符号分割多重接続方式または直交周波数分割多元接続方式である構成例8に記載の無線通信装置。
[構成例10]
前記情報処理装置は、前記無線通信装置から送信された前記所定情報に含まれる前記受信信号強度と、前記パイロット信号の受信強度または前記リファレンス信号の受信強度と、前記周辺の基地局に関する情報に基づいて算出された干渉に係る指標とを、当該所定情報により特定される位置に関連付けて記憶する構成例6乃至9の何れかに記載の無線通信装置。
[構成例11]
前記情報処理装置は、受信品質に関する情報の取得要求を前記無線通信装置から受け付けた場合には、当該無線通信装置が在圏する位置に関連付けられている前記受信信号強度と、前記パイロット信号の受信強度または前記リファレンス信号の受信強度と、前記干渉に係る指標とを当該無線通信装置に出力する構成例10に記載の無線通信装置。
[構成例12]
無線通信装置から送信された位置情報を含む情報であって、前記無線通信装置が在圏した位置における受信信号強度と、前記無線通信装置が在圏した位置におけるパイロット信号またはリファレンス信号の受信強度と、前記無線通信装置により検出された周辺の基地局に関する情報に基づいて算出された干渉に係る指標とを含む所定情報を、当該位置情報により特定される位置に関連付けて記憶する記憶部と、
受信品質に関する情報の取得要求を前記無線通信装置から受け付けた場合には、当該無線通信装置が在圏する位置に関連付けられている前記受信信号強度と、前記パイロット信号の受信強度または前記リファレンス信号の受信強度と、前記干渉に係る指標とを当該無線通信装置に出力する出力部と
を具備する情報処理装置。
[構成例13]
基地局を介して情報処理装置との間で無線通信を行う無線通信装置と前記基地局との距離に基づいて、前記無線通信装置により取得された所定情報の前記情報処理装置への送信頻度の制御を行う制御手順を具備する無線通信装置の制御方法。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 第1の通信事業者に係る基地局を介して第1の無線通信装置から第2の通信事業者に係る基地局に接続するための接続要求を受け付けた場合に前記接続要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数に関する接続情報に基づいて前記接続要求に対する許可の要否を判定する判定手順と、
前記判定手順で許可する判定がされた場合に前記接続要求に係る基地局に接続するための接続権を前記第1の無線通信装置に設定する設定手順と
を具備する情報処理方法。
(2) 前記判定手順は、前記接続情報と閾値とを比較して当該比較結果に基づいて前記接続要求に対する許可の要否を判定する前記(1)に記載の情報処理方法。
(3) 前記接続要求は、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうち最も混雑度が低い基地局に接続するための接続要求であり、
前記判定手順は、前記接続要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数が前記閾値を基準として大きい場合には、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうち前記接続要求に係る基地局の次に混雑度が低い基地局を対象基地局とし、前記対象基地局に接続されている無線通信装置の数が前記閾値を基準として小さい場合には前記対象基地局への接続に対して許可する判定を行い、当該数が前記閾値を基準として大きい場合には、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうち前記対象基地局の次に混雑度が低い基地局を新たな対象基地局として当該対象基地局について前記判定を行い、
前記設定手順は、前記判定手順で許可する判定がされた前記対象基地局に接続するための接続権を前記第1の無線通信装置に設定する
前記(2)に記載の情報処理方法。
(4) 前記判定手順は、前記接続要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数が前記閾値を基準として小さい場合には前記接続要求に対して許可する判定を行い、当該数が前記閾値を基準として大きい場合には前記接続要求に対して許可しない判定を行う前記(2)に記載の情報処理方法。
(5) 前記判定手順で前記接続要求に対して許可しない判定が行われた場合にはその旨を前記第1の無線通信装置に表示させる表示手順をさらに具備する前記(4)に記載の情報処理方法。
(6) 前記判定手順は、前記接続要求に係る通信サービスが特定の通信サービスでない場合には前記接続要求を受け付けてから一定時間経過後に前記判定を行い、
前記設定手順は、前記一定時間経過後に前記接続要求に対して許可する判定がされた場合に前記接続権を前記第1の無線通信装置に設定する
前記(1)から(5)のいずれかに記載の情報処理方法。
(7) 前記判定手順は、前記接続要求に係る通信サービスが特定の通信サービスでない場合において、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうち前記接続要求に係る基地局の次に混雑度が低い基地局を対象基地局とし、前記対象基地局に接続されている無線通信装置の数が閾値を基準として小さい場合には前記対象基地局への接続に対して許可する判定を行い、当該数が前記閾値を基準として大きい場合には前記対象基地局への接続に対して許可しない判定を行い、
前記設定手順は、前記判定手順で許可する判定がされた前記対象基地局に接続するための接続権を前記第1の無線通信装置に設定する
前記(1)または(2)に記載の情報処理方法。
(8) 前記接続要求は、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局に関する混雑度に基づいて選択された基地局に接続するための第1接続要求、または、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局に関する通信費に基づいて選択された基地局に接続するための第2接続要求であり、
前記判定手順は、前記接続要求が前記第1接続要求であるか前記第2接続要求であるかに応じて異なる閾値を用いて前記判定を行う
前記(2)から(5)のいずれかに記載の情報処理方法。
(9) 前記判定手順は、前記接続要求が前記第1接続要求である場合には前記閾値として第1閾値を用いて前記判定を行い、前記接続要求が前記第2接続要求である場合には前記閾値として前記第1閾値よりも条件が緩和された第2閾値を用いて前記判定を行う前記(8)に記載の情報処理方法。
(10) 前記判定手順は、前記接続要求が前記第1接続要求であるか前記第2接続要求であるかにかかわらず前記接続要求に係る通信サービスの種類が特定の通信サービスである場合には前記第1閾値を用いて前記判定を行う前記(9)に記載の情報処理方法。
(11) 前記判定手順は、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局に関する混雑度と前記接続要求に係る通信サービスの種類とに基づいて前記接続要求のうち許可すべき接続要求を特定する前記(1)から(10)のいずれかに記載の情報処理方法。
(12) 前記各基地局の混雑度は、前記各無線通信装置がそれぞれ混雑度を検出した後に前記判定手順を実行する情報処理装置に送信されたものであり、
前記無線通信装置と前記基地局との距離が短くなるに応じて当該無線通信装置により検出された混雑度を前記情報処理装置に送信する頻度を増やし、前記無線通信装置と前記基地局との距離が長くなるのに応じて当該無線通信装置により検出された混雑度を前記情報処理装置に送信する頻度を減らす
前記(1)から(11)のいずれかに記載の情報処理方法。
(13) 前記接続要求に係る通信サービスの種類と、前記設定された接続権に基づく接続後に前記接続要求に係る基地局との間で行われている通信サービスの種類とが一致していない無線通信装置を抽出する抽出手順をさらに具備し、
前記判定手順は、前記比較結果に基づく判定が前記接続要求に対して許可しない場合でも前記通信サービスの種類が一致していない無線通信装置が抽出されている場合には前記接続要求に対して許可する判定を行い、
前記設定手順は、前記抽出された無線通信装置に設定されている接続権に係る基地局の次に混雑度の少ない基地局に接続するための接続権を当該無線通信装置に設定する
前記(2)から(5)のいずれかに記載の情報処理方法。
(14) 前記判定手順は、前記接続要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数に、当該基地局と当該各無線通信装置との距離に基づいて重み付けがされた値、または、当該基地局から受信したパイロット信号の信号電力対干渉電力比に基づいて重み付けがされた値を前記接続情報として用いて前記判定を行う前記(1)から(13)のいずれかに記載の情報処理方法。
(15) 前記接続要求に係る基地局は、複数の基地局の混雑度または予測通信レートに基づいて選択される前記(1)から(14)のいずれかに記載の情報処理方法。
(16) 前記接続要求に含まれる接続先、プロトコル、ポート番号の少なくとも1つに基づいて、連続した通信を必要とする通信サービスであるか、間欠な通信サービスであるかを判定するサービス種類判定手順をさらに具備する前記(1)から(15)のいずれかに記載の情報処理方法。
(17) 前記判定手順は、前記接続要求に係る通信サービスが特定の通信サービスである場合には前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうちの直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局を対象基地局とし、前記接続要求に係る通信サービスが特定の通信サービスでない場合には前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうちの符号分割多重接続方式に対応する基地局を対象基地局として、前記対象基地局に接続されている無線通信装置の数が閾値を基準として小さい場合には前記対象基地局への接続に対して許可する判定を行い、当該数が前記閾値を基準として大きい場合には前記対象基地局への接続に対して許可しない判定を行い、
前記設定手順は、前記判定手順で許可する判定がされた前記対象基地局に接続するための接続権を前記第1の無線通信装置に設定する
前記(1)または(2)に記載の情報処理方法。
(18) 前記判定手順は、前記接続要求に係る通信サービスが特定の通信サービスである場合において、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうちの直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局を対象基地局とし、前記対象基地局に接続されている無線通信装置の数が閾値を基準として小さい場合には前記対象基地局への接続に対して許可する判定を行い、当該数が前記閾値を基準として大きい場合には、前記第1の無線通信装置が接続可能な複数の基地局のうちの符号分割多重接続方式に対応する基地局を新たな対象基地局として、前記対象基地局に接続されている無線通信装置の数が閾値を基準として小さい場合には前記対象基地局への接続に対して許可する判定を行い、当該数が前記閾値を基準として大きい場合には前記対象基地局への接続に対して許可しない判定を行い、
前記設定手順は、前記判定手順で許可する判定がされた前記対象基地局に接続するための接続権を前記第1の無線通信装置に設定する
前記(1)または(2)に記載の情報処理方法。
(19) 前記接続要求に係る通信サービスの種類と、前記設定された接続権に基づく接続後に前記接続要求に係る基地局との間で行われている通信サービスの種類とが一致していない無線通信装置を抽出する抽出手順をさらに具備し、
前記判定手順は、前記比較結果に基づく判定が前記接続要求に対して許可しない場合でも前記通信サービスの種類が一致していない無線通信装置が抽出されている場合には前記接続要求に対して許可する判定を行い、
前記設定手順は、前記抽出された無線通信装置に設定されている接続権に係る直交周波数分割多元接続方式に対応する基地局から、符号分割多重接続方式に対応する基地局に接続するための接続権を当該無線通信装置に設定する
前記(2)から(5)のいずれかに記載の情報処理方法。
(20) 第1の通信事業者に係る基地局を介して第1の無線通信装置から第2の通信事業者に係る基地局に接続するための接続要求を受け付けた場合に前記接続要求に係る基地局に接続されている無線通信装置の数に関する接続情報に基づいて前記接続要求に対する許可の要否を判定する判定部と、
前記判定部により許可する判定がされた場合に前記接続要求に係る基地局に接続するための接続権を前記第1の無線通信装置に設定する制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。