JP2013001873A - コークスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数種の石炭を複数の系列に分け、各系列に属する石炭を各系列毎に粉砕した後に、粉砕した各系列の石炭を混合することによって配合炭とし、配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造する。この際に、複数の系列のうち、灰分が9.0%以上である石炭の存在割合が50%以上である系列に属する石炭を、配合炭の粒度よりも細かく粉砕し、複数の系列のうち、灰分が9.0%未満である石炭の存在割合が50%以上である系列に属する石炭を、配合炭の粒度よりも粗く粉砕するとともに、配合炭が3mm以下の粒子割合が70%超85%未満となる粒度を有するようにする。
【選択図】図1
Description
多孔質脆性材料であるコークスの強度に影響する因子として、乾留時の石炭の嵩密度と、石炭の基質部分の強度と、基質に囲まれた空間部分である気孔の体積割合である気孔率とが挙げられる。
本発明者らは、14種の石炭1〜14を対象とし、3mm以下の粒子割合が75%、85%となるように粒度を変更して石炭1〜14をそれぞれ粉砕し、それぞれを別々に配合炭へ20%添加することによって配合炭とした。そして、これらの配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造し、得られたコークスの強度を測定した。
図1および表1に示す結果から、灰分が9.0%を超える石炭を細かく粉砕することによって、コークスの強度改善効果が高いことがわかる。
本発明例1は、灰分が9%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに、灰分が9%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例2は、灰分が9%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が76%となるように粉砕するとともに、灰分が9%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が66%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で71%、嵩密度が776kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例3は、灰分が9%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が88%となるように粉砕するとともに灰分が9%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が80%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で84%、嵩密度が751kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例4は、灰分が9%以上の石炭Aと灰分が9%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるよう粉砕するとともに灰分が9%以上の石炭Bと灰分が9%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例1は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列とも3mm以下の割合が80%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例2は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列とも3mm以下の割合が71%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で71%、嵩密度が776kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例3は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列とも3mm以下の割合が84%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で84%、嵩密度が751kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例5は、灰分が9%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに灰分が9%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が74%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例6では、灰分が9%以上の石炭Aと灰分が9%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに灰分が9%以上の石炭Bと灰分が9%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が76%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例4は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列と3mm以下の割合が80%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例5は、灰分が9%以上の石炭Aと灰分が9%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が74%となるように粉砕し、灰分が9%以上の石炭Bと灰分が9%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例7は、灰分が9%以上の石炭A、Bを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに灰分が9%未満の石炭C、Dを同一の系列で3mm以下の割合が77%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
本発明例8は、灰分が9%以上の石炭Aと灰分が9%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕するとともに灰分が9%以上の石炭Bと灰分が9%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例6は、石炭A、Bと石炭C、Dをそれぞれ別々の系列で粉砕したが、粉砕後の粒度は両系列と3mm以下の割合が80%と同一となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度も3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
比較例7では、灰分が9%以上の石炭Aと灰分が9%未満の石炭Dを同一の系列で3mm以下の割合が75%となるように粉砕するとともに灰分が9%以上の石炭Bと灰分が9%未満の石炭Cを同一の系列で3mm以下の割合が85%となるように粉砕し、その後両系列の石炭を混合した配合炭の全体の粒度が3mm以下の割合で80%、嵩密度が760kg/m3の条件で充填して乾留した。
Claims (3)
- 複数種の石炭を複数の系列に分け、各系列に属する石炭を各系列毎に粉砕した後に、粉砕した各系列の石炭を混合することによって配合炭とし、該配合炭をコークス炉へ装入してコークスを製造する方法において、
前記複数の系列のうち、JIS M 8812に規定される条件で石炭の試料1gを空気中で815℃に加熱して灰化した場合に残留する灰の量の試料に対する百分率として規定される灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、前記配合炭の粒度よりも細かく粉砕すること、
前記複数の系列のうち、前記灰分が9.0質量%未満である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合以上である系列に属する石炭を、前記配合炭の粒度よりも粗く粉砕すること、および
前記配合炭は、3mm以下の粒子割合が70質量%超85質量%未満となる粒度を有すること
を特徴とするコークスの製造方法。 - 前記複数の系列のうち、前記灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合以上である系列の少なくとも一つの系列である第1の系列の石炭を、前記配合炭の粒度よりも細かく粉砕すること、および
前記複数の系列のうち、前記灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合が、前記配合炭における前記灰分が9.0質量%以上である石炭の存在割合未満である系列の少なくとも一つの系列である第2の系列の石炭を、前記配合炭の粒度よりも粗く粉砕すること
を特徴とする請求項1に記載されたコークスの製造方法。 - 前記複数の系列のうち、前記灰分が9.0質量%以上の石炭の存在割合が前記配合炭における前記灰分が9.0質量%以上の石炭の存在割合以上である系列であって、かつ前記第1の系列を除いた第3の系列の石炭を、前記配合炭の粒度と同じに、または該配合炭の粒度よりも細かく、粉砕すること、および
前記複数の系列のうち、前記灰分が9.0質量%以上の石炭の存在割合が前記配合炭における前記灰分が9.0質量%以上の石炭の存在割合未満である系列であって、かつ前記第2の系列を除いた第4の系列の石炭を、前記配合炭の粒度の同じに、または該配合炭の粒度よりも粗く、粉砕すること
を特徴とする請求項2に記載されたコークスの製造方法。
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