以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために本発明の移動体通信装置の一例であるナビゲーション装置を示すものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の装置にも等しく適応し得るものである。例えば、ナビゲーション機能を有しない装置や携帯電話等の移動通信端末であってもよい。なお、以下の説明では、ナビゲーション装置が自動車に取付けられた場合を例示するが、バイクや歩行者等がナビゲーション装置を備えていてもよい。
図1は本発明のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置20は制御部1と、表示部2と、操作部3と、現在位置検出部4と、速度検出部5と、地図情報記憶部6と、ビーコン通信部7と、ビーコン情報記憶部8と、バッテリ9と、通信部10と、報知部11と、報知内容テーブル記憶部12と、ウィンカーセンサ13とを備えている。
制御部1はナビゲーション装置20全体を総括的に制御する制御手段である。制御部1はCPUとROMとRAM(いずれも不図示)とを含んでいる。ROMには制御部1が実行するプログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータが記憶されている。CPUはROMに記憶されている各種プログラムを実行する。RAMは各種処理の過程で得られるデータや各種処理の結果得られるデータを一時的に格納する。これらCPU、RAM、ROM等は、バスを介して接続されている。なお、CPU、ROM及びRAMはこれらの一部または全部を1チップに集積化しても構わない。
表示部2は地図画面(目的地への経路、ナビゲーション装置20が搭載された車両(以下、「ナビゲーション装置20が搭載された車両」を「自車」ということもある。)の現在位置を示すマークなどを含む地図画像を表示する画面)やメニュー画面を表示するための表示手段である。
操作部3はユーザが目的地を入力したり、メニューを操作したりするための入力操作手段である。なお、操作部3としては、ナビゲーション装置20本体に各種のキーやボタンを設けてもよいし、表示部2にタッチパネル機能を付加してもよい。また、操作部3としてナビゲーション装置20本体を遠隔操作するためのリモートコントローラを操作部3として用いても構わない。
現在位置検出部4は自車の現在位置を検出するものであり、GPS受信機、自立航法手段、位置計算用CPU等を含んで構成される。自立航法手段は操角センサ、加速度センサ、距離センサや方位センサなどからなり、自車の走行距離と進行方向とをそれぞれ検出し、これらの値に基づいて現在位置を求める。また、GPS受信機は複数のGPS衛星から送られてくる電波をGPSアンテナで受信して3次元測位処理又は2次元測位処理を行って自車の絶対位置及び進行方向を計算する。ここで進行方向は現時点の自車位置と直前の自車位置とに基づいて計算される。なお、進行方向の検出方法は特に限定されず、例えばタイヤの回転方向から検出することとしてもよいし、方位センサを用いて検出してもよい。また、現在位置検出部4とは別に進行方向検出部を設けて自車の進行方向を検出するものとしてもよい。
速度検出部5は自車の移動速度を検出する。移動速度は車速センサや加速度センサの出力から算出してもよいし、GPS履歴間の走行距離とGPS受信時刻の差から算出してもよい。なお、自車の移動速度は現在位置検出部4が検出することとしてもよい。現在位置検出部4が自車の現在位置に加えて移動速度を検出することができる場合には速度検出部5を別途設けない構成とすることができる。その場合、現在位置検出部4に速度検出部5が含まれる構成となる。
なお、操角センサ、加速度センサ、速度センサや方位センサなどは、ナビゲーション装置20が備えていてもよいし、車両(自車)が上記各種センサを備えており、ナビゲーション装置20は、上記各種センサの出力を取得するインターフェースを備える構成としてもよい。
地図情報記憶部6は目的地への経路探索や誘導を行う際に参照される地図情報が記憶されている。地図情報には、ネットワークデータ(ノードデータ、リンクデータ)が含まれる。また、地図情報には、地図画像が含まれていてもよいし、地図情報に含まれるネットワークデータ(ノードデータ、リンクデータ)に基づき地図画像を表示部2に描画してもよい。また、地図情報は予め地図情報記憶部6に記憶される以外にも、後述する通信部10が路側機などから地図情報を受信し、受信された地図情報が地図情報記憶部6に記憶されてもよい。
なお、地図情報記憶部6及び後述するビーコン情報記憶部8、報知内容テーブル記憶部12としてはNANDフラッシュやSDメモリカードなどの記憶媒体を好適に用いることができる。各記憶部は一つの記憶媒体を共用することとしてもよいし、それぞれが記憶媒体を有することとしてもよい。また、各記憶部はナビゲーション装置20に内蔵しても構わないし、ナビゲーション装置20に着脱可能な構成としても構わない。
本発明においては、ネットワークデータに、道路のノードデータ・リンクデータが含まれる。自車が現在走行している道路を特定する際には、制御部1が現在位置検出部4によって検出される自車の現在位置(進行方向や移動速度も加えてもよい)と地図情報とに基づき、マップマッチング処理を行うことで特定することができる。
なお、マップマッチング処理については、制御部1が行なってもよいが、現在位置検出部4が行なってもよい。すなわち、GPS受信機及び/又は自律航法手段を用いて検出した現在位置と地図情報とに基づき、マップマッチング処理を行い、マップマッチング処理を行なった現在位置を現在位置として制御部1へ出力してもよい。或いは、制御部1のマップマッチング処理までを含めて現在位置検出部4としてもよい。
ビーコン通信部7は道路上に設置されたビーコンから電波または赤外線を利用してビーコン情報(渋滞情報、規制情報や車線に関する情報である車線情報等を含む情報)を受信する。なお、道路上に設置されたビーコンはその通信範囲を1つの車線幅以内と限定することが可能であり、車線毎にビーコンを設置することによって、特定の車線を走行している車両に対してのみビーコン情報を送信することが可能である。
ビーコン情報記憶部8はビーコン通信部7で受信したビーコン情報を格納する。
バッテリ9はナビゲーション装置20の携帯使用時における電源供給手段であり、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池を好適に用いることが可能である。もちろん、バッテリ9として、アルカリマンガン乾電池やマンガン乾電池などの一次電池を用いても構わないし、燃料電池を用いても構わない。
通信部10はナビゲーション装置20と通信可能な他の通信装置(以下、「他の通信装置」という。)に情報を送信する送信部(図示せず)と他の通信装置から送信される情報を受信する受信部(図示せず)とを有する。通信方法は無線通信や赤外線通信などの非接触通信とすることが好ましい。他の通信装置としては他の車両に搭載されたナビゲーション装置等の車載通信装置(他の車両に歩行者が乗車している場合において、該歩行者が保持する携帯電話等の移動通信端末でもよい)、路側機、歩行者等(歩行者や自転車の運転手など)が所持する携帯電話等の移動通信端末などを挙げることができる。
通信部10が路側機から受信する情報には交差点情報や信号機情報が含まれる。なお、通信部10は、路側機以外にも他の車両(他の移動体)に搭載されたナビゲーション装置等の車載装置や、携帯電話等の移動通信端末などから交差点情報や信号機情報を受信してもよい。また、通信部10は、単一の交差点情報や信号機情報を受信するのではなく、複数の交差点毎の交差点情報及び信号機情報を受信してもよい。この場合、複数の交差点毎の交差点情報及び信号機情報は、1つの路側機から送信されてもよい。
ここで、通信部10が受信する交差点情報及び信号機情報について説明を行なう。なお、以下の説明では、信号機が設置された交差点毎に路側機が設置され、路側機から、当該路側機が設置された交差点の情報(交差点情報)及び当該路側機が設置された交差点に設置されている信号機の情報(信号機情報)を含む情報が送信されるものとする。
交差点情報には、例えば、交差点の中心位置座標(緯度・経度)、交差点への進入方向(方路)に対応付けられた信号機の識別番号(信号機番号)、路側機(交差点)を識別するための情報、停止線の位置座標(交差点への進入方向(方路)に対応付けられた停止線の位置(緯度・経度))、交差点の始点や終点となるべき地点(交差点のノード位置座標)のノードデータ等の情報が含まれる。後述する通り、交差点情報に基づいて、自車の交通を規制する信号機の信号機情報を判別する。
信号機情報には、信号機を識別するための識別情報(信号機番号)、信号機の現在の信号表示情報(信号機の表示色を示す情報)、現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間を示す情報等の情報が含まれ、これらの情報は夫々対応付けられている。言い換えると、信号機情報には信号機の所定時点における信号表示及び/又は所定時点における信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間を特定可能な情報が含まれているということができる。すなわち、所定時点を現時点とした際の信号表示は上述した信号機の現在の信号表示情報(信号機の表示色を示す情報)によって特定することができる。また、所定時点を現時点とした際の次の信号表示に変更されるまでの時間は上述した現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間を示す情報によって特定することができる。
所定時点が現時点以降の任意の時点とした際の信号表示は、上述した信号機の現在の信号表示情報(信号機の表示色を示す情報)、現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間を示す情報に加えて、信号機の次の信号表示情報、次の信号表示が次の次の信号表示に変更されるまでの時間など少なくとも所定時点に至るまでの信号表示のサイクルを示す情報を含む情報によって特定することができる。また、所定時点を現時点以降の任意の時点とした際の次の信号表示に変更されるまでの時間は少なくとも所定時点の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの信号表示のサイクルを示す情報を含む情報によって特定することができる。
ここで、信号機情報には、信号機毎に信号機の現在の信号表示情報などの情報が含まれる。すなわち、信号機情報は、路側機が設置された交差点に設置されている信号機の情報であるから、路側機が設置された交差点が四叉路であれば、4つの信号機が設置されている。そのため、信号機情報には、4つの信号機毎に、信号機を識別するための識別情報(信号機番号)、信号機の現在の信号表示情報(信号機の現在の表示色を示す情報)、次の信号表示情報(信号機の次の表示色を示す情報)、次の信号表示に変更されるまでの時間を示す情報等の情報が含まれている。
なお、交差点情報と信号機情報は、対応付けられているため、同一の交差点情報(同一の交差点を識別する情報)に対応付けられている信号機情報によって示される複数の信号機(四叉路であれば4つの信号機)は、同一の交差点に設置されている。
また、交差点情報に含まれる方路に対応付けられた「信号機を識別するための識別情報(信号機番号)」と、信号機情報に含まれる「信号機を識別するための識別情報(信号機番号)」は対応付けられている。
そのため、ある方路に対応付けられた信号機の(ある方路に対応付けられた信号機を識別するための識別情報と同一の識別情報を有する信号機の現在の信号表示を示す情報に基づいて)現在の信号表示などを特定することが可能である。すなわち、信号機を識別するための識別情報を介して、方路と現在の信号表示を示す情報など(次の信号表示に変更されるまでの時間など)とが対応付けられているということができる。
なお、信号機情報には、信号表示のサイクルの情報が含まれていても良い。信号表示のサイクルの情報とは、例えば、進行許可信号表示(青色)が○○秒、停止信号表示(黄色)が○○秒、進行不可信号表示(赤色)が○○秒という信号表示のサイクル、或いは、○時○分から○時△分まで進行許可信号表示(青色)、○時△分から○時□分まで停止信号表示(黄色)、○時□分から○時×分まで進行不可信号表示(赤色)のような信号表示のサイクルである。
報知部11は各種情報を報知する報知手段である。報知手段は特に制限されないが、例えばスピーカ(不図示)を介して行われる音声案内(音声出力)、表示部2を介して行われる文字や画像等の画面表示が例として挙げられる。なお、音声出力と画面表示を同時に行うこととしてもよい。音声出力や画面表示において、どのような内容の報知を行うかについて制御部1は、後述する報知内容テーブル記憶部12を参照して決定する。なお、本発明においては、所定条件の下、報知を行わない(例えば音声出力を行わない)ことも報知手段の一つである(詳細は後述)。
報知内容テーブル記憶部12は報知部11を介して行われる報知内容テーブルが記憶されている。報知内容は後述するように所定時点(少なくとも現時点を含む)における信号表示などに対応付けられて記憶されている。
ウィンカーセンサ13は自車のウィンカー(方向指示手段)の点滅状態を検出する。ウィンカーセンサ13としては公知のものを使用することができ、ウィンカーの点滅状態を検出することによってウィンカーが点滅しているか、及び、点滅しているウィンカーがどれか(両方又は左側又は右側)を判断することができる。
[第1実施形態]
本発明のナビゲーション装置20の第1実施形態について図2を用いて説明する。図2は本発明のナビゲーション装置20の制御部1が実行する処理の流れを示す第1のフローチャートである。
ステップS01において制御部1は通信部10を介して交差点情報及び信号機情報を取得する。次にステップS02において制御部1は現在位置検出部4によって検出される自車の現在位置と、自車の進行方向(ナビゲーション装置20が別途進行方向検出部を備えるときは進行方向検出部によって検出される自車の進行方向であってもよい)を示す情報を含む自車の移動体情報を取得する。
ステップS01において制御部1が取得する交差点情報には自車の交通を規制する信号機(以下、「自車の交通を規制する信号機」を「前方の信号機」という。)を特定することができる情報が含まれており、交差点の中心位置座標(緯度・経度)、路側機(交差点)を識別する情報、方路(交差点への進入方向)に対応付けられた信号機を識別するための識別情報(信号機番号)等の情報が含まれている。また、制御部1が取得する信号機情報には信号機を識別するための識別情報(信号機番号)、信号機の現在の信号表示情報(信号機の表示色を示す情報)、次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)を示す情報が含まれる。
なお、本実施形態において制御部1は、ステップS01において交差点情報及び信号機情報を取得し、ステップS02において自車の移動体情報を取得しているが、制御部1がこれらの情報を取得する順番はフローチャートに示した順序でなくてもよく、例えば同時に取得するものであってもよいし、先に自車の移動体情報を取得するものであってもよい。
また、制御部1が自車の移動体情報、及び、交差点情報と信号機情報を取得するタイミングは当該タイミングとは限られない。定期的或いは不定期(例えば、他の通信装置の送信タイミングに基づいて)に取得されてもよく、定期的或いは不定期に複数回情報を取得する場合には、取得された情報のうち最も新しい情報を使用することとしてもよい。また、最新の自車の移動体情報、及び、交差点情報と信号機情報を取得した際に、ステップS03以降の処理を行なうこととしてもよい。これらは以下の実施形態においても同様である。
ステップS03において制御部1は、前方の信号機を特定する。前方の信号機とは、上述したように自車の交通を規制する信号機であり、言い換えると、自車が走行している道路上の進行方向前方の信号機である。前方の信号機は、自車の現在位置、自車の進行方向、交差点情報及び信号機情報に基づいて特定することができる。具体的には、交差点の位置座標が、自車の現在位置座標から進行方向に対して最も近い自車が走行している道路上の交差点(以下、「交差点の位置座標が、自車の現在位置座標から進行方向に対して最も近い自車が走行している道路上の交差点」を「前方の交差点」という。)に設置された信号機の中で、自車の進行方向に対応付けられた信号機(自車の進行方向と同一方向(完全一致に限られるものではなく所定の誤差の範囲内であれば同一方向とみなすこととしてもよい)の方路に対応付けられた信号機)が前方の信号機として特定される。
なお、前方の信号機を特定する際の自車の進行方向とは、現在の進行方向ではなく、前方の交差点に進入する際の進行方向(進入方向)であることが好ましく、前方の交差点に進入する際の進行方向は、地図情報に含まれるネットワークデータ(ノードデータ、リンクデータ)に基づき、自車が走行している道路のノード・リンクのうち、前方の交差点(ノード)へ接続するリンクを特定することで特定することが可能である。
また、自車の現在位置、進行方向、及び、ネットワークデータ(ノードデータ、リンクデータ)に基づいて、次に到達する交差点(前方の交差点)を特定してもよい。この場合、前方の交差点の交差点ノードを特定し、当該ノードの位置座標と、通信部10を介して取得する交差点情報に含まれる交差点の中心位置座標が一致する交差点情報と進行方向に基づいて前方の信号機を特定することが可能である。
さらに、通信部10(ビーコン通信部7であってもよい)が、交差点の手前に設置されたDSRC通信機や光ビーコン通信機など通信装置からの信号機情報を受信する場合(通信領域が狭い通信方式で受信を行なう場合)において、DSRC通信機などの通信装置から単一の信号機情報(1つの信号機の信号機情報)が送信されれば、該信号機情報が、前方の交差点の前方の信号機の信号機情報であるものとしてもよい。
また、ビーコン通信部7が受信する情報に、前方の交差点の中心位置座標(前方の交差点の識別情報)及び、前方の交差点への進入方向が含まれる場合、ビーコン通信部7が受信した前方の交差点の中心位置座標(前方の交差点の識別情報)及び、前方の交差点への進入方向と、通信部10が受信した信号機情報及び交差点情報を比較して、前方の交差点の前方の信号機の信号機情報を特定してもよい。
本ステップにおいて交差点の位置座標とは、交差点の中心位置座標に限られず、交差点に設置された停止線の位置座標や、交差点の始点となるべき地点の位置座標(交差点のノード位置座標)であってもよい。
ステップS04において制御部1は、ステップS03において特定された前方の信号機の現在の信号表示及び現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)を特定する。なお、本実施形態及び以下の実施形態において、前方の信号機を特定した後に、当該前方の信号機の現在の信号表示を特定する場合、特定される「現在の信号表示」とは、通信部10が信号機情報を受信した時点における当該前方の信号機の信号表示に限られず、通信部10が信号機情報を受信してから実際に報知が開始されるまで(受信した信号機情報の増幅復調処理等)の時間、すなわち内部処理時間を考慮し、後述するステップS06において報知を開始する時点における当該前方の信号機の信号表示であってもよい。
内部処理時間は予め固定値としてメモリ等に記憶しておき、通信部10が信号機情報を受信してから当該固定値経過時点の信号表示を現在の信号表示としてもよいし、制御部1(或いは図示しない計時手段)が内部処理時間を計測し、通信部10が信号機情報を受信してから当該計測時間経過時点の信号表示を現在の信号表示としてもよい。
ステップS05において制御部1は、前方の信号機の現在の信号表示と、前方の信号機の現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)とに基づいて信号機への注意を促す報知態様を決定する。本発明において「報知態様を決定する」とは、報知を行うか行わないか、行うとすればどのような報知手段によりどのような内容の報知を行うかを決定することである。但し、報知手段として予め一つの手段が設定されていることとしてもよく、本実施形態及び以下の実施形態においては、報知を行う場合の報知手段が音声出力に設定されている場合を例として説明するが、制御部1が状況に応じて報知手段を決定する(例えば画面表示にするか音声出力にするかを決定する)こととしてもよい。また、報知手段が音声出力である場合には、報知内容と共に、音量を決定することとしてもよい。例えばより危険性が高いとき(例えば現在の信号表示が進行許可信号であって、現在の信号表示の残時間が少ないとき)には音量を大きくすることによってユーザに注意を促すことができる。
制御部1は報知内容を決定するにあたって、報知内容テーブル記憶部12に記憶されている報知内容テーブルを参照して決定する。図3は本実施形態のナビゲーション装置20が備える報知内容テーブル記憶部12が記憶している報知内容テーブルの例を示す図である。図3に示すように、各報知内容は、信号機の現在の信号表示と、当該信号機の現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)とに対応付けられて記憶されており、制御部1はステップS01で取得した信号機情報に含まれる現在の信号表示を示す情報及び現在の信号表示の残時間を示す情報と、報知内容テーブルとを比較参照して報知内容を決定する。
ステップS06において制御部1は報知部11を介してステップS05で決定した報知態様に基づいて報知を行う。報知する内容は図3に示すように、信号機の現在の信号表示(信号の色)と現在の信号表示の残時間の目安となる情報である。なお、黄信号(進行停止信号表示)は点灯時間が短いため、本実施形態においてはその(黄信号の)残時間にかかわらず報知内容を一定(現在の信号表示の残時間が0秒以上のときに報知を行うこと)としている。また、本実施形態において青信号(進行許可信号表示)及び赤信号(進行不許可信号表示)は、いずれも5秒未満、5〜10秒、10秒超を基準に報知内容を変更しているが、基準となる時間はこれには限られず、また、青信号と赤信号とが異なる時間を基準に報知内容を変更することとしてもよい。例えば現在の信号表示が青信号であれば、早めの減速が可能となるように赤信号に比べて残時間が多い段階で「青信号です、少し続きます」と現在の信号表示の残時間が少ないことを報知することとしてもよい。
本実施形態によれば、信号機の現在の信号表示を考慮するので、現在の信号表示と異なる信号表示が報知されることがなく、ユーザが混乱することがない。また、現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間の詳細を報知しないので、無理な加速など交通の安全を妨げる行為を助長することなく、ユーザに信号機への注意を促すことができる。
[第2実施形態]
本発明のナビゲーション装置20の第2実施形態について図4を用いて説明する。図4は本発明のナビゲーション装置20の制御部1が実行する処理の流れを示す第2のフローチャートである。
ステップS11において制御部1は通信部10を介して交差点情報及び信号機情報を取得する。次にステップS12において制御部1は現在位置検出部4によって検出される自車の現在位置と、自車の進行方向と、速度検出部5によって検出される自車の移動速度(現在位置検出部4が移動速度を検出する場合には、現在位置検出部4によって検出される自車の移動速度)を示す情報を含む自車の移動体情報を取得する。
ステップS11において制御部1が取得する交差点情報には前方の信号機を特定することができる情報及び自車の現在位置から交差点までの距離が算出できる情報が含まれており、具体的には、交差点の中心位置座標(緯度・経度)、路側機(交差点)を識別する情報、方路(交差点への進入方向)に対応付けられた信号機を識別するための識別情報(信号機番号)、停止線の位置座標(緯度・経度)、交差点のノード位置座標(緯度・経度)等の情報が含まれている。また、制御部1が取得する信号機情報には信号機を識別するための識別情報(信号機番号)、所定時点における信号機の信号表示及び所定時点における信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間を特定するための情報、すなわち上述した自車が前方の交差点に到達する時点に至るまでの信号表示のサイクルを示す情報又は信号表示のサイクルの情報が含まれる。
ステップS13において制御部1は、前方の信号機を特定する。本ステップは第1実施形態のステップS03と同様であるため説明を省略する。
ステップS14において制御部1は、自車の現在位置座標と交差点の位置座標と自車の移動速度とに基づいて、自車が前方の交差点に到達するまでの時間又は前方の交差点に到達する時刻を算出する。本ステップにおいて交差点の位置座標とは、交差点の中心位置座標に限られず、交差点に設置された停止線の位置座標や、交差点の始点となるべき地点の位置座標(交差点のノード位置座標)であってもよい。但し、車両の停止位置(停車位置)は停止線を基準に判断されるべきものであるから、交差点位置座標は交差点に設置された停止線の位置座標であることが望ましい。
ステップS15において制御部1は、前方の信号機の現在の信号表示及び自車が前方の交差点に到達する時点における前方の信号機の信号表示を特定する。上述したように信号機情報には、自車が前方の交差点に到達する時点に至るまでの信号表示のサイクルを示す情報又は信号表示のサイクルの情報が含まれており、現在の信号表示と、現在から所定時間(自車が前方の交差点に到達するまでの時間)経過後の信号表示又は所定時刻(自車が前方の交差点に到達する時刻)における信号表示とを特定することができる。
ステップS16において制御部1は、前方の信号機の現在の信号表示と、前方の交差点到達時点における前方の信号機の信号表示とに基づいて信号機への注意を促す報知態様を決定する。図5は本実施形態のナビゲーション装置20が備える報知内容テーブル記憶部12が記憶している報知内容テーブルの例を示す図である。図5に示すように、各報知内容は、信号機の現在の信号表示と、前方の交差点到達時点における信号機の信号表示とに対応付けられて記憶されており、制御部1はステップS11で取得した信号機情報に含まれる所定時点に至るまでの信号表示のサイクルを示す情報又は信号表示のサイクルの情報と、報知内容テーブルとを比較参照して報知内容を決定する。
ステップS17において制御部1は報知部11を介してステップS16で決定した報知態様に基づいて報知を行う。報知する内容は図5に示すように、信号機の現在の信号表示と前方の交差点到達時点における信号機の信号表示が同一である場合には、信号機の現在の信号表示(信号の色)を報知して信号機への注意を促し、信号機の現在の信号表示と前方の交差点到達時点における信号機の信号表示が異なる場合には、「信号注意」などの信号機への注意を促す報知を行う。なお、本実施形態では現在の信号表示が青信号であり、前方の交差点到達時点における信号表示が黄信号のときに、信号機への注意を促すために「信号注意」との報知を行っているが、交差点に到着した時点で黄信号である場合には急停車を行うよりも交差点を通過することが交通の安全に資することになるため、現在の信号表示及び前方の交差点到達時点における信号表示が共に青信号である場合と同様に「青信号です」と報知することとしてもよい。
本実施形態によれば、現在の信号表示とは異なる信号表示が報知されることがないので、ユーザを混乱させることなく、ユーザに信号機への注意を促すことができる。
[第3実施形態]
本発明のナビゲーション装置20の第3実施形態について図6を用いて説明する。図6は本発明のナビゲーション装置20の制御部1が実行する処理の流れを示す第3のフローチャートである。なお、本実施形態のステップS21〜S24は第2実施形態のステップS11〜S14と同様であるため説明を省略する。
ステップS25において制御部1は、前方の信号機の現在の信号表示、現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)、自車が前方の交差点に到達する時点における前方の信号機の信号表示を特定する。
ステップS26において制御部1は、前方の信号機の現在の信号表示と、前方の交差点到達時点における前方の信号機の信号表示とに基づいて信号機への注意を促す報知態様を決定する。図7は本実施形態のナビゲーション装置20が備える報知内容テーブル記憶部12が記憶している報知内容テーブルの例を示す図である。図7に示すように、各報知内容は、信号機の現在の信号表示と、当該信号機の現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)と、前方の交差点到達時点における信号機の信号表示とに対応付けられて記憶されており、制御部1はステップS21で取得した信号機情報に含まれる所定時点に至るまでの信号表示のサイクルを示す情報又は信号表示のサイクルの情報と、報知内容テーブルとを比較参照して報知内容を決定する。
ステップS27において制御部1は報知部11を介してステップS26で決定した報知態様に基づいて報知を行う。報知する内容は図7に示すように、信号機の現在の信号表示と前方の交差点到達時点における信号機の信号表示が同一である場合には、信号機の現在の信号表示(信号の色)を報知して信号機への注意を促し、信号機の現在の信号表示と前方の交差点到達時点における信号機の信号表示が異なる場合には、「信号注意」などの信号機への注意を促す報知を行う。また、信号機の現在の信号表示を報知する場合には、現在の信号表示の残時間の目安となる情報の報知もあわせて行う。なお、図7に示すように、信号機の現在の信号表示と前方の交差点到達時点における信号機の信号表示が異なる場合には、現在の信号表示の残時間にかかわらず報知内容を一定(現在の信号表示の残時間が0秒以上のときに報知を行うこと)としている。
本実施形態によれば、現在の信号表示とは異なる信号表示が報知されることがなく、また、現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間の詳細を報知することないので、交通の安全を確保し、且つ、ユーザを混乱させることなく、ユーザに信号機への注意を促すことができる。
[第4実施形態]
本発明のナビゲーション装置20の第4実施形態について図8を用いて説明する。図8は本発明のナビゲーション装置20の制御部1が実行する処理の流れを示す第4のフローチャートである。なお、本実施形態のステップS31〜S33は第1実施形態のステップS01〜S03と同様であるため説明を省略する。
ステップS34において制御部1は自車が走行している車線(走行車線)を特定する。自車が走行している車線はビーコン通信部7が道路上に設置されたビーコン受信したビーコン情報に含まれる車線情報に基づいて特定される。但し、走行車線の特定方法はこれに限られるものではなく、例えば自車の現在位置と地図情報に基づいて高精度なマップマッチングを行うことによって走行車線を特定してもよいし、自車に搭載されたカメラ等の撮像手段によって撮影された画像に基づいて走行車線を特定してもよい(例えば画像において自車が走行している車線の右側に標示されているラインがセンターライン(黄色のライン)であれば右折専用車線であると特定する)。
ステップS35において制御部1は、前方の信号機において自車が走行している車線に対応する現在の信号表示と、現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間(現在の信号表示の残時間)を特定、算出する。自車が走行している車線に対応する現在の信号表示の特定について矢印式信号機を例に説明する。矢印式信号機は青信号、黄信号、赤信号の3灯以外に青色の矢印信号が併設され、信号表示のサイクルとしては、青信号、黄信号、赤信号と青矢印信号の同時点灯(以下、「赤信号と青矢印信号の同時点灯」を「青矢印付赤信号」という。)、黄信号、赤信号の順に点灯するのが一般的である。青矢印付赤信号は、青矢印信号によって規制される車線を走行している車両に対してのみ青矢印信号の示す方向に対して進行することを許可するものである。従って、同一の道路を走行していても、走行している車線によっては進行することができ、走行している車線によっては停止(停車)しなければならないという状態が発生することが考えられる。
そこで本実施形態ではステップS34において特定された自車の走行車線に基づいて、自車の交通を規制する現在の信号表示を特定する。すなわち、青矢印付赤信号は上述したように赤信号と青矢印信号とが同時に点灯しているものであるから、制御部1は自車の走行車線が赤信号によって規制される車線か、青矢印信号によって規制される車線かを特定して信号機の現在の信号表示を特定する。以下において青矢印信号が右折矢印信号であるものとして説明するが、青矢印信号としては右折矢印信号に限られるものではなく、左折矢印信号、直進矢印信号等であってもよい。
制御部1は、現在の信号表示が右折矢印付信号である場合において、自車の走行車線が右折専用車線であれば現在の信号表示を右折矢印信号であると特定し、自車の走行車線が右折不可車線(例えば直進専用車線、左折専用車線、左折直進兼用車線)であれば現在の信号表示を赤信号であると特定する。なお、自車の走行車線が右折兼用車線(例えば右折直進兼用車線)であれば、自車が右折をするかどうかを特定することができないので、右折矢印付赤信号であると特定する。
また、2度目の黄信号は、右折専用車線を走行する車両に右折矢印信号が終了し赤信号となることを知らせるための信号表示であって、右折不可車線を走行する車両にとっては実質的に赤信号であることから、本実施形態では右折矢印付赤信号と共に2度目の黄信号についても赤信号と特定するものとする。
なお、本実施形態において、自車の走行車線が右折専用車線である場合において、1度目の黄信号と右折矢印付赤信号とは実質的に青信号であることから、1度目の黄信号と右折矢印付赤信号とを青信号と特定することとしてもよい。
次に、本実施形態における現在の信号表示が次の信号表示に変更されるまでの時間について説明する。現在の信号表示の時間は上記実施形態で説明したように上述した信号表示のサイクルにおいて現在の信号表示から次の信号表示に変更されるまでの時間である。しかしながら本実施形態において、自車の走行車線が右折不可車線であるときに、上述したように右折矢印付赤信号と2度目の黄信号とが赤信号として特定されるので、現在の信号表示が右折矢印付赤信号又は2度目の黄信号である場合において次の信号表示は青信号であるものとして現在の信号表示の残時間が算出される。すなわち、現在の信号表示が右折矢印付赤信号である場合に、現在の信号表示の残時間は右折矢印付赤信号の残時間と2度目の黄信号の点灯時間と赤信号の点灯時間との合計時間となる。
なお、上述したように自車の走行車線が右折専用車両であるときに、1度目の黄信号と右折矢印付赤信号とを青信号と特定する場合には、現在の信号表示が青信号又は1度目の黄信号であるときの次の信号表示は2度目の黄信号であるものとして現在の信号表示の残時間を算出することとしてもよい。例えば、現在の信号表示が青信号である場合に現在の信号表示の残時間は青信号の残時間と1度目の黄信号の点灯時間と右折矢印付赤信号の点灯時間との合計時間となる。
ステップS36において制御部1は、前方の信号機において自車が走行している車線に対応する前方の信号機の現在の信号表示と、現在の信号表示の残時間とに基づいて信号機への注意を促す報知態様を決定する。図9〜図11は本実施形態のナビゲーション装置20が備える報知内容テーブル記憶部12が記憶している報知内容テーブルの例を示す図である。本ステップにおいて、青矢印は右折を許可する信号表示であるものとし、図9は自車の走行車線が右折専用車線である場合、図10は自車の走行車線が右折不可車線である場合、図11は自車の走行車線が右折兼用車線である場合の報知内容テーブルを示している。
図9及び図10に示すように自車の走行車線が右折専用車線又は右折不可車線である場合には、右折矢印付赤信号においていずれの信号表示によって交通が規制されるかを特定することができるので、特定された信号表示に基づいて報知を行う報知内容テーブルとなっている。一方、図11に示すように自車の走行車線が右折兼用車線である場合には、右折矢印付赤信号においていずれの信号表示によって交通が規制されるかを特定することができないので、右折矢印付赤信号であること、すなわち右折のみ可能であることを報知する報知内容テーブルとなっている。
ステップS37において制御部1は報知部11を介してステップS36で決定した報知態様に基づいて報知を行う。報知する内容は図9〜図11に示すように、信号機の現在の信号表示(信号の色)と現在の信号表示の残時間の目安となる情報である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。加えて車線によって異なる信号表示が表示される信号機において、自車の走行車線に基づいて自車の走行を規制する信号表示を特定して報知するので、走行支援を適切に行うことができる。
なお、本実施形態において、制御部1は、自車の走行車線が右折兼用車線である場合に、右折情報を取得することができれば、自車の走行車線が右折専用車線である場合と同様の取り扱いとし、右折情報を取得することができなければ、自車の走行車線が右折不可車線である場合と同様の取り扱いとすることとしてもよい。ここで右折情報とは、ウィンカーセンサ13によって検出される自車のウィンカーが右折表示を行っていることを示す情報や、ナビゲーション装置20が目的地への経路案内を行っている場合に当該経路において、前方の交差点が右折予定の交差点(経路探索の結果が当該信号機で右折することを推奨している交差点)であることを示す情報など自車が前方の交差点で右折することが予想されることを示す情報である。
[その他の実施形態]
上記実施形態において、現在の信号表示の残時間を考慮して報知を行う場合に、現在の信号表示の残時間の目安となる情報(暫く続きます、少し続きます等)を報知することとしているが、残時間が所定時間(例えば1秒)未満である場合には、報知内容を「信号注意」等の短い内容として、信号機への注意を促すこととしてもよい。これにより、特に報知手段が音声出力である場合に、報知が完了する前に現在の信号表示が変わってしまうことを防ぐことができる。
また、報知手段が音声出力である場合には、音声読み上げに必要な時間と現在の信号表示の残時間とに基づいて報知内容を「信号注意」等の短い内容とすることとしてもよい。すなわち、報知内容によって読み上げに要する時間が異なるため、各報知に要する時間が現在の信号表示の残時間よりも短い場合に、報知内容を変更することとすれば、報知が完了する前に現在の信号表示が変わってしまうことを防ぐことができる。
また、現在の信号表示が青信号であって、現在の信号表示の残時間が所定時間(例えば30秒)以上である場合や、前方の交差点到達時点における信号表示が青信号又は実質的に青信号である場合には、報知を行わないこととしてもよい。これにより過度に報知が行われることを防ぐことができる。なお、「実質的に青信号である」とは前方の交差点到達時点における信号表示が青信号である場合に限らず、青信号と同一視しうる信号表示であり、例えば右折専用車線における右折矢印付赤信号や、青信号と当該青矢印赤信号の間の黄信号(1度目の黄信号)のことである。
また、上記第4実施形態は、上記第1実施形態において報知態様を決定するための基準として用いた信号機の現在の信号表示、信号機の現在の信号表示の残時間に加えて、自車が走行している車線を基準に加え、図9〜図11に示すように報知内容テーブル記憶部12に記憶されている走行車線毎の報知内容テーブルを参照して報知するものであるが、上記第2実施形態及び第3実施形態においても、自車が走行している車線を、報知態様を決定するための基準に追加し、走行車線毎に報知内容テーブルを報知内容テーブル記憶部12が記憶していることとしてもよい。
例えば第2実施形態において自車の走行車線を考慮する場合(第2実施形態の変形例の場合)には図12〜図14に示すような報知内容テーブルとなり、第3実施形態において自車の走行車線を考慮する場合(第3実施形態の変形例の場合)には図15〜図17に示すような報知内容テーブルとする。なお、図12と図15は自車の走行車線が右折専用車線である場合、図13と図16は自車の走行車線が右折不可車線である場合、図14と図17は自車の走行車線が右折兼用車線である場合の報知内容テーブルを示している。また、各テーブルにおいて上述したように、前方の交差点到達時点における信号表示が青信号である場合には、報知を行わないこととしている。
図12示すように自車の走行車線が右折専用車線であって、現在の信号表示が青信号であり、前方の交差点到達時点における信号表示が1度目の黄信号又は右折矢印付赤信号である場合には、信号機への注意を促すと共に、右折可能であることを報知することとしている。また、図14に示すように自車の走行車線が右折兼用車線であって、現在の信号表示が青信号であり、前方の交差点到達時点における信号表示が1度目の黄信号又は右折矢印付赤信号である場合には、右折のみ可能であること(直進や左折ができないこと)を報知することとしている。これによって、現在の信号表示とは異なる交差点到達時点における信号表示を報知することなく走行支援を行うことができる。
なお、上述したとおり、例えば、図12や図15(自車の走行車線が右折専用車線)の現在の信号表示が青信号であり、前方の交差点到達時点における信号表示が1度目の黄信号又は右折矢印付赤信号である場合などには、前方の交差点到達時点における信号表示は実質的に青信号であるため、「青信号です。」と報知するようにしてもよい。
また、図13、図16(自車の走行車線が右折不可車線)の現在の信号表示が青矢印付赤信号であり、前方の交差点到達時点における信号表示が青矢印付赤信号である場合などには、前方の交差点到達時点における信号表示は実質的に赤信号であるため、「赤信号です。」と報知するようにしてもよい。