JP2013010075A - 気体注入装置および気液接触装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溶解タンク1内に加圧下で収容される汚水9を溶解タンク1から導出管31を介して導出させ、導出させた汚水9を循環ポンプ46でさらに加圧した後、オゾンガス61が収容されているバッファタンク41aに導入し、その汚水9の圧力によりバッファタンク41a内のオゾンガス61を加圧する。オゾンガス61の圧力が溶解タンク1内の圧力を超えると、バッファタンク41a内のオゾンガス61が気体導出管54aを介して溶解タンク1内に注入される。
【選択図】図1
Description
汚水にオゾンガスを溶解させる場合、汚水をある程度の圧力のかかった圧力容器内に収容して、その圧力容器内にオゾンガスを注入する方法がある。液体(汚水)に気体(オゾンガス)を気液間の接触により溶解させる場合、ヘンリーの法則により汚水とオゾンガスをある程度の圧力下においた方が単位時間当たりにより多くの量のオゾンガスを溶解させることができ、汚水の浄化を効率良く行えるからである。
また、前記密閉容器内で圧力が高められた加圧気体を前記圧力容器内に送る気体注入路と、前記気体注入路に設けられ、前記密閉容器から前記圧力容器に向かう方向に加圧気体の流れを許し、逆方向の流れを阻止する弁手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記密閉容器内の液体を導出する導出手段を備えることを特徴とする。
ここで、前記密閉容器内からの液体の導出により前記密閉容器内の圧力が下がることに伴って、前記密閉容器内に被加圧気体を流入させる気体導入手段を備えることを特徴とする。
また、前記導入手段と導出手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、加圧液体の前記密閉容器内への導入が行われている間には、当該密閉容器内からの液体の導出を禁止し、前記密閉容器内の液体の量が第1の所定量に達すると、加圧液体の導入を停止させ、前記密閉容器内から液体を導出させることを特徴とする。
本発明に係る気液接触装置は、液体が収容されている圧力容器内に加圧気体を注入して、前記圧力容器内の液体に加圧気体を接触させて溶解または反応させる気液接触装置であって、加圧気体を前記圧力容器内に注入する請求項1に記載の1つ以上の気体注入装置と、前記圧力容器内に液体を供給する液体供給手段と、前記圧力容器内の液体を排出させ、排出された液体を前記気体注入装置に設けられる導入手段に導く液体導出手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記液体導出手段は、前記圧力容器に接続され、当該圧力容器内の液体を導出するための導出路を備え、前記導入手段は、一端が前記導出路に接続され、他端が前記密閉容器に接続される導入路と、前記導入路に設けられ、前記圧力容器から前記導出路を介して当該導入路を流れる液体を加圧するポンプと、を備えることを特徴とする。
ここで、前記液体供給手段は、前記圧力容器に接続される供給路と、前記供給路の途中に設けられ、当該供給路内の液体を加圧して前記圧力容器内に供給する加圧ポンプと、を備え、前記循環路は、前記分岐位置側とは反対側の端部が、前記供給路における前記加圧ポンプよりも下流側の合流位置で接続され、前記循環路を流れる液体が当該合流位置で前記供給路を流れる液体と合流することを特徴とする。
ここで、前記気体注入装置は、それぞれが、前記密閉容器内の液体を導出する導出手段と、前記密閉容器内からの液体の導出により前記密閉容器内の圧力が下がることに伴って、被加圧気体を前記密閉容器内に流入させる気体導入手段と、を備え、前記制御手段は、前記気体注入装置のそれぞれに対し、前記密閉容器内への加圧液体の導入の開始から当該導入を行っている間には、前記密閉容器内からの液体の導出を禁止し、前記密閉容器内の液体の量が第1の所定量に達すると、加圧液体の導入を停止して、前記密閉容器内の液体を導出させ、前記密閉容器内からの液体の導出により、前記密閉容器内における液体の残量が第2の所定量まで低下すると、加圧液体の導入を再開させるまでの動作を、前記密閉容器内への加圧液体の導入開始のタイミングを相互にずらして実行させることを特徴とする。
(1)気体溶解装置10の全体構成
図1は、気体溶解装置10の全体構成を示す図である。
同図に示すように、気体溶解装置10は、溶解タンク1と、汚水供給部2と、汚水導出部3と、気体注入部4と、制御部5(図2参照)を備える。
汚水9は、ここでは汚水槽7に収容されている工場廃水であり、汚水供給部2により溶解タンク1内に供給される。溶解タンク1に設けられているLS3Lは、溶解タンク1内の汚水9の水位が下がったときの下限を検出するためのセンサであり、LS3Uは、水位が上がったことを検出するためのセンサである。各センサの検出に基づく制御内容については、後述する。
汚水供給部2は、加圧ポンプ21と、ストレーナ22と、逆止弁23と、供給管24を備える。加圧ポンプ21と、ストレーナ22と、逆止弁23は、供給管24の途中に設けられており、供給管24の一端は、汚水槽7に接続され、供給管24の他端はノズル11を介して溶解タンク1の頂部の開口12に接続されており、汚水槽7の汚水9を溶解タンク1に供給する供給路を構成する。
ノズル11は、1または複数の穴が設けられてなり、供給管24内を流れる汚水9をシャワー状にして溶解タンク1内に噴射させる。これにより、汚水9が溶解タンク1内に供給される。
汚水導出部3は、導出管31と、導出管31に設けられる絞り弁32とを備える。
導出管31は、一端が溶解タンク1の底部に設けられた開口13に接続され、他端が汚水槽7に開口してなる汚水9の導出路である。絞り弁32が開けられると、溶解タンク1内の汚水9が導出管31内を矢印dで示す方向に流れる。
絞り弁32は、溶解タンク1内からの汚水9の導出量を調整する弁であり、汚水供給部2により溶解タンク1内に導入される汚水9の単位時間の供給量に応じて、溶解タンク1内の圧力が0.3〔MPa〕程度に維持されるように、絞り弁32の開口量が調整される。なお、溶解タンク1内の圧力を略一定に維持させることができるものであれば、絞り弁に限られず、例えば圧力制御弁などを用いるとしても良い。
気体注入部4は、第1注入部40aと、第2注入部40bと、循環ポンプ46と、逆止弁47と、導入管50と、循環配管51を備える。
導入管50は、溶解タンク1からの汚水9の導入路であり、循環ポンプ46は、当該導入管50に設けられており、導入管50を流れる汚水9(溶解タンク1内の圧力に略等しいもの)を、例えば0.05〜1〔MPa〕程度、さらに加圧して矢印fで示す方向に送り出す。以下、溶解タンク1内の圧力をP1、循環ポンプ46により加圧された汚水(加圧液体)9の圧力をP2(>P1)という。
循環ポンプ46により加圧された汚水9は、分岐位置Cで、そのまま導入管50を流れるものと循環配管51を流れるものとに分かれる。
循環ポンプ46を通過後、循環配管51を流れる汚水9は、逆止弁47を通過して供給管24の合流位置Aで供給管24を流れる汚水9と合流した後、ノズル11を介して溶解タンク1内に戻される。循環配管51は、溶解タンク1から導出された汚水9の一部を、再度、溶解タンク1に戻す循環路を構成する。
循環ポンプ46による加圧力は、循環ポンプ46からノズル11の出口までの流路が有する抵抗の大きさと溶解タンク1に戻すべき汚水の量とから決めることができるが、本実施の形態では、溶解タンク1の圧力P1を利用して、その圧力P1にさらに、必要な圧力を足し合わせる構成をとっているので、循環ポンプ46だけで圧力P2まで加圧する構成よりも、循環ポンプ46を小容量の小型のものを用いることができる。循環される汚水9の量を調整するための絞り弁などを循環配管51に設けるとしても良い。
第1注入部40aは、密閉容器であるバッファタンク41aと、電磁弁42a,43aと、逆止弁44a,45aと、第1導入管52aと、第1導出管53aと、気体導出管54aと、気体導入管55aを備える。
バッファタンク41aは、(a)汚水9の導入とオゾンガス61の加圧、排出、(b)汚水9の導出とオゾンガス61の導入の動作を交互に繰り返させるためのタンクである。
電磁弁42aは、第1導入管52aの汚水9の流路を開閉することにより、汚水導出部3からバッファタンク41aへの汚水9の導入とその禁止とを切り替える。
逆止弁44aは、オゾンガス61の、バッファタンク41aから溶解タンク1に向かう方向(矢印jで示す方向)の流れを許し、その逆の方向には流れを阻止する。
電磁弁43aは、第1導出管53aの汚水9の流路を開閉することにより、バッファタンク41aから汚水槽7への汚水9の導出とその禁止とを切り替える。
オゾンガス発生器6は、被加圧気体としてのオゾンガス61を発生させる装置であり、発生させたオゾンガス61を例えば0.1〔MPa〕程度の圧力で出力する。出力されたオゾンガス61は、気体導入管55a内に導入される。逆止弁45aは、気体導入管55a内のオゾンガス61の、オゾンガス発生器6からバッファタンク41aに向かう方向の流れを許し、その逆の方向には流れを阻止する。
例えば、バッファタンク41aの容積が0.04〜0.05〔m3〕程度の大きさの場合、バッファタンク41a内への汚水9の単位時間当たりの導入量を0.022〜0.026〔m3/s〕程度の範囲とすることができる。
バッファタンク41a内に導入される汚水9の量の増加に伴って、バッファタンク41a内の汚水9の液面9aが上昇し、汚水9の液面9aの上昇によりバッファタンク41a内のオゾンガス61を含む空気が加圧されて、その圧力が徐々に高くなる(オゾンガス61の加圧)。なお、バッファタンク41aの頂部に接続される気体導入管55aには、逆止弁45aが設けられているので、バッファタンク41a内のオゾンガス61の圧力が高くなっても気体導入管55aを通ってオゾンガス発生器6の方に逆戻りすることはない。
バッファタンク41a内の圧力がP1を超えると、バッファタンク41a内で加圧されたオゾンガス61(加圧気体)がバッファタンク41aから導出されて、気体導出管54aを流れ始め、溶解タンク1内に注入される。
このようにバッファタンク41a内のオゾンガス61は、バッファタンク41a内の汚水9の水位が徐々に上昇することにより加圧される。従って、コンプレッサーのような瞬時の圧縮により気体温度が急上昇することがなく、また汚水9の水温によってオゾンガス61が冷やされることにより、自己分解性が高いオゾンガス61が酸素に分解されることを抑制することができる。
バッファタンク41a内の汚水9の水位が上昇し、その液面9aが液面上限検出センサLS1Uにより検出されたことを契機に、電磁弁42aを閉じて、電磁弁43aを開ける動作を行うと、バッファタンク41aへの汚水9の導入が停止し、バッファタンク41a内の汚水9のバッファタンク41aからの導出が始まる。
以下、上記と同様に、(1)バッファタンク41aからの汚水9の導出、(2)バッファタンク41aへのオゾンガス61の導入、(3)バッファタンク41aへの汚水9の導入、(4)汚水9によるオゾンガス61の加圧、(5)加圧されたオゾンガス61の溶解タンク1への注入の後、(1)バッファタンク41aからの汚水9の導出に戻るというサイクルが繰り返されることにより、オゾンガス発生器6からのオゾンガス61がバッファタンク41aを介して溶解タンク1に注入されることになる。
第2注入部40bは、密閉容器であるバッファタンク41bと、電磁弁42b,43bと、逆止弁44b,45bと、第2導入管52bと、第2導出管53bと、気体導出管54bと、気体導入管55bを備える。第2注入部40bは、基本的に第1注入部40aと同じ構成である。例えば、バッファタンクの容量や各管の径などが同じにされる。
第2導入管52bは、一端が導入管50と第1導入管52aとの接続位置Dで導入管50と接続されており、他端がバッファタンク41aの底部に接続され、導入管50を流れる汚水9をバッファタンク41bに導く導入路を形成する。
気体導出管54bは、一端がバッファタンク41bの頂部に接続されると共に、他端が気体導出管54aにおける逆止弁44aから溶解タンク1までの間の接続位置Eで気体導出管54aと接続されており、バッファタンク41b内のオゾンガス61を溶解タンク1に注入する気体注入路を形成する。
第2導出管53bは、一端がバッファタンク41bの底部に接続されると共に、他端が第2導出管53bにおける電磁弁43aから汚水槽7までの間の接続位置Fで第1導出管53aと接続されており、バッファタンク41b内の汚水9を汚水槽7に排出する導出路を形成する。
気体導入管55bは、一端がバッファタンク41bの頂部に接続されると共に、他端が気体導入管55aにおけるオゾンガス発生器6から逆止弁45aまでの間の接続位置Gで気体導入管55aと接続されており、オゾンガス発生器6からオゾンガス61をバッファタンク41aに流入させる流入路を形成する。
バッファタンク41b内の汚水9の量が増えるに伴って、バッファタンク41b内の圧力が徐々に上がり、その圧力がP1を超えると、バッファタンク41b内のオゾンガス61(加圧気体)が気体導出管54bを流れて、気体導出管54aとの接続位置Eで気体導出管54aによる注入路に合流して、溶解タンク1内に注入される。
バッファタンク41bから導出された汚水9は、第2導出管53bを流れ、第1導出管53aとの接続位置Fで第1導出管53aによる排出路に合流して、汚水槽7に排出される。汚水9の導出が進むに連れて、バッファタンク41b内の圧力が徐々に低下し、バッファタンク41b内の圧力が気体導入管55b内のオゾンガス61の圧力よりも低くなると、気体導入管55b内のオゾンガス61がバッファタンク41b内に導入される。
バッファタンク41b内の汚水9の収容量が増えるに連れて、バッファタンク41b内のオゾンガス61の圧力が徐々に高くなり、加圧されたオゾンガス61がバッファタンク41bから導出され、溶解タンク1に注入される。
(2)制御部5による処理内容
図2は、制御部5と他のセンサ等の部材との信号のやりとりを説明するための図であり、図3は、制御部5によるオゾンガスの注入制御のタイミングチャートを示す図であり、図4は、注入制御によるバッファタンク41a、41b内における汚水量の変化の様子を示す図である。
また、制御部5は、液面下限検出センサLS3Lにより溶解タンク1内の汚水9の水位が下限まで低下したことが検出されると、循環ポンプ46の空運転を防止するために循環ポンプ46を停止させる。その際、加圧ポンプ21を継続運転することにより、徐々に溶解タンク1内の汚水9の量が増加し、汚水9の水位が上がって、液面検出センサLS3Uにより検出されると、制御部5は、循環ポンプ46を再稼動する。これにより、溶解タンク1内の汚水9の量が安定した状態で循環ポンプ46を運転することができる。
制御部5は、動作指示信号を受け付けると、オゾンガスの注入制御を開始する。
(オゾンガスの注入制御)
図3に示すように、時点T1で動作指示信号を受け付けると、電磁弁42aと42bを開状態にすると共に電磁弁43aと43bを閉状態にする。なお、同図では、示していないが加圧ポンプ21と循環ポンプ46も稼動(オン)させる。加圧ポンプ21と循環ポンプ46のオンにより、汚水槽7の汚水9が溶解タンク1内に加圧された状態で導入されると共に、溶解タンク1から汚水9が導出され、導出された汚水9の一部がさらに加圧された状態で導入管50と循環配管51とに分かれ、循環配管51を流れる汚水9が溶解タンク1に戻されつつ、導入管50を流れる汚水9が気体注入部4に送られる。
このようにバッファタンク41aと41bの両方を汚水9で満たす制御を行うのは、次の理由による、すなわち、この制御を行わずに、最初からバッファタンク41aに汚水9を導入させ、バッファタンク41bの汚水を導出させることを行う場合、仮にバッファタンク41bが空でありオゾンガス61が存在すれば、そのオゾンガス61が第2導出管53bの汚水槽7側の開放端から流出するおそれがあり、これを防止するためである。
バッファタンク41aと41b内の汚水9の水位がさらに上昇して、汚水9の液面9a,9bが液面上限検出センサLS1U,LS2Uにより検出されると、液面上限検出センサLS1U,LS2UからON信号が出力される(時点T2:図4(a))。
これにより、バッファタンク41aへの汚水9の導入が停止され、バッファタンク41a内からの汚水9の導出が開始される。バッファタンク41a内からの汚水9の導出に伴い、バッファタンク41a内にオゾンガス61が導入される。なお、バッファタンク41bの汚水9は、そのまま上限レベルが維持される。
バッファタンク41a内の汚水9の水位が下がり、汚水9の液面9aが液面下限検出センサLS1Lの位置よりも下がると、液面下限検出センサLS1LからOFF信号が出力される(時点T3:図4(b))。このときバッファタンク41a内には汚水9が少し底部に残り、バッファタンク41aが空になることがないように液面下限検出センサLS1Lの位置が設定される。このことは、バッファタンク41bに設けられる液面下限検出センサLS2Lについて同じである。
これにより、バッファタンク41aからの汚水9の導出が停止され、バッファタンク41a内への汚水9の導入が開始される。同時に、バッファタンク41b内からの汚水9の導出が開始される。バッファタンク41b内からの汚水9の導出に伴い、バッファタンク41b内にオゾンガス61が導入される。
このON信号を受け付けると、バッファタンク41a内の汚水9の量が所定量まで達したとして、電磁弁42aを閉に切り替える。これにより、バッファタンク41aへの汚水9の導入が停止される。
液面下限検出センサLS2LからのOFF信号を受け付けると、バッファタンク41b内の汚水9の残量が所定量まで低下したとして、電磁弁43aを開、42bを開、43bを閉に切り替える。
時点T6では、バッファタンク41b内の汚水9の液面9bが液面上限検出センサLS2Uにより検出されると、液面上限検出センサLS2UからON信号が出力される。このON信号を受け付けると、バッファタンク41b内の汚水9の量が所定量まで達したとして、電磁弁42bを閉に切り替える。これにより、バッファタンク41bへの汚水9の導入が停止される。
液面下限検出センサLS1LからのOFF信号を受け付けると、電磁弁42aを開、43aを閉、43bを開に切り替える。
これにより、バッファタンク内のオゾンガス61が汚水9の水位の上昇に伴って徐々に加圧されるようになり、コンプレッサーのような瞬時の圧縮による気体温度の急上昇によりオゾンガス61の分解を抑制することができる。
なお、本発明は、気体注入装置および気体溶解装置に限られず、液体が収容されている圧力容器に気体を注入する方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、そのプログラムが、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたものであるとしても良い。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、2つのバッファタンク41a,41bを備え、一方のバッファタンクへの汚水9の導入と、他方のバッファタンクからの汚水9の導出とが略同じ時間を要し、一方のバッファタンクへの汚水9の導入に並行して他方のバッファタンクからの汚水9の導出を行うことを一方と他方とで交互に切り替える制御を行うとしたが、例えば汚水9の導入と導出に要する時間が異なる場合には、時間の長くかかる方が終了するタイミングを待って、汚水9の導入と導出の切り替えを、バッファタンクごとに導入タイミングがずれるように制御することが行われる。
例えば、バッファタンクを1つ、または3以上としても良い。1つのバッファタンク41aだけを備える構成をとる場合、バッファタンク41aへの汚水の導入とその停止とを、例えば循環ポンプ46のオンとオフを切り替えて行うようにすれば、第1導入管52aに電磁弁42aを設けなくても良くなる。
(2)上記実施の形態では、溶解タンク1から導出された汚水9の一部を循環配管51を介して溶解タンク1に戻す構成をとったが、これに限られず、例えば循環配管51を設けない構成をとることもできる。
また、上記実施の形態の構成に対し、導入管50の位置B〜Cの部分と循環ポンプ46と逆止弁47とを設けない構成をとることもできる。この構成では、供給管24における逆止弁23よりも下流側の位置Aと、導入管50における位置Cとが、循環配管51を介して接続され、供給管24における位置Aから導入管50における位置Cまでの間に汚水9の流路が形成される。
循環配管51を介して導入管50内を位置Cから位置Dに向かって流れる汚水9の圧力は、供給管24における位置Aの圧力に略等しく、溶解タンク1内の圧力P1よりも高いので、バッファタンク41a、41b内でオゾンガス61を圧力P1よりも高い圧力に加圧することができる。このように循環ポンプ46を設けない構成によるコスト低減を図りつつ、加圧したオゾンガス61を溶解タンク1内に注入することができる。
すなわち、バッファタンク41a内のオゾンガス61の圧力が溶解タンク1内の圧力よりも高くなったときにだけ電磁弁を開け(流れを許し)、それ以外には電磁弁を閉じる(逆方向の流れを阻止する)制御を行う場合が想定される。バッファタンク41a内のオゾンガス61の圧力は、例えばセンサなどの検出手段を設けることにより取得できる。
(4)上記実施の形態では、オゾンガス61を溶解させるべき汚水9をバッファタンクに導入して、バッファタンク内のオゾンガス61を汚水9の圧力により加圧する構成としたが、汚水9を用いて加圧する構成に限られず、例えば汚水9とは別の加圧液体をバッファタンク内に導入してこれによりオゾンガス61を加圧する構成とすることもできる。
さらに、上記の圧力や容積などの各数値が上記のものに限られないことはいうまでもなく、装置構成に応じて適した値が設定される。また、本発明に係る気液接触装置は、上記のような液体に気体を接触させて溶解させる気体溶解装置に限られず、液体を気体に接触させて反応させる装置にも適用できる。
2 液体導入部
3 液体導出部
4 気体注入部
5 制御部
6 オゾンガス発生器
7 汚水槽
9 汚水
10 気体溶解装置
21 加圧ポンプ
23,44a,44b,45a,45b,47 逆止弁
32 絞り弁
40a 第1注入部
40b 第2注入部
41a,41b バッファタンク
42a,43a,42b,43b 電磁弁
46 循環ポンプ
50 導入管
51 循環配管
61 オゾンガス
Claims (16)
- 圧力容器内に加圧気体を注入する気体注入装置であって、
被加圧気体が収容される密閉容器と、
前記密閉容器内に加圧液体を導入させ、加圧液体の導入により前記密閉容器内に収容されている被加圧気体の圧力を高める導入手段と、
を備えることを特徴とする気体注入装置。 - 前記密閉容器内で圧力が高められた加圧気体を前記圧力容器内に送る気体注入路と、
前記気体注入路に設けられ、前記密閉容器から前記圧力容器に向かう方向に加圧気体の流れを許し、逆方向の流れを阻止する弁手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の気体注入装置。 - 前記導入手段は、
前記密閉容器に接続される導入路と、
前記導入路に設けられ、当該導入路を流れる被加圧液体を加圧して、当該加圧液体を前記密閉容器に送るポンプと、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の気体注入装置。 - 前記密閉容器内の液体を導出する導出手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の気体注入装置。
- 前記密閉容器内からの液体の導出により前記密閉容器内の圧力が下がることに伴って、前記密閉容器内に被加圧気体を流入させる気体導入手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の気体注入装置。
- 前記気体導入手段は、
前記密閉容器内に被加圧気体を流入させるための流入路と、
前記流入路に設けられ、被加圧気体が前記密閉容器に向かう方向に被加圧気体の流れを許し、逆方向の流れを阻止する弁手段と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の気体注入装置。 - 前記導入手段と導出手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
加圧液体の前記密閉容器内への導入が行われている間には、当該密閉容器内からの液体の導出を禁止し、前記密閉容器内の液体の量が第1の所定量に達すると、加圧液体の導入を停止させ、前記密閉容器内から液体を導出させることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の気体注入装置。 - 前記制御手段は、
加圧液体の前記密閉容器内への導入の停止後、前記密閉容器内からの液体の導出により、前記密閉容器内における液体の残量が第2の所定量まで低下すると、加圧液体の導入を再開させることを特徴とする請求項7に記載の気体注入装置。 - 液体が収容されている圧力容器内に加圧気体を注入して、前記圧力容器内の液体に加圧気体を接触させて溶解または反応させる気液接触装置であって、
加圧気体を前記圧力容器内に注入する請求項1に記載の1つ以上の気体注入装置と、
前記圧力容器内に液体を供給する液体供給手段と、
前記圧力容器内の液体を排出させ、排出された液体を前記気体注入装置に設けられる導入手段に導く液体導出手段と、
を備えることを特徴とする気液接触装置。 - 前記液体導出手段は、
前記圧力容器から排出される液体を当該圧力容器内の圧力により加圧された状態で前記導入手段に導き、
前記導入手段は、
前記液体導出手段により送られてくる液体をさらに加圧して、その加圧液体を前記気体注入装置に設けられる密閉容器に導くことを特徴とする請求項9に記載の気液接触装置。 - 前記液体導出手段は、
前記圧力容器に接続され、当該圧力容器内の液体を導出するための導出路を備え、
前記導入手段は、
一端が前記導出路に接続され、他端が前記密閉容器に接続される導入路と、
前記導入路に設けられ、前記圧力容器から前記導出路を介して当該導入路を流れる液体を加圧するポンプと、
を備えることを特徴とすることを特徴とする請求項10に記載の気液接触装置。 - 前記導入路における前記ポンプよりも下流側の分岐位置から分岐し、前記ポンプによる加圧液体の一部を前記圧力容器に戻すための循環路を備えることを特徴とする請求項11に記載の気液接触装置。
- 前記液体供給手段は、
前記圧力容器に接続される供給路と、
前記供給路の途中に設けられ、当該供給路内の液体を加圧して前記圧力容器内に供給する加圧ポンプと、を備え、
前記循環路は、前記分岐位置側とは反対側の端部が、前記供給路における前記加圧ポンプよりも下流側の合流位置で接続され、
前記循環路を流れる液体が当該合流位置で前記供給路を流れる液体と合流することを特徴とする請求項12に記載の気液接触装置。 - 前記気体注入装置を複数、有し、
複数の気体注入装置のそれぞれの、前記導入手段による前記密閉容器内への加圧液体の導入動作を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、
気体注入装置ごとに、前記加圧液体の導入動作をその開始タイミングをずらして実行することを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の気液接触装置。 - 前記気体注入装置は、それぞれが、
前記密閉容器内の液体を導出する導出手段と、
前記密閉容器内からの液体の導出により前記密閉容器内の圧力が下がることに伴って、被加圧気体を前記密閉容器内に流入させる気体導入手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記気体注入装置のそれぞれに対し、
前記密閉容器内への加圧液体の導入の開始から当該導入を行っている間には、前記密閉容器内からの液体の導出を禁止し、
前記密閉容器内の液体の量が第1の所定量に達すると、加圧液体の導入を停止して、前記密閉容器内の液体を導出させ、
前記密閉容器内からの液体の導出により、前記密閉容器内における液体の残量が第2の所定量まで低下すると、加圧液体の導入を再開させるまでの動作を、
前記密閉容器内への加圧液体の導入開始のタイミングを相互にずらして実行させることを特徴とする請求項14に記載の気液接触装置。 - 前記複数は、2であり、
前記制御手段は、
一方と他方のそれぞれの気体注入装置に対して、
一方の気体注入装置が前記密閉容器内への加圧液体の導入を行っている間に、他方の気体注入装置が前記密閉容器内からの液体の導出を行う動作を、交互に切り替えて実行させることを特徴とする請求項15に記載の気液接触装置。
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