JP2012511016A - 癌の治療に使用するためのキナーゼ阻害剤としてのチエノ[3,2−c]ピリジン誘導体 - Google Patents

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Abstract

CYP3A4阻害が低いことにより安全性プロフィールが改善された、オーロラ−キナーゼならびにVEGFRおよびPDGFRファミリーのキナーゼなどのタンパク質キナーゼを阻害する化合物、この化合物を含有する組成物およびこの化合物を用いた疾患の治療方法が開示される。

Description

本発明は、CYP3A4阻害が低いことにより安全性プロフィールが改良されている、オーロラキナーゼならびにVEGFRおよびPDGFRファミリーのキナーゼなどのタンパク質キナーゼを阻害する化合物、この化合物を含有する組成物およびこの化合物を用いた疾患の治療方法に関する。
(配列表)
本出願には、EFS−Web経由で提出されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる配列表が含まれる。2010年3月5日に作成された、このASCIIコピーは、名称9714WO01.txtであり、サイズ943バイトである。
有糸分裂は、複製されたゲノムの完全なコピーが微小管紡錘体装置によって2つの娘細胞に分離されるプロセスである。ゲノムの安定性に必要とされる重要な有糸分裂調節因子であるオーロラ−キナーゼは、ヒト腫瘍で過剰発現されていることが見出されている。したがって、治療薬の分野では、オーロラ−キナーゼを阻害する化合物、このような阻害物質を含む組成物およびオーロラ−キナーゼが調節されていないまたは過剰発現されている疾患の治療方法に対してニーズがある。
タンパク質の可逆的リン酸化は、真核細胞のシグナル伝達に介在している主要生化学機序の一つである。この反応はタンパク質キナーゼによって触媒され、これにより、ATPのg−リン酸基が標的タンパク質上のヒドロキシル基に移動される。ヒトゲノムには518種のこのような酵素が存在し、そのうちの約90種は、チロシンヒドロキシル基である細胞質チロシンキナーゼ残基のリン酸化を細胞内で選択的に触媒し、一方、受容体チロシンキナーゼ(RTK)は細胞外および細胞内ドメインの両方を持ち、膜貫通細胞表面受容体として機能している。したがって、RTKは、環境シグナルへの細胞応答に介在し、増殖、移動および生存を含めたさまざまな細胞プロセスを促進する。
RTKシグナル伝達経路は、通常は、高度に調節されているが、その過剰活性化は、癌細胞の増殖、生存および転移を促進することが明らかにされている。調節異常のRTKシグナル伝達は、遺伝子過剰発現または突然変異によって起こり、各種のヒト癌の進行と相関していることが示されている。
VEGF受容体(VEGFR)ファミリーは、3つのRTK、すなわち、KDR(kinase insert domain−containing receptor[キナーゼ不活性ドメイン含有受容体];VEGFR2)、FLT1(Fms−like tyrosine kinase[Fms様チロシンキナーゼ];VEGFR1)およびFLT4(VFGFR3)から構成されている。これらの受容体は、VEGF受容体にさまざまな親和性で結合するホモダイマーグリコプロテインファミリーである血管上皮増殖因子(VEGF−A、−B、−C、−D、−Eおよび胎盤増殖因子(PlGF))の生物学的機能に介在する。
KDRは、VEGF−A(以下VEGFと呼ぶ)の有糸分裂、血管新生および浸透性増大の作用の主メディエイターである。多くのさまざまな細胞種がVEGFを生成することができるが、その生物活性は、KDRの上皮細胞選択的発現により、血管系にのみ限定されている。当然のこととして、このVEGF/KDR軸は、既存の血管から新しい血管が形成される手段である血管新生の主要メディエイターである。
FLT1は、VEGF、VEGF−Bおよび胎盤増殖因子に結合する。FLT1は、上皮細胞に加えて、平滑筋細胞、単球および造血幹細胞の表面で発現されている。FLT1シグナル伝達の活性化は、腫瘍に動員され、そこで新血管形成に寄与する骨髄由来上皮前駆細胞の移行を引き起こす。
FLT4は、腫瘍関連リンパ管の形成(リンパ管新生)に介在するVEGF−CおよびVEGF−Dのシグナル伝達に介在する。リンパ管は、転移の際に固形腫瘍から癌細胞が広がるその経路の一つである。
PDGF受容体(PDGFR)ファミリーは、5つのRTK、すなわち、PDGFR−aおよびPDGFR−b、CSF1R、KITおよびFLT3から構成されている。
血小板由来増殖因子(PDGF)受容体のaおよびbのイソフォームは、ホモダイマーまたはa/bへテロダイマーとして生じ、最も一般的には、線維芽細胞および平滑筋細胞の表面に見出される。PDGFR−bは、未熟血管と関連し、それを安定化させる上皮周囲細胞である周皮細胞の増殖と移動を通して腫瘍血管新生に寄与する。神経膠腫では、PDGFとPDGF受容体との共発現によってもたらされる、自己分泌PDGFR刺激が、腫瘍細胞増殖および生存に介在している。
CSF−1Rは、レトロウイルス癌遺伝子v−finsの細胞ホモログによってコードされており、マクロファージ成長の主調節因子である。マクロファージは腫瘍間質のよく見られる成分であり、細胞外マトリックスを腫瘍の増殖および転移に有益なように改変することが明らかにされている。
KITは、造血前駆細胞、マスト細胞、胚細胞によって、また腸のぺースメーカー細胞(カハルの間質細胞)によっても発現される。これは、2つの一般的機序、すなわち、そのリガンドである幹細胞因子(SCT)による自己分泌刺激およびリガンド非依存キナーゼ活性をもたらす突然変異によって腫瘍進行に寄与する。
FLT3は、通常は、造血幹細胞に発現されており、FLT3リガンド(FL)とのその相互作用が幹細胞の生存、増殖および分化を刺激する。FLT3は、各種の白血病細胞で過剰発現されていることに加えて、多くの場合、悪性血液腫瘍で突然変異しており、急性骨髄白血病(AML)患者のおよそ3分の1が活性化突然変異を有している。
したがって、チロシンキナーゼの活性をモジュレートして、異常または不適切な細胞増殖、分化または代謝を調節およびモジュレートすることによってシグナル伝達および細胞増殖を特異的に阻害する有効な小化合物を明らかにすることは望ましい。特には、血管新生のプロセスに必須であるまたは浮腫、腹水、浸出、滲出、さらには高分子の管外溢出およびマトリックス堆積ならびに関連の障害をもたらす過透過性血管の形成に必須である、チロシンキナーゼの機能を特異的に阻害する方法および化合物を明らかにすることは有益であろう。
投与された薬物は、身体からの排泄または1つまたはそれ以上の代謝産物に代謝されることによって除去される。薬物の代謝で特に重要である代謝酵素の1つの群は、シトクロムP450(CYPまたはP450とも呼ばれる)ファミリーの酵素である。これは、15以上のサブファミリーに分けられるイソ酵素の大ファミリーである。CYP3A4、CYP3A5、CYP3A7およびCYP3A43が包含される、CYP3Aサブファミリーは、知られている治療用薬物の約60%の代謝に関与している。特にCYP3A4は、肝臓および腸のいずれにおいても最も豊富なCYPイソ酵素であり、臨床使用される薬物の50%以上の代謝に関与している(Mechanism−Based Inhibition of Cytochrome P455 3A4 by Therapeutic Drugs.Clin.Pharmacokinet、2005、44、279−304)。他のすべてのCYP酵素と同じように、CYP3A4は、可逆的および擬不可逆的または不可逆的(機序由来)阻害のいずれもを受けやすい(Time−dependent CYP Inhibition.Expert Opin.Drug Metab.Toxicol.2007、3、51−66)。CYPの基質特異性が低いことが、これらのCYP酵素を、さまざまな構造的には別個の薬物による阻害を受けやすいものにしている。
CYP阻害の結果として、単一個体において、併用投与薬剤により突然の変化が起こり得、薬物または代謝産物の血中濃度および組織濃度の実質的な増大または減少がもたらされ得る。このような種類の変化は、薬物、特に治療濃度域が狭い薬物の安全性および有効性プロフィールを大きく変えることがある。業界に対するFDAの指針に概要が示されているように、このCYP阻害の可能性についての詳細な評価が、すべての新規な薬物候補に必要とされている(Guidance for Industry.Drug Metabolism/Drug Interaction Studies in the Drug Development Process:Studies in Vitro.US FDA April 1997)。
この薬物−薬物相互作用の問題は、患者は典型的には複数の薬物で治療されるので、癌治療において非常に重要である。つまり、新規な癌治療薬の開発では、このような相互作用のリスクを低下させることは、重要な考慮事項である。
Mechanism−Based Inhibition of Cytochrome P455 3A4 by Therapeutic Drugs.Clin.Pharmacokinet、2005、44、279−304 Time−dependent CYP Inhibition.Expert Opin.Drug Metab.Toxicol.2007、3、51−66 Guidance for Industry.Drug Metabolism/Drug Interaction Studies in the Drug Development Process:Studies in Vitro.US FDA April 1997
WO2005/010009に開示されているチエノピリジン化合物はオーロラおよびPDGFR/VEGFRキナーゼの強力な阻害を示すが、同時に、CYP3A4の阻害剤でもあり得る。本発明は、オーロラキナーゼならびにPDGFRおよびVEGFRが包含されるキナーゼファミリーのいずれもの強力な阻害を維持し、また、CYP3A4阻害の少なくとも10−30分の1への低下も示す、式Iで表される新規なチエノピリジンに関する。本発明の化合物は、CYP3A4の阻害が著しく低下しているので、低い薬物−薬物相互作用を起こし難いことが期待される。
CYP阻害の低下に加えて、本発明の化合物は、薬物候補としての化合物の適切性を評価するのに利用したさらなるアッセイでその有用性が示されている。例えば、本発明の化合物は、全細胞アッセイ(例えば、ヒト臍帯静脈内皮細胞[Human Umbilical Vein Endothelial Cell](HUVEC)アッセイおよびヒストンD3リン酸化および倍数性誘導の測定アッセイにおいて)ならびに妥当な薬物動態特性(例えば、経口クリアランスおよび経口バイオアベイラビリティ)、インビボ有効性(例えば、子宮浮腫モデル、げっ歯類動物横腹・同所性腫瘍モデル)、心血管安全性、CNS評価および消化管アッセイで効果を示す。
(発明の要旨)
1つの実施形態で、本発明は、式(I)
Figure 2012511016
[式中、
は、ヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ハロおよびハロアルコキシからなる群から選択され;
は、水素またはアルキルである。]
で表される化合物を提供する。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法には、式I
Figure 2012511016
[式中、
は、ヒドロキシアルキルであり;
は、アルコキシ、アルキル、ハロおよびハロアルコキシからなる群から選択され;
は、水素またはアルキルである。]
を有する化合物の治療有効量を投与することが含まれる。
もう1つの実施形態は、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮体癌、上皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、式Iで表される化合物の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮体癌、上皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮体癌、上皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮体癌、上皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮体癌、上皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮体癌、上皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、乳房、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、N−[4−{4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、賦形剤および治療有効量の式Iの化合物、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を含む組成物に関する。
もう1つの実施形態は、賦形剤および治療有効量のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を含む組成物に関する。
もう1つの実施形態は、賦形剤および治療有効量のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を含む組成物に関する。
もう1つの実施形態は、賦形剤および治療有効量のN−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を含む組成物に関する。
もう1つの実施形態は、賦形剤および治療有効量のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を含む組成物に関する。
もう1つの実施形態は、賦形剤および治療有効量のN−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を含む組成物に関する。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、治療有効量のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、治療有効量のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、治療有効量のN−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、治療有効量のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
なおもう1つの実施形態は、キナーゼの介在、過剰発現または調節異常が関与する哺乳動物における疾患の治療方法に関し、その方法は、哺乳動物に、治療有効量のN−[4−{4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素、さらに治療有効量の1つのさらなる治療剤または2つ以上のさらなる治療剤を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、胎児性横紋筋肉腫、小児急性リンパ性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児胞巣状横紋筋肉腫、小児未分化上衣腫、小児未分化大細胞リンパ腫、小児未分化髄芽腫、中枢神経系の小児非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、小児混合型急性白血病、小児バーキットリンパ腫、原始神経外胚葉腫瘍などの腫瘍のユーイングファミリーの小児癌、小児びまん性未分化ウィルムス腫瘍、小児予後良好ウィルムス腫瘍、小児神経膠芽腫、小児髄芽腫、小児神経芽細胞腫、小児神経芽細胞腫由来骨髄球腫症、小児前B細胞癌(白血病など)、小児骨肉腫、小児桿状腎臓腫瘍、小児横紋筋腫ならびに小児のT細胞癌例えばリンパ腫および皮膚癌などの小児の癌または新生物の治療方法に関し、その方法は、小児に、式Iの化合物の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、胎児性横紋筋肉腫、小児急性リンパ性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児胞巣状横紋筋肉腫、小児未分化上衣腫、小児未分化大細胞リンパ腫、小児未分化髄芽腫、中枢神経系の小児非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、小児混合型急性白血病、小児バーキットリンパ腫、原始神経外胚葉腫瘍などの腫瘍のユーイングファミリーの小児癌、小児びまん性未分化ウィルムス腫瘍、小児予後良好ウィルムス腫瘍、小児神経膠芽腫、小児髄芽腫、小児神経芽細胞腫、小児神経芽細胞腫由来骨髄球腫症、小児前B細胞癌(白血病など)、小児骨肉腫、小児桿状腎臓腫瘍、小児横紋筋腫ならびに小児のT細胞癌例えばリンパ腫および皮膚癌などの小児の癌または新生物の治療方法に関し、その方法は、小児に、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、胎児性横紋筋肉腫、小児急性リンパ性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児胞巣状横紋筋肉腫、小児未分化上衣腫、小児未分化大細胞リンパ腫、小児未分化髄芽腫、中枢神経系の小児非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、小児混合型急性白血病、小児バーキットリンパ腫、原始神経外胚葉腫瘍などの腫瘍のユーイングファミリーの小児癌、小児びまん性未分化ウィルムス腫瘍、小児予後良好ウィルムス腫瘍、小児神経膠芽腫、小児髄芽腫、小児神経芽細胞腫、小児神経芽細胞腫由来骨髄球腫症、小児前B細胞癌(白血病など)、小児骨肉腫、小児桿状腎臓腫瘍、小児横紋筋腫ならびに小児のT細胞癌例えばリンパ腫および皮膚癌などの小児の癌または新生物の治療方法に関し、その方法は、小児に、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、胎児性横紋筋肉腫、小児急性リンパ性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児胞巣状横紋筋肉腫、小児未分化上衣腫、小児未分化大細胞リンパ腫、小児未分化髄芽腫、中枢神経系の小児非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、小児混合型急性白血病、小児バーキットリンパ腫、原始神経外胚葉腫瘍などの腫瘍のユーイングファミリーの小児癌、小児びまん性未分化ウィルムス腫瘍、小児予後良好ウィルムス腫瘍、小児神経膠芽腫、小児髄芽腫、小児神経芽細胞腫、小児神経芽細胞腫由来骨髄球腫症、小児前B細胞癌(白血病など)、小児骨肉腫、小児桿状腎臓腫瘍、小児横紋筋腫ならびに小児のT細胞癌例えばリンパ腫および皮膚癌などの小児の癌または新生物の治療方法に関し、その方法は、小児に、N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、胎児性横紋筋肉腫、小児急性リンパ性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児胞巣状横紋筋肉腫、小児未分化上衣腫、小児未分化大細胞リンパ腫、小児未分化髄芽腫、中枢神経系の小児非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、小児混合型急性白血病、小児バーキットリンパ腫、原始神経外胚葉腫瘍などの腫瘍のユーイングファミリーの小児癌、小児びまん性未分化ウィルムス腫瘍、小児予後良好ウィルムス腫瘍、小児神経膠芽腫、小児髄芽腫、小児神経芽細胞腫、小児神経芽細胞腫由来骨髄球腫症、小児前B細胞癌(白血病など)、小児骨肉腫、小児桿状腎臓腫瘍、小児横紋筋腫ならびに小児のT細胞癌例えばリンパ腫および皮膚癌などの小児の癌または新生物の治療方法に関し、その方法は、小児に、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
もう1つの実施形態は、胎児性横紋筋肉腫、小児急性リンパ性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児胞巣状横紋筋肉腫、小児未分化上衣腫、小児未分化大細胞リンパ腫、小児未分化髄芽腫、中枢神経系の小児非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、小児混合型急性白血病、小児バーキットリンパ腫、原始神経外胚葉腫瘍などの腫瘍のユーイングファミリーの小児癌、小児びまん性未分化ウィルムス腫瘍、小児予後良好ウィルムス腫瘍、小児神経膠芽腫、小児髄芽腫、小児神経芽細胞腫、小児神経芽細胞腫由来骨髄球腫症、小児前B細胞癌(白血病など)、小児骨肉腫、小児桿状腎臓腫瘍、小児横紋筋腫ならびに小児のT細胞癌例えばリンパ腫および皮膚癌などの小児の癌または新生物の治療方法に関し、その方法は、小児に、N−[4−{4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素の治療有効量を単独でまたは放射線療法と組み合わせて投与することを含む。
なおもう1つの実施形態は、化合物
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素;
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素;
N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素;
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素;および
N−[4−{4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素;
ならびにこれらのものの治療的に許容される塩;
に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−[4−{4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素に関する。
なおもう1つの実施形態は、式Iの化合物ならびにその治療的に許容される塩、プロドラッグ、エステル、アミド、プロドラッグの塩、エステルの塩およびアミドの塩に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素ならびにその治療的に許容される塩、プロドラッグ、エステル、アミド、プロドラッグの塩、エステルの塩およびアミドの塩に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素ならびにその治療的に許容される塩、プロドラッグ、エステル、アミド、プロドラッグの塩、エステルの塩およびアミドの塩に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素ならびにその治療的に許容される塩、プロドラッグ、エステル、アミド、プロドラッグの塩、エステルの塩およびアミドの塩に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素ならびにその治療的に許容される塩、プロドラッグ、エステル、アミド、プロドラッグの塩、エステルの塩およびアミドの塩に関する。
なおもう1つの実施形態は、N−[4−{4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素ならびにその治療的に許容される塩、プロドラッグ、エステル、アミド、プロドラッグの塩、エステルの塩およびアミドの塩に関する。
本発明では化合物の可変部分は、識別記号(数字および/またはアルファベットの添え字が付いた大文字)で表されており、具体的に表わすことができる。
全ての部分およびそれらの組み合わせに対しては適切な価数が維持されていること、また、2個以上の原子を有する一価部分は、その左末端部を通して結合されていることを理解されるべきである。
可変部分のある特定の実施形態は、同じ識別表記を有するもう1つの特定の実施形態と同じであり得るまたは異なり得ることも理解されるべきである。
本明細書で使われている用語「アルコキシ」とは、その親分子部分に酸素原子を通して結合されているアルキル基を言う。
本明細書で使われている用語「アルキル」とは、1個から10個までの炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖飽和炭化水素から誘導される基を言う。
本明細書で使われている用語「ハロ」および「ハロゲン」とは、F、Cl、BrまたはIを言う。
本明細書で使われている用語「ハロアルコキシ」とは、その親分子の部分に酸素原子を通して結合されているハロアルキル基を言う。
本明細書で使われている用語「ハロアルキル」とは、本明細書に定義されている、少なくとも1個のハロゲンで置換された、本明細書に定義されている、アルキル基を言う。
本明細書で使われている用語「ヒドロキシ」とは、−OH基を言う。
本明細書で使われている用語「ヒドロキシアルキル」とは、少なくとも1個のヒドロキシ基で置換されたアルキル基を言う。
用語「KDR」は、キナーゼ不活性ドメイン受容体(III型受容体チロシンキナーゼ)を意味し、FLK1、VEGFR、VEGFR2およびCD309としても知られる。
用語「VEGFR」は、血管上皮増殖因子受容体を意味する。
用語「PDGFR」は、血小板由来増殖因子受容体を意味する。
本発明の化合物は、そのRまたはS配置にある非対称に置換された炭素原子を含有し得るが、用語「R」および「S」は、Pure Appl.Chem.(1976)45、13−10に定義されているとおりである。R配置およびS配置の量が等しい非対称置換炭素原子を有する化合物は、このような原子においてラセミである。一方の配置を他方の配置を超えて過剰に有する原子には、その過剰の配置(好ましくは約85%−90%過剰、より好ましくは約95%−99%過剰、なおさらに好ましくは約99%超の過剰)が割り当てられる。つまり、本発明には、本発明の化合物のラセミ混合物および相対および絶対ジアステレオマーが包含されることを意味する。
本発明の化合物は、そのEまたはZ配置にある炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合も含有し得るが、Cahn−Ingold−Prelog Priority Rules(順位規則)によって決定される、用語「E」は、炭素−炭素または炭素−窒素二重結合の相対する側により高い順位の置換基があることを表し、用語「Z」は、炭素−炭素または炭素−窒素二重結合の同じ側により高い順位の置換基があることを表す。本発明の化合物は、「E」および「Z」異性体同士の混合物としても存在し得る。
本発明の化合物は、化合物の1個のプロトンが1つの原子からもう1つの原子にシフトされている互変異性体またはその互変異性体の各異性体の平衡混合物としても存在し得る。互変異性体の例としては、限定するものではないが、ケト−エノール、フェノール−ケト、オキシム−ニトロソ、ニトロ−アシ、イミン−エナミンなどが挙げられる。
NH、C(O)OH、OHまたはSH部分を含有する本発明の化合物には、プロドラッグ形成性部分が結合されていることがあり得る。プロドラッグ形成性部分は、代謝プロセスによって脱離され、その遊離されたNH、C(O)OH、OHまたはSHを有する化合物をインビボで放出する。プロドラッグは、この化合物の溶解度および/または疎水性、消化管における吸収、バイオアベイラビリティ、組織浸透性およびクリアランス速度などの薬物動態特性を調整するのに有用である。
インビトロまたはインビボ代謝プロセスによって生成される本発明の化合物の代謝産物も、タンパク質キナーゼの過剰発現または調節異常が関与する疾患の治療に有用であり得る。
インビトロまたはインビボで代謝されて本発明の化合物を生成し得る一部の前駆体化合物も、タンパク質キナーゼの過剰発現または調節異常が関与する疾患の治療に有用であり得る。
本発明の化合物は、酸付加塩、塩基付加塩または両性イオンとして存在し得る。式Iを有する化合物の塩は、その化合物の単離の期間中にまたはその化合物の精製に続いて、調製される。酸付加塩は、本発明の化合物と酸との反応から誘導されるものである。つまり、本発明の化合物の酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、ジグルコン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリセロリン酸塩、グルタミン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、パラ−トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩を含む塩は、本発明に包含されるものとする。化合物の塩基付加塩は、本発明の化合物と重炭酸塩、炭酸塩、水酸化物またはリン酸塩のカチオン例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムとの反応から誘導される塩である。
式Iを有する化合物は、例えば、経頬的、経眼的、経口的、浸透圧的、非経口的(筋肉内、腹腔内、胸骨内、静脈内、皮下)、直腸的、局所的、経皮的、経膣的および経動脈的にならびに動脈内注射、動脈内注入および例えば、血管系などの身体へ配置することによって投与され得る。
式Iを有する化合物の治療有効量は、治療のレシピエント、治療される疾患およびその重症度、式Iの化合物を含む組成物、投与の時期、投与の経路、治療の期間、薬効、クリアランスの速度およびもう1つの薬物が併用投与されているか否かによって左右される。単回の用量または分けられた各用量で患者に毎日投与される組成物を作るのに用いられる式Iを有する化合物の量は、約0.03から約200mg/kg体重までである。単回用量組成物は、このような量またはその分けられた各部分の組み合わせを含有する。
式Iを有する化合物は、賦形剤とともにまたは賦形剤なしに、投与され得る。賦形剤としては、限定するものではないが、カプセル化剤および吸収促進剤、酸化防止剤、結合剤、緩衝剤、コーティング剤、着色剤、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、延展剤、増量剤、香味剤、保湿剤、潤滑剤、芳香剤、防腐剤、推進剤、離型剤、滅菌剤、甘味剤、可溶化剤、湿潤剤、これらの混合物などの添加剤が挙げられる。
経口的に投与される式Iを有する化合物を含む組成物を調製するための賦形剤としては、限定するものではないが、寒天、アルギン酸、水酸化アルミニウム、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、1,3−ブチレングリコール、カルボマー、ヒマシ油、セルロース、酢酸セルロース、カカオバター、コーンスターチ、トウモロコシ油、綿実油、クロス−ポビドン、ジグリセリド、エタノール、エチルセルロース、ラウリン酸エチル、オレイン酸エチル、脂肪酸エステル、ゼラチン、胚芽油、グルコース、グリセリン、落花生油、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、イソプロパノール、等張性生理食塩水、乳糖、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、麦芽、マニトール、モノグリセリド、オリーブ油、ピーナッツ油、リン酸カリウム塩、ジャガイモデンプン、ポビドン、プロピレングリコール、リンゲル液、紅花油、ゴマ油、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、リン酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムソルビトール、大豆油、ステアリン酸、フマル酸ステアリル、ショ糖、界面活性剤、タルク、トラガカント、テトラヒドロフルフリルアルコール、トリグリセリド、水、これらの混合物などが挙げられる。経眼的または経口的に投与される式Iを有する化合物を含む組成物を調製するための賦形剤としては、限定するものではないが、1,3−ブチレングリコール、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、エタノール、ソルビタンの脂肪酸エステル、胚芽油、落花生油、グリセリン、イソプロパノール、オリーブ油、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ゴマ油、水、これらの混合物などが挙げられる。浸透圧的に投与される式Iを有する化合物を含む組成物を調製するための賦形剤としては、限定するものではないが、クロロフルオロカーボン、エタノール、水、これらの混合物などが挙げられる。非経口的に投与される式Iを有する化合物を含む組成物を調製するための賦形剤としては、限定するものではないが、1,3−ブタンジオール、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、ブドウ糖、胚芽油、落花生油、リポソーム、オレイン酸、オリーブ油、ピーナッツ油、リンゲル液、紅花油、ゴマ油、大豆油、U.S.P.つまり等張性塩化ナトリウム溶液、水、これらの混合物などが挙げられる。経直腸または経膣的に投与される式Iを有する化合物を含む組成物を調製するための賦形剤としては、限定するものではないが、カカオバター、ポリエチレングリコール、ロウ、これらの混合物などが挙げられる。
式Iを有する化合物は、アルキル化剤、血管新生阻害薬、抗生物質、代謝拮抗剤、有糸分裂阻害剤、抗増殖剤、オーロラキナーゼ阻害薬、他のアポトーシス促進剤(例えば、Bcl−xL、Bcl−wおよびBfl−1の阻害薬)、Bcr−Ab1キナーゼ阻害薬、BiTE(Bi−Specific T cell Engager[Bi−特異的T細胞係合作用因子])抗体、生物反応修飾物質、サイクリン依存型キナーゼ阻害薬、細胞周期阻害薬、シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬、DVD、白血病ウイルス発癌遺伝子相同体(ErbB2)受容体阻害薬、増殖因子阻害薬、熱ショックタンパク質(HSP)−90阻害薬、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害薬、ホルモン療法薬、免疫剤、アポトーシスタンパク質阻害物質(IAP)挿入抗生物質、キナーゼ阻害薬、哺乳動物標的ラパマイシン阻害薬、microRNAマイトジェン活性化細胞外シグナル調節キナーゼ阻害薬、多体結合性タンパク質、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、ポリADP(アデノシンジホスファート)−リボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬、白金系化学療法薬、ポロ様キナーゼ(Plk)阻害薬、プロテアソーム阻害薬、プリン類似体、ピリミジン類似体、受容体チロシンキナーゼ阻害薬、レチノイド/デルトイド植物体アルカロイド、阻害的小分子リボ核酸(siRNA)、トポイソメラーゼ阻害薬、これらの組み合わせなどと共に用いられる場合に有用であることが期待される。
BiTE抗体は、T細胞と癌細胞とに同時に結合することによってT細胞を癌細胞に結合させる二重特異的抗体である。次いで、T細胞は標的癌細胞を攻撃する。BiTE抗体の例としては、アデカツムマブ(Micromet MT201)、ブリナツモマブ(Micromet MT103)などが挙げられる。
siRNAは、内因性RNA塩基または化学的に修飾されたヌクレオチドを有する分子である。この修飾は、細胞活性を完全に失わせるものではなく、安定性の増大および/または細胞活力の増大を賦与するものである。化学的修飾の例としては、ホスホロチオアート基、2’−デオキシヌクレオチド、2’−OCH含有リボヌクレオチド、2’−F−リボヌクレオチド、2’−メトキシエチルリボヌクレオチドまたはこれらの組み合わせが挙げられる。このsiRNAは、さまざまな長さ(10−200bps)および構造(ヘアピン、一重/二重鎖、バルジ、ニック/ギャップ、ミスマッチ)を有し得、細胞中でプロシングされて活性遺伝子のサイレンシングをもたらす。ある実施形態では、二重鎖siRNA(dsRNA)が、同じ数のヌクレオチドをそれぞれの鎖(平滑末端)または非対称末端(オーバーハング)に有し得る。この1−2個のヌクレオチドのオーバーハングは、センスおよび/またはアンチセンス鎖に存在することができ、所与の鎖の5’および/または3’末端にも存在し得る。
多価結合性タンパク質は、2つ以上の抗原結合部位を含む結合性タンパク質である。多価結合性タンパク質は、好ましくは、3つ以上の抗原結合部位を有するように工学処理され、一般的には、天然に存在する抗体でない。用語「多重特異性結合性タンパク質」は、2つ以上の関係するまたは関係しない標的に結合することができる結合性タンパク質を意味する。デュアル可変ドメイン(DVD)結合性タンパク質は、2つ以上の抗原結合部位を含む四価または多価結合性タンパク質である。このようなDVDは、単一特異性(すなわち、1つの抗原に結合することができる)または多重特異性(すなわち、2つ以上の抗原に結合することができる)であり得る。2つの重鎖DVDポリペプチドおよび2つの軽鎖DVDポリペプチドを含むDVD結合性タンパク質はDVD Igと呼ばれる。それぞれの半分のDVD Igは、1つの重鎖DVDポリペプチド、1つの軽鎖DVDポリペプチドおよび2つの抗原結合部位を含んでいる。それぞれの結合部位は1つの重鎖可変ドメインおよび1つの軽鎖可変ドメインを含んでおり、1つの抗原結合部位当たり全部で6つのCDRが抗原結合に関与している。
アルキル化剤としては、アルトレタミン、AMD−473、AP−5280、アパジクオン、ベンダムスチン、ブロスタリシン、ブスルファン、カルボコン、カルムスチン(BCNU)、クロラムブシル、CLORETAZINE(登録商標)(ラロムスチン、VNP40101M)、シクロホスファミド、デカルバジン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルフォスファミド、イホスファミド、KW−2170、ロムスチン(CCNU)、マフォスファミド、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ナイトロジェンマスタードN−オキサイド、ラニムスチン、テモゾロマイド、チオテパ、TREANDA(登録商標)(ベンダムスチン)、トレオスルファン、トロフォスファミドなどが挙げられる。
血管新生阻害薬としては、内皮特異的受容体チロシンキナーゼ(Tie−2)阻害薬、上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害薬、インシュリン増殖因子−2受容体(IGFR−2)阻害薬、マトリクスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)阻害薬、マトリクスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)阻害薬、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)阻害薬、トロンボスポンジン類似体、血管上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ(VEGFR)阻害薬などが挙げられる。
代謝拮抗剤としては、ALIMTA(登録商標)(メトトレキセート・二ナトリウム、LY231514、MTA)、5−アザシチジン、XELODA(登録商標)(カペシタビン)、カルモフール、LEUSTAT(登録商標)(クラドリビン)、クロファラビン、シタラビン、シタラビンオクホスファート、シトシンアラビノシド、デシタビン、デフェロキサミン、ドキシフルリジン、エフロルニチン、EICAR(5−エチニル−1−β−D−リボフラノシルイミダゾール−4−カルボキサミド)、エノシタビン、エトニルシチジン、フルダラビン、5−フルオロウラシル単独もしくはロイコボリンとの併用、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン)、ヒドロキシ尿素、ALKERAN(登録商標)(メルファラン)、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、メトトレキセート、ミコフェノール酸、ネララビン、ノラトレキセド、オクフォセート、ペリトレキソール、ペントスタチン、ラルチトレキセード、リバビリン、トリアピン、トリメトレキセート、S−1、チアゾフリン、テガフール、TS−1、ビダラビン、UFTなどが挙げられる。
オーロラキナーゼ阻害薬としては、AZD−1152、MLN−8054、VX−680などが挙げられる。
Bcl−2タンパク質阻害薬としては、AT−101((−)ゴシポール)、ジェナセンス(登録商標)(G3139またはオブリメルセン(Bcl−2標的アンチセンスオリゴヌクレオチド))、IPI−194、IPI−565、N−(4−(4−((4’−クロロ(1,1’−ビフェニル)−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(ジメチルアミノ)−1−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド)(ABT−737)、N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキス−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(モルホリン−4−イル)−1−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−((トリフルオロメチル)スルホニル)ベンゼンスルホンアミド(ABT−263)、GX−070(オバトクラックス)などが挙げられる。
Bcr−Ab1キナーゼ阻害薬としては、DASATINTB(登録商標)(BMS−354825)、GLEEVEC(登録商標)(イマチニブ)などが挙げられる。
CDK阻害薬としては、AZD−5438、BMI−1040、BMS−032、BMS−387、CVT−2584、フラボピリドール、GPC−286199、MCS−5A、PD0332991、PHA−690509、セリシクリブ(CYC−202、R−ロスコビチン)、ZK−304709などが挙げられる。
COX−2阻害薬としては、ABT−963、ARCOXIA(登録商標)(エトリコキシブ)、BEXTRA(登録商標)(バルデコキシブ)、BMS347070、CELEBREX(登録商標)(セレコキシブ)、COX−189(ルミラコキシブ)、CT−3、DERAMAXX(登録商標)(デラコキシブ)、JTE−522、4−メチル−2−(3,4−ジメチルフェニル)−1−(4−スルファモイルフェニル−1H−ピロール)、MK−663(エトリコキシブ)、NS−398、パレコキシブ、RS−57067、SC−58125、SD−8381、SVT−2016、S−2474、T−614、VIOXX(登録商標)(ロフェコキシブ)などが挙げられる。
EGFR阻害薬としては、ABX−EGF、抗−EGFR免疫リポゾーム、EGF−ワクチン、EMD−7200、ERB1TUX(登録商標)(セテュキマブ)、HR3、IgA抗体、IRESSA(登録商標)(ゲフィチニブ)、TARCEVA(登録商標)(エルロチニブまたはOSI−774)、TP−38、EGFR融合タンパク質、TYKERB(登録商標)(ラパチニブ)などが挙げられる。
ErbB2受容体阻害薬としては、CP−724−714、CI−1033(カネルチニブ)、ハーセプチン(登録商標)(トラスツズマブ)、TYKERB(登録商標)(ラパチニブ)、OMNITARG(登録商標)(2C4、ペツズマブ)、TAK−165、GW−572016(イオナファミブ)、GW−282974、EKB−569、PI−166、dHER2(HER2ワクチン)、APC−8024(HER−2ワクチン)、抗HER/2neu二重特異性抗体、B7.her2IgG3、ASHER2三官能性二重特異性抗体、mABAR−209、mAB2B−1などが挙げられる。
ヒストンデアセチラーゼ阻害薬としては、デプシペプチド、LAQ−824、MS−275、トラポキシン、スベロイラニリド・ヒドロキサム酸(SAHA)、TSA、バルプロ酸などが挙げられる。
HSP−90阻害薬としては、17−AAG−nab、17−AAG、CNF−101、CNF−1010、CNF−2024、17−DMAG、ゲルダナマイシン、IPI−504、KOS−953、MYCOGRAB(登録商標)ヒト組換え抗HSP−90抗体、NCS−683664、PU24FC1、PU−3、ラジシコール、SNX−2112、STA−9090VER49009などが挙げられる。
アポトーシスタンパク質阻害薬としては、ApoMab(完全ヒトアフィニティー−成熟IgGlモノクローナル抗体)、TRAILつまり死受容体(例えば、プロ−アポトーシス受容体アゴニストDR4およびDR5)を標的とする抗体、コナツムマブ、ETR2−ST01、GDC0l45,(レキサツムマブ)、HGS−1029、LBY−135、PRO−1762およびトラツズマブが挙げられる。
MEK阻害薬としては、ARRY−142886、ARRY−438162、PD−325901、PD−98059などが挙げられる。
mTOR阻害薬としては、AP−23573、CCI−779、エベロリムス、RAD−001、ラパマイシン、テムシロリムスなどが挙げられる。
非ステロイド系抗炎症薬としては、AMIGESIC(登録商標)(サルサレート)、DOLOBID(登録商標)(ジフルニサル)、MOTRIN(登録商標)(イブプロフェン)、ORUDIS(登録商標)(ケトプロフェン)、RELAFEN(登録商標)(ナブメトン)、FELDENE(登録商標)(ピロキシカム)イブプロフェンクリーム、ALEVE(登録商標)およびNAPROSYN(登録商標)(ナプロキセン)、VOLTAREN(登録商標)(ジクロフェナク)、INDOCIN(登録商標)(インドメタシン)、CLINORIL(登録商標)(スリンダク)、TOLECTIN(登録商標)(トルメチン)、LODINE(登録商標)(エトドラク)、TORADOL(登録商標)(ケトロラク)、DAYPRO(登録商標)(オキサプロジン)などが挙げられる。
PDGFR阻害薬としては、C−451、CP−673、CP−868596などが挙げられる。
白金系化学療法薬としては、シスプラチン、ELOXATIN(登録商標)(オキサリプラチン)、エプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、PARAPLATIN(登録商標)(カルボプラチン)、サトラプラチンなどが挙げられる。
ポロ様キナーゼ阻害薬としては、BI−2536などが挙げられる。
トロンボスポンジン類似体としては、ABT−510、ABT−567、ABT−898、TSP−Iなどが挙げられる。
VEGFR阻害薬としては、AVASTIN(登録商標)(ベバシズマブ)、ABT−869、AEE−788、ANGIOZYME(商標)(血管新生を阻害するリボザイム(Ribozyme Pharmaceuticals(Boulder,CO.)およびChiron(Emeryville、CA))、アキシチニブ(AG−13736)、AZD−2171、CP−547,632、IM−862、マクゲン(ペガプタミブ)、NEXAVAR(登録商標)(ソラフェニブ、BAY43−9006)、パゾパニブ(GW−786034)、バタラニブ(PTK−787、ZK−222584)、SUTENT(登録商標)(スニチニブ、SU−11248)、VEGFトラップ、ZACTIMA(商標)(バンデタニブ、ZD−6474)などが挙げられる。
抗生物質としては、挿入抗生物質であるアクラルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、アンナマイシン、アドリアマイシン、BLENOXANE(登録商標)(ブレオマイシン)、ダウノルビシン、CAELYX(登録商標)またはMYOCET(登録商標)(リポソーマルドキソルビシン)、エルサミツルシン、エピルビシン、グラルブイシン、ZAVEDOS(登録商標)(イダルビシン)、マイトマイシンC、ネモルビシン、ネオカルチノスタチ、ペプロマイシン、ピラルビシン、レベッカマイシン、スチマラマー、ストレプトゾシン、VALSTAR(登録商標)(バルルビシン)、ジノスタチンなどが挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害薬としては、アクラルビシン、9−アミノカンプトセシン、アモナフィド、アムサクリン、ベカテカリン、ベロテカン、BN−80915、CAMPTOSAR(登録商標)(イリノテカン塩酸塩)、カンプトセシン、CARDIOXANE(登録商標)(デクスラゾキシン)、ジフロモテカン、エドテカリン、ELLENCE(登録商標)またはPHARMORUBICIN(登録商標)(エピルビシン)、エトポシド、エキサテカン、10−ヒドロキシカンプトセシン、ジマテカン、ルルトテカン、ミトキサントロン、オラテシン、ピラルビシン、ピキサントロン、ルビテカン、ソブゾキサン、SN−38、タフルポシド、トポテカンなどが挙げられる。
抗体としては、AVASTIN(登録商標)(ベバシズマブ)、CD40特異抗体、chTNT−1/B、デノスマブ、ERBITUX(登録商標)(セテュキシマブ)、HUMAX−CD4(登録商標)(ザノリムマブ)、IGF1R特異抗体、リンツズマブ、PANOREX(登録商標)(エドレコロマブ)、RENCAREX(登録商標)(WXG250)、RITUXAN(登録商標)(リツキシマブ)、チシリムマブ、トラスツジマブなどが挙げられる。
ホルモン療法薬としては、ARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール)、AROMASIN(登録商標)(エクセメスタン)、アルゾキシフェン、CASODEX(登録商標)(ビカルタミド)、CETROTIDE(登録商標)(セトロレリクス)、デガレリックス、デスロレリン、DESOPAN(登録商標)(トリロスタン)、デキサメタゾン、DROGENIL(登録商標)、(フルタミド)、EVISTA(登録商標)(ラロキシフェン)、AFEMA(商標)(ファドロゾール)、FARESTON(登録商標)(トレミフェン)、FASLODEX(登録商標)(フルベストラント)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール)、フォルメスタン、グルココルチコイド、HECTOROL(登録商標)(ドキセルカルシフェロール)、RENAGEL(登録商標)(セベラメルカルボネート)、ラソフォキシフェン、酢酸ロイプロリド、MEGACE(登録商標)(メゲステロール)、MIFEPREX(登録商標)(ミフェプリストーン)、NILANDRONZ(商標)(ニルタミド)、NOLVADEX(登録商標)(クエン酸タモキシフェン)、PLENAXIS(商標)(アバレリクス)、プレジゾン、PROPECIA(登録商標)(フィナステリド)、リロスタン、SUPREFACT(登録商標)(ブセレリン)、TRELSTAR(登録商標)(黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH))、VANTAS(登録商標)(ヒストレリンインプラント)、VETORYL(登録商標)(トリロスタンまたはモドラスタン)、ZOLADEX(登録商標)(フォスレリン、ゴセレリン)などが挙げられる。
デルトイドおよびレチノイドとしては、セオカルシトール(EB1089、CB1093)、レクサカルシトロール(KH1060)、フェンレチニド、PANRETIN(登録商標)(アリレチノイン)、ATRAGEN(登録商標)(リポソームトレチノイン)、TARGRETIN(登録商標)(ベキサロテン)、LGD−1550などが挙げられる。
PARP阻害薬としては、ABT−888、オラパリブ、KU−59436、AZD−2281、AG−014699、BSI−201、BGP−15、INO−1001、ONO−2231などが挙げられる。
植物アルカロイドとしては、限定するものではないが、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビンなどが挙げられる。
プロテアソーム阻害薬としては、VELCADE(登録商標)(ボルテゾミブ)、MG132、NPI−0052、PR−171などが挙げられる。
免疫剤の例としては、インターフェロンおよび他の免疫増強剤などが挙げられる。インターフェロンとしては、インターフェロンα、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ−1a、ACTIMMUNE(登録商標)(インターフェロンγ−1b)またはインターフェロンγ−n1、これらの組み合わせなどが挙げられる。他の薬剤としては、ALFAFERONE(登録商標)(IFN−α)、BAM−002(グルタチオン酸化形)、BEROMUN(登録商標)(タソネルミン)、BEXXAR(登録商標)(トシツモマブ)、CAMPATH(登録商標)(アレムツズマブ)、CTLA4(細胞傷害性リンパ球抗原4)、ダカルバジン、デニロイキン、エプラツズマブ、GRANOCYTE(登録商標)(レノグラスチム)、レンチナン、白血球αインターフェロン、イミキモド、MDX−010(抗−CTLA4)、メラノーマワクチン、ミツモマブ、モルグラモスチム、MYLOTARG(商標)(ゲムツズマブ・オゾガマイシン)、NEUPOGEN(登録商標)(フィルグラスチム)、OncoVAC−CL、OVAREX(登録商標)(オレゴボマブ)、ペムツモマブ(Y−muHMFG1)、PROVENGE(登録商標)(シプロイセル−T)、サルガラモスチム、シゾフィラン、テセロイキン、THERACYS(登録商標)(バシルス カルメット−グエリン)、ウベニメクス、VIRULIZIN(登録商標)(免疫治療剤、Lorus Pharmaceuticals)、Z−100(Specific Substance of Maruyama[特異的物質丸山](SSM))、WF−10(テトラクロロデカオキシド(TCDO))、PROLEUKIN(登録商標)(アルデスロイキン)、ZADAXIN(登録商標)(サイマルファシン)、ZENAPAX(登録商標)(ダクリズマブ)、ZEVALIN(登録商標)(90Y−イブリツモマブ・チウキセタン)などが挙げられる。
生物反応改変剤は、組織細胞の生存、増殖または分化などの、生物の防衛機構つまり生体反応を改変して、その生物が抗腫瘍活性を有するように誘導する薬剤であり、このようなものとしては、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン、ピシバニルPF−3512676(CpG−8954)、ウベニメクスなどが挙げられる。
ピリミジン類似体としては、シタラビン(araCまたはアラビノシドC)、シトシンアラビノシド、ドキシフルリジン、FLUDARA(登録商標)(フルダラビン)、5−FU(5−フルオロウラシル)、フロクスウリジン、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン)、TOMUDEX(登録商標)(ラチトレキセド)、TROXATYL(商標)(トリアセチルウリジン・トロキサシタビン)などが挙げられる。
プリン類似体としては、LANVIS(登録商標)(チオグアニン)およびPURI−NETHOL(登録商標)(メルカプトプリン)が挙げられる。
有糸分裂阻害剤としては、バタブリン、エポチロンD(KOS−862)、N−(2−((4−ヒドロキシフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−メトキシベンゼンスルホンアミド、イクサベピロン(BMS247550)、パクリタキセル、TAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル)、PNU100940(109881)、パツピロン、XRP−9881(ラロタキセル)、ビンフルニン、ZK−EPO(合成エポチロン)などが挙げられる。
本発明の化合物は、放射線療法の効果を高める放射線感作剤としても用いられ得る。放射線療法の例としては、外照射放射線療法、遠隔照射療法、近接照射療法および遮蔽、非遮蔽源放射線療法などが挙げられる。
さらに、式Iを有する化合物は、ABRAXANE(商標)(ABI−007)、ABT−100(ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬)、ADVEXIN(登録商標)(Ad5CMV−p53ワクチン)、ALTOCOR(登録商標)またはMEVACOR(登録商標)(ロバスタチン)、AMPLIGEN(登録商標)(ポリI:ポリC12U、合成RNA)、APTOSYN(商標)(エキシスリンド)、AREDIA(登録商標)(パミドロン酸)、アルグラビン、L−アスパラギナーゼ、アタメスタン(1−メチル−3,17−ジオン−アンドロスタ−1,4−ジエン)、AVAGE(登録商標)(タザロトン)、AVE−8062(コンブルカスタチン誘導体)、BEC2(ミツモマブ)、カケクチンまたはカケキシン(腫瘍壊死因子)、カンバキシン(ワクチン)、CEAVAC(商標)(癌ワクチン)、CELEUK(登録商標)(セルモロイキン)、CEPLENE(登録商標)(ヒスタミン・2塩酸塩)、CERVARIX(登録商標)(ヒトパピローマウイルスワクチン)、CHOP(登録商標)(C:CYTOXAN(登録商標)(シクロホスファミド);H:ADRIAMYCIN(登録商標)(ヒドロキシドキソルビシン);O:ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標));P:プレドニゾン)、CYPAT(商標)(酢酸シプロテロン)、コンブレスタチンA4P、DAB(389)EGF(His−Alaリンカーを介してヒト表皮増殖因子に融合されているジフテリア毒素の触媒・転座ドメイン)またはTransMID−107R(商標)(ジフテリア毒素)、ダカルバジン、ダクチノマイシン、5,6−ジメチルキサンテノン−4−酢酸(DMXAA)、エニルウラシル、EVIZON(商標)(乳酸スクワラミン)、DIMERICESTE(登録商標)(T4N5リポソームローション)、ディスコデルモライド、DX−8951f(エキサテカンメシレート)、エンザスタウリン、EPO906(エピトリイロンB)、GARDASIL(登録商標)(四価ヒトパピローマウイルス(6、11、16、18型)組換えワクチン)、GASTRIMMUNE(登録商標)、GENASENSE(登録商標)、GMK(ガングリオシドコンジュゲートワクチン)、GVAX(登録商標)(前立腺癌ワクチン)、ハロフジノン、ヒステレリン、ヒドロキシカルバミド、イバンドロン酸、IGN−101、IL−13−PE38、IL−13−PE38QQR(シントレデキン・ベスドトックス)、IL−13−シュードモナス・エキソトキシン、インターフェロン−α、インターフェロン−γ、JUNOVAN(商標)またはMEPACT(商標)(ミファムルチド)、ロナファルニブ、5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸塩、ミルテフォシン(ヘキサデシルホスホコリン)、NEOVASTAT(登録商標)(AE−941)、NEUTREXIN(登録商標)(グルクロン酸トリメトレキセート)、NIPENT(登録商標)(ペントスタチン)、ONCONASE(登録商標)(リボヌクレアーゼ酵素)、ONCOPHAGE(登録商標)(メラノーマワクチン治療薬)、ONCOVAX(IL−2ワクチン)、ORATHECIN(商標)(ルビテカン)、OSIDEM(登録商標)(抗体系細胞薬)、OVAREX(登録商標)MAb(マウスモノクローナル抗体)、パジタキセル、PANDIMEX(商標)(20(S)プロトパナキサジオール(aPPD)および20(S)プロトパナキサトリオール(aPPT)を含む朝鮮人参由来のアグリコンサポニン)、パニツムマブ、PANVAC(登録商標)−VF(治験癌ワクチン)、ペグアスパラガーゼ、PEGインターフェロンA、フェノキソディオル、プロカルバジン、レビマスタット、REMOVAB(登録商標)(カツマキソマブ)、REVLIMID(登録商標)(レナリドマイド)、RSR13(エファプロキシラル)、SOMATULENE(登録商標)LA(ランレオチド)、SORIATANE(登録商標)(アシトレチン)、スタウロスポリン(ストレプトミセス・スタウロスポレス)、タラブロスタット(PT100)、TARGRETIN(登録商標)(ベキサロテン)、タキソプレキシン(登録商標)(DHA−パクリタキセル)、TELCYTA(商標)(カンフォスフアミド、TLK286)、テミリフェン、TEMODAR(登録商標)(テモゾロマイド)、テスミリフェン、サリドマイド、THERATOPE(登録商標)(STn−KLH)、チミタック(2−アミノ−3,4−ジヒドロ−6−メチル−4−オキソ−5−(4−ピリジルチオ)キナゾリン・2塩酸塩)、TNFERADE(商標)(アデノベクター:腫瘍壊死因子−α遺伝子含有DNAキャリア)、TRACLEER(登録商標)またはZAVESCA(登録商標)(ボセンタン)、トレチノイン(Retin−A)、テトランドリン、TRISENOX(登録商標)(三酸化ヒ素)、VIRULIZIN(登録商標)、ウクライン(オオクサノオウ植物体由来アルカロイド誘導体)、バイタクシン(抗アルファベータ3抗体)、XCYTRIN(登録商標)(モテクサフィン・ガドリニウム)、XINLAY(商標)(アトラセンタン)、XYOTAX(商標)(ポリグルタミン酸のパクリタキセル結合物)、YONDELIS(商標)(トラベクテジン)、ZD−6126、ZINECARD(登録商標)(デクスラゾキサン)、ZOMETA(登録商標)(ゾレドロン酸)、ゾルビシンなどの他の化学療法剤と組み合わせられ得る。
本発明の代表的な化合物のオーロラB活性を測定するために、MgCl、オルトバナジウム酸ナトリウムおよびTriton X−100含有HEPES緩衝液(pH7.4)中ビオチニル化ヒストンH3ペプチド残基1−21(Upstate)、1mM ATPおよびさまざまな濃度の各阻害物質を含む384ウェルプレートウェル中でActive AuroraB酵素(組換え残基1−344)およびINCENP(組換えGST融合タンパク質(Upstate))をインキュベートした。1時間後、EDTAでこの反応を停止させ、抗−ホスホ−ヒストンH3 Europium Cryptate(Cis−Bio)およびSA−APC(Phycolink、Prozyme)を加えて、ホスホペプチドを検出した。リン酸化の程度は、665nmおよび615nmにおける各シグナルの時間分解蛍光発光比により決定された。IC50は、Assay Explorerソフトウエアを用いて、阻害の値と阻害物質の濃度とを対数近似することによって計算された。
本発明の代表的な化合物のオーロラAおよびCの活性を測定するために、MgCl、オルトバナジウム酸ナトリウムおよびTriton X−100含有Hepes緩衝液(pH7.4)中ビオチニル化STK基質−2(Upstate)、1mM ATPおよびさまざまな濃度の各阻害物質を含む384ウェルプレートウェル中でActive Aurora AまたはC酵素をインキュベートした。1時間後、EDTAでこの反応を停止させ、抗−ホスホ−STK抗体Europium Cryptate(Upstate)およびSA−XL665(Upstate)を加えて、ホスホペプチドを検出した。リン酸化の程度は、665nmおよび615nmにおける各シグナルの時間分解蛍光発光比により決定された。IC50は、Assay Explorerソフトウエアを用いて、阻害の値と阻害物質の濃度とを対数近似することによって計算された。
前記さまざまなキナーゼの活性を測定するためには、均一時間分解蛍光(HTRF)インビトロキナーゼアッセイが用いられた(Mathis,G.、HTRF(R)Technology.J Biomol Screen、1999、4(6):p.309−314;Alfred J.KoIb、Paul V.Kaplita、David J.Hayes、Young−Whan Park、Christine Pemell、John S.MajorおよびGerard Mathis、Drug Discovery Today、1998、3、333−342)。
例えば、KDR、cKIT、FLTl、CSFlRおよびFTL3に対しては、黒色384ウェルプレート中で、0.5μM N−ビオチニル化基質(Biotin−Ahx−AFFEYFFLA−アミド(SEQ.ID.1))、反応緩衝液(5OmM HEPES、pH7.1、10mM MgCl、2mM MnCl、0.1%BSAおよび1mM DTT、40μL最終体積)中さまざまな濃度の阻害物質、ATP(1mM最終濃度)と、精製酵素を混合した。室温で60分インキュベートした後、緩衝EDTA溶液(最終のおよその濃度:30mM EDTA、0.1%BSA、0.1%Triton X−100および0.24M KF)を加えることによりこの反応をクエンチし、呈示剤(0.084ng/wellストレプトアビジン−XL−665(Cis−Bio)および6.5ng/well抗ホスホチロシンmAb PT66−K Europiumクリプテートをもたらすための)の溶液をこの反応混合物に加えた。クエンチされた反応を室温で3時間静置させ、次いで、時間分解蛍光検出器(InVision、Perkin−Elmer)で、励起させながら順次620nmおよび665nmで読み取った。IC50の計算には620nmのシグナルと665nmのシグナルとの比を用いた。
表1にさまざまなキナーゼについての詳細が示されている(表1は、SEQ ID NO:2としての「His6」および「His(6)」を開示するものである)。
Figure 2012511016
表2および表3は、複数キナーゼ阻害物質としての実施例1−6の有用性を実証するものである。
Figure 2012511016
Figure 2012511016
(CYP 3A4 アッセイ)
アッセイ(200μL最終体積)を、37℃のインキュベーター中でマイクロタイタープレートシェーカーを用いて、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)のNUNCポリプロピレン・ディープ・ウェル・プレートで行った。プールしたヒト肝臓ミクロソーム(BD Gentest、50μg/mL)を試験化合物の5種の濃度(0.1μM−10μM)、1mM NADPH(Sigma)および2μMミダゾラム(Sigma)と共にインキュベートした。試験化合物を含むインキュベーションに一定量のジメチルスルホキシド(1%)を加え、それぞれの分析は二重で行った。プレインキュベーション実験(Pre)では、ミクロソーム、試験化合物およびNADPHを混合し、30分インキュベートしてからミダゾラムを加えた。共インキュベーション実験(Co)では、その各化合物、ミクロソームおよびミダゾラムを混合し、そのウェルにNADPHを加えることにより反応を開始させた。いずれのプロトコルでも、10分の震盪の後、0.33μM 1−ヒドロキシトリアゾラム含有100μLのアセトニトリルとメタノールとの1/1混合物を加えることにより、その完全反応を停止させた。
分析には、各ウェルのアリコートをオートサンプラーバイアルに移し、10μLを、YMC−AQ(2.0×50mm)カラムが装着されたShimadzu LC−10A HPLC装置に注入した。その各成分は、10%アセトニトリル−0.1%酢酸→70%アセトニトリル−0.1%酢酸の勾配を用いて0.4mL/分の流量で5分かけて分離させた。ミダゾラム、1−ヒドロキシトリアゾラム(内部標準)、1−ヒドロキシミダゾラムおよび4−ヒドロキシミダゾラムは、LCQ Duo(ThermoFinnigan)を用いるLC−MS/MSにより定量した。化合物のそれぞれの濃度における1−ヒドロキシミダゾラム(CYP3A4生成物)とその内部標準との比を用いて、阻害物質なしの対照インキュベーションに対して計算されるその比に対する活性の%阻害を計算した。NADPHの不存在下では、ミダゾラムのヒドロキシル化は観測されなかった。標準阻害物質としては、0.1μMでCYP3A4の70−80%阻害をもたらす、ケトコナゾールを用いた。実施例1−5および実施例6(WO2005/10009で実施例703と記載)に対してそのIC50(その酵素の50%が阻害されるその濃度)を計算したのでそれを以下の表4に示す。
Figure 2012511016
表2、3および4のデータは、CYP阻害低下効果が付加された本発明の化合物の複数キナーゼ阻害物質としての有用性を例示している。
低CYP阻害を有するまたはCYPを阻害しない、と記載される化合物は、上記アッセイでIC50が>10μMであるような化合物である。
オーロラタンパク質キナーゼA、BおよびC間の構造相同性は、Nature Reviews/Cancer、Vol.4 December、2004に報告されている。
本発明の化合物はオーロラ−キナーゼBの活性を阻害するので、例えば、オーロラ−キナーゼAおよびオーロラ−キナーゼCのような、それに近い構造相同性を有するタンパク質キナーゼの阻害物質としての有用性も有し得ることが期待される。
実施例1についてのデータが表5に示されている。
Figure 2012511016
このデータは、オーロラ−キナーゼAおよびオーロラ−キナーゼBおよびオーロラ−キナーゼCの阻害物質としての実施例1の有用性を実証するものである。
つまり、本発明の化合物は、タンパク質キナーゼ例えばオーロラ−キナーゼファミリー構成員のいずれかまたはすべてが発現されている期間中における疾患の治療で有用性を有することが期待される。
膵臓癌細胞におけるオーロラキナーゼの関与は、Zhu,J.ら、AURKA Amplification,Chromosome Instability,and Centrosome Abnormality in Human Pancreatic Carcinoma Cells.Cancer.Genet.Cytogenet.、2005 159(1):p.10−17;およびLi D.、Zhu J.、Firozi P.F.ら、Overexpression of Oncogenic STK15/BTAK/Aurora A Kinase in Human Pancreatic Cancer.Clin.Cancer Res.2003;9:991−7に報告されている。
非小細胞肺癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Smith,S.L.ら、Overexpression of Aurora B kinase(AURKB)in Primary Non−Small Cell Lung Carcinoma is Frequent,Generally Driven From One Allele,and Correlates with the Level of Genetic Instability.Br.J.Cancer、2005.93(6):p.719−729に報告されている。
前立腺癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Chieffi,P.ら、Aurora B Expression Directly Correlates with Prostate Cancer Malignancy Prostate、2006:66(3):p.326−33;およびChieffi P.、Cozzolino L.、Kisslinger A.ら、Aurora B expression Directly Correlates with Prostate Cancer Malignancy and Influence Prostate Cell Proliferation.Prostate 2006;66:326−33に報告されている。
頭部頸部扁平上皮細胞癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Reiter,R.ら、Aurora Kinase A Messenger RNA Overexpression is Correlated with Tumor Progression and Shortened Survival in Head and Neck Squamous Cell Carcinoma.Clin.Cancer Res.、2006.12(17):p.5136−41に報告されている。
急性骨髄性白血病におけるオーロラキナーゼの関与は、Walsby E.、Walsh V.、Pepper C.、Burnett A.、Mills K.Haematologica.2008 May;93(5):662−9に報告されている。
乳癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Tanaka T.、Kimura M.、Matsunaga K.、Fukada D.、Mori H.、Okano Y.Centrosomal Kinase AIK1 is Overexpressed in Invasive Ductal Carcinoma of the Breast.Cancer Res.1999;59:2041−4;Miyoshi Y.、Iwao K.、Egawa C.、Noguchi S.Association of Centrosomal Kinase STK15/BTAK mRNA Expression with Chromosomal Instability in Human Breast Cancers.Int.J.Cancer 2001;92:370−3;Hoque A.、Carter J.、Xia W.ら、Loss of Aurora A/STK15/BTAK Overexpression Correlates with Transition of in Situ to Invasive Ductal Carcinoma of the Breast.Cancer Epidemiol.Biomarkers Prev.2003;12:1518−22;Royce M.E.、Xia W.、Sahin A.A.ら、STK15/Aurora−A Expression in Primary Breast Tumors is Correlated with Nuclear Grade But Not with Prognosis.Cancer 2004;100:12−9;Bodvarsdottir S.K.、Hilmarsdottir H.、Birgisdottir V.、Steinarsdottir M.、Jonasson J.G.、Eyfjord J.E.Aurora−A Amplification Associated with BRCA2 Mutation in Breast Tumours、Cancer Lett.2007;248:96−102;Sen S.、Zhou H.、White R.A.、A Putative Serine/Threonine Kinase Encoding Gene BTAK on Chromosome 20q13 is Amplified and Overexpressed in Human Breast Cancer Cell Lines.Oncogene 1997;14:2195−200;Lo Y.L.、Yu J.C.、Chen S.T.ら、Breast Cancer Risk Associated with Genotypic Polymorphism of the Mitosisregulating Gene Aurora−A/STK15/BTAK.Int.J.Cancer 2005;115:276−83;Vidarsdottir L.、Bodvarsdottir S.K.、Hilmarsdottir H.、Tryggvadottir L.、Eyfjord J.E.Breast Cancer Risk Associated with AURKA 91T A Polymorphismin Relation to BRCA Mutations.Cancer Lett.2007;250:206−12;Cox D.G.、Hankinson S.E.、Hunter D.J.、Polymorphisms of the Aurka(STK15/Aurora Kinase)Gene and Breast Cancer Risk(United States).Cancer Causes Control 2006;17:81−3;およびTchatchou S.、Wirtenberger M.、Hemminki K.ら、Aurora kinases A and B and Familial Breast Cancer Risk.Cancer Lett 2007;247;266−72に報告されている。
肺癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Smith S.L.、Bowers N.L.、Betticher D.C.ら、Overexpression of Aurora B Kinase(AURKB)in Primary Nonsmall Cell Lung Carcinoma is Frequent、Generally Driven From one Allele、and Correlates with the Level of Genetic Instability.Br.J.Cancer 2005;93:719−29;Xu H.T.、Ma L.、Qi F.J.ら、Expression of Serine Threonine Kinase 15 is Associated with Poor Differentiation in Lung Squamous Cell Carcinoma and Adenocarcinoma.Pathol.Int.2006;56:375−80;Vischioni B.、Oudejans J.J.、Vos W.、Rodriguez J.A.、Giaccone G.Frequent Overexpression of Aurora B Kinase、a Novel Drug Target、in Non−small Cell Lung Carcinoma Patients.Mol.Cancer Ther.2006;5:2905−13;およびGu J.、Gong Y.、Huang M.、Lu C.、Spitz M.R.、Wu X.Polymorphisms of STK 15(Aurora−A)Gene and Lung Cancer Risk in Caucasians.Carcinogenesis 2007;28:350−5に報告されている。
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胃癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Ju H.、Cho H.、Kim Y.S.ら、Functional Polymorphism 57Val>Ile of Aurora Kinase A Associated with Increased Risk of Gastric Cancer Progression.Cancer Lett.2006;242:273−9に報告されている。
大腸癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Nishida N.、Nagasaka T.、Kashiwagi K.、Boland C.R.、Goel A.High Copy Amplification of the Aurora−A Gene is Associated with Chromosomal Instability Phenotype in Human Colorectal Cancers.Cancer Biol Ther.2007;6:525−33;Bischoff J.R.、Anderson L.、Zhu Y.ら、A homologue of Drosophila Aurora Kinase is Oncogenic and Amplified in Human Colorectal Cancers.EMBO J.1998;17:3052−65;Chen J.、Sen S.、Amos C.I.ら、Association Between Aurora−A Kinase Polymorphisms and Age of Onset of Hereditary Nonpolyposis Colorectal Cancer in A Caucasian Population.Mol.Carcinog.2007;46:249−56;Hienonen T.、Salovaara R.、Mecklin J.P.、Jarvinen H.、Karhu A.、Aaltonen L.A.Preferential Amplification of AURKA 91A(Ile31)in Familial Colorectal Cancers.Int.J.Cancer 2006;118:505−8;およびEwart−Toland A.、Briassouli P.、de Koning J.P.ら、Identification of Stk6/STK15 as a Candidate Low−Penetrance Tumor−Susceptibility Gene in Mouse and Human.Nat.Genet.2003;34:403−12に報告されている。
癌におけるオーロラキナーゼの関与は、Lin、Y.S.ら、Gene Expression Profiles of the Aurora Family Kinases.Gene Expr.2006;13(1):p.15−26;およびEwart−Toland A.、Dai Q.、Gao Y.T.ら、Aurora−A/STK15T+91A is a General Low Penetrance Cancer Susceptibility Gene:A Meta−Analysis of Multiple Cancer Types.Carcinogenesis 2005;26:1368−73に報告されている。
癌におけるKDR(VEGFR2)の関与およびVFGFを用いる研究は、Ellis、Lee M.、Hicklin、Daniel J.VEGF−Targeted Therapy:Mechanisms Of Anti−Tumor Activity.Nature Reviews Cancer 2008;8:579−591に報告されている。
膀胱癌、乳癌、頸癌、結腸癌、上皮癌、食道癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、直腸癌、皮膚癌、胃癌および甲状腺癌におけるオーロラ−キナーゼの関与は、Nature Reviews/Cancer、Vol.4 December、2004に報告されている。
本発明の化合物は、本明細書にその例が示されている化学合成方法によって作製され得る。このような方法における各工程の順序は変えられ得るものであること、試薬、溶媒および反応条件は具体的に記載されているものとは置き換えられ得ることおよび弱い部分(例えば3−ブロモチエノ[3,2−c]ピリジン−4−アミン)は、必要に応じて、保護されまた脱保護され得ることは、理解されるべきである。
C(O)OH部分のための保護基としては、限定するものではないが、アセトキシメチル、アリル、ベンゾイルメエチル、ベンジル、ベンジルオキシメチル、tert−ブチル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピル、ジフェニルメチルシリル、エチル、パラ−メトキシベンジル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、メチル、メチルチオメチル、ナフチル、パラ−ニトロベンジル、フェニル、n−プロピル、2,2,2−トリクロロエチル、トリエチルシリル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、トリフェニルメチルなどが挙げられる。
C(O)およびC(O)H部分のための保護基としては、限定するものではないが、1,3−ジオキシルケタール、ジエチルケタール、ジメチルケタール、1,3−ジチアニルケタール、O−メチルオキシム、O−フェニルオキシムなどが挙げられる。
NH部分のための保護基としては、限定するものではないが、アセチル、アラニル、ベンゾイル、ベンジル(フェニルメチル)、ベンジリデン、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメチル、ジフェニルホスホリル、ホルミル、メタンスルホニル、パラ−メトキシベンジルオキシカルボニル、フェニルアセチル、フタロイル、スクシニル、トリクロロエトキシカルボニル、トリエチルシリル、トリフルオロアセチル、トリメチルシリル、トリフェニルメチル、トリフェニルシリル、パラ−トルエンスルホニルなどが挙げられる。
OHおよびSH部分のための保護基としては、限定するものではないが、アセチル、アリル、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ベンゾイル、ベンジル、tert−ブチル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、3,4−ジメトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、ジフェニルメチル、ホルミル、メタンスルホニル、メトキシアセチル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、パラ−メトキシベンジル、メトキシカルボニル、メチル、パラ−トルエンスルホニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエチル、トリエチルシリル、トリフルオロアセチル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチル、トリフェニルメチル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニルなどが挙げられる。
下記の略記号の意味を示す。
ADDPは、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジンを意味する;AD−mix−βは、(DHQD)PHAL、KFe(CN)、KCOおよびKSOの混合物を意味する;AIBNは、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を意味する;9−BBNは、9−ボラビシクロ(3.3.1)ノナンを意味する;Cpは、シクロペンタジエンを意味する;(DHQD)PHALは、ヒドロキニジン1,4−フタラジンジイルジエチルエーテルを意味する;DBUは、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデク−7−エンを意味する;DIBALは、水素化ジイソブチルアルミニウムを意味する;DIEAは、ジイソプロピルエチルアミンを意味する;DMAPは、N,N−ジメチルアミノピリジンを意味する;DMEは、1,2−ジメトキシエタンを意味する;DMFは、N,N−ジメチルホルムアミドを意味する;dmpeは、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタンを意味する;DMSOは、ジメチルスルホキシドを意味する;dppaは、ジフェニルホスホリルアジドを意味する;dppbは、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンを意味する;dppeは、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンを意味する;dppfは、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを意味する;dppmは、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)メタンを意味する;EDACは、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドを意味する;Fmocは、フルオレニルメトキシカルボニルを意味する;HATUは、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N’N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートを意味する;HMPAは、ヘキサメチルホスホルアミドを意味する;HOATは1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールを意味する;IPAは、イソプロピルアルコールを意味する;LDAは、リチウムジイソプロピルアミドを意味する;LHMDSは、リチウムビス(ヘキサメチルジシリルアミド)を意味する;MP−BHは、マクロ多孔質トリエチルアンモニウムメチルポリスチレンシアノボロハイドライドを意味する;LAHは、水素化リチウムアルミニウムを意味する;NCSは、N−クロロコハク酸イミドを意味する;PyBOPは、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファートを意味する;TBTUは、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボラートを意味する;TDA−1は、トリス(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)アミンを意味する;TEAは、トリエチルアミンを意味する;TFAは、トリフルオロ酢酸を意味する;THFは、テトラヒドロフランを意味する;NCSは、N−クロロコハク酸イミドを意味する;NMMは、N−メチルモルホリンを意味する;NMPは、N−メチルピロリジンを意味する;PPhは、トリフェニルホスフィンを意味する。
(実施例1)
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素
(実施例1A)
3−(4−アミノフェニル])−7−ヨードチエノ[3,2−c]ピリジン−4−アミン
3−ブロモチエノ[3,2−c]ピリジン−4−アミン(13.7g、59.7mmol)、tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニルカルバマート(20g、62.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.5g、2.1mmol)およびNaCO(13.3g、125mmol)/テトラヒドロフラン(150mL)+メタノール(40mL)+水(80mL)懸濁液を脱ガスし、次に還流で一晩撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却させ、次に酢酸エチルと水とに分配させた。その水層をさらなる酢酸エチルで抽出し、その合わせた有機物を乾燥(MgSOを用いて)させ、濾過し、その濾液を濃縮した。この残留物を、50→70%酢酸エチル−ヘキサンで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、粗製のtert−ブチル4−(4−アミノチエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニルカルバマートを得た。この粗製生成物(100%収率に基づくと59.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(80mL)中溶液をN−ヨードスクシンイミド(13.5g、59.7 mol−少しずつ加えた)で処理し、その得られた暗色の溶液を室温で2時間撹拌し、次に層分離を促進させるためにNaClを加えて水(500mL)と酢酸エチル(100mL)とに分配させた。その水層をさらなる酢酸エチル(2×75mL)で抽出し、その合わせた有機物をチオ硫酸ナトリウム(3×20mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、次に乾燥(MgSOを用いて)させ、濾過して、濃縮した。この粗製の物質をTFA(20mL)およびCHCl(5mL)で処理し、室温で2時間撹拌し、窒素の流れ下で濃縮し、次に真空で濃縮した。この固形物を水(100mL)に溶解させ、固体NaCOでガスの発生が止むまで注意しながら処理し、濾過し、さらなる水で洗浄した。回収されたその固形物を乾燥させて、表題の化合物を固形物として得た(およそ10%moleのPPhで汚染)。
(実施例1B)
2−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(9.66g、49,8mmol)、1,3−ジオキソラン−2−オン(21g、238mmol)および炭酸セシウム(16g、49.1mmol)を100mL丸底フラスコ中に合わせた。この反応物をオイルバスで室温から100℃まで加温したが、この時点までにその炭酸塩は溶融し、スラリーのままの状態であったその反応物のための溶媒として役に立った。3.5時間加熱した後、この反応物を室温まで冷却させ、酢酸エチルで希釈し、次にCeliteに通して濾過し、酢酸エチルで繰り返し洗浄した。この濾液を濃縮して、以下のとおり、すなわち、20%酢酸エチル/ヘキサンで5分、次に35分かけて40%→90%酢酸エチル/ヘキサンの傾斜勾配、次にさらに20分間100%酢酸エチルで溶離する、SF60−200gカラムを80mL/minの流量で用いるAnalogix(登録商標)Intelliflash(商標)精製装置でのクロマトグラフィーにより精製して、その表題の化合物を得た。
(実施例1C)
2−(4−(4−アミノ−3−(4−アミノフェニル)チエノ|3,2−c]ピリジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)エタノール
実施例1A(6g、16.34mmol)、実施例1B(4.8g、20.16mmol)、PdCl(dppf)(1.2g、1.640mmol)および炭酸ナトリウム(4.6g、43,4mmol)をテトラヒドロフラン(400mL)+メタノール(80mL)+水(80mL)に合わせ、そしてこの混合物の中にNを1時間バブリングさせることによってこの反応物を脱ガスした。この反応物をこのあと80℃に2時間加熱し、次に冷却させて300mLの酢酸エチルで希釈した。この混合物をHO(500mL)で分配させ、その水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。その合わせた有機物抽出液をブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)させ、Celiteのパッドに通して濾過し、約200mLの全体体積まで濃縮し、次に一晩静置させた。生成した固形物を濾過により回収して、表題化合物を得た。
(実施例1D)
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ([3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素
実施例1C(2g、5.69mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(80ml)に溶解させ、そのフラスコを−20℃のバスで冷やした。1−フルオロ−3−イソシアナトベンゼン(0.715ml、6.26mmol)を滴下で加え、この反応物をゆっくり室温に昇温させて、一晩撹拌した。この反応物を水(500mL)および酢酸エチル(75mL)で希釈し、1時間撹拌して温浸した。この混合物をこのあと分離漏斗に入れた。各層を分離させた後、下方の水層を排出させた。2つの層の境界面近辺には、相当量の沈殿物があった。この沈殿物およびその有機物層を濾過して、固形物を得た。この固形物を酢酸エチルで濯ぎ洗いし、乾燥させて、表題の化合物を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 3.80(q,J=5.65Hz,2H)4.23(t,J=5.59Hz,2H)4.96(t,J=5.09Hz,1H)5.42(s,2H)6.80(td,J=8.31,2.37Hz,1H)7.15(dd,J=8.14,1.02Hz,1H)7.32(td,J=8.22,6.95Hz,1H)7.41(d,J=8.81Hz,2H)7.51(ddd,J=11.70,2.37,2.20Hz,1H)7.50(s,1H)7.61(d,J=8.81Hz,2H)7.91(d,J=1.02Hz,1H)8.05(s,1H)8.15(d,J=0.68Hz,1H)8.96(s,1H)8.99(s,1H);MS(ESI(+))m/z 489.1(M+H)+。
(実施例2)
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素
実施例1Dの1−フルオロ−3−イソシアナトベンゼンを1−(ジフルオロメトキシ)−4−イソシアナトベンゼンに置き換えることによって表題の化合物を調製した。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 3.80(q,J=5.4Hz,2H)4.23(t,J=5.6Hz,2H)4.95(t,J=5.4Hz,1H)5.41(br s,2H)7.13(t,J=74.4Hz,1H)7.13(d,J=8.8Hz,2H)7.39(d,J=8.5Hz,2H)7.48−7.55(m,3H)7.61(d,J=8.5Hz,2H)7.90(s,1H)8.05(s,1H)8.15(s,1H)8.85(s,1H)8.91(s,1H);MS(ESI(+))m/c 537(M+H)+。
(実施例3)
N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3.2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素
実施例1Bおよび1Dの1,3−ジオキソラン−2−オンを(S)−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンに、1−フルオロ−3−イソシアナトベンゼンを1−イソシアナト−3−メチルベンゼンに、それぞれ置き換えた以外は、実施例1B−1Dの手順に従ってこの表題の化合物を調製した。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 1.09(d,J=6.10Hz,3H)2.29(s,3H)4.01−4.12(m,3H)4.96(d,J=4.75Hz,1H)5.43(s,2H)6.81(d,J=7.46Hz,1H)7.17(t,J=7.80Hz,1H)7.26(見かけd,J=9.15Hz,1H)7.32(s,1H)7.39(d,J=8.48Hz,2H)7.50(s,1H)7.61(d,J=8.81Hz,2H)7.90(d,J=0.68Hz,1H)8.05(s,1H)8.13(d,J=1.02Hz,1H)8.66(s,1H)8.86(s,1H);MS(ESI(+))m/z 499.2(M+H)+。
(実施例4)
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素
(実施例4A)
2−メチル−1−(4−(4,4,5.5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル)プロパン−2−オール
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(500mg、2.57mmol)+CSCO(840mg、2.57mmol)+2,2−ジメチルオキシラン(2mL)の混合物を、密封バイアル中、Smith Synthesizerマイクロ波オーブン(300Wの)で撹拌しながら120℃で3分間加熱し、次に冷却させてCHClで希釈した。その得られた懸濁液を濾過し、そしてその濾液を濃縮して、その表題の化合物を得た。
(実施例4B)
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル[チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素
実施例1Bを実施例4Aに、実施例1Cおよび実施例1Dの1−フルオロ−3−イソシアナトベンゼンを1−イソシアナト−4−メチルベンゼンに、それぞれ置き換えた以外は、実施例1C−1Dの手順に従ってこの表題の化合物を調製した。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 1.12(s,6H)3.72(s,3H)4.11(s,2H)4.76(s,1H)5.43(s,2H)6.88(d,J=9.15Hz,2H)7.38(d,J=8.81Hz,4H)7.49(s,1H)7.60(d,J=8.81Hz,2H)7.89(d,J=0.68Hz,1H)8.06(s,1H)8.11(d,J=0.68Hz,1H)8.55(s,1H)8.80(s,1H);MS(ESI(+))m/z 529.3(M+H)+。
(実施例5)
N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素
(実施例5A)
(S)−1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール
(R)−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタンスルホナート(1.08、5.15mmol)+4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(1g、5.15mmol)+NaH(262mg、10.9mmol)の混合物/N,N−ジメチルホルムアミド(25mL)を90℃で3時間加熱し、次に室温まで冷却させて、水でクエンチし、酢酸エチル(3×)で抽出した。その合わせた有機物をブラインで洗浄、濃縮し、その残留物を、30分かけて0%→30%酢酸エチル:ヘキサンで溶離する、SF25−25gカラムを80mL/分の流量で用いるAnalogix(登録商標)Intelliflash(商標)精製装置でのクロマトグラフィーにより精製して、その表題の化合物を得た。
(実施例5B)
(S)−1−(4−(4−アミノ−7−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル)−3−(4−メトキシフェニル)尿素
実施例1Bを実施例5Aに、実施例1Bおよび1Dの1−フルオロ−3−イソシアナトベンゼンを1−イソシアナト−4−メトキシベンゼンに、それぞれ置き換えた以外は、実施例1C−1Dの手順に従ってこの表題の化合物を調製した。
(実施例5C)
N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素
実施例5B(44mg、0.077mL)のテトラヒドロフラン(2mL)中溶液を2N HCl(1mL)で処理し、次に室温で18時間撹拌した。その得られた懸濁液を濾過し、その固形物を回収、乾燥させて、その表題の化合物を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 3.72(s,3H)3.32−3.45(m,4H)3.84−3.91(m,1H)4.12(dd,J=13.90,7.80Hz,1H)4.34(dd,J=13.90,3.73Hz,1H)6.89(d,J=9.15Hz,2H)6.89−6.93(m,2H)7.38(d,J=9.15Hz,2H)7.45(d,J=8.81Hz,2H)7.65(d,J=8.81Hz,2H)7.94(s,1H)7.99(d,J=0.68Hz,1H)8.06(s,1H)8.28(d,J=0.68Hz,1H)8.72(s,1H)9.05(s,1H);MS(ESI(+))m/z 531.2(M+H)+。
(実施例6)
N−{4−[4−アミノ−7−(1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル]フェニル}−N’−(3−メチルフェニル)尿素
実施例6は、WO2005/10009に実施例703として記載されている。
ここまで述べてきたことは、本発明を例示するものであって、それを限定するものではない。当業者には明らかな改変および変更は、この特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲内に入るものとする。

Claims (5)

  1. 式I
    Figure 2012511016
    [式中、
    は、ヒドロキシアルキルであり;
    は、アルコキシ、アルキル、ハロおよびハロアルコキシからなる群から選択され;
    は、水素またはアルキルである。]
    を有する化合物またはその治療的に許容される塩。
  2. N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素;
    N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−[4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]尿素;
    N−[4−(4−アミノ−7−{l−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(3−メチルフェニル)尿素;
    N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(4−メトキシフェニル)尿素;または
    N−[4−(4−アミノ−7−{1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル} チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル)フェニル]−N’−(4−メトキシフェニル)尿素
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. CYP3A4を阻害しない、請求項1に記載の化合物またはその治療的に許容される塩。
  4. 賦形剤および治療有効量の請求項1に記載の化合物を含む組成物。
  5. 治療的に許容される量の請求項1に記載の化合物を哺乳動物に投与することが含まれる哺乳動物における癌の治療方法。
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