JP2013019254A - 和紙調ブラインド用素材 - Google Patents

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Abstract

【課題】光が透過したときに和紙調の視認性に優れた和紙調外観を有するとともに、光の反射に対しても和紙調の意匠を持ち、柔らかく、優れた形状保持性、防炎性に優れたブラインド用素材を提供する。
【解決手段】少なくとも、合成樹脂層/和紙調外観層/合成樹脂層から構成されているブラインド用素材であって、一層の和紙調外観層の両面に合成樹脂層を形成することにより透過光及び反射光に対して優れた和紙調の意匠外観をかもし出すことができる。
【選択図】図1

Description

オフィスや住宅などで使用するブラインド用素材に関する。
近年、オフィスや住宅では省エネルギーの観点から、夏場の直射日光から住宅などの内部温度の上昇を防いだり、冬場の内部温度の低下を防ぐなどのためにブラインドを使用することの重要性が増している。さらに、落ち着いた雰囲気をかもし出す外観を有するブラインド素材として和紙調外観が意匠面でも注目されている。
部分的に熱圧着される短繊維不織布とスパンボンドとからなるシートを使用するブラインドが開示されている(特許文献1)。短繊維不織布とスパンボンドとを積層するため、透かして見ると短繊維不織布とスパンボンド両方の素材が合わさった外観となり、和紙調の落ち着いた外観をかもし出すことが難しい。
ガラス繊維を織ったガラスクロスの両面に不織布を積層したブラインド用素材が開示されている(特許文献2)。芯材のガラスクロスの両側に不織布層が配置されるため、透かして見ると2つの不織布層越しの外観で和紙調の落ち着いた外観をかもし出すに不十分である上に、合成繊維による不織布層が外面になるため表面強度に乏しい。
有機繊維不織布の両側にガラス繊維不織布を積層したブラインド用素材が開示されている(特許文献3)。3層の不織布層を使用するため光が透過しにくく、透かして見たときに落ち着いた和紙特有の外観を保持するのが難しく、ガラス繊維の強度などを得るために樹脂含浸などをおこなうため、柔らかさに欠けるなどの難点がある。
特開2009−280934号公報 特開2008−248585号公報 特開2000−008744号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、光が透過したときに和紙調の視認性に優れた和紙調外観を有するとともに、光の反射に対しても和紙調の意匠を持ち、柔らかく、優れた形状保持性、防炎性に優れたブラインド用素材を提供することを課題とする。
本発明者らは、課題を解決するために鋭意研究した結果優れた発明となることを見出した。
本発明においては、請求項1のブラインド用素材は、少なくとも、合成樹脂層/和紙調外観層/合成樹脂層からなることを特徴としている。請求項2の発明は、和紙調外観層として不織布を使用することを特徴としており、さらに請求項3では、不織布がガラス繊維であることを特徴としている。また、請求項4においては、使用する合成樹脂層の材料として塩化ビニル樹脂としている。請求項1−4においてJIS−K7105における、平行光線透過率が5%から45%であり、ヘイズ度が60%から95%であることを請求項5の特徴としている。
和紙調外観層の両側に適度な光を透過する合成樹脂層を設けることにより、透過光に対してぎらつきがなく柔らかい光による落ち着きを与える。また、反射光に対しても優れた和紙調の意匠性を視認することができる。さらに、不織布などによる和紙調外観層が一層のみのため、この層の持つ外観そのものを保持することもでき、防炎性や形状保持性に優れたブラインド用素材を提供することができる。
本発明のブラインド用素材に光を透過させた状態での外観の拡大図である。 本発明のブラインド用素材の背面を黒色とし光を反射させた状態での外観の拡大図である。
本発明のブラインド用素材は、少なくとも合成樹脂層/和紙調外観層/合成樹脂層から構成されている。
和紙調外観層は、紙を漉いたような意匠外観を有する層で、短繊維からなる和紙や不織布などを適宜使用して作成することができる。合成樹脂層との貼り合せなどの加工性や工業生産性を考えると、不織布の使用が好ましい。不織布としては、ポリエステルやポリオレフィンやポリイミドやポリウレタンやガラスなどからなる繊維を単独もしくは混合して使用することができ、繊維の繊維径や繊維長は所望する外観に合わせて選択することができる。目付量は光を透過したときの意匠外観や光線の透過性などとの関係で15−80g/mが好ましい。また、不織布にポリエステル樹脂やアクリル樹脂やフェノール樹脂やポバール樹脂やエポキシ樹脂などの加工を行い、不織布繊維の表面や端面からの毛羽立ち防止や、合成樹脂層との接着性を向上させてもよい。不織布の中でも防炎性と寸法安定性を考えるとガラス繊維を使用した不織布の使用がより好ましい。
和紙調外観層はJIS−P8113による引張強度が45−405N/50mm、破断時の伸び率が0−2.0%の範囲であることが望ましい。引張強度が45N/50mmより小さく破断時の伸び率が2.0%より大きいと、合成樹脂層との一体化に際して、破断や伸びたことによる和紙調外観層の部分的抜けなどの問題が発生して加工が難しくなり、形状保持性も低下する。一方、引張強度が405N/50mmより大きくなると、合成樹脂層との一体化はできるものの、和紙調外観層自体の厚みが増加する傾向にあるため、特に光を透過したときの和紙調の意匠外観を有することが難しいため望ましくない。合成樹脂層との一体化など加工工程で張力がかかっても、出来上がったブラインド用素材がカールなど発生せず優れた形状保持性を得るためには、和紙調外観層自体の破断時の伸び率はできるだけ小さく0%であるのが最も望ましい。
合成樹脂層に使用する合成樹脂としては、ポリウレタンやポリエステルや塩化ビニルやエチレン・酢酸ビニル共重合体など一般の合成樹脂を適宜使用できる。防炎性や加工のし易さから塩化ビニルの使用が好ましい。光の透過性に影響を及ぼさない範囲内で必要に応じて、可塑剤、安定剤、着色剤、充填剤などの添加剤を添加することができる。
合成樹脂層の上面には、表面の光沢を低下などさせるためのつや消し剤の塗布や、滑り性や耐ブロッキング性を保持させるための塗料塗布などの表面処理加工を行ってもよい。
また、和紙調外観層や合成樹脂層を着色したり印刷層を設けたりして外観に変化を持たせ新たな意匠性を出してもよい。
合成樹脂層は、コーティング加工やラミネート加工やカレンダー加工や押出加工など公知の加工方法を適宜選択することにより作成することができる。
和紙調外観層として、織布より引張強度が小さく加工時の加熱により伸びやすい不織布を使用するため、合成樹脂層との一体化にあたっては加工条件に留意する必要があり、特にカレンダー加工においては、加工後のブラインド用素材の形状保持性を確保するためにも、合成樹脂層の加工途上のガイドロールへの接触をできる限り避けて抵抗を低減させると共に、変速できるロールの速度は同速とするのが好ましい。
特に、カレンダー加工における優れた条件を試行錯誤により見出したことにより、引張強度が小さく加工時の加熱により伸びやすい不織布を使用しても形状保持性に優れたブラインド用素材の製造が可能になったものである。
本発明のブラインド用素材は、用途に合わせてタテ型、ヨコ型、ロールスクリーン型など各種形態のブラインドに対応することができ、形状保持性に優れるため、特にタテ型ブラインドに使用するとブラインドとしての全体外観や意匠性に優れたものとなる。
本発明によるブラインド用素材のJIS−K7105(1981)による平行光線透過率は5−45%の範囲が好ましい。5%より小さくなるとブラインド用素材を介した視認性が殆ど失われ和紙調外観をかもし出すことが困難となり、45%より大きくなると透過光線による眩しさにより、せっかくの和紙調の意匠性が損なわれるという問題がある。
JIS−K7105(1981)によるヘイズ度は60−95%が好ましい。60%より小さいと光の透過によりまぶしさなどにより和紙調の意匠性が損なわれ、95%より大きいと光の拡散などによりブラインド用素材を介した視認性が失われるという問題がある。
本発明のブラインド用素材の背景に標準白色板を用いた場合と標準黒色板を用いた場合との色差ΔEを色差計で測定し、和紙調外観視認性とした。ΔEは15から45が好ましい。ΔEが15より小さいと、ブラインド用素材の隠蔽性は優れるものの屋外が暗い夜間の室内で、室内照明によりブラインド用素材を眺めたとき、和紙調外観層の密度が密のため繊維が部分的にちりばめられたような和紙調外観の意匠性を視認することができず、本発明の目的である和紙調外観について不十分である。ΔEが45より大きくなると隠蔽性に劣り和紙調外観層の密度が極めて粗い状態のため和紙のイメージが得られない。背景に標準白色板を用いた場合と標準黒色板を用いた場合との色差ΔEを、適度な範囲に保持することにより夜間など室内の光でブラインド用素材を眺めたときに、優れた和紙調外観がかもし出される。
本発明のブラインド用素材においては、意匠性を保持するためには平行光線透過率やヘイズ度や和紙調外観視認性を示す色差ΔEなどは重要な要素である。
JIS−L1096(45度カンチレバー法)による剛軟度は20mmから350mmが好ましい。20mmより小さくなるとブラインド用素材としての腰がなくタテ型、ヨコ型、ロールスクリーン型など用途に合せた形態を保持するのが難しい。一方、350mmより大きくなるとブラインド用素材をブラインドとして作成するにあたって加工がしにくくなると共に、ブラインドとして巻取りにくい、収納しにくいなどの問題が生じる。
ブラインド用素材、その中でもとりわけタテ型として使用する場合、タテ長のブラインド用素材がヨコ方向にカールして丸まらないように形状保持することは重要な特性である。この形状保持性能としてブラインド用素材のカール状態を目視にて観察する。目視によりカールの発生がほとんど見られず見栄えに問題ないと判断される必要があり、タテ型ブラインドとして使用した時にカールが発生すると見栄えが悪くなり、極度にカールの度合が大きく丸まると、窓際などで外からの光をさえぎる効果にも影響を与え商品としての体もなさなくなる。
本発明のブラインド用素材は、JIS−L1091 A−1法 による防炎性能を保持していることが好ましい。
また、ブラインド用素材のふき取りによる掃除やブラインド用素材同士が擦れ合うことによる摩擦で素材表面に剥れや素材の毛羽立ちなどが発生しないことも重要な要素である。JIS−L0849の摩擦試験機II形(学振式)で金巾3号を摩擦子として用い、荷重200gで100往復擦ったときのブラインド用素材(被摩擦試験片)の外観を目視にて判定を行い、摩擦子の金巾3号や被摩擦試験片にも異常が見られず、ブラインド用素材表面に剥れや素材の毛羽立ちなどの発生などの外観異常もなく実用可能である必要がある。
このように、本発明において、平行光線透過率やヘイズ度や色差や剛軟度や形状保持性能を特定の範囲とすることを見出したことにより、初めて、優れた和紙調外観を有するブラインド用素材を達成するにいたった。
本発明のブラインド用素材に光を透過させた状態での外観の拡大図を図1.に示した。昼間の屋内で太陽光を浴びて本発明のブラインド用素材を眺めた様子に該当し、和紙調外観が浮かびあがっているのがわかる。一方、本発明のブラインド用素材の背面を黒色とし光を反射させた状態での外観の拡大図を図2.に示した。夜間の屋内で屋内の照明により本発明のブラインド用素材を眺めた様子に該当し、反射光に対しても和紙調外観を示すことがわかる。
以下に、本発明の実施の形態をより明確にするために、実施例及び比較例の一部を記載して説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付40g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、コンパウンドにした塩化ビニル樹脂 100重量部、可塑剤 50重量部、安定剤 6.3重量部、紫外線吸収剤0.3重量部 からなる軟質合成樹脂組成物を各面0.12mmとなるようにカレンダーロールによりトッピングしてシート材とした。さらに表面処理剤による加工をしてブラインド用素材を得た。
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付30g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、実施例1と同一の配合で同一加工を行いブラインド用素材を得た。
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付20g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、実施例1と同一の配合で同一加工を行いブラインド用素材を得た。
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付80g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、実施例1と同一の配合で同一加工を行いブラインド用素材を得た。
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付13g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、実施例1と同一の配合で同一加工を行いブラインド用素材を得た。
繊維径13μm、繊維長38mmのポリエステル繊維から目付40g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、実施例1と同一の配合で同一加工を行いブラインド用素材を得た。
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付80g/mの不織布を作成した。この不織布の両面に、コンパウンドにした塩化ビニル樹脂 100重量部、可塑剤 50重量部、安定剤 6.3重量部、紫外線吸収剤0.3重量部 からなる軟質合成樹脂組成物を各面0.25mmとなるようにカレンダーロールによりトッピングしてシート材とした。さらに表面処理剤による加工をしてブラインド用素材を得た。
(比較例1)
繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維から目付20g/mの不織布を作成した。この不織布に、コンパウンドにした塩化ビニル樹脂 100重量部、可塑剤 50重量部、安定剤 6.3重量部、紫外線吸収剤0.3重量部 からなる軟質合成樹脂組成物を厚さ0.20mmとなるようにカレンダーロールによりトッピングした。さらに合成樹脂層側に繊維径13μm、繊維長25mmのガラス繊維からなる目付20g/mの不織布を一体化させ表面両側に和紙調外観層を有するブラインド用素材を得た。
(引張強度及び破断時の伸び率)
JIS−P8113に基づいて引張強度及び破断時の伸び率の測定を実施した。
(平行光線透過率及びヘイズ度)
平行光線透過率及びヘイズ度は、JIS−K7105(1981)により日本電色工業社製濁度計(NDH−1001DP)を使用して測定を行った。平行光線透過率及びヘイズ度は和紙調外観層の繊維密度などにより影響を受けサンプリング位置によってばらつきが考えられるため、9点でサンプリングを行い測定しその平均値を平行光線透過率及びヘイズ度とした。
(色差ΔE)
クラボウ社製COLOR−7Xを使用し、白色又は黒色の標準板にブラインド用素材をあて、白い背景の場合と黒い背景の場合との色差ΔEを測定する。色差ΔEが小さいほど和紙調外観層の繊維密度が密であり白もしくは黒の背景色の影響を受けにくく隠蔽性に優れる。一方、ΔEが大きいと和紙調外観層の繊維密度が粗であり白もしくは黒の背景色の影響を受けて隠蔽性に欠ける。反射光によるすぐれた和紙調外観を視認できる意匠性を持つには、適度な和紙調外観反射視認性(色差ΔE)を保持する必要がある。色差ΔEは和紙調外観層の繊維密度などにより影響を受けサンプリング位置によってばらつきが考えられるため、9点でサンプリングを行い測定しその平均値を和紙調外観反射視認性を示す色差ΔEとした。
(防炎性)
JIS−L1091 A−1法 による防炎性能試験を行い、区分3を満足する場合を○、満足できない場合を×とした。
(耐摩耗性)
JIS−L0849の摩擦試験機II形(学振式)で金巾3号を摩擦子として用い、荷重200gで100往復擦ったときのブラインド用素材(被摩擦試験片)の外観を目視にて判定した。摩擦子の金巾3号や被摩擦試験片にも異常が見られないもので、ブラインド用素材表面に剥れや素材の毛羽立ちなどの発生などの外観異常もなく実用可能であるものを○とした。摩擦子や被摩擦試験片に汚れや破損が発生し、ブラインド用素材として使用すると掃除の時や、ロールスクリーン型では巻取時の摩耗により表面外観の不良を生じ、実用上使用が不可能と判断されるものを×とした。
(剛軟度)
剛軟度はJIS−L1096(45度カンチレバー法)により測定した。
(形状保持性)
タテ長のブラインド用素材がヨコ方向にカールして丸まらないように形状を保持できるかどうかを形状保持性として評価した。100mm×3mのブラインド用素材に60gの荷重をかけて吊り下げ、7日間常温(15−25℃間の温度)で放置後ヨコ方向への素材のカール状態を目視にて観察する。目視によりカールの発生が5mm以下で見栄えに問題ないと判断されるものを○、カールの発生が5mmより大きく見栄えが悪いと判断されるものを×とした。
(和紙調外観の視認性)
ブラインド用素材を通して太陽光を眺めたとき(図1参照)に、ぎらつき感などもなく和紙調外観が確認できる。また、ブラインド用素材の背面に黒色板をあて光を反射させたとき(図2参照)、まぶしさもなく和紙調外観を確認できる。これらを目視にて観察し、透過する光や反射する光どちらに対しても優れた和紙調外観を有すると判断されるものを○とした。和紙調外観は有するものの和紙調意匠としては若干不十分であると判断されるものを△とした。和紙調外観層が二層以上になり重なり合うなど和紙調の意匠外観をかもし出すことができないものを×とした。
(総合評価)
ブラインド用素材として必要な性能などを考慮した上で、和紙調外観を中心としてブラインド用素材としての総合評価をした。より優れていると判断されるものを○、実用上使用は可能なものを△、使用に不向きなものを×とした。
測定や評価のおいて特に記載のないものは、5点の測定を行いその平均値を測定値として記載した。
Figure 2013019254
表1に示したように、本発明による実施例は、ブラインド用素材としての性能を有するものである。その中でも実施例1−4は、平行光線透過率、ヘイズ度、和紙調外観反射視認性(色差ΔE)にバランスのとれたものであり、和紙調外観を有するブラインド用素材として透過光及び反射光に対して優れた性能を保持するものである。さらに、防炎性、耐摩耗性、剛軟度、形状保持性についても優れた品質を保持しているため、本発明のブラインド用素材を用いることにより優れたブラインドを作成できる。また、使用する和紙調外観層の引張強度と破断時の伸び率により合成樹脂層との一体化にあたって問題なく加工ができ、性能を保持できる。
実施例5は、和紙調外観層として使用するガラス繊維不織布の目付が小さいため平行光線透過率が大きくなり、ブラインド素材として使用することは可能であるが、太陽光を透過してブラインド用素材を眺めるとぎらつき感がある。また、実施例6のように和紙調外観層としてポリエステル繊維を使用すると破断時の伸び率が大きく、ブラインド用素材として加工することはできるものの、防炎性や形状保持性に難点もある。実施例7のように剛軟度が大きくなると、ブラインド用素材として使用するにあたって特にロールスクリーン型では加工や巻取りや収納に難点がある。
合成樹脂層の両面にガラス繊維不織布を和紙調外観層として一体化させた構成体である比較例1においては、表面の耐摩耗性に乏しく、ブラインド用素材として使用するには表面強度の面で不十分なばかりでなく、和紙調外観層が2層になるため、光の透過や反射時に和紙調外観の意匠をかもし出すことができない。したがって本発明実施例のように和紙調外観層を1層として、その両面に合成樹脂層を設けることが最良の形態である。
本発明による和紙調外観層を一層とするブラインド用素材、その中でも特に実施例1−4は、光線の透過に対して適度な透過率を、反射に対しては適度な色差ΔEを保持しているため、和紙調外観として優れた意匠性を持つとともに、防炎性や表面摩擦強度や剛軟度や形状保持性に優れるため、ブラインド用素材としてバランスのとれた製品化が可能である。特に、オフィスや住宅での省エネルギーが重要視されるなかで、夏場の直射日光による内部温度の上昇を防いだり、冬場の内部温度の低下を防止する上でも重要な役割を果たすもので、単にブラインド用素材としての機能を保持するばかりでなく、優れた和紙調外観による癒しの効果により精神的な落ちつきまでも得ることができる。
このように本発明のブラインド用素材は、省エネルギーや精神的な癒し効果を兼ね備えた素材として、産業界への寄与は大きいものである。

Claims (5)

  1. 少なくとも、合成樹脂層/和紙調外観層/合成樹脂層からなることを特徴とするブラインド用素材。
  2. 和紙調外観層として不織布を使用することを特徴とする請求項1のブラインド用素材。
  3. 不織布がガラス繊維からなることを特徴とする請求項2のブラインド用素材。
  4. 合成樹脂層として塩化ビニル樹脂を使用することを特徴とする請求項3のブラインド用素材。
  5. JIS−K7105における、平行光線透過率が5%から45%であり、ヘイズ度が60%から95%であることを特徴とする請求項1−4のブラインド用素材。
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