JP2013028740A - 石炭の改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭が有する特性値(特に流動性)を変化させることにより石炭改質を行ない、低品位の石炭の使用量を多く配合することが可能となるとともに、コークス製造において石炭の配合設計の自由度を高めることを可能とする。
【解決手段】高炉用コークス原料として用いる石炭の流動性を変化させるにあたり、改質材としてポリエチレンが該石炭の10mass%以上混合された状態で、該混合物を該石炭の軟化溶融温度域に保持することにより、石炭の最高流動度(MF)が大幅に改善する。
【選択図】なし

Description

本発明は、製鉄原料等に用いる石炭の改質方法に関する。
高炉用コークスは、高炉内において還元材、熱源、そして通気性を保つための支持材として用いられている。製鉄原料として用いるこのような高炉用コークスは、高炉内に装入した際に粉化すると高炉の通気性を悪化させるため、高強度を有することが望ましい。そこで、コークス原料石炭の事前処理方法を工夫することにより強度の高いコークスを製造する技術が各種検討されてきた。その一例として、コークス炉に装入する前の石炭粒度分布の適正化、すなわち粉砕処理条件の変更によりコークス強度を制御する方法などが知られている。
また、高炉用コークスを製造する際には、通常複数銘柄(10品種以上)の石炭を配合した配合炭を用いており、このため従来から、配合炭を原料として製造したコークス強度推定法が検討されてきた。特に、「基質強度と流動性を指標としたコークス強度推定法」による方法が一般的に使用されている。この方法は、石炭性状としてビトリニット平均反射率(Roの平均値)とギーセラープラストメーターの最高流動度(MF)の2つの指標をパラメータとしてコークス強度を推定するものである。
すなわち、石炭を乾留してコークスを製造する際の因子として、ビトリニット平均反射率および最高流動度の2つの特性がコークス強度の発現因子であり、特に重要なものと考えられている。最高流動度(MF)の値は、試験方法の性質から回転数ddpm、またはその対数値logMF(log ddpm)で表される(ただしddpmはDial Deviation per Minuteの略)。
コークスを製造する際には、最高流動度の対数値(logMF)を、配合割合を考慮して、その加重平均が最適数値範囲になるように(一般的には、logMFが1〜4の範囲内)になるように、石炭を配合する。最適logMF範囲は、保有のコークス炉や製造条件ごとに異なる。
また、石炭の粘結成分量を示す指標と石炭の粘結成分の粘度を示す指標がコークス強度に相関するとの報告もあるように、従来から石炭の粘度や流動性指標は製造されるコークスの性能にとって非常に重要な因子であると考えられてきた。
しかしながら近年、高炉用コークスを製造するために有利とされている良質粘結炭(強粘結炭)は世界的に不足してきている。高炉用コークス製造の際の原料炭としては、良質粘結炭と良質粘結炭と比べ安価な非微粘結炭を配合・混合して使用することがある。そのため、非微粘結炭を良質粘結炭と同等の特性に改質できれば、良質粘結炭の不足を補うことが可能となるとともに、コークスの製造コストを低減できる。そのため、コークス製造において、粘結性の低い石炭(非微粘結炭)を使用して、コークス強度の高いコークス製造法の技術開発が進められている。
粘結性の低い石炭の改質、利用方法として、特許文献1では、非微粘結炭を良質粘結炭に比べより細かく粉砕したのちタール、重質油、ピッチ類などのバインダーを混練する方法が示されている。同様に特許文献2でも、タール重質留分を該原料炭に添加して高強度のコークスを製造する方法が示されている。特許文献3では、コークスの表面に、酸化物微粉末を担持させ、ガス化反応性を向上させたコークスに改質する試みがなされている。特許文献4では、石炭に2環芳香族を主とする非水素供与性溶剤を混合し、流動性に優れた改質炭を得る方法が示されている。また、特許文献5および6では、多量の酸素原子を含む低品位炭を重質油類と共に所定温度で加熱し、低品位炭表面に重質油類の分解生成物を付着させ、処理過程で水を多量に発生させることなく効率よく石炭を改質する方法が記載されている。非特許文献1では、石炭に各種プラスチックを混合したときの、石炭粘結性および流動性への影響が示されているが、「PE、PP、PVCは5%まで添加しても流動性はほとんど変化しない。」と結論付けられており、プラスチック添加によって石炭の流動性向上効果はないとされている。
なお、コークス製造業界において、良質粘結炭と非微粘結炭の定義は明確に定められていない。特許文献1によれば、非微粘結炭とは、良質粘結炭(強粘結炭及び弱粘結炭)に該当しないものであり、それ単独では高炉用コークスに不向きな低品位コークスしか得られないコークス化性の低い(又は粘結性の低い)石炭であり、各種の非微粘結炭を分析した結果で示せば、石炭化度Roと最高流動度MF(JIS M8801)の関係では、Ro≦1.0で、かつlogMF(=log ddpm)≦3.0の範囲に該当するものと述べている。
特開平10−183136号公報 特開平11−43675号公報 特開2003−89808号公報 特開2006−70182号公報 特開2009−13221号公報 特開2009−13222号公報
野村誠治、加藤健次、中川朝之、古牧育男「日本エネルギー学会誌」81(2002年)、728
高炉用コークス用の低品位炭の利用・改質方法として上記のような方法が提案されているが、保有するコークス炉でコークスを製造する上では、石炭と同様な固体状物質、可能であれば粉体を配合または投入する方が簡便である。また、コークス炉とは別の熱処理工程を経ることや、石炭に酸化物や金属粉末等を付与する工程を経ることは、コスト的にも不利となる。さらには、非特許文献1に記述されているように過去の知見からは、各種プラスチックを添加しても、石炭の流動性への向上効果はないとされている。
そこで、流動性の乏しい非微粘結炭について、固体状・粉末状物質を石炭に混合するだけで石炭の流動性を向上させることができれば、低コストで簡便にコークスを製造できるとともに、配合設計の自由度を高めることができる。
したがって本発明の目的は、石炭が有する特性値(特に流動性)を変化させることにより石炭改質を行ない、低品位の石炭の使用量を多く配合することが可能となるとともに、コークス製造において石炭の配合設計の自由度を高めることを可能とする、石炭の改質方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
高炉用コークス原料として用いる石炭の流動性を変化させるにあたり、改質材としてポリエチレンが該石炭の10mass%以上混合された状態で、該混合物を該石炭の軟化溶融温度域に保持することを特徴とする石炭改質方法。
本発明によれば、製鉄原料として用いる石炭を、入手時とは異なる流動性を有する石炭に改質することができる。改質により、流動特性範囲の広い石炭を保有することができ、これにより高強度コークス製造に必要な複数銘柄石炭配合時の配合設計の自由度を向上させることができる。また、流動性の乏しい低品位な石炭を用いても従来製造されているコークス相当の品質のコークスが製造できるため、コークスの製造コストを削減できる。
本発明者らは、石炭の流動性を向上させるために、石炭にポリエチレン樹脂を添加する方法を検討した。前述したように、コークス品質に影響を及ぼす石炭の重要特性の一つとして、ギーセラープラストメーターの最高流動度(MF)が挙げられる。また、石炭に対して流動性を付与する研究は従来からなされてきたが、そのほとんどが、石炭に重質油、タール類または、事前に石炭から各種溶媒等で抽出した抽出液/抽出物を混練する方法であった。それに加え、金属及びその酸化物等を石炭表面に付与し活性化させる方法を並行しておこなうことも検討されてきた。さらには、石炭に各種プラスチックを添加して流動性への影響を検討した非特許文献1においては、プラスチック添加による流動性向上効果は見受けられないとされていた。
しかしながら、過去の知見に反して、本発明者らは、石炭にポリエチレン樹脂を添加することで、流動性などの特性が変化することを突き止め、ポリエチレン添加が石炭改質の有用技術であることを見出し、本発明を完成するに至った。
一般に高炉用に供する石炭は加熱すると、350℃付近から軟化溶融を開始する。即ち、一般に石炭の軟化溶融温度域は350℃以上であり、500℃以下の範囲で軟化溶融が進行する。軟化溶融時には、石炭の加熱分解・反応が起こり、一部が系外に揮散し、著しく質量が減少する。一方、軟化溶融以前では石炭の初期質量からの変化率は非常に小さい。また、ポリエチレンは加熱することで、400℃付近から分解し始め、500℃程度で完全に分解・ガス化されることが知られている。本発明者らは上述のポリエチレンの特徴を利用し、石炭にポリエチレン混合させると双方が同程度の温度で分解、反応、溶融し、石炭の流動性が向上することを明らかにした。つまり、石炭とポリエチレンを所定量以上混合し、乾留することで流動性が向上することを突き止めた。
本発明によるポリエチレン添加による石炭流動性の改質方法の一実施形態を以下に説明する。
使用する石炭は、好ましくは粒径5mm以下(5mm目の篩いを通過した篩下)、更に好ましくは70%以上が粒径3mm以下(3mm目の篩いを通過した篩下)に粉砕して石炭試料とし、その石炭試料にポリエチレン樹脂粉末を均一混合する。この混合試料を石炭の軟化溶融温度域に保持することにより石炭を改質することができる。なお、軟化溶融温度域に保持するとは、一定の温度に保持する必要はなく、所定時間軟化溶融温度域にあれば昇温または降温過程であっても差し支えない。また、上記は常温で石炭とポリエチレンを混合する実施形態について説明したが、昇温した石炭中にポリエチレンを添加しても構わない。
本発明による石炭流動性改質において対象とする「石炭」は、特に限定されない。例えば、強粘炭、微粘炭、非粘炭など高炉用コークスの原料として供される石炭が挙げられるが、特に微粘炭または非粘炭を対象とすることが現実的である。また、流動性を改質させたい石炭試料の粒度については、石炭配合時に用いやすいような粒径とすればよく、任意に定められるものであり、特に指定するものではないが、より短時間で効率的に改質させたい場合には試料粒径は細かくしたほうがよい。本発明で用いられる「ポリエチレン」は特に限定されるものではないが、一般に流通している高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等いずれでもよい。また、上記の石炭同様にポリエチレン粉末の粒度については特に定めるものではないが、効率的に改質させたい場合には粒径は細かくしたほうがよい。
本発明によって、石炭の流動性を改質することで、配合設計の自由度が向上し、配合炭の原料コストを増加させること無くコークス強度を高めることが可能となる。
ポリエチレンを添加して、石炭の流動性を改質した例を示す。実施に供した石炭の主な特性値を表1に示す。
Figure 2013028740
ここで、Roはビトリニット平均反射率である。イナート量は不活性成分量を指す。ポリエチレン添加による石炭の流動性向上は、以下の手順で確認した。まず、粒径200μm以下に粉砕した石炭と市販の平均粒径500μmのポリエチレン粉末を混合し、石炭とポリエチレンの混合試料を作製した。このとき、石炭とポリエチレン粉末の混合比は石炭に対するポリエチレンの質量比で、0%、2%、4%、10%、15%となるように調製した。混合粉末は、JIS M8801のギーセラープラストメーター法で定められた所定のるつぼ内に挿入した。JIS M8801に基づいて300℃に予熱した炉内に混合粉末を装入し、3℃/minで500℃まで昇温することによって、混合粉末を石炭の軟化溶融温度域に保持した。この混合試料に対して、JIS M8801に準拠して石炭の最高流動度(logMF)の測定を行なった。
ポリエチレン添加による石炭改質条件およびJIS M8801試験結果を表2に示す。
Figure 2013028740
表2によれば、ポリエチレンが10mass%未満の添加では流動特性に大きな変化は見受けられない。しかしながら、ポリエチレンを10mass%以上石炭に添加することで、流動特性が大幅に向上することが分かる。したがって、石炭へのポリエチレン添加によって石炭の流動特性を改質できることが示された。

Claims (1)

  1. 高炉用コークス原料として用いる石炭の流動性を変化させるにあたり、改質材としてポリエチレンが該石炭の10mass%以上混合された状態で、該混合物を該石炭の軟化溶融温度域に保持することを特徴とする石炭改質方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104774632A (zh) * 2014-01-14 2015-07-15 宝山钢铁股份有限公司 一种利用废旧塑料替代部分煤生产焦炭的方法

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