JP2013024042A - 軸流送風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数が少なく、組み付けが容易で、かつ精度良く組み付けることができるとともに、高温環境下でも使用することができるようにした軸流送風機を提供する。
【解決手段】ファンモータ13の回転軸と共に回転するインペラ12からの風を通過させる複数個の通風孔18を前面部11aに環状に配列してなる環状窓部16を有したケース11を備える軸流送風機において、ケース11に、環状窓部16と同心的に形成され、かつ回転軸を回転可能に支持するベアリングライナ部14と、ケース11を支持物に固定する取付フランジ部15を一体に設けてなる構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】ファンモータ13の回転軸と共に回転するインペラ12からの風を通過させる複数個の通風孔18を前面部11aに環状に配列してなる環状窓部16を有したケース11を備える軸流送風機において、ケース11に、環状窓部16と同心的に形成され、かつ回転軸を回転可能に支持するベアリングライナ部14と、ケース11を支持物に固定する取付フランジ部15を一体に設けてなる構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は軸流送風機に関するものであり、特に、プロペラ形の羽根(以下「インペラ」と言う)によって軸方向に風を送る軸流送風機に関するものである。
従来、空気調和機の室外機等には、例えば特許文献1で知られるように、主として軸流送風機が使用されている。特許文献1で知られる軸流送風機は、ファンガードの背後に配設されるケース(「フロントキャビネット」とも言う)と、回転軸にインペラを取り付けている駆動用のファンモータと、ケースを取り付ける底板等の支持物を備えている。
また、ケースには、板金材を深絞り成形加工し、その成形加工時にファンモータを取り付けるモータベース部と、通風孔及び送風機の通風を導くベルマウス部を一体に設けている。そして、そのケースは、インペラを回転軸に取り付けたファンモータをモータベース部に位置調整して取り付けた後、そのモータベース部を底板等の支持物にネジで固定して取り付けられる構造になっている。
なお、この軸流送風機では、ファンモータの振動及び騒音が問題となることが多い。そこで、ファンモータの振動及び騒音を防止する構造として、モータフレームに軸受を保持させ、振動及び騒音を防止する合成樹脂製のケースを備える送風機も例えば特許文献2等で知ることができる。
しかしながら、特許文献1記載の発明は、ベルマウス部とモータベース部を一体に形成した構造にはなっているが、モータの組み付け時に、ベルマウス部とモータの回転軸の位置決めを個々に調整しながら組み付けなければならない。このため組立作業時に誤差のバラツキが発生し、製品精度が安定しないと言う問題点があった。また、ケースとモータベース部を取り付ける部分は別部材で形成されるので部品点数が多くなる。このため、部品管理が面倒で、またコストアップの原因になっていた。
一方、特許文献2記載の送風機のように、合成樹脂製の送風機とした場合では、耐熱性に乏しく、高温環境下で使用することができない等、使用環境に制限を受けると言う問題点があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、部品点数が少なく、組み付けが容易で、かつ精度良く組み付けることができるとともに、高温環境下でも使用することができるようにした軸流送風機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る軸流送風機は、モータの回転軸と共に回転するインペラからの風を通過させる複数個の通風孔を前面部に環状に配列してなる環状の窓部を有したケースを備える軸流送風機において、前記ケースに、前記環状の窓部と同心的に形成され、かつ前記回転軸を回転可能に支持するベアリングライナ部と、該ケースを支持物に固定する取付フランジ部を、一体に設けてなる構成とした。
この構成によれば、ケースと、モータの回転軸を支持するベアリングライナ部と、該ケースを支持物に固定する取付フランジ部を、一体に構成しているので、部品点数の低減と組立工数の低減、及び部品精度の確保が可能になる。
また、板金材をプレス成形して、前記ケースと前記ベアリングライナ部と前記取付フランジ部を一体化してなる構成が好ましい。
この構成によれば、熱変形に強い板金材をプレス成形して、ケースとベアリングライナ部と取付フランジ部を一体に成形するので、熱変形に強いケースが得られる。また、衝撃性が高く、高剛性が求められる環境への適用も可能になる。
また、前記各通風孔の間は、前記軸中心側から放射状に延びるスポークで区画されているとともに、該スポークの断面形状を整流性を有した形にしてなる構成が好ましい。
この構成によれば、スポークで区画して複数の通風孔を設けているので、各スポークがベアリングライナ部と外周部間の補強材として機能し、強固なケースを構成することができる。これにより、衝撃性が高く、高剛性が求められる環境への適用も可能になる。また、スポークの断面形状を整流性を有した形にしているので、インペラの回転時におけるスポークよる通風性能の低下を少なくし、風量の増大を図ることができる。同時に、風を整流することによりインペラによる騒音及び振動等を低減できる。
また、前記フランジ部は、後方に向かって突出する突起部を有し、該突起部の中央にバーリング加工により前後方向に穿設されたネジ穴を形成してなる構成が好ましい。
この構成によれば、フランジ部に設けた突起部の中央に設けたネジ穴を使用して、ケースを支持物にネジで取り付けることができる。しかも、突起部はバーリング加工により簡単に形成できる。
また、前記ケースは、前面部と該前面部の外側端から後方に向かって延びる側面部を一体に有するとともに、ケース全体の形状に整流性を持たせてなる構成が好ましい。
この構成によれば、ケース全体の形状に整流性を持たせているので、インペラの回転時における通風性能の低下を少なくして風量の増大を図ることができる。同時に、風を整流することによりインペラによる騒音及び振動等を低減できる。
また、前記ケースは、平面視概略四角形状をした前面部と該前面部の外側端から後方に向かって延びる角形筒状をした側面部を一体に有して、後面が開口された概略四角形の箱体として形成されてなる構成が好ましい。
この構成によれば、ケースは、後面が開口された概略四角形の箱体として形成されるので、耐衝撃性が高く、高剛性が求められる環境への適用も可能になる。
本発明によれば、ケースとモータの回転軸を支持するベアリングライナ部とケースを支持物に固定する取付フランジ部を一体に構成しており、これにより部品点数と組立工数の低減、及び部品精度が確保できるので、部品管理が容易で、また組立工数の低減によりコストダウンが可能になる。また、部品精度の向上も期待できる。
また、ケースとベアリングライナ部と取付フランジ部を、板金材をプレス成形して一体化した場合では、高温環境下での使用も可能になる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)について詳細に説明する。なお、本実施形態では、空気調和機の室外機に適用した場合として説明するが、空気調和機の室外機に限らず、産業機器の冷却装置、あるいは家電機器、OA機器、産業機器、車両及び車両搭載機器等における冷却・換気・空調用等としても用いることができるものである。
図1は本発明の一実施例に係る軸流送風機の要部背面斜視図である。同図において、軸流送風機10は、例えば空気調和機の室外機等に適用されるものであり、図示しないファンガードの背後に配設されるケース11(「フロントキャビネット」とも言う)内に、回転軸(図示せず)にインペラ12を取り付けた駆動用のファンモータ13を収納固定している。
前記ケース11は、図2に単体で示すように、例えばアルミニウム、冷間圧延鋼板及び鋼帯(SPCC)等の板金材をプレス成形して、ベアリングライナ部14と取付フランジ部15を一体に形成した構造となっている。
さらに詳述すると、前記ケース11は、平面視概略四角形状をした前面部11aと、該前面部11aの外側端から後方に向かって略直角に折り曲げられた側面部11bを一体に有して、後面が開口した概略扁平箱状体として形成されている。
また、前面部11aには、裏面中央部分に前記ベアリングライナ部14を設けているとともに、そのベアリングライナ部14を囲って環状窓部16が設けられている。その環状窓部16は、該環状窓部16内を横切って放射状に延び、該環状窓部16内を円周方向に区画してなる4本のスポーク17で4つに分割されている。そして、この4本のスポーク17による分割により、その前面部11aの中央にベアリングライナ部14と同心的に環状配列された4つの通風孔18が形成されている。
前記各通風孔18は、インペラ12で生起された風を通過させるための孔であり、また各通風孔18を仕切っている各スポーク17は、図3に示すように、インペラ12側に向かって中央部分17aが膨出し、基端17b側が外側へ緩やかに拡がるようにして断面が例えばU字形状(または三角形状)等に形成され、この形状によりスポーク17の部分での風の流れに乱れが生じないように整流作用を持たせている。
また、前記前面部11aに設けられた前記ベアリングライナ部14は、ケース11内に収容されたファンモータ13の回転軸の一端側が収納されて回転可能に支持するものであり、後面(ファンモータ13側)に回転軸を収容する開口を設けて円筒状に形成されている。
一方、前記ケース11の側面部11bは、前面部11aの四角形状に対応して矩形状の筒体として形成されており、内面は流体の通過時の乱れを抑えた形状で設計されている。また、後端側の四隅には、側面部11bから外側に向けて略直角に折り曲げられてなる前記取付フランジ部15を各々設けている。
前記取付フランジ部15は、そのケース11を図示しない機器本体等の支持物にネジで固定するためのものであり、その中央部分には取付孔19が各々形成されている。
そして、このように形成されたケース11は、インペラ12を取り付けている回転軸の一端をベアリングライナ部14に挿入させるようにして、ファンモータ13を後面側より収納し、このファンモータ13をケース11の内面に固定一体化した状態にし、その後、取付フランジ部15を前記支持物にネジで固定することにより、産業機器の冷却装置等に組み込まれて使用される。
したがって、この実施例による軸流送風機10では、ベアリングライナ部14と取付フランジ部15を一体に形成してなるケース11を使用しているので、部品点数の低減と組立工数の低減、及び部品精度が確保できる。これにより、部品管理が容易で、また組立工数も低減することになるので、コストダウンが可能になる。また、部品精度の向上も期待できる。
また、板金材をプレス成形して、ケース11とベアリングライナ部14と取付フランジ部15を一体化しているので、高温環境下での使用も可能になる。
さらに、環状窓部16における各通風孔18の間は、軸中心側から放射状に延びるスポーク17により区画しているので、前面部11aの剛性が確保できる。さらに、スポーク17の断面形状をU字または三角形等にして整流機能を持たせているので、スポーク17よる通風性能の低下を少なくして風量の増大を図ることができるとともに、インペラ12による騒音を低減できる。
また、ケース11全体の形状に整流性を持たせているので、ケース11による通風性能の低下を少なくして風量の増大を図ることができるとともに、インペラ12による騒音を低減できる。また、ケース11を概略四角形の箱体として形成しているので、耐衝撃性が高く、高剛性が求められる環境にも適用できる。
図4〜図6は、本発明に係る軸流送風機10におけるケース11を変形してなる変形例を示すものである。以下、図1〜図3に対応する部材は同じ符号を付して重複説明を省略する。
図4は、本発明に係る軸流送風機10におけるケース11を変形した第1の変形例を示すものである。この変形例では、取付フランジ部15を側面部11bの後端部に、該後端部から外側へ略直角に折り曲げてケース11と一体に形成されているとともに、四方に延びる各角部15aの裏面側に、その中央部にネジ穴20を有する突起部21を、ケース11と一体にバーリング加工等を施して形成したものである。
図5は、本発明に係る軸流送風機10におけるケース11を変形した第2の変形例を示すもので、軸流送風機10を前面側から見ている。この変形例では、取付フランジ部15を前面部11aの四隅にそれぞれ該前面部11aと一体に形成するとともに、該取付フランジ部15の中央に取付孔19を各々穿設した構成としたものである。そして、ケース11は、前記インペラ12及びファンモータ13等を取り付けた後、支持体22側の取付ネジ穴23に取付孔19を対応させ、その後、該取付孔19を通って取付ネジ穴23に図示しない取付ねじを螺合させて締め付け、ケース11を支持体22に固定するようにしたものである。
図6は、本発明に係る軸流送風機10におけるケースを変形した第3の変形例を示すものである。この変形例では、ケース11の側面部11bの全体を概略環状に形成し、該側面部11bの後部周面部分に一部を外側へ略直角に折り曲げて、取付孔19を有する取付フランジ部15を各々設けたものである。
なお、本発明は、これ以外にも本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
10 軸流送風機
11 ケース
11a 前面部
11b 側面部
12 インペラ
13 ファンモータ
14 ベアリングライナ部
15 取付フランジ部
16 環状窓部
17 スポーク
18 通風孔
19 取付孔
22 支持体
11 ケース
11a 前面部
11b 側面部
12 インペラ
13 ファンモータ
14 ベアリングライナ部
15 取付フランジ部
16 環状窓部
17 スポーク
18 通風孔
19 取付孔
22 支持体
Claims (6)
- モータの回転軸と共に回転するインペラからの風を通過させる複数個の通風孔を前面部に環状に配列してなる環状の窓部を有したケースを備える軸流送風機において、
前記ケースに、前記環状の窓部と同心的に形成され、かつ前記回転軸を回転可能に支持するベアリングライナ部と、該ケースを支持物に固定する取付フランジ部を、一体に設けてなることを特徴とする軸流送風機。 - 板金材をプレス成形して、前記ケースと前記ベアリングライナ部と前記取付フランジ部を一体化してなる請求項1記載の軸流送風機。
- 前記各通風孔の間は、前記軸中心側から放射状に延びるスポークで区画されているとともに、該スポークの断面形状を整流性を有した形にしてなる請求項1または2に記載の軸流送風機。
- 前記フランジ部は、後方に向かって突出する突起部を有し、該突起部の中央にバーリング加工により前後方向に穿設されたネジ穴を形成してなる請求項1,2または3に記載の軸流送風機。
- 前記ケースは、前面部と該前面部の外側端から後方に向かって延びる側面部を一体に有するとともに、ケース全体の形状に整流性を持たせてなる請求項1,2,3または4に記載の軸流送風機。
- 前記ケースは、平面視概略四角形状をした前面部と該前面部の外側端から後方に向かって延びる角形筒状をした側面部を一体に有して、後面が開口された概略四角形の箱体として形成されてなることを特徴とする請求項請求項1,2,3,4または5に記載の軸流送風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011156597A JP2013024042A (ja) | 2011-07-15 | 2011-07-15 | 軸流送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011156597A JP2013024042A (ja) | 2011-07-15 | 2011-07-15 | 軸流送風機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013024042A true JP2013024042A (ja) | 2013-02-04 |
Family
ID=47782707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011156597A Withdrawn JP2013024042A (ja) | 2011-07-15 | 2011-07-15 | 軸流送風機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013024042A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017110563A (ja) * | 2015-12-16 | 2017-06-22 | 株式会社デンソー | 送風装置 |
JP2018076846A (ja) * | 2016-11-11 | 2018-05-17 | 日本電産株式会社 | 軸流ファン、および冷蔵庫 |
KR101947920B1 (ko) | 2017-10-12 | 2019-02-13 | 윤국영 | 전자 부품용 냉각팬 |
JP2020122397A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | 日本電産サンキョー株式会社 | ポンプ装置 |
-
2011
- 2011-07-15 JP JP2011156597A patent/JP2013024042A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2018076846A (ja) * | 2016-11-11 | 2018-05-17 | 日本電産株式会社 | 軸流ファン、および冷蔵庫 |
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JP2020122397A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | 日本電産サンキョー株式会社 | ポンプ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20141007 |