JP5648538B2 - リフト量可変機構の制御装置 - Google Patents
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Description
そこで、例えば特許文献2に記載されているように、モータの回転量だけではなく、制御軸に設けられた検出部位を検出することにより当該制御軸の位置を検出する位置センサを別途設ける。そして、この位置センサの検出値に基づいた制御軸の位置検出と、回転量センサの出力値に基づいた制御軸の位置検出とを併用することにより、制御装置が認識している制御軸位置と実際の制御軸位置とのずれをある程度抑えることができる。
請求項1に記載の発明は、モータによって制御軸を駆動することにより吸気バルブの最大リフト量を機関運転状態に応じた量に変化させるリフト量可変機構と、前記モータの回転量を検出する回転量センサの出力値に基づいて前記制御軸の位置を算出するリフト量可変機構の制御装置であって、前記制御軸に設けられた検出部位を検出することにより前記制御軸の位置を検出する位置センサと、吸気通路内の吸気圧を検出する吸気圧センサとを備え、前記制御軸の移動に伴って前記検出部位が予め定められた特定位置に来たときの前記回転量センサの出力値に基づいて算出される前記制御軸の位置を特定位置センサ値として読み込み、前記特定位置と前記特定位置センサ値とのずれに基づいて前記制御軸の実位置を補正する補正量を算出する算出処理を実行し、所定の機関運転状態では、同一の機関運転状態における前記吸気圧及び推定吸気圧の乖離度合に応じて前記補正量を修正する修正処理を実行することをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリフト量可変機構の制御装置において、前記修正処理は、前記最大リフト量が所定値よりも小さくなる機関運転状態のときに行われることをその要旨とする。
前記算出処理は、前記基準位置の学習が完了していることを条件に実行されることをその要旨とする。
図1に示すように、本実施形態では、図示しない内燃機関に対して、その吸気バルブ10の最大リフト量VL及び作用角INCAMを連続的に可変とするリフト量可変機構12が設けられている。なお、吸気バルブの作用角とは、同吸気バルブの開弁期間に相当する値である。
このリフト量可変機構12は、制御軸14や、制御軸14を軸方向に駆動するアクチュエータ16を有している。アクチュエータ16には、動力源としてのモータや、このモータの回転運動を直進運動に変換して制御軸14を往復動させる変換機構が設けられている。制御軸14とアクチュエータ16の出力軸16Aとは締結部材18を介して連結されている。
リカルスプラインが形成されている。また、ローラーアーム20及び揺動カム22の内側には、上記ヘリカルスプラインと噛み合うスライダギヤが配設されている。このスライダギヤは、制御軸14と共に軸方向に移動する。制御軸14を軸方向に移動させると、上記ヘリカルスプラインとスライダギヤとの作用により、ローラーアーム20と揺動カム22との相対位相が変化する。その結果、吸気カムシャフトの回転に伴う揺動カム22の揺動範囲が変化することにより、吸気バルブ10の最大リフト量VL及び作用角INCAMが同期して変化する。
シャフトセンサ28の下をターゲット30が移動するときの各センサ素子28A,28B,28Cの出力波形に対して所定の信号処理を施すことにより、図3の下段に示すように、三つのエッジ出力が得られる。このようにして、シャフトセンサ28は、ターゲット30が特定の位置に来たときにエッジ出力を発する。
例えば、現在の作用角INCAMが「210°CA」、今回のエッジ出力に対応した基準作用角INCAMbが「240°CA」の場合には、ずれ量Zとして「−30°CA」が算出される。この場合には、電子制御装置50が認識している最大リフト量VLに対して、現在の最大リフト量VLが作用角換算で30°CAの分だけ小さくなる方向にずれていることになる。言い換えれば、電子制御装置50が認識している制御軸14の位置に対して、現在の実際の制御軸14の位置は作用角換算で30°CAの分だけ最大リフト量VLが小さくなる方向にずれていることになる。
まず、時刻t1において制御軸14が可動限界位置にまで移動されると基準位置Fの学習が開始され、時刻t2において基準位置Fの学習が完了すると、機関運転状態に応じた作用角INCAM及び最大リフト量VLの可変設定が行われる。そして、制御軸14が上述した特定位置A、B、Cを通過する毎に補正量Hの算出及び目標作用角INCAMpの補正が行われる(時刻t3、t4、t5)。
(1)制御軸14の特定位置(基準作用角INCAMb)と特定位置センサ値(ステップS100にて肯定判定されたときにステップS110にて読み込まれる作用角INCAM)とのずれ量Zに基づいて当該制御軸14の実位置を補正する補正量Hを算出するようにしている。これにより電子制御装置50が認識する制御軸14の位置と実際の制御軸14の位置とのずれがある程度抑えられるようになる。
(2)ステップS180では、推定吸気圧PMsよりも吸気圧PMの方が高いときには、推定吸気圧PMsと吸気圧PMとの乖離度合(差ΔPM)が大きいほど、最大リフト量VLが大きくなるように補正量Hを修正するようにしている。従って、補正量Hを適切に修正することができる。
(3)また、ステップS180では、推定吸気圧PMsよりも吸気圧PMの方が低いときには、推定吸気圧PMsと吸気圧PMとの乖離度合(差ΔPM)が大きいほど、最大リフト量VLが小さくなるように補正量Hを修正するようにしている。従って、補正量Hを適切に修正することができる。
(4)作用角INCAMが判定値α未満のときに、すなわち最大リフト量VLが所定値よりも小さくなる機関運転状態のときに上記修正処理を行うようにしている。そのため、補正量Hを精度よく修正することができる。
(5)上記算出処理を含む目標作用角INCAMpの補正処理を、上記基準位置Fの学習が完了していることを条件に実行するようにしている。従って、上記特定位置と特定位置センサ値とのずれに基づき算出される制御軸14の補正量Hについてその精度を向上させることができる。
・図4に示したステップS140〜S155の処理を省略するようにしてもよい。
・基準位置Fの学習が完了していなくても、回転量センサ26の出力に基づく制御軸14の位置算出が精度よく行えるときには、基準位置Fの学習完了を待たずに目標作用角INCAMpの補正処理を行ってもよい。
・電子制御装置50が認識している最大リフト量VLと実際の最大リフト量VLとのずれが十分に把握できるのであれば、ステップS160における判定処理を省略してもよい。
・リフト量可変機構12は、制御軸14を軸方向に駆動することにより吸気バルブ10の最大リフト量VLを変更する機構であったが、この他の態様で最大リフト量VLを変更する機構であってもよい。例えば、モータによって制御軸を回転させることにより吸気バルブ10の最大リフト量VLを変更するリフト量可変機構であってもよい。
・上記実施形態で説明した具体的な数値は一例であり、他の値を設定するようにしてもよい。
Claims (5)
- モータによって制御軸を駆動することにより吸気バルブの最大リフト量を機関運転状態に応じた量に変化させるリフト量可変機構と、前記モータの回転量を検出する回転量センサの出力値に基づいて前記制御軸の位置を算出するリフト量可変機構の制御装置であって、
前記制御軸に設けられた検出部位を検出することにより前記制御軸の位置を検出する位置センサと、吸気通路内の吸気圧を検出する吸気圧センサとを備え、
前記制御軸の移動に伴って前記検出部位が予め定められた特定位置に来たときの前記回転量センサの出力値に基づいて算出される前記制御軸の位置を特定位置センサ値として読み込み、前記特定位置と前記特定位置センサ値とのずれに基づいて前記制御軸の実位置を補正する補正量を算出する算出処理を実行し、
所定の機関運転状態では、同一の機関運転状態における前記吸気圧及び推定吸気圧の乖離度合に応じて前記補正量を修正する修正処理を実行する
ことを特徴とするリフト量可変機構の制御装置。 - 前記推定吸気圧よりも前記吸気圧の方が高いときには、前記推定吸気圧と前記吸気圧との乖離度合が大きいほど前記最大リフト量が大きくなるように前記補正量を修正する
請求項1に記載のリフト量可変機構の制御装置。 - 前記推定吸気圧よりも前記吸気圧の方が低いときには、前記推定吸気圧と前記吸気圧との乖離度合が大きいほど前記最大リフト量が小さくなるように前記補正量を修正する
請求項1または2に記載のリフト量可変機構の制御装置。 - 前記修正処理は、前記最大リフト量が所定値よりも小さくなる機関運転状態のときに行われる
請求項1〜3のいずれか1項に記載のリフト量可変機構の制御装置。 - 前記回転量センサは、検出対象の相対移動量を検出する相対位置センサであって、前記回転量センサの出力値に基づく前記制御軸の位置の算出は、予め定められた制御軸の基準位置からの相対移動量を算出することで行われるものであり、
前記算出処理は、前記基準位置の学習が完了していることを条件に実行される
請求項1〜4のいずれか1項に記載のリフト量可変機構の制御装置。
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