JP2013019191A - 防水扉のシール機構及び防水扉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】隣接する防水扉3,3の端縁に、起立位置で所定の隙間をおいて互いに近接する突条部21,21をそれぞれ形成する一方、突条部21,21の背面側に、突条部21,21に沿って立設する起立姿勢と、倒伏位置の防水扉3より下方で倒伏する倒伏姿勢との間で回転可能で、起立姿勢で一対の突条部21,21に跨って当接する止水ゴム29を備えたアーム部材24を設け、アーム部材24に、当該アーム部材24の起立姿勢で突条部21,21と係止させてアーム部材24を突条部21,21側へ付勢し、止水ゴム29を突条部21,21の全長に亘って押圧させる押圧手段(リンクプレート30、操作レバー34、ストッパボルト36等)を設けた。
【選択図】図6
Description
同様に、コーナー部のシール機構として、特許文献3には、防水パネルの端面にゴムジョイントを一体に設け、そのゴムジョイントをコーナー部に設けた柱の溝内に挿入することで、防水パネルと柱との間をシールする構造が開示されている。
さらに、特許文献1のシール機構のように、シール機構のために防水扉を起立させる順番が制限されてしまうため、迅速な起立の妨げになる問題もあった。
隣接する防水扉の端縁に、起立位置で所定の隙間をおいて互いに近接する突条部をそれぞれ形成する一方、近接する両突条部の背面側に、両突条部に沿って立設する起立姿勢と、倒伏位置の防水扉より下方で倒伏する倒伏姿勢との間で回転可能で、起立姿勢で両突条部に跨って当接する止水部材を備えたアーム部材を設け、アーム部材に、当該アーム部材の起立姿勢で突条部と係止させてアーム部材を両突条部側へ付勢し、止水部材を両突条部の全長に亘って押圧させる押圧手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、押圧手段は、アーム部材の側面へ一端が回転可能に連結されるリンク部材と、そのリンク部材の他端へ中間部が回転可能に連結され、一端に、突条部の側面に設けられた被係止部へ係脱可能なフックを備え、フックを被係止部へ係止させた状態で他端を下方へ押し下げ操作することで、リンク部材を介してアーム部材を突条部側へ付勢する操作レバーと、アーム部材の側面でリンク部材の一端の連結位置よりも下方に設けられて押し下げ操作した操作レバーが当接し、その当接状態で、操作レバーの中心線をリンク部材の一端の連結位置よりも下方へ位置させるストッパ部材と、を含んでなることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、アーム部材の背面に、操作レバーをアーム部材に沿った姿勢で保持する保持機構を設けたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成において、保持機構を、アーム部材の背面に設けられて操作レバー側へ突設されるボールを、リンク部材の他端と操作レバーの中間部とを連結するボルトの頭部に嵌合させて形成したことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかの構成において、アーム部材を起立姿勢へ回転付勢する付勢手段を設けたことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、後方への倒伏位置と前方への起立位置との間で起伏動作する複数の防水扉を併設してなる防水扉装置であって、隣接する防水扉の間に、請求項1乃至5の何れかに記載の防水扉のシール機構を設けたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、押圧手段を簡単に形成できると共に、押圧力の調整も容易に行え、製作精度を上げる必要がない。よって、コストの低減に繋がる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、保持機構の採用により、操作レバーの操作がしやすくなる上、防水扉の倒伏時に操作レバーやリンク部材等が破損するおそれも低減される。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加えて、リンク部材と操作レバーとを連結するボルトを利用して保持機構が簡単に形成できる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかの効果に加えて、付勢手段の採用により、アーム部材を防水扉の起立と共に自動的に起立させることができ、迅速な設営が可能となる。また、押圧手段を解除した際にアーム部材が自重で倒伏することも防止できる。
図1〜5に防水扉装置の一例を示す。この防水扉装置1は、地面に埋設される左右方向に横長で箱状のケース2と、そのケース2内の前端(図1,2の上側を前方とする。)で基端部が左右一対のヒンジ軸4,4によって軸着される左右一対の防水扉3,3とを備える。防水扉3は、ヒンジ軸4を中心として、ケース2の上端で水平姿勢となる倒伏位置と、ケース2の前端で垂直姿勢となる起立位置との間で倒伏可能となっている。5,5は、ケース2上に設けられてヒンジ軸4を支持するヒンジ台、6,6は、ケース2の前端左右に立設される当接枠で、各防水扉3において当接枠6に隣接する端縁には、起立位置で当接枠6の背面に当接するシール部材7が設けられている。
また、基端部8の前面には、図6,7に示すように、下端に沿って接着され、端部で上向きに立ち上がって扉部9の下面に当接する帯状の下シール部材11が設けられている。各下シール部材11の立ち上がり部の前面には、扉部9,9の隙間と略同じ間隔をおいて板状の前シール部材12が接着されている。この下シール部材11の立ち上がり部及び前シール部材12は、防水扉3の起立位置で前壁2aの上端裏面に設けた裏シール部材13に圧接するものである。
一方、ロックアーム15は、各防水扉3に左右一対ずつ設けられ、図5に示すように、中間部が軸17によって回転可能に連結される一対のアーム16,16からなる。ロックアーム15は、一方のアーム16の上端を防水扉3の背面に、他方のアーム16の下端をケース2に軸着して、防水扉3の起立位置では、直線状となって防水扉3の姿勢を保持し、防水扉3の倒伏位置では、軸17を中心に二つ折りとなってケース2の底面に沿って収納される。18は、上側のアーム16に設けられた取手で、防水扉3を倒伏させる際には取手18によって持ち上げながらロックアーム15を屈曲させて突っ張りを解除する。
図6〜8にも示すように、まず両防水扉3,3の扉部9には、隣接する端縁に沿って突条部21,21が一体に固着されている。この突条部21は、扉部9よりやや低い位置から、扉部9の下端に達する長さを有する平面視矩形状の棒状体で、後面は、防水扉3の起立位置でケース2の前壁2aの背面の延長上に位置している。また、突条部21,21の相対向する側面の間隔は、扉部9,9の間の隙間よりもやや広くなっている。さらに、各突条部21の対向面と逆側の側面には、ネジ孔22が直交状に形成されて、右側のネジ孔22には、被係止部としての六角ボルト23が螺合されている。
さらに、アーム部材24の前面には、平面視コ字状の保持具28を介して止水部材としての止水ゴム29が保持されている。この止水ゴム29は、前面が保持具28よりも前方へ突出する横断面矩形状で、上端は突条部21の上端と略一致し、下端は、突条部21の下端を越えて防水扉3の基端部8の下端まで達する長さとなっている。
リンクプレート30の他端でその外側には、内側から圧入されるリーマボルト33によって操作レバー34の中間部が回転可能に軸着されている。この操作レバー34は、リンクプレート30よりも長い棒状体で、一端には、突条部21に螺合させた六角ボルト23に係止可能なフック35を備えている。
さらに、アーム部材24の側面で六角ボルト23よりも下方位置には、図9に示すように、カラー37を外装させたストッパ部材としてのストッパボルト36が螺合されている。このストッパボルト36は、六角ボルト23にフック35を係止させた操作レバー34の下限位置を規制するストッパとなる。
ここから防水扉3,3を使用する際には、蓋部材10を取り外して防水扉3,3の上端を引き上げるようにして起立させる。すると、チェーン14及びロックアーム15が伸長して防水扉3,3が起立位置で保持されると共に、防水扉3,3の外側端縁のシール部材7が当接枠6に当接する。
ここで操作レバー34をボール40から外してフック35を前方に向けて回転させ、図11(b)(c)に示すように六角ボルト23に上方から係止させる。この状態で操作レバー34は後方斜め上方へ突出する傾斜姿勢となり、リンクプレート30も上端をアーム部材24の後方へ突出させる傾斜姿勢となる。
一方、扉部9の下側で止水ゴム29は、前シール部材12,12及び裏シール部材13に跨って前壁2aの背面を押圧するため、両扉部9,9と前壁2aとの間はシールされる。
続いて防水扉3,3を倒伏させる場合は、操作レバー34をアーム部材24に沿った保持姿勢にした後、ロックアーム15の伸長を解除して防水扉3,3を後方へ倒せば、アーム部材24もガススプリング27の付勢に抗して突条部21,21に押されて倒伏姿勢へ回転することになる。
さらに、保持機構を、アーム部材24の背面に設けられて操作レバー34側へ突設されるボール40を、リンクプレート30の他端と操作レバー34の中間部とを連結するリーマボルト33の頭部に嵌合させて形成したことで、リーマボルト33を利用して保持機構が簡単に形成できる。
また、押圧手段の構成も、突条部の反対側の側面に設けるのは勿論、被係止部としてボルト以外にピンや突起を採用したり、ストッパ部材をカム形状にして、カムの向きの変更によって操作レバーの下限位置を変更して押圧力の調整を可能としたり等、適宜変更可能である。
このように、図13の例においても、簡単な構成で大きな押圧力が得られて確実なシールが可能となる。
なお、直交状となる防水扉の設置は、図14,15のような1箇所に限らない。例えば図16に示すような建物の風除室52に対して設置する場合は、防水扉3A〜3Eをコ字状に配置して、コーナー部を形成する防水扉3A,3Bと、防水扉3D,3Eとの間のシールは、図14,15のように一方の突条部21Aを延設して他方の突条部21に近接させることで、シール機構が適用できる。
Claims (6)
- 倒伏位置と起立位置との間で起伏動作可能な複数の防水扉を併設してなる防水扉装置において、隣接する前記防水扉の間をシールするシール機構であって、
前記隣接する前記防水扉の端縁に、前記起立位置で所定の隙間をおいて互いに近接する突条部をそれぞれ形成する一方、
前記近接する両突条部の背面側に、前記両突条部に沿って立設する起立姿勢と、前記倒伏位置の前記防水扉より下方で倒伏する倒伏姿勢との間で回転可能で、前記起立姿勢で前記両突条部に跨って当接する止水部材を備えたアーム部材を設け、
前記アーム部材に、当該アーム部材の起立姿勢で前記突条部と係止させて前記アーム部材を前記両突条部側へ付勢し、前記止水部材を前記両突条部の全長に亘って押圧させる押圧手段を設けたことを特徴とする防水扉のシール機構。 - 前記押圧手段は、前記アーム部材の側面へ一端が回転可能に連結されるリンク部材と、そのリンク部材の他端へ中間部が回転可能に連結され、一端に、前記突条部の側面に設けられた被係止部へ係脱可能なフックを備え、前記フックを前記被係止部へ係止させた状態で他端を下方へ押し下げ操作することで、前記リンク部材を介して前記アーム部材を前記突条部側へ付勢する操作レバーと、前記アーム部材の側面で前記リンク部材の一端の連結位置よりも下方に設けられて押し下げ操作した前記操作レバーが当接し、その当接状態で、前記操作レバーの中心線を前記リンク部材の一端の連結位置よりも下方へ位置させるストッパ部材と、を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の防水扉のシール機構。
- 前記アーム部材の背面に、前記操作レバーを前記アーム部材に沿った姿勢で保持する保持機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の防水扉のシール機構。
- 前記保持機構を、前記アーム部材の背面に設けられて前記操作レバー側へ突設されるボールを、前記リンク部材の他端と前記操作レバーの中間部とを連結するボルトの頭部に嵌合させて形成したことを特徴とする請求項3に記載の防水扉のシール機構。
- 前記アーム部材を前記起立姿勢へ回転付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の防水扉のシール機構。
- 後方への倒伏位置と前方への起立位置との間で起伏動作する複数の防水扉を併設してなる防水扉装置であって、
隣接する前記防水扉の間に、請求項1乃至5の何れかに記載の防水扉のシール機構を設けたことを特徴とする防水扉装置。
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- 2011-07-12 JP JP2011154110A patent/JP5810695B2/ja active Active
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