JP2013024141A - 可変動弁機構の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータによって制御軸14を駆動することにより吸気バルブ10のバルブ特性を変更するリフト量可変機構12と、制御軸14に設けられたターゲット30を検出するシャフトセンサ28とを備え、シャフトセンサ28の検出信号に基づいてリフト量可変機構12の異常判定を行う。電子制御装置50は、シャフトセンサ28の検出信号を機関温度に応じて補正する。
【選択図】図1
Description
請求項1に記載の発明は、モータによって制御軸を駆動することにより機関バルブのバルブ特性を変更する可変動弁機構と、前記制御軸に設けられた検出片を検出する位置センサとを備え、同位置センサの検出信号に基づいて前記可変動弁機構の異常判定を行う可変動弁機構の制御装置であって、前記位置センサの検出信号を機関温度に応じて補正することをその要旨とする。
可変動弁機構に設けられている制御軸は、機関温度に応じて熱膨張したり、熱収縮したりする。従って、上記学習時において、検出片の配設位置を示す値として学習される値は、制御軸の熱膨張や熱収縮の影響を受けて変化してしまう。この点、同構成によれば、上記バルブ特性の算出値が機関温度に基づいて補正されるため、学習値に対して制御軸の熱膨張や熱収縮が与える悪影響を極力抑えることができるようになる。
図1に示すように、本実施形態では、図示しない内燃機関に対して、その機関バルブである吸気バルブ10の最大リフト量VL及び作用角INCAMを連続的に可変とする可変動弁機構としてのリフト量可変機構12が設けられている。なお、吸気バルブの作用角とは、同吸気バルブの開弁期間に相当する値である。
このリフト量可変機構12は、制御軸14や、制御軸14を軸方向に駆動するアクチュエータ16を有している。アクチュエータ16には、動力源としてのモータや、このモータの回転運動を直進運動に変換して制御軸14を往復動させる変換機構が設けられている。制御軸14とアクチュエータ16の出力軸16Aとは締結部材18を介して連結されている。
リカルスプラインが形成されている。また、ローラーアーム20及び揺動カム22の内側には、上記ヘリカルスプラインと噛み合うスライダギヤが配設されている。このスライダギヤは、制御軸14と共に軸方向に移動する。制御軸14を軸方向に移動させると、上記ヘリカルスプラインとスライダギヤとの作用により、ローラーアーム20と揺動カム22との相対位相が変化する。その結果、吸気カムシャフトの回転に伴う揺動カム22の揺動範囲が変化することにより、吸気バルブ10の最大リフト量VL及び作用角INCAMが同期して変化する。
また、制御軸14の外周面には検出片としてのターゲット30が設けられており、制御軸14の近傍には、ターゲット30を検出する位置センサとしてのシャフトセンサ28が設置されている。シャフトセンサ28は、ターゲット30を非接触で検出する。
次に、シャフトセンサ28から上述した検出信号が出力されるまでステップS120での判定処理が行われ、検出信号が出力されると(S120:YES)、回転量センサ26の出力信号に基づいて算出されている現在の作用角INCAMが、ターゲット30の配設位置を示す学習値Gとして記憶されて(S130)、本処理は一旦終了される。
次に、シャフトセンサ28から上述した検出信号が出力されるまでステップS240での判定処理が行われ、検出信号が出力されると(S240:YES)、現在算出されている作用角INCAMと上記学習値Gとの差ΔINCAMが再度算出され(S250)、この差ΔINCAMが上記判定値A以上であるか否かが判定される(S260)。
ところで、機関熱による熱膨張や熱収縮によってターゲット30とシャフトセンサ28との距離が変化すると、シャフトセンサ28の検出信号はばらつくようになる。例えば、先の図2に示すように、機関温度の影響を受けてターゲット30とシャフトセンサ28とが近づく場合には、二点鎖線L1に示すように、センサ出力は大きくなる。そのため、実線にて示すセンサ出力と比較して、閾値αを超えたとき、つまり検出信号が出力されたときに算出されている作用角INCAMは、上記作用角Bよりも小さい作用角Aとなる。従って、制御軸14上でのターゲット30の実際の配設位置は変化していないにもかかわらず、検出信号が出力されたときの作用角INCAMは異なるようになり、リフト量可変機構12の異常判定に対して悪影響を与える。
この補正値Hは、回転量センサ26の出力信号に基づいて算出される上記作用角INCAMを補正する値であって、上記ステップS130、ステップS210、及びステップS250で用いられる作用角INCAMは、同補正値Hで補正された値となっている。
機関温度と相関する油温THOに基づいて上記閾値αを変更するようにしている。より詳細には、油温THOが高いときほど閾値αがより大きい値となるように同閾値αを可変設定するようにしている。従って、先の図2に示すように、機関温度が高いときには閾値αがより大きい閾値α1に変更されることにより、検出信号が出力されたときの作用角INCAMは、上記作用角Aよりも大きい上記作用角Bとなる。逆に、機関温度が低いときには閾値αがより小さい閾値α2に変更されることにより、検出信号が出力されたときの作用角INCAMは、上記作用角Cよりも小さい上記作用角Bとなる。このように閾値αを油温THOに基づいて変更しているため、シャフトセンサ28のセンサ出力が閾値αを超えるタイミングについて機関温度が与える影響を抑えることができる。従って、機関温度に依らずシャフトセンサ28の検出信号が安定するようになる。
(1)シャフトセンサ28の検出信号を油温THOに応じて補正するようにしている。そのため、ターゲット30とシャフトセンサ28との位置関係が機関温度の影響を受けて変化したとしても、シャフトセンサ28の検出信号は安定するようになる。従って、リフト量可変機構12の異常判定を行う際に誤判定が極力抑えられるようになる。
・油温THOに基づいた補正値Hの算出を省略してもよい。この場合でも、上記(4)以外の効果を得ることができる。
・シャフトセンサ28はホール素子を備えるセンサであったが、この他の検出素子を備えるものでもよい。例えば、電磁ピックアップコイルやMR(磁気抵抗)素子を備えるセンサでもよい。
Claims (5)
- モータによって制御軸を駆動することにより機関バルブのバルブ特性を変更する可変動弁機構と、前記制御軸に設けられた検出片を検出する位置センサとを備え、同位置センサの検出信号に基づいて前記可変動弁機構の異常判定を行う可変動弁機構の制御装置であって、
前記位置センサの検出信号を機関温度に応じて補正する
ことを特徴とする可変動弁機構の制御装置。 - 前記検出信号は前記位置センサの出力が所定の閾値を超えたときに前記位置センサから出力されるものであり、前記閾値が機関温度に基づいて変更される
請求項1に記載の可変動弁機構の制御装置。 - 前記モータの回転量を検出する回転量センサを備え、
可変とされる前記バルブ特性を前記回転量に基づいて算出し、
前記位置センサから前記検出信号が出力されたタイミングでの前記バルブ特性の算出値を前記検出片の配設位置を示す学習値として学習する
請求項1または2に記載の可変動弁機構の制御装置。 - 前記バルブ特性の算出値を機関温度に基づいて補正する
請求項3に記載の可変動弁機構の制御装置。 - 前記位置センサから前記検出信号が出力されたタイミングでの前記バルブ特性の算出値と前記学習値とが所定値以上に乖離しているときには、当該可変動弁機構に異常ありと判定する異常判定処理を実行するとともに、この異常判定処理の実行時における前記可変動弁機構の駆動速度と前記学習時の前記可変動弁機構の駆動速度との差が所定値よりも小さくなるようにする
請求項3または4に記載の可変動弁機構の制御装置。
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